JP2014198462A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
Description
ルフィルムであって、前記樹脂層(X)が、ガラス転移温度Tgが105℃以上135℃以下のポリエステル樹脂(a)と、ガラス転移温度Tgが65℃以上95℃以下のポリエステル樹脂(b)と、メラミン化合物(c)と、カルボジイミド化合物(d)を含む樹脂組成物(α)を用いて形成された層であり、煮沸処理試験前後のフィルムヘイズ変化量ΔHz(ΔHz=煮沸処理試験後のフィルムヘイズ−煮沸処理試験前のフィルムヘイズ)が5.0%未満であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。
(2)前記樹脂組成物(α)が、ポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、メラミン化合物(c)を固形分重量で20〜60重量部、カルボジイミド化合物(d)を20〜40重量部含むことを特徴とする(1)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(3)前記カルボジイミド化合物(d)が、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物であることを特徴とする(1)または(2)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(4)前記ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物が、下記式(1)で表されることを特徴とする(3)に記載の積層ポリエステルフィルム。
R1、R2は、それぞれ下記式(2)〜式(4)のいずれかを表す。
R1、R2は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
(5)前記樹脂層(X)の厚みが、50〜150nmであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(6)前記樹脂層(X)の厚みが70〜130nmであることを特徴とする(1)〜(5)いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
(7)該樹脂層(X)を有する面側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が5.1%から5.6%であることを特徴とする(6)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(8)積層ポリエステルフィルムがハードコート用であることを特徴とする(6)または(7)に記載の積層ポリエステルフィルム。
(9)ポリエステルフィルムの少なくとも片面に樹脂層(X)を有する(1)〜(8)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法であって、ポリエステルフィルムの少なくとも片側に、ガラス転移温度Tgが105℃以上135℃以下のポリエステル樹脂(a)と、ガラス転移温度Tgが65℃以上95℃以下のポリエステル樹脂(b)と、メラミン化合物(c)と、カルボジイミド化合物(d)を含む樹脂組成物(α)を含む塗液を塗布し、次いで、前記樹脂組成物(α)を塗布したポリエステルフィルムを少なくとも一軸方向に延伸し、次いで、熱処理を施し、樹脂層(X)を形成せしめる工程を含むことを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。
(10)前記樹脂組成物(α)が、ポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、メラミン化合物(c)を固形分重量で20〜60重量部、カルボジイミド化合物(d)を20〜40重量部含むことを特徴とする(9)に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
(11)前記カルボジイミド化合物(d)が、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物であることを特徴とする(9)または(10)に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
(12)前記カルボジイミド化合物(d)が、下記式(1)で表されることを特徴とする(11)に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
R1、R2は、それぞれ下記式(2)〜(4)を表す。
R1、R2は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
(13)前記樹脂層(X)の厚みが、50〜150nmであることを特徴とする(9)〜(12)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
(14)前記樹脂層(X)の厚みが、70〜130nmであることを特徴とす(9)〜(13)のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
(15)該樹脂層(X)を有する面側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が5.1%から5.6%であることを特徴とする(14)に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
(16)積層ポリエステルフィルムがハードコート用であることを特徴とする(14)または(15)に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
R1、R2は、それぞれ下記式(2)〜(4)のいずれかを表す。
R1、R2は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
また、本発明の積層ポリエステルフィルムは、樹脂層(X)を有する面側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が4.5%以上6.0%以下であることが好ましい。
本発明の積層ポリエステルフィルムの樹脂層(X)を形成せしめる樹脂組成物(α)に含有するポリエステル樹脂とは、主鎖あるいは側鎖にエステル結合を有するものを表し、カルボン酸成分とグリコール成分を原料として重縮合して得ることができるものである。
本発明の樹脂層(X)を形成せしめる樹脂組成物(α)は、さらにメラミン化合物(c)を含有する必要がある。
本発明の樹脂層(X)を形成せしめる樹脂組成物(α)は、さらにカルボジイミド化合物(d)を含むことが必要である。カルボジイミド化合物とは、下記一般式(5)で表されるカルボジイミド構造を1分子当たり少なくとも1つ以上有するものである。カルボジイミド化合物(d)は、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性などの点で、1分子中に2つ以上式(5)の構造を有するカルボジイミド化合物であることが特に好ましい。特に、ポリエステル樹脂やアクリル樹脂などのポリマーの末端や側鎖に、複数の式(5)の構造を有する、高分子型のイソシアネート化合物を用いると、本発明の樹脂層(X)をポリエステルフィルム上に設け、積層ポリエステルフィルムとしたときに、樹脂層(X)の可撓性や強靭性が高まり好ましく用いることができる。
なお、本発明における「低級」とは、炭素数1以上5以下を表す。
さらに、上記イソシアネート基と反応し得る少なくとも1つの水酸基を有する有機化合物で、例えば、一般式(9)の化合物が挙げられる。
一般式(9)で表される化合物としては、ジアルキルアミノアルコール、具体的には3−ジメチルアミノ−1−プロパノール、3−ジエチルアミノ−1−プロパノール、1−ジエチルアミノ−2−プロパノールなどを挙げることができ、特に1−ジエチルアミノ−2−プロパノールが特に好ましい。
本発明における樹脂層(X)は、前述した基材となるポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリエステル樹脂(a)と、ポリエステル樹脂(b)と、メラミン化合物(c)と、カルボジイミド化合物(d)を含む樹脂組成物(α)を用いて形成された層である。ここで「用いて形成された」とは、基材となるポリエステルフィルムの少なくとも片面に、ポリエステル樹脂(a)と、ポリエステル樹脂(b)と、メラミン化合物(c)と、カルボジイミド化合物(d)の混合物が、基材フィルム上に層状に形成され、必要に応じて硬化あるいは架橋処理がなされることをいう。具体例を挙げれば、前記ポリエステル樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)、メラミン化合物(c)、カルボジイミド化合物(d)と、必要に応じて溶媒や界面活性剤などを含有する樹脂組成物(α)を含む塗液をポリエステルフィルム上へ塗布し、必要に応じて溶媒を乾燥、また必要に応じて硬化あるいは架橋処理させることによって、ポリエステルフィルム上に樹脂層(X)を形成することができる。
水系溶媒(e)を用いた樹脂組成物(α)を含む塗液は、必要に応じて水分散化または水溶化したポリエステル樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)、メラミン化合物(c)、カルボジイミド化合物(d)および水系溶媒(e)を任意の順番で所望の比率で混合、撹拌することで作製することができる。
ポリエステルフィルムへの樹脂組成物(α)を含む塗液の塗布方式は、公知の塗布方式、例えばバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ブレードコート法等の任意の方式を用いることができる。
次に、本発明の積層ポリエステルフィルムの製造方法について、ポリエステルフィルムにポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す。)フィルムを用いた場合を例にして説明するが、当然これに限定されるものではない。まず、PETのペレットを十分に真空乾燥した後、押出機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出し、冷却固化せしめて未延伸(未配向)PETフィルム(Aフィルム)を作製する。このフィルムを80〜120℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸して一軸配向PETフィルム(Bフィルム)を得る。このBフィルムの少なくとも片面に所定の濃度に調製した本発明の樹脂組成物(α)を含む塗液を塗布する。この時、塗液を塗布する前にPETフィルムの塗布面にコロナ放電処理等の表面処理を行ってもよい。コロナ放電処理等の表面処理を行うことで、樹脂組成物(α)のPETフィルムへの濡れ性を向上させ、樹脂組成物(α)のはじきを防止し、均一な塗布厚みを達成することができる。
(1)透明性の評価方法
透明性は、初期ヘイズ(%)により評価した。ヘイズの測定は、常態(温度23℃、相対湿度65%)において、積層ポリエステルフィルムを1時間放置した後、日本電色工業(株)製濁度計「NDH5000]を用いて行った。3回測定した平均値を、その積層ポリエステルフィルムの初期ヘイズとした。透明性は、ヘイズの値により、4段階評価を行った。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
S:1.0%未満
A:1.0%以上1.5%未満
B:1.5%以上2.0%未満
C:2.0%以上。
(2−1)初期接着性の評価方法
積層ポリエステルフィルムの樹脂層(X)の表面上に、下記の割合で混合したUV硬化樹脂を、バーコーターを用いて硬化後のUV硬化樹脂層の膜厚が2μmとなるように均一に塗布した。
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート :60重量部
(日本化薬(株)製“カヤラッド”(登録商標) DPHA)
・ペンタエリスエリトールトリアクリレート :40重量部
(日本化薬(株)製“カヤラッド” (登録商標) PETA)
・光重合開始剤(長瀬産業(株)社製“イルガキュア”(登録商標)184):3重量部
・メチルエチルケトン :100重量部
次いで、UV硬化樹脂層の表面から9cmの高さにセットした120W/cmの照射強度を有する集光型高圧水銀灯(アイグラフィックス(株)製 H03−L31)で、積算照射強度が300mJ/cm2となるように紫外線を照射し、硬化させ、積層ポリエステルフィルム上にハードコート層が積層されたハードコート積層ポリエステルフィルムを得た。得られたハードコート積層ポリエステルフィルムのハードコート積層面に、1mm2のクロスカットを100個入れ、セロテープ(登録商標)(ニチバン(株)製CT405AP)を貼り付け、ハンドローラーで1.5kg/cm2の荷重で押し付けた後、ハードコート積層ポリエステルフィルムに対して90度方向に急速に剥離した。接着性は残存したクロスカットの個数により、4段階評価を行った。残存したクロスカットの個数は、3回実施した平均値とした。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
S:100個残存
A:80個以上100個未満残存
B:50個以上80個未満残存
C:0個以上50個未満残存。
(2−1)と同様の方法でハードコート積層ポリエステルフィルムを得た。得られたハードコート積層ポリエステルフィルムを、湿度85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽中に240時間放置し、その後常態(23℃、相対湿度65%)で1時間乾燥させ、湿熱接着試験用ハードコート積層サンプルを得た。得られた湿熱接着試験用ハードコート積層サンプルについて、(2−1)と同様の方法で接着性評価を行い、4段階評価を行った。残存したクロスカットの個数は、3回実施した平均値とした。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
上記UV硬化樹脂を(2−1)の評価と同様に積層ポリエステルフィルムの樹脂層表面に塗布、硬化させ耐煮沸接着性評価サンプルを得た。次に耐煮沸接着性評価サンプルを10cm×10cmの大きさに切り出し、それぞれクリップに固定し吊り下げた状態にした後、ビーカーに準備した純水からなる沸騰した湯(100℃)の中に積層ポリエステルフィルム全面が浸漬する状態で18時間入れた。その後、耐煮沸接着性評価サンプルを取り出し常態(23℃、相対湿度65%)にて1時間乾燥させ、耐煮沸接着性試験用ハードコート積層サンプルを得た。得られた耐煮沸接着性試験用ハードコート積層サンプルについて、(2−1)と同様の方法で接着性評価を行い、4段階評価を行った。残存したクロスカットの個数は、3回実施した平均値とした。Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
耐熱水透明性は、熱水への積層ポリエステルフィルム浸漬前後のヘイズ変化量(ΔHz)(%)により評価した。積層ポリエステルフィルムを10cm×10cmの大きさに切り出し、クリップに固定し吊り下げた状態のした後、ビーカーに準備した純水からなる沸騰した湯(100℃)の中に積層ポリエステルフィルム全面が浸漬する状態で1時間入れた。その後、積層ポリエステルフィルムを取り出し常態(23℃、相対湿度65%)にて1時間乾燥させ、耐熱水透明性試験用サンプルを得た。ここで、ポリエステルフィルムの片面にのみ樹脂層(X)を有するサンプルの場合は、樹脂層と反対にあるポリエステルフィルムの面を、アセトンを含ませた不織布(小津産業(株)製、ハイゼガーゼNT−4)にて拭き取り、さらに常態で1時間放置乾燥させ、樹脂層とは反対にあるポリエステルフィルム面から析出したオリゴマーを除去し、耐熱水透明性試験用サンプルとした。
得られた耐熱水透明性試験用サンプルについて、(1)と同様の方法で透明性評価を行い、得られた値を煮沸試験処理後ヘイズ(%)とした。この値から、煮沸試験処理前ヘイズ(%)(=初期ヘイズ)を差し引いた値を煮沸試験処理前後のフィルムヘイズ変化量ΔHz(ΔHz=煮沸試験処理後ヘイズ−煮沸試験処理前ヘイズ)として、耐熱水透明性評価を行い、4段階評価を行なった。
Cは実用上問題のあるレベル、Bは実用レベルであり、SとAのものは良好とした。
S:3.0%未満
A:3.0%以上5.0%未満
B:5.0%以上6.0%未満
C:6.0%以上。
(2−1)と同様の方法にて、積層ポリエステルフィルム上に厚み2μmのハードコート層が積層されたハードコートフィルムを得た。次いで、得られたハードコートフィルムから、8cm(ハードコートフィルム幅方向)×10cm(ハードコートフィルム長手方向)の大きさのサンプルを切り出し、ハードコート層の反対面に黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニールテープNo.200―50−21:黒)を、気泡を噛み込まないように張り合わせた。
S:干渉斑がほぼ見えない
S―A:SとAの中間
A:干渉斑がわずかに見える
B:弱い干渉斑が見える
C:干渉斑が強い。
積層ポリエステルフィルムについて、RuO4染色超薄膜切片方法により試料を作製した。得られた試料の断面について、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することにより、積層ポリエステルフィルム上の樹脂層(X)の厚みを測定した。樹脂層(X)の厚みは、TEMにより20万倍の倍率で撮影した画像から樹脂層の厚みを読み取った。20点の樹脂層厚みを測定し、その平均値を樹脂層(X)の膜厚(nm)とした。
・測定装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製 H−7100FA型)。
A4カットサイズに裁断したフィルムシートを縦横それぞれ3分割し、合計9点を測定サンプルとして用いた。長辺側を長手方向とした。分光反射率の測定は、測定面(該樹脂層(X))の裏面に50mm幅の黒色光沢テープ(ヤマト(株)製 ビニ−ルテープNo.200−50−21:黒)を、気泡を噛みこまないようにサンプルとテープの長手方向を合わせて貼り合わせた後、4cm角のサンプル片に切り出し、分光光度計(島津製作所(株)製 UV2450)に入射角5°での分光反射率を波長450nm以上650nm以下の波長範囲にて測定し、同波長範囲内での最小値を読み取った。サンプルを測定器にセットする方向は、測定器の正面に向かって前後の方向にサンプルの長手方向を合わせた。なお反射率を基準化するため、標準反射板として付属のAl2O3板を用いた。なお、測定値には、10点の平均値を用いた。
カルボジイミド化合物(d)をプロトン核磁気共鳴法(1H−NMR)、カーボン核磁気共鳴分光法(13C−NMR)、フーリエ赤外分光光度計(FT−IR)により分析し、式(1)の構造を有するかを確認した。
セイコー電子工業(株)製“ロボット”DSC(示差走査熱量計)RDC220にセイコー電子工業(株)製SSC5200ディスクステーションを接続して測定した。DSCの測定条件は次の通りである。測定試料10mgをアルミニウムパンに調整後、DSC装置にセットし(リファレンス:試料を入れていない同タイプのアルミニウムパン)、300℃の温度で5分間加熱下のち、液体窒素中を用いて急冷処理をする。この試料を10℃/分で昇温し、そのDSCチャートからガラス転移温度(Tg)を検知する。
また、ポリエステル樹脂(a)、カルボジイミド化合物(d)の合成法を参考例に示す。
以下参考例1〜10において、ジカルボン酸成分、ジオール成分の組成比率は、全ジカルボン酸成分、全ジオール成分をそれぞれ100モル%としたときの値を示す。また、参考例1〜10において、全ジカルボン酸成分と全ジオール成分のモル比は、1:1とした。
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
ナフタレンジカルボン酸 : 65モル%
テレフタル酸 : 20モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 15モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 95モル%
ジエチレングリコール : 5モル%。
ポリエステル樹脂(a−2)(Tg:110℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
ナフタレンジカルボン酸 : 75モル%
テレフタル酸 : 15モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 10モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 95モル%
ジエチレングリコール : 5モル%。
ポリエステル樹脂(a−3)(Tg:120℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
2,6−ナフタレンジカルボン酸 : 85モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 5モル%
トリメリット酸 : 10モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 100モル%。
ポリエステル樹脂(a−4)(Tg:135℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
コハク酸 : 90モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 10モル%
(ジオール成分)
9、9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン :90モル%
エチレングリコール : 10モル%。
ポリエステル樹脂(a−5)(Tg:140℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
コハク酸 : 90モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 10モル%
(ジオール成分)
9、9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン :99モル%
エチレングリコール : 1モル%。
ポリエステル樹脂(b−1)(Tg:60℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
テレフタル酸 : 50モル%
トリメリット酸 : 49モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 1モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 55モル%
ネオオペンチルグリコール : 45モル%。
ポリエステル樹脂(b−2)(Tg:65℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
テレフタル酸 : 99モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 1モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 70モル%
ネオペンチルグリコール : 30モル%。
ポリエステル樹脂(b−3)(Tg:80℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
テレフタル酸 : 60モル%
トリメリット酸 : 30モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 10モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 55モル%
ネオペンチルグリコール : 45モル%。
ポリエステル樹脂(b−4)(Tg:95℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
ナフタレンジカルボン酸 : 75モル%
イソフタル酸 : 24モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 1モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 55モル%
ネオペンチルグリコール : 44モル%
ポリエチレングリコール(分子量:4000) :1モル%。
ポリエステル樹脂(b−5)(Tg:100℃)の水分散体の調整
下記の共重合組成からなるポリエステル樹脂の水分散体
<共重合成分>
(酸成分)
ナフタレンジカルボン酸 : 75モル%
イソフタル酸 : 24モル%
5−ナトリウムスルホイソフタル酸 : 1モル%
(ジオール成分)
エチレングリコール : 55モル%
ネオペンチルグリコール : 45モル%。
カルボジイミド化合物(d−1)の水分散体
ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物である、日清紡ケミカル(株)“カルボジライト”(登録商標)V−02L2(固形分濃度40重量%)を用いた。
カルボジイミド化合物(d−2)の水分散体
式(10)〜式(12)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−3)の水分散体
式(10)、式(11)、式(13)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−4)の水分散体
式(14)、式(11)、式(16)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−5)の水分散体
式(17)、式(11)、式(18)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−6)の水分散体
式(10)、式(19)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−7)の水分散体
式(10)、式(20)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−8)の水分散体
式(10)、式(21)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−9)の水分散体
式(10)、式(22)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−10)の水分散体
式(10)、式(23)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−11)の水分散体
式(10)、式(24)で表されるジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−12)の水分散体
ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物以外のカルボジイミド化合物として、日清紡ケミカル(株)“カルボジライト”(登録商標)V04(固形分濃度40重量%)を用いた。
カルボジイミド化合物(d−13)の水分散体
ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を含まない、式(25)、式(19)で表されるイソホロンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
カルボジイミド化合物(d−14)の水分散体
ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物を含まない、式(26)、式(19)で表されるテトラメチルキシリレンカルボジイミド化合物を下記合成法により得た。
塗料組成物を次の通り調整した。
ポリエステル樹脂(a)の水分散体:ポリエステル樹脂(a―3)(固形分濃度15重量%)
ポリエステル樹脂(b)の水分散体:ポリエステル樹脂(b−3)(固形分濃度15重量%)
メラミン化合物(c)の水分散体 :三和ケミカル(株)製“ニカラック”(登録商標)MW−12LF(固形分濃度25重量%)
カルボジイミド化合物(d)の水分散体:カルボジイミド化合物(d−1)
水系溶媒(e):純水
上記した(a)〜(d)を固形分重量比で、(a)/(b)/(c)=30/70/40/30となるように、かつ樹脂組成物(α)の固形分濃度が5.6重量%となるように(e)を混合し濃度調整した。このときの樹脂組成物(α)中の樹脂組成を表1−1に示した。
ポリエステル樹脂(b)として、ポリエステル樹脂(b−2)(実施例2)、ポリエステル樹脂(b−4)(実施例3)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、同等の優れた透明性、ハードコート層との初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性を示した。
ポリエステル樹脂(b)として、ポリエステル樹脂(a−4)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、Tgの高いポリエステル樹脂を用いたことで、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性が若干劣るものの良好であり、ヘイズも若干高くなるものの同等の良好な透明性を示した。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−4)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例2と比較して、Tgの高いポリエステル樹脂を用いたことで、透明性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性が若干劣るものの良好であり、ほぼ同等の良好な視認性を示した。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−4)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、Tgの高いポリエステル樹脂を用いたことで、透明性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性が若干劣るものの良好であり、ほぼ同等の良好な視認性を示した。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−2)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、Tgの低いポリエステル樹脂を用いたことで、視認性が若干劣るものの良好であり、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性がほぼ同等の良好な特性を示し、透明性に優れるものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−2)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例2と比較して、Tgの低いポリエステル樹脂を用いたことで、視認性が若干劣るものの良好であり、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性がほぼ同等の良好な特性を示し、透明性に優れるものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−2)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例3と比較して、Tgの低いポリエステル樹脂を用いたことで、視認性が若干劣るものの良好であり、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性がほぼ同等の良好な特性を示し、透明性に優れるものであった。
メラミン化合物(c)の固形分重量比を表に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、メラミン化合物(c)の含有量を減量したことで、透明性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性に若干劣るものの良好であり、同等の優れた初期接着性を示した。
メラミン化合物(c)の固形分重量比を表に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、メラミン化合物(c)の含有量を増量したことで、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性が若干劣るものの良好であり、同等の優れた初期接着性、耐湿熱接着性を示し、透明性に優れるものであった。
カルボジイミド化合物(d)の固形分重量比を表に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、カルボジイミド化合物(d)の含有量を減量したことで、透明性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性に若干劣るものの良好であり、同等の優れた初期接着性を示した。
カルボジイミド化合物(d)の固形分重量比を表に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、カルボジイミド化合物(d)の含有量を増量したことで、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性が若干劣るものの良好であり、同等の良好な初期接着性、耐湿熱接着性を示し、透明性に優れるものであった。
ポリエステル樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、ポリエステル樹脂(a)の割合が増加したことで、透明性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性に劣るものの良好であり、同等の優れた初期接着性を示した。
ポリエステル樹脂(a)、ポリエステル樹脂(b)の固形分重量比を表に記載の数値に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、ポリエステル樹脂(a)の割合が減少したことで、視認性に劣るものの良好であり、同等の良好な初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示し、透明性に優れるものであった。
カルボジイミド化合物(d)として、カルボジイミド化合物(d−2)(実施例17)、カルボジイミド化合物(d−3)(実施例18)、カルボジイミド化合物(d−4)(実施例19)、カルボジイミド化合物(d−5)(実施例20)、カルボジイミド化合物(d−6)(実施例21)、カルボジイミド化合物(d−7)(実施例22)、カルボジイミド化合物(d−8)(実施例23)、カルボジイミド化合物(d−9)(実施例24)、カルボジイミド化合物(d−10)(実施例25)、カルボジイミド化合物(d−11)(実施例26)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層ポリエステルフィルムを得た。
(実施例27〜30)
樹脂層(X)の厚みを、50nm(実施例27)、150nm(実施例28)、70nm(実施例29)、130nm(実施例30)とした以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−1に示す。実施例1と比較して、視認性が若干劣るものの良好であり、同等の優れた透明性、ハードコート層との初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示した。
(a)〜(d)の固形分重量比を表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。
(a)〜(d)の固形分重量比を表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。
(a)〜(d)の固形分重量比を表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。
(a)〜(d)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。
(a)〜(d)の固形分重量比が表1−2に記載の数値に調整した以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。
カルボジイミド化合物(d)として、カルボジイミド化合物(d−12)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例6の積層ポリエステルフィルムは、カルボジイミド化合物(d−12)を用いたことで、煮沸処理試験前後のフィルムヘイズ変化量ΔHzが6.3%と耐熱水透明性が劣るものであり、また実施例1と比較して同等の透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、視認性を示すものの、耐煮沸接着性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例7の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが低下したことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−1)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例8の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが低下したことで、実施例2と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−1)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例9の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが低下したことで、実施例3と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例10の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが上昇したことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−5)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例11の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが上昇したことで、実施例2と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)として、ポリエステル樹脂(a−5)を用いた以外は、実施例3と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例12の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが上昇したことで、実施例3と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(b)として、ポリエステル樹脂(b−1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例13の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(b)のTgが低下したことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(b)として、ポリエステル樹脂(b−5)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例14の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(b)のTgが上昇したことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの、視認性において性能が劣るものであった。
ポリエステル樹脂(a)、(b)として、ポリエステル樹脂(a―1)、(b−1)(比較例15)、ポリエステル樹脂(a−1)、(b−5)(比較例16)、ポリエステル樹脂(a―5)、(b−1)(比較例17)、ポリエステル樹脂(a−5)、(b−5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例15の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(b)のTgが低下したことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性を示すものの視認性において性能が劣るものであった。
比較例16の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(b)のTgが上昇したことで、実施例1と比較して、同等の優れた透明性、初期接着性、耐湿熱接着性を示すものの、耐煮沸接着性、耐熱水透明性、視認性において性能が劣るものであった。
比較例17、18の積層ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂(a)のTgが上昇したことで、実施例1と比較して、同等の優れた初期接着性を示すものの、透明性、耐湿熱接着性、耐煮沸接着性、耐熱水透明性において性能が劣るものであった。
カルボジイミド化合物(d)として、カルボジイミド化合物(d−13)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で積層ポリエステルフィルムを得た。得られた積層ポリエステルフィルムの特性等を表2−2に示す。比較例19の積層ポリエステルフィルムは、カルボジイミド化合物(d−13)を用いたことで、煮沸処理試験前後のフィルムヘイズ変化量ΔHzが6.4%と耐熱水透明性が劣るものであり、また実施例1と比較して同等の透明性、初期接着性、耐湿熱接着性、視認性を示すものの、耐煮沸接着性において性能が劣るものであった。
Claims (16)
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、
樹脂層(X)を有する積層ポリエステルフィルムであって、
前記樹脂層(X)が、
ガラス転移温度Tgが105℃以上135℃以下のポリエステル樹脂(a)と、
ガラス転移温度Tgが65℃以上95℃以下のポリエステル樹脂(b)と、
メラミン化合物(c)と、
カルボジイミド化合物(d)を含む樹脂組成物(α)を用いて形成された層であり、
煮沸処理試験前後のフィルムヘイズ変化量ΔHz(ΔHz=煮沸処理試験後のフィルムヘイズ−煮沸処理試験前のフィルムヘイズ)が5.0%未満であることを特徴とする積層ポリエステルフィルム。 - 前記樹脂組成物(α)が、ポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、メラミン化合物(c)を固形分重量で20〜60重量部、カルボジイミド化合物(d)を20〜40重量部含むことを特徴とする請求項1に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記カルボジイミド化合物(d)が、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物が、下記式(1)で表されることを特徴とする請求項3に記載の積層ポリエステルフィルム。
R1、R2は、それぞれ下記式(2)〜(4)のいずれかを表す。
R1、R2は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
- 前記樹脂層(X)の厚みが、50〜150nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- 前記樹脂層(X)の厚みが70〜130nmであることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の積層ポリエステルフィルム。
- 該樹脂層(X)を有する面側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が5.1%から5.6%であることを特徴とする請求項6に記載の積層ポリエステルフィルム。
- 積層ポリエステルフィルムがハードコート用であることを特徴とする請求項6または7に記載の積層ポリエステルフィルム。
- ポリエステルフィルムの少なくとも片面に樹脂層(X)を有する請求項1〜8のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法であって、
ポリエステルフィルムの少なくとも片側に、ガラス転移温度Tgが105℃以上135℃以下のポリエステル樹脂(a)と、ガラス転移温度Tgが65℃以上95℃以下のポリエステル樹脂(b)と、メラミン化合物(c)と、カルボジイミド化合物(d)を含む樹脂組成物(α)を含む塗液を塗布し、
次いで、前記樹脂組成物(α)を塗布したポリエステルフィルムを少なくとも一軸方向に延伸し、次いで、熱処理を施し、樹脂層(X)を形成せしめる工程を含むことを特徴とする積層ポリエステルフィルムの製造方法。 - 前記樹脂組成物(α)が、ポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の固形分重量の合計を100重量部としたとき、メラミン化合物(c)を固形分重量で20〜60重量部、カルボジイミド化合物(d)を20〜40重量部含むことを特徴とする請求項9に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記カルボジイミド化合物(d)が、ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド化合物であることを特徴とする請求項9または10に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記カルボジイミド化合物(d)が、下記式(1)で表されることを特徴とする請求項11に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
R1、R2は、それぞれ下記式(2)〜(4)のいずれかを表す。
R1、R2は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
- 前記樹脂層(X)の厚みが、50〜150nmであることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- 前記樹脂層(X)の厚みが、70〜130nmであることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- 該樹脂層(X)を有する面側の波長450nm以上650nm以下の波長範囲における分光反射率の最小値が5.1%から5.6%であることを特徴とする請求項14に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
- 積層ポリエステルフィルムがハードコート用であることを特徴とする請求項14または15に記載の積層ポリエステルフィルムの製造方法。
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