JP2014209869A - パン生地 - Google Patents

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    • A23D7/00Edible oil or fat compositions containing an aqueous phase, e.g. margarines

Abstract

【課題】幅広いパンの配合で、はぎれがよく、口どけの良好なパンを提供すること。
【解決手段】パン生地中に、澱粉性原料100質量部に対して、(a) 特定のエステル交換油脂を5〜40質量部、(b) HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.03〜1質量部、(c) HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.02〜0.8質量部含有させることで解決した。
【選択図】なし

Description

本発明は、幅広いパンの配合で、はぎれがよく、口どけの良好なパンを得ることのできるパン生地に関する。
近年、消費者の嗜好の多様化に伴い、従来にはなかったさまざまなベーカリー製品が上市されるようになっている。例えば、もっちりとした食感やふわふわとした食感、しっとり感を強調したパンなどその種類はバラエティーに富んだものとなっている。
一方で、はぎれのよさや良好な口どけは、パンに対する要望として変わらず求められる食感である。一般に、パンのはぎれをよくするためには油脂の量を多くするとよいことが知られている。とくに、融点の高い油脂を使用するとはぎれを改善する効果が高いことが知られている。しかし、油脂の融点が高くなると口どけの悪いものとなってしまい、パンのはぎれと口どけを同時に改善することは困難であった。
このような課題を解決すべく、これまでに各種検討が行われている。
例えば、特許文献1では、特に餅米澱粉やワキシーコーンスターチを処理した加工澱粉を含有する製パン用改良材について、特許文献2では、卵黄又は全卵のホスホリパーゼ処理物を含有するパン用品質改良剤について、特許文献3では、平均粒子径が20μm以下の増粘安定剤を含有する品質改良剤について開示されている。
しかし、特許文献1では、はぎれや口どけの改良が十分とはいえず、特許文献2では卵が必須成分であるため、風味の面で制約があった。また、特許文献3では有効量添加すると増粘安定剤の性質により生地がべたつき、作業性が劣るものであった。
このように、配合上の制約を受けることなく、パンのはぎれと口どけを両立することは課題が残されていた。
特開2001−025354号公報 特開2003−325140号公報 特開2002−291396号公報
従って、本発明の目的は、幅広いパンの配合で、はぎれがよく、口どけの良好なパンを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく種々検討した結果、特定のエステル交換油脂と特定の乳化剤を併用した場合、本来両立の難しかったパンの良好なはぎれと口どけを同時に改善できることを見出した。
本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。すなわち、下記(a)〜(c)のすべてを満たすことを特徴とするパン生地である。
(a) 油脂配合物中の全トリグリセリドを構成する全脂肪酸残基のうち、ラウリン酸残基の占める割合が10〜30質量%、炭素数20以上の飽和脂肪酸残基の占める割合が1〜10質量%である油脂配合物をランダムエステル交換したエステル交換油脂を、パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、5〜40質量部含有。
(b) パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.03〜1質量部含有。
(c) パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.02〜0.8質量部含有。
本発明によれば、はぎれがよく、口どけの良好なパンを得ることができる。
以下、本発明のパン生地について説明する。
本発明のパン生地で用いる澱粉性原料としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉などの小麦粉類、ライ麦粉、大麦粉、米粉などのその他の穀粉類、アーモンド粉、へーゼルナッツ粉、カシュ―ナッツ粉、オーナッツ粉、松実粉などの堅果粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉などの澱粉や、これらの澱粉をアミラーゼなどの酵素で処理したものや、α化処理、分解処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理、グラフト化処理などの中から選ばれた1種又は2種以上の処理を施した化工澱粉等が挙げられる。本発明のパン生地では、澱粉性原料中、好ましくは小麦粉類を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは100質量%使用する。
次に、上記条件(a)〜(c)について説明する。
まず、上記(a)について説明する。
上記(a)における、全トリグリセリドを構成する全脂肪酸残基のうち、ラウリン酸残基の占める割合が10〜30質量%、炭素数20以上の飽和脂肪酸残基の占める割合が1〜10質量%である油脂配合物は、ラウリン酸残基を含有する油脂と、炭素数20以上の飽和脂肪酸残基を含有する油脂を用いて、配合することにより得ることができる。
上記のラウリン酸残基を多く含有する油脂としては、パーム核油、ヤシ油、ババス油、乳脂等を挙げることができるが、本発明においては、とくにラウリン系油脂と称されるトリグリセリドを構成する脂肪酸残基としてラウリン酸含有率が40質量%を超えるような油脂を使用することが好ましい。具体的なラウリン系油脂としては、ヤシ油、パーム核油、またはその硬化、分別、エステル交換を実施した油脂などが例示できるが、このうちパーム核油またはその硬化、分別、エステル交換した油脂を用いることが、最終的により口どけのよいパンを得ることができる点で好ましい。
上記ラウリン酸残基を含有する油脂は、単独で用いることもでき、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記のラウリン酸残基を含有する油脂は、上記油脂配合物中に、全脂肪酸残基を基準としてラウリン酸残基が10〜30質量%、好ましくは11〜28質量%、更に好ましくは12〜25質量%となるように配合される。ここで、ラウリン酸残基の占める割合が10〜30質量%から外れてしまうと、本発明の効果が得られなくなってしまう。
また、上記の炭素数20以上の飽和脂肪酸残基を含有する油脂としては、ハイエルシンナタネ油、魚油、サル脂、これらの油脂に水素添加、分別及びエステル交換から選択される1種又は2種以上の処理を施した加工油脂等が挙げられる。
また、上記の炭素数20以上の飽和脂肪酸を含有する油脂は、上記油脂配合物中に該炭素数20以上の飽和脂肪酸残基が1〜10質量%、好ましくは1.5〜8質量%、更に好ましくは2〜5質量%となるように配合される。ここで、該炭素数20以上の飽和脂肪酸の配合量が1〜10質量%から外れてしまうと、口どけとはぎれを両立するのが難しくなる。
上記油脂配合物には、ラウリン酸残基と炭素数20以上の飽和脂肪酸残基の占める割合が上記の範囲であれば、その他の油脂を加えてもよい。
その他の油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油、バターオイル等の各種植物油脂及び動物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられ、これらの中から必要に応じて1種又は2種以上を使用することができる。
上記油脂配合物に対しランダムエステル交換を行うことで、本発明の条件(a)で必要なエステル交換油脂を得ることができる。エステル交換反応は、化学的触媒による方法でも、酵素による方法でもよく、常法に従って行うことができる。上記化学的触媒としては、例えば、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属系触媒が用いられる。
また、上記酵素としては、例えば、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、リゾープス(Rhizopus)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、ムコール(Mucor)属、ペニシリウム(Penicillium)属等に由来するリパーゼが挙げられる。尚、該リパーゼは、イオン交換樹脂或いはケイ藻土やセラミック等の担体に固定化して、固定化リパーゼとして用いることもできるし、粉末の形態で用いることもできる。
本発明のパン生地においては、このようにして得られた上記エステル交換油脂(以下、条件(a)のエステル交換油脂ということもある)を、パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、5〜40質量部、好ましくは8〜38質量部、最も好ましくは11〜35質量部含有する。
次に、上記(b)について説明する。
本発明のパン生地においては、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルを、パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、0.03〜1質量部含有し、好ましくは0.05〜0.8質量部、より好ましくは0.1〜0.5質量部である。
本発明のパン生地において、澱粉性原料100質量部に対し、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルが0.03質量部よりも少ないと、良好なはぎれや口どけが得られなくなってしまう。一方、1質量部よりも多いと、乳化剤特有の風味によりパンの風味が低下してしまう。
次に、上記(c)について説明する。
本発明のパン生地においては、HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを、パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、0.02〜0.8質量部含有し、好ましくは0.05〜0.6質量部、より好ましくは0.08〜0.4質量部である。
本発明のパン生地において、澱粉性原料100質量部に対し、HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルが0.02質量部よりも少ないと、良好なはぎれや口どけが得られなくなってなってしまう。一方、0.8質量部よりも多いと、乳化剤特有の風味によりパンの風味が低下してしまう。
本発明のパン生地においては、上記HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量が上記HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量よりも大であることが好ましい。上記HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量が上記HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量と同じか、それよりも大きいとパン生地の内相の悪化やボリューム不足が生じる場合があり、また本発明の効果が十分に得られなくなる場合があるため好ましくない。
本発明のパン生地においては、上記澱粉性原料、「条件(a)のエステル交換油脂」、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステル、HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステル以外にも必要に応じて、従来パン生地に用いられている、その他の原材料を使用してもよい。
該その他の原材料としては、「条件(a)のエステル交換油脂」以外の油脂類、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステル及びHLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステル以外の乳化剤、金属イオン封鎖剤、糖類、甘味料、乳や乳製品、卵製品、無機塩、有機酸塩、キモシン等の蛋白質分解酵素、トランスグルタミナーゼ、ラクターゼ(β−ガラクトシダーゼ)、α―アミラーゼ、グルコアミラーゼ等の糖質分解酵素、ジグリセライド、植物ステロール、植物ステロールエステル、水、果汁、濃縮果汁、果汁パウダー、乾燥果実、果肉、野菜、野菜汁、香辛料、香辛料抽出物、ハーブ、直鎖デキストリン、分枝デキストリン、環状デキストリン等のデキストリン類、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、その他各種食品素材、着香料、苦味料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤、強化剤等が挙げられる。
上記「条件(a)のエステル交換油脂」以外の油脂類としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油、バターオイル等の各種植物油脂及び動物油脂、並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。さらに食用油脂を含有する乳化物、例えば、バター、マーガリン、クリーム、牛乳、濃縮乳等や、ショートニング、流動ショートニング等の加工油脂製品も用いることもできる。
本発明のパン生地における油脂の含有量は、上記「条件(a)のエステル交換油脂」と上記その他の油脂類を合わせて、パン生地中の澱粉類100質量部に対して5〜40質量部が好ましく、8〜39質量部がより好ましく、13〜38質量部が最も好ましい。
なお、上記その他の原材料として油分を含む場合には、本発明のパン生地における油脂の含有量に算入するものとする。
本発明のパン生地で使用する水としては、特に限定されず、天然水や水道水などが挙げられる。
なお、本発明のパン生地における水の含有量は、添加する水以外に由来する水分も含め、本発明のパン生地中の澱粉性原料100質量部に対して40〜65質量部、より好ましくは45〜60質量部である。40質量部未満であると、はぎれが不良となる場合があり、一方、65質量部を超えると、生地がべたつく場合があるため好ましくない。
次に、本発明のパン生地の製造方法について述べる。
本発明のパン生地は、パン生地製造の際に、上記(a)〜(c)の条件を満たすように上記「条件(a)のエステル交換油脂」、ポリグリセリン脂肪酸エステルを配合し、均一に練り込むことによって得ることができる。
上記「条件(a)のエステル交換油脂」をパン生地へ添加する方法は、通常油脂を添加するのと同様に添加し、パン生地中に練り込む方法や、可塑化処理し可塑性油脂として添加する方法、その他の油脂とともに油脂組成物とし、必要に応じて可塑化処理してから添加する方法等が挙げられ、また油中水型、水中油型等の乳化物として添加してもかまわない。
上記(b)及び(c)のポリグリセリン脂肪酸エステルをパン生地中に添加する方法は、例えば、粉末のポリグリセリン脂肪酸エステルを澱粉類とあらかじめ混合してから製パンする方法や、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する油脂を製パン時に練り込む方法など、適宜選択可能であるが、よりパン生地中に均質に分散させることが可能な点で、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化物を製パン時に練り込む方法に拠ることが好ましい。この場合、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化物は、可塑性を有することがより好ましい。また、上記乳化物の乳化形態は、油中水型、水中油型、及び二重乳化型のいずれでも構わない。
また、本発明のパン生地は、中種法、直捏法、液種法、中麺法、湯種法等、従来製パン法として使用されるあらゆる製パン法を採ることができる。また、得られた本発明のパン生地は、冷蔵、冷凍保存することが可能である。
次に、本発明のパンについて述べる。
本発明のパンは、上記の本発明のパン生地を、適宜、分割、成形し、必要に応じホイロ、リタード、レストをとった後、加熱処理することにより得ることができる。
上記成形は、どのような形状に成形してもよく、型詰めを行っても構わない。成形は、手作業で行っても、連続ラインを用いて全自動で行っても構わない。
上記加熱処理としては、焼成、蒸し、フライ等を挙げることができる。これらのうちの2種以上の加熱処理を併用してもよい。
また、得られた本発明のパンを、冷蔵、冷凍保存したり、該保存後に電子レンジ加熱することも可能である。
以下に実施例、比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
[エステル交換油脂Aの製造]
パーム油70質量部とパーム核油24質量部とハイエルシン菜種極度硬化油6質量部からなる油脂配合物を、ナトリウムメチラートを触媒として、ランダムエステル交換反応を行なった後、漂白(白土3%、85℃、0.93kPa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、0.4kPa以下の減圧下)を行ないエステル交換油脂Aを得た。
得られたエステル交換油脂Aの組成は、全トリグリセリドを構成する全脂肪酸残基のうちラウリン酸残基の占める割合が16.6質量%、炭素数20以上の飽和脂肪酸残基の占める割合が3.6質量%であった。
[エステル交換油脂Bの製造]
ヨウ素価55のパーム分別軟部油を、ナトリウムメチラートを触媒として、非選択的エステル交換反応を行なった後、漂白(白土3%、85℃、0.93kPa以下の減圧下)、脱臭(250℃、60分間、水蒸気吹き込み量5%、0.4kPa以下の減圧下)を行ない、エステル交換油脂Bを得た。
[乳化組成物Aの製造]
グリセリンモノステアレート18質量部、テトラグリセリンモノステアレート(HLB5.6)8質量部を65℃で均一に混合した油相と、デカグリセリンモノステアレート(HLB13.4)7質量部、エチルアルコール4質量部、70%ソルビトール水溶液15質量部、水40質量部を65℃で均一に混合した水相を混合・均質化後、室温に冷却し、乳化組成物Aを得た。
[乳化組成物Bの製造]
グリセリンモノステアレート18質量部、テトラグリセリンモノステアレート(HLB5.6)6質量部を65℃で均一に混合した油相と、デカグリセリンモノステアレート(HLB13.4)8質量部、エチルアルコール4質量部、70%ソルビトール水溶液15質量部、水40質量部を65℃で均一に混合した水相を混合・均質化後、室温に冷却し、乳化組成物Bを得た。
[可塑性油脂組成物Aの製造]
エステル交換油脂A82質量部にグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を配合し、油相を調製した。この油相83質量部に、水相として水17質量部を加えて、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化し、油中水型乳化の可塑性油脂組成物Aを得た。
[可塑性油脂組成物Bの製造]
エステル交換油脂A75質量部、菜種油4質量部にテトラグリセリンモノステアレート(HLB5.6)2質量部、バターフレーバー0.1質量部及びトコフェロール0.02質量部を均一に混合した油相と、水17.88質量部にデカグリセリンモノステアレート(HLB13.4)1質量部を均一に混合した水相を油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化し、油中水型乳化の可塑性油脂組成物Bを得た。
[可塑性油脂組成物Cの製造]
エステル交換油脂B65.6質量部、大豆油16.4質量部にグリセリン脂肪酸エステル0.5質量部、及びレシチン0.5質量部を配合し、油相を調製した。この油相83質量部に、水相として水17質量部を加えて、油中水型に乳化し、85℃で殺菌した。そして50℃まで予備冷却した。次に予備冷却した油脂組成物を6本のAユニット、レスティングチューブを通過させ、急冷可塑化し、油中水型乳化の可塑性油脂組成物Cを得た。
[実施例1]
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部、乳化組成物A2質量部及び水33質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行ない、中種発酵生地Aを得た。終点温度は29℃であった。
この中種発酵生地Aを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水15質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物A20質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Aを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Aは、フロアタイムを30分とり、50gに分割した。さらに30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、上火200℃下火200℃のオーブンで10分焼成して菓子パンAを得た。
[実施例2]
乳化組成物Aを4質量部にした以外、実施例1と同様にして中種発酵生地Bを得た。終点温度は29℃であった。
この中種発酵生地Bを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水14質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物A20質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Bを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Bは実施例1と同様にして菓子パンBを得た。
[実施例3]
乳化組成物Aを9質量部にした以外、実施例1と同様にして中種発酵生地Cを得た。終点温度は29℃であった。
この中種発酵生地Cを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水8質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物A40質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Cを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Cは実施例1と同様にして菓子パンCを得た。
[実施例4]
乳化組成物Aを無添加とした以外、実施例1と同様にして中種発酵生地Dを得た。終点温度は29℃であった。
この中種発酵生地Dを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水17質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物B15質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Dを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Dは実施例1と同様にして菓子パンDを得た。
[実施例5]
実施例4で得られた中種発酵生地Dを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水16質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物B20質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Eを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Eは実施例1と同様にして菓子パンEを得た。
[実施例6]
実施例4で得られた中種発酵生地Dを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水14質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物B30質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Fを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Fは実施例1と同様にして菓子パンFを得た。
[実施例7]
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部、乳化組成物B4質量部及び水33質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行ない、中種発酵生地Gを得た。終点温度は29℃であった。
この中種発酵生地Gを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水14質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物A20質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Gを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Gは、フロアタイムを30分とり、50gに分割した。さらに30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、上火200℃下火200℃のオーブンで10分焼成して菓子パンGを得た。
[比較例1]
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部、水33質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は24℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、4時間中種醗酵を行ない、中種発酵生地Hを得た。終点温度は29℃であった。
この中種発酵生地Hを再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉30質量部、上白糖15質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1.2質量部及び水16質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、可塑性油脂組成物C20質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で3分、高速で1分ミキシングを行ない、菓子パン生地Hを得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地Hは、フロアタイムを30分とり、50gに分割した。さらに30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、上火200℃下火200℃のオーブンで10分焼成して菓子パンHを得た。
<評価方法>
以上の各使用例及び比較使用例で得られた菓子パンについて、下記評価基準に従って、口どけ、はぎれについて評価を行った。結果を表1に示す。
・口どけ
◎:きわめて良好
○:良好
△:やや悪い
×:悪い
・はぎれ
◎非常にはぎれが良い
○ はぎれが良い
△ ややくちゃついた食感である
× はぎれが悪く、くちゃついた食感である
Figure 2014209869

Claims (4)

  1. (a)〜(c)のすべてを満たすことを特徴とするパン生地。
    (a) 油脂配合物中の全トリグリセリドを構成する全脂肪酸残基のうち、ラウリン酸残基の占める割合が10〜30質量%、炭素数20以上の飽和脂肪酸残基の占める割合が1〜10質量%である油脂配合物をランダムエステル交換したエステル交換油脂を、パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、5〜40質量部含有。
    (b) パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.03〜1質量部含有。
    (c) パン生地中、澱粉性原料100質量部に対し、HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルを0.02〜0.8質量部含有。
  2. 前記HLBが8以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量が、上記HLBが12以上のポリグリセリン脂肪酸エステルの含量よりも大である、請求項1に記載のパン生地。
  3. 澱粉性原料100質量部に対し、油分が10〜40質量部である、請求項1又は2に記載のパン生地。
  4. 請求項1〜3いずれか一項に記載のパン生地を焼成したパン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016136857A (ja) * 2015-01-26 2016-08-04 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 穀類加工食品

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