JPH01294751A - プロピレン重合体組成物 - Google Patents

プロピレン重合体組成物

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JPH01294751A
JPH01294751A JP12367088A JP12367088A JPH01294751A JP H01294751 A JPH01294751 A JP H01294751A JP 12367088 A JP12367088 A JP 12367088A JP 12367088 A JP12367088 A JP 12367088A JP H01294751 A JPH01294751 A JP H01294751A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プロピレン重合体組成物に関する。
さらに詳しくは、プロピレン重合体の最大の特徴である
低比重を損なう事なくまたは低比重化した上で断熱性、
剛性および耐熱剛性に優れた成形品が得られる高結晶性
プロピレン重合体組成物に関する。
[従来の技術] 一般にプロピレン系重合体は優れた加工性、耐薬品性、
電気的性質および機械的性質を有するので、射出成形品
、中空成形品、フィルム、シート、繊維などに加工され
各種の用途に用いられている。
しかしながら各種の具体的用途によっては、機械的性質
、とりわけ剛性、耐熱剛性の向上が要求され、これら機
械的性質の向上のために従来よりプロピレン系重合体に
各種無機充填剤例えば炭酸カルシウム、タルク、硝子繊
維等を配合することが行われてきた。
しかしながら、これら無機充填剤の配合は結果的にプロ
ピレン重合体組成物の最大の特徴である低比重を大きく
損なうとともに、もう一つのプロピレン重合体の持つ特
徴である断熱性(低熱伝導率)をも悪化させてしまう。
従って、該無機充填剤を配合することにより剛性(耐熱
剛性を含む)を向上させようとすれば、常に比重の増加
、断熱性の低下が避けられず、その結果製品重量の増加
、断熱性の要求される製品では断熱材張り付は工程が必
要になるといった問題点がある。
一方、内部空洞材料(中空フィラーという、)を配合す
ることによる前記問題点の解消策が特開昭51−82,
367号公帽に提案されているが、これは発泡成形によ
る低射出圧力での成形を前提としており、通常の無発泡
成形における高射出圧力での成形では該中空フィラーの
つぶれないしは破壊がおこり低比重化と低熱伝導率を維
持することが困難である。
また、仮に射出成形時に多点ゲートを用いることで流動
距離を小さくすることにより、発泡を伴わずに低射出圧
力成形を行い該中空フィラーの破壊を防止できたとして
も該中空フィラーの形状が必然的に球形をなしているこ
とから通常の結晶性プロピレン重合体に該球形状中空フ
ィラーを配合しても剛性向上を計ることができないのが
実状である。
すなわち剛性の向上は用いる無機充填剤が板状または針
状のときその効果が高く、該充填剤が球状のときはその
効果が低い、従って単に通常のプロピレン重合体に中空
フィラーを配合しただけでは充分な剛性向上効果を得る
ことはできない。
[発明が解決しようとする課題] このように、通常のプロピレン重合体に通常の無機充填
剤を配合してなるプロピレン重合体組成物は剛性と低比
重化および断熱性の維持向上に関して個々に効果を挙げ
ることはできるが、これらすべての性能を同時に向上さ
せるには未だ充分ではない。
本発明者らは、前述の各種無機充填剤を配合してなるプ
ロピレン重合体組成物に関する上xiの問題点すなわち
剛性および耐熱剛性と低比重化および断熱性といった相
反する問題点を解決するために鋭意研究した。その結果
、特定のアイソタクチックペンタッド分率を有する高結
晶性プロピレン重合体に耐圧強度が300kg/cm”
以上好ましくは500kg/cm”以上である硼珪酸硝
子系の微小球状中空体を配合してなる組成物が、上述の
プロピレン重合体組成物の問題点を解決することができ
ることを見い出し、この知見に基づき本発明を完成した
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は剛性お
よび耐熱剛性に著しく優れ、かつ低比重および低熱伝導
率を有する成形品が得られるプロピレン重合体組成物を
提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は下記の構成を、iする。
高結晶性プロピレン重合体100重1部に対して、耐圧
強度300kg/c+s2以上の硼珪酸硝子系の微小球
状中空体を10〜1001i量部配合してなるプロピレ
ン重合体組成物。
本発明で用いる高結晶性プロピレン瓜合体としては、こ
のものが高結晶性プロピレン1独重合体である場合にあ
ってはアイソタクチックペンタッド分率 (P)  と
メルトフローレートとの関係が1.00≧P≧0.01
Sjl ogM F R+ 0.955を溝足するもの
であり、かつ沸騰n−ヘキサンおよび沸fin−ヘプタ
ンで逐次抽出した抽出物のアイソタクチックタッド分率
(P)がそれぞれ0.450〜0.700および0.7
50〜0.930である結晶性プロピレン単独重合体を
使用するのが好ましい。
かかる結晶性プロピレン単独重合体は、本願と同一出願
人の出願に係わる特開昭58−104,907号公報に
記載された製造方法によりて製造できる。
すなわち、有機アルミニウム化合物(1)もしくは有機
アルミニウム化合物 (1)と電子供与体との反応生成
物 (V)を四塩化チタンと反応させて得られる固体生
成物 (II)に、さらに電子供与体と電子受容体とを
反応させて得られる固体生成物 (nl)を有機アルミ
ニウム化合物 (1)および芳香族カルボン酸エステル
 (IV)と組合せ、該芳香族カルボン酸エステル (
rV)該固体生成物のモル比率IV/lll−0,1〜
10.0とした触媒の存在下にプロピレンを1段階以上
で重合させることによって得ることができる。
また、本発明で用いる高結晶性プロピレン重合体が高結
晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体である場合
にあっては、プロピレン単独重合体のアイソタクチック
ペンタッド分率 CP)とメルトフローレートとの関係
が1.00≧P≧0.015βogM F R+ 0.
’15Sである第一段階重合体が全重合体量の70〜9
5重量%であり、ついで全重合体量の30〜5!Ii量
%のエチレンもしくはエチレンとプロピレンを1段階以
上で重合させてなりエチレン含有量が全重合体量の3〜
20重量%である高結晶性エチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体を使用するのが好ましい。
かかる高結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体
は、零■と同一出願人の出願に係わる特開昭58−20
1.816号公報に記載された製造方法によって製造で
きる。
すなわち、有機アルミニウム化合物 (1)もしくは有
機アルミニウム化合物 (1) と電子供与体との反応
生成物 (V)を四塩化チタンと反応させて得られる固
体生成物 (!1) に、さらに電子供与体と電子受容
体とを反応させて得られる固体生成物(III)を有機
アルミニウム化合物 (1)および芳香族カルボン酸エ
ステル (IV) と組合せ、該芳1[カルボン酸エス
テルと該固体生成物 CII+1のモル比率■/l11
−0.I NIQ、oとした触媒の存在下に全重合体量
の70〜951L量%のプロピレンを重合させ、ついで
全重合体量の30〜5重量%のエチレンもしくはエチレ
ンとプロピレンを1段階以上で重合させてエチレン含有
量を3〜2011量%となるように共重合させることに
よって得ることができる。
また本発明で用いる高結晶性プロピレン重合体としては
、上述の好ましい高結晶性プロピレン重合体に上述の式
の範囲外にあるアイソタクチックペンタッド分率を有す
る結晶性プロピレン単独重合体、プロピレン成分を70
Il量%以上含有するプロピレンとエチレン、ブテン−
11ペンテン−114−メチル−ペンテン−11ヘキセ
ンー11オクテン−1、などのα−オレフィンの1種ま
たは2種以上との結晶性ランダム共重合体もしくは結晶
性ブロック共重合体、プロピレンと酢酸ビニルもしくは
アクリル酸エステルとの共重合体、もしくは該共重合体
のケン化物、プロピレンと不飽和シラン化合物との共重
合体、プロピレンと不飽和カルボン酸もしくはその無水
物との共重合体、該共重合体と金属イオン化合物との反
応生成物など、または結晶性プロピレン系重合体を不飽
和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した変性プロピ
レン系重合体、結晶性プロピレン系重合体を不飽和シラ
ン化合物で変性したシラン変性プロピレン系重合体など
を混合した混合物として用いることもでき、また、各種
合成ゴム (たとえばエチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム
、ポリブタジェン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン
、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、スチレ
ン−ブタジェン系ゴム、アクリロニトリル−ブタジェン
系ゴム、スチレン−ブタジェン−スチレンブロック共重
合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体、スチレン−プロピレン−ブチレン−スチレン
ブロック共重合体など)または熱可塑性合成樹脂 (た
とえば超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直
鎮状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリブテン、
ポリ−4−メチルペンテン−1の如きプロピレン系重合
体を除くポリオレフィン、ポリスチレン、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジェ
ン−スチレン共重合体、ポリアミド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリ塩化ビニール、フッ素樹脂など)などを混
合して用いることもで籾る。
本発明で用いる中空体は、硼珪酸硝子系の微小球状中空
体であって、その耐圧強度が300kg/cm”以上好
ましくは500kg/cs”以上であり、真比重が0.
45〜0.65の範囲にあるものである。耐圧強度が3
00kg/cm’未満では製品を得るための造粒および
成形の工程における圧力および剪断応力により該中空体
の破壊が起こりやすく、その結果訪中空体が中空形状を
維持できなくるため低比重化および低熱伝導率化が達成
できない、また真比重が0.45未満の該中空体にあっ
ては該中空体の壁部肉厚が薄くなるため耐圧強度300
kg/am’以上を実現できず、真比重が0.65を越
えるとプロピレン重合体の比重が0.90であるため中
空体とプロピレン重合体の比重差が少なくなり中空体配
合による低比重化の効果が小さく好ましくない。
また、本発明で用いる中空体の配合量はプロピレン重合
体100重量部に対して10〜100重量部好ましくは
20〜70重量部である。該中空体の配合量が1oli
量部未満では低比重化および低熱伝導率化の効果が少な
く、配合量が100重量部を越えると配合された該中空
体の間隔が小さくなることにより該中空体の表面間で熱
伝導が行われるため低熱伝導率の効果が得られなくなる
本発明の組成物にあっては1通常プロピレン系重合体に
添加される各種の添加剤たとえばフェノール系、チオエ
ーテル系、リン系などの酸化防止剤、光安定剤、造核剤
、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、
無滴剤、顔料、重金属不活性化剤(銅害防止剤)、過酸
化物の如きラジカル発生剤、金属石鹸類などの分散剤も
しくは中和剤、無機充填剤 (たとえばタルク、マイカ
、クレー、ウォラス・トナイト、ゼオライト、炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二
酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、硫化亜鉛、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ
酸アルミニウム、ガラス繊維、チタン酸カリウム、炭素
繊維、カーボンブラック、グラファイト、金属繊維など
)もしくはカップリング剤 (たとえばシラン系、チタ
ネート系、ボロン系、アルミネート系、ジルコアルミネ
ート系なと)の如き表面処理剤で表面処理された前記無
機充填剤または有機充填剤 (たとえば木粉、バルブ、
故紙、合成繊維、天然繊維など)を本発明の目的を損な
わない範囲で併用することができる。
本発明の組成物は、前述の本発明にかかわる結晶性プロ
ピレン重合体に対して、硼珪酸硝子系の微小球状中空体
ならびに通常のプロピレン系重合体に添加される前述の
各f!添加剤の所定量を低剪断型混合装置例えばタンブ
ラ−ミキサー (商品名)、リボンブレンダー、ホバー
トミキサーなどを用いて混合し、通常の単軸押出機、2
軸押比機、ブラベンダーまたはロールなどで、溶融混練
温度170℃〜300℃、好ましくは200℃〜250
℃で溶融混練ペレタイズすることにより得ることができ
る。
得られた組成物は射出成形法、押出成形法、ブロー成形
法などの各種成形法により目的とする成形品の製造に供
される。
[発明の効果] 本発明の組成物は、通常のプロピレン重合体と各種無機
充填材を配合してなる従来公知のプロピレン重合体組成
物に比較して、 (1)剛性および耐熱剛性を同等に保
持できる。(2)成形品の軽量化を計ることができ、ま
たは同一重量とした場合は成形品の肉厚を増加せしめる
ことにより実用強度を大幅に向上させることができる。
(3)熱伝導率を低くすることにより従来断熱材の張合
わせにより断熱を計っていた製品について断熱材の張り
合わせ工程を省略することが可能となり、ポリプロピレ
ン樹脂の用途の拡大が可能である。
[実施例] 以下、実施例および比較例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
なお、実施例および比較例で用いた評価方法は次の方法
によった。
り剛性:得られたベレットを用いて長さ 100+u+
、巾log(厚み4I−の試験片を射出成形法により作
成し、該試験片を用いて曲げ弾性率を測定(J(Sk 
7203に準拠)することにより剛性を評価した。
高剛性の材料とは曲げ弾性率の大きなものをいう。
2)耐熱剛性:得られたベレットを用いて長さ1301
0、巾13m麿、厚み6.51の試験片を射出成形法に
より作成し、該試験片を用いて熱変形温度を測定(JI
Sに7207に準拠;  4.8kgf/Cs2荷重)
することにより耐熱剛性を評価した。高耐熱剛性の材料
とは熱変形温度の高いものをいう。
3)比重:得られたベレットを用いて長さ63.5霞■
、幅125.7am 、厚み3.21の試験片を射出成
形法により作成し、該試験片を用いて比重を測定(JI
Sk 7207に準拠)することにより比重を評価した
4)熱伝導率:得られたベレットを用いて長さ 100
■■、幅100m■、厚み3霞■の試験片を射出成形法
により作成し、該試験片を用いて熱伝導率を測定(35
7M 0232Gに準拠;プローブ法による)すること
により評価した。断熱性の良い材料とは熱伝導率の低い
ものを言う。
前記の各試験に用いる試験片は、得られたベレットを樹
脂温度250℃、金型温度50℃で射出成形により調整
した。
得られた試験片を用いて前記の試験方法により比重、剛
性、耐熱剛性、熱伝導率および成形収縮率の評価を行っ
た。これらの結果を以下に示した。
実施例1〜4、比較例1〜4 実施例1〜4として、本発明にかかる粉末状結晶性プロ
ピレン単独重合体 (全重合体におけるアイソタクチッ
クペンタッド分率が0.9δlであり、沸m n−ヘキ
サンおよび沸騰n−ヘプタンで逐次抽出1)た抽出物の
アイソタクチックペンタッド分率がそれぞれ0.587
および0.846である結晶性プロピレン単独重合体)
に耐圧強度700kg/cm2、平均粒径25〜30μ
の硼珪酸硝子系微小球状中空体所定量を後述の第1表に
記載した配合割合でタンブラ−ミキサー (商品名)に
入れ、5分間攪拌混合したのち、口径30mmの2軸押
出機で230℃にて溶融混&!1処理してベレット化し
た。
また比較例1〜4として本発明の前記好ましい範囲外に
あるアイソタクチックペンタッド分率を有する粉末状結
晶性プロピレン単独重合体(全重合体におけるアイソタ
クチックペンタッド分率が0.953であり、沸騰ロー
へキサンおよび沸11in−ヘプタンで逐次抽出した抽
出物のアイソタクチックペンタッド分率がそれぞれ0.
244および0.598である結晶性プロピレン単独重
合体)に耐圧強度700kg/e■2平均粒径20〜3
0μの硼珪酸硝子系微小球状中空体所定量を配合し、実
施例1〜4に準拠して溶融混線処理してベレットを得た
得られた試験片を用いて前記の試験方法により比重、剛
性、耐熱剛性、および熱伝導率の評価を行った。これら
の結果を第1表に示した。
比重、剛性、耐熱剛性、および熱伝導率試験に用いる試
験片は、得られたベレットを樹脂温度250℃、金型温
度50℃で射出成形により調整した。
実施例5〜8、比較例5〜14 実施例5〜8および比較例5〜14として各アイソタク
チックペンタシト分率を有する結晶性エチレン−プロピ
レンブロック共重合体を用い、さらに異なる充填材を配
合した場合の配合例および結果を示した。
すなわち、実施例5〜8は本発明の範囲内にある高結晶
性エチレン−プロピレンブロック共重合体(第1段階目
のプロピレン単独重合体のアイソタクチックペンタッド
分率が0.979であり、第2段階目で重合した部分中
に占めるエチレン分含有量が60%であり、かつ全重合
体中に占めるエチレン分含有量が8.5重量%である結
晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体)に耐圧強
度700kg/C■2平均粒径25〜30μの硼珪酸硝
子系微小球状中空体所定量を配合した例である。
また比較例5〜8は本発明の範囲外にある結晶性エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体 (第1段階目のプロ
ピレン単独重合体のアイソタクチックペンタッド分率が
0.941であり、第2段階目で重合した部分中に占め
るエチレン分含有量が62%であり、かつ全重合体中に
占めるエチレン分含有量が8.31i量%である結晶性
エチレン−プロピレンブロック共重合体)に耐圧強度7
00kg/c■2平均粒径25〜30μの硼珪酸硝子系
微小球状中空体所定量を配合した例である。
また、比較例9〜lOは実施例5〜8に用いたものと同
じ本発明の範囲内の高結晶性エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体に本発明の範囲外の珪酸アルミニウム系内
部空洞体を配合した場合を示し、更に比較例11〜14
では比較例5〜8に用いたものと同じ本発明の範囲外の
結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体に炭酸カ
ルシウムおよびタルクを配合した場合を示した。
実施例5〜8および比較例5〜14はすべて実施例1〜
5に準拠して溶融混練処理してベレットを得た。
比重、剛性、耐熱剛性、および熱伝導率試験に用いる試
験片は、得られたベレットを樹脂温度250℃、金型温
度50℃で射出成形により調整した。
得られた試験片を用いて前記の試験方法により比重、剛
性、耐熱剛性、および熱伝導率の評価を行9た。これら
の結果を1!S2表に示した。
第1表かられかるように、実施例1〜4は本発明の範囲
内にあるアイソタクチックペンタッド分率を有する高結
晶性プロピレン単独重合体に硼珪酸硝子系微小中空体を
配合したものであり、実施例1〜4(本発明の範囲外に
あるアイソタクチックペンタッド分率を有する結晶性プ
ロピレン単独重合体に硼珪酸硝子系微小中空体を配合し
たもの)とをくらべで、みると、実施例1〜4は剛性お
よび耐熱剛性が優れていることがわかる。
また、第2表からは本発明の範囲内にあるアイソタクチ
ックペンタッド分率を有する高結晶性エチレン−プロピ
レンブロック共重合体に硼珪酸硝子系微小中空体を配合
した実施例5〜8は比較例5〜8に対して剛性および耐
熱剛性が優れており、比較例9〜10に対しては比重、
耐熱剛性、および熱伝導率において優れており、更に比
較例11〜14に対しては比重および熱伝導率において
優れていることがわかる。
比較例9〜ioにおける比重、熱変形温度および熱伝導
率についての改善効果が充分でないのは造粒および射出
成形時の圧力により内部空洞体のかなりの部分が破壊し
たものとみられる。したがプて、硼珪アルミニウム系内
部空洞体を配合した比較例9〜10にあつては本発明の
効果を臭さないことが明らかである。
すなわち、本発明で得れれる低比重、剛性、耐熱剛性、
低熱伝導率は、本発明において限定された範囲内にある
アイソタクチックペンタッド分率を有する高結晶性プロ
ピレン単独重合体または同結晶性エチレン−プロピレン
ブロック共重合体に本発明で限定された耐熱強度を有す
る硼珪酸ガラス系の微小球状中空体を配合したときには
じめてみられる特有の効果であるといえる。
このことから本発明の組成物が、従来から知られた結晶
性プロピレン重合体に各種充填剤を配合してなる組成物
にくらべて、比重、剛性、耐熱剛性および断熱性のすべ
てにおいて高水準の性能を保持している点で著しく優れ
ていることがわかり本発明組成物の顕著な効果が確認さ
れた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高結晶性プロピレンン重合体100重量部に対し
    て、耐圧強度300Kg/cm^2以上の■珪酸硝子系
    の微小球状中空体を10〜100重量部配合してなるプ
    ロピレン重合体組成物。
  2. (2)高結晶性プロピレン重合体としてアイソタクチッ
    クペンタッド分率(P)とメルトフローレート(MFR
    ;230℃における荷重2.16kgを加えた場合の1
    0分間の溶融樹脂の吐出量。以下同じ)との関係が1.
    00≧P≧0.015logMFR+0.955であり
    、沸騰n−ヘキサンおよび沸騰n−ヘプタンで逐次抽出
    した抽出物のPがそれぞれ0.450〜0.900およ
    び0.750〜0.930である結晶性プロピレン単独
    重合体を用いる請求項(1)に記載のプロピレン重合体
    組成物。
  3. (3)高結晶性プロピレン重合体としてプロピレン単独
    重合体のアイソタクチックペンタッド分率(P)とメル
    トフローレートとの関係が1.00≧P≧0.015l
    ogMFR+0.955である第1段階重合体が全重合
    体量の70〜95重量%であり、ついで全重合体量の3
    0〜5重量%のエチレンもしくはエチレンとプロピレン
    を1段階以上で重合させてなりエチレン含有量が全重合
    体量の3〜20重量%である結晶性エチレン−プロピレ
    ンブロック共重合体を用いる請求項(1)に記載のプロ
    ピレン重合体組成物。
  4. (4)無機充填剤を配合してなる請求項(1)に記載の
    プロピレン重合体組成物。
  5. (5)無機充填剤としてタルク、マイカ、クレー、ウォ
    ラストナイト、ゼオライト、炭酸カルシウム、水酸化ア
    ルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二酸
    化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫化亜鉛、硫
    酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、
    硝子繊維、チタン酸カリウム、炭素繊維、カーボンブラ
    ック、グラファイトおよび金属繊維から選ばれた1種ま
    たは2種以上のものを用いる請求項(4)に記載のプロ
    ピレン重合体組成物。
JP63123670A 1988-05-20 1988-05-20 プロピレン重合体組成物 Expired - Fee Related JP2574168B2 (ja)

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