JP2014204902A - ベッド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量でコンパクトに分割でき、搬送や分解組立を容易にして、作業性、メンテナンス性の向上を図ったベッド装置を提供する。
【解決手段】上部フレーム(2)を昇降させるリンク式昇降機構(1)を備えたベッド装置(1A)において、前記上部フレームのヘッド側およびフット側の下部に、それぞれ前記リンク式昇降機構を配置し、ヘッド側のリンク式昇降機構(1H)とフット側のリンク式昇降機構(1F)との間に、リンク式昇降機構同士を一体的に連結する連結フレーム(7)を設け、ヘッド側のリンク式昇降機構(1H)とフット側のリンク式昇降機構(1F)の動作制御を独立または協調した制御が可能となるように構成することを特徴とすることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベッド装置に係り、特に、上部フレームを昇降するようにしたリンク式昇降機構を有するベッド装置に関する。
近年、病院用ベッドや在宅介護用ベッド等において、ベッドを昇降させる昇降機構を備えたベッド装置が知られている。昇降機構としては、平行リンク機構を用いた平行リンク式昇降機構やX字状に構成されたリンク機構を用いたXリンク式昇降機構が多く用いられている。
Xリンク式昇降機構を有するベッド装置においては、例えば、従来技術として、ベッドを、台部(台車ユニット)と駆動部(パンタユニット)と頭部側ユニット、足部側ユニット、ボトムユニット、ボードユニットのユニットに分割構成したものが提案されている(特許文献1を参照)。このような構成によれば、ベッド装置の運搬や組立を行う際の作業性の向上を図ることができる。
しかしながら、上述したように、Xリンク式昇降機構を有する従来のベッドでは、駆動部は、昇降フレームとXリンク機構と、その駆動手段である直動アクチュエータを組み立てたものであるため、重量が重い。ベッドを組み立てる場合は、このような重い部材を台部上において持ち上げて位置決めする必要があり、作業者への身体的負担増加や組立作業者増(1人での組立作業が出来ない)につながる可能性があった。
そこで、上記問題の対策として、例えば、基部フレームと昇降フレーム間に、直動アクチュエータを備えたXリンク機構を設けた構成のベッド装置において、Xリンク機構を構成する第1リンクと第2リンクを連結して、その連結部において回動可能に構成し、前記第1リンクと第2リンクの他端に設けた移動部材を案内する案内部材を昇降フレームに設け、前記昇降フレームに設けた案内部材には、組立後における第1リンクの移動部材の移動ストロークの外側において、下側に前記移動部材を導入可能な導入部を形成すると共に、前記第2リンクの端部と昇降フレームとを着脱可能に結合する構成とし、昇降フレームと、その他の前記要素の組立体を別ユニットとして構成するようにしたものが開示されている(特許文献2を参照)。
このような構成によれば、第1リンクの移動部材を昇降フレームに設けた案内部材内に導入する際、導入部の上部の壁面を移動部材に対応させた時点で、昇降フレームの荷重を基部フレームにより支持することができるので、ベッドの組立を行う際に、作業性の向上を図り、労力的負担を小さくできる。
特開2006−340964号公報 特開2009−207643号公報
しかしながら、上述した従来技術の構成では、昇降フレームを昇降自在に構成したXリンク昇降機構では、Xリンク機構で昇降フレームを保持するため、Xリンク機構の構成に枠体構造が採用されていた。このように構成することで、昇降フレームを含み動作する部分の重量が重くなるため、アクチュエータの能力も高負荷に対応したものへの必要性につながる懸念があった。
したがって、従来技術の構成では、ベッド装置がユニット毎に分割構造で構成されていても、重量は重く、ユニット自体が大きいため、搬送や分解組立等において改善の余地はあった。特に、在宅用のベッドや介護用ベッドにおいては、軽量でコンパクトに分割できて、搬送や分解組立が容易にできるベッド装置が望まれている。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ベッド装置において、軽量でコンパクトに分割でき、搬送や分解組立を容易にして、作業性、メンテナンス性の向上を図ったベッド装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明に係るベッド装置は、次の通りである。
本発明は、上部フレームと該上部フレームを昇降させるリンク式昇降機構を備えたベッド装置において、前記上部フレームのヘッド側およびフット側の下部に、それぞれ前記リンク式昇降機構を配置し、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構との間に、前記リンク式昇降機構同士を一体的に連結する連結フレームを設け、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構の動作制御を、独立または協調した制御が可能となるように構成することを特徴とするものである。
また、本発明は、前記リンク式昇降機構として、基部(例えば、枠体とした場合に「下部枠体」)と昇降部(例えば、枠体とした場合に「上部枠体」)との間に、前記昇降部に作用する第1リンクと第2リンクとをそれぞれの中間位置で回動可能に連結したX字状のリンク機構を備え、前記第1リンクの構成として、一端側を前記昇降部に回動可能に連結するとともに、他端側を前記基部に沿って移動可能に連結し、前記第2リンクの構成として、一端側を前記基部に回動可能に連結するとともに、他端側を前記昇降部に沿って移動可能に連結し、前記基部と前記昇降部との間に、前記リンク機構に作用する第3リンクと、前記第3リンクを駆動する駆動手段(直動アクチュエータ)とを備え、該第3リンクの構成として、一端側を前記基部または前記昇降部に回転可能に連結するとともに、他端側を前記第1リンクまたは前記第2リンクに対して接離可能に設け、前記駆動手段により前記他端側が前記第1リンクまたは前記第2リンクに当接して前記昇降部を上昇する方向のみに付勢するように構成するが好ましい。
また、本発明は、前記連結フレームを、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを連結した状態で、前記連結フレームと床面(ベッドが設置される床面)との間に空間を設けるように構成することが好ましい。
なお、本発明において、前記連結フレームと床面との間に空間は、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを間に構成するものとする。
また、本発明は、前記連結フレームを、前記上部フレームにおける長手方向に対する幅方向で、前記ヘッド側のリンク式昇降機構および前記フット側のリンク式昇降機構よりも幅狭に構成することが好ましい。
また、本発明は、前記連結フレームを、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構との間でベッド幅方向の略中央部に配置することが好ましい。
また、本発明は、前記連結フレームの構成として、前記ヘッド側のリンク式昇降機構または前記フット側のリンク式昇降機構に連結される両端部に、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを位置決めするための位置決め部と、前記ヘッド側のリンク式昇降機構または前記フット側のリンク式昇降機構に固定するための取付け部と、を備え、前記ヘッド側のリンク式昇降機構および前記フット側のリンク式昇降機構の構成として、前記連結フレームに位置決めするための位置決め部と、前記連結フレームを固定するための取付け部と、を備えることが好ましい。
本発明のベッド装置によれば、上部フレームと該上部フレームを昇降させるリンク式昇降機構を備えたベッド装置において、前記上部フレームのヘッド側およびフット側の下部に、それぞれ前記リンク式昇降機構を配置することで、このリンク式昇降機構にかかる負荷(上部フレームにかかる負荷や上部フレーム自体の重さやリンク式昇降機構にかかるその他の構成要素の重さ)をヘッド側とフット側に分割して受けることができるので、ヘッド側およびフット側のそれぞれのリンク式昇降機構の構成を、分割された耐荷重に合せて軽量でコンパクトにできる。これにより、搬送や分解組立が容易にでき、作業性、メンテナンス性に優れたベッド装置を実現できる。さらに、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構との間に、前記リンク式昇降機構同士を一体的に連結する連結フレームを設けることで、リンク式昇降機構を搭載するためのベースフレーム(枠体)等を設けることなく、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを連結フレームにより連結することで、上部フレームを支持する下部フレームを簡単に構成することができる。すなわち、下部フレームをヘッド側のリンク式昇降機構とフット側のリンク式昇降機構と連結フレームとによる3分割で構成できるので、軽量でコンパクトな下部フレームを実現できる。また、ヘッド側のリンク式昇降機構とフット側のリンク式昇降機構による動作制御を独立または協調した制御が可能となるように構成したので、ベッド装置全体を昇降させたり傾斜させたりすることが簡単にできるので、使用者の望む傾斜角度に容易に設定することができる。
このように構成されるベッド装置は、特に、人手を多くかけられない在宅用のベッドに最適である。
また、本発明によれば、前記リンク式昇降機構として、基部と昇降部との間に、前記昇降部に作用する第1リンクと第2リンクとをそれぞれの中間位置で回動可能に連結したX字状のリンク機構を備え、前記第1リンクの構成として、一端側を前記昇降部に回動可能に連結するとともに、他端側を前記基部に沿って移動可能に連結し、前記第2リンクの構成として、一端側を前記基部に回動可能に連結するとともに、他端側を前記昇降部に沿って移動可能に連結し、前記基部と前記昇降部との間に、前記リンク機構に作用する第3リンクと、前記第3リンクを駆動する駆動手段とを備え、該第3リンクの構成として、一端側を前記基部または前記昇降部に回転可能に連結するとともに、他端側を前記第1リンクまたは前記第2リンクに対して接離可能に設け、前記駆動手段により前記他端側が前記第1リンクまたは前記第2リンクに当接して前記昇降部を上昇する方向のみに付勢するように構成したので、リンク機構を枠体構造とすることなくシンプルでコンパクトに構成でき、低コスト化、組立性およびメンテナンス性の向上を図ることができる。そして、このように構成することで、下降動作において前記昇降部はリンクフリーとなるので、前記昇降部の下降時における駆動手段の駆動による挟み込みによる物損リスクを低減できる。
また、本発明によれば、前記連結フレームを、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを連結した状態で、前記連結フレームと床面(ベッド装置が設置される床面)との間に空間を設けるように構成することで、例えば、介護用機器をベッド周辺に配置する場合に、介護用機器の基部をベッド下に配置しても床面付近に干渉物が無いため、容易に設置することができる。
また、本発明によれば、前記連結フレームを、前記上部フレームにおける長手方向に対する幅方向で、前記ヘッド側のリンク式昇降機構および前記フット側のリンク式昇降機構よりも幅狭に構成することで、上部フレーム下方周辺で足下の邪魔にならないフレーム構成を実現できる。
また、本発明によれば、前記連結フレームを、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構との間でベッド幅方向の略中央部に配置することで、ベッド幅方向の端部における足下の空間をすっきりした構成にすることができる。
また、本発明によれば、前記連結フレームの構成として、前記ヘッド側のリンク式昇降機構または前記フット側のリンク式昇降機構に連結される両端部に、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを位置決めするための位置決め部と、前記ヘッド側のリンク式昇降機構または前記フット側のリンク式昇降機構に固定するための取付け部と、を備え、前記ヘッド側のリンク式昇降機構および前記フット側のリンク式昇降機構の構成として、前記連結フレームに位置決めするための位置決め部と、前記連結フレームを固定するための取付け部と、を備えることで、前記連結フレームと前記リンク式昇降機構とを組み立てる際に、簡単に位置決めすることができるとともに、位置決め部と別に取付け部を設けたことで、位置決め部により前記連結フレームと前記リンク式昇降機構とがガタツクことなく組み付けた状態で取付け部により取付け固定することで、前記連結フレームと前記リンク式昇降機構との連結部の剛性を高めることができる。これによりベッド装置の剛性を高めることができる。
本発明の実施形態に係るベッド装置の全体の構成を示す説明図である。 前記ベッド装置の下部フレームの構成を示す説明図である。 前記下部フレームを構成する上部フレームを支持する支持部の構成を示す図2のA部の拡大図である。 前記下部フレームを構成する上部フレームを保持する保持ローラの構成を示す図2のB部の拡大図である。 前記下部フレームを構成するリンク式昇降機構の全体の構成(上昇状態)を示す説明図である。 前記リンク式昇降機構の構成を示す分解図である。 前記リンク式昇降機構の全体の構成(下降状態)を示す説明図である。 前記リンク式昇降機構の下降状態の斜視図である。 前記リンク式昇降機構と連結フレームとの連結関係を示す説明図である。 前記リンク式昇降機構と連結フレームの連結部の構成を示す説明図である。 前記リンク式昇降機構の位置決め穴の位置を示す説明図である。 前記下部フレームを構成する連結フレームの構成を示す説明図である。 前記連結フレームの連結部の構成を示す説明図である。 前記連結フレームの連結部の構成を示す側面図である。 前記リンク式昇降機構と連結フレームの連結状態を示す説明図である。 前記リンク式昇降機構の昇降側連結部と連結フレーム側の連結部の構成を示す説明図である。 前記ベッド装置において上部フレームを平行に上昇させた状態を示す説明図である。 前記ベッド装置のヘッド側を高く傾斜させた状態を示す説明図である。 前記ベッド装置のフット側を高く傾斜させた状態を示す説明図である。
以下、本発明のベッド装置を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係るベッド装置の全体の構成を示す説明図である。
本実施形態に係るベッド装置1Aは、図1に示すように、上部フレーム2と該上部フレーム2を昇降させるリンク式昇降機構を備えたベッド装置であって、上部フレーム2のヘッド側およびフット側の下部にそれぞれリンク式昇降機構1H,1Fを配置して、上部フレーム2を昇降するように構成したものである。
上部フレーム2の上にはマットレス4が配置される。上部フレーム2のヘッド側とフット側には、それぞれヘッドボード5,フットボード6が設けられている。
ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fとの間に、リンク式昇降機構1H,1Fを連結する連結フレーム7が設けられている。
本実施形態では、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fと連結フレーム7とによりベッド装置1Aの下部フレーム1Bが構成されている。
ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fは、それぞれ昇降動作を独立または協調した制御が可能に構成されている。
ここで、本実施形態のベッド装置1Aを構成する特徴的な下部フレーム1Bについて図面を参照して詳細に説明する。
図2は本実施形態のベッド装置の下部フレームの構成を示す説明図、図3は前記下部フレームを構成する上部フレームを支持する支持部の構成を示す図2のA部の拡大図、図4は前記下部フレームを構成する上部フレームを保持する保持ローラの構成を示す図2のB部の拡大図、図5は前記下部フレームを構成するリンク式昇降機構の全体の構成(上昇状態)を示す説明図、図6は前記リンク式昇降機構の構成を示す分解図、図7は前記リンク式昇降機構の全体の構成(下降状態)を示す説明図、図8は前記リンク式昇降機構の下降状態の斜視図である。
本実施形態のベッド装置1Aの下部フレーム1Bは、図2に示すように、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fとリンク式昇降機構1H,1Fを連結する連結フレーム7とを備えて構成されている。
まず、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fについて図面を参照して説明する。
本実施形態に係るリンク式昇降機構1は、図5に示すように、上下方向で重なる位置に配置された基部10と昇降部20との間に、第1リンク31と第2リンク32とをそれぞれの中間位置で連結部33(以下、「中間連結部33」と称する。)により回動可能に連結したX字状のリンク機構30を備えたリンク式昇降機構において、本発明に係るリンク式昇降機構の特徴的な構成を採用したものである。
具体的には、基部10と昇降部20との間に、X字状のリンク機構30に加えて、第3リンク40と第3リンク40を駆動する直動アクチュエータ(駆動手段)50とを備えたことを特徴としている。
基部10は、図6に示すように、一対の長フレーム101,101と一対の短フレーム102,102による矩形状の枠体で構成されている。枠体内側の長フレーム101,101間には補強管103が連結されている。
長フレーム101の一端側101aには、第2リンク32の一端側32aが回動可能に連結される連結部(以下、「第2リンク連結部」と称する。)11が設けられ、他端側101bには、第1リンク31の他端側31bを摺動可能に案内するガイド部材110が設けられている。
昇降部20は、図6に示すように、一対の長フレーム201,201と直動アクチュエータ50が連結される連結管202による枠体で構成されている。
長フレーム201の一端側201aには、第1リンク31の一端側31aが回動可能に連結される連結部(以下、「第1リンク連結部」と称する。)21が設けられ、他端側201bには、第2リンク32の他端側32bを摺動可能に案内するガイド部材210が設けられている。さらに、中間部付近には、長フレーム201,201間で第3リンク40が回動可能に連結される第3リンク連結部22が設けられている。
第1リンク31および第2リンク32は、矩形断面を有する角パイプを用いて構成されている。材質としては、スチール材、アルミ材、ステンレス鋼材等の金属材料を用いると強度的に優れた構造を提供できる。
第1リンク31は、一端側31aが昇降部20の第1リンク連結部21に回動可能に連結されるとともに、他端側31bが基部10に沿って移動可能に連結されている。
第1リンク31の一端側31aには、図6に示すように、昇降部20の長フレーム201,201間で第1リンク連結部21に回動可能に連結される連結管(以下、「第1リンク連結管」と称する。)311が設けられている。他端側31bには、基部10の長フレーム101,101間でガイド部材110に摺動可能に案内されるガイドローラ313を備えた連結管(以下、「第1リンク可動連結管」と称する。)312が設けられている。
第2リンク32は、一端側32aが基部10の第2リンク連結部11に回動可能に連結されるとともに、他端側32bが昇降部20に沿って移動可能に連結されている。
第2リンク32の一端側32aには、図6に示すように、基部10の長フレーム101,101間で第2リンク連結部11に回動可能に連結される連結管(以下、「第2リンク連結管」と称する。)321が設けられている。他端側32bには、昇降部20の長フレーム201,201間でガイド部材210に摺動可能に案内されるガイドローラ323を備えた連結管(以下、「第2リンク可動連結管」と称する。)322が設けられている。
第1リンク31と第2リンク32とは、同じ長さで構成されている。
具体的には、第1リンク連結管311から中間連結部33までの長さと、第2リンク可動連結管322から中間連結部33までの長さとが等しく形成されている。また、第2リンク連結管321から中間連結部33までの長さと、第1リンク可動連結管312から中間連結部33までの長さとが等しく形成されている。
このように構成することで、第1リンク31と第2リンク32とで構成されるX字状のリンク機構30により、基部10に対して昇降部20が平行状態で上下移動することができる。
第3リンク40は、図5,図6に示すように、一端側40aには、昇降部20の長フレーム201,201間で第3リンク連結部22に回動可能に連結される連結管(以下、「第3リンク連結管」と称する。)43が設けられ、第3リンク連結管43を一端側として駆動アーム41と作動アーム42とが一体的に設けられている。
駆動アーム41は、他端側41bに直動アクチュエータ50と連結される連結部411が設けられている。そして、駆動アーム41は、直動アクチュエータ50の動作に応じて昇降部20の第3リンク連結部22を支点として回動するように構成されている。
作動アーム42は、他端側42bに第1リンク31に当接する回転ローラ421が設けられている。そして、作動アーム42は、駆動アーム41の動作に連動して、昇降部20の第3リンク連結部22を支点として回転ローラ421を上下方向に回動し、回転ローラ421を第1リンク31に押し当てて、昇降部20の第1リンク連結部21を支点として第1リンク31を回動するように構成されている。
回転ローラ421は、図5に示すように、第1リンク31の上面31cに対して接離可能に設けられている。これにより、直動アクチュエータ50による駆動力は、回転ローラ421を第1リンク31に押し当てることにより昇降部20を上昇する方向のみに付勢するようにされている。
直動アクチュエータ50は、モータ駆動により伸縮するロッド51を有する電動シリンダであって、図5に示すように、ロッド51の先端部51aが第3リンク40の駆動アーム41の連結部411に連結され、一方、本体52の一端部52aが昇降部20の連結管202に回動可能に連結されている。
また、本実施形態では、リンク式昇降機構1の特徴的な構成として、昇降部20の長フレーム201に設けられたガイド部材210に、図5に示すように、第2リンク32の第2リンク可動連結管322の移動動作を制限するストッパー210aが設けられている。
ストッパー210aは、昇降部20の上昇動作における第2リンク可動連結管322の抜け防止である。
本実施形態では、上述したように構成されるリンク式昇降機構1が、図1,図2に示すように、上部フレーム2のヘッド側およびフット側の下側で、上部フレーム2の幅方向と昇降部20の長手方向(長フレーム201の長手方向)が一致するようにそれぞれに配置される。
また、本実施形態では、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hにおいては、図2,図3に示すように、昇降部20の長フレーム201に、上部フレーム2の一部と係合して上部フレーム2を回動可能に支持する支持部220が2個所に設けられている。
また、フット側のリンク式昇降機構1Fにおいては、図2,図4に示すように、昇降部20の長フレーム201に、上部フレーム2の一部と係合して上部フレーム2を長手方向に沿って変移可能に保持する保持ローラ230が2個所に設けられている。
このように、ヘッド側のリンク式昇降機構1H側に上部フレーム2を回動可能に支持する支持部220を設け、フット側のリンク式昇降機構1F側に上部フレーム2を変移可能に保持する保持ローラ230を設けたことで、上部フレーム2を傾斜させる動作を行った場合に上部フレーム2の長手方向の位置が変移しても、保持ローラ230により安定して保持することができる。
また、本実施形態では、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hおよびフット側のリンク式昇降機構1Fのそれぞれの基部10には、図2に示すように、長フレーム101の中央部に、連結フレーム7が連結される昇降側連結部170が設けられている。
次に、連結フレーム7について図面を参照して説明する。
図9は本実施形態のベッド装置のリンク式昇降機構と連結フレームとの連結関係を示す説明図、図10は前記リンク式昇降機構と連結フレームの連結部の構成を示す説明図、図11は前記リンク式昇降機構の位置決め穴の位置を示す説明図、図12は前記ベッド装置の下部フレームを構成する連結フレームの構成を示す説明図、図13は前記連結フレームの連結部の構成を示す説明図、図14は前記連結フレームの連結部の構成を示す側面図、図15は前記リンク式昇降機構と連結フレームの連結状態を示す説明図、図16は前記リンク式昇降機構の昇降側連結部と連結フレーム側の連結部の構成を示す説明図である。
本実施形態の連結フレーム7は、図9,図12に示すように、平行に配置された2本の長フレーム71,71と、その長手方向両端部71a,71bに設けられたフレーム側連結部72,72による略矩形状の枠体で構成されている。
そして、連結フレーム7は、図2に示すように、2本の長フレーム71,71が並設して配置される幅が、上部フレーム2の幅方向(ベッド幅方向)の長さおよびヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fの長フレーム101の長さよりも幅狭に構成され、且つ、長フレーム101の略中央部に配置されている。
長フレーム71は、矩形断面を有する角パイプを用いて構成されている。材質としては、スチール材、アルミ材、ステンレス鋼材等の金属材料を用いると強度的に優れた構造を提供できる。
長フレーム71の両端部71a,71bには、図9,図10,図11に示すように、リンク式昇降機構1H,1F側に取付けるためのフレーム側連結部72と、取付け部71cが設けられている。
リンク式昇降機構1H,1Fにおいて、連結フレーム7が取付けられる側の基部10の長フレーム101には、図9に示すように、取付け部71cに取付け固定される昇降側連結部170が設けられている。また、その長フレーム101には、図10,図11に示すように、その下面の中央部に連結フレーム7を位置決めするための嵌合穴(位置決め部)101cが2個所に設けられている。
フレーム側連結部72は、図12,図13に示すように、平面視でコ字形状に形成され、2本の長フレーム71,71の両端部71a,71bにおいて、それぞれ長フレーム71,71の間を空けて並設した状態で一体的に接合されている。
また、フレーム側連結部72は、図14に示すように、長フレーム71,71の下側に略L字状に延設された接続部72aが形成されている。
接続部72aには、図11に示すように、リンク式昇降機構1H,1Fの基部10の長フレーム101に設けられた嵌合穴101cに対して位置決めする嵌合部(位置決め部)72bが形成されている。嵌合部72bは、図13,図14に示すように、いわゆるダボ加工により、上方へ半球状に突出して形成され、2個並んで設けられている。
本実施形態では、フレーム側連結部72は、図13に示すように、リンク式昇降機構1H,1Fと対向する面には凹凸にプレス加工を施し、図14に示すように、略L字状の接続部72aから立ち上がる部分の側端部には曲げ部72cを形成することで、連結される部分の剛性を高めている。
昇降側連結部170は、図9に示すように、基部10の長フレーム101の中央部に一体的に突出形成されている。昇降側連結部170の上部には、図15,図16に示すように、連結フレーム7に設けられた取付け部71cに対応した取付け穴170cが形成されている。
昇降側連結部170とフレーム側連結部72との連結は、図9に示す状態から、リンク式昇降機構1H,1Fを持ち上げて、図11に示すように、フレーム側連結部72の接続部72aの嵌合部72bと基部10の長フレーム101に設けられた嵌合穴101cとを嵌合させるとともに、図15,図16に示すように、連結フレーム7に設けられた取付け部71cに昇降側連結部170の取付け穴170cを重ね合せる。そして、ノブボルト(取付けボルト)170dにより連結フレーム7の取付け部71cに昇降側連結部170を締め付け固定する。このようにして、図2に示すように、リンク式昇降機構1H,1Fと連結フレーム7が連結される。
本実施形態のベッド装置1Aは、リンク式昇降機構1H,1Fに対して連結フレーム7を取付けた状態で、図1,図14に示すように、連結フレーム7の長フレーム71下部と床面FLとの間に高さHの空間ができるように構成されている。
この高さHは、介護用機器をベッド周辺に配置する場合の介護用機器の基部(足部)の高さを超える高さに設定する。このように構成することで、連結フレーム7の長フレーム71下側に介護用機器の基部(足部)を配置することができる。
次に、本実施形態のリンク式昇降機構1H,1Fによる昇降動作について図面を参照して詳細に説明する。
リンク式昇降機構1H,1Fにおいて、昇降部20が最下降位置に配置された状態では、図7,図8に示すように、基部10に昇降部20が接近して、第1リンク31および第2リンク32が低い位置で傾斜した状態(傾斜角度が小さい状態)となっている。
直動アクチュエータ50は、ロッド51が本体52側に引き込まれた状態で、基部10と昇降部20との間に配置されている。
駆動アーム41は、直動アクチュエータ50との連結部411が昇降部20との第3リンク連結部22よりも図中右側(第1リンク31の他端側31b寄り)に配置されている。
作動アーム42は、回転ローラ421が第3リンク連結管43と昇降部20の第3リンク連結部22よりも図中右側で第1リンク31の他端側31b寄りの上面31c上に配置されて、アーム本体が第1リンク31に沿って傾斜した状態に配置されている。
まず、昇降部20を上昇させる場合は、図5に示すように、直動アクチュエータ50を駆動してロッド51を長く伸ばし、駆動アーム41を図中左方向へ回動する。駆動アーム41の動作に連動して作動アーム42が図中下方へ回動する。
作動アーム42が下方へ回動することで、回転ローラ421が第1リンク31の他端側31bの上面31cを押し下げると、昇降部20の第3リンク連結部22が上方に押し上げられる方向に力が作用する。これにより、第1リンク31は、昇降部20側の第1リンク連結管311を支点に第1リンク可動連結管312が図中左方向に移動しながら傾斜角度θ1が大きくなるように回動する。
これにともない、中間連結部33で連結された第2リンク32は、第1リンク31の動作と同様に、基部10側の第2リンク連結管321を支点に第2リンク可動連結管322が図中左方向に移動しながら傾斜角度θ2が大きくなるように回動する。これにより、昇降部20が上方に押し上げられる。このときの傾斜角度θ1,θ2は常に同じ値になる。
このようにして、昇降部20を基部10に対して平行状態で上昇することができる。
次に、昇降部20を下降させる場合は、前述した上昇動作と逆の操作を行う。
すなわち、図5から図7に示すように、直動アクチュエータ50を駆動してロッド51を短く縮めて、駆動アーム41を図中右方向へ回動する。駆動アーム41の動作に連動して作動アーム42が図中上方へ回動する。
作動アーム42が上方へ回動することで、回転ローラ421による第1リンク31の他端側31bの上面31cへの付勢が解除され、作動アーム42の回動量(移動量)に応じて昇降部20は自らの自重により下降する。これにより、第1リンク31は、第1リンク連結管311を支点に第1リンク可動連結管312が図中右方向に移動しながら傾斜角度θ1が小さくなるように回動する。
これにともない、中間連結部33で連結された第2リンク32は、第1リンク31の動作と同様に、第2リンク連結管321を支点に第2リンク可動連結管322が図中右方向に移動しながら傾斜角度θ2が小さくなるように回動する。このときの傾斜角度θ1,θ2は常に同じ値になる。
このようにして、昇降部20を基部10に対して平行状態で下降することができる。
次に、本実施形態のベッド装置1Aにおける特徴的な上部フレーム2の昇降動作について図面を参照して詳細に説明する。
図17は本実施形態のベッド装置において上部フレームを平行に上昇させた状態を示す説明図、図18は前記ベッド装置のヘッド側を高く傾斜させた状態を示す説明図、図19は前記ベッド装置のフット側を高く傾斜させた状態を示す説明図である。
まず、ベッド装置1Aの上部フレーム2を平行に上昇させる場合は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fの動作を同期させて上昇操作することで、上部フレーム2を、図1に示す状態から図17に示す状態へ変移させる。
これにより、上部フレーム2のヘッド側とフット側を水平状態のまま床面FLに対して平行に上昇させることができる。
そして、ベッド装置1Aの上部フレーム2を平行に下降させる場合は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fの動作を同期させて下降操作すればよい。
次に、ベッド装置1Aの上部フレーム2のヘッド側を高く傾斜させる場合は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを上昇操作することで、上部フレーム2を、図1に示す状態から図18に示す状態へ変移させる。また、ベッド装置1Aの床高が最高床高(ベッドを最高位置に上昇させた状態)からヘッド側が高い傾斜をさせる場合には、フット側のリンク式昇降機構1Fを下降させる。
また、ベッド装置1Aの床高が調整範囲の中程の位置にある場合は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを上昇させるとともに、フット側のリンク式昇降機構1Fを下降するようにしてヘッド側を高く傾斜するように制御してもよい。
このように、上部フレーム2のヘッド側を高く傾斜させる動作は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hの昇降動作とフット側のリンク式昇降機構1Fの昇降動作を組み合わせて制御することも可能である。
そして、ベッド装置1Aの上部フレーム2のヘッド側の傾斜を小さくする場合は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを下降操作すればよい。また、ベッド装置1Aの床高が最高床高からヘッド側の傾斜を小さくする場合には、フット側のリンク式昇降機構1Fを上昇させる。
また、ベッド装置1Aの床高が調整範囲の中程の位置にある場合は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを下降させるとともに、フット側のリンク式昇降機構1Fを上昇するようにしてヘッド側を小さく傾斜するように制御してもよい。
このように、上部フレーム2のヘッド側を小さく傾斜させる動作は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hの昇降動作とフット側のリンク式昇降機構1Fの昇降動作を組み合わせて制御することも可能である。
次に、ベッド装置1Aの上部フレーム2のフット側を高く傾斜させる場合は、フット側のリンク式昇降機構1Fを上昇操作することで、上部フレーム2を、図1に示す状態から図19に示す状態へ変移させる。また、ベッド装置1Aの床高が最高床高からフット側が高い傾斜をさせる場合には、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを下降させる。
また、ベッド装置1Aの床高が調整範囲の中程の位置にある場合は、フット側のリンク式昇降機構1Fを上昇させるとともに、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを下降するようにしてフット側を大きく傾斜するように制御してもよい。
このように、上部フレーム2のフット側を高く傾斜させる動作は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hの昇降動作とフット側のリンク式昇降機構1Fの昇降動作を組み合わせて制御することも可能である。
そして、ベッド装置1Aの上部フレーム2のフット側の傾斜を小さくする場合は、フット側のリンク式昇降機構1Fを下降操作すればよい。また、ベッド装置1Aの床高が最高床高からフット側の傾斜を小さくする場合には、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを上昇させる。
また、ベッド装置1Aの床高が調整範囲の中程の位置にある場合は、フット側のリンク式昇降機構1Fを下降させるとともに、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hを上昇するようにしてフット側を小さく傾斜するように制御してもよい。
このように、上部フレーム2のフット側を小さく傾斜させる動作は、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hの昇降動作とフット側のリンク式昇降機構1Fの昇降動作を組み合わせて制御することも可能である。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、上部フレーム2と該上部フレーム2を昇降させるリンク式昇降機構1H,1Fを備えたベッド装置1Aにおいて、上部フレーム2のヘッド側およびフット側の下部に、それぞれリンク式昇降機構1H,1Fを配置することで、このリンク式昇降機構1H,1Fにかかる負荷、すなわち上部フレーム2にかかる負荷や上部フレーム自体の重さ、リンク式昇降機構1H,1Fにかかるその他の構成要素の重さ等をヘッド側とフット側に分割して受けることができるので、ヘッド側およびフット側のそれぞれのリンク式昇降機構1H,1Fの構成を、分割された耐荷重に合せて軽量でコンパクトにできる。これにより、搬送や分解組立が容易にでき、作業性、メンテナンス性に優れたベッド装置を実現できる。
さらに、本実施形態によれば、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fとの間に、リンク式昇降機構同士を一体的に連結する連結フレーム7を設けることで、リンク式昇降機構を搭載するためのベースフレーム(枠体)等を設けることなく、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fとを連結フレーム7により連結することで、上部フレーム2を支持する下部フレームを簡単に構成することができる。すなわち、下部フレームをヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fと連結フレーム7とによる3分割で構成できるので、軽量でコンパクトな下部フレームを実現できる。
また、本実施形態によれば、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fによる動作制御を独立または協調した制御が可能となるように構成したので、ベッド装置全体を昇降させたり傾斜させたりすることが簡単にできるので、使用者の望む傾斜角度に容易に設定することができる。
また、本実施形態では、リンク式昇降機構1H,1Fとして、基部10と昇降部20との間に、第1リンク31と第2リンク32とをそれぞれの中間位置で回動可能に連結したX字状のリンク機構30を備え、第1リンク31の構成として、一端側31aを昇降部20に回動可能に連結するとともに、他端側31bを前記基部10に沿って移動可能に連結し、第2リンク32の構成として、一端側32aを基部10に回動可能に連結するとともに、他端側32bを昇降部20に沿って移動可能に連結し、基部10と昇降部20との間に、第3リンク40と第3リンク40を駆動する直動アクチュエータ50とを備え、第3リンク40の構成として、一端側40aを昇降部20に回転可能に連結するとともに、他端側42bに第1リンク31に当接する回転ローラ421を設け、直動アクチュエータ50により回転ローラ421を第1リンク31に押し当てて昇降部20を上昇する方向のみに付勢するように構成したので、リンク機構を枠体構造とすることなくシンプルでコンパクトに構成でき、低コスト化、組立性およびメンテナンス性の向上を図ることができる。そして、このように構成することで、下降動作において昇降部20はリンクフリーとなるので、昇降部20の下降時における直動アクチュエータ50の駆動による挟み込みによる物損リスクを低減できる。
また、本実施形態によれば、連結フレーム7とヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Fとを連結した状態で、連結フレーム7の底面と床面FLとの間に高さHの空間を設けるように構成したので、例えば、介護用機器をベッド周辺に配置する場合に、介護用機器の基部をベッド下に配置しても床面付近に干渉物が無いため、容易に設置することができる。
また、本実施形態によれば、連結フレーム7を、上部フレーム2における長手方向に対する幅方向で、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hおよびフット側のリンク式昇降機構1Fよりも幅狭に構成することで、上部フレーム2下方周辺で足下の邪魔にならないフレーム構成を実現できる。
また、本実施形態によれば、連結フレーム7を、ヘッド側のリンク式昇降機構1Hとフット側のリンク式昇降機構1Hとの間でベッド幅方向の略中央部に配置することで、ベッド幅方向の端部における足下の空間をすっきりした構成にすることができる。
また、本実施形態によれば、リンク式昇降機構1H,1Fと連結フレーム7とを連結するために、連結フレーム7の構成として、リンク式昇降機構1H,1Fに連結される両端部のフレーム側連結部72に、リンク式昇降機構1H,1Fとを位置決めするための嵌合部72bと設け、長フレーム71の両端部に、リンク式昇降機構1H,1F側に固定するための取付け部71cを設け、リンク式昇降機構1H,1Fの構成として、基部10の長フレーム101に、連結フレーム7に位置決めするための嵌合穴101cと、連結フレーム7に連結するための昇降側連結部170を設け、昇降側連結部170に連結フレーム7の取付け部71cを固定するための取付け穴170cを設けている。
このように構成することで、連結フレーム7とリンク式昇降機構1H,1Fとを組み立てる際に、簡単に位置決めすることができるとともに、嵌合部72bと嵌合穴101cによる位置決めにより連結フレーム7とリンク式昇降機構1H,1Fとをガタツクことなく組み付けた状態でノブボルト170dにより昇降側連結部170を取付け部71cに固定できるので、連結フレーム7とリンク式昇降機構1H,1Fとの連結部の剛性を高めることができる。ベッド装置1Aの剛性を高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明のベッド装置は、医療用、介護用、家庭用のベッド等に利用することができる。
1 リンク式昇降機構
1A ベッド装置
1B 下部フレーム
1F フット側のリンク式昇降機構
1H ヘッド側のリンク式昇降機構
2 上部フレーム
7 連結フレーム
10 基部
20 昇降部
30 リンク機構
31 第1リンク
32 第2リンク
40 第3リンク
50 直動アクチュエータ(駆動手段)
71 長フレーム
71c 取付け部
72 フレーム側連結部
72b 嵌合部(位置決め部)
101c 嵌合穴(位置決め部)
110,210 ガイド部材
170 昇降側連結部
170c 取付け穴(取付け部)
170d ノブボルト(取付けボルト)
θ1,θ2 傾斜角度

Claims (6)

  1. 上部フレームと該上部フレームを昇降させるリンク式昇降機構を備えたベッド装置において、
    前記上部フレームのヘッド側およびフット側の下部に、それぞれ前記リンク式昇降機構を配置し、
    前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構との間に、前記リンク式昇降機構同士を一体的に連結する連結フレームを設け、
    前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構の動作制御は、独立または協調した制御が可能となるように構成されることを特徴とするベッド装置。
  2. 前記リンク式昇降機構は、基部と昇降部との間に、前記昇降部に作用する第1リンクと第2リンクとをそれぞれの中間位置で回動可能に連結したX字状のリンク機構を備え、前記第1リンクは、一端側が前記昇降部に回動可能に連結されるとともに、他端側が前記基部に沿って移動可能に連結され、前記第2リンクは、一端側が前記基部に回動可能に連結されるとともに、他端側が前記昇降部に沿って移動可能に連結され、前記基部と前記昇降部との間に、前記リンク機構に作用する第3リンクと、前記第3リンクを駆動する駆動手段とを備え、前記第3リンクは、一端側が前記基部または前記昇降部に回転可能に連結されるとともに、他端側が前記第1リンクまたは前記第2リンクに対して接離可能に設けられ、前記駆動手段により前記他端側が前記第1リンクまたは前記第2リンクに当接して前記昇降部を上昇する方向のみに付勢するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。
  3. 前記連結フレームは、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを連結した状態で、前記連結フレームと床面との間に空間を設けることを特徴とする請求項1または2に記載のベッド装置。
  4. 前記連結フレームは、前記上部フレームにおける長手方向に対する幅方向で、前記ヘッド側のリンク式昇降機構および前記フット側のリンク式昇降機構よりも幅狭に構成されることを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載のベッド装置。
  5. 前記連結フレームは、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構との間でベッド幅方向の略中央部に配置されることを特徴とする請求項4に記載のベッド装置。
  6. 前記連結フレームは、前記ヘッド側のリンク式昇降機構または前記フット側のリンク式昇降機構に連結される両端部に、前記ヘッド側のリンク式昇降機構と前記フット側のリンク式昇降機構とを位置決めするための位置決め部と、前記ヘッド側のリンク式昇降機構または前記フット側のリンク式昇降機構に固定するための取付け部と、を備え、
    前記ヘッド側のリンク式昇降機構および前記フット側のリンク式昇降機構は、前記連結フレームに位置決めするための位置決め部と、前記連結フレームを固定するための取付け部と、を備えることを特徴とする請求項1から5のうちの何れか一項に記載のベッド装置。
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