JP2014210916A - 樹脂複合材料 - Google Patents

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大輔 向畑
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延彦 乾
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Abstract

【課題】剛性及び耐衝撃性の双方に優れた樹脂複合材料を提供する。【解決手段】熱可塑性樹脂100質量部と、薄片化黒鉛0.1〜40質量部と、薄片化黒鉛以外の無機フィラー10〜75質量部とを含み、前記無機フィラーの平均粒径が0.02〜2μmの範囲であり、かつ無機フィラーの長辺と短辺との比または長径と短径との比であるアスペクト比が5未満である、樹脂複合材料。【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂と無機フィラーとを含む樹脂複合材料に関する。
従来、熱可塑性樹脂からなる製品の物性などを高めるために、様々な樹脂複合材料が提案されている。例えば下記の特許文献1には、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂に、黒鉛粉末を添加してなる樹脂組成物が開示されている。この樹脂組成物からなる樹脂複合材料を用いることにより、得られた成型品の剛性を高めることができるとされている。
特開2010−254822号公報
しかしながら特許文献1に記載の樹脂複合材料では、得られる成形品の剛性は高められるものの、耐衝撃性が低いという問題があった。
本発明の目的は、剛性と耐衝撃性の双方において優れている、樹脂複合材料を提供することにある。
本発明に係る樹脂複合材料は、熱可塑性樹脂100質量部と、薄片化黒鉛0.1〜40質量部と、薄片化黒鉛以外の無機フィラー10〜75質量部とを含む。上記無機フィラーの平均粒径は0.02〜2μmである。また、上記無機フィラーのアスペクト比は5未満である。ここで、アスペクト比とは、無機フィラーの長辺と短辺との比または長径と短径との比をいうものとする。
本発明に係る樹脂複合材料では、好ましくは、上記熱可塑性樹脂としてポリオレフィンが用いられる。
本発明に係る樹脂複合材料では、上記無機フィラーとしては、好ましくは、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、及び硫酸バリウムからなる群から選択された少なくとも1種の無機フィラーが用いられる。より好ましくは、炭酸カルシウムが用いられる。
より好ましくは、本発明では上記薄片化黒鉛の表面に上記熱可塑性樹脂がグラフトされている。
本発明に係る樹脂複合材料では、好ましくは、ポリオレフィンとしては、MFRが0.1〜20g/10分であるポリプロピレン、MFRが0.1〜20g/10分であるポリエチレンまたはこれらの混合物が用いられる。
本発明に係る樹脂複合材料によれば、熱可塑性樹脂100質量部に対し、薄片化黒鉛0.1〜40質量部及び上記特定の平均粒径及びアスペクト比を有する無機フィラー10〜75質量部を含むため、剛性を高め得るだけでなく、耐衝撃性及び耐そり性を効果的に高めることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
(熱可塑性樹脂)
本発明に係る樹脂複合材料では、樹脂として熱可塑性樹脂が用いられる。
熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、公知の種々の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリジメチルシロキサン、ポリカーボネート、これらで重合されているモノマー成分のうちの少なくとも2種のモノマー成分の共重合体などが挙げられる。樹脂複合材料に含まれる熱可塑性樹脂は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが好ましい。ポリオレフィンは安価であり、加熱下の成形が容易である。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ブテン単独重合体、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの単独重合体または共重合体などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂が特に好ましい。
より好ましくは、上記ポリオレフィンとして、MFR(メルトフローレート)が0.1〜20g/10分であるポリプロピレン、MFRが0.1〜20g/10分であるポリエチレンまたはこれらの混合物が用いられる。その場合には、耐衝撃性を効果的に高めることができる。
(薄片化黒鉛)
本発明において、薄片化黒鉛とは、グラフェンシートの積層体である。薄片化黒鉛は、黒鉛を剥離処理することにより得られる。すなわち、薄片化黒鉛は、元の黒鉛よりも薄い、グラフェンシートの積層体である。薄片化黒鉛におけるグラフェンシートの積層数は、2以上である。樹脂複合材料の引張弾性率等の機械的強度を効果的に高める観点から、積層数は、1000以下であることが好ましく、150以下であることがより好ましい。
薄片化黒鉛の平均粒子径は、0.1〜50μm程度であることが好ましい。なお、薄片化黒鉛の平均粒子径は、粒度分布測定装置によって測定した値である。
薄片化黒鉛は、アスペクト比の大きい形状を有する。そのため、本発明に係る樹脂複合材料において、薄片化黒鉛が均一に分散されていると、薄片化黒鉛の積層面に交差する方向に加わる外力に対する補強効果を効果的に高めることができる。
薄片化黒鉛のアスペクト比が小さすぎると、積層面に交差する方向に加わった外力に対する補強効果が充分でないことがある。薄片化黒鉛のアスペクト比が大きすぎると、効果が飽和してそれ以上の補強効果を望めないことがある。以上のような観点から、薄片化黒鉛のアスペクト比は、20以上であることが好ましく、50以上であることがより好ましい。薄片化黒鉛のアスペクト比は、5000以下であることが好ましい。
なお、本発明において薄片化黒鉛のアスペクト比とは、薄片化黒鉛の厚みに対する薄片化黒鉛の積層面方向における最大寸法の比をいう。
薄片化黒鉛は、市販品が入手可能であり、従来公知の方法により製造することもできる。例えば、薄片化黒鉛は、黒鉛の層間に硝酸イオンなどのイオンを挿入した後に加熱処理する化学的処理方法、黒鉛に超音波を印加するなどの物理的処理方法、黒鉛を作用極として電気分解を行う電気化学的方法などの方法により得られる。
薄片化黒鉛は、表面改質処理されていてもよい。表面改質処理としては、例えば、薄片化黒鉛の表面に樹脂をグラフト化したり、薄片化黒鉛の表面に親水性官能基または疎水性官能基を導入する処理などが挙げられる。薄片化黒鉛を表面改質処理することにより、薄片化黒鉛と熱可塑性樹脂との親和性を高めることができる。薄片化黒鉛と熱可塑性樹脂との親和性を高められると、樹脂複合材料の弾性率などの機械的強度が高められる。
好ましくは、本発明において樹脂複合材料のマトリクス樹脂として用いられる上記熱可塑性樹脂が薄片化黒鉛の表面にグラフトされていることが望ましい。それによって、薄片化黒鉛のマトリクス樹脂に対する分散性及び親和性を高めることができる。従って、機械的強度をより一層高めることができる。
なお、薄片化黒鉛に熱可塑性樹脂をグラフトする方法については特に限定されず、熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛と、ラジカル開始剤とを溶融混練する方法などを用いることができる。上記ラジカル開始剤としてはベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどの過酸化物、過酸化物化合物、アゾ系化合物、ジハロゲン系化合物などを用いることができる。この場合、マトリクス樹脂としての前述した熱可塑性樹脂を薄片化黒鉛にグラフトすることが望ましい。その場合には、熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛とラジカル開始剤とを溶融混練し、薄片化黒鉛に熱可塑性樹脂をグラフトするとともに、熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛とを混練することができる。次に、上記無機フィラーをさらに添加し混練することにより本発明の樹脂複合材料を得ることができる。もっとも、マトリクス樹脂としての上記熱可塑性樹脂に、あらかじめ上記熱可塑性樹脂と同一または異なる熱可塑性樹脂がグラフトされた薄片化黒鉛と、上記無機フィラーとを混合し、樹脂複合材料を得てもよい。
上記薄片化黒鉛は、熱可塑性樹脂100質量部に対し、0.1〜40質量部の範囲で含まれている。0.1質量部以上含まれていることにより、機械的強度及び耐衝撃性を高めることができる。より好ましくは、10質量部以上含まれていることが望ましい。それによって機械的強度及び耐衝撃性をより一層高めることができる。
また、上記薄片化黒鉛の配合割合が40質量部以下であるため、樹脂複合材料の割れを抑制することができ、耐衝撃性を高めることができる。より好ましくは、20質量部以下の割合で薄片化黒鉛が含まれていることが望ましい。
(無機フィラー)
本発明においては、上記薄片化黒鉛とは異なる無機フィラーが含まれている。
薄片化黒鉛とは異なる無機フィラーとしては、特に限定されず、公知の無機フィラーを用いることができる。無機フィラーの具体例としては、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、クレー、ベントナイト、モンモリロナイト、カオリナイト、ワラストナイト、チタン酸カリウム、ガラス繊維などが挙げられる。樹脂複合材料中に含まれる無機フィラーは、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
好ましくは、上記無機フィラーとして、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、及び硫酸バリウムからなる群から選択された少なくとも1種が用いられる。この場合には、機械的強度、耐衝撃性及び耐そり性をより一層高めることができる。
さらに好ましくは、上記無機フィラーとして炭酸カルシウムが用いられる。その場合には、耐衝撃性と機械的強度とを高度にバランスさせることができる。
上記無機フィラーの平均粒径は0.02〜2μmの範囲である。この範囲内の平均粒径の無機フィラーを用いることにより、機械的強度と耐衝撃性の双方を高めることができる。より好ましくは、無機フィラーの平均粒径は1.8μm以下であることが望ましい。その場合には、耐衝撃性を効果的に高めることができる。またより好ましくは、無機フィラーの平均粒径の下限は0.1μm以上とすることが望ましい。その場合には、より一層耐衝撃性を効果的に高めることができる。
また、上記無機フィラーのアスペクト比は5未満である。そのため、機械的強度と耐衝撃性の双方を高めることができる。より好ましくは、無機フィラーのアスペクト比は2以下であることが望ましい。その場合には、耐衝撃性を効果的に高めることができる。なお、ここでアスペクト比とは、無機フィラーが長辺と短辺とを有する形状の場合には、長辺と短辺との比を言うものとする。また、無機フィラーが長径と短径とを有する形状の場合には長径と短径の比を言うものとする。言いかえれば、無機フィラーが長さ方向を有し、その長さ方向の最大寸法と、長さ方向以外であってもっとも距離が小さい最小外形寸法が存在する場合、長さ方向の最大寸法と、上記の最小外形寸法との比を言うものとする。
上記無機フィラーは、熱可塑性樹脂100質量部に対し、10〜75質量部の割合で含まれている。それによって、機械的強度を高め、かつ耐衝撃性を高めることが可能とされている。好ましくは、無機フィラーは、25質量部以上配合されていることが望ましく、それによって機械的強度及び耐衝撃性を高めることができる。また、好ましくは、無機フィラーは、70質量部以下の割合で含まれ、その場合には、耐衝撃性を効果的に高めることができる。また、樹脂複合材料中において、薄片化黒鉛と上記無機フィラーとは、質量比で1:1〜1:5程度の範囲で含まれることが好ましい。その場合には、樹脂複合材料における機械的強度及び耐衝撃性を効果的に高めることができる。
(添加剤)
本発明に係る樹脂複合材料では、上記必須成分の他、任意成分として様々な添加剤を含有させてもよい。
添加剤としては、例えば、フェノール系、リン系、アミン系、イオウ系などの酸化防止剤;ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系などの紫外線吸収剤;金属害防止剤;ヘキサブロモビフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテルなどのハロゲン化難燃剤;ポリリン酸アンモニウム、トリメチルフォスフェートなどの難燃剤;各種充填剤;帯電防止剤;安定剤;顔料などが挙げられる。
(製造方法)
本発明に係る樹脂複合材料は、例えば以下の方法で製造することができる。
まず、熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛と上記無機フィラーとを用意する。次に熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛と無機フィラーとを混合する。この場合、熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛とを先に混合し、次に無機フィラーを混合してもよい。あるいは、熱可塑性樹脂と無機フィラーとを混合し、さらに薄片化黒鉛を添加し混合してもよい。あるいは、薄片化黒鉛と無機フィラーとを混合した後に、熱可塑性樹脂の添加し、混合してもよい。好ましくは、熱可塑性樹脂と薄片化黒鉛と無機フィラーとを同時に混合することが望ましい。それによって生産性を高めることができる。
混合は、熱可塑性樹脂が溶融する温度で行うことが好ましい。混合方法は特に限定されない。例えば、プラストミルなどの二軸スクリュー混練機、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロールなどの混練装置を用いて、加熱下において混練する方法などが挙げられる。これらの中でも、プラストミルを用いて溶融混練する方法が好ましい。
さらに、本発明に係る樹脂複合材料では、適宜の賦型方法を用いて様々な形状とすることができる。このような賦型方法としては、プレス加工、射出成形または押出成形などの成形方法を好適に用いることができる。さらに、溶融塗工法により賦型してもよい。上記のような賦型方法を用い、シート状などの所望の形状とすることができる。特に、各種成形方法で得られた本発明に係る樹脂複合材料の成型品では、機械的強度と耐衝撃性とを効果的に高めることができる。
(実施例及び比較例)
以下、本発明について、具体的な実施例に基づき、さらに説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリプロピレン(プライムポリマー社製、商品名「J105G」、MFR 9g/10分)100質量部と、薄片化黒鉛(グラフェン、XGScience社製、商品名「xGnP−M5」)10質量部と、炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名「Vigot−15」、粒径0.15μm、アスペクト比1.1)25質量部とを、ラボプラストミル(東洋精機社製、商品名「R−100」)にて180℃で溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、プレス加工によりシート状に成形して、厚み0.5mmの樹脂複合材料シートと厚み4mmの樹脂複合材料シートをそれぞれ得た。
(実施例2)
無機フィラーとして炭酸カルシウム(ニューライム社製、商品名「ミクローン200」、粒径0.02μm、アスペクト比1.1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例3)
無機フィラーとして炭酸カルシウム(白石カルシウム社製、商品名「ライトンA」、粒径1.8μm、アスペクト比1.6)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例4)
炭酸カルシウムを50質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例5)
炭酸カルシウムを70質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例6)
薄片化黒鉛を1質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例7)
薄片化黒鉛を20質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例8)
薄片化黒鉛を40質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例9)
無機フィラーとしてシリカ(電気化学工業社製、商品名「SFP−20M」、粒径0.3μm、アスペクト比1.1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例10)
無機フィラーとして水酸化マグネシウム(神島化学工業社製、商品名「マグシーズN」、粒径1.1μm、アスペクト比1.1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例11)
特開2012−136712号公報(実施例7)に従いポリプロピレン(プライムポリマー社製、商品名「J105G」、MFR 9g/10分)100質量部と、薄片化黒鉛(グラフェン、XGScience社製、商品名「xGnP−M5」)10質量部と、ベンゾイルパーオキサイド3質量部をラボプラストミル(東洋精機社製、商品名「R−100」)にて180℃で溶融混練して薄片化黒鉛にポリプロピレンをグラフトした樹脂組成物を作製し、続いて炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名「Vigot−15」、粒径0.15μm、アスペクト比1.1)25質量部を添加し,樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、プレス加工によりシート状に成形して、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例12)
ポリエチレン(プライムポリマー社製、商品名「1300J」、MFR 12g/10分)100質量部と薄片化黒鉛(グラフェン、XGScience社製、商品名「xGnP−M5」)10質量部と、炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名「Vigot−15」、粒径0.15μm、アスペクト比1.1)25質量部とを、ラボプラストミル(東洋精機社製、商品名「R−100」)にて180℃で溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、プレス加工によりシート状に成形して、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例13)
プロピレン−エチレンブロック共重合体(プライムポリマー社製、商品名「J715M」、MFR 9g/10分)100質量部と、薄片化黒鉛(グラフェン、XGScience社製、商品名「xGnP−M5」)10質量部と、炭酸カルシウム(白石工業社製、商品名「Vigot−15」、粒径0.15μm、アスペクト比1.1)25質量部とを、ラボプラストミル(東洋精機社製、商品名「R−100」)にて180℃で溶融混練して樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を、プレス加工によりシート状に成形して、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例14)
無機フィラーとしてシリカ(電気化学工業社製、商品名「SFP−20M」、粒径0.3μm、アスペクト比1.1)を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例15)
無機フィラーとして水酸化マグネシウム(神島化学工業社製、商品名「マグシーズN」、粒径1.1μm、アスペクト比1.1)を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例1)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例2)
無機フィラーとして炭酸カルシウム(白石カルシウム社製、商品名「BF300」、粒径8.0μm、アスペクト比1.4)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例3)
無機フィラーとしてタルク(日本タルク社製、商品名「D−1000」、粒径1.0μm、アスペクト比6)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例4)
炭酸カルシウムを5質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例5)
炭酸カルシウムを100質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例6)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例6と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例7)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例7と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例8)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例8と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例9)
薄片化黒鉛を50質量部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例10)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例11と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例11)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例12と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例12)
ポリオレフィンとしてポリプロピレン(プライムポリマー社製、商品名「J108M」、MFR 45g/10分)を100質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(比較例13)
炭酸カルシウムを添加しなかったこと以外は実施例13と同様にして、厚み0.5mm及び4mmの各樹脂複合材料シートを得た。
(実施例及び比較例の評価)
1)引張弾性率
得られた厚み0.5mmの樹脂複合材料シートについて、長さ75mm×幅6mmの平面形状が長方形の試験片を切り出した。この試験片について、23℃における引張弾性率をJIS K7161に準拠して測定した。結果を下記の表1に示す。
2)シャルピー衝撃強度
厚み4mmの樹脂複合材料シートから、長さ80mm×幅10mmの平面形状が長方形の試験片を切り出した。この試験片の23℃におけるシャルピー衝撃強度をJIS K7111−1に準拠して測定した。結果を下記の表1に示す。
3)そり
厚み0.5mmの樹脂複合材料シートから、長さ150mm×幅150mmの平面形状が正方形の試験片を切り出した。この試験片を23℃の恒温室に48時間放置した後、試験片の角部分におけるそりが、2mm未満の時を○、2mm以上4mm未満の時を△、4mm以上の時を×とした。結果を下記の表1に示す。
Figure 2014210916
炭酸カルシウムが添加されていない比較例1,6,7,8,10,11,13に対し、対応する実施例1,6,7,8,11,12,13によれば、引張弾性率を高めることができ、さらにシャルピー衝撃強度を大幅に高め得ることがわかる。
また、薄片化黒鉛の配合割合が本発明の範囲外である比較例9に比べ、実施例1,6,7,8によればシャルピー衝撃強度を大幅に高めることができ、引張弾性率とシャルピー衝撃強度の双方を両立し得ることがわかる。
さらに、薄片化黒鉛の樹脂がグラフトされている実施例11では、実施例1に比べ、引張弾性率及びシャルピー衝撃強度をより一層高めることが可能であった。

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂100質量部と、薄片化黒鉛0.1〜40質量部と、薄片化黒鉛以外の無機フィラー10〜75質量部とを含み、前記無機フィラーの平均粒径が0.02〜2μmの範囲であり、かつ無機フィラーの長辺と短辺との比または長径と短径との比であるアスペクト比が5未満である、樹脂複合材料。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィンである、請求項1に記載の樹脂複合材料。
  3. 前記無機フィラーが、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、及び硫酸バリウムからなる群から選択された少なくとも1種の無機フィラーである、請求項1または2に記載の樹脂複合材料。
  4. 前記無機フィラーが炭酸カルシウムである、請求項3に記載の樹脂複合材料。
  5. 前記薄片化黒鉛の表面に前記熱可塑性樹脂がグラフトされている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂複合材料。
  6. 前記ポリオレフィンが、MFRが0.1〜20g/10分であるポリプロピレン、MFRが0.1〜20g/10分であるポリエチレンまたはこれらの混合物である、請求項2に記載の樹脂複合材料。
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