JP2014196580A - 耐水耐油紙およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
難分解性のフッ素系炭化水素が発生せず、塩型のカルボキシル基を用いたセルロースナノファイバーは水によって容易に膨潤し崩壊しない耐水性、耐油性、透湿性に優れた耐水耐油紙を提供が望まれていた。
また、紙基材中に内添するのではなく、さらに微細セルロースを無駄なくセルロース層の乾燥時に生じる応力によるうねり等を抑制できる耐水耐油紙の提供が望まれていた。
【解決手段】
紙基材と、その少なくとも片面にN−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロースを含むセルロース層を有する耐水耐油紙であって、該微細セルロースのカルボキシル基が酸型の構造を有していることを特徴とする耐水耐油紙を提供する。
【選択図】なし
難分解性のフッ素系炭化水素が発生せず、塩型のカルボキシル基を用いたセルロースナノファイバーは水によって容易に膨潤し崩壊しない耐水性、耐油性、透湿性に優れた耐水耐油紙を提供が望まれていた。
また、紙基材中に内添するのではなく、さらに微細セルロースを無駄なくセルロース層の乾燥時に生じる応力によるうねり等を抑制できる耐水耐油紙の提供が望まれていた。
【解決手段】
紙基材と、その少なくとも片面にN−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロースを含むセルロース層を有する耐水耐油紙であって、該微細セルロースのカルボキシル基が酸型の構造を有していることを特徴とする耐水耐油紙を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐水耐油紙、およびその製造方法に関する。
ドーナッツ、ハンバーガー等のファーストフードや惣菜のような調理済みの食品の包材は内容物の水分や油分がしみこまないように耐水性や耐油性が必要であり、さらにレンジで加熱した場合に食品から発する水蒸気で内容物が湿気て、風味が損なわれないように適度な透湿性が必要となる。一般的には、耐油性としてはTAPPI耐油性試験のキットナンバーが8以上であることが望ましく、これはサラダ油をはじくレベルである。紙を耐油化するためには、加工処理面の臨界表面張力を油性物質の表面張力より小さくすることが必要である。このような機能を有する薬品を耐油剤と称し、主に過フッ素炭化水素のアクリルレートまたはリン酸エステルなどのフッ素系化合物を用いたものが、従来耐油紙の主流となっていた。
耐油紙としては、この他にもグラシン紙、ポリエチレン加工紙、塩化ビニリデン加工紙、防湿セロハン及びアルミウム箔ラミネート紙などがあるが、紙の表面張力を下げ,濡れの現象から油の浸透を防止するという点から、やはり、従来フッ素系耐油剤で処埋した加工紙が耐油紙の本命であった。
しかしながら、フッ素系の耐油剤は、耐油性を発現するパーフルオロアルキル基と紙の表面に定着させるためのリン酸エステル基などの官能基を分子の両端に有している。このうち、紙に定着させるための官能基は親水性であり、アニオン性あるいはノニオン性を帯びているのが一般的である。フッ素系耐油剤の耐油性は、リン酸エステル基などがその親水性によって紙に定着すること、パーフルオロアルキル基が紙表面で外側に向けて配向し、加工処理面の表面張力が油性物質の表面張力より低くなることによって発現する。言い換えれば、紙に耐油剤の定着を阻害する物質が存在していると、パーフルオロアルキル基の紙表面での配向が乱れ、耐油性は発現しないという問題があった。
また、フッ素系耐油剤を用いた耐油紙は、加熱(例えば、120℃、10分)すると紙中に存在するフッ素系耐油剤が熱分解されて自然界において「難分解性」のフッ素系炭化水素が発生し、環境汚染の問題が危惧されている。
一方、セルロースフィブリルを2,2,6,6−tetramethylpiperidine 1−oxyl(以下、TEMPOと称する)触媒系によって酸化反応を行うことで得られる酸化セルロースフィブリルは、結晶表面のセルロースの持つ3つの水酸基のうち、C6位のアルコール性一級炭素のみ選択的に酸化することができ、アルデヒド基を経てカルボキシル基まで変換することができ、さらに水系、常温、常圧などの温和な条件下で反応を行うことが可能であるため、非常に注目されている。
また、得られた酸化セルロースフィブリルは、水に懸濁させ軽微な機械的処理を加えるだけで、容易に微細セルロースを水分散させることができることが知られている。微細セルロースは高い結晶性と低い線膨張率により高強度で、表面に高密度にカルボキシル基を有していることから多くの分野への応用が期待されている。
例えば、特許文献1では、紙基材上にカルボキシル基を有するセルロースナノファイバーの塗工層を設けることで、耐油性、透気性に優れた耐油紙を作製している。しかしながら、特許文献1の作製方法で得られるセルロースナノファイバーは結晶性のセルロースナノファイバー表面のカルボキシル基が塩型になっているため、水によって容易に膨潤し崩壊してしまう。多くの惣菜類やファーストフードは油分以上に水分を多量に含んでおり、内容物に水分によってセルロースナノファイバーの塗工層が崩壊し、内容物への汚染や水分および油分の浸透につながる恐れがある。
これまでの耐油紙では、フッ素系の材料を用いた場合では、環境汚染が懸念されており、またセルロースナノファイバーを用いた場合では塗布層が水に対して容易に崩壊してしまうため、内容物への汚染や水分および油分の浸透につながる等の課題があった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、N−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロース分散液をコーティングする塗布をすることで耐水性、耐油性、透気性に優れた耐水耐油紙、およびその製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、紙基材と、該紙基材の少なくとも片面にN−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロースを含むセルロース層を有する耐水耐油紙であって、該微細セルロースのカルボキシル基が酸型の構造を有していることを特徴とする耐水耐油紙である。
請求項2に記載の発明は、該微細セルロースはカルボキシル基量が0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐水耐油紙である。
請求項3に記載の発明は、該微細セルロースのカルボキシル基における酸型の割合が10%以上100%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐水耐油紙である。
請求項4に記載の発明は、該微細セルロースは数平均繊維幅が1nm以上10μm以下であり、且つ数平均繊維長が数平均繊維幅の100倍以上10000倍以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐水耐油紙である。
請求項5に記載の発明は、該微細セルロースは結晶化度が50%以上であり、かつ、セルロースI型の結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐水耐油紙である。
請求項6に記載の発明は、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.41に準じて評価した耐油性がキットナンバー8以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐水耐油紙である。
請求項7に記載の発明は、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.32−2に準じて評価した吸水時間が3600s以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耐水耐油紙である。
請求項8に記載の発明は、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.7に準じて評価した温度が40℃で湿度が90%RHにおける透湿度が2000g/m2・day以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の耐水耐油紙である。
請求項9に記載の発明は、紙基材上に、N−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロース分散液をコーティングする塗布工程と、前記分散液を乾燥させるセルロース層形成工程とを具備することを特徴とする請求項1ないし8何れか記載の耐水耐油紙の製造方法である。
本発明の耐水耐油紙は、紙基材上にN−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロースを含むセルロース層を形成することで耐水性、耐油性、透湿性に優れた耐水耐油紙を提供することができる。
また本発明の製造方法によれば、紙基材中に内添するのではなく、さらに微細セルロースは塗布によって紙基材中に浸透せず、紙基材表面に薄膜層であるセルロース層を形成するため無駄なく必要最低限の量の使用に限ることができる。さらに、セルロース層を形成後に平滑化処理を施すことにより、セルロース層の乾燥時に生じる応力によるうねり等を抑制することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(結晶表面にカルボキシル基を有する微細セルロースとその製造方法)
本発明の微細セルロースは結晶表面にカルボキシル基を有し、カルボキシル基量が0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下が好ましい。0.5mmol/g以上2.0mmol/g以下がより好ましい。カルボキシル基量が0.1mmol/g未満であると、静電的な反発が起こらずに微細セルロースを均一に分散させることは難しい。また、3.0mmol/gを超えると、微細セルロースの結晶性が低下してしまうおそれがある。また、本発明の微細セルロースは数平均繊維幅が1nm以上10μm以下であることが好ましい。数平均繊維幅が1nm未満ではセルロースがナノファイバー状態にならず、10μmを超えると本発明の微細セルロース層において微細セルロース同士の間隙に水もしくは油が浸透してしまうおそれがある。また、数平均繊維長が数平均繊維幅の100倍未満の場合、微細セルロースが紙基材上で膜にならず、紙内部に入り込んでしまう可能性があり、反対に10000倍を超えると分散液の粘度が高くなり、塗工性に問題が生じる可能性がある。
(結晶表面にカルボキシル基を有する微細セルロースとその製造方法)
本発明の微細セルロースは結晶表面にカルボキシル基を有し、カルボキシル基量が0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下が好ましい。0.5mmol/g以上2.0mmol/g以下がより好ましい。カルボキシル基量が0.1mmol/g未満であると、静電的な反発が起こらずに微細セルロースを均一に分散させることは難しい。また、3.0mmol/gを超えると、微細セルロースの結晶性が低下してしまうおそれがある。また、本発明の微細セルロースは数平均繊維幅が1nm以上10μm以下であることが好ましい。数平均繊維幅が1nm未満ではセルロースがナノファイバー状態にならず、10μmを超えると本発明の微細セルロース層において微細セルロース同士の間隙に水もしくは油が浸透してしまうおそれがある。また、数平均繊維長が数平均繊維幅の100倍未満の場合、微細セルロースが紙基材上で膜にならず、紙内部に入り込んでしまう可能性があり、反対に10000倍を超えると分散液の粘度が高くなり、塗工性に問題が生じる可能性がある。
なお、上記のカルボキシル基量、微細セルロースのサイズは、下記で説明するセルロースを酸化する工程、微細化し分散液化する工程における諸条件を適宜調節することにより、所望の値に設定可能である。
また、微細セルロースは結晶化度が50%以上であり、かつ、セルロースI型の結晶構造を有することが好ましい。結晶化度が50%以上であることにより、内部に結晶構造を維持したまま微細な構造をとることができるため好ましく、セルロースI型の結晶構造を有することにより、結晶性の高い天然物由来のセルロースを用いることができるため好ましい。
本発明の結晶表面にカルボキシル基を有する微細セルロースを製造する方法について説明する。
本発明で用いられる結晶表面にカルボキシル基を有する微細セルロースは、セルロースを酸化する工程と微細化し分散液化する工程により得られる。
(セルロースを酸化する工程)
酸化されるセルロースの原料としては、木材パルプ、非木材パルプ、古紙パルプ、コットン、バクテリアセルロース、バロニアセルロース、ホヤセルロース、微結晶セルロース等を用いることができる。
酸化されるセルロースの原料としては、木材パルプ、非木材パルプ、古紙パルプ、コットン、バクテリアセルロース、バロニアセルロース、ホヤセルロース、微結晶セルロース等を用いることができる。
セルロースを酸化する方法としては、水系の比較的温和な条件で、可能な限り構造を保ちながら、アルコール性一級炭素の酸化に対する選択性が高い、N−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いた手法が望ましい。
前記のN−オキシル化合物としては、N−オキシル化合物としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルのほか、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−フェノキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンジルピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アクリロイルオキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メタクリロイルオキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾイルオキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−シンナモイルオキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセチルアミノピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アクリロイルアミノピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メタクリロイルアミノピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾイルアミノピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−シンナモイルアミノピペリジン−1−オキシル、4−プロピオニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、2,2,4,4−テトラメチルアゼチジン−1−オキシル、2,2−ジメチル−4,4−ジプロピルアゼチジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−N−オキシル、2,2,5,5−テトラメチル−3−オキソピロリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン−1−オキシル、ジtert−ブチルアミン−N−オキシル、ポリ[(6−[1,1,3,3−テトラメチルブチル]アミノ)−s−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ等が挙げられる。2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシルなどが好ましく用いられる。
また、前記の共酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸や過ハロゲン酸、またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、窒素酸化物、過酸化物など、酸化反応を推進することが可能であれば、いずれの酸化剤も用いることができる。入手の容易さや反応性から次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
さらに、臭化物やヨウ化物の共存下で行うと、酸化反応を円滑に進行させることができ、カルボキシル基の導入効率を改善することができる。
N−オキシル化合物としてはTEMPOが好ましく、触媒として機能する量があれば十分である。また臭化物としては臭化ナトリウムまたは臭化リチウムを用いた系が好ましく、コストや安定性から臭化ナトリウムがより好ましい。共酸化剤、臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進することができる量があれば十分である。反応はpH9〜11がより望ましいが、酸化が進行するにつれて、カルボキシル基が生成されて系内のpHが低下してしまうため、系内をpH9〜11に保つ必要がある。
系内をアルカリ性に保つためにはpHを一定にスタットしながらアルカリ水溶液を添加していくことで調製することができる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液、さらには水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの有機アルカリなどが用いられるが、コストなどから水酸化ナトリウムが好ましい。
酸化反応を終了させるためには系内のpHを保ちながら他のアルコールを添加し共酸化剤を完全に反応し終える必要がある。添加するアルコールとしては反応をすばやく終了させるためメタノール、エタノール、プロパノールなどの低分子量のアルコールが望ましい。反応により生成される副産物の安全性などからエタノールがより好ましい。
酸化し終わったセルロース(以下、酸化セルロースと称する)の洗浄方法としては、アルカリと塩を形成したまま洗浄する方法、酸を添加してカルボン酸にして洗浄する方法、有機溶剤を添加して不要化して洗浄する方法等がある。ハンドリング性や収率等から酸を添加してカルボン酸にして洗浄する方法が好ましい。なお洗浄溶媒としては水が好ましい。
(微細化し酸型の微細セルロース分散液を調製する工程)
酸化セルロースを微細化する方法としてはまず、洗浄時にカルボン酸型にした酸化セルロースを水やアルコールをはじめとした各種有機溶媒やそれらの混合溶媒中に懸濁させる。必要とあれば、分散性を上げるために分散液のpH調整を行ってもよい。pH調整に用いられるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液、さらには水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの有機アルカリなどが挙げられる。コストや入手のしやすさなどから水酸化ナトリウムが好ましい。
酸化セルロースを微細化する方法としてはまず、洗浄時にカルボン酸型にした酸化セルロースを水やアルコールをはじめとした各種有機溶媒やそれらの混合溶媒中に懸濁させる。必要とあれば、分散性を上げるために分散液のpH調整を行ってもよい。pH調整に用いられるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液、さらには水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの有機アルカリなどが挙げられる。コストや入手のしやすさなどから水酸化ナトリウムが好ましい。
続いて物理的に解繊する方法としては、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、ボールミル、ロールミル、カッターミル、遊星ミル、ジェットミル、アトライター、グラインダー、ジューサーミキサー、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー、ナノジナイザー、水中対向衝突などを用いることで微細化することができる。これらのような微細化処理を任意の時間や回数行うことで表面にカルボキシル基を有する微細セルロース(以下酸化微細セルロースと称する)の分散水溶液を得ることができる。
また、微細セルロースの分散性を向上させるために予め、pH調整し、塩型にしてから解繊を行った場合、得られた微細セルロース分散液に酸を添加し、遠心分離機にて脱塩し水で洗浄する操作を繰り返し行うことで、酸型の微細セルロース分散液を得ることもできる。
微細セルロース表面上のカルボキシル基の酸型の割合は10%以上が好ましい。10%以下の場合、耐水性が悪く膨潤してしまう可能性がある。
酸化微細セルロースの分散液(以下は、水を分散液として用いたを例として説明する)は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、セルロースおよびpH調整に用いた成分以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、特に限定されず、当該微
細セルロースの用途等に応じて、公知の添加剤のなかから適宜選択できる。具体的には、アルコキシシラン等の有機金属化合物またはその加水分解物、無機層状化合物、無機針状鉱物、レベリング剤、消泡剤、水溶性高分子、合成高分子、無機系粒子、有機系粒子、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、安定剤、磁性粉、配向促進剤、可塑剤、架橋剤等が挙げられる。
細セルロースの用途等に応じて、公知の添加剤のなかから適宜選択できる。具体的には、アルコキシシラン等の有機金属化合物またはその加水分解物、無機層状化合物、無機針状鉱物、レベリング剤、消泡剤、水溶性高分子、合成高分子、無機系粒子、有機系粒子、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、安定剤、磁性粉、配向促進剤、可塑剤、架橋剤等が挙げられる。
このようにして、本発明の酸型の微細セルロースの分散液、上記の形態では酸型の微細セルロースの水分散液が得られる。
(紙基材上に微細セルロースを塗布する塗布工程)
本発明で用いる紙基材としては、木材パルプ等の製紙用天然繊維を用いて公知の抄紙機にて製造されるが、その抄紙条件は特に規定されるものではない。製紙用天然繊維としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ等の非木材パルプ、およびそれらのパルプに化学変性を施したパルプ等が挙げられる。パルプの種類としては、硫酸塩蒸解法、酸性・中性・アルカリ性亜硫酸塩蒸解法、ソーダ塩蒸解法等による化学パルプ、グランドパルプ、ケミグランドパルプ、サーモメカニカルパルプ等を使用することができる。
本発明で用いる紙基材としては、木材パルプ等の製紙用天然繊維を用いて公知の抄紙機にて製造されるが、その抄紙条件は特に規定されるものではない。製紙用天然繊維としては、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ等の非木材パルプ、およびそれらのパルプに化学変性を施したパルプ等が挙げられる。パルプの種類としては、硫酸塩蒸解法、酸性・中性・アルカリ性亜硫酸塩蒸解法、ソーダ塩蒸解法等による化学パルプ、グランドパルプ、ケミグランドパルプ、サーモメカニカルパルプ等を使用することができる。
また、市販の各種上質紙やコート紙、裏打ち紙、含浸紙、ボール紙や板紙などを用いることもできる。
本発明の微細セルロースを含む分散液を紙基材上に塗布する場合の方法としては、コンマコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、ダイレクトグラビアコーター、リバースグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、ロールキスコーター、リバースキスコーター、キスグラビアコーター、リバースキスグラビアコーター、エアドクターコーター、ナイフコーター、バーコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、リップコーター、ディップコーター、ブレードコーター、ブラシコーター、カーテンコーター、ダイスロットコーター等のいずれかもしくは二つ以上の塗工方法を組み合わせて用いることができる。
また、塗布方法はバッチ式、連続式によらない。
この様に紙基材上の分散液を乾燥させるセルロース層形成工程を次に行う。
なお、本発明の微細セルロースを紙基材上に塗布し、乾燥後は基材の収縮によるうねりが生じる可能性もあるため、適度な乾燥状態でカレンダー加工等の平滑化処理を行う平滑工程を行うことが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明の技術範囲はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(製造例1)
<セルロースのTEMPO酸化>
針葉樹晒クラフトパルプ30gを蒸留水1800gに懸濁し、蒸留水200gにTEMPOを0.3g、臭化ナトリウムを3g溶解させた溶液を加え、20℃まで冷却した。ここに2mol/l、密度1.15g/mlの次亜塩素酸ナトリウム水溶液172gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。系内の温度は常に20℃に保ち、反応中のpHの低下は0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加することでpH10に保ち続けた。セルロースの質量に対して、水酸化ナトリウムが2.85mmol/gになったところで十分量のエタノールを添加し反応を停止させた。その後、pH1になるまで塩酸を添加した後、蒸留水で十分洗浄を繰り返し、酸化セルロースを得た。
<セルロースのTEMPO酸化>
針葉樹晒クラフトパルプ30gを蒸留水1800gに懸濁し、蒸留水200gにTEMPOを0.3g、臭化ナトリウムを3g溶解させた溶液を加え、20℃まで冷却した。ここに2mol/l、密度1.15g/mlの次亜塩素酸ナトリウム水溶液172gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。系内の温度は常に20℃に保ち、反応中のpHの低下は0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加することでpH10に保ち続けた。セルロースの質量に対して、水酸化ナトリウムが2.85mmol/gになったところで十分量のエタノールを添加し反応を停止させた。その後、pH1になるまで塩酸を添加した後、蒸留水で十分洗浄を繰り返し、酸化セルロースを得た。
・酸化セルロースのカルボキシル基測定
上記TEMPO酸化で得た酸化セルロースを固形分重量で0.1g量りとり、1%濃度で水に分散させ、塩酸を加えてpHを3とした。その後0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いて電導度滴定法により、カルボキシル基量(mmol/g)を求めた。結果は1.6mmol/gであった。
上記TEMPO酸化で得た酸化セルロースを固形分重量で0.1g量りとり、1%濃度で水に分散させ、塩酸を加えてpHを3とした。その後0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いて電導度滴定法により、カルボキシル基量(mmol/g)を求めた。結果は1.6mmol/gであった。
<酸化セルロースの微細化>
上記TEMPO酸化で得た酸化セルロース1gを99gの蒸留水に分散させ、ジューサーミキサーで60分間微細化処理し、1%濃度の微細セルロースの水分散液を得た。
上記TEMPO酸化で得た酸化セルロース1gを99gの蒸留水に分散させ、ジューサーミキサーで60分間微細化処理し、1%濃度の微細セルロースの水分散液を得た。
上記酸化微細セルロースの形状観察は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した。繊維高さを10点計測し平均を数平均繊維幅とした。また、繊維長さについては同様にタッピングAFMで観察し、繊維の長方向の長さを10点計測し、平均を数平均繊維長さとした。数平均繊維幅は15nm、数平均繊維長さは2μmであった。
(製造例2)
前記製造例1の酸化微細セルロースの微細化において、TEMPO酸化で得た酸化セルロース1gを蒸留水に分散させ、0.5Nの水酸化ナトリウムでpH10に調製し、ジューサーミキサーで60分間微細化処理し、1%濃度の微細セルロースの分散液を得た。その後、得られた微細セルロース分散液を2Nの塩酸を用いてpH1に調製し、遠心分離機で脱塩・脱水を行った。純水で洗浄し、遠心分離機で脱塩・脱水する工程を、分離した液のpHが5になるまで繰り返し行った。得られた分散液を1%濃度になるように純水で調製し、ジューサーミキサーで再度分散処理を行い、1%濃度の微細セルロースの水分散液を得た。
前記製造例1の酸化微細セルロースの微細化において、TEMPO酸化で得た酸化セルロース1gを蒸留水に分散させ、0.5Nの水酸化ナトリウムでpH10に調製し、ジューサーミキサーで60分間微細化処理し、1%濃度の微細セルロースの分散液を得た。その後、得られた微細セルロース分散液を2Nの塩酸を用いてpH1に調製し、遠心分離機で脱塩・脱水を行った。純水で洗浄し、遠心分離機で脱塩・脱水する工程を、分離した液のpHが5になるまで繰り返し行った。得られた分散液を1%濃度になるように純水で調製し、ジューサーミキサーで再度分散処理を行い、1%濃度の微細セルロースの水分散液を得た。
上記酸化微細セルロースの形状観察は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した。繊維高さを10点計測し平均を数平均繊維幅とした。また、繊維長さについては同様にタッピングAFMで観察し、繊維の長方向の長さを10点計測し、平均を数平均繊維長さとした。数平均繊維幅は4nm、数平均繊維長さは0.7μmであった。
(製造例3)
前記製造例2の酸化セルロースの微細化処理を行い、2Nの塩酸でpHを調製する工程で、pHを5にする以外は同様の方法を用いて1%濃度の微細セルロースの水分散液を得た。
前記製造例2の酸化セルロースの微細化処理を行い、2Nの塩酸でpHを調製する工程で、pHを5にする以外は同様の方法を用いて1%濃度の微細セルロースの水分散液を得た。
上記酸化微細セルロースの形状観察は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した。繊維高さを10点計測し平均を数平均繊維幅とした。また、繊維長さについては同様にタッピングAFMで観察し、繊維の長方向の長さを10点計測し、平均を数平均繊維長さとした。数平均繊維幅は7nm、数平均繊維長さは1.3μmであった。
(実施例1〜3)
前記製造例1〜3で製造したそれぞれ1%濃度の微細セルロースの水分散液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗布し乾燥させ、実施例1〜3の塗工紙をそれぞれ作製した。
前記製造例1〜3で製造したそれぞれ1%濃度の微細セルロースの水分散液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗布し乾燥させ、実施例1〜3の塗工紙をそれぞれ作製した。
(比較例1)
前記製造例1の酸化セルロースの微細化において、TEMPO酸化で得た酸化セルロー
ス1gを蒸留水に分散させ、0.5Nの水酸化ナトリウムでpH10に調製し、ジューサーミキサーで60分間微細化処理し、1%濃度の微細セルロースの分散液を得た。
前記製造例1の酸化セルロースの微細化において、TEMPO酸化で得た酸化セルロー
ス1gを蒸留水に分散させ、0.5Nの水酸化ナトリウムでpH10に調製し、ジューサーミキサーで60分間微細化処理し、1%濃度の微細セルロースの分散液を得た。
上記酸化微細セルロースの形状観察は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて観察した。繊維高さを10点計測し平均を数平均繊維幅とした。また、繊維長さについては同様にタッピングAFMで観察し、繊維の長方向の長さを10点計測し、平均を数平均繊維長さとした。数平均繊維幅は4nm、数平均繊維長さは0.7μmであった。
得られた1%濃度の微細セルロースの水分散液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗工し乾燥させ、比較例1の塗工紙を作製した。
(比較例2)
1%濃度になるように純水にカルボキシメチルセルロースを溶解し、カルボキシメチルセルロース溶液を調製した。得られた溶液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗布し乾燥させ、比較例2の塗工紙を作製した。
1%濃度になるように純水にカルボキシメチルセルロースを溶解し、カルボキシメチルセルロース溶液を調製した。得られた溶液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗布し乾燥させ、比較例2の塗工紙を作製した。
(比較例3)
1%濃度になるように純水にポリビニルアルコールを溶解し、ポリビニルアルコール溶液を調製した。得られた溶液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗布し乾燥させ、比較例3の塗工紙を作製した。
1%濃度になるように純水にポリビニルアルコールを溶解し、ポリビニルアルコール溶液を調製した。得られた溶液を坪量40g/m2の紙上にワイヤーバーを用いて、乾燥と厚み1μmになるように塗布し乾燥させ、比較例3の塗工紙を作製した。
・耐油性評価
JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.41の耐油性の評価方法に準じて実施例1〜3および比較例1〜3で作製した塗工紙の耐油性を評価した。
JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.41の耐油性の評価方法に準じて実施例1〜3および比較例1〜3で作製した塗工紙の耐油性を評価した。
・吸水性評価
JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.32−2の吸水性の評価方法に準じて実施例1〜3の耐水耐油紙および比較例1〜3で作製した塗工紙の吸水性を評価した。
JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.32−2の吸水性の評価方法に準じて実施例1〜3の耐水耐油紙および比較例1〜3で作製した塗工紙の吸水性を評価した。
・透湿度評価
JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.7の透湿度の評価方法に準じて実施例1〜3の耐水耐油紙および比較例1〜3で作製した塗工紙の透湿度を評価した。
JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.7の透湿度の評価方法に準じて実施例1〜3の耐水耐油紙および比較例1〜3で作製した塗工紙の透湿度を評価した。
表1の結果から、フッ素系化合物等を用いることなく、環境に優しい酸型の微細セルロース層を紙基材上に形成することにより、耐油性、耐水性、透湿性に優れた耐水耐油紙を提供することが可能になった。
Claims (9)
- 紙基材と、該紙基材の少なくとも片面にN−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロースを含むセルロース層を有する耐水耐油紙であって、該微細セルロースのカルボキシル基が酸型の構造を有していることを特徴とする耐水耐油紙。
- 該微細セルロースはカルボキシル基量が0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の耐水耐油紙。
- 該微細セルロースのカルボキシル基における酸型の割合が10%以上100%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐水耐油紙。
- 該微細セルロースは数平均繊維幅が1nm以上10μm以下であり、且つ数平均繊維長が数平均繊維幅の100倍以上10000倍以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐水耐油紙。
- 該微細セルロースは結晶化度が50%以上であり、かつ、セルロースI型の結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐水耐油紙。
- JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.41に準じて評価した耐油性がキットナンバー8以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐水耐油紙。
- JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.32−2に準じて評価した吸水時間が3600s以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耐水耐油紙。
- JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.7に準じて評価した温度が40℃で湿度が90%RHにおける透湿度が2000g/m2・day以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の耐水耐油紙。
- 紙基材上に、N−オキシル化合物を用いた酸化反応により結晶表面にカルボキシル基が導入された微細セルロース分散液をコーティングする塗布工程と、前記分散液を乾燥させるセルロース層形成工程とを具備することを特徴とする請求項1ないし8何れか記載の耐水耐油紙の製造方法。
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