JP2014198985A - 建物ユニットの連結構造及び方法 - Google Patents

建物ユニットの連結構造及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014198985A
JP2014198985A JP2013118312A JP2013118312A JP2014198985A JP 2014198985 A JP2014198985 A JP 2014198985A JP 2013118312 A JP2013118312 A JP 2013118312A JP 2013118312 A JP2013118312 A JP 2013118312A JP 2014198985 A JP2014198985 A JP 2014198985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building unit
building
unit
column
lower structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013118312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6235245B2 (ja
Inventor
光浩 林
Mitsuhiro Hayashi
光浩 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2013118312A priority Critical patent/JP6235245B2/ja
Publication of JP2014198985A publication Critical patent/JP2014198985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6235245B2 publication Critical patent/JP6235245B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 ユニット建物の外郭に対していかなる位置にある建物ユニットの柱であっても、当該柱を下部構造体に確実に緊結すること。【解決手段】 下部構造体としての基礎20の上に積層された建物ユニット30、40を、該下部構造体としての基礎20に連結する建物ユニット30、40の連結構造において、建物ユニット30、40の柱31、41の中空部に上下に貫通するように挿通された連結材50により、建物ユニット30、40の柱31、41と下部構造体としての基礎20とを緊結するもの。【選択図】 図2

Description

本発明は建物ユニットの連結構造及び方法に関する。
建物ユニットの連結構造として、特許文献1に記載のものがある。
この建物ユニットの連結構造は、図7(A)に示す如く、ユニット建物1の平面視で、該ユニット建物1の外郭に囲まれた内部で隣接する建物ユニット2(1階建物ユニット2Aと2階建物ユニット2B)の柱間隙部A(4個の建物ユニット2のコーナー柱3が互いに相近接して形成する間隙部)において、長尺の図7(B)に示す如くのワイヤ4を用いている。ワイヤ4の下端部は基礎5に埋め込まれ(又は基礎5に埋設されたホールインアンカーに螺入され、ワイヤ4の上端部は2階建物ユニット2Bのコーナー柱3の上端に緊結される。
このとき、ワイヤ4の先端に取付けたボルト4Aを相隣接する2階建物ユニット2Bにおける柱3の上エンドプレートに架け渡された固定プレート6の下方から上方に挿通し、固定プレート6の上方に突き出たボルト4Aに螺着されるナット4Bを該固定プレート6に締結し、ワイヤ4の張力を調整することとしている。このワイヤ4により、1階建物ユニット2Aと2階建物ユニット2Bを基礎5に対して一度に連結するものである。
特開2000-129795
しかしながら、該特許文献1に記載のワイヤ4は、ユニット建物1の外郭に囲まれた内部で隣接する建物ユニット2の柱間隙部Aにおいて用いることができるに過ぎず、ユニット建物1の外郭に位置する建物ユニット2の柱間隙部B又は出隅部Cで用いることができない。
即ち、ユニット建物1の外郭に位置する建物ユニット2の柱間隙部Bにワイヤ4を採用しようとしても、ワイヤ4が当該柱間隙部Bに装填される防水材や気密材と干渉し、結果として当該ワイヤ4を設置できない。
また、ユニット建物1の外郭に位置する建物ユニット2の出隅部Cでは、ワイヤ4の先端のボルト4Aに螺着したナット4Bが締結されることとなる固定プレート6を相隣接する2階建物ユニット2Bの上エンドプレートに架け渡すことができず、結果として当該ワイヤ4を設置できない。
また、特許文献1に記載のワイヤ4は、その下端部を基礎5に埋め込み、又は基礎5に埋設したホールインアンカーに螺入する必要があり、施工性及び作業性が悪い。
本発明の課題は、ユニット建物の外郭に対していかなる位置にある建物ユニットの柱であっても、当該柱を下部構造体に確実に緊結することにある。
本発明の他の課題は、ユニット建物の外郭に対していかなる位置にある建物ユニットの柱であっても、当該柱を下部構造体に確実に緊結するとともに、その施工性及び作業性を向上することにある。
請求項1に係る発明は、下部構造体の上に積層された建物ユニットを、該下部構造体に連結する建物ユニットの連結構造において、建物ユニットの柱の中空部に上下に貫通するように挿通された連結材により、建物ユニットの柱と下部構造体とを緊結するようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記建物ユニットの柱の中空部に挿通された連結材の下端部を下部構造体に連結するとともに、該連結材の上端部を建物ユニットにおける上記柱の上端に連結するようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において更に、前記下部構造体がフランジとウエブを備えた形鋼を有してなり、連結材の下端部が該下部構造体における形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止されてなるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において更に、前記下部構造体がH形鋼を横置きした基礎からなり、連結材の下端部が該基礎におけるH形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止されてなるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項3に係る発明において更に、前記下部構造体がC形鋼からなる梁を有する下階建物ユニットからなり、連結材の下端部が該下階建物ユニットの梁におけるC形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止されてなるようにしたものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において更に、前記連結材がワイヤからなるようにしたものである。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6のいずれかに係る発明において更に、前記下部構造体の上に、水平方向に相隣接する複数の建物ユニットを積層し、それらの相隣接する建物ユニットの各上部がジョイント板を介して互いに接合されるようにしたものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明において更に、前記相隣接する建物ユニットの各上部が、ボルトによりジョイント板に締結されてなるようにしたものである。
請求項9に係る発明は、請求項7に係る発明において更に、前記相隣接する建物ユニットの各上部が備える孔に、ジョイント板に設けたピンを係合してなるようにしたものである。
請求項10に係る発明は、請求項7に係る発明において更に、前記相隣接する建物ユニットの各柱の上端に設けたエンドプレートが備える挿通孔のそれぞれに隙間なく挿通された前記連結材のそれぞれが、ジョイント板に設けた孔に係入されてなるようにしたものである。
請求項11に係る発明は、下部構造体の上に積層された建物ユニットを、該下部構造体に連結する建物ユニットの連結方法において、建物ユニットの柱の中空部に連結材を挿通し、この連結材により建物ユニットの柱と下部構造体とを緊結するようにしたものである。
請求項12に係る発明は、請求項11に係る発明において更に、前記建物ユニットの柱の中空部に挿通された連結材の下端部を下部構造体に連結するとともに、該連結材の上端部を建物ユニットにおける上記柱の上端に連結するようにしたものである。
請求項13に係る発明は、請求項11又は12に係る発明において更に、前記下部構造体の上に複数の相隣接する建物ユニットを積層し、それらの相隣接する建物ユニットの各上部がジョイント板を介して互いに接合されるようにしたものである。
(請求項1、11)
(a)建物ユニットの柱の中空部に上下に貫通するように挿通された連結材により、建物ユニットの柱と下部構造体とを緊結する。従って、連結材は、ユニット建物の外郭に囲まれた内部に位置して相隣接する4個の建物ユニットの各柱、ユニット建物の外郭に位置して相隣接する2個の建物ユニットの各柱、又はユニット建物の外郭に位置する建物ユニットの出隅部の柱等、ユニット建物の外郭に対していかなる位置にある建物ユニットの柱であっても、当該柱を下部構造体に確実に緊結することができる。
(請求項2、12)
(b)前記建物ユニットの柱の中空部に挿通された連結材の下端部を下部構造体に連結するとともに、該連結材の上端部を建物ユニットにおける上記柱の上端に連結する。従って、連結材により建物ユニットの柱と下部構造体とを確実に緊結することができる。
(請求項3)
(c)前記下部構造体がフランジとウエブを備えた形鋼を有してなり、連結材の下端部が該下部構造体における形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止される。従って、連結材の下端部は下部構造体に埋込んだり、螺入することなく、下部構造体における形鋼のフランジの下面に係止されて該下部構造体に簡易に連結され、その施工性及び作業性を向上できる。
(請求項4)
(d)前記下部構造体がH形鋼を横置きした基礎からなり、連結材の下端部が該基礎におけるH形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止される。従って、連結材の下端部は下部構造体たる基礎におけるH形鋼のフランジの下面に係止されて該下部構造体に簡易に連結され、その施工性及び作業性を向上できる。
(請求項5)
(e)前記下部構造体がC形鋼からなる梁を有する下階建物ユニットからなり、連結材の下端部が該下階建物ユニットの梁におけるC形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止される。従って、連結材の下端部は下部構造体たる下階建物ユニットの梁におけるC形鋼のフランジの下面に係止されて該下部構造体に簡易に連結され、その施工性及び作業性を向上できる
(請求項6)
(f)前記連結材がワイヤからなるものとすることにより、柱の中空部に挿通される施工前段階で、該連結材として長尺の鉄筋棒を用い場合に比して、連結材となるワイヤを巻線状態で取扱いでき、その取扱性を向上できる。
(請求項7、13)
(g)前記下部構造体の上に、水平方向に相隣接する複数の建物ユニットを積層し、それらの相隣接する建物ユニットの各上部がジョイント板を介して互いに接合される。従って、ユニット建物の外郭に対していかなる位置にある建物ユニットの柱であっても、当該柱を下部構造体に確実に緊結することに加え、当該ユニット建物を構成するように水平方向にて相隣接する複数の建物ユニットを互いに確実に接合できる。
(請求項8)
(h)前記相隣接する建物ユニットの各上部が、ボルトによりジョイント板に締結される。従って、ジョイント板とボルトを用いることにより、水平方向にて相隣接する複数の建物ユニットを互いに簡易かつ確実に接合できる。
(請求項9)
(i)前記相隣接する建物ユニットの各上部が備える孔に、ジョイント板に設けたピンを係合する。従って、ピン付ジョイント板を用いることにより、水平方向にて相隣接する複数の建物ユニットを互いに簡易かつ確実に接合できる。
(請求項10)
(j)前記相隣接する建物ユニットの各柱の上端に設けたエンドプレートが備える挿通孔のそれぞれに隙間なく挿通された前記連結材のそれぞれが、ジョイント板に設けた孔に係入される。従って、ジョイント板を用い、かつ連結材を用いることにより、水平方向にて相隣接する複数の建物ユニットを互いに簡易かつ確実に接合できる。連結材が、柱の上部に設けたエンドプレートの挿通孔に対する嵌合精度と、ジョイント板に設けた孔に対する嵌合精度を高精度に設定することにより、複数の建物ユニットの水平方向における接合位置精度を向上できる。
図1はユニット建物の一例を示す斜視図である。 図2は実施例1の建物ユニットの連結構造を示す模式正面図である。 図3は建物ユニットの連結構造の連結過程を示す模式図である。 図4は実施例2の建物ユニットの連結構造の連結過程を示す模式図である。 図5は実施例3の建物ユニットの連結構造を示す模式側面図である。 図6は建物ユニットの連結構造の連結過程を示す模式図である。 図7は従来の建物ユニットの連結構造を示す模式図である。 図8はユニット建物において相隣接する建物ユニットの配置例を示す模式図である。 図9はジョイント板を示す模式図である。 図10は実施例4の建物ユニットの連結構造を示し、(A)は断面図、(B)は下階建物ユニットの上部接合構造を示す断面図、(C)は上階建物ユニットの上部接合構造を示す断面図である。 図11は建物ユニットの連結構造の連結過程を示す模式図である。 図12は建物ユニットの連結構造の連結過程を示す模式図である。 図13は建物ユニットの連結構造の連結過程を示す模式図である。 図14は図11のXIV-XIV線に沿う矢視図である。 図15は図12のXV-XV線に沿う矢視図である。 図16は図12のXVI部を取出して示す模式斜視図である。 図17は実施例5のジョイント板を示す模式斜視図である。 図18は実施例6の建物ユニットの連結構造を示し、(A)は断面図、(B)は下階建物ユニットの上部接合構造を示す断面図、(C)は上階建物ユニットの上部接合構造を示す断面図である。 図19はジョイント板を示す模式図である。 図20は図18のXX-XX線に沿う矢視図である。
(実施例1)(図1〜図3)
図1、図2に示したユニット建物10は、建築現場に設置した基礎20の上に、1階部分を構成する下階建物ユニット30と、2階部分を構成する上階建物ユニット40が順に積層されて構成される。
基礎20は、地盤Eに打設した複数本の鋼管杭21の上に、H形鋼22を横置き設置して構成される。H形鋼22が固定される鋼管杭21の上端は地盤Eから上方に突出していて、基礎20の外郭を形成するH形鋼22の外周に取着される化粧板23が鋼管杭21の上記突出部分を外部に対して隠している。
下階建物ユニット30は、工場生産された軸組式の箱型骨組構造体であり、4個のコーナーに配置される中空角鋼管からなる柱31と、相隣る柱31の下端間に架け渡されるC形鋼からなる床梁32と、相隣る柱31の上端間に架け渡されるC形鋼からなる天井梁33とを有して構成される。
上階建物ユニット40も下階建物ユニット30と同様の箱型骨組構造体であり、柱41と床梁42と天井梁43とを有して構成される。
実施例1のユニット建物10は、基礎20を本発明の下部構造体とするものであり、基礎20の上に積層された下階建物ユニット30と上階建物ユニット40を、該基礎20に以下の如くに連結する。即ち、ユニット建物10の平面視で同一位置にある下階建物ユニット30と上階建物ユニット40の同軸上にあって鉛直方向に一直線をなす柱31、41の中空部に上下に貫通するように挿通された線材状連結材50により、それらの下階建物ユニット30と上階建物ユニット40の柱31、41と基礎20とを緊結する。下階建物ユニット30と上階建物ユニット40は、各4個の柱31、41の全部を基礎20に緊結するものに限らず、各4個の柱31、41の任意の一部を基礎20に緊結するものでも良い。具体的には以下の通りである。
(1)基礎20の上に下階建物ユニット30と上階建物ユニット40を順に積層する。
(2)連結材50を下階建物ユニット30と上階建物ユニット40の同軸上にあって一直線状をなす柱31、41の中空部に挿通する(図3(A))。
本実施例において、連結材50は長尺鉄筋棒51からなり、鉄筋棒51の上端部と下端部にボルト51A、51Bを備える。鉄筋棒51は、上階建物ユニット40における柱41の上下端に設けた上下のエンドプレート41E、41Eが備える各挿通孔41Hに挿通されるとともに、下階建物ユニット30における柱31の上下端に設けた上下のエンドプレート31E、31Eが備える各挿通孔31Hに挿通される。鉄筋棒51は、上階建物ユニット40と下階建物ユニット30の柱31、41の中空部に挿通されたとき、上端部のボルト51Aを柱41の上エンドプレート41Eが備える挿通孔41Hから上方に突出し、下端部のボルト51Bを柱31の下エンドプレート31Eが備える挿通孔31Hから下方に突出する。
(3)上階建物ユニット40と下階建物ユニット30の柱41、31の中空部に挿通された連結材50(鉄筋棒51)の下端部を下部構造体たる基礎20に連結するとともに、該連結材50(鉄筋棒51)の上端部を上階建物ユニット40における柱41の上端に設けた上エンドプレート41Eに連結する(図3(B))。
本実施例において、基礎20は、図3(B)に示す如く、上下のフランジ22Fとウエブ22Wを備えたH形鋼22からなる。連結材50(鉄筋棒51)の下端部のボルト51Bは、下階建物ユニット30における柱31の下エンドプレート31Eが備える挿通孔31Hから下方に突出し、更に基礎20におけるH形鋼22の上フランジ22Fに設けた連結孔22Hに挿通され、該ボルト51Bに螺着されるナット52が該上フランジ22Fの下面に係止される。尚、H形鋼22は、上フランジ22Fと下フランジ22Fの間で、ウエブ22Wの両側に延在する補強用スチフナ22Sが設けられる(図3(B))。
また、連結材50(鉄筋棒51)の上端部のボルト51Aは、上階建物ユニット40における柱41の上エンドプレート41Eが備える挿通孔41Hから上方に突出し、該ボルト51Aに螺着されるナット53が該上エンドプレート41Eの上面に締結される。
従って、鉄筋棒51の上端ボルト51A(又は下端ボルト51B)に対するナット53(又はナット52)の締付けによって鉄筋棒51に生ずる張力を調整し、下階建物ユニット30と上階建物ユニット40の柱31、41と基礎20とを緊結するものになる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)建物ユニット30、40の柱31、41の中空部に挿通された連結材50(鉄筋棒51)により、建物ユニット30、40の柱31、41と下部構造体たる基礎20とを緊結する。従って、連結材50(鉄筋棒51)は、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部に位置して相隣接する4個の下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の各柱31(又は41)、ユニット建物10の外郭に位置して相隣接する2個の下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の各柱31(又は41)、又はユニット建物10の外郭に位置する下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の出隅部の柱31(又は41)等、ユニット建物10の外郭に対していかなる位置にある建物ユニット30、40の柱31、41であっても、当該柱31、41を下部構造体たる基礎20に確実に緊結することができる。
(b)前記建物ユニット30、40の柱31、41の中空部に挿通された連結材50(鉄筋棒51)の下端部を下部構造体たる基礎20に連結するとともに、該連結材50(鉄筋棒51)の上端部を建物ユニット30、40における上記柱31、41の上端に連結する。従って、連結材50(鉄筋棒51)により建物ユニット30、40の柱31、41と下部構造体たる基礎20とを確実に緊結することができる。
(c)前記下部構造体たる基礎20がH形鋼22を横置きした基礎からなり、連結材50(鉄筋棒51)の下端部が該基礎20におけるH形鋼22のフランジ22Fに設けた連結孔22Hに挿通されて該フランジ22Fの下面に係止される。従って、連結材50(鉄筋棒51)の下端部は下部構造体たる基礎20に埋込んだり、螺入することなく、該基礎20におけるH形鋼22のフランジ22Fの下面に係止されて該下部構造体たる基礎20に簡易に連結され、その施工性及び作業性を向上できる。
(実施例2)(図4)
実施例2のユニット建物10は、基礎20の上に実施例1におけると同様の下階建物ユニット30と上階建物ユニット40が順に積層されたものである。
実施例1のユニット建物10が実施例1におけると異なる点は、下階建物ユニット30を本発明の下部構造体とするものであり、上階建物ユニット40と下階建物ユニット30を以下の如くに連結する。即ち、上階建物ユニット40における柱41の中空部に上下に貫通するように挿通された線材状連結材60により、上階建物ユニット40の柱41と下階建物ユニット30とを緊結する。上階建物ユニット40は、各4個の柱41を下階建物ユニット30に緊結するものに限らず、各4個の柱41の任意の一部を下階建物ユニット30に緊結するものでも良い。具体的には以下の通りである。
(1)下階建物ユニット30の上に上階建物ユニット40を搭載する。
(2)連結材60を上階建物ユニット40における柱41の中空部に挿通する(図4(A))。
本実施例において、連結材60は長尺ワイヤ61からなり、ワイヤ61の上端部にボルト61Aを連結して備え、ワイヤ61の下端部に吊り環61Bを連結して備える。ワイヤ61は、柱41の中空部に挿通されたとき、上端部のボルト61Aを柱41の上エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから上方に突出し、下端部の吊り環61Bを柱41の中空部内で下エンドプレート41Eに近接する位置に留める。
(3)上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通された連結材60(ワイヤ61)の下端部を下部構造体たる下階建物ユニット30に連結するとともに、該連結材60(ワイヤ61)の上端部を上階建物ユニット40における柱41の上端に設けた上エンドプレート41Eに連結する(図4(B))。
本実施例において、下階建物ユニット30は柱31の上エンドプレート31Eの上面にフック62を取付けられて備える。下階建物ユニット30の上に上階建物ユニット40が積層されたとき、柱31に備えた上記フック62は、上階建物ユニット30における柱41の下エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから柱41の中空部内で該下エンドプレート41E近くまで挿入される。そこで、上階建物ユニット40の柱41の中空部内の下エンドプレート41Eに近接する位置まで挿通された連結材60(ワイヤ61)の下端部の吊り環61Bが、上記フック62に係入され得るものになる。
また、連結材60(ワイヤ61)の上端部のボルト61Aは、上階建物ユニット40における柱41の上エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから上方に突出し、該ボルト61Aに螺着されるナット63が該上エンドプレート41Eの上面に締結される。
従って、ワイヤ61の上端ボルト61Aに対するナット63の締付けによってワイヤ61に生ずる張力を調整し、上階建物ユニット40の柱41と下階建物ユニット30とを緊結するものになる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通された連結材60により、上階建物ユニット40の柱41と下部構造体としての下階建物ユニット30とを緊結する。従って、連結材60は、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部に位置して相隣接する4個の上階建物ユニット40の各柱41、ユニット建物10の外郭に位置して相隣接する2個の上階建物ユニット40の各柱41、又はユニット建物10の外郭に位置する上階建物ユニット40の出隅部の柱41等、ユニット建物10の外郭に対していかなる位置にある上階建物ユニット40の柱41であっても、当該柱41を下部構造体としての下階建物ユニット30に確実に緊結することができる。
(b)前記上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通された連結材60の下端部を下部構造体としての下階建物ユニット30に連結するとともに、該連結材60の上端部を上階建物ユニット40における上記柱41の上端に連結する。従って、連結材60により上階建物ユニット40の柱41と下部構造体としての下階建物ユニット30とを確実に緊結することができる。
尚、本実施例では、上階建物ユニット40の柱41を連結材60によって下部構造体たる下階建物ユニット30における柱31の上エンドプレート31E(柱頭)に連結するものである。従って、この連結に伴い連結材60に生じる緊張力は上階建物ユニット40の柱41に作用し、下階建物ユニット30の柱31に作用するところがない。即ち、下階建物ユニット30の柱31における軸力の増加を招くことがない。
(c)前記連結材60がワイヤ61からなるものとすることにより、柱41の中空部に挿通される施工前段階で、該連結材60として長尺の鉄筋棒を用いる場合に比して、連結材60となるワイヤ61を巻線状態で取扱いでき、その取扱性を向上できる。
(実施例3)(図5、図6)
実施例3のユニット建物10は、基礎20の上に実施例1におけると同様の下階建物ユニット30と上階建物ユニット40が順に積層されたものである。
実施例3のユニット建物10が実施例1におけると異なる点は、ユニット建物10の側面視で下階建物ユニット30の水平方向長さを上階建物ユニット40の水平方向長さより長くし、下階建物ユニット30と上階建物ユニット40の水平方向の一端の柱31、41を同一水平方向位置に配置し、上階建物ユニット40の水平方向の他端の柱41を下階建物ユニット30の水平方向の他端の柱31より一定距離セットバック配置したものである。従って、上階建物ユニット40の水平方向の他端に位置する柱41が、下階建物ユニット30の水平方向に沿う天井梁33の中間部に搭載されるものになる。
これにより、実施例3のユニット建物10にあっては、C形鋼を横置きした天井梁33を有する下階建物ユニット30を下部構造体とするものであり、上階建物ユニット40と下階建物ユニット30を以下の如くに連結する。即ち、上階建物ユニット40において上述の如くにセットバック配置した柱41の中空部に上下に貫通するように挿通された線材状連結材70により、上階建物ユニット40の柱41と下階建物ユニット30の天井梁33とを緊結する。具体的には以下の通りである。
(1)下階建物ユニット30の上に上階建物ユニット40をセットバック配置する。
(2)連結材70を上階建物ユニット40における柱41の中空部に挿通する(図6(A))。
本実施例において、連結材70は長尺ワイヤ71からなり、ワイヤ71の上端部と下端部にボルト71A、71Bを連結して備える。ワイヤ71は、上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通されたとき、上端部のボルト71Aを柱41の上エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから上方に突出し、下端部のボルト71Bを柱41の下エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから下方に突出する。
(3)上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通された連結材70(ワイヤ71)の下端部を下部構造体たる下階建物ユニット30における天井梁33に連結するとともに、該連結材70(ワイヤ71)の上端部を上階建物ユニット40における柱41の上端に設けた上エンドプレート41Eに連結する(図6(B))。
本実施例において、下階建物ユニット30の天井梁33は上下のフランジ34Fとウエブ34Wを備えたC形鋼34からなる。連結材70(ワイヤ71)の下端部のボルト71Bは、上階建物ユニット40における柱41の下エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから下方に突出し、更に下階建物ユニット30における天井梁33の上フランジ34Fに設けた連結孔34Hに挿通され、該ボルト71Bに螺着されるナット72が該上フランジ34Fの下面に係止される。
また、連結材71(ワイヤ71)の上端部のボルト71Aは、上階建物ユニット40における柱41の上エンドプレート41Eに設けた挿通孔41Hから上方に突出し、該ボルト71Aに螺着されるナット73が該上エンドプレート41Eの上面に締結される。
従って、ワイヤ71の上端ボルト71A(又は下端ボルト71B)に対するナット73(又は72)の締付けによってワイヤ71に生ずる張力を調整し、下階建物ユニット30の天井梁33と上階建物ユニット40の柱41とを緊結するものになる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通された連結材70により、上階建物ユニット40の柱41と下部構造体としての下階建物ユニット30とを緊結する。従って、連結材70は、ユニット建物10の外郭に位置して相隣接する2個の上階建物ユニット40の各柱41、又はユニット建物10の外郭に位置する上階建物ユニット40の出隅部の各柱41等、ユニット建物10の外郭に対していかなる位置にある上階建物ユニット40の柱41であっても、当該柱41を下部構造体たる下階建物ユニット30に確実に緊結することができる。
(b)前記上階建物ユニット40の柱41の中空部に挿通された連結材70の下端部を下部構造体としての下階建物ユニット30に連結するとともに、該連結材70の上端部を上階建物ユニット40における上記柱41の上端に連結する。従って、連結材70により上階建物ユニット40の柱41と下部構造体としての下階建物ユニット30とを確実に緊結することができる。
(c)前記下部構造体がC形鋼34を横置きした天井梁33を有する下階建物ユニット30からなり、連結材70の下端部が該下階建物ユニット30の天井梁33におけるC形鋼のフランジ34Fに設けた連結孔34Hに挿通されて該フランジ34Fの下面に係止される。従って、連結材70の下端部は下部構造体たる下階建物ユニット30の天井梁33に螺入することなく、該天井梁33におけるC形鋼34のフランジ34Fの下面に係止されて該下部構造体たる下階建物ユニット30に簡易に連結され、その施工性及び作業性を向上できる
(d)前記連結材70がワイヤ71からなるものとすることにより、柱41の中空部に挿通される施工前段階で、該連結材70として長尺の鉄筋棒を用い場合に比して、連結材70となるワイヤ71を巻線状態で取扱いでき、その取扱性を向上できる。
(実施例4)(図8〜図17)
図8(A)は実施例1として図1に示したと同様のユニット建物10において、相隣接する下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の各上部がジョイント板110(図9(A))、又はジョイント板120(図9(B))を介して互いに接合されるものを示している。
ジョイント板110は、図9(A)に示す如く、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部で、4個の下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の柱コーナー部が突き合わされ、相隣接する4個の建物ユニット30(又は40)の各柱31(又は41)の中空部に挿通される各連結材50(鉄筋棒51)が挿通し得る4個の挿通孔111と、それらの4個の建物ユニット30(又は40)の柱31(又は41)に接続されている天井梁33(又は43)とボルト締結されるための4個のボルト孔112を備える。
ジョイント板120は、図9(B)に示す如く、ユニット建物10の外郭に位置し、2個の建物ユニット30(又は40)の柱コーナー部が突き合わされ、相隣接する2個の建物ユニット30(又は40)の各柱31(又は41)の中空部に挿通される各連結材50(鉄筋棒51)が挿通し得る2個の挿通孔111と、それらの2個の建物ユニット30(又は40)の柱31(又は41)に接続されている天井梁33(又は43)とボルト締結されるための2個のボルト孔112を備える。
図8(B)は、相隣接する建物ユニット30(又は40)の各上部がジョイント板120(図9(B))又はジョイント板130(図9(C))を介して接合されるものを示している。ジョイント板120は、図8(A)におけるジョイント板120と同様である。
ジョイント板130は、図9(C)に示す如く、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部で、2個の建物ユニット30(又は40)の柱コーナー部と、1個の建物ユニット30(又は40)の梁中間部が突き合わされ、相隣接するそれら2個の建物ユニット30(又は40)の各柱31(又は41)の中空部に挿通される各連結材50(鉄筋棒51)が挿通し得る2個の挿通孔111と、それらの2個の建物ユニット30(又は40)の柱31(又は41)に接続されている天井梁33(又は43)とボルト締結されるための2個のボルト孔112と、1個の建物ユニット30(又は40)の天井梁33(又は43)の梁中間部2カ所とボルト締結されるための2個のボルト孔113を備える。
以下、ジョイント板110、120、130による建物ユニット30、40の連結構造について、ジョイント板110の使用例を代表として詳述する。
即ち、図10に示す如く、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部に位置して相隣接する4個の下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の各柱31(又は41)を前述の如くに連結材50(鉄筋棒51)により下部構造体たる基礎20に緊結するに先立ち、それらの4個の下階建物ユニット30(又は上階建物ユニット40)の上部の天井梁33(又は43)がジョイント板110を介して接合されるようにしたものである。具体的には以下の通りである。
(1)基礎20の上に相隣接する4個の下階建物ユニット30を設置する(図11)。
(2)4個の各下階建物ユニット30の相隣接する4個の柱31の上エンドプレート31E及び4個の天井梁33の上フランジ34Fの上面にジョイント板110が載置される。各天井梁33の上フランジ34Fに設けた挿通孔34Jに挿通したボルト113をジョイント板110の各ボルト孔112に挿通し、このボルト113及びナット114により、各天井梁33がジョイント板110に締結される(図12、図14)。
(3)4個の上階建物ユニット40が対応する各下階建物ユニット30の上に載置される。各上階建物ユニット40の相隣接する4個の柱41の下エンドプレート41E及び4個の床梁42の下フランジの下面が、上述(2)のジョイント板110の上に載置される。このとき、ジョイント板110の上面に突設しているボルト113及びナット114は、上階建物ユニット40の床梁42の下フランジに設けられている大径孔42Hに挿通される(図12、図16)。
(4)4個の各上階建物ユニット40の相隣接する4個の柱41の上エンドプレート41E及び4個の天井梁43の上フランジ44Fの上面にジョイント板110が載置される。各天井梁43の上フランジ44Fに設けた挿通孔44Jに挿通したボルト115をジョイント板110の各ボルト孔112に挿通し、このボルト115及びナット116により、各天井梁43がジョイント板110に締結される(図12、図15)。
(5)連結材50(鉄筋棒51)を上述(4)のジョイント板110の4個の挿通孔111及び4個の各上階建物ユニット40における柱41の上エンドプレート41Eの挿通孔41Hから、それらの柱41の中空部に挿通する(図13)。
更に、この連結材50(鉄筋棒51)を各上階建物ユニット40における柱41の下エンドプレート41Eの挿通孔41H、上述(2)のジョイント板110の4個の挿通孔111及び4個の各下階建物ユニット30における柱31の上エンドプレート31Eの挿通孔31Hから、それらの柱31の中空部に挿通する。
そして、この連結材50(鉄筋棒51)の下端部のボルト51Bを4個の各下階建物ユニット30における柱31の下エンドプレート31Eの挿通孔31Hから下方に突出し、このボルト51Bを下部構造体たる基礎20に連結する。即ち、柱31の下エンドプレート31Eの挿通孔31Hから下方に突出しているボルト51Bを、基礎20におけるH形鋼22の上フランジ22Fに設けた連結孔22Hに挿通し、該ボルト51Bに螺着されるナット52が該上フランジ22Fの下面に係止される(図10)。
(6)4個の各上階建物ユニット40における柱41の上エンドプレート41E及び上述(4)のジョイント板110の挿通孔111から上方に突出している各連結材50(鉄筋棒51)の上端部のボルト51Aに、ナット53が締結される(図10)。
従って、鉄筋棒51の上端ボルト51A(又は下端ボルト51B)に対するナット53(又はナット52)の締付けによって鉄筋棒51に生ずる張力を調整し、下階建物ユニット30と上階建物ユニット40の柱31、41と基礎20とを緊結するものになる。
従って、本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)前記下部構造体たる基礎20の上に複数の相隣接する建物ユニット30(又は40)を積層し、それらの相隣接する建物ユニット30(又は40)の各上部がジョイント板110を介して互いに接合される。従って、ユニット建物10の外郭に対していかなる位置にある建物ユニット30(又は40)の柱31(又は41)であっても、当該柱31(又は41)を、連結材50(鉄筋棒51)により実施例1における如くに下部構造体たる基礎20に確実に緊結することに加え、当該ユニット建物10を構成するように水平方向にて相隣接する複数の建物ユニット30(又は40)を互いに確実に接合できる。
(b)前記相隣接する建物ユニット30(又は40)の各上部が、ボルト113(又は115)によりジョイント板110に締結される。従って、ジョイント板110とボルト113(又は115)を用いることにより、水平方向にて相隣接する複数の建物ユニット30(又は40)を互いに簡易かつ確実に接合できる。
(実施例5)(図17)
実施例5のユニット建物10に適用されるジョイント板210は、実施例4で用いたジョイント板110の変形例である。ジョイント板210は、ジョイント板110において各連結材50(鉄筋棒51)を挿通可能にした挿通孔111と同様の挿通孔211を備えるとともに、ジョイント板110において建物ユニット30(又は40)の天井梁33(又は43)とボルト締結するために設けたボルト孔112に代わるピン212を備える。
実施例5のユニット建物10にあっては、相隣接する建物ユニット30(又は40)の上部の天井梁33(又は43)が備える挿通孔34J(又は44J)に、ジョイント板210に設けたピン212を径方向の隙間なく係合する。これにより、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部に位置して相隣接する4個の建物ユニット30(又は40)の各柱31(又は41)を、連結材50(鉄筋棒51)により実施例1における如くに下部構造体たる基礎20に緊結するとともに、それらの4個の建物ユニット30(又は40)の上部の天井梁33(又は43)がジョイント板210を介して接合されるものになる。ピン付ジョイント板210を用いることにより、水平方向にて相隣接する複数の建物ユニット30(又は40)を互いに簡易かつ確実に接合できる。
尚、実施例4で用いた他のジョイント板120、130も、それらのボルト孔112をジョイント板210におけるピン212に代えたピン付ジョイント板に変更できる。
(実施例6)(図18〜図20)
実施例6のユニット建物10に適用されるジョイント板310は、実施例4で用いたジョイント板110の変形例である。ジョイント板310は、図19に示す如く、ジョイント板110において各連結材50(鉄筋棒51)を挿通可能にした挿通孔111と同様の4個の挿通孔311を備えるとともに、これらの4個の挿通孔311と、4個の建物ユニット30(又は40)の相隣接する4個の柱31(又は41)における上エンドプレート31E(又は41E)が備えて各連結材50(鉄筋棒51)を挿通可能にした各挿通孔31H(又は41H)とが図20に示す如く、平面視で高精度に同一位置となるように設定し、かつ各連結材50(鉄筋棒51)がそれらの挿通孔311、挿通孔31H(又は41H)に径方向で隙間なく挿通するようにしたものである。
これにより、ユニット建物10の外郭に囲まれた内部に位置して相隣接する4個の建物ユニット30(又は40)の各柱31(又は41)を、図18(A)に示す如く、連結材50(鉄筋棒51)により下部構造体たる基礎20に緊結するとともに、それらの4個の建物ユニット30(又は40)の上部の天井梁33(又は43)が図18(B)、(C)に示す如くジョイント板310を介して接合されるものになる。ジョイント板310を用い、かつ連結材50を用いることにより、水平方向にて相隣接する複数の建物ユニット30(又は40)を互いに簡易かつ確実に接合できる。連結材50が、柱31(又は41)の上端に設けたエンドプレート31E(又は41E)の挿通孔31H(又は41H)に対する嵌合精度と、ジョイント板310に設けた挿通孔311に対する嵌合精度を高精度に設定することにより、複数の建物ユニット30(又は40)の水平方向の接合位置精度を向上できる。連結材50(鉄筋棒51)は建物ユニット30(又は40)の柱31(又は41)を下部構造体に緊結する機能と、相隣接する建物ユニット30(又は40)の上部を接合する機能とを併せ果たすものであり、その軸径は大きくなる。
尚、実施例4で用いた他のジョイント板120、130も、各連結材50(鉄筋棒51)を挿通可能にした挿通孔111と同様の挿通孔311を上述の如くに備えることで、各連結材50(鉄筋棒51)を併せ用いて各建物ユニット30(又は40)を水平方向にて接合するジョイント板に変更できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明は3階建以上のユニット建物にも適用できる。
本発明は、下部構造体の上に積層された建物ユニットを、該下部構造体に連結する建物ユニットの連結構造において、建物ユニットの柱の中空部に挿通された連結材により、建物ユニットの柱と下部構造体とを緊結するようにしたものである。これにより、ユニット建物の外郭に対していかなる位置にある建物ユニットの柱であっても、当該柱を下部構造体に確実に緊結することにある。
10 ユニット建物
20 基礎
22 H形鋼
22F フランジ
22H 連結孔
30 下階建物ユニット
31 柱
33 天井梁
34 C形鋼
34F フランジ
34H 連結孔
40 上階建物ユニット
41 柱
43 天井梁
50、60、70 連結材
61、71 ワイヤ
110、120、130 ジョイント板
113、115 ボルト
210 ジョイント板
212 ピン
310 ジョイント板
311 挿通孔

Claims (13)

  1. 下部構造体の上に積層された建物ユニットを、該下部構造体に連結する建物ユニットの連結構造において、
    建物ユニットの柱の中空部に上下に貫通するように挿通された連結材により、建物ユニットの柱と下部構造体とを緊結することを特徴とする建物ユニットの連結構造。
  2. 前記建物ユニットの柱の中空部に挿通された連結材の下端部を下部構造体に連結するとともに、該連結材の上端部を建物ユニットにおける上記柱の上端に連結する請求項1に記載の建物ユニットの連結構造。
  3. 前記下部構造体がフランジとウエブを備えた形鋼を有してなり、連結材の下端部が該下部構造体における形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止されてなる請求項2に記載の建物ユニットの連結構造。
  4. 前記下部構造体がH形鋼を横置きした基礎からなり、連結材の下端部が該基礎におけるH形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止されてなる請求項3に記載の建物ユニットの連結構造。
  5. 前記下部構造体がC形鋼からなる梁を有する下階建物ユニットからなり、連結材の下端部が該下階建物ユニットの梁におけるC形鋼のフランジに設けた連結孔に挿通されて該フランジの下面に係止されてなる請求項3に記載の建物ユニットの連結構造。
  6. 前記連結材がワイヤからなる請求項1〜5のいずれかに記載の建物ユニットの連結構造。
  7. 前記下部構造体の上に、水平方向に相隣接する複数の建物ユニットを積層し、それらの相隣接する建物ユニットの各上部がジョイント板を介して互いに接合される請求項1〜6のいずれかに記載の建物ユニットの連結構造。
  8. 前記相隣接する建物ユニットの各上部が、ボルトによりジョイント板に締結されてなる請求項7に記載の建物ユニットの連結構造。
  9. 前記相隣接する建物ユニットの各上部が備える孔に、ジョイント板に設けたピンを係合してなる請求項7に記載の建物ユニットの連結方法。
  10. 前記相隣接する建物ユニットの各柱の上端に設けたエンドプレートが備える挿通孔のそれぞれに隙間なく挿通された前記連結材のそれぞれが、ジョイント板に設けた孔に係入されてなる請求項7に記載の建物ユニットの連結方法。
  11. 下部構造体の上に積層された建物ユニットを、該下部構造体に連結する建物ユニットの連結方法において、
    建物ユニットの柱の中空部に連結材を挿通し、この連結材により建物ユニットの柱と下部構造体とを緊結することを特徴とする建物ユニットの連結方法。
  12. 前記建物ユニットの柱の中空部に挿通された連結材の下端部を下部構造体に連結するとともに、該連結材の上端部を建物ユニットにおける上記柱の上端に連結する請求項11に記載の建物ユニットの連結方法。
  13. 前記下部構造体の上に複数の相隣接する建物ユニットを積層し、それらの相隣接する建物ユニットの各上部がジョイント板を介して互いに接合される請求項11又は12に記載の建物ユニットの連結方法。
JP2013118312A 2013-03-14 2013-06-04 建物ユニットの連結構造 Expired - Fee Related JP6235245B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013118312A JP6235245B2 (ja) 2013-03-14 2013-06-04 建物ユニットの連結構造

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052485 2013-03-14
JP2013052485 2013-03-14
JP2013118312A JP6235245B2 (ja) 2013-03-14 2013-06-04 建物ユニットの連結構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014198985A true JP2014198985A (ja) 2014-10-23
JP6235245B2 JP6235245B2 (ja) 2017-11-22

Family

ID=52356047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013118312A Expired - Fee Related JP6235245B2 (ja) 2013-03-14 2013-06-04 建物ユニットの連結構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6235245B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6029711B1 (ja) * 2015-05-28 2016-11-24 株式会社渋谷 ユニット建物
KR102112600B1 (ko) 2018-12-13 2020-05-19 주식회사 포스코에이앤씨건축사사무소 내외장재 손상없이 체결이 가능한 건축모듈의 접합구조 및 이를 이용한 모듈 건축물 및 그 제조방법
KR20210126874A (ko) * 2020-04-13 2021-10-21 주식회사 포스코 합성기둥
JP2022016579A (ja) * 2016-12-02 2022-01-21 エムアールシービー イノベーションズ スンディリアン ブルハド プレハブ方式ボリューメトリック建造モジュールのための接続システムおよび方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4023315A (en) * 1968-07-26 1977-05-17 Elcon A.G. Prefabricated buildings
JPH0514308U (ja) * 1991-08-07 1993-02-23 大和ハウス工業株式会社 ユニツトボツクス
JPH11256696A (ja) * 1998-03-11 1999-09-21 Misawa Homes Co Ltd 建物ユニットの連結プレートおよび連結方法
JP2001152555A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Sekisui Chem Co Ltd 建物ユニットの連結方法及びジョイントプレート
JP2012070281A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Canon Inc 撮像システム、情報処理装置及び情報処理方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4023315A (en) * 1968-07-26 1977-05-17 Elcon A.G. Prefabricated buildings
JPH0514308U (ja) * 1991-08-07 1993-02-23 大和ハウス工業株式会社 ユニツトボツクス
JPH11256696A (ja) * 1998-03-11 1999-09-21 Misawa Homes Co Ltd 建物ユニットの連結プレートおよび連結方法
JP2001152555A (ja) * 1999-11-30 2001-06-05 Sekisui Chem Co Ltd 建物ユニットの連結方法及びジョイントプレート
JP2012070281A (ja) * 2010-09-24 2012-04-05 Canon Inc 撮像システム、情報処理装置及び情報処理方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6029711B1 (ja) * 2015-05-28 2016-11-24 株式会社渋谷 ユニット建物
JP2016223111A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 株式会社渋谷 ユニット建物
JP2022016579A (ja) * 2016-12-02 2022-01-21 エムアールシービー イノベーションズ スンディリアン ブルハド プレハブ方式ボリューメトリック建造モジュールのための接続システムおよび方法
JP7288031B2 (ja) 2016-12-02 2023-06-06 エムアールシービー イノベーションズ スンディリアン ブルハド プレハブ方式ボリューメトリック建造モジュールのための接続システムおよび方法
KR102112600B1 (ko) 2018-12-13 2020-05-19 주식회사 포스코에이앤씨건축사사무소 내외장재 손상없이 체결이 가능한 건축모듈의 접합구조 및 이를 이용한 모듈 건축물 및 그 제조방법
WO2020122307A1 (ko) * 2018-12-13 2020-06-18 주식회사 포스코에이앤씨건축사사무소 내외장재 손상없이 체결이 가능한 건축모듈의 접합구조 및 이를 이용한 모듈 건축물 및 그 제조방법
KR20210126874A (ko) * 2020-04-13 2021-10-21 주식회사 포스코 합성기둥
KR102382353B1 (ko) * 2020-04-13 2022-04-04 주식회사 포스코 합성기둥

Also Published As

Publication number Publication date
JP6235245B2 (ja) 2017-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5707418B2 (ja) コンテナ型ユニット建築の連結工法
KR102079008B1 (ko) 단부모멘트 및 휨 저항력이 보강된 보와 기둥의 이-지(ez) 결합구조
WO2015140890A1 (ja) 柱構造及びベース部材
JP6235245B2 (ja) 建物ユニットの連結構造
KR20130139029A (ko) H 형강을 이용한 건축 모듈러 기둥 접합구조
KR20100023089A (ko) 에이치빔 연결구조체
KR101625136B1 (ko) 프리캐스트 src기둥과 프리캐스트 src보의 셀프포지셔닝 연결구조
JP2009102909A (ja) 埋込金物およびその取り付け方法
KR101129502B1 (ko) I 형 합성 거더
JP2016216955A (ja) 外装材取付構造
JP2009249900A (ja) プレキャストコンクリート製梁部材及び積層梁
KR100963586B1 (ko) 유닛 모듈라 시스템의 연결구, 모듈라 유닛 및 그 모듈라유닛의 제작방법
JP6336773B2 (ja) 山留めh形鋼杭の接合構造および建込み方法
JP6435576B2 (ja) クロスバーを含んだ基礎構造物施工方法
JP6353647B2 (ja) 免震装置接合構造
JP5344702B2 (ja) 柱とスラブの接合構造
JP2012241467A (ja) 壁床式鉄筋コンクリート構造物
JP6893789B2 (ja) 切梁火打接続構造および切梁火打接続ピース
JP5439002B2 (ja) 拡張ユニットの取付構造および拡張ユニットの取付方法およびユニット式建物
JP4814019B2 (ja) 杭と上部構造物の接合構造及び方法
JP6588721B2 (ja) ばら物貯槽
JP5891982B2 (ja) 耐力壁の接合構造
JP2005240422A (ja) 柱梁接合部
JP2018009355A (ja) 柱梁の接合構造
JP2008297832A (ja) 免震建物の補強構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171026

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6235245

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees