JP2014201660A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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和誠 佐藤
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Abstract

【課題】滑り性、熱成形性、外観及び耐熱性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供する。【解決手段】ジカルボン酸単位とジオール単位とを含みジオール単位中5〜80モル%が環状アセタール骨格を有するジオール単位であるポリエステル(A)と、顆粒状タルク(C)を含むポリエステル樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂組成物中の顆粒状タルク(C)の割合が0.01〜20重量%であるポリエステル樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレンテレフタレート、環状アセタール骨格を有するジオール単位を含むポリエステル樹脂とタルクからなるポリエステル樹脂組成物に関し、詳しくは、ポリエチレンテレフタレートに特定のポリエステルと特定のタルクを含有してなる外観、耐熱性、滑り性に優れたポリエステル樹脂組成物に関するものである。
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(以下「PET」と言うことがある)は機械的性能、耐溶剤性、保香性、リサイクル性等にバランスのとれた樹脂であり、ボトル、シート、フィルムなどの用途を中心に大量に用いられている。
ポリエステルのシートやフィルム、ボトルの表面は、平滑で透明性に優れているが、その反面滑り性が悪いため、シート同士がブロッキングを起こしてしまい、シートを押出成形する際にロールの巻きずれが発生しやすい問題があった。
また、シートを熱成形して得られた成形容器は、積み重ねた後に取り出そうとする際、成形品が一個ずつ剥がれにくく、円滑に作業ができず改善が望まれていた。
このような問題を解決する手段として、シリコンオイル等潤滑剤をシートあるいは成形容器の表面に塗布する方法があるが、ヒートシール性、印刷性、接着性の低下を引き起こすため用途が限定される問題がある。また、二酸化ケイ素、タルクなどの無機微粒子を添加する方法(特許文献1〜3)が知られているが、この場合、表面の滑り性は改善されるものの、添加した無機微粒子が結晶核剤として作用するため、熱成形の際、予熱時に結晶化が促進され、得られた成形容器の透明性が低下したり、熱成形性が悪化し厚みムラが発生するなどの問題があった。
さらに、熱可塑性樹脂の強度や剛性、耐熱性などを向上させるため、従来からタルクを添加する方法は広く知られているが、ポリエステルにタルクを添加すると、剛性や強度は増加するものの、タルクの水分などにより耐衝撃性が著しく低下したり、変色する問題があり、少量しか添加できず十分な剛性や強度が得られない問題があった。また、無機粒子の分散性が悪いため、シートやフィルムなどに成形した際に表面の荒れや縦スジ(ダイライン)が生じやすくなり、破断が多く発生するため生産性が低くなる問題があった。
このようなタルクを配合した際の問題を解決する手段として、タルクを乾燥処理してから配合する方法(特許文献4)や、ゴム共重合体を添加する方法(特許文献5)、高嵩比重のタルクを使用する方法(特許文献6)が開示されているが、乾燥工程や乾燥から配合までの間の吸湿を防ぐ必要があるため煩雑となったり、耐衝撃性は改善されるものの剛性や透明性が低下する問題があった。また、計量や輸送、投入等での飛散が改善されるが、無機粒子の分散性は改善されないため、シートやフィルムなどの成形時に表面荒れなどが生じる問題があるため、満足できるものではなかった。
特公昭47−9263号公報 特開平4−136063号公報 特開平4−180957号公報 特開平2−147657号公報 特開平7−278420号公報 特開平8−176339号公報
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、滑り性、熱成形性、外観及び耐熱性に優れたポリエステル樹脂組成物に関するものであり、食品容器や包装材料、部品に好適に用いることができるポリエステル樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは鋭意検討の結果、環状アセタール骨格を有するジオール単位を含むポリエステルに特定のタルクを配合することで、滑り性、熱成形性、外観及び耐熱性に優れたポリエステル樹脂組成物及び成形体が得られること、および、加熱温度を調整することで結晶化度を向上でき、成形体の耐熱性が改善されることを見出して、本発明に達した。
すなわち、本発明は、ジカルボン酸単位とジオール単位とを含みジオール単位中5〜80モル%が環状アセタール骨格を有するジオール単位であるポリエステル(A)と、顆粒状タルク(C)を含むポリエステル樹脂組成物であって、ポリエステル樹脂組成物中の顆粒状タルク(C)の割合が0.01〜20重量%であるポリエステル樹脂組成物であり、更には、前記ポリエステル樹脂組成物からなるシート、多層シート、前記ポリエステル樹脂組成物から得られる成形体である。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、滑り性、熱成形性、外観及び耐熱性に優れるため、例えば、シート、フィルムや容器、ボトル、射出成形体、発泡体などの包装材料等の形態で食品分野、OA機器、情報・通信機器、家庭電化機器などの電気・電子機器、自動車分野、建築分野など様々な分野において幅広く利用することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。本発明のポリエステル(A)は、ジカルボン酸単位とジオール単位とを含みジオール単位中5〜80モル%が環状アセタール骨格を有するジオール単位であるポリエステルである。環状アセタール骨格を有するジオール単位は下記の一般式(1)または(2)で表される化合物に由来する単位が好ましい。
、R、及びRはそれぞれ独立して、炭素数が1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数が3〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数が6〜10の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる炭化水素基を表す。一般式(1)及び(2)の化合物としては3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、または5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサンが特に好ましい。
また、環状アセタール骨格を有するジオール単位以外のジオール単位としては特に制限はされないが、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルジオール類;1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,3−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,4−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,5−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,6−デカヒドロナフタレンジメタノール、2,7−デカヒドロナフタレンジメタノール、テトラリンジメタノール、ノルボルナンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロドデカンジメタノール等の脂環式ジオール類;4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール(ビスフェノールZ)、4,4’−スルホニルビスフェノール(ビスフェノールS)等のビスフェノール類;上記ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物;ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルベンゾフェノン等の芳香族ジヒドロキシ化合物;及び上記芳香族ジヒドロキシ化合物のアルキレンオキシド付加物等に由来する単位が例示できる。本発明のポリエステル樹脂の機械的性能、経済性等の面からエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する単位であることが好ましく、特にエチレングリコールに由来する単位であることが好ましい。例示したジオール単位は単独で使用する事もできるし、複数を併用する事もできる。
本発明のポリエステル(A)におけるジオール単位中の環状アセタール骨格を有するジオール単位の比率は、5〜80モル%が好ましく、10〜60モル%がより好ましく、更に好ましくは15〜50モル%である。環状アセタール骨格を有するジオール単位の比率を5モル%以上にすることでタルクとの分散性を良好にすることが出来、一方、当該比率を80モル%以下にすることで耐衝撃性を高めることが出来る。
また、本発明のポリエステル樹脂組成物に用いられるポリエステル(A)のジカルボン酸単位としては、特に制限はされないが、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、ペンタシクロドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、テトラリンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸に由来する単位が例示できる。本発明のポリエステル樹脂の機械的性能、及び耐熱性の面からテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および2,7−ナフタレンジカルボン酸といった芳香族ジカルボン酸に由来する単位であることが好ましく、特にテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、およびイソフタル酸が好ましい。中でも、経済性の面からテレフタル酸に由来する単位であることがもっとも好ましい。例示したジカルボン酸は単独で使用することもできるし、複数を併用することもできる。
ポリエステル(A)には本発明の目的を損なわない範囲でブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール等のモノアルコール単位やトリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールに由来する単位、安息香酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸に由来する単位やトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸に由来する単位を導入することもできる。
ポリエステル(A)を製造する方法に特に制限はなく、従来公知の方法を適用できる。例えばエステル交換法、直接エステル化法等の溶融重合法又は溶液重合法、固相重合法を挙げることができる。
本発明のポリエステル(A)を含むポリエステル樹脂組成物において、ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル(A)の割合は、1重量%以上、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上である。ポリエステル(A)の割合が1重量%以上の場合、熱成形時における白化による透明性の低下や熱成形不良を抑制できる。
一方、ポリエステル(A)の割合の上限については特に制限は無いが、経済的なメリットから、ポリエステル樹脂組成物においてポリエステル(A)に加えて次に記載するポリエチレンテレフタレート(B)を使用するのが好ましい。
本発明のポリエチレンテレフタレート(B)は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートから構成されるポリエステルであり、さらに好ましくはエチレンテレフタレート単位を85モル%以上含む線状ポリエステルであり、特に好ましいのは、エチレンテレフタレート単位を90モル%以上含む線状ポリエステルである。
前記ポリエチレンテレフタレート(B)中に共重合して使用されるジカルボン酸としては、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニール−4,4'−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、p−オキシ安息香酸、オキシカプロン酸等のオキシ酸及びその機能的誘導体、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその機能的誘導体、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及びその機能的誘導体などが挙げられる。
前記ポリエチレンテレフタレート(B)中に共重合して使用されるグリコールとしては、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族グリコールなどが挙げられる。
さらに、前記ポリエチレンテレフタレート(B)中の多官能化合物からなるその他の共重合成分としては、酸成分として、トリメリット酸、ピロメリット酸等を挙げることができ、グリコール成分としてグリセリン、ペンタエリスリトールを挙げることができる。以上の共重合成分の使量は、ポリエステルが実質的に線状を維持する程度でなければならない。
また、本発明のポリエチレンテレフタレート(B)の極限粘度は0.55〜1.30デシリットル/グラム、好ましくは0.60〜1.20デシリットル/グラム、さらに好ましくは0.65〜0.90デシリットル/グラムの範囲である。極限粘度が0.55デシリットル/グラム未満では、得られた成形体等の機械的特性が悪い。また、1.30デシリットル/グラムを越える場合は、成型機等による溶融時に樹脂温度が高くなって熱分解が激しくなり、保香性に影響を及ぼす遊離の低分子量化合物が増加したり、成形体が黄色に着色する等の問題が起こる。
本発明のポリエステル樹脂組成物において、ポリエステル(A)とポリエチレンテレフタレート(B)の合計量に対するポリエチレンテレフタレート(B)の割合は、99〜50重量%、好ましくは95〜60重量%、より好ましくは90〜70重量%である。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル(A)、ポリエチレンテレフタレート(B)、タルク(C)以外に、環状アセタール骨格を有しないポリエステル(D)を含んでもよい。
環状アセタール骨格を有しないポリエステル(D)は特に制限されるものではないが、耐熱性、透明性、機械的性能等の点から、テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸から選ばれる1種以上の芳香族ジカルボン酸に由来するジカルボン酸単位とエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびビスフェノールAから選ばれる1種以上のジオールに由来するジオール単位からなる芳香族ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。上記の中でも成形加工性、透明性等の点からポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、1,4−シクロヘキサンジメタノール変性ポリエチレンテレフタレートが特に好ましく用いられ、更に好ましくは、1,4−シクロヘキサンジメタノール変性ポリエチレンテレフタレートが用いられる。
ポリエステル樹脂組成物がポリエステル(D)を含む場合、ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル(D)の割合は、1〜50重量%であることが好ましい。
本発明の顆粒状タルク(C)は、化学組成が、含水ケイ酸マグネシウムであり、通常SiO2 を58〜66重量%、MgOを28〜35重量%、H2 Oを約5重量%含んでいる。その他少量成分としてFe2 3 が0.03〜1.2重量%、Al2 3 が0.05〜1.5重量%、CaOが0.05〜1.2重量%、K2 Oが0.2重量%以下、Na2 Oが0.2重量%以下等、含有しており真比重は約2.7である。
本発明に用いる顆粒状タルク(C)は、平均一次粒子径0.1〜10μmの原料タルクを造粒したものであり、このタルクの平均一次粒子径は、中でも0.3〜8μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.7〜5μmである。平均一次粒子径を0.1μm以上とすることで樹脂組成物の熱安定性がより向上する傾向にあり、一方、平均一次粒子径を10μm未満とすることで樹脂組成物の成形品外観や剛性がより向上する傾向にある。ここで平均粒子径とは、X線透過による液相沈降方式で測定されたD50をいう。このような測定ができる装置としては、Sedigraph粒子径分析器(Micromeritics Instruments社製「モデル5100」)が挙げられる。
本発明に用いる顆粒状タルク(C)は、ポリエステル樹脂との親和性を高めるために、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理剤としては、具体的には例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコール類、トリエチルアミン等のアルカノールアミン、オルガノポリシロキサン等の有機シリコーン系化合物、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、流動パラフィン等の炭化水素系滑剤、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸、ポリグリセリン及びそれらの誘導体、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニュウム系カップリング剤等のカップリング剤から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
原料タルクを用いた、本発明に用いる顆粒状タルク(C)の製造方法(造粒方法)は任意であり、従来公知の任意の造粒方法を使用できる。具体的には例えば、バインダーを用いて造粒したものが樹脂組成物の難燃性、熱安定性、耐衝撃性、剛性の点から好ましい。
本発明に用いる顆粒状タルク(C)を製造する際に用いるバインダーとしては、原料タルクとの造粒性が高く、無色または白色に近く、不活性で安定な物質であり、樹脂成形体の物性を低下させないものであれば望ましい。具体的には例えば、ベントナイトなど湿潤状態下で高い粘結性を示す粘土鉱物、コロイダルシリカ、石膏、水溶性高分子、ワックス、高級脂肪酸、樹脂粉末などが挙げられる。中でも樹脂組成物の熱安定性、耐衝撃性、剛性の点から、粘土鉱物、水溶性高分子が好ましく、特に水溶性高分子が好ましい。
本発明に用いる顆粒状タルク(C)は、タルクに水溶性高分子バインダーを処理することにより、小粒径のタルクを顆粒状としたものであり、コンパウンド時に樹脂の分解を抑制し、押出し性を改善できる。
水溶性高分子バインダーは、水に可溶な高分子化合物であって、タルクとの造粒性が高く、不活性で安定な物質であり、色相に優れ、得られた熱可塑性樹脂成形品の機械的特性を低下させないものであれば制限はなく、水溶性ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、寒天、多糖類(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系誘導体や澱粉等)、タンパク質(ゼラチン、膠等)等が挙げられる。これらの中でも、粘結性が高く、タルクとの吸着性の高い多糖類、タンパク質、水溶性ポリエステルがより好ましく、中でもタルク分散性、外観改善、耐衝撃性の面からカルボキシメチルセルロースナトリウムが特に好ましい。
上記のカルボキシメチルセルロースナトリウムとは、例えば、天然パルプを原料として水酸化ナトリウムでアルカリセルロースとし、モノクロル酢酸でエーテル化したものである。製法は溶媒法、水媒法がある。CMCの性質は、無水グリコールを単位とした重合度及びエーテル化度により変化する。本発明で用いるカルボキシメチルセルロースナトリウムとしては、造粒性、水への溶解性、水溶液の粘性の点から、平均重合度100〜500、エーテル化度0.5〜1.7、1%水溶液の粘度(25℃、B型粘度計)10〜500mPa・sのものが好ましい。
上記水溶性高分子バインダーのうち、水溶性ポリエステル樹脂について説明する。水溶性ポリエステル樹脂は、ジカルボン酸類またはその反応性誘導体からなるジカルボン酸成分と、ジオール類またはそのエステル誘導体からなるジオール成分と、水溶性付与成分とを原料主成分とし、これらを縮合反応させることにより得られる共重合体であり、水に対する溶解度を有するものを言う。水に対する溶解度は、適宜選択して決定すれば良く、水溶性付与成分の含有量で調整することができる。
水溶性ポリエステル樹脂の原料であるジカルボン酸類としては、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸のいずれでもよいが、樹脂組成物の耐熱性等の点から、芳香族ジカルボン酸が好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、具体的には例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスルホンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカルボン酸、2,6−アントラセンジカルボン酸、4,4’−p−ターフェニレンジカルボン酸、2,5−ピリジンジカルボン酸等が挙げられ、これらの置換体(例えば、5−メチルイソフタル酸などのアルキル基置換体など)や反応性誘導体(例えばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチルなどのアルキルエステル誘導体など)等を用いることもできる。
中でも、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、及びこれらのアルキルエステル誘導体が、より好ましい。これら芳香族ジカルボン酸は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよく、該芳香族ジカルボン酸と共にアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等の1種以上併用してもよい。
水溶性ポリエステル樹脂の原料であるジオ−ル類としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール等の脂肪族ジオ−ル類;1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、1,3−シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、トランス−またはシス−2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール等の脂環族ジオ−ル類;p−キシレンジオール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)等の芳香族ジオール類等を挙げることができ、これらの置換体も使用することができる。
中でも、樹脂組成物の耐熱性の点から、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましく、更にはエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールが好ましく、特にエチレングリコールが好ましい。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。またジオール成分として、分子量400〜6000の長鎖ジオール類、つまりポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の1種以上をジオ−ル類と併用して共重合させてもよい。
水溶性ポリエステル樹脂の原料である水溶性付与成分としては、例えば金属スルホネート基を有するジカルボン酸類、ポリエチレングリコール等が挙げられ、中でも耐熱性の点から金属スルホネート基を有するジカルボン酸類が好ましい。
金属スルホネート基を有するジカルボン酸類としては、例えば5−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、4−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩又はこれらのエステル形成性誘導体が挙げられ、水溶性の点から5−ナトリウムスルホイソフタル酸又はそのエステル誘導体が好ましい。
金属スルホネート基を有するジカルボン類の含有量としては、少なすぎると得られるポリエステル樹脂の水溶性が不十分となり、逆に多すぎても、水溶性ポリエステル樹脂の耐熱性が不十分となることがあるので、この含有量は、水溶性ポリエステル樹脂の原料である全カルボン酸成分に対して、1〜40モル%であることが好ましく、中でも5〜35モル%であることが好ましい。
上記水溶性ポリエステル樹脂の好適な具体例としては、テレフタル酸、エチレングリコール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸からなる共重合体が挙げられ、互応化学工業社製「プラスコートZ−221」「プラスコートZ−561」「プラスコートZ−446」等が挙げられる。
顆粒状タルク(C)の製造時に使用される水溶性高分子バインダーの量は、タルクに対して、好ましくは0.01〜5重量%であり、より好ましくは0.05〜3.5重量%、特に0.1〜3重量%であることが好ましい。水溶性高分子バインダー量が0.01重量%以上とすることにより、顆粒状タルクと熱可塑性樹脂の予備の混合作業や、溶融混練機等への移し替え作業中に、顆粒状タルクが壊れるのを抑制し、粒径の小さいタルクの飛散・粉塵の発生による作業環境の悪化や、押出加工性の低下を抑制し、熱安定性や耐衝撃性がより向上する傾向にあり好ましい。一方、水溶性高分子バインダーの量を5重量%以下とすることにより、顆粒状物が壊れにくくなり、顆粒状タルクの分散性や耐衝撃性を向上させることが可能になる。
顆粒状タルク(C)の嵩密度は、好ましくは0.4〜1.5g/mlの範囲であり、より好ましくは0.5〜1.3g/mlである。嵩密度を0.4g/ml以上とすることにより、押出加工性、難燃性、耐衝撃性、熱安定性がより向上する傾向にあり、嵩密度を1.5g/ml以下とすることにより、分散性や耐衝撃性がより向上する傾向にある。
ここで、顆粒状タルク(C)の嵩密度は、以下の方法により求められる。
1)試料を目開きが1.4mmの篩上に乗せ、ハケで均等に軽く掃きながら篩を通す。
2)上記試料をJIS K5101に規定された嵩密度測定装置に付属する受器に山盛りになるまで投入する。
3)受器の投入口から上部の山盛りになった試料をヘラで削り取り、受器内の試料の重量を測定し、下式にて嵩密度を算出する。
嵩密度(g/ml)=受器内の試料の重量(g)/受器の容量(ml)
本発明に用いる顆粒状タルク(C)は、上述した嵩密度の範囲内であれば、その大きさにも特に制限はないが、溶融混練や成形に用いる樹脂ペレットより小さい方が溶融混練機や成形機で分散する際に有利である。例えば、棒状や円柱状の顆粒状タルク(C)では、平均軸径0.2〜6mm、平均軸長2〜6mmであることが好ましく、平均軸径:平均軸長の比が1:0.5〜2であることが好ましい。
顆粒状タルクの大きさや形状は、棒状、円柱状、針状、球状、粒状、フレーク状、不定形等特に制限はなく、用途に応じて成形条件や整粒条件により種々のものを製造できる。例えば、棒状又は円柱状粒子を製造する場合、スクリーン式押出成形機のスクリーン目開きの大きさを変えることで軸径を適宜設定でき、成形後整粒して所望の軸長に裁断することができる。
また、本発明で用いる顆粒状タルク(C)は、破壊率が好ましくは81〜100重量%の範囲であり、更に好ましくは90〜100重量%の範囲のものである。破壊率が十分大きくないと、ポリエステル樹脂中で顆粒状タルク(C)の分散不良、成形品の外観不良、機械的特性不十分等の不具合が発生する。なお、顆粒状タルクの破壊率は、バインダー含有率や製造条件により調整できる。
ここで、顆粒状タルク(C)の破壊率は、以下の方法により算出される。
1)710μmの標準篩で篩にかけて篩上に残った試料100gを100mmφ×高さ100mmの円筒状の磁性ポットに投入する。
2)35g(3cmφ)の磁性球3個を粉砕メディアとして加え、ポットミルにて75rpmで15分間粉砕する。
3)粉砕された試料を500μmの標準篩にかけ、篩を通過した試料を秤量し、下式にて破壊率を算出する。
破壊率(重量%)=[篩を通過した試料の重量(Xg)/試料重量(100g)]×100
本発明で用いる顆粒状タルク(C)は、その製造方法に特に制限はないが、タルクと水溶性高分子バインダーとの混練性を高めるとともに、顆粒製造時における混練物に可塑性を与え、製造を容易にし、かつ、造粒機の摩耗を低減し、さらに顆粒状物の硬さを調製するために湿潤剤を加えることが好ましい。通常、タルクと水溶性高分子バインダーとに潤滑剤を加え、また、必要に応じて分散剤やその他の添加剤を加えて、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機で撹拌しながら混合物とする。この混合物を一軸や二軸等のスクリュー式押出機等で混練後、ストランド状に押出し、カッティングして造粒し、流動式乾燥機やバンドヒーター等を用いて乾燥して、顆粒状タルクを製造する。乾燥した後に分級を行うこともできる。
潤滑剤の配合率は、タルクとバインダーの合計100重量部に対して通常、10〜150重量部であり、中でも15〜100重量部、特に20〜60重量部であることが好ましい。潤滑剤の配合率が10重量部未満では効果が小さく、150重量部を超えると潤滑剤の除去に時間とエネルギーがかかり過ぎる場合がある。
本発明では、顆粒状タルクに分散剤を0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%配合すれば、顆粒状タルクの樹脂組成物成形品中での分散性が向上するので好ましい。用いる分散剤は一般に知られるもので良く、例えば前述のようなアルコール類、アルカノールアミン、有機シリコーン系化合物、高級脂肪酸、脂肪酸金属塩、炭化水素系滑剤、塩基性アミノ酸、ポリグリセリン及びそれらの誘導体が挙げられる。本発明においては、これらから選ばれる一種又は二種以上を用いることができ、前述の表面処理を行ったタルクを用い、さらに分散剤を加えて造粒してもよい。
本発明で用いる顆粒状タルク(C)には、必要に応じて本発明の特徴を損なわない範囲で、種々の添加剤を配合してもよい。そのような添加剤として具体的には、ヒンダードフェノール系等の各種酸化防止剤、ホスファイト系等の各種熱安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等の各種紫外線吸収剤、リン酸エステル系、シリコーン系、金属塩系等の各種難燃剤、オレフィンワックス系、脂肪酸エステル系等の各種離型剤、分散剤、フェノール系等の抗菌・抗カビ剤、アニオン系、カチオン系、非イオン系等の帯電防止剤、着色剤、タルク以外の充填剤、光安定剤、可塑剤、発泡剤等が挙げられ、これらの添加剤は複数種配合することもできる。
本発明のポリエステル樹脂組成物において、ポリエステル樹脂組成物中の顆粒状タルク(C)の割合は0.01〜20重量%、好ましくは0.02〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重量%となるように配合される。タルクの配合量を0.01重量%以上にすることで、ポリエステル樹脂組成物の滑り性改良効果を高められ、一方、配合量を20重量%以下にすれば、外観不良や熱成形性の悪化を抑えられる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、上記成分を規定量含んでいる限り特に定めるものではないため、その製造方法も、該樹脂組成物に応じて適宜定めることができる。例えば、公知の熱可塑性樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。具体的には、上記成分および必要に応じて配合されるその他添加成分を、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどで溶融混練することによって樹脂組成物を製造することができる。
また、各成分を予め混合せずに、または、一部の成分のみ予め混合してフィーダーを用いて押出機に供給して溶融混練して樹脂組成物を製造することもでき、ポリエステル(A)と顆粒状タルク(C)をドライブレンドした後、押出機に供給して溶融混練して顆粒状タルク(C)を高濃度で含有する樹脂組成物(マスターバッチ)を製造し、次いでポリエステル(A)および/またはポリエチレンテレフタレート(B)とマスターバッチを溶融混練させてポリエステル樹脂組成物を製造することもできる。ポリエステル(A)と顆粒状タルク(C)からなるマスターバッチを用いる方法は、タルクの飛散・粉塵の発生による作業環境の悪化を低減でき、またタルクの分散性に優れるため好ましい方法である。
上記マスターバッチとしては、ポリエステル(A)30〜80重量%、顆粒状タルク(C)20〜70重量%、好ましくはポリエステル(A)35〜75重量%、顆粒状タルク(C)25〜65重量%、さらに好ましくはポリエステル(A)40〜70重量%、顆粒状タルク(C)35〜60重量%を用いることができる。
顆粒状タルク(C)の添加量が上記範囲の場合、分散性に優れ、強度や耐衝撃性、表面外観に優れたものを得ることができる。
ポリエステル(A)は顆粒状タルク(C)との分散性に優れるため、ポリエステル(A)と顆粒状タルク(C)を溶融混練させたマスターバッチを用いることで、ポリエステル樹脂組成物中での顆粒状タルク(C)の分散性が大きく改善されたポリエステル樹脂組成物を得ることができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、更に用途に応じ、本発明の目的を損なわない範囲において、他の樹脂や各種樹脂添加剤を含有していてもよい。他の樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)などのスチレン系樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂;ポリエーテルイミド樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンサルファイド樹脂;ポリスルホン樹脂;ポリメタクリレート樹脂等が挙げられ、これらは1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、各種樹脂添加剤としては、酸化防止剤、離型剤、タルク以外の無機フィラー、紫外線吸収剤、染顔料、難燃剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤・アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。
混合、混練には公知の装置を用いることができ、例えばタンブラー、高速ミキサー、ナウターミキサー、リボン型ブレンダー、ミキシングロール、ニーダー、インテンシブミキサー、単軸押出機、二軸押出機などの混合、混練装置を挙げることができる。また、ゲートミキサー、バタフライミキサー、万能ミキサー、ディゾルバー、スタティックミキサーなどの液体混合装置を用いることもできる。
混合、混練を行う際、特に溶融混練を行う際にポリエステル樹脂間で一部エステル交換反応が起こることがあるが、エステル交換反応の有無やエステル交換反応の度合いにより本発明の効果が損なわれるものではなく、エステル交換反応が起こった樹脂組成物も本発明のポリエステル樹脂組成物に属するものである。本発明のポリエステル樹脂組成物の透明性に関しては、エステル交換反応が進行することにより透明になる場合もある。
本発明のポリエステル樹脂組成物から樹脂成形体を製造する方法は、特に限定されず、熱可塑性樹脂について一般に採用されている成形法、すなわち、一般的な射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシスト等の中空成形法、断熱金型を使用した成形法、急速加熱金型を使用した成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサ−ト成形、IMC(インモールドコ−ティング成形)成形法、押出成形法、シ−ト成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法などを採用することが出来る。また、ホットランナ−方式を使用した成形法を採用することも出来るが、シート、フィルム、発泡体の用途には特に好適に用いられる。
上記方法で得たシート、フィルム状の成形体はこれを延伸または熱成形することにより延伸フィルムや熱成形容器に加工することもできる。その場合、予熱温度を調整することで結晶化度を高めることができる。予熱温度としては、80〜200℃、好ましくは90〜180℃、さらに好ましくは100〜160℃である。予熱温度が80℃未満では軟化不十分で熱成形性が不良となり、200℃を越えるとドローダウンで熱成形ができない問題が生じる。また、本発明では熱成形温度をより高くすることで、効果的に結晶化度を高めることができ、耐熱性がさらに改善される。
また、延伸や熱成形後に、再度加熱し熱固定することで結晶化度を高め、耐熱性をさらに向上することができる。熱固定の温度は、130℃以上が好ましく、160℃以上がより好ましい。熱固定温度が130℃未満の場合、熱固定効果が不十分となり、十分な耐熱性が得られない恐れがある。また、220℃を越えて長時間加熱すると白化や強度低下等の問題が生じる。
熱固定は、オーブンや金型内等で行うことができ、熱固定時間としては通常1〜60秒、好ましくは10秒程度の保持が好ましく、短すぎると熱固定不良が生じ、長すぎると強度低下等の問題が生じる。
本発明の成形体は、包装容器として、ボトル、トレイ、カップ、チューブ、袋等の容器、または少なくともその一部を構成する材料として使用することができる。
本発明のポリエステル樹脂組成物は、剛性、耐熱性、耐衝撃性、及び耐熱性、透明性に優れるため、例えば、シート、フィルムや容器、ボトル、射出成形体、発泡体などの包装材料等の形態で食品分野、OA機器、情報・通信機器、家庭電化機器などの電気・電子機器、自動車分野、建築分野など様々な分野において幅広く利用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によりその範囲を限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例中で使用したポリエステル及びタルクを以下に記す。
・ポリエチレンテレフタレート(B):日本ユニペット(株)製 RT−553C、
IV=0.84dl/g
・タルク(C−1):松村産業社製 ハイコンタルク R−10(顆粒状タルク)
平均一次粒子径3〜5μm、嵩密度0.7g/ml、
1重量%の割合でカルボキシメチルセルロースナトリウムを含む。
また、以下の実施例及び比較例において、樹脂、シート及び熱成形容器の評価は、下記の方法で行った。
〔ポリエステル(A)の評価方法〕
(1)環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合
ポリエステル樹脂中の環状アセタール骨格を有するジオール単位の割合は、ポリエスエル樹脂20mgを1gの重クロロホルムに溶解し、H−NMR測定、ピーク面積比から算出した。測定装置は日本電子(株)製JNM−AL400を用い、400MHzで測定した。
(2)ガラス転移温度
島津製作所製DSC/TA−50WSを使用し、試料約10mgをアルミニウム製非密封容器に入れ、窒素ガス(30ml/min)気流中昇温速度20℃/minで測定し、DSC曲線の転移前後における基線の差の1/2だけ変化した温度をガラス転移温度とした。
(3)IV(極限粘度)
混合溶媒(フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの質量比:4/6)を用いて25℃恒温下で測定した。
(4)溶融粘度
東洋精機製 Capirograph 1C(キャピログラフ)を用い、温度:260℃、予熱時間:1min、ノズル径:1mm、ノズル長:10mm、剪断速度:100(1/sec)で測定を行った。
〔シート及び熱成形容器の評価方法〕
(5)全光線透過率、曇価
日本電色工業社製の曇価測定装置(型式:COH−300A)を使用し、JIS K−7105、ASTM D1003に準じて測定した。
(6)半結晶化時間
所定の温度にて樹脂を結晶化させた場合、すべてが結晶化する時間を結晶化時間といい、結晶化50%到達時間を半結晶化時間という。半結晶化時間の測定は、脱偏光強度法により行った。脱偏光強度法は、結晶化により樹脂を透過する光が複屈折を起こす現象を利用して、光源と偏光板及び受光素子からなる装置を用いて樹脂の結晶化の進行度を測定する方法である。非晶または溶融状態の検体を結晶化させると、結晶化の進行度に比例して偏光板を透過する光量が変化する。測定条件において変化する透過光量の半分、すなわち半分の結晶化迄にかかる時間を半結晶化時間とした。なお、半結晶化時間は、測定温度で異なるが、以下の記載においては、各温度の半結晶化時間の内、最も半結晶化時間の短いものを「半結晶化時間」として記載した。また、結晶化時間及び半結晶化時間の測定には(株)コタキ製作所製「ポリマー結晶化速度測定装置 MK−701型」を使用した。
(7)静止摩擦係数(滑り性)
ペレットを30mmφ二軸押出機と、Tダイ、冷却ロール、巻き取り機を備えた単層フィルム成形機(プラスチック光学研究所製PTM−30)に供給し、スクリュー回転65rpm、押出温度280℃、引取速度3.5m/minで厚さ100μmのフィルムを作製し、フィルム対ガラスの静摩擦係数を摩擦測定機TR型((株)東洋精機製作所製)を用い、JIS−K7125、ASTM―D1894に準じて測定した。
(8)熱成形性
真空圧空成形機で容器を成形した際の状態を評価し、外観良好なものを○、厚みムラや伸びムラがあるものを△、厚みムラや伸びムラ及びシワが発生したものを×とした。
(9)耐熱性
熱成形容器を80℃の乾燥機内で30分加熱し、下記式による加熱後の容積保持率を測定した。
加熱後の容積÷加熱前の容積×100
(10)結晶化度
島津製作所製DSC/TA−50WSを使用し、試料約10mgをアルミニウム製非密封容器に入れ、窒素ガス(30ml/min)気流中昇温速度20℃/minで、融点熱量、結晶化熱量を測定し、下記式より結晶化度を求めた。
結晶化度(%)=[融点熱量(J/g)−結晶化熱量(J/g)]÷140.2×100
〔ポリエステル(A)の製造〕
充填塔式精留塔、分縮器、全縮器、コールドトラップ、攪拌機、過熱装置、窒素導入管を備えた150リットルのポリエステル樹脂製造装置に表1に記載量のテレフタル酸とエチレングリコールを仕込み、常法にてエステル化反応を行った。得られたエステルに表1に記載量の解重合用エチレングリコールと、二酸化ゲルマニウムを加え、225℃、窒素気流下で解重合を行なった。生成する水を留去しつつ3時間反応を行った後、215℃、13.3kPaでエチレングリコールを留去した。得られたエステルに表1に記載量のテトラ−n−ブチルチタネート、酢酸カリウム、リン酸トリエチル、SPGを添加し、225℃13.3kPaで3時間反応を行った。得られたエステルを昇温、減圧し、最終的に270℃、高真空化(300Pa以下)で重縮合反応を行い、所定の溶融粘度となったところで反応を終了しポリエステルを得た。
尚、表1中の略記の意味は下記の通りである。
・PTA:テレフタル酸
・SPG:3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエテチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン
・EG:エチレングリコール
・GeO2:二酸化ゲルマニウム
・TBT:テトラ−n−ブチルチタネート
・AcOK:酢酸カリウム
・TEP:リン酸トリエチル
〔タルクマスターバッチ(C−2)の製造〕
ポリエスエル(A)60重量%、タルク(C−1)40重量%をドライブレンドした後、ベント付き37mm二軸押出機に供給し、シリンダ温度250℃、スクリュー回転数100rpmの条件でベント脱揮を行いながら押出し、タルクマスターバッチ(C−2)を作製した。
<実施例1>
ポリエステル(A)17.5重量%、ポリエチレンテレフタレート(B)80重量%、タルクマスターバッチ(C−2)2.5重量%をドライブレンドした後、ベント付き37mm二軸押出機に供給し、シリンダ温度280℃、スクリュー回転数100rpmの条件でベント脱揮を行いながら押出し、溶融混練ペレットを作製した。
得られたペレットを30mmφ二軸押出機と、Tダイ、冷却ロール、巻き取り機を備えた単層シート成形機(プラスチック光学研究所製PTM−30)に供給し、スクリュー回転65rpm、押出温度280℃、引取速度1.1m/minで厚さ0.35mmのシートを作製した。
さらに、得られたシートについて、プラグアシストを備えた真空圧空成形機を使用して、シート表面温度が140℃もしくは160℃に達した時点で熱成形を行い、開口部70x70mm、深さ26mm、容積100mlのカップ状容器を得た。得られたシートと熱成形容器の評価結果を表2に示す。
<実施例2〜5>
実施例1において、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレートとタルクマスターバッチとの割合を変更した以外は、実施例1と同様にしてシート、成形容器の作製を行った。得られた成形品の評価結果を表2に示す。
<比較例1>
ポリエチレンテレフタレートのみとした以外は、実施例1と同様にしてシート、成形容器の作製を行った。得られた成形品の評価結果を表2に示す。
<比較例2〜4>
ポリエチレンテレフタレートとタルクをドライブレンドした以外は、実施例1と同様にしてシート、成形容器の作製を行った。得られた成形品の評価結果を表2に示す。
本発明で得られるポリエステル樹脂組成物は、滑り性、熱成形性、成形体の外観及び耐熱性に優れており、シート、フィルムや容器、ボトル、射出成形体、発泡体などの包装材料等の形態で食品分野、OA機器、情報・通信機器、家庭電化機器などの電気・電子機器、自動車分野、建築分野など様々な分野において幅広く利用することができる。

Claims (11)

  1. ジカルボン酸単位とジオール単位とを含みジオール単位中5〜80モル%が環状アセタール骨格を有するジオール単位であるポリエステル(A)と、顆粒状タルク(C)を含むポリエステル樹脂組成物であって、
    ポリエステル樹脂組成物中の顆粒状タルク(C)の割合が0.01〜20重量%であるポリエステル樹脂組成物。
  2. さらにポリエチレンテレフタレート(B)を含み、ポリエステル(A)とポリエチレンテレフタレート(B)の合計量に対するポリエチレンテレフタレート(B)の割合が50〜99重量%である、請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
  3. さらに環状アセタール骨格を有しないポリエステル(D)を含み、ポリエステル樹脂組成物中のポリエステル(D)の割合が1〜50重量%である、請求項2記載のポリエステル樹脂組成物。
  4. 該環状アセタール骨格を有するジオール単位が一般式(1):
    (式中、RおよびRはそれぞれ独立して、炭素数が1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数が3〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数が6〜10の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる炭化水素基を表す。)
    または一般式(2):
    (式中、Rは前記と同様であり、Rは炭素数が1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数が3〜10の脂環式炭化水素基、及び炭素数が6〜10の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる炭化水素基を表す。)
    で表されるジオールに由来するジオール単位であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 該環状アセタール骨格を有するジオール単位が3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカンに由来するジオール単位、または5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサンに由来するジオール単位であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  6. 環状アセタール骨格を有するジオール単位以外のジオール単位がエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる1種以上のジオールに由来するジオール単位であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  7. ジカルボン酸単位がテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および2,7−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれる1種以上のジカルボン酸に由来するジカルボン酸単位であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  8. 環状アセタール骨格を有しないポリエステル(D)が、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよび1,4−シクロヘキサンジメタノール変性ポリエチレンテレフタレートからなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物からなるシート。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物からなる多層シート。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載のポリエステル樹脂組成物からなる射出成形体。
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