JP5604114B2 - 成形品の製造方法、成形品および熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
さらに、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物は、優れた成形性、機械特性、耐薬品性および寸法安定性を有しているので、種々の工業分野で広く使用されている。特に自動車用の外装および内装部品の分野では、その優れた表面意匠性や軽量性、耐薬品性が評価されて、広く用いられるようになりつつある。
ガスインジェクション射出成形法は、ガスアシスト成形法ともいわれ、射出成形法の一種であって、先ず金型キャビティに溶融樹脂を射出し、ついでガス(主に不活性ガス、例えば窒素ガス)を注入して、成形品内部に中空部を有する成形品を製造する方法であり、軽量化要請のとりわけ強い自動車用部品の分野では、ガスインジェクション射出成形法への関心が特に高い。
しかしながら、これら熱可塑性樹脂組成物は、成形性や表面外観性が十分でなく、また耐衝撃性に劣る場合が多く、タルク等を含有した樹脂組成物は耐衝撃性が低下しやすく、成形品表面に無機フィラ−に起因するピンホールや表面荒れ、光沢不良等の問題が生じ、特にガスインジェクション射出成形においては通常の射出成形に比べてガス圧が低いためこの問題は特に深刻である。
本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)と芳香族ポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0umであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクまたはウォラストナイト(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有する熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造することを特徴とする成形品の製造方法に関する。
芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)は、周知のように、芳香族ジヒドロキシ化合物をホスゲンと反応させる界面重合法や、炭酸ジエステルと反応させるエステル交換法により製造されているが、本発明では何れの製造法のものも用いることができる。エステル交換法では末端封止剤を反応させて末端OH基濃度を調節することがあるが、この処理を経たものも用いることができる。
芳香族ポリエステル樹脂(A2)としては、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とし、これを脂肪族グリコールを主とするアルコールと重縮合反応させて得られる熱可塑性ポリエステル樹脂を用いる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などが挙げられる。また脂肪族グリコールとしてはエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜10のα、ω―アルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。さらにはビスフェノールAポリオキシエチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールなども挙げられる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂組成物(C)には、ゴム性重合体(D)を配合することが好ましい。ゴム性重合体としては、一般にポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂に配合してその耐衝撃性を改良するのに用いられているものを用いればよい。例えば所謂ゴムやゴムにこれと反応する化合物をグラフト重合させたものを用いる。ゴム性重合体(D)のガラス転移温度は0℃以下、特に−20℃以下であるのが好ましい。
本発明に使用する熱可塑性樹脂組成物(C)には、強度と剛性を向上させる目的で、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0umであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含まないタルクまたはウォラストナイト(B)を含有させる。
タルクまたはウォラストナイト(B)の平均粒子径は、0.5μm未満では熱可塑性樹脂組成物(C)の熱安定性が不十分となりやすく、5.0μmを超えると熱可塑性樹脂組成物(C)の成形品外観や剛性が悪化してしまう。特に好ましい平均粒子径は、0.5〜4μmである。
本発明において、上記芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)および芳香族ポリエステル樹脂(A2)を前記特定量比で、さらに上記特定粒径のタルクまたはウォラストナイト(B)を配合し、溶融混練した熱可塑性樹脂組成物(C)は、好ましくは、海島構造を有していることを特徴としており、海部を構成する連続相が主として芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)からなり、島部を構成する分散相が主として芳香族ポリエステル樹脂(A2)からなる。さらにまた、(A2)成分中にさらにタルクまたはウォラストナイト(B)が、主に海島構造の分散相である芳香族ポリエステル樹脂(A2)中に存在するモルホロジーが観察される。ここで、「主に」とは、(B)成分の50%以上が、好ましくは65%以上が、最も好ましくは85%以上が、(A2)成分中に存在することを意味する。
図1において、灰色の海部を構成しているのはポリカーボネート樹脂、白色の島部を構成しているのはポリブチレンテレフタレート樹脂であり、またポリカーボネート樹脂の海の中に点在する黒丸の島はゴム性重合体である。ポリブチレンテレフタレートの島部は、その中に黒色のタルクが存在しているのが見られ、タルクを覆うようにポリブチレンテレフタレート樹脂相が形成されているのが観察され、このことからポリブチレンテレフタレート樹脂の結晶化がタルクに沿って生起していることが分かる。この島の径は、約0.5〜5.0umの範囲となり、結局タルクの大きさに依存していると考えられる。
このように本発明においては、タルクまたはウォラストナイト(B)が粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないことにより、タルクまたはウォラストナイト(B)は芳香族ポリエステル樹脂(A2)の島部内に存在することができ、この結果熱可塑性樹脂組成物(C)に応力が掛かった際の応力集中する点が少なくなるので耐衝撃性が格段に大きくなり、またこのような熱可塑性樹脂組成物(C)から成形した成形品の表面性状も非常に優れたものとなる。
また、粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないにおける「実質的に含有しない」とは、規定する粒子径を持つ粒子が完全に含まれない場合を含むことは勿論、上記の粒度分布測定装置で検出されないことを意味する。
タルクまたはウォラストナイト(B)の好ましい平均粒子径は、0.5〜8μm、より好ましくは1〜5μmである。また、実質的に含有しない粒子の粒子径は、好ましくは13μm以上、より好ましくは10μm以上、特には8μm以上である。
粒子径が15μm以上の粒子を実質的に含有しないタルクまたはウォラストナイト(B)の好ましい製造は、たとえば、タルクまたはウォラストナイトをゼットミルで粉砕したのち、分級機のスクリ−ンおよびスクリーンを通す際の時間を長くする等の方法で得ることができる。
ウォラストナイトは、針状結晶をもつ白色鉱物であり、化学式はCaO・SiO2で表される。通常SiO2が約50質量%、CaOが約46質量%、その他Fe2O3、Al2O3等を含有しており、比重は2.9である。
(1)これらフィラーを目開きが1.4mmの篩上に乗せ、ハケで均等に軽く掃きながら篩を通す。
(2)篩に通したフィラーをJIS K5101に規定された嵩密度測定装置に付属する受器に山盛りになるまで投入する。
(3)受器の投入口から上部の山盛りになったフィラーをヘラで削り取り、受器内の顆粒状タルクの質量を測定し、下式にて嵩密度を算出する。
嵩密度(g/ml)=受器内のフィラーの質量(g)/受器の容量(ml)
(1)フィラーを目開きが2mmの篩上に乗せ、ハケで均等に軽く掃きながら篩を通す。
(2)篩に通した上記フィラーを200mlのビーカー一杯に入れ、試料縮分器(例えば吉田製作所製試料縮分器「1305 6号」(溝幅6mm))を用いて、30ml程度になるまで縮分を行う。
(3)目開き500μmの篩を用いて、縮分した上記フィラーの篩分けを行い、500μmの篩を通過しない質量を求め、全体量からの割合を求める。なお、篩分けは振動篩(例えば、筒井理化学器機製「電磁式振動篩い器M−100形」)を用い、振動数120回/秒で10分間行う。
これらのなかでも樹脂への親和性が高く、タルクまたはウォラストナイトとの吸着性の高い水溶性ポリエステルがより好ましく、その好適な具体的例として、テレフタル酸、エチレングリコール、5−ナトリウムスルホイソフタル酸からなる共重合体が挙げられ、互応化学工業社製「プラスコートZ−221」「プラスコートZ−561」「プラスコートZ−446」等が挙げられる。
この混合物を一軸や二軸等のスクリュー式押出機等で混練後、ストランド状に押出し、カッティングして造粒し、流動式乾燥機やバンドヒーター等を用いて乾燥して、顆粒状タルクまたはウォラストナイトを製造する。
本発明における熱可塑性樹脂組成物(C)は、所望の諸物性を著しく損なわない限り、必要に応じて、上述したもの以外にその他の成分を含有していてもよい。その他の成分の例を挙げると、芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)、芳香族ポリエステル樹脂(A2)およびゴム性重合体(D)以外の樹脂、各種樹脂添加剤などが挙げられる。なお、その他の成分は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
ポリスチレン樹脂(PS樹脂)、高衝撃ポリスチレン樹脂(HIPS)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレン系ゴム−スチレン共重合体(AES樹脂)等のスチレン系樹脂;
ポリアミド樹脂(PA樹脂);ポリイミド樹脂(PI樹脂);ポリエーテルイミド樹脂(PEI樹脂);ポリウレタン樹脂(PU樹脂);ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE樹脂);ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂);ポリスルホン樹脂(PSU樹脂);ポリメタクリレート樹脂(PMMA樹脂);等が挙げられる。
なお、その他の樹脂は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
本発明における熱可塑性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に種々の添加剤を含有していても良い。このような添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、染顔料、蛍光増白剤、滴下防止剤、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤などが挙げられる。
熱可塑性樹脂組成物(C)の製造法に制限はなく、公知のポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法を広く採用できる。
具体例を挙げると、本発明に係る各成分、並びに必要に応じて配合されるその他の成分を、例えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ドラムタンブラー、単軸又は二軸スクリュー押出機、コニーダー等を使用して溶融混練する方法等が挙げられる。なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜320℃の範囲である。
本発明における熱可塑性樹脂組成物(C)あるいはその成形物ペレットは、このような溶融混練により、前記した海島構造を有する。これをさらに、以下のガスインジェクション射出成形によって、最終の成形品とすると、さらに、その海島構造は一層顕著なものとなる。
本発明においては、上記した熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形にて中空部を有する成形品を製造する。
ガスインジェクション射出成形では、上記した熱可塑性樹脂組成物(C)のペレットを、射出成形機にて溶融して、金型キャビティに一定量を射出し、適切なタイミングで高圧の不活性ガス(通常は窒素ガス)を、通常ノズルまたは金型キャビティより注入して、ガスによる付形を行う。この方法は、ガスアシスト射出成形とも呼ばれる。
好ましいガス保持圧は、10〜24MPaであり、かつ金型表面温度が40〜100℃の範囲であることが好ましい。
このような成形品は、優れた耐衝撃性、耐薬品性、寸法安定性を兼備しているので、車両・航空機等の内装部品、外装部品、電気・電子・OA機器部品、携帯電話、機械部品、建築部材、レジャ−用品・雑貨類等の幅広い用途に適している。
特に、その優れた外観、生産性等から、特に車両・航空機用アウターまたはインナーハンドル用途に、好ましく用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂
界面重合法で製造されたビスフェノールA型芳香族ポリカーボネート
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 ユーピロン(登録商標)E−2000、粘度平均分子量28000
ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂(PBT(1)):
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 ノバデュラン(登録商標)5020
固有粘度1.20dl/g
ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂(PBT(2)):
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 ノバデュラン(登録商標)5008
固有粘度0.85dl/g
ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂(PET):
三菱化学社製 ノバペックスGG500
ゲルマニウム原子含有量28ppm、固有粘度0.76dl/g
尚、上述の各ポリエステル樹脂の固有粘度は、フェノ−ルとテトラクロロエタンとの1対1(質量比)混合液中、30℃で測定した値である
ローム・アンド・ハース・ジャパン社製 パラロイド(商品名)EXL2603
ゴム性重合体(2):ポリブタジエン(コア)/メタクリル酸アルキル・スチレン共重合物(シェル)からなるコア/シェル型グラフト共重合体
ローム・アンド・ハース・ジャパン社製 パラロイド(商品名)KCZ−201
ブトキシエチルアシッドフォスフェート 城北化学工業社製
商品名JP−506H(C4H9OC2H4O)nP(O)(OH)3−n n=1,2
熱安定剤:
トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト
旭電化工業社製 アデカスタブAS2112
平均粒子径(島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置「SALD 2100」を用いて測定した。以下同じ):2.0μm、粒子トップサイズ:8μm
嵩密度0.72g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
平均粒子径:3.0μm、粒子トップサイズ:10μm
嵩密度0.73g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
平均粒子径:3.1μm、粒子トップサイズ:12μm
嵩密度0.74g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
平均粒子径:3.7μm、粒子トップサイズ:14μm
嵩密度0.76g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
平均粒子径:4.3μm、粒子トップサイズ:20μm
嵩密度0.76g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が98質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
平均粒子径:4.5μm、粒子トップサイズ:22μm
嵩密度0.76g/ml
粒度/目開き500μm篩上の割合が99質量%
粒子形状/円柱状、平均軸径1.2mm、平均軸長1.5mm
バインダー種/水溶性ポリエステル
平均粒子径:3.5μm、粒子トップサイズ:14μm
嵩密度0.45g/ml
<樹脂組成物の調製>
表1に示す成分を同表に示す割合(質量%)にてタンブラ−ミキサ−で均一に混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製「TEX30XCT」、L/D=42、バレル数12)を使用し、シリンダ−温度280℃、スクリュ−回転数250rpmにてバレル1より押出機に供給して溶融混練することにより、樹脂組成物のペレットを作製した。
上記で得られた樹脂組成物を120℃で5時間以上乾燥した後、ファナック製「α100iA型」射出成形機を使用して、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、成形サイクル40秒の条件で、ISO引張試験片(厚さ4.0mm)を射出成形した。ISO179に準拠して、この試験片から厚さ4.0mmのノッチ付試験片を作製し、23℃の環境下において、ノッチ付きシャルピー衝撃強度(単位:KJ/m2)を測定した。結果を表1に示す。
ISO178に準拠して、厚さ4.0mmの通常試験片を用いて、23℃において曲げ強度(単位:MPa)と曲げ弾性率(単位:MPa)を測定した。
上記で得られた樹脂組成物のペレットを120℃で5時間以上乾燥した後、日本製鋼所製J−220EV−P型射出成形機に、中央部に握手部分を、両端に車両本体への取り付け部分を有する自動車用アウターハンドル成形用金型(ガス注入用ノズルを有する)を取り付け、シリンダー温度280℃、金型温度70℃、充填時間7秒、ガス射出遅延8秒、ガス圧10MPa、ガス保圧時間35秒、成形サイクル83秒の条件で、30ショット連続成形した。30ショット中に発生したピンホール数をカウントした。
Claims (6)
- 芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)とポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0μmであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を含まないタルクを水溶性ポリエステルバインダーを用いて造粒した嵩密度が0.4〜1.5g/ml顆粒状タルク(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有し、連続相が芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)から、分散相がポリエステル樹脂(A2)からなる海島構造を有し、タルク(B)が前記海島構造の分散相中に存在する熱可塑性樹脂組成物(C)を用い、ガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造することを特徴とする成形品の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂組成物(C)が、溶融混練を経て得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記熱可塑性樹脂組成物(C)が、さらに、前記成分(A1)および(A2)の合計量100質量部に対して、ゴム性重合体(D)を0.5〜30質量部含有することを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
- ガスインジェクション射出成形時のガス保持圧が10〜24MPaである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された成形品。
- 芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)とポリエステル樹脂(A2)を、(A1)/(A2)の質量比で、55〜99/45〜1の割合で含有し、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した平均粒子径が0.5〜5.0μmであり、かつ粒子径が15μm以上の粒子を含まないタルクを水溶性ポリエステルバインダーを用いて造粒した嵩密度が0.4〜1.5g/ml顆粒状タルク(B)を、(A1)と(A2)の合計量100質量部に対して、1〜60質量部を含有し、連続相が芳香族ポリカーボネート樹脂(A1)からなり、分散相がポリエステル樹脂(A2)からなる海島構造を有しており、タルク(B)は、海島構造の分散相中に偏在していることを特徴とするガスインジェクション射出成形により中空部を有する成形品を製造するための熱可塑性樹脂組成物。
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