JP2014203262A - 高分子材料のシミュレーション方法 - Google Patents

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【課題】フィラーの周囲に形成される界面層の厚さを計算する。
【解決手段】コンピュータ1を用いて、高分子材料とフィラーとの反応を解析するための方法である。このシミュレーション方法では、コンピュータ1が、高分子材料の界面層14aの厚さW1を計算する界面厚計算工程S8を含む。粗視化モデル2のビーズ3、3間には、該ビーズ3、3間の距離が小さくなるほど無限に大きくなる斥力を含むポテンシャルが定義される。界面厚計算工程S8は、粗視化モデル2が配置された空間7を、フィラーモデル11の外面11oに沿った境界面17で複数の領域16に区分する工程S81と、各領域16の緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程S82と、各領域16の緩和弾性率に基づいて、界面層14aの厚さW1を求める特定工程S83とを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、フィラーと高分子材料とが共存する系において、フィラーの周囲に形成される界面層の厚さを計算することができる高分子材料のシミュレーション方法に関する。
近年、ゴム等の高分子材料の設計・開発のために、コンピュータを用いた高分子材料のシミュレーション方法が種々提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。この種のシミュレーション方法では、高分子材料の構造や、フィラーの配合率等の諸条件を、計算に織り込むことができる。従って、このシミュレーション方法では、実際に高分子材料を試作することなく、その物性値を計算することができる。
特開2012−238168号公報
ところで、フィラーと高分子材料との共存する系においては、フィラーの周囲に界面層が形成されることが判明している。この界面層は、高分子材料本来の部分(以下、バルク部分という。)とは異なる力学的特性を示す層として知られており、ガラス層などと称されることもある。
従来のシミュレーション方法でも、高分子材料の物性値を計算するに先立ち、界面層の厚さが定義されていた。しかしながら、界面層の厚さは、例えば、高分子材料及びフィラーを用いた実験結果に基づいて定義されていた。このため、従来のシミュレーション方法では、多くの時間や費用が必要になるという問題点があった。従って、界面層の厚さを計算することができる高分子材料のシミュレーション方法が強く求められていた。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、フィラーと高分子材料とが共存する系の界面層の厚さを計算することができる高分子材料のシミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、コンピュータを用いて、高分子材料とフィラーとの反応を解析するための方法であって、前記コンピュータに、前記高分子材料の高分子鎖を、モノマー又はモノマーの一部分をなす構造単位をビーズで置換した粗視化モデルを設定する工程、前記コンピュータに、前記フィラーの外面を少なくとも含むフィラーモデルを設定する工程、前記コンピュータが、予め定められた空間内で前記粗視化モデルと前記フィラーモデルとを用いて分子動力学計算を行うシミュレーション工程、及び前記コンピュータが、前記シミュレーション工程の結果から、前記フィラーモデルの周囲に形成されかつ前記高分子材料のバルク部分とは異なる力学的特性を示す前記高分子材料の界面層の厚さを計算する界面厚計算工程を含み、前記粗視化モデルの前記ビーズ間には、該ビーズ間の距離が小さくなるほど無限に大きくなる斥力を含むポテンシャルが定義され、前記界面厚計算工程は、前記粗視化モデルが配置された前記空間を、前記フィラーモデルの外面に沿った境界面で複数の領域に区分する工程と、前記各領域の緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程と、前記各領域の緩和弾性率に基づいて、前記界面層の厚さを求める特定工程とを含むことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記特定工程は、隣り合う前記領域間での前記緩和弾性率が予め定めた範囲内になった領域以外を前記界面層として決定し、その厚さを計算する請求項1記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項3記載の発明は、前記空間は、その外周を囲む一つの平面を含み、前記フィラーモデルは、前記平面でモデル化され、前記境界面は、前記フィラーモデルと平行である請求項1又は2に記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項4記載の発明は、前記空間は、その外周を囲み、かつ互いに向き合う一対の平面を含み、前記フィラーモデルは、前記一対の平面でモデル化され、前記境界面は、一対の前記フィラーモデルと平行である請求項1又は2に記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項5記載の発明は、前記粗視化モデルは、一対の前記フィラーモデルの間に配置される請求項4に記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項6記載の発明は、前記一対の平面間の距離は、前記粗視化モデルの慣性半径の2倍以上である請求項4又は5に記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項7記載の発明は、前記境界面間の各距離は、前記粗視化モデルの慣性半径に基づいて設定される請求項4乃至6のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項8記載の発明は、前記緩和弾性率計算工程は、前記各フィラーモデルから等距離にある一対の前記領域を合わせて、前記緩和弾性率を計算する請求項4乃至7のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項9記載の発明は、前記界面厚計算工程は、前記緩和弾性率計算工程に先立ち、前記各粗視化モデルの前記ビーズ間の距離を同一に揃える工程を含む請求項1乃至8のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法である。
また、請求項10記載の発明は、前記斥力を含むポテンシャルは、下記式(1)で定義される請求項1乃至9のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法である。

ここで、各定数及び変数は次のとおりである。
ij:ビーズ間の距離
ε:ビーズ間に定義される斥力ポテンシャルRの強度に関する定数
σ:ビーズ間に定義される斥力ポテンシャルRが作用する距離に関する定数(分子動力学の分野では、LJ球の直径と呼ばれる)
本発明の高分子材料のシミュレーション方法は、コンピュータが、予め定められた空間に配置された粗視化モデルとフィラーモデルとを用いて分子動力学計算を行うシミュレーション工程、及び高分子材料の界面層の厚さを計算する界面厚計算工程を含む。
界面厚計算工程は、粗視化モデルが配置された空間を複数の領域に区分する工程と、各領域の緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程と、緩和弾性率に基づいて、界面層の厚さを求める特定工程とを含む。
一般に、高分子材料のバルク部分では、緩和弾性率は、高分子材料に固有の一定の値を示す。従って、本発明では、粗視化モデルを用いたシミュレーションにおいて、空間が区分された各領域の緩和弾性率を計算することにより、界面層を特定し、さらにはその厚さを確実に計算することができる。
さらに、本発明では、粗視化モデルのビーズ間に、該ビーズ間の距離が小さくなるほど無限に大きくなる斥力を含むポテンシャルが定義される。このようなポテンシャルは、高分子材料の分子運動に基づくものである。従って、本発明では、実際の高分子材料の分子運動に近似させて、粗視化モデルの初期配置を精度よく緩和することができるため、界面層の厚さを精度よく計算することができる。
本実施形態のシミュレーション方法を実行するコンピュータの斜視図である。 ポリブタジエンの構造式である。 本実施形態のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 粗視化モデルを示す概念図である。 粗視化モデルのポテンシャルを説明する概念図である。 空間及びフィラーモデルの概念図である。 複数の粗視化モデルが配置された空間を示す概念図である。 フィラーモデルと粗視化モデルとの間の相互ポテンシャルを説明する概念図である。 平衡状態の粗視化モデルが配置された空間を示す概念図である。 界面層とバルク部分とを含む高分子材料の線図である。 本実施形態の界面厚計算工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 界面厚計算工程を説明する概念図である。 第一領域〜第五領域の各緩和弾性率G(t)の自然対数をとった値と、時間幅tの自然対数をとった値との関係を示すグラフである。 他の実施形態のフィラーモデルを示す概念図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態の高分子材料のシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある)は、コンピュータを用いて、高分子材料とフィラーとの反応を解析するためのものである。
図1に示されるように、コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含む。この本体1aには、例えば、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリ、磁気ディスクなどの記憶装置、及びディスクドライブ装置1a1、1a2が設けられる。また、記憶装置には、本実施形態のシミュレーション方法を実行するための処理手順(プログラム)が予め記憶される。
フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、シリカ又はアルミナ等が含まれる。また、高分子材料としては、例えば、ゴム、樹脂又はエラストマー等が含まれる。本実施形態では、高分子材料として、図2に示されるように、cis-1,4ポリブタジエン(以下、単に「ポリブタジエン」ということがある)が例示される。このポリブタジエンを構成する高分子鎖は、メチレン基(−CH−)とメチン基(−CH−)とからなるモノマー{−[CH−CH=CH−CH]−}が、重合度nで連結されて構成されている。なお、高分子材料には、ポリブタジエン以外の高分子材料が用いられてもよい。
図3には、本実施形態のシミュレーション方法の具体的な処理手順が示されている。このシミュレーション方法では、先ず、コンピュータ1に、高分子材料の高分子鎖を複数のビーズでモデル化した粗視化モデルが設定される(工程S1)。図2及び図4に示されるように、高分子材料の高分子鎖がポリブタジエンである場合には、例えば1.55個分のモノマーを構造単位4として、該構造単位4を1個のビーズ3に置換される。これにより、複数(例えば、10〜5000個)のビーズ3でモデル化された粗視化モデル2が設定される。
なお、1.55個分のモノマーを構造単位4としたのは、論文(L,J.Fetters ,D.J.Lohse and R.H.Colby 著、「Chain Dimension and Entanglement Spacings 」Physical Properties of Polymers Handbook Second Edition P448」)と、論文( Kurt Kremer & Gary S. Grest 著 「Dynamics of entangled linear polymer melts: A molecular-dynamics simulation」、J. Chem Phys. vol.92, No.8, 15 April 1990)の記載に基づき求めたものである。また、高分子鎖がポリブタジエン以外の場合でも、例えば、上記論文に基づいて、構造単位を設定することができる。
ビーズ3は、分子動力学計算において、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、ビーズ3には、質量、体積、直径、電荷又は初期座標などのパラメータが定義される。
また、粗視化モデル2は、ビーズ3、3間を結合するボンド5が設定される。このボンド5には、結合ポテンシャルP1が設定される。本実施形態の結合ポテンシャルP1は、下記式(1)で定義される斥力を含むポテンシャル(本実施形態では、斥力のみを作用させるポテンシャル(以下、「斥力ポテンシャル」ということがある。))Rと、下記式(2)で定義される引力ポテンシャルGとの和(R+G)で定義される。


ここで、各定数及び変数は、Lennard-Jonesポテンシャルのパラメータであり、次のとおりである。
ij:ビーズ間の距離
k:ビーズ間のばね定数
ε:ビーズ間に定義される斥力ポテンシャルRの強度に関する定数
σ:ビーズ間に定義される斥力ポテンシャルRが作用する距離に関する定数(分子動力学の分野では、LJ球の直径と呼ばれる)
0:伸びきり長
なお、距離rij及び伸びきり長R0は、各ビーズ3、3の中心3c、3c間の距離として定義される。
上記式(1)において、ビーズ3、3間の距離rijが小さいほど、斥力ポテンシャルRが大きくなる。さらに、上記式(1)では、ビーズ3、3間の距離rijが小さくなるほど、斥力ポテンシャルRが無限に大きくなる。このような斥力ポテンシャルRは、高分子材料の分子運動に基づくものである。
一方、上記式(2)において、距離rijが大きいほど、引力ポテンシャルGが大きくなる。従って、結合ポテンシャルP1は、距離rijを、斥力ポテンシャルRと引力ポテンシャルGとが互いに釣り合う位置に戻そうとする復元力が定義される。
また、上記式(2)では、距離rijが伸びきり長R0以上となる場合には、引力ポテンシャルGが∞に設定される。従って、結合ポテンシャルP1は、伸びきり長R0以上の距離rijを許容しない。このような結合ポテンシャルP1は、粗視化モデル2を、高分子材料の分子運動に近似させることができる。
なお、斥力ポテンシャルR及び引力ポテンシャルGの各定数及び変数の値としては、適宜設定することができる。本実施形態では、論文(Kurt Kremer & Gary S. Grest 著 「Dynamics of entangled linear polymer melts: A molecular-dynamics simulation」、J. Chem Phys. vol.92, No.8, 15 April 1990)に基づいて、次の値が設定される。
ばね定数k:30
伸びきり長R0:1.5
定数ε:1.0
定数σ:1.0
また、ボンド5には、上記のような結合ポテンシャルP1のほか、下記式(3)で定義される結合ポテンシャルP2が設定されてもよい。

ここで、各定数及び変数は、次に示すものを除いて、上記式(1)、(2)と同一である。
r:ビーズ間の距離
0:平衡長
上記式(3)で定義される結合ポテンシャルP2は、Harmonic型である。Harmonic型とは、いわゆる線形バネが定義され、平衡長r0からのずれの大きさに比例した復元力が働くポテンシャルである。なお、平衡長r0は、各粒子の中心間の距離として定義される。
上記式(3)において、距離rと平衡長r0とが等しい場合には、結合ポテンシャルP2が0となる。また、距離rが、平衡長r0よりも大である場合は、該距離rが大きくなるほど、ビーズ3、3が近づく方向に、結合ポテンシャルP2(引力ポテンシャル)が無限に大きくなる。一方、距離rが、平衡長r0よりも小である場合は、該距離rが小さくなるほど、ビーズ3、3が離れる方向に、結合ポテンシャルP2(斥力ポテンシャル)が大きくなる。このように、結合ポテンシャルP2では、距離rを平衡長r0に戻そうとする復元力が定義される。
また、結合ポテンシャルP2は、結合ポテンシャルP1とは異なり、距離rijの上限値が、平衡長r0に限定されない。従って、結合ポテンシャルP2は、平衡長r0以上の距離rを許容することができる。このような結合ポテンシャルP2は、分子動力学計算において、粗視化モデル2、2同士の絡まりによって作用する大きな力を抑制することができるため、計算落ちの発生を防ぐことができる。
上記式(3)のばね定数k及び平衡長r0の各値は、適宜設定することができる。本実施形態では、結合ポテンシャルP1と同様に、上記論文に基づいて、次の値が設定される。
ばね定k:900
平衡長r0:0.9
図5に示されるように、隣接する粗視化モデル2、2のビーズ3、3間には、上記式(1)の斥力ポテンシャルRが定義される。なお、斥力ポテンシャルRの強度ε及び定数σも、上記式(1)と同一が望ましい。
このような粗視化モデル2は、コンピュータ1で取り扱い可能な数値データであり、コンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1に、予め定められた体積をもつ空間が設定される(工程S2)。図6に示されるように、空間7は、その外周を囲む一つの平面、本実施形態では、互いに向き合う三対の平面8、8を有する立方体として定義される。
また、一対の平面8、8に直交する方向において、該一対の平面8、8間の距離D1(即ち、1辺の長さL1)は、粗視化モデル2(図4)の慣性半径(図示省略)の2倍以上、より好ましくは4倍以上に設定されるのが望ましい。慣性半径は、分子動力学計算において、粗視化モデル2の拡がりを示すパラメータである。このような空間7では、分子動力学計算において、粗視化モデル2の回転運動をスムーズに計算することができる。また、空間7の大きさは、上記論文に基づいて、粒子数密度が0.85個/σ3程度に設定される。このような空間7は、コンピュータ1で取り扱い可能な数値データであり、コンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1に、フィラーの外面を少なくとも含むフィラーモデルが設定される(工程S3)。フィラーモデル11は、空間7の少なくとも1枚の平面8、本実施形態では、空間7の上下に配された一対の平面8、8でモデル化される。これにより、一対のフィラーモデル11、11は、空間7において、移動不能に固定された外面11o、11o(図8に示す)のみが定義される。このようなフィラーモデル11も、コンピュータ1で取り扱い可能な数値データであり、コンピュータ1に記憶される。なお、フィラーモデル11、11の各外面11o、11oは、粗視化モデル2(図4に示す)が通過不能に定義される。一方、フィラーモデル11が定義されない平面8には、周期境界条件が定義されている。
次に、図7に示されるように、空間7内に、複数の粗視化モデル2が配置される(工程S4)。これにより、空間7は、解析対象の高分子材料の微小構造部分として構成される。また、本実施形態の粗視化モデル2は、空間7内において、一対のフィラーモデル11、11の間に配置される。なお、粗視化モデル2の本数は、例えば、200〜400本程度が望ましい。
次に、コンピュータ1に、粗視化モデル2とフィラーモデル11との間の相互ポテンシャルTが設定される(工程S5)。本実施形態の工程S5では、図8に示されるように、粗視化モデル2のビーズ3とフィラーモデル11の外面11oとの間に、引力及び斥力が作用する相互ポテンシャルTが設定される。相互ポテンシャルTは、例えば、下記式(4)で定義される。

ここで、各定数及び変数は次のとおりである。
ρwall:相互ポテンシャルTの壁面の密度に関する定数
εwall:相互ポテンシャルTの強度に対応する定数
σwall:空間の平面(フィラーモデル)に直交する方向の斥力長さに関する定数
r:フィラーモデルとビーズとの間及びフィラーモデルと変性基粒子との間の距離
c:カットオフ距離
なお、距離r及びカットオフ距離rcは、フィラーモデル11の平面8と、粗視化モデル2のビーズ3の中心3c(図4に示す)との間の最短距離で定義される。
上記式(4)で定義される相互ポテンシャルTは、上記式(1)で定義される斥力ポテンシャルRを、フィラーモデル11の平面8で積分したものである。従って、相互ポテンシャルTは、フィラーモデル11の外面11o全体に定義される。
上記式(4)において、距離rが、予め定められたカットオフ距離rc以上になる場合は、相互ポテンシャルTは作用しない。また、距離rが、相互ポテンシャルTの定数σwall×21/6未満になると、相互ポテンシャルTは、粗視化モデル2のビーズ3とフィラーモデル11との間に斥力のみを作用させることができる。一方、距離rが相互ポテンシャルの定数σwall×21/6を超えると、相互ポテンシャルTは、粗視化モデル2のビーズ3とフィラーモデル11との間に引力を作用させることができる。このように、上記式(4)では、粗視化モデル2のビーズ3とフィラーモデル11との間に、引力又は斥力を作用させることができる。
また、相互ポテンシャルTの定数ρwall、定数σwall、強度εwall、カットオフ距離rcの各値としては、適宜設定することができる。本実施形態では、上記論文に基づいて、次の値が設定される。
定数ρwall=定数σwall=1.0
強度εwall=1
カットオフ距離rc=21/6
次に、コンピュータ1が、フィラーモデル11と、粗視化モデル2とを用いて分子動力学計算による緩和計算を行う(シミュレーション工程S6)。
本実施形態の分子動力学計算では、例えば、空間7について所定の時間、粗視化モデル2が古典力学に従うものとして、ニュートンの運動方程式が適用される。そして、各時刻でのビーズ3の動きが、単位時間毎に追跡される。また、空間7内のビーズ3の数、体積及び温度は、夫々一定に保たれる。
本実施形態のシミュレーション工程S6では、フィラーモデル11が固定された状態で、粗視化モデル2のみを対象に緩和計算が行われる。従って、本実施形態では、フィラーモデル11及び粗視化モデル2の双方を対象に緩和計算が行なわれていた従来の方法に比べて、計算時間を短縮しうる。
また、フィラーモデル11は、外面11oの全体において、該外面11oと直角に交わる方向に、各相互ポテンシャルT(図8に示す)を作用させることができる。これにより、フィラーモデル11は、粗視化モデル2に対して、同一方向の相互ポテンシャルTを平面8全体で作用させることができるため、粗視化モデル2の緩和計算を効率的に行うことができる。
さらに、本実施形態では、粗視化モデル2のビーズ3、3間に、該ビーズ3、3間の距離rijが小さくなるほど無限に大きくなる斥力ポテンシャルが定義されるため、実際の高分子材料の分子運動に近似させて、粗視化モデル2の初期配置を精度よく緩和することができる。
次に、コンピュータ1が、粗視化モデル2の初期配置を十分に緩和できたか否かを判断する(工程S7)。この工程S7では、粗視化モデル2の初期配置を十分に緩和できたと判断された場合、次の界面厚計算工程S8が実施される。一方、粗視化モデル2の初期配置を十分に緩和できていないと判断された場合は、単位ステップを進めて(工程S9)、シミュレーション工程S6(分子動力学計算)が再度実施される。これにより、シミュレーション工程S6では、図9に示されるように、粗視化モデル2の平衡状態(構造が緩和した状態)を確実に計算することができる。
次に、コンピュータ1が、シミュレーション工程S6の結果から、高分子材料の界面層の厚さを計算する(界面厚計算工程S8)。図10に示されるように、界面層14aは、フィラー13と高分子材料14との共存する系において、フィラー13の周囲に形成されることが知られている。また、界面層14aでは、高分子材料14の本来の部分であるバルク部分14bとは異なる力学的特性が示される。例えば、高分子材料の微小構造部分として構成された空間7(図9に示す)を用いて、高分子材料の物性値を計算する場合には、界面層14aの厚さW1を予め定義しておくことが重要である。
図11には、本実施形態の界面厚計算工程S8の具体的な処理手順が示されている。本実施形態の界面厚計算工程S8では、先ず、コンピュータ1が、粗視化モデル2が配置された空間7を複数の領域に区分する(工程S81)。
図12に示されるように、本実施形態の領域16は、一方のフィラーモデル11Aと他方のフィラーモデル11Bとの間において、各フィラーモデル11A、11Bの外面11oに沿った複数(例えば、N−1個)の境界面17で区分される。これにより、空間7には、N個分の領域16が定義される。本実施形態の領域16は、一方のフィラーモデル11A側の第一領域16A〜他方のフィラーモデル11B側の第N領域16Nを含んでいる。
なお、図12では、粗視化モデル2を省略して表示している。
また、各境界面17は、一対のフィラーモデル11A、11Bと平行に設定される。さらに、各領域16A〜16Nの隣り合う境界面17、17間において、該境界面17に直交する方向の各距離L2は、夫々同一に設定されている。これにより、各領域16A〜16Nの体積は、それぞれ同一に設定される。これらの領域16A〜16Nは、いずれも数値データであり、コンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1が、各領域16A〜16Nの緩和弾性率を計算する(緩和弾性率計算工程S82)。緩和弾性率G(t)は、所定の時間幅tにおいて、歪が与えられた粘弾性体の弾性率の変化を示す指標である。各領域16A〜16Nの緩和弾性率G(t)は、下記式(5)で計算される。

ここで、
V:各領域の体積
:ボルツマン定数
T:絶対温度
σxy:応力
xy:任意の直交する2方向
τ:時刻
t:時間幅
上記式(5)において、<σxy(t+τ)×σxy(τ)>は、所定の時間内において、時刻τの応力σxyと、時刻(t+τ)の応力σxyとの積を、あらゆる時刻τについて平均(アンサンブル平均)したものである。また、緩和弾性率G(t)が計算される時間としては、シミュレーションにおける単位時間τ’を用いて、1000τ’〜1000万τ’が望ましい。この緩和弾性率G(t)は、領域16A〜16N毎に、コンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1が、各領域16A〜16Nの緩和弾性率に基づいて、界面層14aの厚さW1を求める(特定工程S83)。界面層14aでは、バルク部分14bとは異なる力学的特性(例えば、緩和弾性率G(t)を含む)が示される。このため、本実施形態の特定工程S83は、隣り合う領域16、16間での緩和弾性率G(t)が予め定めた範囲内になった領域16以外を、界面層14aとして決定する。
図13には、一方のフィラーモデル11A側において、第一領域16A〜第五領域16Eの各緩和弾性率G(t)の自然対数をとった値と、時間幅tの自然対数をとった値との関係を示すグラフが示される。このグラフでは、第四領域16Dの緩和弾性率G(t)の自然対数をとった値と、第五領域16Eの緩和弾性率G(t)の自然対数をとった値とが略同一であることを確認することができる。従って、図12に示されるように、第四領域16D以降の各領域は、バルク部分14bであると決定される。一方、第一領域16A〜第三領域16Cは、界面層14aであると決定される。
また、他方のフィラーモデル11B側においても同様に、図13のグラフを用いて、界面層14aとバルク部分14bとが決定される。なお、緩和弾性率G(t)の自然対数をとった値が略同一か否かの判断は、隣り合う領域において、緩和弾性率G(t)の自然対数をとった値の比が、0.7〜1.3の範囲内であるか否かで判断されるのが望ましい。
そして、図12に示されるように、界面層14aとバルク部分14bとの境界面17(本実施形態では、第三領域16Cと第四領域16Dとの境界面17)と、フィラーモデル11との最短距離L3が計算される。この最短距離L3により、界面層14aの厚さW1が求められる。この界面層14aの厚さW1は、コンピュータ1に記憶される。
このように、本発明のシミュレーション方法では、従来のシミュレーション方法のように、高分子材料及びフィラーを用いた実験を実施すること無く、界面層14aを特定し、さらにはその厚さW1を確実に計算することができる。従って、本発明のシミュレーション方法では、多くの時間や費用を必要とすることなく、界面層14aの厚さW1を正確に求めることができる。
しかも、本発明のシミュレーション方法では、粗視化モデル2を用いたシミュレーションにおいて、界面層14aの厚さW1を求めることができるため、現実に存在しない高分子鎖の界面層14aの厚さW1を求めることができ、未知の高分子材料の開発に役立つ。
さらに、本実施形態のシミュレーション方法では、粗視化モデル2のビーズ3、3間に、上記のような斥力ポテンシャルが定義されるため、シミュレーション工程S6において、実際の高分子材料の分子運動に近似させて、粗視化モデルの初期配置を効果的に緩和することができる。従って、本実施形態のシミュレーション方法では、界面層14aの厚さW1を精度よく計算することができる。
なお、界面厚計算工程S8では、緩和弾性率計算工程S82に先立ち、コンピュータ1が、各粗視化モデル2のビーズ3、3間の距離L4(図4に示す)を同一に揃えられるのが望ましい(工程S84)。これにより、粗視化モデル2の各ボンド5において、各ポテンシャルP1、P2のバラツキを抑制でき、緩和弾性率G(t)を安定的に計算することができる。
さらに、各粗視化モデル2のビーズ3、3間の距離L4は、結合ポテンシャルP1又は結合ポテンシャルP2の平衡長と同一に設定されるのが望ましい。これにより、ビーズ3、3間には、各ポテンシャルP1、P2によってかかる力をゼロにでき、緩和弾性率G(t)を安定的に計算することができる。
また、境界面17、17間の各距離L2は、粗視化モデル2(図4に示す)の慣性半径に基づいて設定されるのが望ましい。上述のとおり、慣性半径は、分子動力学計算において、粗視化モデル2の拡がりを示すパラメータである。界面層14aは、粗視化モデル2の鎖長によって変化すると考えられるため、各距離L2が慣性半径に基づいて設定されるのが望ましい。本実施形態の距離L2は、粗視化モデル2の慣性半径と同一に設定されている。
本実施形態の緩和弾性率計算工程S82では、領域16毎に、緩和弾性率G(t)が計算されるものが例示されたが、これに限定されるわけではない。例えば、各フィラーモデル11A、11Bから等距離にある一対の領域16、16を合わせて、緩和弾性率G(t)が計算されてもよい。
例えば、第一領域16Aは、第N領域16Nと合わせて緩和弾性率G(t)が求められるのが望ましい。これにより、緩和弾性率G(t)を計算する領域16の数は、全ての領域16A〜16Nの数の1/2に減少するため、計算時間を大幅に短縮することができる。さらに、緩和弾性率G(t)は、約2倍の粗視化モデル2を対象にアンサンブル平均されるため、該緩和弾性率G(t)を精度よく求めることができる。
なお、第一領域16A及び第N領域16Nでは、Z軸方向において、応力σxyは互いに逆向きとなる。このため、第一領域16A又は第N領域16Nのいずれか一方の領域において、応力σxyのZ軸方向の成分には「−1」を乗じて、緩和弾性率G(t)が求められるのが望ましい。
次に、コンピュータ1が、高分子材料の物性値を計算する(工程S10)。この工程S10では、空間7に、界面層14aの厚さW1(図12に示す)等の所定のパラメータが設定され、高分子材料の物性値(例えば、複素弾性率)が計算される。
次に、コンピュータ1が、高分子材料の物性値が、許容範囲内であるかを判断する(工程S11)。この工程S11では、物性値が許容範囲内であると判断された場合、粗視化モデル2を含む空間7の条件等に基づいて、高分子材料が製造される(工程S12)。一方、物性値が許容範囲内でないと判断された場合は、粗視化モデル2を含む空間7の諸条件を変更して(工程S13)、工程S6〜S11が再度行われる。このように、本実施形態のシミュレーション方法では、高分子材料の物性値が許容範囲内になるまで、粗視化モデル2を含む空間7の諸条件が変更されるため、所望の性能を有する高分子材料を、効率よく設計することができる。
また、図6に示したように、本実施形態のフィラーモデル11は、空間7の平面8でモデル化されるものが例示されたが、これに限定されるわけではない。例えば、図14に示されるように、空間7の平面8に沿って複数の粒子18が配置されるものでもよい。この場合、フィラーモデル11の粒子18と、粗視化モデル2のビーズ3(図7に示す)との間の相互ポテンシャルとしては、例えば、斥力ポテンシャルRが定義されるのが望ましい。このようなフィラーモデル11は、凹凸などの表面形状の影響を評価するのに役立つ。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図3に示される手順に従って、空間が区分された領域毎に緩和弾性率が計算され、界面層の厚さが求められた(実施例1)。また、各領域のうち、各フィラーモデルから等距離にある一対の領域を合わせて緩和弾性率が計算され、界面層の厚さが求められた(実施例2)。
さらに、比較のために、高分子材料及びフィラーを用いた実験結果に基づいて、界面層の厚さが求められた(比較例)。そして、実施例1、実施例2及び比較例において、界面層の厚さを求めるのに要した時間が測定された。なお、各ポテンシャルのパラメータ等は、明細書中の記載通りであり、共通仕様は次のとおりである。
粗視化モデル:
ビーズの個数:50個
慣性半径:2.89σ
空間:
1辺の長さL1(一対の平面間の距離D1):28.9σ
粗視化モデルの個数:300
テストの結果、実施例1、実施例2及び比較例で計算された界面層の厚さは、次のとおりであった。実施例1、実施例2及び比較例の界面層の厚さは略同一であり、いずれも界面層の厚さを正確に求めうることが確認できた。
実施例1:8.67σ
実施例2:8.67σ
比較例:8.67σ
また、実施例1の計算時間は、80時間であった。一方、実施例2の計算時間は40時間であった。従って、一対の領域を合わせて緩和弾性率が計算された実施例2は、領域毎に緩和弾性率が計算された実施例1に比べて、計算時間を短縮しうることが確認できた。
また、比較例の計算時間は、800時間であった。従って、実施例1及び実施例2は、比較例に比べて、計算時間を大幅に短縮しうることが確認できた。
1 コンピュータ
2 粗視化モデル
11 フィラーモデル
16 領域
17 境界面

Claims (10)

  1. コンピュータを用いて、高分子材料とフィラーとの反応を解析するための方法であって、
    前記コンピュータに、前記高分子材料の高分子鎖を、モノマー又はモノマーの一部分をなす構造単位をビーズで置換した粗視化モデルを設定する工程、
    前記コンピュータに、前記フィラーの外面を少なくとも含むフィラーモデルを設定する工程、
    前記コンピュータが、予め定められた空間内で前記粗視化モデルと前記フィラーモデルとを用いて分子動力学計算を行うシミュレーション工程、及び
    前記コンピュータが、前記シミュレーション工程の結果から、前記フィラーモデルの周囲に形成されかつ前記高分子材料のバルク部分とは異なる力学的特性を示す前記高分子材料の界面層の厚さを計算する界面厚計算工程を含み、
    前記粗視化モデルの前記ビーズ間には、該ビーズ間の距離が小さくなるほど無限に大きくなる斥力を含むポテンシャルが定義され、
    前記界面厚計算工程は、前記粗視化モデルが配置された前記空間を、前記フィラーモデルの外面に沿った境界面で複数の領域に区分する工程と、
    前記各領域の緩和弾性率を計算する緩和弾性率計算工程と、
    前記各領域の緩和弾性率に基づいて、前記界面層の厚さを求める特定工程とを含むことを特徴とする高分子材料のシミュレーション方法。
  2. 前記特定工程は、隣り合う前記領域間での前記緩和弾性率が予め定めた範囲内になった領域以外を前記界面層として決定し、その厚さを計算する請求項1記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  3. 前記空間は、その外周を囲む一つの平面を含み、
    前記フィラーモデルは、前記平面でモデル化され、
    前記境界面は、前記フィラーモデルと平行である請求項1又は2に記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  4. 前記空間は、その外周を囲み、かつ互いに向き合う一対の平面を含み、
    前記フィラーモデルは、前記一対の平面でモデル化され、
    前記境界面は、一対の前記フィラーモデルと平行である請求項1又は2に記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  5. 前記粗視化モデルは、一対の前記フィラーモデルの間に配置される請求項4に記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  6. 前記一対の平面間の距離は、前記粗視化モデルの慣性半径の2倍以上である請求項4又は5に記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  7. 前記境界面間の各距離は、前記粗視化モデルの慣性半径に基づいて設定される請求項4乃至6のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  8. 前記緩和弾性率計算工程は、前記各フィラーモデルから等距離にある一対の前記領域を合わせて、前記緩和弾性率を計算する請求項4乃至7のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  9. 前記界面厚計算工程は、前記緩和弾性率計算工程に先立ち、前記各粗視化モデルの前記ビーズ間の距離を同一に揃える工程を含む請求項1乃至8のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法。
  10. 前記斥力を含むポテンシャルは、下記式(1)で定義される請求項1乃至9のいずれかに記載の高分子材料のシミュレーション方法。

    ここで、各定数及び変数は次のとおりである。
    ij:ビーズ間の距離
    ε:ビーズ間に定義される斥力ポテンシャルRの強度に関する定数
    σ:ビーズ間に定義される斥力ポテンシャルRが作用する距離に関する定数(分子動力学の分野では、LJ球の直径と呼ばれる)
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