JP2014199019A - ラジエータキャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品点数が少なくなって構造が単純で安価になるとともに、小型化が可能になり、さらに弁の開閉がスムーズになるラジエータキャップを提供すること。【解決手段】 ラジエータ10の注水口15に取り付けられるラジエータキャップ20を、キャップ本体21と、加圧プレート25と、ガスケット27と、加圧ばね26とで構成した。加圧プレート25は、上部吸引孔25dを備え、細径環状部15cとキャップ本体21との間に配置されている。ガスケット27は、複数の下部吸引孔27gが形成された可撓性のゴムからなっており、加圧プレート25の下部に設置されている。加圧ばね26は、キャップ本体21と加圧プレート25との間に配置され、ガスケット27を細径環状部15cに押圧する。そして、加圧プレート25の外周面に被係合部25iが形成され、ガスケット27の外周部に、被係合部25iに係合できる係合部27fが形成されている。【選択図】 図2
Description
本発明は、ラジエータやリザーブタンクなどからなる冷却水を収容する容器の上部に設けられた筒状の注水口に取り付けられるラジエータキャップに関する。
従来から、エンジンの冷却に使用されるラジエータや、ラジエータに接続されたリザーブタンクの上部には、筒状の注水口が設けられており、この注水口にラジエータキャップが着脱可能に取り付けられている。(例えば、特許文献1参照)。このラジエータキャップは、通路を介してリザーブタンクに接続されたラジエータの注水口に取り付けられている。そして、このラジエータキャップには、注水口に係合する外蓋と、外蓋に接合された内蓋とで、板バネとパッキンとを挟持したキャップが備わっている。内蓋の内部には、加圧弁本体が摺動自在に配設され、内蓋と加圧弁本体との間には加圧スプリングが配設されている。また、内蓋の下面には、注水口の内部に形成された円筒上部に当接して注水口を塞ぐパッキンが設けられている。
加圧弁本体の中央には、下方から上方に向けて内径が減少した逃がし通路が形成されており、その逃がし通路に中心棒と平板部とを備えた調整弁本体が組み付けられている。中心棒は下方から上方に向けて外径が減少する先細り状に形成されて逃がし通路内に配置され、平板部は中心棒の下端に連結され、上面における中心棒の周囲に逃がし通路を閉塞できるパッキンが設けられている。また、中心棒の先端にはサークリップが取り付けられており、これによって調整弁本体は、逃がし通路から落下することを防止された状態で上下移動が可能になっている。
このため、ラジエータ内の圧力が上昇すると、逃がし通路内を空気や冷却水が通過し、その流れの勢いによって、調整弁本体が上方に吸い上げられて逃がし通路は閉塞される。さらに、ラジエータ内の圧力が上昇すると、加圧スプリングの弾性に抗して調整弁本体は加圧弁本体とともに上昇して円筒上部が開口する。また、ラジエータ内が負圧になると、調整弁本体が下方に引っ張られて逃がし通路を開口させる。これによって、リザーブタンク内の冷却水は、通路から逃がし通路を通りラジエータ内に流れていく。
しかしながら、前述した従来のラジエータキャップでは、調整弁本体を、中心棒、平板部およびパッキンで構成するとともに、調整弁本体を加圧弁本体に組み付けるためにサークリップを用いているため、部品点数が多くなりコストが高くなるとともに、構造が複雑になるという問題がある。また、加圧弁本体の下部や調整弁本体が、円筒上部の内部にまで延びているため、ラジエータキャップの上下方向の長さが長くなってラジエータキャップが大型化するという問題もある。さらに、サークリップを介して加圧弁本体に組み付けられた調整弁本体の全体が加圧弁本体に対して進退するため、調整弁本体が不安定になってがたつきやすくなるという問題もある。
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、その目的は、部品点数が少なくなって構造が単純で安価になるとともに、小型化が可能になり、さらに弁の開閉がスムーズになるラジエータキャップを提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
前述した目的を達成するため、本発明に係るラジエータキャップの構成上の特徴は、冷却水を収容する容器(10)の上部に設けられ、側部に外部(11)に連通する通路(16)が形成され、内周面下部側に細径環状部(15c,18c,19c)が形成された筒状の注水口(15,18,19)に取り付けられるラジエータキャップ(20,30,40)であって、注水口の上部に着脱可能に取り付けられて注水口の上端開口を閉塞するキャップ本体(21,23,24,31,33,34,41,43,44)と、細径環状部とキャップ本体との間に上下移動可能に配置され、中央部に上下に貫通する上部吸引孔(25d,45d)が形成された加圧プレート(25,35,45)と、上部吸引孔を開閉可能な状態で加圧プレートの下部に設置され、加圧プレートにおける上部吸引孔の外周側部分に対向して上下に貫通する複数の下部吸引孔(27g,37g)が円周方向に間隔を保って形成された可撓性を有するゴム製のガスケット(27,37,47)と、キャップ本体と加圧プレートとの間に配置され、加圧プレートを介してガスケットを細径環状部に押圧する加圧ばね(26,36a,36b,46)とを備え、加圧プレートの外周面に凹部または凸部からなる被係合部(25i)が円周に沿って形成され、ガスケットの外周部に、内周面に被係合部に係合できる凸部(27f)または凹部が形成された環状の係合部(27b)が設けられていることにある。
本発明に係るラジエータキャップでは、ガスケットを可撓性を有するゴムで構成し、このガスケットを加圧プレートを介して加圧ばねで注水口の細径環状部に押し付けるようにしている。このため、容器内の圧力が上昇してガスケットの中央部分が上方に付勢されると、ガスケットの中央部分によって上部吸引孔が閉塞されるが、そのときのガスケットを上方に押し上げようとする容器内の圧力が加圧ばねの押圧力よりも小さいときには、容器は閉塞状態に維持される。そして、容器内の圧力が加圧ばねの押圧力以上になると、容器内の圧力によってガスケットは加圧プレートに押し付けられ、加圧ばねの押圧力に抗して加圧プレートを上昇させる。これによって、容器内の冷却水、水蒸気または空気からなる流体が細径環状部の上端開口とガスケットとの間を通過して通路から外部に放出される。
また、容器内の圧力が外部の圧力よりも低い負圧の場合には、ガスケットの中央部分は容器の内部側に吸引される。これによって、ガスケットの中央部分が下方に撓んで加圧プレートから離れていき、外部から通路に入った流体が、加圧プレートの上部吸引孔およびガスケットの下部吸引孔を通過して容器内に吸引される。このように、容器内の圧力に応じて、容器内から流体を外部に放出したり、容器内に外部から流体を吸引したりすることにより、容器内の圧力を一定の範囲に調整することができる。これによって、容器が破損することを防止できる。なお、容器内と外部との圧力が同じときには、上部吸引孔は、ガスケットによって閉塞されていてもよいし開口していてもよい。
また、本発明では、ガスケットを可撓性を有するゴムからなる一体のもので構成するとともに、その外周部に環状の係合部を設けている。そして、係合部を、加圧プレートの外周面に形成された被係合部に係合させることにより、ガスケットを加圧プレートに組み付けている。このため、ガスケットを複数の部品で構成し、さらにそのガスケットを他の組み付け用部品を用いて加圧プレートに組み付けるといったことがなくなり、ラジエータキャップを構成する部品の点数が少なくなって安価になるとともに、ラジエータキャップの構造が単純になる。また、ラジエータキャップの下端部に位置するガスケットが注水口の内部に設けられた細径環状部の上端に位置するようになるため、ラジエータキャップの上下の長さを短くでき、これによってラジエータキャップの小型化が可能になる。
さらに、ガスケットは外周側部分が加圧プレートの外周面に組み付けられて固定され中央部分だけが上下に撓むようになるため、弁が開閉する際の動作がスムーズになる。また、本発明に係るラジエータキャップは、例えば、リザーブタンクの上部空間が外部に連通した簡易密閉式ラジエータ装置のラジエータや、リザーブタンクが外部に対して密閉された完全密閉式ラジエータ装置のリザーブタンクに取り付けることができる。そして、ラジエータにラジエータキャップを取り付けたときには、リザーブタンクが本発明に係る外部となり、リザーブタンクにラジエータキャップを取り付けたときには、大気中が本発明に係る外部となる。なお、キャップ本体と加圧プレートとの間に配置される加圧ばねは、キャップ本体と加圧プレートとに直接接した状態で配置されていてもよいし、他の部材を介して配置されていてもよいものとする。
本発明に係るラジエータキャップの他の構成上の特徴は、加圧プレートの上面における上部吸引孔の周縁部に下方から上方にいくにしたがって先細りになった円筒状の流体排出部(25c,35c)が設けられているとともに、ガスケットの上面中央に流体排出部内に延びる先細り状の流路形成部(27e,37e)が設けられ、容器内の圧力の上昇により、流体排出部と流路形成部との間を流体が通過すると、ガスケットの中央側(27a,37a)が上方に撓んで、上部吸引孔が閉塞されるようにしたことにある。
本発明では、加圧プレートの上部吸引孔の周縁部に下方から上方にいくにしたがって先細りになった円筒状の流体排出部が設けられ、ガスケットの上面中央に流体排出部内に延びる先細り状の流路形成部が設けられている。そして、容器内と外部との圧力が同じときには、流体排出部および上部吸引孔は開口している。このため、容器内の圧力が上昇して、容器内の空気や冷却水が流体排出部と流路形成部との間を流れて行くと、上方に行くほど流速が速くなって、流路形成部は上方に吸い上げられる。これによって、ガスケットの中央部分が上方に撓んで、上部吸引孔が閉塞される。そして、その後さらに、容器内の圧力が上昇すると、ガスケットは加圧プレートとともに上昇して、容器内の空気や冷却水が細径環状部の上端開口とガスケットとの間を通過して通路から外部に放出される。
このラジエータキャップは、ラジエータに取り付けることがより好ましい。ラジエータの場合、内部の殆どの部分に冷却水が充填され、上部の僅かな部分に空気や水蒸気が入っている。このため、本発明に係るラジエータキャップをラジエータに取り付けた場合には、最初に流体排出部と流路形成部との間から空気が放出され、ついで、冷却水が放出される際に上部吸引孔が閉塞される。そして、その後は、細径環状部とガスケットとの間から冷却水が通路を介してリザーブタンクに放出されるようになる。したがって、本発明に係るラジエータキャップは、主として、冷却水をリザーブタンクとの間で移動させるラジエータに設けるラジエータキャップとして好適なものである。
本発明に係るラジエータキャップのさらに他の構成上の特徴は、加圧プレートの外周面における被係合部の上方に係合突部(25g)が形成され、被係合部の外周側に、キャップ本体から下方に延びて内周側に係合突部の下方に位置して加圧プレートが落下することを防止する落下防止部(22d)が形成されたリンク(22,32,42)が設けられていることにある。また、本発明においては、リンク(32,42)の下端部(42a)が、係合部の外周側まで延びて、係合部が被係合部から外れることを防止していることがより好ましい。
本発明によると、リンクによって加圧プレートがキャップ本体から脱落することを防止できる。さらに、そのリンクの下端部を係合部の外周側まで延ばすことにより、ガスケットが加圧プレートから脱落することを確実に防止できる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係るラジエータキャップ20が取り付けられたラジエータ10とリザーブタンク11とからなる簡易密閉式ラジエータ装置を、エンジン12に接続した状態を示している。ラジエータ10の下部とエンジン12の内部に設けられた冷却水路(図示せず)の入口との間は、冷却水配管13aで接続されており、冷却水配管13aの中間部にウォーターポンプ14が設けられている。また、エンジン12の冷却水路の出口とラジエータ10の上部との間は、エンジン12を冷却した冷却水をエンジン12の冷却水路からラジエータ10に送る冷却水配管13bで接続されている。
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係るラジエータキャップ20が取り付けられたラジエータ10とリザーブタンク11とからなる簡易密閉式ラジエータ装置を、エンジン12に接続した状態を示している。ラジエータ10の下部とエンジン12の内部に設けられた冷却水路(図示せず)の入口との間は、冷却水配管13aで接続されており、冷却水配管13aの中間部にウォーターポンプ14が設けられている。また、エンジン12の冷却水路の出口とラジエータ10の上部との間は、エンジン12を冷却した冷却水をエンジン12の冷却水路からラジエータ10に送る冷却水配管13bで接続されている。
このため、ウォーターポンプ14が作動すると、ラジエータ10内の冷却水が冷却水配管13aを通ってエンジン12の冷却水路に送られエンジン12を冷却する。そして、エンジン12を冷却することによって熱を吸収した冷却水は、冷却水配管13bを通ってラジエータ10に戻され、ラジエータ10内を通過する。その間に、冷却水は、ラジエータ10に設けられた前後に貫通する複数の隙間を通過する風、および、ラジエータ10に設けられたフィン(図示せず)によって効果的に冷却される。
また、ラジエータ10の上端部には注水口15が形成されており、リザーブタンク11は、本発明に係る通路としてのオーバーフローパイプ16によってラジエータ10の注水口15の側部に接続されている。エンジン12から戻される加熱された冷却水によってラジエータ10内の温度が上昇し、そのためラジエータ10内の冷却水や水蒸気が膨張して圧力が上昇すると、ラジエータ10内の膨張した冷却水や水蒸気がリザーブタンク11に放出される。これによって、ラジエータ10内の圧力が異常に高くなることが防止される。また、ラジエータ10内の温度が低下し、そのためラジエータ10内の冷却水や水蒸気が収縮して負圧になると、リザーブタンク11内の冷却水がラジエータ10内に吸引される。これによって、ラジエータ10内の圧力が異常に低くなることが防止される。
ラジエータ10の注水口15は、図2に示したように、略円筒状に形成されており、その外周面上部の所定部分に、外周側に突出する複数の係合段部15aが形成され、上端部に上方に滑らかに突出する突部15bが円周に沿って形成されている。また、注水口15の内周面下部には、細径環状部15cが形成されており、これによって、注水口15の下部側の内径は上部側の内径よりも小さくなっている。ラジエータ10の内部は、細径環状部15cの内部および注水口15の上部空間を介してオーバーフローパイプ16に連通している。
この注水口15に取り付けられるラジエータキャップ20は、蓋部材21と、リンク22と、ばね部材23と、固定部材24と、加圧プレート25と、加圧ばね26と、ガスケット27とで構成されている。なお、蓋部材21と、ばね部材23と、固定部材24とで本発明に係るキャップ本体が構成される。蓋部材21は、金属板を成形した円形の部材で構成されており、天井部21aと、天井部21aの周縁部から下方に延びる環状の周壁部21bからなっている。そして、天井部21aは、中央側部分が下方に窪んだ段違いに形成され、その窪んだ部分の中央側に穴21cが形成されている。また、周壁部21bの下端の所定部分には、内周側に突出して係合段部15aの下面に係合できる係止片21dが形成されている。
リンク22は、金属板を成形した円形の部材で構成されており、天井部22aと、天井部22aの周縁部から下方に延びる環状の周壁部22bからなっている。そして、天井部22aは、中央部と外周部とで囲まれた部分が上方に僅かに突出した幅広のばね支持部22cで構成された段違い状に形成されている。ばね支持部22cの幅は天井部21aの窪んだ部分の幅と略同じに設定され、その内周側に位置する中央部の直径は穴21cの直径と略同じに設定されている。また、周壁部22bの下部には、内周側に突出する落下防止部22dが形成されている。
ばね部材23は、金属製の板ばね23aと、板ばね23aの下面外周部分に設置されたゴム製のシール部23bとで構成されており、固定部材24を介して、蓋部材21と、リンク22との間に固定されている。板ばね23aは、リンク22の上面における中央部からばね支持部22cにかけての部分に沿った状態でリンク22に接合されており、その外周部は、蓋部材21の周壁部21b近傍まで延びている。固定部材24は、底部とその底部の周縁部から上方に延びる周壁部とからなり穴21c内に嵌合できる本体24aと、本体24aの上端から外周側に延びるフランジ部24bとで構成されている。そして、本体24aを穴21c内に嵌合させてその底面を板ばね23aの中央部に接合させることにより、蓋部材21に、リンク22とばね部材23とが固定部材24を介して組み付けられている。
ラジエータキャップ20は、注水口15における係合段部15aが設けられていない部分に係止片21dを合わせて蓋部材21を注水口15の上部に被せ、係止片21dを係合段部15aよりも下方に位置させたのちに、ラジエータキャップ20を回転させることにより、注水口15に取り付けられる。このとき、係合段部15aに係止片21dが係合し、板ばね23aの弾性によってシール部23bが突部15bに圧接されるため、ラジエータキャップ20は注水口15の上部から外れることなく、注水口15の上端開口を閉塞する。このとき、注水口15の上部は、蓋部材21の周壁部21bとリンク22の周壁部22bとの間に位置する。
加圧プレート25は、樹脂材料で構成されており、加圧部25aと、被ガイド部25bと、流体排出部25cとで構成されている。加圧部25aは、中央に上下に貫通する上部吸引孔25dが形成された円板状に形成されている。そして、加圧部25aの下面における上部吸引孔25dの周囲の部分は凹状の傾斜面に形成され、その傾斜面における上部吸引孔25d側に下方に突出する内周側シール部25eが形成されている。また、加圧部25aの下面における凹状の傾斜面の外周側には下方に突出する外周側シール部25fが円周に沿って形成されている。
被ガイド部25bは、図3に示したように、略円筒状に形成されており、外面上端には、外側に突出する係合突部25gが形成されている。また、被ガイド部25bの上端部における内面と外面との間には、円周方向に一定間隔で、上面から係合突部25gの下部まで延びる6つの切込み部25hが形成されている。さらに、加圧部25aと被ガイド部25bとの連結部分の外周面には溝状の被係合部25iが形成されている。被係合部25iの下側の縁部は、被ガイド部25bの外周面と同じ程度まで外周側に突出しており、被係合部25iの上側の縁部は下側の縁部よりも外周側に突出している。また、被ガイド部25bの内周面における下部は内周側に突出しており、この突出した部分の内周面と加圧部25aの上面とが交差する角部近傍部分でばね支持部25jが構成される。
流体排出部25cは、加圧部25aの上面における上部吸引孔25dの周縁部から上方に延びる筒状に形成されており、下方から上方に行くにしたがって徐々に、内径、外径ともに小さくなっている。また、ばね支持部25jの直径は、リンク22のばね支持部22cの外周部の直径と同じになっており、ばね支持部25jは加圧ばね26の下端部を支持し、ばね支持部22cの外周部は加圧ばね26の上端部を支持する。
このように構成された加圧プレート25は、被ガイド部25bを、リンク22の周壁部22b内に入れて、係合突部25gを、落下防止部22dの上方に位置させることにより、被ガイド部25bが周壁部22bから外れることを防止した状態でリンク22に組み付けられている。このため、加圧プレート25は、被ガイド部25bの上端部が、天井部22aに当接する上昇位置と、係合突部25gが落下防止部22dに当接する下降位置との間で、リンク22に対して昇降できる。そして、リンク22のばね支持部22cと、加圧プレート25のばね支持部25jとの間に、金属製のコイルばねからなる加圧ばね26が取り付けられており、この加圧ばね26によって、加圧プレート25は、リンク22に対して下方に付勢されている。また、加圧ばね26を設けたことによって、加圧プレート25の上昇位置は、加圧ばね26が最少長さまで収縮した位置で規制されるようになる。
ガスケット27はゴムからなっており、加圧プレート25の下部に組み付けられている。このガスケット27は、図4に示したように、可動シール部27aと、環状係合部27bと、可動シール部27aと環状係合部27bとの間に設けられた薄肉部27cとで構成されている。可動シール部27aは、円板状の基部27dの上面中央に上方に延びる流路形成部27eを形成して構成されている。流路形成部27eは、下方から上方に行くにしたがって徐々に、細くなった先細り棒状に形成されており、流体排出部25cの内部に挿入できる太さを備え、上下の長さが流体排出部25cよりも長くなっている。
環状係合部27bは、ガスケット27の底部外周側部分と周壁部とを構成しており、周壁部の内周面には、加圧プレート25の被係合部25iに係合する凸部からなる係合部27fが形成されている。そして、薄肉部27cは、基部27dと環状係合部27bの底部との間に形成された薄肉の部分で構成されており、その薄肉部27cに、上下に貫通する4つの円形の下部吸引孔27gが円周方向に等間隔を保って形成されている。このガスケット27は、流路形成部27eを流体排出部25cの内部に入れ、基部27dを内周側シール部25eに対向させ、環状係合部27bの底部を外周側シール部25fに圧接させた状態で、被係合部25iに係合部27fを係合させることにより、加圧プレート25に組み付けられている。
そして、ガスケット27は、加圧ばね26の付勢力によって、注水口15の細径環状部15cの上端部に押し付けられている。また、その際、流体排出部25cの内周面と流路形成部27eとの間には隙間が形成され、ガスケット27における薄肉部27cの上方と、加圧プレート25の下面との間には空間が形成されている。また、基部27dと内周側シール部25eとの間にも僅かな隙間が形成されており、これによって、ラジエータ10の内部はオーバーフローパイプ16に連通している。さらに、環状係合部27bの周壁部の外周近傍には、注水口15の内周面が位置しており、これによって、係合部27fが被係合部25iから外れることが防止される。
なお、加圧プレート25を構成する樹脂材料としては、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂などを用いることがでる。特に、加圧プレート25については、耐久性を要することからポリフェニレンサルファイド樹脂で構成することが好ましい。また、ガスケット27を構成するゴムとしては、HNBR(水素化ニトリルゴム)やEPDM(エチレン・プロピレンゴム)を用いることが好ましいが、シリコンゴム、水素アクリロニトル・ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴムなどのゴムやエラストマ樹脂などを用いることもできる。
この構成において、エンジン12の作動により、エンジン12の温度が上昇して、サーモスタット(図示せず)が作動すると、ウォーターポンプ14が作動する。その後、ラジエータ10の圧力が所定値を超えると、ラジエータ10内の空気や冷却水は、ラジエータキャップ20およびオーバーフローパイプ16を介してリザーブタンク11内に送られる。さらに、リザーブタンク11の圧力が所定値を超えると、リザーブタンク11内の空気や水蒸気は大気中に放出される。また、ラジエータ10とリザーブタンク11との圧力が所定の負圧になると、大気中の空気がリザーブタンク11内に入り、さらに、リザーブタンク11内の冷却水や空気がオーバーフローパイプ16およびラジエータキャップ20を介してラジエータ10の内部に吸引される。
このときのラジエータキャップ20作動状態を、図2、図5および図6を用いて説明する。まず、図2に示した状態から、ラジエータ10内の圧力が上昇したときには、まず、ラジエータ10内の上部の空気や水蒸気が、下部吸引孔27g、加圧プレート25とガスケット27との間および流体排出部25cと流路形成部27eとの間を通過して、オーバーフローパイプ16側に流れていく。このとき、流体排出部25cの内周面と流路形成部27eとは下方から上方にいくにしたがって細くなっているため、その隙間の断面積も下方から上方にいくにしたがって小さくなる。
このため、流体排出部25cと流路形成部27eとの間に形成される流路内での空気や水蒸気の流速は、下方から上方にいくにしたがって速くなり、これによって、ガスケット27の可動シール部27aは上方に吸い上げられるようになる。そして、空気や水蒸気に続いて冷却水が流れ始めると、可動シール部27aはさらに上昇して、基部27dの上面が加圧プレート25の下面における上部吸引孔25dの外周部分に押し付けられ、特に内周側シール部25eに対しては圧接するようになる。また、環状係合部27bの底部は、外周側シール部25fに圧接している。これによって、ラジエータ10は、図5に示した密閉状態に維持される。そして、ラジエータ10内の圧力がさらに上昇して、例えば、108kPaに達すると、ラジエータ10内の圧力が加圧ばね26の付勢力に抗してガスケット27を加圧プレート25とともに上昇させる。
これによって、図6に示したように、細径環状部15cの上端部とガスケット27との間に隙間が生じて、ラジエータ10内の冷却水が、細径環状部15cの内部空間から、細径環状部15cの上端とガスケット27との間を通過していく。そして、その冷却水は、オーバーフローパイプ16を通過してリザーブタンク11に送られる。これにより、ラジエータ10内の圧力が異常に高くなってラジエータ10が破損することが防止される。この場合、ガスケット27が、内周側シール部25eと外周側シール部25fとに圧接されることによって、加圧プレート25とガスケット27との間から冷却水が漏れ出ることはない。
また、エンジン12の停止などにより、ラジエータ10内の温度が低下し、そのためラジエータ10内の圧力がリザーブタンク11内の圧力と同じかまたは小さくなると、ガスケット27の可動シール部27aは、復元力や負圧の吸引力によってラジエータ10の内部側に移動する。これによって、内周側シール部25eから可動シール部27aが離れて、加圧プレート25の上部吸引孔25dとガスケット27の下部吸引孔27gとが連通する。そして、ラジエータ10内の圧力がさらに低下して、例えば、5kPaに達すると、リザーブタンク11からラジエータ10内に冷却水が戻される。これによって、ラジエータ10内の圧力が異常に低くなってラジエータ10が破損することが防止される。この場合、ガスケット27の可動シール部27aと環状係合部27bとの間に薄肉部27cが形成されているため、可動シール部27aは、ラジエータ10内の圧力の変化に敏感に反応して撓むようになる。
以上のように、本実施形態に係るラジエータキャップ20では、ガスケット27を可撓性を有するゴムからなる一体のもので構成するとともに、その外周部に、係合部27fを備えた環状係合部27bを設けている。そして、係合部27fを、加圧プレート25の外周面に形成された被係合部25iに係合させることにより、ガスケット27を加圧プレート25に組み付けている。このように、ガスケット27を一体に構成するとともに、ガスケット27を加圧プレート25に組み付けるための部材を用いないため、ラジエータキャップ20を構成する部品の点数が少なくなって安価になるとともに、ラジエータキャップ20の構造が単純になる。また、ラジエータキャップ20の下端部に位置するガスケット27が注水口15の内部に設けられた細径環状部15cの上端に位置するようになるため、ラジエータキャップ20の上下の長さを短くすることができ、これによってラジエータキャップ20の小型化が可能になる。
さらに、ガスケット27は外周側の環状係合部27bが加圧プレート25の外周面に組み付けられて固定され中央側の可動シール部27aだけが上下に移動するようになるため、上部吸引孔25dを開閉する際の動作がスムーズになる。また、加圧プレート25の中央に上方に延びる先細り円筒状の流体排出部25cを設けるとともに、ガスケット27の上面中央に流体排出部25c内に延びる先細り状の流路形成部27eを設けて、流体排出部25cの内周面と流路形成部27eの外周面との間に、下方から上方にいくにしたがって断面積が小さくなった流路を形成している。そして、ラジエータ10内の圧力とリザーブタンク11内の圧力とが略同じときには、上部吸引孔25dは開いた状態になっている。
したがって、ラジエータ10内の圧力が上昇して、ラジエータ10内の上部の空気や少量の冷却水が流体排出部25cと流路形成部27eとの間を流れて行くと、可動シール部27aは上方に吸い上げられ、さらに冷却水が流れていくと、上部吸引孔25dが閉塞される。その後さらに、ラジエータ10内の圧力が上昇すると、ガスケット27は加圧プレート25とともに上昇して、ラジエータ10内の冷却水が細径環状部15cの上端開口とガスケット27との間を通過してオーバーフローパイプ16からリザーブタンク11に放出される。この細径環状部15cの上端開口が開くときのラジエータ10内の圧力は一定値になる。
このように、ラジエータキャップ20を用いることにより、通常はラジエータ10の内圧はリザーブタンク11の内圧と同じ程度になり、ラジエータ10内の圧力が上昇すると上部吸引孔25dが閉塞され、その後圧力が一定値に達すると、細径環状部15cの上端開口が開くようになるため、このラジエータキャップ20は、ラジエータ10に設けるラジエータキャップとして好適である。また、加圧プレート25の下面と、ガスケット27の薄肉部27cとの間に空間を形成したため、加圧プレート25とガスケット27との接触面積が小さくなって加圧プレート25とガスケット27とが固着することを防止できる。さらに、加圧プレート25の下面に内周側シール部25eと外周側シール部25fとを設けたため、加圧プレート25とガスケット27との間から空気や冷却水が流れ出ることがなくなる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係るラジエータキャップ30をラジエータの注水口18に取り付けた状態を示している。注水口18は、前述した注水口15と同様、略円筒状に形成され、外周面上部に係合段部18aが形成され、上端部に突部18bが形成されている。そして、細径環状部18cは注水口18の上部の内周面と間隔を保って上方に延びる筒状に形成されており、このため、注水口18の上端部と細径環状部18cの上端部との間の長さは、注水口15の上端部と細径環状部15cの上端部との間の長さよりも短くなっている。
図7は、本発明の第2実施形態に係るラジエータキャップ30をラジエータの注水口18に取り付けた状態を示している。注水口18は、前述した注水口15と同様、略円筒状に形成され、外周面上部に係合段部18aが形成され、上端部に突部18bが形成されている。そして、細径環状部18cは注水口18の上部の内周面と間隔を保って上方に延びる筒状に形成されており、このため、注水口18の上端部と細径環状部18cの上端部との間の長さは、注水口15の上端部と細径環状部15cの上端部との間の長さよりも短くなっている。
ラジエータキャップ30は、蓋部材31と、リンク32と、ばね部材33と、固定部材34と、加圧プレート35と、加圧ばね36a,36bと、ガスケット37とで構成されている。なお、ラジエータキャップ30においては、蓋部材31と、ばね部材33と、固定部材34とで本発明に係るキャップ本体が構成される。加圧プレート35は、加圧プレート25と同様、加圧部35aと、被ガイド部35bと、流体排出部35cとで構成されているが、被ガイド部35bの上下方向の長さが被ガイド部25bの上下方向の長さよりも短くなっている。この被ガイド部35bは、被ガイド部25bにおける係合突部25gと被係合部25iとの間の部分を省略した構成をしており、被ガイド部35bの上端と、流体排出部35cの上端との高さは略同じになっている。
また、流体排出部35cの外周面における下部は外周側に突出しており、この突出した部分の外周面と加圧部35aの上面とが交差する角部近傍部分で、加圧ばね36bの下端部を支持するばね支持部35kが構成されている。加圧ばね36aは、加圧ばね26と直径が同じで軸方向の長さが短い金属製のコイルばねからなっており、加圧ばね36bは、加圧ばね36aよりも直径が小さく軸方向の長さも僅かに短い金属製のコイルばねからなっている。また、加圧ばね36a,36bを構成するコイルの直径は、加圧ばね26を構成するコイルの直径よりも小さくなっている。これによって、加圧ばね36a,36bの弾性力の合計は、加圧ばね26の弾性力と略同じになっている。このように構成された加圧ばね36a,36bは、同軸上に位置するように外周側と内周側に配置されて、リンク32と加圧プレート35との間に設置されている。
ガスケット37は、ガスケット27と同様、可動シール部37aと、環状係合部37bと、下部吸引孔37gが形成された薄肉部37cとで構成されている。そして、可動シール部37aの流路形成部37eの上下方向の長さは流路形成部27eの上下方向の長さよりも短くなっており、流路形成部37eの上端と、流体排出部35cの上端との高さは略同じになっている。また、環状係合部37bの周壁部の外周面の近傍には、リンク32の下部が位置している。このラジエータキャップ30のそれ以外の部分の構成については、前述したラジエータキャップ20の対応する部分と同じである。このため、対応する部分に同一符号を記して説明は省略する。すなわち、ラジエータキャップ30は、ラジエータキャップ20よりも上下方向の長さを短くしたものである。
本実施形態に係るラジエータキャップ30によると、前述したラジエータキャップ20よりもさらに小型化が可能になる。本実施形態に係るラジエータキャップ30のそれ以外の作用効果は、前述したラジエータキャップ20の作用効果と同様である。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係るラジエータキャップ40をラジエータの注水口19に取り付けた状態を示している。注水口19は、前述した注水口15と同じ構造をしており、係合段部19aと突部19bと細径環状部19cとが備わっている。ラジエータキャップ40は、蓋部材41と、リンク42と、ばね部材43と、固定部材44と、加圧プレート45と、加圧ばね46と、ガスケット47とで構成されている。なお、ラジエータキャップ40においては、蓋部材41と、ばね部材43と、固定部材44とで本発明に係るキャップ本体が構成される。
図8は、本発明の第3実施形態に係るラジエータキャップ40をラジエータの注水口19に取り付けた状態を示している。注水口19は、前述した注水口15と同じ構造をしており、係合段部19aと突部19bと細径環状部19cとが備わっている。ラジエータキャップ40は、蓋部材41と、リンク42と、ばね部材43と、固定部材44と、加圧プレート45と、加圧ばね46と、ガスケット47とで構成されている。なお、ラジエータキャップ40においては、蓋部材41と、ばね部材43と、固定部材44とで本発明に係るキャップ本体が構成される。
加圧プレート45には、流体排出部が備わってなく、加圧部45aの下面における上部吸引孔45dの周囲の部分は凸状の傾斜面に形成されている。そして、その傾斜面における上部吸引孔45d側に下方に突出する内周側シール部45eが形成されている。この加圧プレート45のそれ以外の部分は、前述した加圧プレート25と同じ構成になっている。また、ガスケット47には、流路形成部が備わってなく、このガスケット47のそれ以外の部分は、前述したガスケット27と同じ構成になっている。このため、ガスケット47の上面は、加圧プレート45の内周側シール部45eに接触した状態になっている。そして、リンク42の下部42aは、ガスケット47の周壁部の外周面の近傍まで延びている。
このラジエータキャップ40のそれ以外の部分の構成については、前述したラジエータキャップ20の対応する部分と同じである。このため、対応する部分に同一符号を記して説明は省略する。すなわち、ラジエータキャップ40は、ラジエータキャップ20から流体排出部25cおよび流路形成部27eを取り除き、リンク22の下端部を下方に延長するとともに、加圧プレート25の下面における中央側を凹部でなく、凸部にして、ガスケット27の上面を、加圧プレート25の内周側シール部25eに接触させるようにしたものである。
このラジエータキャップ40によると、図8に示した状態から、ラジエータ10内の圧力が上昇すると、ガスケット47の可動シール部27aは加圧プレート45の内周側シール部45eに圧接し、環状係合部27bの底部は外周側シール部25fに圧接する。これによって、ラジエータ10は密閉状態に維持される。そして、ラジエータ10内の圧力がさらに上昇して、例えば、108kPaに達すると、ラジエータ10内の圧力が加圧ばね46の付勢力に抗してガスケット47を加圧プレート45とともに上昇させる。これによって、細径環状部19cとガスケット47との間に隙間が生じて、ラジエータ10内の空気や冷却水が細径環状部19cの内部空間から、細径環状部19cの上端とガスケット47との間を通過していく。
また、エンジン12の停止などにより、ラジエータ10内の温度が低下し、そのためラジエータ10内の圧力が負圧になると、その負圧によってガスケット47はラジエータ10の内部側に吸引される。そして、ラジエータ10内の圧力が、例えば、5kPaに達すると、ラジエータ10内の負圧がガスケット47の弾性力に抗してガスケット47の可動シール部27aを下方に向かって撓ませる。これによって、内周側シール部45eから可動シール部27aが離れて、加圧プレート45の上部吸引孔45dとガスケット47の下部吸引孔27gとが連通する。そして、リザーブタンク11から、ラジエータ10内に冷却水が送られる。
本実施形態に係るラジエータキャップ40によると、リンク42の下部42aを、ガスケット47の周壁部の外周面の近傍まで延ばしているため、加圧プレート45からガスケット47が外れることをより確実に防止できる。本実施形態に係るラジエータキャップ40のそれ以外の作用効果は、前述したラジエータキャップ20の作用効果と同様である。
本発明に係るラジエータキャップは、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した実施形態では、ラジエータキャップ20等を簡易密閉式ラジエータ装置のラジエータ10に取り付けているが、これに代えて完全密閉式ラジエータ装置のリザーブタンクにラジエータキャップ20等を取り付けてもよい。これによると、冷却水に代えて、水蒸気や空気がリザーブタンクと外部との間を行き来するようになるが、この場合も、前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、前述した各実施形態では、被係合部25iを凹部で構成し、係合部27fを凸部で構成しているが、被係合部25iを凸部で構成し、係合部27fを凹部で構成してもよい。また、前述した各実施形態では、蓋部材21,31およびリンク22,32を金属材料で構成しているが、これらは樹脂材料で構成してもよい。また、本発明に係るラジエータキャップのそれ以外の部分の構成についても、本発明の技術的範囲内で適宜変更することができる。
10…ラジエータ、15,18,19…注水口、15c,18c,19c…細径環状部、16…オーバーフローパイプ、20,30,40…ラジエータキャップ、21,31…蓋部材、22,32,42…リンク、22d…落下防止部、25,35,45…加圧プレート、25c,35c…流体排出部、25d,45d…上部吸引孔、25g…係合突部、25i…被係合部、26,36a,36b,46…加圧ばね、27,37,47…ガスケット、27a,37a…可動シール部、27b,37b…環状係合部、27e,37e…流路形成部、27f…係合部、27g,37g…下部吸引孔。
Claims (4)
- 冷却水を収容する容器の上部に設けられ、側部に外部に連通する通路が形成され、内周面下部側に細径環状部が形成された筒状の注水口に取り付けられるラジエータキャップであって、
前記注水口の上部に着脱可能に取り付けられて前記注水口の上端開口を閉塞するキャップ本体と、
前記細径環状部と前記キャップ本体との間に上下移動可能に配置され、中央部に上下に貫通する上部吸引孔が形成された加圧プレートと、
前記上部吸引孔を開閉可能な状態で前記加圧プレートの下部に設置され、前記加圧プレートにおける前記上部吸引孔の外周側部分に対向して上下に貫通する複数の下部吸引孔が円周方向に間隔を保って形成された可撓性を有するゴム製のガスケットと、
前記キャップ本体と前記加圧プレートとの間に配置され、前記加圧プレートを介して前記ガスケットを前記細径環状部に押圧する加圧ばねとを備え、
前記加圧プレートの外周面に凹部または凸部からなる被係合部が円周に沿って形成され、前記ガスケットの外周部に、内周面に前記被係合部に係合できる凸部または凹部が形成された環状の係合部が設けられていることを特徴とするラジエータキャップ。 - 前記加圧プレートの上面における前記上部吸引孔の周縁部に下方から上方にいくにしたがって先細りになった円筒状の流体排出部が設けられているとともに、前記ガスケットの上面中央に前記流体排出部内に延びる先細り状の流路形成部が設けられ、前記容器内の圧力の上昇により、前記流体排出部と前記流路形成部との間を流体が通過すると、前記ガスケットの中央側が上方に撓んで、前記上部吸引孔が閉塞されるようにした請求項1に記載のラジエータキャップ。
- 前記加圧プレートの外周面における前記被係合部の上方に係合突部が形成され、前記被係合部の外周側に、前記キャップ本体から下方に延びて内周側に前記係合突部の下方に位置して前記加圧プレートが落下することを防止する落下防止部が形成されたリンクが設けられている請求項1または2に記載のラジエータキャップ。
- 前記リンクの下端部が、前記係合部の外周側まで延びて、前記係合部が前記被係合部から外れることを防止している請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載のラジエータキャップ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN106285909A (zh) * | 2015-06-24 | 2017-01-04 | 铃木株式会社 | 车辆用备用罐 |
KR20180068064A (ko) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | 현대자동차주식회사 | 차량의 냉각시스템용 압력캡 |
-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013074082A patent/JP2014199019A/ja active Pending
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JP7062417B2 (ja) | 2016-12-13 | 2022-05-06 | 現代自動車株式会社 | 車両の冷却システム用圧力キャップ |
KR102484851B1 (ko) | 2016-12-13 | 2023-01-05 | 현대자동차주식회사 | 차량의 냉각시스템용 압력캡 |
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