JP2014200575A - 装身具の製造方法 - Google Patents
装身具の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014200575A JP2014200575A JP2013081199A JP2013081199A JP2014200575A JP 2014200575 A JP2014200575 A JP 2014200575A JP 2013081199 A JP2013081199 A JP 2013081199A JP 2013081199 A JP2013081199 A JP 2013081199A JP 2014200575 A JP2014200575 A JP 2014200575A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal piece
- metal
- manufacturing
- aggregate
- metal pieces
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Adornments (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
【課題】異種金属の接合が強固になされ、かつ、接合により多彩な色相や光沢の柄を表現できる装身具の製造方法を提供しようとする。【解決手段】 素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片の集合体を爆着またはHIPにより加圧して一体化した塊状物を得て、該塊状物を、異種の前記金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出する装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す装身具の製造方法である。【選択図】図1
Description
本発明は、金属製の装身具の製造方法に関する。
金属製の装身具としては、指輪、ネックレス、ブレスレット、イヤリング、ペンダントヘッド、ピアス、ブローチ、チェーンなどが代表的に例示される。これらの装身具としては色相や光沢の異なる異種金属を接合した部材を用いて表面の色相や光沢の柄を表現することが重要なジャンルのひとつとなっている。(例えば、特許文献1参照)
しかし、異種金属同士の接合は技術的に難しいので、従来の方法で得られる色相や光沢の柄の表現には限界があり、新規な柄が望まれるこの分野の市場の要求に答えることが難しいのが現状である。
本発明は、上記の実状に鑑みて為されたものであり、異種金属の接合が強固になされ、かつ、接合により多彩な色相や光沢の柄を表現できる装身具の製造方法を提供しようとする。
本発明の要旨とするところは、
素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片を集合させて集合体を得る集合工程、
該集合体を爆発圧接またはHIPにより加圧して、隣接の前記金属片同士が固相接合されてなる塊状物を得る圧着工程、
該塊状物を、異種の前記金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出する装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す成形工程
を含む装身具の製造方法であることにある。
素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片を集合させて集合体を得る集合工程、
該集合体を爆発圧接またはHIPにより加圧して、隣接の前記金属片同士が固相接合されてなる塊状物を得る圧着工程、
該塊状物を、異種の前記金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出する装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す成形工程
を含む装身具の製造方法であることにある。
前記装身具の製造方法においては、前記複数の金属片のうちの少なくとも1の金属片の表面が視認可能なサイズの凹凸を有するものであってもよい。前記圧着工程において、この表面に該金属片とは異なる素材の他の金属片が重畳して前記凹凸を有する金属片と前記他の金属片とを圧着することにより、1の金属片と他の金属片との接合面が凹凸を有する面となり、成形された装身具の表面に露出したこの接合面の端部にこの凹凸による柄が顕れて多彩な色相や光沢の柄を表現できる。
前記表面に重畳される前記他の金属片の面は平面状であっても他の金属片が1の金属片の凹んだ部分にめりこんで1の金属片と他の金属片との接合面が凹凸を有する面となることができる。
前記装身具の製造方法においては、前記集合体が、ブロック状の金属片に形成された孔に塊状の金属片が埋め込まれてなるものであってもよい。
前記装身具の製造方法においては、前記集合体が、素材の異なる少なくとも2種のロッド状の金属片を絡合させてなる絡合体を含んでなるものであってもよい。
前記装身具の製造方法においては、前記集合体が、板状の前記金属片を該金属片の面方向に多層に並べたものであってもよい。
本発明によれば異種金属の接合が強固になされ、かつ、接合後の切り出しや削り出しにより多彩な色相や光沢の柄を表現できる装身具の製造方法が提供される。
本発明に係る装身具の製造方法は、素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片の集合体を爆発圧接またはHIP(熱間静水圧プレス)により加圧して、隣接の金属片同士が固相接合されて一体化した塊状物を得る圧着工程の後、その塊状物を、異種の金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出するように装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す工程を含む装身具の製造方法である。以下本明細書においては、「加圧」はことわりのない限り爆発圧接またはHIPによるものを意味するものとする。また、「接合」はことわりのない限り固相接合を意味するものとする。固相接合は接着剤等の介在物が介在することなく部材同士が直接接合していることをいう。
すなわち、本発明に係る装身具の製造方法は、
素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片を集合させて集合体を得る集合工程、
該集合体を爆発圧接またはHIPにより加圧して、隣接の前記金属片同士が固相接合されてなる塊状物を得る圧着工程、
該塊状物を、異種の前記金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出する装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す成形工程
を含む装身具の製造方法である。
素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片を集合させて集合体を得る集合工程、
該集合体を爆発圧接またはHIPにより加圧して、隣接の前記金属片同士が固相接合されてなる塊状物を得る圧着工程、
該塊状物を、異種の前記金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出する装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す成形工程
を含む装身具の製造方法である。
本発明に係る装身具の製造方法についての実施態様の一例を図面を参照しながら説明する。なお、図面は本発明に不可欠な要素のみを模式的に明示したものであり、図示の各部材等の寸法と形状は、実際の形態を忠実に反映したものではない。
本発明における装身具には少なくとも2種の金属が素材として用いられる。本発明における装身具はこの異なる金属同士が接合されてなり、この異なる金属の接合面の端部が装身具の表面に露出していることにより、この異なる金属の互いの配置関係により、装身具の表面に柄が表現される。
本発明における装身具に用いられる金属としては、金、白金、チタン、ニッケル、銅、コバルト、アルミニウム、及びこれらのうちの少なくとも1種を成分とする合金類が挙げられる。
本発明の態様の一例においては、図1に示すように、一の金属からなる一の金属片2を他の金属からなる他の金属片3に重畳した集合体6(図1(a))を矢印方向に加圧する((図1(b))ことにより、接合一体化された塊状物8(図1(c))を製造する。
図1に示す態様においては、一の金属片2の片面には畝状の凹凸10が形成されており、他の金属片3の片面には畝状の凹凸12が形成されている。集合体6においては凹凸10と凹凸12とが嵌り合っている。このようにして、一の金属片2と他の金属片3との境界に畝状の凹凸状の接合面16が形成された塊状物8を得ることができる。凹凸10、凹凸12のサイズ(深さや幅)は視認可能なサイズである。
他の態様においては、一の金属片の凹んだ部分が有底の孔状の窪み(ディンプル)形状で、他の金属片の凸の部分がその凹んだ部分に嵌るように突出したものであってもよい。
加圧は爆発圧接(爆着)、あるいはHIPにより行われる。これらの方法を用いることにより、異種金属が複雑な接合面であっても強固に接合した塊状物を得ることができる。
なお、異種の金属片同士の接合においては、その境界面近傍で一方の金属片の成分が境界面を超えて他方の金属片に侵入状態となっていてもよい。あるいは、その境界面近傍で一方の金属片の金属と他方の金属片の金属との合金が形成されていてもよい。
このように、本発明においては、異種の金属片からなる集合体を加圧によって隙間や介在物なく密接に一体化して複雑な形状の接合面を有する塊状物を得ることができる。
爆発圧接(爆着)とは二種類の金属を爆発力によって高速で衝突あるいは圧接させ、金属同士を結合させる加工法である。この方法は俗に爆着(ばくちゃく)と呼ばれる。この方法は溶接などと違い、材料同士が冷間で接着されるため材料同士が熱で変化しないというメリットがあり、特に物性に大差のある金属間での圧着が可能である。
HIP(Hot Isostatic Pressing)は、熱間静水圧プレスとも称され、あるいは熱間等方圧加圧と称されるものであり、数100〜2000℃の高温と数10〜200MPaの等方的な圧力を被処理体に同時に加えて処理するプロセスである。通常はアルゴンなどのガスを圧力媒体として等方的な圧力を加える。
加圧の条件は金属の組み合わせによって異なり、それぞれの金属の組み合わせごとに試行して決めることができる。
例えば、ニッケルとチタンの組み合わせにおいてはHIPの温度は900〜1500℃、圧力は100〜200MPaが好ましい。
塊状物8を装身具に適した所望の形状に切り出しあるいは削り出すことにより装身具に適した立体が得られる。例えば、図1(d)に示すような、球状の立体14が得られる。切り出しあるいは削り出しは、異種の前記金属片同士(一の金属と他の金属同士)の接合面16の少なくとも一部分を含み接合面16の切断端18が露出する形状の立体14に削り出すまたは切り出すように行われる。
また、図2に示すように、塊状物8から切り出しあるいは削り出す立体の形状や塊状物8中の切り出しあるいは削り出すべき立体の位置に応じて様々な形状の立体を得ることができる。また、異種の金属片同士の接合面の露出部分、すなわち接合面の切断端、が露出する部分の形状が様々である立体を得ることができる。図2は切り出しあるいは削り出す立体が板状である場合で塊状物8の中心部分から立体を切り出しあるいは削り出す態様の例を示す。
図2(a)は、切り出しあるいは削り出すべき立体9aの面が、接合面16の畝の長手方向と直交している場合であり、図2(a´)は、切り出しあるいは削り出された立体14aの形状を示す。図2(a´)において符号15aは一の金属片2由来の部分であり、符号17aは他の金属片3由来の部分である。
図2(b)は、切り出しあるいは削り出すべき立体9bの面が、接合面16の畝の長手方向と平行で、かつ立体9bの1の幅方向が接合面16の畝の長手方向と平行である場合であり、図2(b´)は、切り出しあるいは削り出された立体14bの形状を示す。図2(b´)において符号15bは一の金属片2由来の部分であり、符号17bは他の金属片3由来の部分である。
図2(c)は、切り出しあるいは削り出すべき立体9cの面が、接合面16の畝の長手方向と斜向し、かつ立体9cの1の幅方向が接合面16の畝の長手方向と直交する場合の一例であり、図2(c´)は、切り出しあるいは削り出された立体14cの形状を示す。図2(c´)において符号15cは一の金属片2由来の部分であり、符号17cは他の金属片3由来の部分である。
本発明の他の態様においては、図3に示すように、比較的軟らかい一の金属からなる平面状の一の金属片2aを他の金属からなる凹凸12が形成された他の金属片3aに重畳した集合体6aを矢印方向に加圧することにより、一の金属片2aの片面部分が凹凸12の凹んだ部分にめりこんで、密接に接合一体化された塊状物8a(図3(b))を得ることができる。
塊状物8や塊状物8aを装身具に適した所望の形状に切り出しあるいは削り出すことにより、異種の金属片同士の接合面の露出部分、すなわち、接合面の切断端が露出する形状の立体を得ることができる。
さらに、図4に示すように、一の金属片2bの片面と他の金属片3bの片面とをアリ溝により結合させて集合体6bを得てもよい。集合体6bを矢印方向に加圧することにより、接合一体化された塊状物を製造することができる。この塊状物は異種の金属片同士の結合が極めて確実である。この塊状物を装身具に適した所望の形状に切り出しあるいは削り出すことにより、異種の金属片同士の接合面の切断端が露出する形状の立体を得ることができる。
異種の金属片同士の結合は寄木細工の構造のように互いに入り組んだ構造であってもよい。このような構造の集合体を加圧することにより、金属片同士の結合が極めて強固で隙間や介在物なく一体化した塊状物を得ることができる。
本発明のさらに他の態様の一例においては、金属片が板状であり、複数の金属片を複数のグループに分け、各グループに属する金属片を該金属片の面方向に層状に並べ、各層を重畳して多層となしたものを金属片の集合体となす。
例えば、図5に示すように、一の金属からなる金属片2c及び他の金属からなる金属片3cとして6面の平行四辺形で構成されている平行6面体形状の金属片を用い、多数の金属片2cと多数の金属片3cは面方向に層状に金属片2cと金属片3cとが交互あるいはまだらにかつ隙間なく並べられる。その層を複数個重畳して多層とした集合体6cを矢印方向に加圧することにより一体化して塊状物8cを得ることができる。
集合体6cは隣接の金属片同士の接触面が図面視上下方向に平行ではないので、図面視上下方向のみに加圧した場合でも金属片同士の接合が容易である。
この方法においては、素材の異なる3種以上の金属片を使用してもよい。
塊状物8cを装身具に適した所望の形状に切り出しあるいは削り出すことにより、異種の金属片同士の接合面の切断端が露出する形状の立体を得ることができる。金属片2c及び金属片3cのサイズや配置のバリエーションは極めて多様であり、金属片2c及び金属片3cのサイズや配置や切り出す位置や角度を変えることにより多様のまだら模様の立体を得ることができる。
本発明のまたさらに他の態様の一例においては、図6に示すように、一の金属からなる金属片2d及び他の金属からなる金属片3dとして不定形の金属片を用いることができる。多数の不定形の金属片2dと多数の不定形の金属片3dを集めた集合体6dを矢印方向に加圧することにより一体化して塊状物8dを得ることができる。加圧は集合体6dの全面に亘って行われることが好ましいのでHIPにより行うことが好ましい。また、ベース20を介して加圧することが好ましい。塊状物8dを装身具に適した所望の形状に切り出しあるいは削り出すことにより、異種の金属片同士の接合面の切断端が露出する形状の立体14dを得ることができる。金属片2d及び金属片3dの形状やサイズや配置のバリエーションは極めて多様であり、金属片2d及び金属片3dの形状やサイズや配置や切り出す位置や角度を変えることにより多様のまだら模様の立体を得ることができる。
この方法においては、素材の異なる3種以上の金属片を使用してもよい。
本発明のさらに別の態様の一例においては、図7に示す形状の一の金属からなる金属片2e及び他の金属からなる金属片3eを用いる。金属片2e(3e)は一対の正四角錐の底面同士を合わせた形状の八面体の形状をなしているものである。また、高さhが幅wと等しくされている。また、金属片2e(3e)とともに図8に示す形状の一の金属からなる金属片2f及び他の金属からなる金属片3fを用いる。金属片2f(3f)は正四角錐の形状をなし、高さh2が幅wに対してh2=w/2とされている。
多数の金属片2e及び金属片3eと金属片2f及び金属片3fを図9に示すように組み合わせて集合体6e得ることができる。集合体6eは多数の金属片2e及び金属片3eと金属片2f及び金属片3fが隙間なく積み上げられた構造となっている。
集合体6eは隣接の金属片同士の接触面が図面視上下方向に平行ではないので、図面視上下方向のみに加圧した場合でも金属片同士の接合が容易である。集合体6eを矢印方向に加圧することにより一体化して塊状物8eを得ることができる。
塊状物8eを装身具に適した所望の形状に切り出しあるいは削り出すことにより、異種の金属片同士の接合面の切断端が露出する形状の立体を得ることができる。金属片2e及び金属片3eや金属片2f及び金属片3fのサイズや配置のバリエーションは極めて多様であり、それらの金属片のサイズや配置や切り出す位置や角度を変えることにより多様のまだら模様の立体を得ることができる。
この方法においては、素材の異なる3種以上の金属片を使用してもよい。
本発明による指輪のようなリング状の立体を得る方法の態様の一例においては、図10に示すように、一の金属からなる柱状の金属片2g及び他の金属からなる柱状の金属片3gを用いる。金属片2gと金属片3gはそれぞれが片面に畝状の凹凸10gと凹凸12gが形成されている。金属片2gと金属片3gとを、凹凸10gを凹凸12gに嵌めこんだ状態で重畳した集合体6gを矢印方向に加圧して接合一体化された塊状物8gを製造する。
次いで、図11に示すように、塊状物8gをスライスして多数の板状物22を得る。スライスの角度α、βは適宜定めることができる。
図12示すように、板状物22を環状に打ち抜きなどにより切り出し(図12(a))たのち所定の形状に成形して(図12(b))指輪24を得る。指輪24は異種金属の境界26が所定の模様状の曲線状に露出して美観が得られている。凹凸10gの形状やスライスの角度α、βを変えることにより、境界26の模様を変えることができる。
図5、図6、図9に示す塊状物8c、塊状物8d、塊状物8eなども、図11に示す態様でスライスして板状物を得て環状に打ち抜きなどにより切り出したのち所定の形状に成形して指輪などの装飾品を得ることができる。塊状物を構成する金属片のサイズ、形状、混合の状態などにより、装飾品に極めて多様の模様を実現することができる。
本発明による指輪のようなリング状の立体を得る方法の他の態様の一例においては、図13に示すように、一の金属からなる平行6面体形状の小型板状の金属片2h及び他の金属からなる平行6面体形状の小型板状の金属片3hを用いる。多数の金属片2hと多数の金属片3hを面方向に層状に金属片2hと金属片3hとが交互あるいはまだらにかつ隙間なく並べる。その層を複数個重畳して多層とした板状の集合体6hを得る。図13(a)は集合体6hの側面図、図13(b)は平面図である。集合体6hの厚さは得るべきリング状の立体の厚さよりやや大きめとする。集合体6hを矢印方向に加圧することにより一体化して板状の塊状物8hを得る。塊状物8hを環状に打ち抜きなどにより切り出し(図13(c))たのち所定の形状に成形して(図13(d))指輪24hを得る。指輪24hは異種金属の境界26hが所定の模様状の曲線状に複雑に露出して美観が得られている。
加圧がHIPである場合は金属片2h、3hは矩形平板であってもよい。あるいは平面状に敷き詰め可能な各種の板形状であってもよい。
塊状物8hはリング状に限らず板状、棒状、その他の所定の形状の立体に成形して装飾品を得ることができる。
この方法においては、素材の異なる3種以上の金属片を使用してもよい。
本発明による装飾品用の立体を得る方法の他の態様の一例においては、図14に示すように、一の金属からなるブロック形状の金属片2i及び他の金属からなる塊状(例えば円柱ピン形状)の金属片3iを用いる(図14(a))。金属片2iに穿孔された孔28に金属片3iを埋め込んで集合体6iを得て、集合体6iを矢印方向に加圧することにより一体化して(図14(b))塊状物8iを得る(図14(c))。塊状物8iを切り出しあるいは削り出して所定の形状に成形して装飾品を得る。装飾品は異種金属の境界が模様状の曲線状に複雑に露出して美観が得られる。
この方法においては、金属片3iとして素材の異なる2種以上の円柱ピン形状の金属片を使用してもよい。
金属片3iは雄ねじ状とされて孔28を雌ねじとして孔28に螺入されてもよい。ねじ山の形状が異種金属の接合面の形状に反映されるのでより複雑な模様を得ることができる。
本発明による装飾品用の立体を得る方法のさらに他の態様の一例においては、図15に示すように、一の金属からなるロッド形状の金属片2j及び他の金属からなるロッド形状の金属片3jを用いる(図15(a))。金属片2jと金属片3jとを捩じって撚り合わせて集合体(絡合体)6jとなし、集合体6jを矢印方向に加圧する(図15(b))ことにより隙間なく一体化した塊状物を得る。この塊状物を切り出しあるいは削り出して所定の形状に成形して装飾品を得る。装飾品は異種金属の境界が模様状の曲線状に複雑に露出して美観が得られる。この方法においては、素材の異なる3種以上のロッドを撚り合わせて使用してもよい。
素材の異なる2以上のロッドは組み紐組織状に組み上げて集合体となし、その集合体を加圧してもよい。
また、この方法においては、素材の異なる2種以上の細長い複数のロッドまたは繊維状物からなるロッド束を撚り合わせて環状に成形したのち加圧し、加圧によりはみ出した部分を削って所定の形状に成形して指輪を得ることができる。あるいは、素材の異なる2種以上の細長いロッド束を環状に成形したのち仮より構造に撚り合わせたのち加圧し、加圧によりはみ出した部分を削って所定の形状に成形して指輪などの装飾品を得ることができる。これらの方法で得られた指輪などの装飾品は異種線条の撚り構造が内蔵されているので、異種金属間の剥離か極めて生じにくい。
さらには、図16に示すように、一の金属からなるロッド形状の金属片2k及び他の金属からなるロッド形状の金属片3kを織組織状に絡めて板状あるいはその他の立体形状の集合体(絡合体)6kとなし、その集合体6kを加圧して一体化して塊状物を得てもよい。この塊状物を切り出しあるいは削り出して所定の形状に成形して装飾品を得ることができる。
ロッド形状の金属片及び他の金属からなるロッド形状の金属片を絡めて板状あるいはその他の立体形状の集合体となす態様としては、編み組織の絡合、あるいは互いにランダムに絡み合った絡合であってもよい。
ロッド形状の金属片及び他の金属からなるロッド形状の金属片を絡めてなる集合体を他の金属片と重畳あるいは係合させてなるあらたな集合体を加圧して塊状物を得てもよい。加圧により、異種の金属片同士が隙間なく一体化されて、異種の金属同士の接合面が複雑な形状を有する塊状物を得ることができる。また、この塊状物から切り出しあるいは削り出して得られた立体にも、金属片の絡合構造が内蔵されているので異種金属間の剥離か極めて生じにくく、異種の金属同士が強固に結合されている。
本発明は、金属製の装飾品の製造に広く適用できる有益な技術である。
2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g,2h,2i,2j,2k,3,3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h,3i,3j,3k:金属片
6,6a,6b,6c,6d,6e,6g,6h,6i,6j,6k:集合体
6j,6k:絡合体
8,8a,8b,8c,8d,8e,8g,8h,8i:塊状物
16:接合面
18:切断端
立体:14,14d
凹凸:10,10g,12,12g
6,6a,6b,6c,6d,6e,6g,6h,6i,6j,6k:集合体
6j,6k:絡合体
8,8a,8b,8c,8d,8e,8g,8h,8i:塊状物
16:接合面
18:切断端
立体:14,14d
凹凸:10,10g,12,12g
Claims (6)
- 素材が異なる少なくとも2種の金属片を含む複数の金属片を集合させて集合体を得る集合工程、
該集合体を爆発圧接またはHIP(熱間静水圧プレス)により加圧して、隣接の前記金属片同士が固相接合されてなる塊状物を得る圧着工程、
該塊状物を、異種の前記金属片同士の接合面の少なくとも一部分を含み該接合面の切断端が露出する装身具形状の立体に削り出すまたは切り出す成形工程
を含む装身具の製造方法。 - 前記複数の金属片のうちの少なくとも1の金属片の表面が視認可能なサイズの凹凸を有し、前記圧着工程において、前記表面に該金属片とは異なる素材の他の金属片が重畳されてのち前記凹凸を有する金属片と前記他の金属片とが圧着される請求項1に記載の装身具の製造方法。
- 前記表面に重畳される前記他の金属片の面が平面状である請求項2に記載の装身具の製造方法。
- 前記集合体が塊状の金属片と、該金属片とは素材の異なるブロック状の金属片を含んでなり、前記集合体は前記ブロック状の金属片に形成された孔に前記塊状の金属片が埋め込まれてなる請求項1に記載の装身具の製造方法。
- 前記集合体が素材の異なる少なくとも2種のロッド状の金属片を絡合させてなる絡合体を含む請求項1に記載の装身具の製造方法。
- 前記金属片が板状であり、前記集合体が複数の前記金属片を該金属片の面方向に多層に並べたものである請求項1に記載の装身具の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013081199A JP2014200575A (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | 装身具の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013081199A JP2014200575A (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | 装身具の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014200575A true JP2014200575A (ja) | 2014-10-27 |
Family
ID=52351567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013081199A Pending JP2014200575A (ja) | 2013-04-09 | 2013-04-09 | 装身具の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014200575A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101662485B1 (ko) * | 2016-02-29 | 2016-10-14 | (주)테라리제 | 이종재질로 이루어진 순금바 및 그의 제조방법 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05131591A (ja) * | 1991-09-25 | 1993-05-28 | Mitsubishi Materials Corp | 貴金属メツシユおよびその製造方法 |
JPH05253012A (ja) * | 1992-03-11 | 1993-10-05 | Ishifuku Metal Ind Co Ltd | 複合宝飾材の製造方法 |
WO2011058722A1 (ja) * | 2009-11-13 | 2011-05-19 | 有限会社杢目金屋 | 金属体製造方法、その装置および金属体 |
-
2013
- 2013-04-09 JP JP2013081199A patent/JP2014200575A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05131591A (ja) * | 1991-09-25 | 1993-05-28 | Mitsubishi Materials Corp | 貴金属メツシユおよびその製造方法 |
JPH05253012A (ja) * | 1992-03-11 | 1993-10-05 | Ishifuku Metal Ind Co Ltd | 複合宝飾材の製造方法 |
WO2011058722A1 (ja) * | 2009-11-13 | 2011-05-19 | 有限会社杢目金屋 | 金属体製造方法、その装置および金属体 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101662485B1 (ko) * | 2016-02-29 | 2016-10-14 | (주)테라리제 | 이종재질로 이루어진 순금바 및 그의 제조방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR102053299B1 (ko) | 제품 위에 마킹을 형성하는 방법 및 마크를 위에 구비하는 제품 | |
US20130298604A1 (en) | Multiple gemstone setting simulating a large gemstone | |
JP4520996B2 (ja) | 宝飾品のための可撓性連結具及び製造方法 | |
US20080299407A1 (en) | Decorated candle pin system | |
JP2014200575A (ja) | 装身具の製造方法 | |
JP6592667B2 (ja) | 宝飾品及びそのようなアイテムを製造する方法 | |
US8910382B2 (en) | Ring manufacturing method, apparatus of the same and rings manufactured by the ring manufacturing method | |
CN105795629A (zh) | 一种贵金属项链及其制作工艺 | |
KR101160304B1 (ko) | 광채 인조보석 및 그 제조방법 | |
JP2013043001A (ja) | リング製造方法、その装置およびリング | |
JP5199501B1 (ja) | リング製造方法と、その装置 | |
JP5199500B1 (ja) | リング製造方法と、その装置 | |
CN103658447A (zh) | 用于拉链的互连元件的制造过程 | |
US10398201B2 (en) | Collet and jewelry | |
JP3127202U (ja) | 装飾品 | |
JP3158531U (ja) | 金属体 | |
JP7469784B2 (ja) | 金属製装身具 | |
TWI756822B (zh) | 具有至少四個不同方向之表面之研磨用鑽石顆粒、及該鑽石顆粒的製造方法 | |
JP2005323776A (ja) | 装飾品の製造方法 | |
CN110328371B (zh) | 一种阴阳配合真分色首饰的制作方法 | |
CN105077869B (zh) | 锁式珠宝 | |
JP5079152B1 (ja) | リング製造方法およびその装置 | |
KR101386234B1 (ko) | 동 메탈스톤과 그 제조방법 및 이를 이용한 악세사리 | |
KR101496736B1 (ko) | 원형 형태의 스톤 고정방법 및 그 방법을 통해 생산된 장신구 | |
JP4988956B1 (ja) | 金属製装飾具の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160407 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20170426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170524 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20171122 |