JP2014203515A - リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 支持体に電極組成物層を形成した後に、集電体に電極組成物層を転写する場合に支持体を再利用することができるリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法を提供する。【解決手段】 電極活物質および結着剤を含む電極組成物粒子6を乾式法により支持体8上に圧縮成形することより前記支持体上に電極組成物層10を成形する成形工程と、前記電極組成物層を集電体26上に転写する転写工程と、前記転写工程の後に、前記支持体が搬送される搬送方向の下流側に対して鋭角の角度をなすように配置されたクリーニングブレード44を前記支持体に対して当接させ、前記支持体上に残留する前記電極組成物粒子を除去するクリーニング工程とを含み、前記成形工程で用いる前記支持体は、前記クリーニング工程において前記電極組成物粒子が除去された前記支持体であって、前記クリーニングブレードの前記支持体に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が5〜15KPaである。【選択図】 図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法に関するものである。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な特性を活かして、リチウムイオン二次電池は、その需要を急速に拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的大きいことから、携帯電話やノート型パソコンなどの分野で利用されている。
リチウムイオン二次電池には、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、機械的特性の向上、製造工程の効率化など、よりいっそうの改善が求められている。ここで、リチウムイオン二次電池の製造方法としては、複合粒子等の電極組成物粒子を圧縮して電極組成物層を形成する方法が知られている。例えば、特許文献1には、電極組成物層をアルミニウム箔、銅箔などの金属箔、プラスチックフィルム、紙等により構成される長尺の支持体表面上に乾式法により形成し、電極組成物層を集電体に圧着した後、支持体を電極組成物層から剥離してリチウムイオン二次電池用電極を製造する方法が開示されている。
特開2010−171366号公報
ところで、特許文献1のように支持体に電極組成物層を形成した後に、集電体に電極組成物層を転写する場合には、環境対応、製造コスト等の面から支持体を繰り返し使用することが好ましい。しかしながら、支持体を電極組成物層から剥離するときに、支持体上に電極組成物層の一部が残存し、繰り返し使用できない場合がある。
本発明の目的は、支持体に電極組成物層を形成した後に、集電体に電極組成物層を転写する場合に支持体を再利用することができるリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、電極組成物層の転写後に所定の工程により支持体をクリーニングすることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、
(1) 電極活物質および結着剤を含む電極組成物粒子を乾式法により支持体上に圧縮成形することにより前記支持体上に電極組成物層を成形する成形工程と、前記電極組成物層を集電体上に転写する転写工程と、前記転写工程の後に、前記支持体が搬送される搬送方向の下流側に対して鋭角の角度をなすように配置されたクリーニングブレードを前記支持体に対して当接させ、前記支持体上に残留する前記電極組成物粒子を除去するクリーニング工程とを含み、前記成形工程で用いる前記支持体は、前記クリーニング工程において前記電極組成物粒子が除去された前記支持体であって、前記クリーニングブレードの前記支持体に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が5〜15KPaであることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法、
(2) 前記クリーニング工程は、さらに前記支持体に対してコロナ放電を行う工程を含むことを特徴とする(1)記載のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法、
(3) 前記転写工程の後に、前記クリーニングブレードが配置された位置よりも前記搬送方向の上流側において、前記支持体に対して水を噴霧する工程を含むことを特徴とする(1)または(2)記載のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法、
(4) 前記クリーニングブレードの前記押込み弾性率(A)と、100mN時の押込み弾性率(B)との比(A)/(B)が1.1〜1.8であることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法
が提供される。
本発明のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法によれば、支持体に電極組成物層を形成した後に、集電体に電極組成物層を転写する場合に支持体を再利用することができる。
本発明の実施の形態に係る支持体付電極組成物層の成形装置を示す図である。 本発明の実施の形態に係るリチウムイオン二次電池電極用シートの製造装置を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係るリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法について説明する。図1は実施の形態に係るリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法に用いる支持体付電極組成物層の成形装置を示す図である。
図1に示すように成形装置2は、電極組成物粒子を圧縮することにより支持体8上に電極組成物層10を成形する略水平かつ略平行に配置された一対のロール4A,4Bを含むプレス用ロール4、支持体8の巻収体を取り付けるとともにプレス用ロール4に対して支持体8を送り出す支持体用アンワインダー12、支持体8上に電極組成物層10が成形された支持体付電極組成物シート16を巻き取り、支持体付電極組成物シート16の巻収体を得るワインダー18を備え、さらに支持体用アンワインダー12から送り出された支持体8が搬送される搬送方向をプレス用ロール4方向とする第1ガイドロール14、支持体8上に電極組成物層10が成形された支持体付電極組成物シート16の搬送方向を支持体付電極組成物シート用ワインダー18方向とする第2ガイドロール20が設けられている。
ここで、電極組成物粒子6はプレス用ロール4と仕切板22とによりプレス用ロール4の上部に形成された空間に貯槽されている。なお、図1に示す一対のプレス用ロール4を一対のプレス用ベルトに置き換えてもよい。また、ロール4は加熱機構を備えていてもよく、この場合には支持体8への電極組成物粒子6を圧縮すると同時に熱を加える熱プレスを行ってもよい。
図2は、実施の形態に係るリチウムイオン二次電池電極用シートの製造装置(電極用シート製造装置)を示す図である。電極用シート製造装置22は、成形装置2により得られた支持体付電極組成物シート16の巻収体を取り付ける支持体付電極組成物シート用アンワインダー24、集電体26の巻収体を取り付ける集電体用アンワインダー28、支持体付電極組成物シート16の電極組成物層10を集電体に圧着するロール30A,30Bを含むラミネーター30、分離された支持体8を巻き取る支持体用ワインダー32、電極組成物層10が転写された集電体26(リチウムイオン二次電池電極用シート34)を巻き取る電極シート用ワインダー36を備え、さらに集電体用アンワインダー28とラミネーター30との間には集電体26が搬送される搬送方向をラミネーター30方向とする第3ガイドロール38、ラミネーター30とで支持体用ワインダー32との間には支持体8が搬送される搬送方向を支持体用ワインダー32方向とする第4ガイドロール40、ラミネーター30と電極シート用ワインダー36のとの間にはリチウムイオン二次電池電極用シート34が搬送される搬送方向を電極シート用ワインダー36方向とする第5ガイドロール42が設けられている。さらに、ラミネーター30と支持体用ワインダー32との間にはクリーニングブレード44が設けられている。
次に成形装置2及び電極用シート製造装置22を用いてリチウムイオン二次電池電極用シート34を得る手順について説明する。本実施の形態においては、成形装置2を用いて支持体8上に電極組成物層10を形成することにより支持体付電極組成物シート16を得る。次いで、電極用シート製造装置22を用いて支持体付電極組成物シート16の電極組成物層10を集電体26上に転写することによりリチウムイオン二次電池電極用シート34を得る。
成形装置2を用いて支持体付電極組成物シート16を得る手順にとしては、図1に示すプレス用ロール4のロール4Aを時計回りに、ロール4Bを反時計回りにそれぞれ回転させると、プレス用ロール4は電極組成物粒子6を咬み込み、電極組成物粒子(粉体)6を圧縮して支持体8上に電極組成物層10を成形する。このとき、支持体用アンワインダー12から送り出された支持体8は図1の矢印方向へ進行し、プレス用ロール4により電極組成物層10が成形された後に、支持体付電極組成物シート16として支持体付電極組成物シート用ワインダー18に巻き取られる。従って、支持体付電極組成物シート16を巻収体として得ることができる。
なお、プレス用ロール4を回転させる際のロール4Aとロール4Bの回転速度は、通常同一であるが、異ならせてもよい。
電極用シート製造装置22を用いてリチウムイオン二次電池電極用シート34を得る手順としては、成形装置2を用いて得られた支持体付電極組成物シート16を支持体付電極組成物シート用アンワインダー24に取り付ける。次に、図2に示すラミネーター30のロール30Aを反時計回りに、ロール30Bを時計回りにそれぞれ回転させると、ラミネーター30は、ラミネーター30を通過する支持体付電極組成物シート16の電極組成物層10を集電体26上に圧着する。
支持体付電極組成物シート16を集電体26に圧着する際の線圧は、支持体8の面の形状を損なわない程度であれば、特に制限されないが、集電体26に電極組成物層10を均一に貼り合わせることができ、得られるリチウムイオン二次電池電極の強度に優れる観点から、通常50〜2,000kN/m、好ましくは100〜1,000kN/m、特に好ましくは200〜500kN/mである。
また、ラミネーター30は加熱機構を備えていてもよく、この場合には集電体26への電極組成物層10の圧着と同時に熱を加える熱プレスを行ってもよい。熱プレス法としては、具体的には、バッチ式熱プレス、連続式熱ロールプレスなどが挙げられ、生産性が高められる連続式熱ロールプレスが好ましい。熱プレスの温度は、特に制限されないが、集電体26に電極組成物層10を均一に貼り合わせることができ、得られるリチウムイオン二次電池電極の強度に優れる観点から、通常20〜200℃、好ましくは30〜150℃である。
次に、集電体26及び支持体付電極組成物シート16がラミネーター30を通過した後に、集電体26に圧着させた支持体付電極組成物シート16から支持体8を分離する。集電体26に圧着された支持体付電極組成物シート16から支持体8を分離する方法は、特に制限されず、例えば、電極活物質層10及び集電体26と、支持体8とを別々のロール(電極シート用ワインダー36及び支持体用ワインダー32)に捲回することにより、容易に分離することができる。
集電体26に圧着させた支持体付電極組成物シート16から支持体8が分離されると、集電体26及び電極組成物層10(リチウムイオン二次電池電極用シート34)は電極シート用ワインダー36に、支持体8は支持体用ワインダー32に、それぞれ巻き取られる。
また、分離された支持体8上の電極組成物層10の残留物は、支持体用ワインダー32により巻き取られる前に、クリーニングブレード44を用いてクリーニングされる。ここで、クリーニングブレード44は、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対して鋭角の角度をなすように配置され、支持体8に当接して電極組成物層10の残留物をクリーニングする。
具体的には、クリーニングブレード44の先端は、クリーニングブレード44と支持体8の搬送方向とのなす角が鋭角となるように傾けられた状態で支持体8に当接する。即ち、クリーニングブレード44は、支持体8からの粉落ちが良好である観点から、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対して好ましくは15〜100度、より好ましくは30〜60度をなすように配置される。クリーニングブレード44と支持体8の搬送方向の下流側とのなす角が大きすぎると支持体8上の残留物がクリーニングブレード44をすり抜ける虞がある。また、クリーニングブレード44と支持体8の搬送方向の下流側とのなす角が小さすぎると十分なせん断がかからず、支持体8上の残留物をクリーニングしきれない場合がある。
本実施の形態において、押込み弾性率(A)及び(B)の測定位置としての「当接部」とは、支持体8と当接しているクリーニングブレード44の当接部側の先端から少なくとも4mmまでの領域等の所定の領域のことを意味し、支持体8に当接している領域がクリーニングブレードの当接部側の先端から4mm以上等、所定の距離以上ある場合には、実際に支持体8に当接している領域を意味する。
また、クリーニングブレード44の当接部が表面硬化処理されている場合には、当接部の表面硬化処理されている部分の押込み弾性率を測定する。
本実施の形態においては、クリーニングブレード44の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が5〜15KPa、好ましくは6〜13KPaで、100mN時の押込み弾性率(B)との比(A)/(B)の値が1.1〜1.8、好ましくは1.2〜1.6の範囲であるクリーニングブレードを用いる。
ここで、押込み弾性率とは、ISO14577に規定された押込み試験の手順に従って、被検体であるクリーニングブレード44に上記特定の荷重(10mN又は100mN)を負荷した圧子を押込んだときに測定される弾性率である。圧子としては、好ましくは、基部が正方形の角錐形ダイヤモンド圧子で、頂点を挟む対面角度α=136°(ビッカース角錐)、又は基部が三角形の角錐形ダイヤモンド圧子(例えばバーコビッチ角錐)が用いられる。
本実施の形態において、10mN時の押込み弾性率(A)はクリーニングブレード44の表面部の極めて浅い部位、具体的にはクリーニングブレード44の表面から深さが約15〜25μm程度の部分の材料の弾性率を示し、100mN時の押込み弾性率(B)は、クリーニングブレード44のより深い部位、具体的にはクリーニングブレード44の表面から深さが約50〜100μm程度の部分の材料の弾性率を示す。
クリーニングブレード44の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が大きすぎるとクリーニングブレード44が硬いため、クリーニングブレード44に割れ、欠けが発生する可能性がある。また、クリーニングブレード44の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が小さすぎるとクリーニングブレード44が磨耗しやすい。
上記物性を有するクリーニングブレード44は、電極組成物層10の残留物のすり抜けを充分に阻止するかき取り性能と、磨耗や欠損を生じにくい耐久性を有するので、長期にわたり優れたクリーニング性を維持することができる。
クリーニングブレード44の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)の値が上記範囲から外れる場合には、長期にわたって連続してリチウムイオン二次電池電極用シート34の製造を行うと、クリーニング性が著しく低下する。その原因は、押込み弾性率(A)の値が小さすぎると支持体8に対するクリーニングブレード44の当接部の磨耗が生じやすく、一方、この押込み弾性率(A)の値が大きすぎるとクリーニングブレード44の当接部が欠けやすいためと推測される。
クリーニングブレード44の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)と、10 0mN時の押込み弾性率(B)との比(A)/(B)の値が上記範囲から外れる場合にも、長期にわたって連続してリチウムイオン二次電池電極用シート34の製造を行うと、クリーニング性が著しく低下する。
上記の比(A)/(B)の値が小さすぎると、クリーニングブレード44の表面部の極めて浅い部分の弾性率と、該表面部のより深い部分の弾性率とが大きく変わらず、支持体8の表面との動摩擦係数が下がるために電極組成物層10の残留物のすり抜けが起こりやすくなりクリーニング性が不充分となる。
上記の比(A)/(B)の値が大きすぎると、クリーニングブレード44の表面部の極めて浅い部分の弾性率と、該表面部のより深い部分の弾性率との差が大きく、クリーニングブレード44と支持体8との密着が不充分となる。そのため、クリーニング性が不充分となる。
上記物性を有するクリーニングブレード44は、ポリウレタン、アクリロニトリル− ブタジエン共重合体等の高弾性率を得やすいゴム弾性体で形成することができる。特に、上記物性を有し、支持体8に対するクリーニングブレード44の当接部の磨耗や欠損の発生を少なくする観点から、ポリウレタンが好ましい。
ポリウレタンとしては、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を構成原料として反応させてプレポリマーを調製し、該プレポリマーに架橋剤、及び必要に応じて触媒等の添加剤を加えて、架橋して得られるものが好ましい。得られたポリウレタンを必要に応じてさらに炉内での後架橋や常温下での熟成を行うことで、例えば、シート状のポリウレタン弾性体が形成される。このシート状のポリウレタン弾性体を所望の形状に裁断することでクリーニングブレード44が得られる。
ポリオール成分としては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるアルキレングリコール系ポリエステルポリオール(例えば、エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオールのようなアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等);カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリエステルポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテルポリオール等が用いられる。
これらのなかでも、アルキレングリコール系ポリエステルポリオールやポリカプロラクトン系ポリエステルポリオール等のポリエステルポリオールが特に好ましい。
一方、ポリイソシアネート成分としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等が用いられる。
クリーニングブレード44の物性、特に、10mNにおける押込み弾性率(A)、及び100mNにおける押込み弾性率(B)との比(A)/(B)、すなわち表面部の極めて浅い部位の深さの弾性率及び、より深い位置の弾性率を調節するために、クリーニングブレード44の表面に硬化処理を行うことが好ましい。
クリーニングブレード44の表面硬化処理としては、主として表面部の極めて浅い部位の深さの弾性率を調節する観点から、例えば、有機溶媒に溶解したイソシアナートをポリウレタンで形成されたクリーニングブレード44の表面に塗り付け、スプレー、浸漬等の方法で塗布し、ポリウレタンとイソシアナートを反応させることによる硬化処理が挙げられる。この硬化処理において、イソシアナートの濃度や反応時間、反応速度を調整することにより、上記弾性率(A)及び上記比(A)/(B)を調整することができる。なお、硬化処理は、クリーニングブレード44が支持体8に対して当接する当接部のみに行ってもよい。
また、集電体26に圧着させた支持体付電極組成物シート16から支持体8が分離された後、クリーニングブレード44によるクリーニングが行われる前に支持体8に対して水のミストを噴霧してもよい。クリーニングブレード44が配置された位置よりも支持体8の搬送方向の上流側において水の噴霧を行うことにより、クリーニング効率をさらに向上させることができる。水のミストを噴霧する際の支持体8に対する水の付着量は、支持体8上の残留物を十分に湿らせる観点から、好ましくは0.01〜0.5mg/cm2、より好ましくは0.03〜0.3g/cm2である。水の付着量が多すぎると湿りすぎて、水滴が支持体8に残る虞がある。また、水の付着量が少なすぎるとミスト噴霧の効果が得られない。
また、クリーニングブレード44によるクリーニングを行う際にコロナ放電を行ってもよい。コロナ放電を行うことにより、クリーニング効率をさらに向上させることができる。コロナ放電を行う際の放電電力は、好ましくは1〜40W・min/m2、より好ましくは2〜30W・min/m2、さらに好ましくは5〜15W・min/m2である。放電電力が大きすぎると、支持体8の表面が改質される虞がある。また、放電電力が小さすぎると、コロナ放電による効果を得ることができない。
また、本実施の形態において用いる支持体8を構成する材料としては、プラスチックフィルム、紙などが挙げられる。また、上記フィルムを重ねた多層構造のフィルムを用いてもよい。これらの中でも、汎用性や取扱いの観点から、紙や熱可塑性樹脂フィルムが好ましく、熱可塑性樹脂フィルムがより好ましく、熱可塑性樹脂フィルムの中でも、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ポリオレフィン系フィルム、PVA(ポリビニルアルコール)フィルム、PVB(ポリビニルブチラールフィルム)、又はPVC(ポリ塩化ビニル)フィルムが好ましい。
本実施の形態で使用する支持体8は、粗面化された面を有し、かつ粗面化された面が電極組成物層10に面していることが好ましい。支持体8が粗面化された面を有し、かつ粗面化された面が電極組成物層10に面していることにより、アンカリング効果により電極組成物層10と密着しロール巻き取りが可能となる。また、リチウムイオン二次電池電極用シート34を得る際に、支持体付電極活物質シート16から支持体8を容易に剥離することができる。支持体8の粗面化された面の表面粗さRaは、電極組成物層10と支持体8との密着性と、支持体付電極組成物層16を用いて電極を製造する際の支持体8からの離型性とを両立させる観点から、好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.2〜3μm、さらに好ましくは0.2〜1μmである。
表面粗さRaは、JIS B0601−2001に準拠して、例えばナノスケールハイブリッド顕微鏡(VN−8010、キーエンス社製)を用いて、粗さ曲線を描き、下式により算出することができる。下式において、Lは測定長さ、xは平均線から測定曲線までの偏差である。
Figure 2014203515
支持体8の表面を粗面化する方法は、特に制限されず、支持体8の表面をエンボス処理する方法;支持体8の表面をサンドブラスト処理する方法;支持体8を構成する材料にマット材を練り込む方法;マット材を含む層を支持体8の表面にコーティングする方法などが挙げられる。中でも、支持体8の表面を容易に粗面化できるサンドブラスト処理が好ましい。支持体8の粗面化処理は、片面のみに施してもよく、両面に施してもよい。
本実施の形態で使用する支持体8は、離型処理された面を有し、かつ離型処理された面が電極組成物層10に面していることが好ましい。離型処理の方法は特に限定されないが、例えばアルキド樹脂などの熱硬化性樹脂を支持体8上に塗工し、これを硬化する方法、シリコン樹脂を支持体8上に塗工しこれを硬化する方法、フッ素樹脂を支持体8上に塗工する方法を用いることが好ましい。特に、均質な離型処理層を容易に形成できる熱硬化性樹脂を用いた離型処理が好ましく、また電極組成物層の成形性、および得られる支持体付電極組成物シート16からの支持体8の離型性をバランスさせる観点からアルキド樹脂の塗工、硬化による離型処理が好ましい。
支持体8の厚さは特に限定されないが、支持体付電極活物質シート16のロール巻取り性及びハンドリング性が向上する観点から、10〜100μmが好ましく、25〜75μmがより好ましい。支持体8が厚すぎると支持体8が硬すぎるためロールの巻き取り性が悪い。また、支持体8が薄すぎると、しわが発生する虞がある。
また、支持体8の幅についても、特に限定されないが100〜1000mm、さらには100〜500mmが好適である。
支持体8の引っ張り強度は特に限定されないが、支持体付電極活物質シート16の製造時における破断を防ぐ観点から30〜500MPaが好適であり、30〜300MPaがより好適である。なお、支持体8の引っ張り強度は、JIS K7127に準拠して測定することができる。
集電体26は、電極組成物層10から電流を取り出すために使用するものであり、集電体を構成する材料の種類は、例えば、金属、炭素、導電性高分子等を用いることができ、好適には金属が用いられる。例えば正極用集電体にはアルミニウム、ステンレス等、負極用集電体にはステンレス、銅、ニッケル等をそれぞれ好適に用いることができる。
集電体の形状としては、特に制限されないが、集電体の表面を粗面化した集電体(以下、「粗面化集電体」と記載することがある。)を好適に用いることができる。また、電極組成物層10と集電体26との接着性を高めるために、導電性接着剤層を形成した導電性接着剤層付集電体を用いてもよい。
集電体26は帯状であり、厚さは特に限定されないが厚さ5〜50μmが好適であり、さらには厚さ10〜40μmが好適である。また、幅も特に限定されないが約100〜1000mm、さらには約200〜500mmが好適である。
また、本実施の形態に用いる電極組成物粒子6としては、例えば、電極活物質を含む複合粒子が挙げられる。複合粒子は、電極活物質及び結着剤を含み、必要に応じてその他の分散剤、導電剤および添加剤を含んでいてもよい。電極組成物粒子6として電極活物質を含む複合粒子を用いる場合には、得られる電極組成物層10及び集電体26を含むリチウムイオン二次電池電極シート34を所定のサイズに切り出すことにより、リチウムイオン二次電池の電極として用いることができる。
複合粒子をリチウムイオン二次電池の電極材料として用いる場合、正極用活物質としては、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な金属酸化物が挙げられる。かかる金属酸化物としては、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、燐酸鉄リチウム、等を挙げることができる。なお、上記にて例示した正極活物質は適宜用途に応じて単独で使用してもよく、複数種混合して使用してもよい。
なお、リチウムイオン二次電池用正極の対極としての負極の活物質としては、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、熱分解炭素などの低結晶性炭素(非晶質炭素)、グラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、錫やケイ素等の合金系材料、ケイ素酸化物、錫酸化物、チタン酸リチウム等の酸化物等が挙げられる。なお、上記に例示した電極活物質は適宜用途に応じて単独で使用してもよく、複数種混合して使用してもよい。
リチウムイオン二次電池電極用の電極活物質の形状は、粒状に整粒されたものが好ましい。粒子の形状が球形であると、電極成形時により高密度な電極が形成できる。
リチウムイオン二次電池電極用の電極活物質の体積平均粒子径は、正極、負極ともに通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.8〜30μmである。
複合粒子に用いられる結着材としては、前記電極活物質を相互に結着させることができる化合物であれば特に制限はない。好適な結着材は、溶媒に分散する性質のある分散型結着材である。分散型結着材として、例えば、シリコン系重合体、フッ素含有重合体、共役ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられ、好ましくはフッ素系含有重合体、共役系ジエン重合体およびアクリレート系重合体、より好ましくは共役ジエン系重合体およびアクリレート系重合体が挙げられる。
分散型結着材の形状は、特に制限はないが、粒子状であることが好ましい。粒子状であることにより、結着性が良く、また、作製した電極の容量の低下や充放電の繰り返しによる劣化を抑えることができる。粒子状の結着材としては、例えば、ラテックスのごとき結着材の粒子が水に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粒子状のものが挙げられる。
結着材の量は、得られる電極活物質層と集電体との密着性が充分に確保でき、かつ、内部抵抗を低くすることができる観点から、電極活物質100重量部に対して、乾燥重量基準で通常は0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部である。
複合粒子には、前述のように必要に応じて分散剤を用いてもよい。分散剤の具体例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらの分散剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
複合粒子には、前述のように必要に応じて導電材を用いてもよい。導電材の具体例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)などの導電性カーボンブラックが挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックが好ましい。
複合粒子は、電極活物質、結着材および必要に応じ添加される前記導電材等他の成分を用いて造粒することにより得られ、少なくとも電極活物質、結着材を含んでなるが、前記のそれぞれが個別に独立した粒子として存在するのではなく、構成成分である電極活物質、結着材を含む2成分以上によって一粒子を形成するものである。具体的には、前記2成分以上の個々の粒子の複数個が結合して二次粒子を形成しており、複数個(好ましくは数個〜数十個)の電極活物質が、結着材によって結着されて粒子を形成しているものが好ましい。
複合粒子の製造方法は特に制限されず、流動層造粒法、噴霧乾燥造粒法、転動層造粒法などの公知の造粒法により製造することができる。
複合粒子の体積平均粒子径は、所望の厚みの電極活物質層を容易に得る観点から、通常0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μm、より好ましくは30〜250μmの範囲である。
なお、複合粒子の平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(たとえば、SALD−3100;島津製作所製)にて測定し、算出される体積平均粒子径である。
また、複合粒子としての構造は特に限定されないが、結着材が複合粒子の表面に偏在することなく、複合粒子内に均一に分散する構造が好ましい。
(リチウムイオン二次電池)
本実施の形態により得られるリチウムイオン二次電池電極用シートは、所定のサイズに切り出して、リチウムイオン二次電池に用いることができる。
なお、リチウムイオン二次電池を形成する際に用いるリチウムイオン二次電池用電極以外の他の構成要素としては、セパレータおよび電解液が挙げられる。セパレータおよび電解液としては、公知のものを用いることができる。
本発明の実施の形態に係るリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法によれば、電極組成物層を形成した後に、集電体に電極組成物層を転写する場合に支持体を再利用することができる。
なお、上述の実施の形態においては、支持体8上に電極組成物層10を形成し、集電体26上に電極組成物層10を転写する構成としたが、支持体上に形成した電極組成物層10にさらに接着剤層を形成した後に集電体26上に電極組成物層10及び接着剤層を転写する構成としてもよい。
また、上述の実施の形態においては、成形装置2により支持体付電極組成物シート16を得ると、支持体付電極組成物シート用ワインダー18で支持体付電極組成物シート16を一旦巻き取る構成としたが、成形装置2により支持体付電極組成物シート16を得た後、巻き取らずに電極用シート製造装置22のラミネーター30において集電体26への転写工程を行ってもよい。
また、上述の実施の形態においては、電極用シート製造装置22により支持体8を分離すると、支持体用ワインダー32で支持体8を一旦巻き取る構成としたが、支持体8の分離後、支持体8を巻き取らずに成形装置2における成形工程を行ってもよい。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における部および% は、特に断りのない限り質量基準である。実施例および比較例における各特性は下記の方法に従い測定する。
(クリーニング性)
実施例及び比較例において分離された支持体8の100mm平方の試験片の表面を、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス社製「VH−8000」)を用いて撮影し、得られた画像データを、閾値128で2値化して全視野に対する黒色部分の面積の割合を算出し、下記の基準により評価した。この値が小さいほどクリーニング性が高いことを示す。
A:0%以上1%未満
B:1%以上3%未満
C:3%以上5%未満
D:5%以上10%未満
E:10%以上
(再利用性)
リチウムイオン二次電池電極用シートの100mm平方試験片を縦横20mm間隔で計25分割してそれぞれの厚みを測定し、最大値と最小値の差を算出する。この差が小さいほど再利用性が高い。
A:2μm未満
B;2μm以上4μm未満
C:4μm以上10μm未満
D:10μm以上
<実施例1>
負極活物質として鱗片状黒鉛(SLP−6、体積平均粒子径24.5μm、ティムカル社製)100部、ジエン系重合体(BM−400B、日本ゼオン社製)を固形分換算量で3.0部、 カルボキシメチルセルロースナトリウム塩を1.5部、水溶性高分子を固形分換算量で0.3部を混合し、さらにイオン交換水を固形分濃度が20%となるように加え、混合分散して複合粒子用スラリーを得た。そして、得られた複合粒子用スラリーを、スプレー乾燥機(大川原化工機社製)を使用し、回転円盤方式のアトマイザ(直径65mm)を用い、回転数25,000rpm、熱風温度200℃、粒子回収出口の温度90℃の条件にて、噴霧乾燥造粒を行い、負極電極用複合粒子を得た。得られた複合粒子の平均体積粒子径は40μmであった。
(支持体付電極組成物シートの製造)
得られた複合粒子を電極組成物粒子6として用い、成形装置2により支持体付電極組成物シート16の製造を行った。支持体8としては、電極組成物層10が形成される面が、表面粗さRaが0.14μmとなるようにマット材を練り込むことにより粗面化処理を行ったPETフィルム(厚み75μm、引っ張り強度200MPa)を用いた。また、ロール4を100℃に加熱し、搬送速度4m/分、線圧5kN/cmで電極組成物層10の成形を行った。これを支持体付電極組成物シート用ワインダー18により巻き取って、支持体8の粗面化された面上に厚さ300μmの電極組成物層10を有する支持体付電極組成物シート16の巻収体を得た。
得られた支持体付電極組成物シート16を観察したところ、支持体8と電極組成物層10において実用上問題がない程度の部分的な浮きが見られた。得られる支持体付電極組成物シート16の剥離強度は0.1N/mであった。
(リチウムイオン二次電池電極用シートの製造)
次に、電極用シート製造装置22により電極組成物層10の集電体26上に対する転写工程を行った。集電体26としては、粗面化集電体(粗化銅箔、厚み20μm)を用い、クリーニングブレード44としては、ポリウレタン製のクリーニングブレード44を用いた。クリーニングブレード44は支持体が搬送される搬送方向の下流側に対して角度40度をなすように配置した。また、クリーニングブレード44の前記支持体に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が11.2KPa、100mN時の押込み弾性率(B)がとの比(A)/(B)の値が1.2であるクリーニングブレードを用いた。
また、成形装置2により得られた支持体付電極組成物シート16の電極組成物層10を、粗面化集電体(粗化銅箔、厚み20μm)の粗面化面に、連続ロールプレスにて温度100℃、線圧5kN/cmの条件で圧着し、次いで支持体8を分離して、粗面化集電体の片面に厚さ280μmの電極組成物層10を有するリチウムイオン二次電池電極用シート34を得た。
同時に、リチウムイオン二次電池電極用シート34から分離された支持体8に対し、以下のクリーニング工程を実施した。先ず、クリーニングブレード44の上流側に設置されたコロナ放電発生装置により放電電圧10W・min/m2の出力でコロナ放電処理をおこなった。次いで、コロナ放電発生装置とクリーニングブレード44との間に設置されたミスト発生用2流体スプレーにより霧状の水分を発生させ、支持体8に対して0.2mg/cm2の水を付着させた。次いで、クリーニングブレード44を用いて支持体8のクリーニングを行った。なお、支持体8の搬送速度は、4m/分とした。
前記クリーニング工程を実施した支持体8を用いて、クリーニング性を評価した。さらに、同支持体8を用いて、支持体付電極組成物シートの製造を実施し、再利用性を評価した。
<実施例2>
クリーニングブレード44を、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対しての角度20度をなすように配置したこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<実施例3>
クリーニングブレード44を、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対しての角度55度をなすように配置したこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<実施例4>
クリーニングブレード44を、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対しての角度95度をなすように配置したこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<実施例5>
クリーニングブレード44に関して、支持体8に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が7.6KPa、100mN時の押込み弾性率(B)がとの比(A)/(B)の値が1.3であるクリーニングブレードを用いたこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<実施例6>
ミスト発生用2流体スプレーによる支持体8への水分付着を行わなかったこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<実施例7>
コロナ放電発生装置によるコロナ放電処理および、ミスト発生用2流体スプレーによる支持体8への水分付着を行わなかったこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<比較例1>
クリーニングブレード44、コロナ放電発生装置およびミスト発生用2流体スプレーのいずれも用いなかったこと以外は実施例1と同様に支持体を搬送させた。
<比較例2>
クリーニングブレード44を、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対しての角度10度をなすように配置したこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<比較例3>
クリーニングブレード44を、支持体8が搬送される搬送方向の下流側に対しての角度120度をなすように配置したこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<比較例4>
クリーニングブレード44に関して、支持体8に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が2.0KPa、100mN時の押込み弾性率(B)がとの比(A)/(B)の値が1.3であるクリーニングブレードを用いたこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
<比較例5>
クリーニングブレード44に関して、支持体8に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が20.6KPa、100mN時の押込み弾性率(B)がとの比(A)/(B)の値が1.3であるクリーニングブレードを用いたこと以外は実施例1と同様にクリーニング工程を実施し、評価した。
以上、実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2014203515
2…成形装置、4…プレス用ロール、6…電極組成物粒子、8…支持体、10…電極組成物層、16…支持体付電極組成物シート、22…電極用シート製造装置、26…集電体、30…ラミネーター、34…リチウムイオン二次電池電極用シート、44…クリーニングブレード

Claims (4)

  1. 電極活物質および結着剤を含む電極組成物粒子を乾式法により支持体上に圧縮成形することにより前記支持体上に電極組成物層を成形する成形工程と、
    前記電極組成物層を集電体上に転写する転写工程と、
    前記転写工程の後に、前記支持体が搬送される搬送方向の下流側に対して鋭角の角度をなすように配置されたクリーニングブレードを前記支持体に対して当接させ、前記支持体上に残留する前記電極組成物粒子を除去するクリーニング工程と
    を含み、
    前記成形工程で用いる前記支持体は、前記クリーニング工程において前記電極組成物粒子が除去された前記支持体であって、
    前記クリーニングブレードの前記支持体に対する当接部の23℃における10mN時の押込み弾性率(A)が5〜15KPaであることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法。
  2. 前記クリーニング工程は、さらに前記支持体に対してコロナ放電を行う工程を含むことを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法。
  3. 前記転写工程の後に、前記クリーニングブレードが配置された位置よりも前記搬送方向の上流側において、前記支持体に対して水を噴霧する工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法。
  4. 前記クリーニングブレードの前記押込み弾性率(A)と、100mN時の押込み弾性率(B)との比(A)/(B)が1.1〜1.8であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池電極用シートの製造方法。
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