JP5604114B2 - 成形品の製造方法、成形品および熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

成形品の製造方法、成形品および熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、成形品の製造方法、成形品および熱可塑性樹脂組成物に関するものであり、詳しくは、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂に、無機フィラ−を含有させた熱可塑性樹脂組成物を使用して、ガスインジェクション射出成形により、安定した成形サイクルで成形でき、十分な実用強度と良好な表面外観の成形品を与える成形品の製造方法、その成形品、およびそのための熱可塑性樹脂組成物に関する。
ポリカーボネート樹脂は、汎用エンジニアリングプラスチックとして透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性などに優れ、その優れた特性から、電気・電子・OA機器部品、機械部品、車輌用部品等の幅広い分野で使用されている。
さらに、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物は、優れた成形性、機械特性、耐薬品性および寸法安定性を有しているので、種々の工業分野で広く使用されている。特に自動車用の外装および内装部品の分野では、その優れた表面意匠性や軽量性、耐薬品性が評価されて、広く用いられるようになりつつある。
また近年、自動車分野や電気・電子分野では、軽量化や成形サイクル短縮によるコストダウンおよび大型成形品への応用を目的として、中空成形品を与えるガスインジェクション射出成形法が注目されている。
ガスインジェクション射出成形法は、ガスアシスト成形法ともいわれ、射出成形法の一種であって、先ず金型キャビティに溶融樹脂を射出し、ついでガス(主に不活性ガス、例えば窒素ガス)を注入して、成形品内部に中空部を有する成形品を製造する方法であり、軽量化要請のとりわけ強い自動車用部品の分野では、ガスインジェクション射出成形法への関心が特に高い。
ポリカーボネート樹脂およびポリエステル樹脂に、無機フィラーを配合して耐衝撃性を改良した熱可塑性樹脂組成物については、各種の提案がなされており、特許文献1には各種樹脂に特定長さと直径の針状の微粒子状無機フィラーを使用した組成物、特許文献2にはポリカーボネート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ゴム状弾性体、無機フィラーを含有する組成物、特許文献3にはさらにフッ素化オレフィン系重合体を含有させた組成物について提案がなされている。また、特許文献4には、無機フィラーを含有する組成物をガスインジェクション射出成形法に用いた例が記載されている。
しかしながら、これら熱可塑性樹脂組成物は、成形性や表面外観性が十分でなく、また耐衝撃性に劣る場合が多く、タルク等を含有した樹脂組成物は耐衝撃性が低下しやすく、成形品表面に無機フィラ−に起因するピンホールや表面荒れ、光沢不良等の問題が生じ、特にガスインジェクション射出成形においては通常の射出成形に比べてガス圧が低いためこの問題は特に深刻である。
特開平7−149948号公報 特開平5−222283号公報 特開2008−231440公報 特開2003−12912公報
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点に鑑み、曲げ強度、衝撃強度等の機械的強度に優れ、耐熱性、耐薬品性、塗装性にも優れ、特にガスインジェクション成形に際しての表面性状に優れた射出成形用樹脂組成物の製造方法を提供しようとするものである。
本発明者らは検討の結果、芳香族ポリカーボネート樹脂および芳香族ポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂に、特定の無機フィラー、ゴム性重合体を含有させてなる熱可塑性樹脂組成物をガスインジェクション成形することにより、当初の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0umであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクまたはウォラストナイト(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有する熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造することを特徴とする成形品の製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、熱可塑性樹脂組成物(C)は、海島構造を有し、連続相が主として芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)から、分散相が主として芳香族ポリエステル樹脂(A2)からなることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または第2の発明において、タルクまたはウォラストナイト(B)が、主に海島構造の分散相中に存在することを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、前記熱可塑性樹脂組成物(C)が、溶融混練を経て得られたものであることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記成分(B)が、タルクとバインダーを用いて造粒した嵩密度が0.4〜1.5g/ml顆粒状タルクであることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、熱可塑性樹脂組成物(C)が、さらに、前記成分(A1)及び(A2)の合計量100質量部に対して、ゴム性重合体(D)を0.5〜30質量部含有することを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明によって製造された成形品が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0umであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクまたはウォラストナイト(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有することを特徴とするガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造するための熱可塑性樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第8の発明において、連続相が主として芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)からなり、分散相が主として芳香族ポリエステル樹脂(A2)からなる海島構造を有しており、前記タルクまたはワラストナイト(B)は、主に海島構造の分散相中に存在していることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物が提供される。
本発明に係る製造方法で得られた成形品は、低温耐衝撃性、引張強度、曲げ強度等の機械的強度に優れ、耐熱性、耐薬品性、表面外観性、成形時のサイクル安定性、特にガスインジェクション性に優れ、低温から高温までの幅広い環境で使用できる成形品を与えることができ、電気・電子・OA機器部品を始め、自動車部品、精密機械部品、医療機器部品、雑貨等の分野で使用できる。なかでも、優れた低温耐衝撃性、耐熱性、耐薬品性、表面外観性、ガスインジェクション性を生かして、自動車用外装部材の製造に好適である。
本発明の実施例1で製造したペレットのモルフォロジーを示す電子顕微鏡写真である。
以下、本発明について実施形態および例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態および例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
[1.概要]
本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0umであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクまたはウォラストナイト(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有する熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造することを特徴とする成形品の製造方法に関する。
[2.原料樹脂1:芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)]
芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)は、周知のように、芳香族ジヒドロキシ化合物をホスゲンと反応させる界面重合法や、炭酸ジエステルと反応させるエステル交換法により製造されているが、本発明では何れの製造法のものも用いることができる。エステル交換法では末端封止剤を反応させて末端OH基濃度を調節することがあるが、この処理を経たものも用いることができる。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)が主として用いられているが、周知のように他の芳香族ジヒドロキシ化合物、例えばテトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−P−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルなどを用いることもできる。また生成する樹脂に難燃性を付与するため、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムが結合した化合物や、シロキサン構造を有し且つ両末端にフェノール性OH基を有するポリマーやオリゴマーを併用することもできる。
本発明では、通常は市場で容易に入手し得る2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂を用いるが、他のポリカーボネート樹脂、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導される共重合ポリカーボネート樹脂を用いることもできる。また2種以上のポリカーボネート樹脂を併用してもよい。
本発明では芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)として、通常は粘度平均分子量(Mv)が14000〜30000のものを用いる。粘度平均分子量が低すぎると樹脂組成物の機械的強度が著しく低下し、逆に高すぎてもその流動性が著しく低下してしまう。粘度平均分子量が15000〜29000のものを用いるのが好ましく、16000〜28000のものを用いるのが最も好ましい。なお、粘度平均分子量は、溶媒としてメチレンクロライドを用い、温度25℃で測定した溶液粘度に基づいて算出する。
なお本発明では芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)としては、バージン品だけでなく、使用済みの製品から再生されたもの、いわゆるマテリアルリサイクルされたものも用いることもできる。例えば、光学ディスクなどの光記録媒体、導光板、自動車窓ガラスや自動車ヘッドランプレンズ、風防などの車両透明部材、水ボトルなどの容器、メガネレンズ、防音壁やガラス窓、波板などの建築部材などから再生されたものを用いることができる。また、成形に際しての不良品、スプルー、ランナーなどから再生されたものを用いることもできる。
[3.原料樹脂2:芳香族ポリエステル樹脂(A2)]
芳香族ポリエステル樹脂(A2)としては、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、これを脂肪族グリコールを主とするアルコールと重縮合反応させて得られる熱可塑性ポリエステル樹脂を用いる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などが挙げられる。また脂肪族グリコールとしてはエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜10のα、ω―アルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。さらにはビスフェノールAポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールなども挙げられる。
芳香族ポリエステル樹脂には、周知のようにパラヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸や、芳香族ジカルボン酸以外のカルボン酸、脂肪族ジオール以外のアルコールを共重合させることができ、本発明ではこのような共重合樹脂を用いることもできる。しかしながら、このような共重合成分は少量であるのが好ましく、芳香族ポリエステル樹脂の80質量%以上、更には90質量%以上が、芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジオールからの成分であるのが好ましい。また芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジオールは、それぞれその80モル%以上、更には90モル%以上を1種類の化合物が占めるのが好ましい。
ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。これらは共重合成分を含有していてもよい。本発明ではこれらのなかでも、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いるのが好ましく、また両者を併用するのも好ましい。なお併用する場合には、その比率はPET:PBT=1:1〜1:8(質量比)が好ましい。
ポリエチレンテレフタレート樹脂の重合触媒としては、ゲルマニウム化合物、アンチモン化合物、スズ化合物、チタン化合物などが知られているが、本発明ではゲルマニウム化合物を触媒として重合したものを用いるのが好ましい。他の触媒で重合したものを用いると、最終的に得られる芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の熱安定性およびリサイクル性が低下する傾向がある。触媒として用いるゲルマニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウムなどのゲルマニウム酸化物、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトライソプロポキシドなどのゲルマニウムアルコキシド、水酸化ゲルマニウムおよびそのアルカリ金属塩、ゲルマニウムグリコレート、塩化ゲルマニウム、酢酸ゲルマニウムなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも、二酸化ゲルマニウムを用いるのが、得られるポリエチレンテレフタレート樹脂の耐溶剤性および熱安定性の点から好ましい。
ゲルマニウム触媒は、生成するポリエチレンテレフタレート樹脂中に、ゲルマニウム原子として15ppm〜40ppmとなるように用いるのが好ましい。15ppm未満では重合反応の進行が遅く、40ppmをこえると樹脂中に残存したゲルマニウム化合物によって副反応を生じることがある。
ポリブチレンテレフタレート樹脂としては、チタン化合物を主触媒とし、1族金属化合物や2族金属化合物を助触媒として重合したものを用いるのが好ましい。チタン化合物としては、例えば、酸化チタン、四塩化チタン等の無機チタン化合物類;テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート類;テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート類等が挙げられる。なかでもチタンアルコラート類を用いるのが好ましい。最も好ましいのはテトラアルキルチタネート類、特にテトラブチルチタネートである。
チタン化合物は、生成するポリブチレンテレフタレート樹脂中に、チタン原子換算で20ppm〜50ppm、特に30〜40ppmとなるように用いるのが好ましい。チタン化合物の使用量が多過ぎると、生成するポリブチレンテレフタレート樹脂の色調や耐加水分解性が低下したり、チタン触媒の失活による溶液ヘイズや異物増加が生ずる場合がある。逆に少な過ぎてもポリブチレンテレフタレート樹脂の重合性が低下する。
芳香族ポリエステル樹脂(A2)としては、通常はフェノールとテトラクロロエタンの混合溶媒(質量比=50/50)中、30℃で測定される固有粘度が0.4〜2.0のものを用いる。固有粘度が0.4未満のものを用いたのでは樹脂組成物の機械的強度が劣り、逆に2.0を越えるものでは成形性が低下する傾向がある。芳香族ポリエステル樹脂の好ましい固有粘度は0.6〜1.2である。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)との配合比は、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1である。芳香族ポリエステル樹脂(A2)の配合量が1未満では、樹脂組成物の耐薬品性が不足し、45を越えると耐熱性や耐衝撃性が低下することがある。両者の好ましい配合比は、(A1)/(A2)の質量比で、60〜90/40〜10であり、特には60〜80/40〜20が好ましい。
[4.原料樹脂3:ゴム性重合体(D)]
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物(C)には、ゴム性重合体(D)を配合することが好ましい。ゴム性重合体としては、一般にポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂に配合してその耐衝撃性を改良するのに用いられているものを用いればよい。例えば所謂ゴムやゴムにこれと反応する化合物をグラフト重合させたものを用いる。ゴム性重合体(D)のガラス転移温度は0℃以下、特に−20℃以下であるのが好ましい。
ゴム性重合体(D)の具体例としては、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ジエン系共重合体(スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、アクリル・ブタジエンゴム等)、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体(エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、エチレン・オクテン共重合体等)、エチレンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体(エチレン・メチルメタクリレート共重合体、エチレン・ブチルアクリレート共重合体等)、エチレンと脂肪族ビニル化合物との共重合体、エチレンとプロピレンと非共役ジエンとのターポリマー、アクリルゴム(ポリブチルアクリレート、ポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)、ブチルアクリレート・2−エチルヘキシルアクリレート共重合体等)、シリコーン系ゴム(ポリオルガノシロキサンゴム、ポリオルガノシロキサンゴムとポリアルキル(メタ)アクリレートゴムとからなるIPN型複合ゴム)等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。なお本明細書において、(メタ)アクリレートはアクリレートとメタクリレートを意味し(メタ)アクリル酸はアクリル酸とメタクリル酸を意味する。
またゴム性重合体(D)の他の例としては、上記のゴム性重合体に単量体成分をグラフト重合した共重合体が挙げられる。この単量体としては例えば、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物、(メタ)アクリル酸化合物等が挙げられる。また、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル化合物;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド化合物;マレイン酸、フタル酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸化合物やそれらの無水物(例えば無水マレイン酸等)も挙げられる。これらの単量体は単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
ゴム性重合体(D)は、樹脂組成物の耐衝撃性改良の点から、コア/シェル型グラフト共重合体タイプのものが好ましい。なかでもブタジエン成分含有ゴム、ブチルアクリレート成分含有ゴム、シリコーン系ゴムから選ばれるゴムをコア層とし、その周囲にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物から選ばれる単量体をグラフト重合して形成されたシェル層からなる、コア/シェル型グラフト共重合体が特に好ましい。
コア/シェル型グラフト共重合体の例としては、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン重合体(MBS)、メチルメタクリレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン重合体(MABS)、メチルメタクリレート−ブタジエン重合体(MB)、メチルメタクリレート−アクリルゴム重合体(MA)、メチルメタクリレート−アクリルゴム−スチレン重合体(MAS)、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム共重合体、メチルメタクリレート−アクリル・ブタジエンゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−(アクリル・シリコーンIPN(interpenetrating polymer network)ゴム)重合体等が挙げられる。これらのゴム性重合体は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ゴム性重合体(D)の好ましい配合量は、前記芳香族ポリカーボネート樹脂成分(A1)および芳香族ポリエステル樹脂成分(A2)の合計量100質量部に対して、ゴム性重合体(D)を0.5〜30質量部、より好ましくは1〜25質量部、特には2〜20質量部である。ゴム性重合体(D)の配合量が0.5質量部未満では、耐衝撃性の改良効果が小さく30質量部を越えると耐熱性や剛性が低下することがある。
[5.タルクまたはウォラストナイト(B)]
本発明に使用する熱可塑性樹脂組成物(C)には、強度と剛性を向上させる目的で、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0umであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクまたはウォラストナイト(B)を含有させる。
タルクまたはウォラストナイト(B)の平均粒子径は、0.5μm未満では熱可塑性樹脂組成物(C)の熱安定性が不十分となりやすく、5.0μmを超えると熱可塑性樹脂組成物(C)の成形品外観や剛性が悪化してしまう。特に好ましい平均粒子径は、0.5〜4μmである。
さらに、タルクまたはウォラストナイト(B)は、その粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないことを特徴とする。
本発明において、上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)および芳香族ポリエステル樹脂(A2)を前記特定量比で、さらに上記特定粒径のタルクまたはウォラストナイト(B)を配合し、溶融混練した熱可塑性樹脂組成物(C)は、好ましくは、海島構造を有していることを特徴としており、海部を構成する連続相が主として芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)からなり、島部を構成する分散相が主として芳香族ポリエステル樹脂(A2)からなる。さらにまた、(A2)成分中にさらにタルクまたはウォラストナイト(B)が、主に海島構造の分散相である芳香族ポリエステル樹脂(A2)中に存在するモルホロジーが観察される。ここで、「主に」とは、(B)成分の50%以上が、好ましくは65%以上が、最も好ましくは85%以上が、(A2)成分中に存在することを意味する。
海島構造の観察は、電子顕微鏡によるモルホロジー観察により、次のようにして行う。樹脂組成物を成形して得られた100mmΦの円板状成形品(厚さ3mmt)の中心部分から約2×4×8mmの小片を切り出し、クライオ装置(REICHERT−NSSEIPCS)を装着した超ミクロトーム(ライカ社製ULTRACUT CUT)を用いて、−100℃にてダイヤモンドナイフで肉厚中心部の流動方向と直交する面が観察面となるように厚さ100nmの超薄切片を切り出し、切り出した切片を4酸化ルテニウム(RuO4)で染色し、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、型式:JEM1200EXII型)によりタルク、ウォラストナイトの分散状態を観察する。タルク、ウォラストナイトが暗色に、芳香族ポリカーボネート樹脂が灰色に、芳香族ポリエステル樹脂が明色に観察される。タルクまたはウォラストナイト100個中のうち、何個が芳香族ポリエステル樹脂(A2)成分相の存在するかを観察し、熱可塑性樹脂組成物(C)におけるタルク、ウォラストナイトの何%が芳香族ポリカーボネート樹脂相中に存在するかを決定する。
図1は、実施例1で製造した、芳香族ポリカーボネート樹脂(70質量%)/ポリブチレンテレフタレート樹脂(2種、計24質量%)/ゴム性重合体(7.5質量%)に顆粒状タルク(平均粒径3.7μm、粒子トップサイズ14μm)を含有する樹脂組成物のペレットのモルフォロジーを示す電子顕微鏡写真である。図1において、横長さは、全長で約11μmである。
図1において、灰色の海部を構成しているのはポリカーボネート樹脂、白色の島部を構成しているのはポリブチレンテレフタレート樹脂であり、またポリカーボネート樹脂の海の中に点在する黒丸の島はゴム性重合体である。ポリブチレンテレフタレートの島部は、その中に黒色のタルクが存在しているのが見られ、タルクを覆うようにポリブチレンテレフタレート樹脂相が形成されているのが観察され、このことからポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化がタルクに沿って生起していることが分かる。この島の径は、約0.5〜5.0umの範囲となり、結局タルクの大きさに依存していると考えられる。
タルクを配合していないポリカーボネート樹脂/ポリエステル樹脂の場合には、ポリエステル樹脂の島の径はもっと小さく、0.2〜0.5umであることから考えると、本発明の樹脂組成物のモルフォロジーは特異的なものであることが分かる。
このように本発明においては、タルクまたはウォラストナイト(B)が粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないことにより、タルクまたはウォラストナイト(B)は芳香族ポリエステル樹脂(A2)の島部内に存在することができ、この結果熱可塑性樹脂組成物(C)に応力が掛かった際の応力集中する点が少なくなるので耐衝撃性が格段に大きくなり、またこのような熱可塑性樹脂組成物(C)から成形した成形品の表面性状も非常に優れたものとなる。
なお、本発明における平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されるD50をいい、島津製作所製「レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100」を用いて測定を行った。
また、粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないにおける「実質的に含有しない」とは、規定する粒子径を持つ粒子が完全に含まれない場合を含むことは勿論、上記の粒度分布測定装置で検出されないことを意味する。
タルクまたはウォラストナイト(B)の好ましい平均粒子径は、0.5〜8μm、より好ましくは1〜5μmである。また、実質的に含有しない粒子の粒子径は、好ましくは13μm以上、より好ましくは10μm以上、特には8μm以上である。
粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないタルクまたはウォラストナイト(B)の好ましい製造は、たとえば、タルクまたはウォラストナイトをゼットミルで粉砕したのち、分級機のスクリ−ンおよびスクリーンを通す際の時間を長くする等の方法で得ることができる。
タルクは層状構造を持つ含水ケイ酸マグネシウムであって、化学式は4SiO・3MgO・HOで表され、通常SiOを58〜66質量%、MgOを28〜35質量%、HOを約5質量%含んでいる。その他少量成分としてFeが0.03〜1.2質量%、Alが0.05〜1.5質量%、CaOが0.05〜1.2質量%、KOが0.2質量%以下、NaOが0.2質量%以下を含有しており、比重は約2.7である。
ウォラストナイトは、針状結晶をもつ白色鉱物であり、化学式はCaO・SiO2で表される。通常SiO2が約50質量%、CaOが約46質量%、その他Fe2O3、Al2O3等を含有しており、比重は2.9である。
タルクまたはウォラストナイト(B)の含有量は芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)をの合計量100質量部に対して、1〜60質量部である。(B)成分の効果を発現させるには、少なくとも1質量部は含有させるべきであり、1質量部未満の場合は補強効果が十分でない。また60質量部を超える場合は、外観や耐衝撃性が劣り、流動性が十分でない。(B)成分の好ましい含有量は3〜50質量部、特に5〜30質量部である。
タルクまたはウォラストナイト(B)は、樹脂組成物に含有させたときの表面外観性および熱安定性の観点から、平均粒子径0.5〜8μmのものをバインダーを用いて造粒した顆粒状のものが好ましい。平均粒子径が0.5〜8μm、更には1〜5μmであればより好ましい。平均粒子径が小さすぎると補強効果が不充分となり易く、逆に大きすぎても製品外観に悪影響を与えやすく、更に耐衝撃性も不十分となる場合がある。顆粒状フィラーの最も好ましい平均粒子径は、1〜4μm、特に2〜4μmである。
また、顆粒状タルクまたはウォラストナイトは、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)との親和性を高めるために、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理剤としては、具体的には例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコール類、トリエチルアミン等のアルカノールアミン、オルガノポリシロキサン等の有機シリコーン系化合物、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸金属塩、ポリエチレンワックス、流動パラフィン等の炭化水素系滑剤、リジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸、ポリグリセリンおよびそれらの誘導体、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニュウム系カップリング剤等のカップリング剤から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
顆粒状タルクまたはウォラストナイトの嵩密度は0.4〜1.5g/mlであり、より好ましくは0.5〜1.3g/ml、特に好ましくは0.6〜1.1g/mlである。嵩密度を0.4g/ml以上とすることで樹脂組成物の熱安定性や耐衝撃性がより向上する傾向にあり、一方、嵩密度を1.5g/ml未満とすることで熱可塑性樹脂組成物(C)の成形品外観や耐衝撃性がより向上する傾向にある。
ここで嵩密度とは、以下の方法により求めた値である。
(1)これらフィラーを目開きが1.4mmの篩上に乗せ、ハケで均等に軽く掃きながら篩を通す。
(2)篩に通したフィラーをJIS K5101に規定された嵩密度測定装置に付属する受器に山盛りになるまで投入する。
(3)受器の投入口から上部の山盛りになったフィラーをヘラで削り取り、受器内の顆粒状タルクの質量を測定し、下式にて嵩密度を算出する。
嵩密度(g/ml)=受器内のフィラーの質量(g)/受器の容量(ml)
顆粒状タルクまたはウォラストナイトとしては、樹脂組成物の熱安定性がより向上する傾向にある点よりして、通常は目開き500μm篩上の割合が55質量%以上のものを用いる。篩上の割合が60質量%以上、更には70質量%以上のものを用いるのが好ましい。最も好ましくは篩上が90質量%以上のものを用いる。
ここで顆粒状タルクまたはウォラストナイトの粒度は、JIS Z8801に準拠して、以下の方法により求める値である。
(1)フィラーを目開きが2mmの篩上に乗せ、ハケで均等に軽く掃きながら篩を通す。
(2)篩に通した上記フィラーを200mlのビーカー一杯に入れ、試料縮分器(例えば吉田製作所製試料縮分器「1305 6号」(溝幅6mm))を用いて、30ml程度になるまで縮分を行う。
(3)目開き500μmの篩を用いて、縮分した上記フィラーの篩分けを行い、500μmの篩を通過しない質量を求め、全体量からの割合を求める。なお、篩分けは振動篩(例えば、筒井理化学器機製「電磁式振動篩い器M−100形」)を用い、振動数120回/秒で10分間行う。
顆粒状のタルクまたはウォラストナイトを製造する際に用いるバインダーとしては、原料タルクまたはウォラストナイトとの造粒性が高く、無色または白色に近く、不活性で安定な物質であり、樹脂組成物から製造される成形体の物性を低下させないものであればよく、例えばベントナイトなど湿潤状態下で高い粘結性を示す粘土鉱物、コロイダルシリカ、石膏、水溶性高分子、ワックス、高級脂肪酸、樹脂粉末などが挙げられる。これらの中で、樹脂組成物の熱安定性、耐衝撃性、剛性の点から粘土鉱物、水溶性高分子が好ましく、より好ましくは水溶性高分子である。
水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、寒天、多糖類(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロプルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系誘導体や澱粉等)、タンパク質(ゼラチン、膠等)、ジカルボン酸類またはその反応性誘導体からなるジカルボン酸成分と、ジオ−ル類またはそのエステル誘導体からなるジオ−ル成分と、水溶性付与成分とを原料主成分とし、これらを縮合反応させることにより得られる水溶性ポリエステル共重合体等が挙げられる。
これらのなかでも樹脂への親和性が高く、タルクまたはウォラストナイトとの吸着性の高い水溶性ポリエステルがより好ましく、その好適な具体的例として、テレフタル酸、エチレングリコール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸からなる共重合体が挙げられ、互応化学工業社製「プラスコートZ−221」「プラスコートZ−561」「プラスコートZ−446」等が挙げられる。
顆粒状のタルクまたはウォラストナイトにおけるバインダー含有量は、顆粒状タルクまたはウォラストナイト100質量%中、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜3.5質量%、特に好ましくは0.1〜2質量%である。バインダー含有量を0.01質量%以上とすることで、取り扱いに際して顆粒状タルクまたはウォラストナイトが崩れ難くなり、またバインダー含有量を5質量%未満とすることで顆粒状タルクまたはウォラストナイトの樹脂組成中での崩壊、分散がより良好になり、樹脂組成物の成形品外観や耐衝撃性がより向上する傾向にある。
顆粒状タルクまたはウォラストナイトの製造に際しては、タルクまたはウォラストナイトとバインダーとの混練性を高めるとともに、顆粒製造時における混練物に可塑性を与え、製造を容易にし、かつ、造粒機の摩耗を低減し、さらに顆粒状物の硬さを調製するために湿潤剤を加えることが好ましい。通常、タルクまたはウォラストナイトとバインダーとに潤滑剤を加え、また、必要に応じて分散剤やその他の添加剤を加えて、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機で撹拌しながら混合物とする。
この混合物を一軸や二軸等のスクリュー式押出機等で混練後、ストランド状に押出し、カッティングして造粒し、流動式乾燥機やバンドヒーター等を用いて乾燥して、顆粒状タルクまたはウォラストナイトを製造する。
顆粒状タルクまたはウォラストナイトの形状は、棒状、円柱状、針状、球状、粒状、フレーク状、不定形等特に制限はなく、用途に応じて成形条件や整粒条件により種々のものを製造できる。例えば、棒状又は円柱状粒子を製造する場合、スクリーン式押出成形機のスクリーン目開きの大きさを変えることで軸径を適宜設定でき、成形後整粒して所望の軸長に裁断することができる。上記の嵩密度および粒度の範囲内であれば、その大きさにも特に制限はない。
潤滑剤としては、水や有機溶媒等があるが、価格や作業性の点から水が好ましく、水にアルコール類を混合してもよい。湿潤剤である水に、予めバインダーを溶解させたり、懸濁させることも可能で、他にも顆粒状物に必要とする添加剤等、例えば分散剤、界面活性剤、各種合成樹脂用添加剤、染顔料等を溶解又は懸濁させて用いることにより、より均一性を高めることができる。また、潤滑剤として水を用いた場合、流動式乾燥機等を用いて含まれた水分を乾燥し、含水率を1%以下にするのが好ましく、さらに好ましくは0.3%以下である。乾燥温度は、80〜150℃が適切であり、好ましくは80〜110℃である。
本発明では、顆粒状タルクまたはウォラストナイトに分散剤を0.05〜2.0質量%、好ましくは0.1〜0.5質量%含有させれば、顆粒状タルクの樹脂組成物成形品中での崩壊、分散性が向上するので好ましい場合もある。用いる分散剤は一般に知られるもので良く、例えば前述のようなアルコール類、アルカノールアミン、有機シリコーン系化合物、高級脂肪酸、脂肪酸金属塩、炭化水素系滑剤、塩基性アミノ酸、ポリグリセリンおよびそれらの誘導体が挙げられる。
さらに顆粒状タルクまたはウォラストナイトには、必要に応じて本発明の特徴を損なわない範囲で、分散剤の他に種々の添加剤を含有させてもよい。そのような添加剤としては、ヒンダードフェノール系等の各種酸化防止剤、ホスファイト系等の各種熱安定剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系等の各種紫外線吸収剤、シリコーン系、金属塩系等の各種難燃剤、オレフィンワックス系、脂肪酸エステル系等の各種離型剤、フェノール系等の抗菌・抗カビ剤、アニオン系、カチオン系、非イオン系等の帯電防止剤、着色剤、タルク以外の充填剤、光安定剤、可塑剤、発泡剤,滴下防止剤等が挙げられる。また有機リン酸エステル化合物(C)を顆粒状タルクまたはウォラストナイトに含有させて樹脂組成物に含有させることもできる。なお、これらの種々の添加剤は、顆粒状タルクまたはウォラストナイトに含有させる以外に、熱可塑性樹脂(A)にゴム性重合体(B)や有機リン酸エステル化合物(C)、無機フィラー(D)などを溶融混練してペレットを製造する際に、単独で配合してもよい。
[6.その他の成分]
本発明における熱可塑性樹脂組成物(C)は、所望の諸物性を著しく損なわない限り、必要に応じて、上述したもの以外にその他の成分を含有していてもよい。その他の成分の例を挙げると、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)、芳香族ポリエステル樹脂(A2)およびゴム性重合体(D)以外の樹脂、各種樹脂添加剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
・その他の樹脂
ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂;
ポリエチレン樹脂(PE樹脂)、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、環状シクロオレフィン樹脂(COP樹脂)、環状シクロオレフィン共重合体(COP)樹脂等のポリオレフィン樹脂;
ポリアミド樹脂(PA樹脂);ポリイミド樹脂(PI樹脂);ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂);ポリウレタン樹脂(PU樹脂);ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂);ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂);ポリスルホン樹脂(PSU樹脂);ポリメタクリレート樹脂(PMMA樹脂);等が挙げられる。
なお、その他の樹脂は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
・その他の添加剤
本発明における熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に種々の添加剤を含有していても良い。このような添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、染顔料、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤などが挙げられる。
[7.熱可塑性樹脂組成物(C)の製造方法]
熱可塑性樹脂組成物(C)の製造法に制限はなく、公知のポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。
具体例を挙げると、本発明に係る各成分、並びに必要に応じて配合されるその他の成分を、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸又は二軸スクリュー押出機、コニーダー等を使用して溶融混練する方法等が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
溶融樹脂をペレットにする場合には、溶融樹脂はストランド状に押し出し、吐出ダイスを経て、通常は冷却水槽が設けられて、冷却処理後、ペレタイザー等の切断手段により切断されて、平均粒径1〜5mm程度のペレットとされる。
本発明における熱可塑性樹脂組成物(C)あるいはその成形物ペレットは、このような溶融混練により、前記した海島構造を有する。これをさらに、以下のガスインジェクション射出成形によって、最終の成形品とすると、さらに、その海島構造は一層顕著なものとなる。
[8.ガスインジェクション射出成形]
本発明においては、上記した熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形にて中空部を有する成形品を製造する。
ガスインジェクション射出成形では、上記した熱可塑性樹脂組成物(C)のペレットを、射出成形機にて溶融して、金型キャビティに一定量を射出し、適切なタイミングで高圧の不活性ガス(通常は窒素ガス)を、通常ノズルまたは金型キャビティより注入して、ガスによる付形を行う。この方法は、ガスアシスト射出成形とも呼ばれる。
好ましいガス保持圧は、10〜24MPaであり、かつ金型表面温度が40〜100℃の範囲であることが好ましい。
また、本発明において、ガスインジェクション射出成形は、上記に狭義に限定して解釈されるべきではなく、空気アシスト射出プレス成形、PFP(Partial Frame Process)、高中空体成形(HM成形)、断熱層によるチャンネル成形(CGM)、External Gas Injectionといわれるような射出した樹脂をガスによる付形を行う成形法を広く意味する。
本発明のガスインジェクション射出成形によって得られる中空成形品は、熱可塑性樹脂組成物(C)あるいはそのペレットが海島構造を有し、低温耐衝撃性、引張強度、曲げ強度等の機械的強度に優れ、耐熱性、耐薬品性、表面意匠性、成形時のサイクル安定性に優れるので、さらに成形品の海島構造はさらに顕著となり、格段に優れた耐衝撃性を達成することができ、ピンホール等の発生のない表面性状に優れた成形品となる。
このような成形品は、優れた耐衝撃性、耐薬品性、寸法安定性を兼備しているので、車両・航空機等の内装部品、外装部品、電気・電子・OA機器部品、携帯電話、機械部品、建築部材、レジャ−用品・雑貨類等の幅広い用途に適している。
具体的には例えば、自動車外装部品としては、アウターハンドル、ドアミラースティ、フェンダー、ガーニッシュ、バンパー、ルーフレール、ワイパーアームなどがあり、自動車内装部品としては、インナーハンドル、センターコンソール、インパネ、アシストグリップ、シートベルトストッパーなどが挙げられる。
また鉄道車両部品としては、テーブルアーム、吊り手、アシストグリップなどがあり、電気部品としては、シェーバー枠、ドライヤー、冷蔵庫用ハンドルおよび引き手、電子レンジ用扉、ポータブルMDシステムのハンドル、ヘッドホーンアーム、電動ドライバー用ハウジングなどが挙げられる。そして建材部品として、ドアハンドル、クレセント、フランス落としなどを例示できる。
特に、その優れた外観、生産性等から、特に車両・航空機用アウターまたはインナーハンドル用途に、好ましく用いられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。実施例および比較例において用いた原料は次のとおりである。
ポリカーボネート樹脂
芳香族ポリカーボネート樹脂
界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 ユーピロン(登録商標)E−2000、粘度平均分子量28000
ポリエステル樹脂
ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂(PBT(1)):
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 ノバデュラン(登録商標)5020
固有粘度1.20dl/g
ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂(PBT(2)):
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 ノバデュラン(登録商標)5008
固有粘度0.85dl/g
ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂(PET):
三菱化学社製 ノバペックスGG500
ゲルマニウム原子含有量28ppm、固有粘度0.76dl/g
尚、上述の各ポリエステル樹脂の固有粘度は、フェノ−ルとテトラクロロエタンとの1対1(質量比)混合液中、30℃で測定した値である
ゴム性重合体(1):ポリブタジエン(コア)/アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル共重合物(シェル)からなるコア/シェル型グラフト共重合体
ローム・アンド・ハース・ジャパン社製 パラロイド(商品名)EXL2603
ゴム性重合体(2):ポリブタジエン(コア)/メタクリル酸アルキル・スチレン共重合物(シェル)からなるコア/シェル型グラフト共重合体
ローム・アンド・ハース・ジャパン社製 パラロイド(商品名)KCZ−201
有機リン酸エステル化合物:
ブトキシエチルアシッドフォスフェート 城北化学工業社製
商品名JP−506H(COCO)P(O)(OH)3−n n=1,2
熱安定剤:
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト
旭電化工業社製 アデカスタブAS2112
顆粒状タルクA:松村産業社製
平均粒子径(島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD 2100」を用いて測定した。以下同じ):2.0μm、粒子トップサイズ:8μm
嵩密度0.72g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
顆粒状タルクB:松村産業社製
平均粒子径:3.0μm、粒子トップサイズ:10μm
嵩密度0.73g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
顆粒状タルクC:松村産業社製
平均粒子径:3.1μm、粒子トップサイズ:12μm
嵩密度0.74g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
顆粒状タルクD:松村産業社製
平均粒子径:3.7μm、粒子トップサイズ:14μm
嵩密度0.76g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
比較用顆粒状タルク(1):松村産業社製「R−10」
平均粒子径:4.3μm、粒子トップサイズ:20μm
嵩密度0.76g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
比較用顆粒状タルク(2):松村産業社製「C−12」
平均粒子径:4.5μm、粒子トップサイズ:22μm
嵩密度0.76g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が99質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
ウォラストナイト:NycoMinerals,Inc社製
平均粒子径:3.5μm、粒子トップサイズ:14μm
嵩密度0.45g/ml
(実施例1〜7および比較例1〜2)
<樹脂組成物の調製>
表1に示す成分を同表に示す割合(質量%)にてタンブラ−ミキサ−で均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製「TEX30XCT」、L/D=42、バレル数12)を使用し、シリンダ−温度280℃、スクリュ−回転数250rpmにてバレル1より押出機に供給して溶融混練することにより、樹脂組成物のペレットを作製した。
<耐衝撃性(ノッチ付きシャルピー衝撃強度)の測定>
上記で得られた樹脂組成物を120℃で5時間以上乾燥した後、ファナック製「α100iA型」射出成形機を使用して、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、成形サイクル40秒の条件で、ISO引張試験片(厚さ4.0mm)を射出成形した。ISO179に準拠して、この試験片から厚さ4.0mmのノッチ付試験片を作製し、23℃の環境下において、ノッチ付きシャルピー衝撃強度(単位:KJ/m)を測定した。結果を表1に示す。
<曲げ特性>
ISO178に準拠して、厚さ4.0mmの通常試験片を用いて、23℃において曲げ強度(単位:MPa)と曲げ弾性率(単位:MPa)を測定した。
<ガスインジェクション射出成形による耐ピンホール性の評価>
上記で得られた樹脂組成物のペレットを120℃で5時間以上乾燥した後、日本製鋼所製J−220EV−P型射出成形機に、中央部に握手部分を、両端に車両本体への取り付け部分を有する自動車用アウターハンドル成形用金型(ガス注入用ノズルを有する)を取り付け、シリンダー温度280℃、金型温度70℃、充填時間7秒、ガス射出遅延8秒、ガス圧10MPa、ガス保圧時間35秒、成形サイクル83秒の条件で、30ショット連続成形した。30ショット中に発生したピンホール数をカウントした。
Figure 0005604114
実施例1〜7、比較例1〜2から分かるように、平均粒子径が0.5〜5.0umでありかつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクあるいはウォラストナイトをその他樹脂成分と所定量配合することにより、耐衝撃性と曲げ強度、曲げ弾性率に優れ、同時にピンホールの少ない良好な表面外観の中空成形品をガスインジェクション射出成形により得ることができることが分かる。
本発明の成形品の製造方法によれば、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル樹脂に特定のタルクまたはウォラストナイトを含有する熱可塑性樹脂組成物をガスインジェクション射出成形することにより、成形サイクルの安定性に優れ、同時に良好な表面外観の成形品を得ることができる成形方法を提供することができるので、良好な品質の成形品が得られるので、自動車内外装部品分野、電気電子部品分野等の広い分野に適用でき、産業上の利用性は非常に高い。

Claims (6)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)とポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0μmであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子をまないタルクを水溶性ポリエステルバインダーを用いて造粒した嵩密度が0.4〜1.5g/ml顆粒状タルク(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有し、連続相が芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)から、分散相がポリエステル樹脂(A2)からなる海島構造を有し、タルク(B)が前記海島構造の分散相中に存在する熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造することを特徴とする成形品の製造方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂組成物(C)が、溶融混練を経て得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂組成物(C)が、さらに、前記成分(A1)および(A2)の合計量100質量部に対して、ゴム性重合体(D)を0.5〜30質量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. ガスインジェクション射出成形時のガス保持圧が10〜24MPaである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された成形品。
  6. 芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)とポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0μmであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子をまないタルクを水溶性ポリエステルバインダーを用いて造粒した嵩密度が0.4〜1.5g/ml顆粒状タルク(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有し、連続相が芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)からなり、分散相がポリエステル樹脂(A2)からなる海島構造を有しており、タルク(B)は、海島構造の分散相中に偏在していることを特徴とするガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造するための熱可塑性樹脂組成物。
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