JP2014202464A - 熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱風により加熱するトンネル炉において炉内の搬送をロールサポート方式とフローティング方式のどちらを選択しても熱処理および乾燥を実現できる熱処理装置を提供する。【解決手段】熱処理室12の前方に設けられた被処理物の前支持ロール42と後方に設けられた後支持ロール44とを、フローティング方式の第1下ノズル20を取り付ける場合には上方に移動させ、ロールサポート方式の第2下ノズルを取り付ける場合には下方に移動させる。【選択図】図1

Description

本発明は、基材の熱処理装置に関するものである。
従来より、フィルム、金属箔、布帛などの長尺状の基材を熱処理(乾燥を含む)するための熱処理装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。この熱処理装置は、熱処理室内部の水平方向の走行路の上下に沿ってノズルが千鳥状に複数配され、この熱処理室内に搬入された基材を、上下ノズルから吹き出した熱風によって熱処理を行なう。
特開2011−106772号公報 特開2012−50954号公報
上記のような熱処理装置には、基材を支持せずフローティング状態で走行させ熱処理を行なうフローティング方式と、基材を支持ロールで支持しつつ走行させ熱処理を行なうロールサポート方式とがある。このフローティング方式とロールサポート方式の選択は、基材の性状や適性、又は、塗工液の特性や状態によって選択される。
しかし、従来、1つの熱処理室で、このフローティング方式とロールサポート方式とを選択して実施することは困難であった。その理由は、熱処理室内にロールサポート方式を実施するための支持ロールを取り付けると、フローティング方式を実施する場合にこの支持ロールが障害になったり、また、両方式では下ノズルが異なるからである。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、フローティング方式とロールサポート方式とのどちらも選択できる熱処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、前後方向に走行する基材が搬入される搬入口と、前記基材が搬出される搬出口とを有する熱処理室と、前記熱処理室内部における前記基材の走行路の上方で、かつ、前後方向に沿って設けられた熱風を吹き出す複数の上ノズルと、前記走行路の下方で、かつ、前後方向に沿って設けられた熱風を吹き出す複数の下ノズルと、前記各下ノズルに前記熱風を供給するための下ダクトと、隣接する前記下ノズルの間に回動自在にそれぞれ配され、前記基材を支持する支持ロールと、前記熱処理室の前記搬入口の前方に設けられ、前記基材を支持する前支持ロールと、前記熱処理室の前記搬出口の後方に設けられ、前記基材を支持する後支持ロールと、を有する熱処理装置において、前記前支持ロールと前記後支持ロールとを上下動させる上下動手段を有し、前記下ノズルは、第1下ノズルと第2下ノズルとの少なくとも2種類からなり、前記第1下ノズルと前記第2下ノズルとは、前記下ダクトに対し着脱自在であり、前記第1下ノズルは、前記下ダクトの上面に取り付けた場合に前記支持ロールと同じ高さに設置できる高さを有し、前記第2下ノズルは、前記第1下ノズルより高い高さを有し、前記上下動手段は、前記前支持ロールと前記後支持ロールとを前記第1下ノズルと前記第2下ノズルの高さに合わせてそれぞれ上下動させる、熱処理装置である。
本発明によれば、第1下ノズルと第2下ノズルを取り替えるだけで、1つの熱処理室で2種類の熱処理を行なうことができる。
本発明の一実施形態の熱処理装置の右側から見た縦断面図であって、フローティング方式の下ノズルを取り付けた状態である。 同じく前方から見た熱処理装置の縦断面図である。 熱処理装置の右側図である。 上方から見た熱処理装置の縦断面図である。 フローティング方式の第1ノズルを取り付けようとしている状態の前方から見た縦断面図である。 フローティング方式の第1ノズルの拡大図である。 ロールサポート方式の第2ノズルを取り付けた状態の右側から見た縦断面図である。 ロールサポート方式の第2ノズルの拡大図である。
以下、本発明の一実施形態の熱処理装置10について図1〜図8に基づいて説明する。この熱処理装置10によって熱処理させる基材Wは、例えば、フィルム、紙、布帛、金属箔である。
本実施形態では、熱処理装置10の熱処理室12に、第1下ノズル20と第2下ノズル21を入れ替えることにより、フローティング方式とロールサポート方式の両方を実施する。まず、第1下ノズル(フローティング方式の下ノズル)20を取り付けて、フローティング方式を実施する場合の熱処理装置10について説明する。
(1)フローティング方式の熱処理装置10の構造
フローティング方式の熱処理装置10の構造について図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、断熱構造を有する熱処理室12の前面には、基材Wの搬入口24が開口し、後面には基材Wの搬出口26が開口している。また、図2、図3に示すように、熱処理室12の右側面にはノズル取り付け口28が開口し、扉30によって開閉自在である。
熱処理室12の走行路の上方には、前後方向に沿って上ダクト14が配置され、走行路の下方には下ダクト16が配置されている。上ダクト14の下面には、上ノズル18が所定間隔毎に前後方向に沿って複数取り付けられている。下ダクト16の上面には、前後方向で、かつ、上ノズル18と千鳥状になるように複数の第1下ノズル20が取り付けられている。なお、第1下ノズル20は、フローティング方式専用である。この上ノズル18、第1下ノズル20については後から詳しく説明する。
支持ロール22が、隣接する第1下ノズル20,20の間には、配置されている。この支持ロール22については後から詳しく説明する。なお、支持ロール22は、フローティング方式では使用しない。
熱処理室12の左側面後部には送風ダクト36が縦方向に設けられ、送風ダクト36の上部にはファン32が設けられ、ファン32の下部にはヒータを有した加熱部34が設けられている。この送風ダクト36の上部には、上ダクト14に熱風を送るための上接続ダクト38が接続され、送風ダクト36の下部には下ダクト16に熱風を送る下接続ダクト40が接続されている。なお、熱処理室12には、不図示の排出口も設けられている。
熱処理室12の前面にある搬入口24の上下には、上スライド板241と下スライド板242がスライド自在に設けられ、それぞれを上下動させることにより、搬入口24の上下方向の位置を調整できる。搬出口26にも同様に、上スライド板261と下スライド板262がスライド自在に設けられている。
熱処理室12の搬入口24の前方には、前支持ロール42が回動自在に取り付けられ、搬出口26の後方には後支持ロール44が回動自在に取り付けられている。この前支持ロール42と後支持ロール44についても後から詳しく説明する。
(2)上ノズル18
上ノズル18の構造について図2、図6に基づいて説明する。
上ダクト14の下面には、所定間隔毎に熱風の出口である風出口141が幅方向に開口している。上ノズル18は、直方体を成し、その上面には風入口181が開口し、上ダクト14の風出口141と風入口181とが合致するように、上ダクト14の下面に着脱自在に取り付けられている。また、上ノズル20の下面の前後部には、幅方向(基材Wの幅方向)に沿ってスリット状の熱風の吹き出し口182,182がそれぞれ開口している。
上ノズル18内には、幅方向に沿って熱風の案内部材183が設けられ、風入口181から侵入した熱風を分割され、各吹き出し口182,182に案内する。
この上ノズル18の幅方向の寸法は、熱処理する基材Wの幅よりも大きく設定されている。また、上ノズル18の幅は、上ダクト14の幅とほぼ同じ寸法である。なお、上ノズル18の幅は、上ダクト14の幅より大きくしてもよい。
(3)フローティング方式の第1下ノズル20
次に、第1下ノズル20の構造について図2、図5、図6に基づいて説明する。
図2と図6に示すように、下ダクト16の上面には、所定間隔毎に熱風の出口である風出口151が幅方向に開口している。第1下ノズル20は、直方体であり、下面に風入口191が開口し、下ダクト16の風出口151と風入口191とが合致するように、下ダクト16の上面に第1下ノズル20が着脱自在に取り付けられる。また、第1下ノズル20の上面にはスリット状の熱風の吹き出し口192,192が平行に2本開口している。第1下ノズル20内には、案内部材193が設けられ、風入口191から侵入した熱風がこの案内部材193によって分割され、吹き出し口192,192に案内する。第1下ノズル20の幅は、上ノズル18と同じ幅であり、また、下ダクト16と同じ幅に設定されている。さらに、上ノズル18と第1下ノズル20とは、千鳥状になるように設置されている。この第1下ノズル20の高さ方向の寸法をh1とする。第1下ノズル20の高さh1は、支持ロール22の高さh3(但し、h1>h3である)よりも高く設計されている。
図5に示すように、第1下ノズル20の左側面には突部194が突出し、熱処理室12の左側面内側にはこの突部194と対応する凹部195が設けられている。また、下ダクト16の右側面であって、第1下ノズル20が取り付けられる位置には、第1下ノズル20の右側面を固定するための固定部材152が設けられている。詳しくは、固定部材152は係合爪196と係合突部154よりなり、第1下ノズル20の右側面に係合爪196が回動自在に設けられ、下ダクト16の右側面に設けられた係合突部154が、この回動した係合爪196に係合する。これにより、第1下ノズル20の左側面は突部194が熱処理室12の左側面内側に設けられた凹部195に挿入され、右側面にある固定部材152の係合爪196が係合突部154と係合することにより、下ダクト16に第1下ノズル20が固定される。これによって第1下ノズル20の風入口191が、下ダクト16の風出口151に対応して固定される。
(4)支持ロール22
次に、支持ロール22について図2、図4、図6に基づいて説明する。
支持ロール22は金属ロールであって、図2、図4に示すように右側の回動軸は、下ダクト16から上方に突出した支持部155に回動自在に取り付けられ、支持ロール22の左側の回動軸は、熱処理室12の左側面を貫通し、熱処理室12の左側面外方に設けられたプーリ156に軸支されている。
図4に示すように、各支持ロール22に対応したプーリ156は、ベルト157によって駆動プーリ158に取り付けられている。駆動プーリ158にはモータ160が接続され、モータ160が回動することによって駆動プーリ158が回動し、ベルト157によって全てのプーリ156に駆動伝達され、全ての支持ロール22が同じ回動速度で回動する。
(5)前支持ロール42と後支持ロール44
次に、前支持ロール42と後支持ロール44の構造について図1に基づいて説明する。
前支持ロール42は、上記したように搬入口24の前方に設置され、左右一対の支持脚421,421に回動自在に支持されている。左右一対の支持脚421,421は、エアーシリンダ442によって上下動自在となっている。また、前支持ロール42は、不図示のモータによって駆動する。
後支持ロール44は、上記したように搬入口26の後方に設置され、左右一対の支持脚441,441に回動自在に支持されている。左右一対の支持脚441,441は、エアーシリンダ442によって上下動自在となっている。また、後支持ロール44は、不図示のモータによって回動する。
(6)フローティング方式の第1下ノズル20の設置作業
フローティング方式の第1下ノズル20の設置作業について説明する。
まず、作業者は、図2に示すように、熱処理室12の右側面にある扉30を開けて、ノズル取り付け口28を開口する。
次に、作業者は、図5に示すように、1本の第1下ノズル20を持って、ノズル取り付け口28から、熱処理室12内に挿入する。この場合に、第1下ノズル20の左側面から突出した突部194を熱処理室12の左側面内側に設けられている凹部195に係合する。これによって、下ダクト16の風出口151と第1下ノズル20の風入口191の位置が合致する。
次に、作業者は、図5に示すように、第1下ノズル20の右側面にある係合爪196を回動して、下ダクト16に設けられている係合突部154に係合させることにより、第1下ノズル20を下ダクト16に固定する。
次に、作業者は、図4に示すように、他の第1下ノズル20も上記と同様にして下ダクト16に順番に取り付けていく。
次に、作業者は、全ての第1下ノズル20の取り付けが終わると、扉30を閉めてノズル取り付け口28を閉塞する。このように、フローティング方式の第1下ノズル20を取り付けると、この第1下ノズル20高さがh1であり、図6に示すように上ノズル18に接近する高さを有しているため、基材Wの走行路が上方に移動する、
次に、作業者は、搬入口24に関し、基材Wの走行路に併せて上スライド板241を上方にずらし、下スライド板242も上方にずらす。これにより、搬入口24に搬入される基材Wと搬入口24の縁部との距離を最小限にして、熱風が熱処理室12外に排出されるのを防止できる。
次に、作業者は、搬出口26においても同様に、上スライド板261と下スライド板262をそれぞれ上方にずらし、上方に移動した走行路に一致させる。
最後に、作業者は、エアーシリンダ422及びエアーシリンダ442によって、前支持ロール42と後支持ロール44とを上方に移動させ、上方に移動した走行路に一致させる。
フローティング方式の第1下ノズル20を取り付けると、この第1下ノズル20の高さがh1であり、図6に示すように上ノズル18に接近する高さを有しているため、基材Wの走行路が上方に移動し、上ノズル18と第1下ノズル20との間が狭くなり、走行する基材Wがフローティングできる。
(7)フローティング方式の熱処理装置10の動作状態
次に、フローティング方式の熱処理装置10の動作状態について説明する。
基材Wの上面に塗工液が塗工された基材Wは、前支持ロール42を通過し搬入口24から熱処理室12内に搬入される。なお、前支持ロール42と後支持ロール44とは不図示のモータにより駆動させ、この回動速度は、搬送される基材Wの走行速度と合致させる。
熱処理室12内において基材Wは、図1、図6に示すようにフローティング状態で正弦波のように波打ち、上下から熱風が吹き付けられ熱処理される。このときに、第1下ノズル20の高さh1が、支持ロール22の高さh3よりも高く設計されているため、基材Wが支持ロールに触れない。
熱処理された基材Wは、搬出口26から搬出され、後支持ロール44を通過して、不図示の巻取り装置などに搬送される。
(8)フローティング方式の熱処理装置10の効果
これにより、熱処理室12を用いて、フローティング方式によって基材Wを熱処理できる。この場合に、前支持ロール42と後支持ロール44を上方に移動させ、熱処理室12内部の上方に移動した走行路に併せて基材Wを搬入及び搬出できる。
また、搬入及び搬出される基材Wの位置に対応して、上スライド板241、下スライド板242及び上スライド板261、下スライド板262を上下動させることにより、搬入口24と搬出口26とを上下動させ、最も良い位置に開口させることができる。
また、搬入口24と搬出口26が基材Wの走行路にあわせて上がるため、搬入口24と搬出口26から熱風が排出されない。
また、フローティング方式の第1下ノズル20を、ノズル取り付け口28から挿入して下ダクト16に簡単に取り付けできる。
また、第1下ノズル20の高さh1は、支持ロール22の高さh3よりも高く設計されているため、フローティング方式で搬送されている基材Wが、支持ロール22に接触したり干渉しない。
(9)ロールサポート方式の熱処理装置10の構造
次に、第2下ノズル(ロールサポート方式の下ノズル)21を取り付けて、ロールサポート方式を実施する場合の熱処理装置10について図7と図8に基づいて説明する。なお、第2下ノズル21以外の構造は、上記で説明した構造と同様である。
ロールサポート方式の第2下ノズル21は、図7に示すように直方体状であり、下面に熱風の風入口211が開口している。また、上面の前部には、スリット状の熱風の吹き出し口212が開口し、この吹き出し口212は斜め後方に熱風が吹き出る形状となっている。また、この第2下ノズル21の上端部後部にはウイング213が延設され、吹き出し口212から吹き出された熱風が、基材Wとこのウイング213との間を流れることにより吸着効果が生まれ、駆動する支持ロール22によるロールサポートを確実にさせることができる。
第2下ノズル21の高さh2は、支持ロール22の高さh3とはほぼ同じ高さに設計されている。
第2下ノズル21の左側面にも突部194が突出し、熱処理室12の左側面内側に設けられた凹部195に係合する。また、第2下ノズル21の右側面には固定部材152の係合爪196が回動自在に設けられ、下ダクト16に設けられている係合突部154と係合する。
(10)ロールサポート方式の第2下ノズル21の設置作業
ロールサポート方式の第2下ノズル21の設置作業について説明する。
まず、作業者は、扉30を開けてノズル取り付け口28を開口する。
次に、作業者は、既に取り付けられているフローティング方式の第1下ノズル20を全て取り外す。この場合に、作業者は、第1下ノズル20の係合爪196と下ダクト16にある係合突部154との係合を解除することにより、横方向から簡単に第1下ノズル20を取り外すことができる。
次に、作業者は、第1下ノズル20を取り付けるのと同じ作業によって、第2下ノズル21を順番に下ダクト16に取り付ける。この場合に、第2下ノズル21の高さh2と、支持ロール22の高さh3とはほぼ同じ高さに設定されている。詳しくは、支持ロール22の上面の高さh3が、第2下ノズル21の高さh2よりも若干高く設定されている。この高さの違いは、熱風が流れる空間を考慮したものである。すなわち、h1>h2>h2である。高さの低い第2下ノズル21を取り付けると、フローティング方式の第1下ノズル20を取り付けた状態より基材Wの走行路が下方に移動する。
以上のようにして、作業者は、第2下ノズル21の組み立てが完了する。
(11)ロールサポート方式の熱処理装置10の動作状態
次に、ロールサポート方式の熱処理装置10の動作状態について説明する。
前支持ロール42、後支持ロール44をエアーシリンダ421,441によって下方に移動させる。また、上スライド板241と下スライド板242及び上スライド板261と下スライド板262を下方にスライドさせることにより、搬入口24と搬出口26の高さを下方に移動させる。これらは、ロールサポート方式においては、図7に示すように、第2下ノズル21の高さが低くなった分だけ、基材Wの走行路が下方に移動するからである。すなわち、前支持ロール42、後支持ロール44、搬入口24、搬出口26の高さは、支持ロール22の高さに併せて下方に移動させる。
前支持ロール42、後支持ロール44及び支持ロール22を、それぞれ基材Wの走行速度と同じ回動速度で回動させる。
上面に塗工液が塗工された基材Wが、前支持ロール42を通過し搬入口24から熱処理室12内に搬入され、支持ロール22で支持されながら上方及び下方から熱風が当てられ熱処理が行なわれる。
基材Wは、搬出口26から搬出され、後支持ロール44を通過し、巻取り装置などに搬送される。
(12)ロールサポート方式の熱処理装置10の効果
以上により、フローティング方式の第1下ノズル20に代えてロールサポート方式の第2下ノズル21を取り付けることにより、基材Wの走行路が下方に移動し、支持ロール22によって基材Wを支持できるので、一つの熱処理室12でロールサポート方式も実施できる。
また、前支持ロール42と後支持ロール44を基材Wの走行路にあわせて下げるため、基材Wの走行路に併せて搬入及び搬出できる。
また、搬入口24と搬出口26も基材Wの走行路にあわせて下げるため、熱風が排出されない。
(13)効果
以上により本実施形態の熱処理装置10であると、フローティング方式の第1下ノズル20とロールサポート方式の第2下ノズル21を取り替えるだけで、1つの熱処理室12で2種類の熱処理を行なうことができる。
(14)変更例
上記実施形態では、ロールサポート方式において、上ノズル18はフローティング方式のノズルと同じノズルを用いて説明したが、これに代えて、上ノズル18も、パンチングから熱風が下方に吹き出るロールサポート方式専用のノズルに取り替えてもよい。
また、ロールサポート方式においては、上ノズル18の吹き出し口192を風止板によって閉塞し、下方からの熱風のみによって基材Wを熱処理してもよい。
前支持ロール42と後支持ロール44とは、エアーシリンダ422、エアーシリンダ442で上下動させたが、これに代えて、モータで上下動させてもよい。
上記では本発明の一実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の主旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 熱処理装置
12 熱処理室
14 上ダクト
16 下ダクト
18 上ノズル
20 第1下ノズル
21 第2下ノズル
22 支持ロール
24 搬入口
26 搬出口
28 ノズル取り付け口
30 扉
32 ファン
34 加熱部
36 送風ダクト
38 上接続ダクト
40 下接続ダクト
42 前支持ロール
44 後支持ロール
422 エアーシリンダ
442 エアーシリンダ

Claims (7)

  1. 前後方向に走行する基材が搬入される搬入口と、前記基材が搬出される搬出口とを有する熱処理室と、
    前記熱処理室内部における前記基材の走行路の上方で、かつ、前後方向に沿って設けられた熱風を吹き出す複数の上ノズルと、
    前記走行路の下方で、かつ、前後方向に沿って設けられた熱風を吹き出す複数の下ノズルと、
    前記各下ノズルに前記熱風を供給するための下ダクトと、
    隣接する前記下ノズルの間に回動自在にそれぞれ配され、前記基材を支持する支持ロールと、
    前記熱処理室の前記搬入口の前方に設けられ、前記基材を支持する前支持ロールと、
    前記熱処理室の前記搬出口の後方に設けられ、前記基材を支持する後支持ロールと、
    を有する熱処理装置において、
    前記前支持ロールと前記後支持ロールとを上下動させる上下動手段を有し、
    前記下ノズルは、第1下ノズルと第2下ノズルとの少なくとも2種類からなり、
    前記第1下ノズルと前記第2下ノズルとは、前記下ダクトに対し着脱自在であり、
    前記第1下ノズルは、前記下ダクトの上面に取り付けた場合に前記支持ロールと同じ高さに設置できる高さを有し、
    前記第2下ノズルは、前記第1下ノズルより高い高さを有し、
    前記上下動手段は、前記前支持ロールと前記後支持ロールとを前記第1下ノズルと前記第2下ノズルの高さに合わせてそれぞれ上下動させる、
    熱処理装置。
  2. 前記第1下ノズルが、前記支持ロールで支持されて走行する前記基材の下面に熱風を後方に吹き出すノズルである、
    請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記第2下ノズルは、熱風を上方に吹き出すことにより前記上ノズルから下方に吹き出された熱風とによって前記基材をフローティング状態で走行させるノズルである、
    請求項1に記載の熱処理装置。
  4. 前記前支持ロールと前記後支持ロールとが駆動ロールである、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  5. 前記支持ロールが駆動ロールである、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  6. 前記搬入口と前記搬出口が、前記前支持ロールと前記後支持ロールの高さに合わせて、上下動する、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  7. 前記下ダクトの上面に前記熱風の風出口が所定間隔毎に開口し、
    前記第1下ノズルと前記第2下ノズルの下面に前記熱風の風入口が開口し、
    前記熱処理室の一方の側面に、扉を有したノズル取り付け口が開口し、
    前記扉を開放して前記ノズル取り付け口から前記第1下ノズル又は前記第2下ノズルを前記熱処理室内部に左右方向に挿入し、前記風入口と前記風出口とが重なるように、前記第1下ノズル又は前記第2下ノズルを前記下ダクトの上面に固定する、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の熱処理装置。
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