JP2014211095A - スクロール流体機械 - Google Patents

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智浩 笹尾
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勇輔 露口
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Yusuke Okamoto
裕介 岡本
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Abstract

【課題】スクロール流体機械の駆動スクロールと従動スクロールにかかるスラスト力を、簡易な構造で、低コストに、確実に相殺する。
【解決手段】駆動スクロール6と従動スクロール8とは、偏心して軸受される。従動スクロールキャップ9は、従動スクロール8との間で駆動スクロール6を収容するよう従動スクロール8に設けられ、従動スクロール8と同心であるが駆動スクロール6と偏心して軸受される。スラスト受け材23,24は、従動スクロールキャップ9の端板17と駆動スクロール6の端板13との間に配置され、従動スクロール8に対する駆動スクロール6の離隔方向の移動を規制する。スラスト受け材23,24は、たとえば、駆動スクロール6の端板13に固定される第一スラストリング25と、従動スクロールキャップ9の端板17に固定される第二スラストリング27とから構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機、膨張機またはブロワなどとして用いられるスクロール流体機械に関するものである。
下記特許文献1の第3図に示されるように、駆動スクロール(18)と従動スクロール(21)とを偏心した位置で保持すると共に、駆動スクロールの駆動ラップと従動スクロールの従動ラップとを噛み合わせたスクロール流体機械が知られている。このスクロール流体機械は、オルダム継手(24)により駆動スクロールの回転に伴い従動スクロールを回転させて、流体を吸入し圧縮して吐出する。
この種のスクロール流体機械では、駆動スクロールと従動スクロールとの間で流体を圧縮する際、その流体圧力が上昇するのに伴い、駆動スクロールと従動スクロールとを軸方向に引き離そうとするスラスト力が発生する。駆動スクロールと従動スクロールとが軸方向へ引き離されると、駆動ラップと従動スクロールの端板とのシールや、従動ラップと駆動スクロールの端板とのシールが維持できず、流体漏れが発生する。従って、前記スラスト力の解消を図る必要があり、それにより圧縮機の吐出圧を高めることも可能となる。
特許文献1に記載の発明では、その第1図に示されるように、駆動スクロール(55)は、上下で負荷を打ち消し合うように、円板部(55a)の両面に駆動ラップ(羽根55b)が設けられており、従動スクロール(59)は、駆動スクロール(55)を収容する円柱状の中空構造で、その端壁に従動ラップ(羽根59b)が設けられている。
特許文献2に記載の発明では、その図1に示されるように、可動スクロール部材のような旋回部(11)と、静止部材であるハウジング(10)との間に、多数のローラ(2,5)を用いたスラスト支持機構を設けている。
特開平4−109086号公報(第3図、第1図) 特開2002−122082号公報(図1)
しかしながら、従来の方法は、構造が複雑で、部品点数も多く、これに伴い製品性能の個体バラツキが大きくなる。また、特許文献2に記載の発明の場合、スラスト力を受けることはできるが、相殺するものではない。そこで、本発明が解決しようとする課題は、簡易な構造で、低コストに、確実にスラスト力を相殺できる機構を備えたスクロール流体機械を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、駆動軸に設けられる端板を有し、この端板には前記駆動軸の軸方向先端側へ延出して駆動ラップが設けられた駆動スクロールと、この駆動スクロールの端板よりも軸方向先端側に配置される端板を有し、この端板には軸方向基端側へ延出して従動ラップが設けられ、この従動ラップが前記駆動ラップと噛み合うよう配置され、前記駆動スクロールと偏心して軸受される従動スクロールと、前記駆動スクロールの端板よりも軸方向基端側に配置される端板を有し、前記従動スクロールとの間で前記駆動スクロールを収容するよう前記従動スクロールに設けられ、前記従動スクロールと同心であるが前記駆動スクロールと偏心して軸受される従動スクロールキャップと、この従動スクロールキャップの端板と前記駆動スクロールの端板との間に配置され、前記従動スクロールに対する前記駆動スクロールの軸方向基端側への移動を規制するスラスト受け材とを備えることを特徴とするスクロール流体機械である。
請求項1に記載の発明によれば、従動スクロールに対し駆動スクロールが軸方向基端側へ移動しようとしても、従動スクロールキャップの端板と駆動スクロールの端板との間に配置されたスラスト受け材により、従動スクロールと駆動スクロールとの引き離れが防止される。しかも、軸方向基端側へスラスト力を受ける従動スクロールキャップは、軸方向先端側へスラスト力を受ける従動スクロールに設けられるので、結果としてスラスト力を相殺できることになる。このようにして、簡易な構造で、低コストに、確実にスラスト力を相殺することができる。
請求項2に記載の発明は、前記スラスト受け材は、前記駆動スクロールに設けられる第一スラスト受け材と、前記従動スクロールキャップに設けられる第二スラスト受け材とを備えることを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械である。
請求項2に記載の発明によれば、駆動スクロール側の第一スラスト受け材と、従動スクロールキャップ側の第二スラスト受け材とに分けることで、接触する互いの材質の調整や、いずれか一方の交換によるメンテナンスも容易となる。
請求項3に記載の発明は、前記第一スラスト受け材は、断面矩形の円環状に形成された第一スラストリングから構成され、この第一スラストリングは、前記駆動スクロールの端板の軸方向基端側に固定され、前記第二スラスト受け材は、断面矩形の円環状に形成された第二スラストリングから構成され、この第二スラストリングは、前記従動スクロールキャップの端板の軸方向先端側に固定され、前記第一スラストリングの軸方向基端面と前記第二スラストリングの軸方向先端面とが当接することで、前記従動スクロールに対する前記駆動スクロールの軸方向基端側への移動を規制することを特徴とする請求項2に記載のスクロール流体機械である。
請求項3に記載の発明によれば、断面矩形の円環状の第一スラストリングと、同じく断面矩形の円環状の第二スラストリングとから構成することで、製作や取付けが容易で確実に行えると共に、互いに当接して回転するので、より確実にスラスト力を受けることができる。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記第一スラスト受け材が前記駆動スクロールに一体形成されるか、これに代えてまたはこれに加えて、前記第二スラスト受け材が前記従動スクロールキャップに一体形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のスクロール流体機械である。
請求項4に記載の発明によれば、第一スラスト受け材を駆動スクロールに一体形成したり、第二スラスト受け材を従動スクロールキャップに一体形成したりして、部品点数の削減を図ることができる。
本発明によれば、簡易な構造で、低コストに、確実にスラスト力を相殺できる機構を備えたスクロール流体機械を実現することができる。
本発明のスクロール流体機械の一実施例の概略分解斜視図であり、左側(軸方向基端側)から見た状態を示している。 図1の各部品を右側(軸方向先端側)から見た状態を示す図である。 図1の各部品の組立状態を示す概略縦断面図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、本発明のスクロール流体機械1の一実施例の主要部を示す概略分解斜視図であり、図1は左側(軸方向基端側)から見た状態、図2は右側(軸方向先端側)から見た状態を示している。また、図3は、図1および図2の部品の組立状態を示す概略縦断面図である。なお、軸方向基端側とは、図3における左側(駆動軸の左側)をいい、軸方向先端側とは、図3における右側(駆動軸の右側)をいう。
本実施例のスクロール流体機械1は、互いに偏心した軸まわりに回転する駆動スクロールユニット2と従動スクロールユニット3とを主要部として備える。駆動スクロールユニット2は、モータ(図示省略)により回転される駆動軸4と、その中途部に設けられて駆動ラップ5を有する駆動スクロール6とを備える。従動スクロールユニット3は、従動ラップ7を有する従動スクロール8と、これとの間で駆動スクロール6を挟むよう設けられる従動スクロールキャップ9とを備える。駆動スクロール6および従動スクロール8は、ハウジング10(10A,10B)内に収容される。
駆動軸4は、図3では水平に配置され、軸方向両端部において、軸受11,12により回転自在に保持される。具体的には、駆動軸4は、ハウジング10を貫通して設けられ、ハウジング10からの突出部が、ハウジング10に固定の部材(図示省略)に、軸受11,12を介して回転自在に保持される。駆動軸4は、軸方向一端部(本実施例では軸方向基端部)がモータの出力軸(図示省略)に接続され、モータの駆動により回転される。
駆動スクロール6は、駆動軸4の中途部に端板13を有し、この端板13の片面に駆動軸4の軸方向先端側へ延出して駆動ラップ5が設けられている。具体的には、駆動軸4の中途部に円板状の端板13が同軸に設けられ、この端板13の軸方向先端側の面には、板面と垂直に軸方向先端側へ延出して、一または複数の板状の駆動ラップ5が設けられている。この際、駆動ラップ5は、端板13の中央部から外周部へ向けて、インボリュート曲線の渦巻き状に湾曲して形成されている。なお、駆動ラップ5の延出先端部(軸方向先端部)には、渦巻きに沿ってシール材を設けてもよい。
本実施例では、端板13には、周方向等間隔に二つの駆動ラップ5が設けられるが、駆動ラップ5の個数は適宜に変更可能である。また、図3では、駆動軸4と駆動スクロール6とを一体形成しているが、両者を別体で形成した後、駆動軸4に駆動スクロール6を一体回転可能に固定してもよい。
従動スクロール8は、駆動スクロール6の端板13よりも軸方向先端側に配置される端板14を有し、この端板14には駆動軸4が貫通されると共に軸方向基端側へ延出して従動ラップ7が設けられている。具体的には、従動スクロール8は、円板状の端板14を有し、この端板14の軸方向基端側の面には、板面と垂直に軸方向基端側へ延出して、一または複数の板状の従動ラップ7が設けられている。従動ラップ7は、駆動ラップ5と対応した個数(本実施例では二つ)設けられ、端板14の中央部から外周部へ向けて、インボリュート曲線の渦巻き状に湾曲して形成されている。なお、従動ラップ7の延出先端部(軸方向基端部)には、渦巻きに沿ってシール材を設けてもよい。
従動スクロール8の端板14には、その中央部に、軸方向先端側へ突出して円筒状のボス部15が設けられている。図3では、従動スクロール8の端板14とボス部15とを一体形成しているが、両者を別体で形成した後、従動スクロール8の端板14にボス部15を固定してもよい。
従動スクロール8のボス部15の穴16は、端板14をも貫通して形成されている。この貫通穴16の直径は、駆動軸4の外径よりも大きく形成されており、貫通穴16の内周面との間に隙間をあけて駆動軸4が通される。駆動軸4の外周面とボス部15の貫通穴16の内周面との間の隙間は、後述するように流体流路(たとえば、スクロール流体機械1を圧縮機として用いる場合は圧縮流体の吐出路)としても機能する。
従動スクロール8の端板14は、駆動スクロール6の端板13よりも大径に形成されている。また、従動スクロール8の端板14からの従動ラップ7の延出寸法(従動ラップ7の幅寸法)は、駆動スクロール6の端板13からの駆動ラップ5の延出寸法(駆動ラップ5の幅寸法)とほぼ対応している。従動スクロール8は、その貫通穴16に駆動軸4が通されると共に、従動ラップ7が駆動ラップ5と噛み合うように配置される。
従動スクロールキャップ9は、駆動スクロール6の端板13よりも軸方向基端側に配置される端板17と、この端板17の外周部から軸方向先端側へ延出する筒状部18とを有し、中央部に駆動軸4が貫通される。筒状部18は、その外径が従動スクロール8の端板14の外径と対応しており、内径が駆動スクロール6の端板13よりも大径に形成されている。
従動スクロールキャップ9の端板17には、その中央部に、軸方向基端側へ突出して円筒状のボス部19が設けられている。図3では、従動スクロールキャップ9の端板17とボス部19とを一体形成しているが、両者を別体で形成した後、従動スクロールキャップ9の端板17にボス部19を固定してもよい。
従動スクロールキャップ9のボス部19の穴20は、端板17をも貫通して形成されている。この貫通穴20の直径は、駆動軸4の外径よりも大きく形成されている。従動スクロールキャップ9の貫通穴20の直径は、従動スクロール8の貫通穴16の直径と等しくてもよいが、駆動スクロール6に対し従動スクロールキャップ9が旋回できれば、従動スクロール8の貫通穴16の直径よりも小さく形成するのがよい。その理由は、従動スクロール8の貫通穴16と駆動軸4との隙間は、流体流路も兼ねるが、従動スクロールキャップ9の貫通穴20と駆動軸4との隙間は、流体流路とはならないからである。なお、流体流路となる側の従動スクロール8の貫通穴16の直径(流路断面積)を適宜調整して流速調整できる。
従動スクロールキャップ9は、その筒状部18で、駆動ラップ5と従動ラップ7との噛み合わせ部を覆うように、筒状部18の軸方向先端面が従動スクロール8の端板14に当接され、ボルト(図示省略)などにより固定される。これにより、従動スクロール8と従動スクロールキャップ9とは一体化される。そして、このような従動スクロールユニット3は、ハウジング10内に軸受21,22により回転可能に保持される。
上述したように、本実施例では、従動スクロールキャップ9の端板17に軸方向先端側へ延出して筒状部18を設け、その軸方向先端面を従動スクロール8の端板14に当接して固定したが、これとは逆に、従動スクロール8の端板14に軸方向基端側へ延出して筒状部18を設け、その軸方向基端面を従動スクロールキャップ9の端板17に当接して固定してもよい。あるいは、従動スクロールキャップ9の端板17に軸方向先端側へ延出して筒状部18を設けると共に、従動スクロール8の端板14に軸方向基端側へ延出して筒状部18を設け、これら両筒状部18の端面同士を突き合わせて固定してもよい。
駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との間には、従動スクロール8に対する駆動スクロール6の軸方向基端側への移動を規制するスラスト受け材23,24が設けられる。スラスト受け材23,24は、従動スクロール8に対する駆動スクロール6の軸方向基端側への移動を規制できるのであれば、その個数、形状、配置など、その構成を特に問わない。
典型的には、駆動スクロール6に設けられる第一スラスト受け材23と、従動スクロールキャップ9に設けられる第二スラスト受け材24とを備える。スクロール流体機械1の運転時、従動スクロール8に対し駆動スクロール6が軸方向基端側へ移動しようとすると、駆動スクロール6の第一スラスト受け材23が従動スクロールキャップ9の第二スラスト受け材24に接触することで、従動スクロール8と駆動スクロール6との引き離れが防止される。第一スラスト受け材23と第二スラスト受け材24とは、互いに回転接触することを考慮し、互いに異なる材質(言い換えれば異なる硬さ)の金属等で構成されるのがよい。
第一スラスト受け材23は、本実施例では、断面矩形の円環状に形成された第一スラストリング25から構成される。第一スラストリング25の外径は、本実施例では、駆動スクロール6の端板13の外径と対応している。そして、第一スラストリング25は、駆動スクロール6の端板13の軸方向基端面に固定される。たとえば、駆動スクロール6の端板13の軸方向基端面に重ね合わされてボルト26により固定されるか(図3)、駆動スクロール6の端板13に設けた円環状溝に圧入されて固定される。
第二スラスト受け材24は、本実施例では、断面矩形の円環状に形成された第二スラストリング27から構成される。第二スラストリング27の外径は、本実施例では、従動スクロールキャップ9の筒状部18の内径と対応している。そして、第二スラストリング27は、従動スクロールキャップ9の端板17の軸方向先端面に固定される。たとえば、従動スクロールキャップ9の端板17の軸方向先端面に重ね合わされてボルト28により固定されるか(図3)、従動スクロールキャップ9の端板17に設けた円環状溝または筒状部18に圧入されて固定される。なお、従動スクロールキャップ9の端板17の軸方向先端面または筒状部18の内周部に突部を設けておき、その突部に第二スラストリング27を固定してもよい。
図示例の場合、第一スラストリング25は、駆動スクロール6の端板13の軸方向基端面に重ね合わされて、ボルト26により固定される。このボルト26は、第一スラストリング25の側から駆動スクロール6の端板13にねじ込まれるのが好ましい。また、そのネジ穴は、駆動スクロール6の端板13を貫通しないのが好ましい。さらに、第一スラストリング25を取り付けるためのボルト26は、第一スラストリング25と第二スラストリング27との接触面から外れた位置(つまり第一スラストリング25の軸方向基端面の内、第二スラストリング27の軸方向先端面が摺動し得る領域とは外れた位置)に配置するのが好ましい。図3において、第一スラストリング25を取り付けるための各ボルト26は、第二スラストリング27の内穴と対応した位置に常に配置される。
一方、第二スラストリング27は、従動スクロールキャップ9の端板17の軸方向先端面に重ね合わされて、ボルト28により固定される。このボルト28は、従動スクロールキャップ9の端板17の側から第二スラストリング27にねじ込まれるのが好ましい。また、そのネジ穴は、第二スラストリング27を貫通しないのが好ましい。
駆動ラップ5の軸方向先端部と従動スクロール8の端板14とのシール、および従動ラップ7の軸方向基端部と駆動スクロール6の端板13とのシールが確保されるように、駆動ラップ5と従動ラップ7とを確実に噛み合わせると共に、従動スクロール8に従動スクロールキャップ9を取り付けた状態(組付状態)において、駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との間には、多少の隙間が存在する。この隙間により、従動スクロール8に対し駆動スクロール6が軸方向基端側へ離れないように、各スラストリング25,27が設けられる。
寸法公差(たとえば数十μm)を考慮しなければ、前記組付状態において、駆動スクロール6は従動スクロール8から軸方向基端側へは全く移動しない寸法か、許容値以上移動しない寸法に、各スラストリング25,27の厚さが規定されている。
図示例の場合、第一スラストリング25と第二スラストリング27とを重ねた際の厚み(駆動軸4の軸方向寸法)が、前記組付状態における駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との間の隙間寸法にほぼ対応している。いずれにしても、第一スラストリング25の軸方向基端面と第二スラストリング27の軸方向先端面とが当接することで、従動スクロール8に対する駆動スクロール6の軸方向基端側への移動が規制される。そして、第一スラストリング25の軸方向基端面と第二スラストリング27の軸方向先端面とを当接しつつ、駆動スクロール6と従動スクロールキャップ9とは回転する。
スクロール流体機械1の運転時、従動スクロール8に対し駆動スクロール6が軸方向基端側へ移動しようとしても、各スラストリング25,27を介してその力が従動スクロールキャップ9に伝えられる。ところが、従動スクロールキャップ9は従動スクロール8と一体であり、しかも従動スクロール8は駆動スクロール6に対し軸方向先端側へ移動しようとするスラスト力を受けているので、結果としてスラスト力を相殺できることになる。
ところで、後述するように、駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との間に、回転同期機構としてオルダム継手を設置する場合、オルダムリングを各スラストリング25,27よりも小径に形成しておけば、各スラストリング25,27の穴の内側にオルダム継手を配置することができる。あるいは、逆に、オルダムリングを各スラストリング25,27よりも大径に形成しておき、オルダムリングの穴の内側に各スラストリング25,27を配置してもよい。いずれにしても、駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との隙間を各スラストリング25,27で確実に確保して、オルダムリングにはスラスト力がかからないようにするのが好ましい。
ハウジング10は、段付き円筒状で、軸方向中央部の大径部29と、その左右に設けられる小径部30,31とで構成される。本実施例では、軸方向先端側に配置される第一ハウジング10Aと、軸方向基端側に配置される第二ハウジング10Bとから構成される。第一ハウジング10Aは、段付きの円筒状であり、大径部29が軸方向基端側に配置され、小径部31が軸方向先端側に配置される。大径部29の内径は、従動スクロールキャップ9の筒状部18の外径よりも大きく、大径部29の幅寸法は、従動スクロール8の端板14と従動スクロールキャップ9の端板17との距離よりも大きい。一方、第二ハウジング10Bは、第一ハウジング10Aの小径部31と同様の構成の小径部30と、その軸方向先端部に設けられる円板部32とからなる。そして、第二ハウジング10Bの円板部32で第一ハウジング10Aの大径部29の開口部を塞ぐように、第一ハウジング10Aと第二ハウジング10Bとが一体化される。
本実施例では、第一ハウジング10Aに大径部29を設け、その軸方向基端側の開口部を第二ハウジング10Bの円板部32で塞ぐ構成としたが、これとは逆に、第二ハウジング10Bの側に大径部29を設け、その軸方向先端側の開口部を第一ハウジング10Aの円板部32で塞ぐ構成としてもよい。
いずれにしても、駆動スクロール6を収容した従動スクロール8および従動スクロールキャップ9は、ハウジング10内に収容される。そして、従動スクロール8および従動スクロールキャップ9の各ボス部15,19は、その外周部において軸受22,21を介してハウジング10の小径部31,30の内穴に回転自在に保持される。これにより、従動スクロール8と従動スクロールキャップ9とは、同一軸線上を一体回転可能とされる。また、前述したように、駆動スクロール6の駆動軸4は、ハウジング10と一体の部材(図示省略)に軸受11,12を介して回転自在に保持される。このようにして、従動スクロールユニット3は、駆動スクロールユニット2と偏心して回転自在に保持される。
スクロール流体機械1は、駆動スクロールユニット2の回転に伴って従動スクロールユニット3を回転させる回転同期機構(図示省略)を備える。回転同期機構は、その構成を特に問わないが、たとえばオルダム継手である。また、回転同期機構は、その設置位置を特に問わないが、たとえば、駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との間、または従動スクロール8の端板14よりも軸方向先端側、もしくは従動スクロールキャップ9の端板17よりも軸方向基端側に配置される。
駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17との間に、回転同期機構としてオルダム継手を設置する場合、駆動スクロール6の端板13の軸方向基端面と、従動スクロールキャップ9の端板17の軸方向先端面とに、互いに90度ずれた位置にそれぞれ凸部を設け、両凸部をオルダムリングにて接続すればよい。オルダムリングの軸方向先端面と軸方向基端面とには、互いに90度ずれた位置にそれぞれ凹部が設けられており、その凹部が前記凸部にスライド可能にはめ込まれる。一方、従動スクロール8の端板14よりも軸方向先端側、または従動スクロールキャップ9の端板17よりも軸方向基端側に、回転同期機構としてオルダム継手を設置する場合も同様に、従動スクロール8の端板14とそれよりも軸方向先端側において駆動軸4に設けた部材との間、または従動スクロールキャップ9の端板17とそれよりも軸方向基端側において駆動軸4に設けた部材との間に設けることができる。
本実施例のスクロール流体機械1は、以上のように構成されるので、駆動軸4により駆動スクロール6を回転させると、その駆動軸4と偏心した位置で、従動スクロール8も回転する。これに伴い、ハウジング10の大径部29および従動スクロールキャップ9の筒状部18の吸入口(図示省略)から流体を吸入し、その流体を駆動ラップ5と従動ラップ7との間で圧縮しながら、その渦巻きの外端側から内端側へ移動させ、従動スクロール8のボス部15の貫通穴16から吐出させることができる。また、駆動軸4を逆転させれば、従動スクロール8のボス部15の貫通穴16から流体を吸い込んで前記吸入口へ吐出することができる。このようにして、本実施例のスクロール流体機械1は、圧縮機、膨張機、ブロワ、真空ポンプなどとして用いることができる。
動作中、駆動スクロール6と従動スクロール8とは、互いに離隔する方向への力を受けるが、前述したように、スラスト受け材23,24を介して駆動スクロール6の端板13と従動スクロールキャップ9の端板17とが接触するので、軸方向の圧力を相殺することができる。
ところで、本実施例では、駆動軸4は、ハウジング10またはこれと一体の部材に軸方向両側において軸受11,12される一方、従動スクロール8は、従動スクロールキャップ9が設けられて、やはり軸方向両側において軸受21,22される。このようにして、駆動スクロール6および従動スクロール8の双方を片持ちではなく両持ちで支持することで、大型化や高速回転化にも対応可能となる。
本発明のスクロール流体機械1は、前記実施例の構成に限らず適宜変更可能である。特に、スラスト受け材23,24は、従動スクロール8に対する駆動スクロール6の軸方向基端側への移動を規制できるのであれば、前記実施例の構成に限らない。
たとえば、前記実施例において、第一スラスト受け材23が駆動スクロール6に一体形成されるか、これに代えてまたはこれに加えて、第二スラスト受け材24が従動スクロールキャップ9に一体形成されてもよい。具体的には、図3において、第一スラストリング25は、駆動スクロール6と一体形成されてもよいし、および/または、第二スラストリング27は、従動スクロールキャップ9と一体形成されてもよい。いずれにしても、互いに回転接触する箇所は、互いに異なる材質(言い換えれば異なる硬さ)とされている。また、ラップ5,7の付いた部材の摩耗やそれに伴う交換はできるだけ避けるために、従動スクロールキャップ9またはそれに設けられる第二スラスト受け材24の方が、駆動スクロール6またはそれに設けられる第一スラスト受け材23よりも硬度を低くしておくのが好ましい。
その他、スクロール流体機械1の使用に伴う熱膨張に対応するために、少なくとも一方のスラスト受け材に、他方のスラスト受け材への付勢力を作用させるスプリング性能を持たせてもよい。
1 スクロール流体機械
2 駆動スクロールユニット
3 従動スクロールユニット
4 駆動軸
5 駆動ラップ
6 駆動スクロール
7 従動ラップ
8 従動スクロール
9 従動スクロールキャップ
10 ハウジング
10A 第一ハウジング
10B 第二ハウジング
11,12 軸受
13 (駆動スクロールの)端板
14 (従動スクロールの)端板
15 (従動スクロールの)ボス部
16 (従動スクロールのボス部の)貫通穴
17 (従動スクロールキャップの)端板
18 (従動スクロールキャップの)筒状部
19 (従動スクロールキャップの)ボス部
20 (従動スクロールキャップのボス部の)貫通穴
21,22 軸受
23 第一スラスト受け材
24 第二スラスト受け材
25 第一スラストリング
26 ボルト
27 第二スラストリング
28 ボルト
29 (ハウジングの)大径部
30,31 (ハウジングの)小径部
32 円板部

Claims (4)

  1. 駆動軸に設けられる端板を有し、この端板には前記駆動軸の軸方向先端側へ延出して駆動ラップが設けられた駆動スクロールと、
    この駆動スクロールの端板よりも軸方向先端側に配置される端板を有し、この端板には軸方向基端側へ延出して従動ラップが設けられ、この従動ラップが前記駆動ラップと噛み合うよう配置され、前記駆動スクロールと偏心して軸受される従動スクロールと、
    前記駆動スクロールの端板よりも軸方向基端側に配置される端板を有し、前記従動スクロールとの間で前記駆動スクロールを収容するよう前記従動スクロールに設けられ、前記従動スクロールと同心であるが前記駆動スクロールと偏心して軸受される従動スクロールキャップと、
    この従動スクロールキャップの端板と前記駆動スクロールの端板との間に配置され、前記従動スクロールに対する前記駆動スクロールの軸方向基端側への移動を規制するスラスト受け材と
    を備えることを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 前記スラスト受け材は、前記駆動スクロールに設けられる第一スラスト受け材と、前記従動スクロールキャップに設けられる第二スラスト受け材とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のスクロール流体機械。
  3. 前記第一スラスト受け材は、断面矩形の円環状に形成された第一スラストリングから構成され、
    この第一スラストリングは、前記駆動スクロールの端板の軸方向基端側に固定され、
    前記第二スラスト受け材は、断面矩形の円環状に形成された第二スラストリングから構成され、
    この第二スラストリングは、前記従動スクロールキャップの端板の軸方向先端側に固定され、
    前記第一スラストリングの軸方向基端面と前記第二スラストリングの軸方向先端面とが当接することで、前記従動スクロールに対する前記駆動スクロールの軸方向基端側への移動を規制する
    ことを特徴とする請求項2に記載のスクロール流体機械。
  4. 前記第一スラスト受け材が前記駆動スクロールに一体形成されるか、これに代えてまたはこれに加えて、前記第二スラスト受け材が前記従動スクロールキャップに一体形成されている
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のスクロール流体機械。
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