JP2014211960A - 集電体材料 - Google Patents

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雅人 田渕
康史 三木
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康史 三木
權壽 土屋
Noritoshi Tsuchiya
權壽 土屋
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Abstract

【課題】集電体材料であるアルミニウム表面を改質させ活物質との付着性を向上させ、集電体と活物質を含む被膜との間で生じる電気抵抗を低減することを可能とした集電体材料の提供。【解決手段】 本発明により表面が改質されたアルミニウムを集電体として用いることで、活物質との付着性が向上し、また集電体と活物質を含む被膜との間で生じる電気抵抗が低減される。更に、アルミニウム表面の酸化被膜を除去し、更に粗化処理した上で、高分子被膜で被覆した集電体材料にあっては特に電気抵抗低減という点において良好な結果が得られる。【選択図】なし

Description

本発明は、蓄電デバイス用集電体材料に関するものであり、蓄電デバイスとしては二次電池、キャパシタ等があり、更に特定すればリチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタがある。
リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタにおいて主に正極集電体として使用されるアルミニウムは、通常の取扱いでは表面に強固な酸化被膜を有するために有機系材料、無機系材料に関わらず付着性が低い金属であり、製造工程でのハンドリングや使用時の充放電による繰り返しの膨張収縮により、アルミニウム箔上に付着させた活物質層が剥離することがある。更に、アルミニウム表面の酸化被膜は蓄電デバイスの内部抵抗増大の要因となり問題となっている。また、最近では、正極活物質にリン酸鉄リチウムを用いたリチウムイオン二次電池の開発が進められているが、活物質を含むペーストを水性ペーストとする場合があり、有機溶剤系のペーストと比較して更に付着性の維持が困難となっている現状がある。
活物質層と集電体の付着性向上の手段としては、集電体と活物質層との間に接着層を設ける方法(特許文献1、2)、また集電体と活物質層との接触面積を高める方法(特許文献3)が公知である。特許文献1には炭素微粒子と有機溶媒に対して膨潤性のないイオン透過性化合物で構成される接着層を用いる方法が提案されており、特許文献2にはアルミニウム箔表面に炭素含有の接着層を付与し低酸素状態で熱処理することによって接着層とアルミニウム箔表面との間にアルミニウムの炭化物を形成させる方法が提案されている。特許文献3にはアルミニウム箔表面にケミカルエッチングを施し、集電箔と活物質との接触面積を増加させ電子伝導を高める方法が提案されている。
特開2010−135338 特開2008−283152 特許第4945016号
しかしながら、集電体と活物質層との間に接着層を設ける方法は、集電体と接着層および接着層と活物質層との付着性が改善されていると考えられるが、未だ集電体と接着層の付着性が十分とは言えず、かつ接着層自体が内部抵抗を増大させる要因となっている。またケミカルエッチング処理により粗化されたアルミニウム表面は、活物質を塗布される前に再度酸化被膜を形成することで内部抵抗を増大させかねない。
そこで本発明は、集電体材料であるアルミニウム表面を改質させ、活物質との付着性向上を図り、集電体と活物質を含む被膜との間で生じる電気抵抗を低減することを可能とした集電体材料を提供する。更に、内部抵抗の主要因の一つとなっているアルミニウム表面の酸化被膜を除去した上でアルミニウム表面を改質した集電体材料について提供する。
本発明は、以下の各項よりなる。
項1.
アルミニウムまたはアルミニウム合金表面が粗化処理され、更にその上に高分子被膜が形成されていることを特徴とする蓄電デバイス用集電体材料。
項2.
使用するアルミニウムまたはアルミニウム合金表面が、ケミカルエッチングまたは電解エッチングで粗化処理されていることを特徴とする項1記載の蓄電デバイス用集電体材料。
項3.
粗化処理による表面凹凸深さが0.01μm以上5μm以下であることを特徴とする項1または項2記載の蓄電デバイス用集電体材料。
項4.
高分子が、電解液に膨潤または電解液に不溶な高分子であることを特徴とする項1〜項3のいずれかに記載の蓄電デバイス用集電体材料。
項5.
高分子が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸系モノマー共重合体、およびこれらのナトリウム塩のアクリル系高分子、更に、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースおよびこれらのナトリウム塩のセルロース系高分子からなる水系高分子から選択される少なくとも一種以上であることを特徴とする項1〜項4のいずれかに記載の蓄電デバイス用集電体材料。
項6.
高分子が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンのフッ素系高分子、ポリアクリロニトリル、およびスチレン・ブタジエンゴムからなる非水系高分子から選択される少なくとも一種以上であることを特徴とする項1〜項4のいずれかに記載の蓄電デバイス用集電体材料。
本発明により表面が改質されたアルミニウムを集電体として用いることで、活物質との付着性が向上し、また集電体と活物質を含む被膜との間で生じる電気抵抗が低減される。更に、アルミニウム表面の酸化被膜を除去し、更に粗化処理した上で、高分子被膜で被覆した集電体材料にあっては特に電気抵抗低減という点において良好な結果が得られる。本発明で提供する材料をリチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタの正極および負極に適用することにより良好な容量、出力特性が付与される。本発明で提供する材料はリチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタに限定されず、一次電池、二次電池、キャパシタ等を含む蓄電デバイスの正極および負極の材料として使用することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明で用いるアルミニウム箔としては、特に限定されず、純アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることができる。本発明で用いられるアルミニウム箔は、その組成として、鉛、ケイ素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、チタン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、ニッケルおよびホウ素の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加したアルミニウム合金、または、上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したアルミニウムも含む。なお、アルミニウム箔として純アルミニウムを用いる場合、その純度は99.3%以上であるのが好ましい。
アルミニウム箔の厚みは、特に限定されないが、箔の力学的強度と蓄電容量のバランスから5μm以上100μm以下の範囲であるのが好ましい。また、その箔は穴があいているものでも良く、特に限定はしない。
アルミニウム箔表面の粗化処理としては、研磨、ブラスト法、気相成長法、ケミカルエッチング、更には電解エッチングがあるが、ケミカルエッチングまたは電解エッチングで処理したものが好ましい。
ケミカルエッチングは、アルカリ溶液または酸でアルミニウム箔表面の酸化被膜を除去し、更に無電解で粗化処理する工程であり、水酸化ナトリウム、塩酸等を用いて行うことができる。処理は水酸化ナトリウムを使用する場合は30℃〜70℃で0.5分〜3分、塩酸を使用する場合は20℃〜50℃で1分〜3分が好ましい。
電解エッチングは、アルミニウム箔を陽極に繋ぎ、カーボンを陰極に繋ぎ、酸性液中で通電を行い、表面の酸化被膜を除去し、更に粗化処理する工程であり、交流または直流、通電量、酸性液の温度、および浸漬時間などを制御することで、孔の孔径を調節することもできる。電流密度0.01〜4A/cm、エッチング電気量0.1〜10C/cmの範囲が好ましく、液組成は限定されないが、塩酸、あるいは塩酸に硫酸、シュウ酸、リン酸、ホウ酸を加えた混合酸が好ましく、浴温として20〜80℃が好ましい。
必要に応じて、エッチング工程は箔表面に残存する圧延油を除去するための脱脂工程の後に(好ましくは、水洗処理工程を経て)行っても良い。更に、エッチング工程の後に不純物を取り除くスマット除去工程を行うことが好ましい。
脱脂工程とは、アルミニウムまたはアルミニウム合金表面に付着している油分を除去する工程であり、一般的には、ナトリウム塩と界面活性剤を用いたアルカリ性溶液で行う。ナトリウム塩はリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、オルソリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等が例示され、リン酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムであることが好ましい。界面活性剤は脂肪酸ジエタノールアミド、イソプロパノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等のノニオン界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸等の陰イオン界面活性剤が使用できる。処理は50℃〜70℃で1分〜5分で行うことがよい。
スマット除去工程は、エッチング時に生じたスマット(酸化アルミニウム、アルミニウム)、アルミニウムまたはアルミニウム合金に含まれている不純物(二酸化ケイ素、酸化マグネシウム)を除去する工程であり、エッチング工程の後に(好ましくは、水洗処理工程を経て)行うことが好ましい。一般的には硝酸、フッ化物を使用することができ、処理は10℃〜30℃で10秒〜60秒で行うことがよい。
エッチング工程による粗化処理による表面凹凸深さは、0.01μm以上5μm以下であることが好ましい。深さがこの範囲以外であると、電気抵抗が高くなる場合がある。
粗化処理を行ったアルミニウム箔表面は直ちにその表面を高分子膜で被覆する。酸化被膜が再度アルミニウム表面に形成される前に被覆される高分子膜は、電解液に膨潤または電解液に不溶な高分子である。
アルミニウム箔表面を被覆する高分子膜を構成する高分子は、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸系モノマー共重合体、およびこれらのナトリウム塩のアクリル系高分子、更に、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースおよびこれらのナトリウム塩のセルロース系高分子からなる水系高分子から選択される少なくとも一種以上であることが好ましい。
アルミニウム箔表面を被覆する高分子膜を構成する高分子は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、PVDF/ヘキサフルオロプロピレンのフッ素系高分子、ポリアクリロニトリル、およびスチレン・ブタジエンゴムからなる非水系高分子から選択される少なくとも一種以上であり、特に、PVDF、PTFEが好ましい。
アルミニウム箔表面を高分子膜で被覆する方法としては、溶媒に高分子被膜を構成する水溶性高分子および/または非水溶性高分子を溶解もしくは分散させて、この液をバーコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、キスコーター、ロッドコーター、ディップコーター、スプレーコーターのいずれかを用いて塗布する方法が好ましい。
アルミニウム箔表面を被覆する高分子膜を構成する水溶性高分子および/または非水溶性高分子を溶解もしくは分散させる溶媒には、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エタノール、メタノール、イソプロパノール、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、グライム、ジグライムおよび水からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、電極材を塗布する際に使用するスラリー分散の溶剤と同じ、または極性が非常に近い溶剤が用いられる。
アルミニウム箔表面の高分子被膜の厚みは、本発明の目的を達成することができれば特に限定されないが、被膜の成形性と内部電気抵抗の関係から0.01μm以上5μm以下の範囲であるのが好ましく、0.1μm以上3μm以下が最も好ましい。
表面粗化処理はアルミニウム箔の片面と両面のいずれでも構わない。但し、この工程の後に被覆される高分子膜は金属との溶接を不十分なものにするため、例えば、タブリードのステンレス金属片を溶接する際は溶接箇所の高分子被覆を予め行わない、もしくはこれを除去する必要がある。
本発明の蓄電デバイス用集電体材料の評価は、本発明の集電体材料に公知の活物質層を形成し、公知のセパレーター、電解液、電解質等を用いて作成した二次電池またはキャパシタを使って行うことができる。
以下、実施例および比較例を挙げて具体的に本発明について説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚みが30μmのアルミニウム箔(JIS H−4000 A1085−H18)を用意し、表1に示す表面粗化処理を行った。本処理は以下の各工程からなる。
アルカリ脱脂工程 → エッチング工程 → スマット除去工程
粗化処理による表面凹凸深さは、平均1.2μmであった。スマット除去工程後の水洗工程に続いて、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC、ダイセルファインケミカル製CMCダイセル2200)の1wt%水溶液を用いてロールコーターで片面塗工し100℃で乾燥した。乾燥後の高分子被膜の厚みは平均0.5μmであった。
この様に表面粗化処理と高分子被覆を行った集電体材料を準備し、正極活物質、導電助剤、結着材および溶剤からなる正極ペーストを用いて、厚さ50μmの正極活物質層を形成し正極とした。この際、正極活物質はリン酸鉄リチウム、導電助剤としてアセチレンブラック、結着材としてはスチレン−ブタジエンゴム/CMC(重量比2/1)、溶剤としては水を用いた。各成分の組成比は正極活物質:導電助剤:結着材:溶剤=48:3:1:48(重量比)とした。前記正極はプレスしてフィルム状にして直径16mmの円形に切り抜き、負極には金属リチウムを用いた。前記正極と負極との間にポリオレフィン系のセパレーターを組み込み、これらに1M LiPF−エチレンカーボネート/ジメチルカーボネートの電解液を含浸させ2032型コインセルのリチウムイオン二次電池を得た。
(実施例2)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表1に示す表面粗化処理を行った。スマット除去工程後の水洗工程に続いて、PVDF(アルドリッチ製)の2wt%N−メチルピロリドン溶液を用いてロールコーターで片面塗工し100℃で乾燥した。乾燥後の高分子被膜の厚みは平均0.3μmであった。
この様に表面粗化処理と高分子被覆を行った集電体材料を準備し、正極活物質、導電助剤、結着材および溶剤からなる正極ペーストを用いて、厚さ50μmの正極活物質層を形成し正極とした。この際、正極活物質はリン酸鉄リチウム、導電助剤としてアセチレンブラック、結着材としてはPVDF、溶剤としてはN−メチルピロリドンを用いた。各成分の組成比は正極活物質:導電助剤:結着材:溶剤=47:3:3:47(重量比)とした。前記正極はプレスしてフィルム状にして直径16mmの円形に切り抜き、負極には金属リチウムを用いた。前記正極と負極との間にポリオレフィン系のセパレーターを組み込み、これらに1MLiPF−エチレンカーボネート/ジメチルカーボネートの電解液を含浸させ2032型コインセルのリチウムイオン二次電池を得た。
(実施例3)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表1に示す直流電解エッチングを用いた表面粗化処理を行った。粗化処理による表面凹凸深さは、平均1.8μmであった。スマット除去工程後の水洗工程に続いて、実施例1と同様のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の1wt%水溶液を用いてロールコーターで片面塗工し100℃で乾燥した。乾燥後の高分子被膜の厚みは平均0.5μmであった。この様に表面粗化処理と高分子被覆を行った集電体材料を準備し、実施例1に示した方法にてリチウムイオン二次電池を得た。
(比較例1)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表面粗化処理を行わず、更に高分子膜の被覆を行っていない集電体材料を用いて実施例1に示した方法によりリチウムイオン二次電池を得た。
(比較例2)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表1に示す表面粗化処理を行っただけで、この後の高分子膜の被覆を行っていない集電体材料を用いて実施例1に示した方法によりリチウムイオン二次電池を得た。
(比較例3)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表面粗化処理を行わず、実施例1と同様のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の1wt%水溶液を用いてロールコーターで片面塗工し100℃で乾燥した。乾燥後の高分子被膜の厚みは平均0.5μmであった。この様に表面粗化処理を行わず、高分子膜の被覆のみを行った集電体材料を用いて実施例1に示した方法にてリチウムイオン二次電池を得た。
Figure 2014211960
以上のようにして作製された実施例1〜3、比較例1〜3の各試料について活物質層と集電体材料との間の付着性、二次電池の内部抵抗および充放電サイクル特性を評価した。評価結果を表2に示す。
活物質層と集電体材料との間の付着性は、実施例1〜3、比較例1〜3のそれぞれの方法で作製した集電体材料に正極活物質層を形成した正極板を準備し、JIS K−5600−5−6に準じて25マスの格子パターン(カット間隔2mm)のクロスカット法試験を行い、剥離状態を1〜5の5段階で評価した。数字が小さい方ほど付着性が良好であることを示す。
二次電池の内部抵抗および充放電サイクル特性を評価は、実施例1〜3、比較例1〜3のそれぞれの方法で作製したリチウムイオン二次電池の充放電試験にて行った。試験は、一定電流値による充放電で、電圧範囲は2.5〜3.8Vとし、25℃で、1時間率(1C)と1/10時間率(10C)の電流値にて行った。内部抵抗は、10C充放電の初回サイクル時の放電容量で示した。容量が高いほど内部抵抗が低いことを示している。充放電サイクル特性は、1C充放電にて初期3サイクル目と500サイクル目とを比較した容量減少率を百分率で示した。容量の減少率が低いほどサイクル寿命特性に優れていることを示している。
表2の結果から、正極活物質にリン酸鉄リチウムを使用した場合について、実施例1〜3は比較例1〜3と比較して正極活物質層の集電体に対する付着性が向上し、内部抵抗が低く抑えられていることが示された。容量減少率の結果から、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を向上させることが示された。表面粗化処理し、かつ高分子膜で被覆したアルミニウム箔集電体の適用により、集電体と正極活物質との密着性が向上し、内部抵抗が低く抑えられることで電池のサイクル寿命に効果があると考えられる。
Figure 2014211960
(実施例4)
厚みが30μmのアルミニウム箔(JIS H−4000 A1085−H18)を用意し、表1に示す表面粗化処理を行った。スマット除去工程後の水洗工程に続いて、PVDF(アルドリッチ製)の2wt%N−メチルピロリドン溶液を用いてロールコーターで片面塗工し100℃で乾燥した。乾燥後の高分子被膜の厚みは平均0.3μmであった。
この様に表面粗化処理と高分子被覆を行った集電体材料を準備し、活物質、導電助剤、結着材および溶剤からなる電極ペーストを用いて厚さ30μmの活物質層を形成しキャパシタ電極とした。この際、活物質は活性炭粉末、導電助剤としてアセチレンブラック、結着材としてはCMC、溶剤としてはN−メチルピロリドンを用いた。各成分の組成比は活物質:導電助剤:結着材:溶剤=45:3:2:50(重量比)とした。前記電極はプレスしてフィルム状にして直径16mmの円形に切り抜き、更に、電極2枚との間にセルロースのセパレーターを組み込み、これらに1M テトラエチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸塩のプロピレンカーボネートの電解液を含浸させ2032型コインセルで電気二重層キャパシタを得た。
(比較例4)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表面粗化処理を行わず、更に高分子膜の被覆を行っていない集電体材料を用いて実施例4に示した方法により電気二重層キャパシタを得た。
(比較例5)
実施例1と同様のアルミニウム箔を用意し、表1に示す表面粗化処理を行っただけで、この後の高分子膜の被覆を行っていない集電体材料を用いて実施例4に示した方法により電気二重層キャパシタを得た。
以上のようにして作製された実施例4、比較例4および5の各試料について活物質層と集電体材料との間の付着性、キャパシタの内部抵抗および充放電特性を評価した。評価結果を表3に示した。
活物質層と集電体材料との間の付着性は、実施例4、比較例4および5の各方法で作製した電極板を準備し、JIS K−5600−5−6に準じて25マスの格子パターン(カット間隔2mm)のクロスカット法試験を行い、剥離状態を1〜5の5段階で評価した。数字が小さい方ほど付着性が良好であることを示す。
キャパシタの内部抵抗および充放電特性を評価した。2.5mA/cmの定電流で2.5Vまで充電を行った後、10分休止し、更に2.5Vの定電圧で30分充電を行った。その後、2.5mA/cmの定電流で1.0Vまで放電を行い、両端電圧が2.0Vから1.0Vになるまでの放電時間から電荷量Qを求め、静電容量CをC=Q/1により算出した。また、定電流で2.5Vまで充電した直後の電圧変化すなわちIRドロップから電気二重層キャパシタの内部抵抗を求めた。
表3の結果から、本発明の表面粗化処理し、かつ高分子膜で被覆したアルミニウム箔集電体を使用することによって、活物質層の集電体に対する付着性が向上し、内部抵抗が低く抑えられていることが示された。更に、活物質重量当たりの静電容量が大きく、電気抵抗の小さなキャパシタが得られることも示された。
Figure 2014211960
本発明は蓄電デバイスの内部抵抗低減、サイクル寿命の向上、容量増加を可能とした集電体を提供するものである。最近の蓄電デバイスは、より高速の充放電を要求される自動車分野等において内部抵抗の低減が重要な課題である。本発明の集電体は自動車に搭載される蓄電デバイスに応用されるのに適している。

Claims (6)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金表面が粗化処理され、更にその上に高分子被膜が形成されていることを特徴とする蓄電デバイス用集電体材料。
  2. 使用するアルミニウムまたはアルミニウム合金表面が、ケミカルエッチングまたは電解エッチングで粗化処理されていることを特徴とする請求項1記載の蓄電デバイス用集電体材料。
  3. 粗化処理による表面凹凸深さが0.01μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の蓄電デバイス用集電体材料。
  4. 高分子が、電解液に膨潤または電解液に不溶な高分子であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蓄電デバイス用集電体材料。
  5. 高分子が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸/マレイン酸共重合体、アクリル酸/スルホン酸系モノマー共重合体、およびこれらのナトリウム塩のアクリル系高分子、更に、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースおよびこれらのナトリウム塩のセルロース系高分子からなる水系高分子から選択される少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蓄電デバイス用集電体材料。
  6. 高分子が、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンのフッ素系高分子、ポリアクリロニトリル、およびスチレン・ブタジエンゴムからなる非水系高分子から選択される少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蓄電デバイス用集電体材料。
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