JP2014196026A - 車両用空気調和システム - Google Patents

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    • B60H1/00285HVAC devices specially adapted for particular vehicle parts or components and being connected to the vehicle HVAC unit for vehicle seats

Abstract

【課題】後席側でダクトの設置スペースを確保することなく、前席側と後席側との空調を効率的に行うことができる車両用空気調和システムを提供する。【解決手段】本発明に係る車両用空気調和システム10は、送風機26によって送風路22内に吸い込んだ空気をエバポレータ27及びヒータコア28によって所望の空調風に変換して車室2内に吹き出す空気調和装置20と、送風路22のエバポレータ27及びヒータコア28の下流側から前席4の下方まで延び、前席4の下方で車室2内に空調風を吹き出す吹出口41を有する吹出ダクト40と、前記吹出口から吹き出す空調風の向きを調整する風向調整手段60とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、前席側と後席側との空調を効率的に行う車両用空気調和システムに関する。
従来から、前席のみに着座した乗員の周囲を優先して空調するゾーン空調(いわゆる、内気循環)を行う車両用空気調和システムについて、様々な提案がなされている。かかる車両用空気調和システムの一例として、図17を参照しながら説明する(例えば、特許文献1参照)。
図17に示すように、車両用空気調和システム100は、送風機によって送風路内に吸い込んだ空気を熱交換部によって所望の空調風に変換して、この空調風を吹出口(デフ吹出口111、ベント吹出口112及びフット吹出口113)から空気調和装置110と、送風路から前席130の下方まで延び、前席130の下方で吹出口から吹き出した空調風を吸い込む前席下吸込口121を有する吸込ダクト120とを備えている。
この車両用空気調和システムでは、例えば暖房時においてフット吹出口113より車室101内に吹き出した空調風を前席下吸込口121で吸い込む。これにより、特に暖房時に充分に暖まっていない冷たい空気(後席140の空気)が前席130の乗員の足元を通過することを極力防止でき、前席130を優先して空調するゾーン空調を実現している。
特開2011−225117号公報
しかしながら、上述した従来の車両用空気調和システムでは、前席130を優先して空調することができるものの、後席140側に空調風を送風するためには、図17の二点鎖線のように、吸込ダクト120を後席140側に延長する必要があった。この場合、フット吹出口113から吹き出した空調風は、必ず前席130を通過した後に後席140に送風されるため、後席140側を効率的に空調するには限界があるとともに、吸込ダクト120の設置スペースを確保しなければならなかった。
そこで、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、後席側でダクトの設置スペースを確保することなく、前席側と後席側との空調を効率的に行うことができる車両用空気調和システムの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、送風機によって送風路内に吸い込んだ空気を熱交換部によって所望の空調風に変換して車室内に吹き出す空気調和装置と、前記送風路の前記熱交換部の下流側から前席の下方まで延び、前記前席の下方で前記車室内に前記空調風を吹き出す吹出口を有する吹出ダクトと、前記吹出口から吹き出す前記空調風の向きを調整する風向調整手段とを備えることを要旨とする。
その他の特徴としては、前記吹出口は、車両の前方に前記空調風を吹き出す前方吹出口及びと、車両の後方に前記空調風を吹き出す後方吹出口とによって構成され、前記風向調整手段は、前記前方吹出口及び前記後方吹出口から吹き出す前記空調風の風量を調整することが好ましい。
その他の特徴としては、前記風向調整手段は、前記吹出ダクトを通過する前記空調風により前記吹出口を開閉可能な開閉部材によって構成されることが好ましい。
その他の特徴としては、前記風向調整手段は、前記前席の下方空間を車両の前方側と後方側とに仕切る仕切位置と、車両の前方側と後方側を仕切らない開放位置との間を回動する仕切手段を備えることが好ましい。
その他の特徴としては、前記仕切手段は、前記吹出口から離間して設けられ、前記仕切位置では前記空調風が吹き当たることにより車両の前方に送風し、前記開放位置では前記吹出口を開放して前記空調風を車両の後方に吹き出すことが好ましい。
その他の特徴としては、前記仕切手段は、前記仕切位置において前記空調風を車両の前方に案内するガイド部を有することが好ましい。
その他の特徴としては、前記吹出ダクトに連通して前記前席の下方に設けられ、前記吹出ダクトを通過する前記空調風により上下方向に伸縮することによって前記前席の下方空間を車両の前方側と後方側とに仕切る伸縮仕切手段をさらに備えることが好ましい。
その他の特徴としては、前記吹出ダクトは、本体ダクトと、前記本体ダクトに対して回動可能に設けられて1つの前記吹出口を有する先端部材とを備え、前記風向調整手段は、前記先端部材を回動させることにより前記吹出口の向きを車両の前方又は後方に切り替える切替手段を有することが好ましい。
その他の特徴としては、前記空気調和装置は、車両の前方から前記前席の下方に前記空調風を吹き出す足元吹出口を有し、前記吹出口から車両の前方に吹き出す前記空調風は、前記足元吹出口から吹き出す前記空調風よりも大きいことが好ましい。
本発明の特徴によれば、風向調整手段が送風路から前席の下方まで延びた吹出ダクトの吹出口から吹き出す空調風の向きを調整することによって、前席を優先した空調したい場合には空調風を車両の前方に吹き出すことができ、一方、後席を空調したい場合には空調風を車両の後方に吹き出すことができる。このため、吹出ダクトを後席側に延長しなくても、後席を空調できる。従って、後席側で吹出ダクトの設置スペースを確保することなく、前席側と後席側との空調を効率的に行うことができる。
図1は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略側面図である。 図2は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略平面図である。 図3は、第1実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図4は、第1実施形態に係る吹出ダクトの先端のみを示す斜視図である。 図5は、第1実施形態の変更例1に係る吹出ダクトの先端のみを示す図であり、図5(a)は、変更例1に係る吹出ダクト40の先端のみを示す斜視図であり、図5(b)は、変更例1に係る吹出ダクト40の平面を示す断面図である。 図6は、第1実施形態の変更例2に係る吹出ダクトの先端のみを示す斜視図である。 図7は、第2実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図8は、第2実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略正面図である。 図9は、第3実施形態に係る吹出ダクトの先端のみを示す斜視図である。 図10は、第3実施形態の変更例1に係る吹出ダクトの先端を示す図であり、図10(a)は斜視図であり、図10(b)は側面を示す断面図であり、図10(c)は平面を示す断面図である。 図11は、第3実施形態の変更例2に係る吹出ダクトの先端を示す図であり、図11(a)は斜視図であり、図11(b)は側面を示す断面図であり、図11(c)は平面を示す断面図である。 図12は、第3実施形態の変更例3に係る吹出ダクトの先端を示す図であり、図12(a)は斜視図であり、図12(b)は側面を示す断面図であり、図12(c)は平面を示す断面図である。 図13は、第4実施形態に係る車両用空気調和システムを示す概略側面図である。 図14は、第4実施形態に係る車両用空気調和システムの概略構成図である。 図15は、第4実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の収縮状態)であり、図15(a)は斜視図であり、図15(b)は側面を示す断面図である。 図16は、第4実施形態に係る吹出ダクトの先端を示す図(伸縮部の伸張状態)であり、図16(a)は斜視図であり、図16(b)は側面を示す断面図である。 図17は、背景技術に係る車両用空気調和システムを示す概略側面図である。
次に、本発明に係る車両用空気調和システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
[第1実施形態]
(車両用空気調和システムの構成)
まず、第1実施形態に係る車両用空気調和システム10の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図4は、第1実施形態に係る車両用空気調和システム10を示す図である。
図1及び図2に示すように、車両用空気調和システム10は、車両1の車室2の最前部に設けられたインストルメントパネル3内に設けられている。車室2内には、運転席及び助手席の2つの前席4と、1つの長い後席5(図2参照)とが設けられている。各前席4は、シートクッション4aと、シートバック4bと、ヘッドレスト4cとを有している。後席5は、シートクッション5aと、シートバック5bと、2つのヘッドレスト5cとを有している。
このような車両1に設けられた車両用空気調和システム10は、図1〜図3に示すように、所望の空調風を車室2内に供給する空気調和装置20と、前席4(シートクッション4a)の下方で車室2内に空調風を吹き出す吹出口41を有する吹出ダクト40と、吹出口41から吹き出す空調風の向きを調整する風向調整手段60と、空気調和装置20を操作する操作パネル(不図示)と、各部の制御や各種演算を行う制御部(不図示)とを備えている。
空気調和装置20は、インストルメントパネル3の内側に配置された空調ユニット21を有する。図3に示すように、空調ユニット21内には、送風路22が形成されている。送風路22の最上流には、車室2外の空気である外気を導入する外気導入口23と、シートクッション4aよりも下方に設けられて車室2内の空気である内気を導入する内気導入口24とが設けられている。外気導入口23と内気導入口24とは、2枚のインテークドア25a,25bによって開閉される。
送風路22内には、ファンの回転によって送風路22に内気や外気を吸い込む送風機26が設けられている。この送風機26の下流側には、熱交換部であるエバポレータ27及びヒータコア28がこの順に配置され、このエバポレータ27とヒータコア28との間にミックスドア29が設けられている。
エバポレータ27は、送風の冷却源である。このエバポレータ27は、送風路22を通る全ての送風が通るように配置され、送風を冷却する。ヒータコア28は、送風の加熱源である。このヒータコア28は、送風路22のほぼ半分領域に配置され、送風を加熱する。ミックスドア29は、ヒータコア28を流れる送風と、ヒータコア28をバイパスする送風との割合を調整する。この風量割合によって所望温度の空調風を作製する。
ヒータコア28の下流には、車室2内に空調風を吹き出す空調用吹出口30が設けられている。空調用吹出口30は、フロントガラス(不図示)に向かって空調風を吹き出すデフロスタ吹出口31と、前席4(運転席側及び助手席側)の各乗員の上半身に向かって空調風を吹き出すベント吹出口32a,32bと、運転席側及び助手席側の各乗員の下半身に向かって空調風を吹き出す足元吹出口としてのフット吹出口33a,33b)とによって構成されている。
デフロスタ吹出口31は、デフドア34によって開閉され、ベント吹出口32a,32bは、ベントドア35によって開閉され、フット吹出口33a,33bは、フットドア36によって開閉される。
吹出ダクト40は、送風路22の熱交換部(エバポレータ27及びヒータコア28)の下流側から前席4の下方まで延び、吹出ダクトドア37によって開閉される。具体的には、吹出ダクト40は、送風路22から床部6(フロアパネル)の下側を通って、前席4の下方で略直角に折れ曲がって床部6を貫通し、車両1の前方及び後方に分岐して側面視T字状に設けられている。この吹出ダクト40の先端に、上述した吹出口41が設けられている。
吹出口41は、前席4の下方で車両1の前方に空調風を吹き出す前方吹出口41Aと、前席4の下方で車両1の後方に空調風を吹き出す後方吹出口41Bとによって構成されている。前方吹出口41Aと後方吹出口41Bとの間には、風向調整手段60が設けられている。
風向調整手段60は、前席4の足元側及び後席5の足元側の少なくとも一方に向けて、空調風が吹き出す向きを調整している。風向調整手段60は、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bをそれぞれ開閉可能な開閉部材としての1つの開閉ドア61によって構成されている。
開閉ドア61は、吹出ダクト40の前方吹出口41A及び後方吹出口41Bの分岐箇所に設けられている。開閉ドア61は、ドア本体61Aと、前席4側に設けられてドア本体61Aの回動中心となる回動軸61Bとを有している。このような開閉ドア61は、吹出ダクトドア37とともに停止位置によって前方吹出口41A及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風の風量を調整している。なお、開閉ドア61の回動については、アクチュエータ又は手動などが挙げられる。
操作パネル(不図示)は、種々の空調状態を指令できる。操作パネルでは、車室2内の全体を空調する全体空調モードと、車室2内における前席4の空間を優先空調するゾーン空調モードを選択できるようになっている。
制御部(不図示)は、操作パネル(不図示)からの指令等によって空気調和装置20を制御すると共に、各種ドア(インテークドア25a,25b、ミックスドア29、デフドア34、ベントドア35、フットドア36、吹出ダクトドア37及び開閉ドア61)の切り替えを制御する。例えば、制御部は、操作パネル(不図示)により全体空調モードが選択されると、後方吹出口41Bから空調風を吹き出すように制御する。一方、制御部は、操作パネルによって車室2内の前席空間を優先的に空調するゾーン空調モードが選択されると、後方吹出口41Bからの吹き出す空調風を停止し、前方吹出口41Aから空調風を吹き出すように制御する。なお、具体的な切り替え内容については、後述する。
(車両用空気調和システムの動作)
次に、上述した車両用空気調和システム10の動作について、図3及び図4を参照しながら説明する。
ここで、車両用空気調和システム10には、上述したように、全体空調モード(いわゆる、通常空調モード)と、ゾーン空調モードとが含まれている。なお、各モードについては、車室2内の冷房時の機能も有するが、乗員の足元から暖める暖房時について説明する。
(全体空調モード)
全体空調モードでは、図3に示すように、空気調和装置20が駆動されると、送風機26によって外気導入口23や内気導入口24より空気が送風路22内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、エバポレータ27とヒータコア28とによって所望温度の空調風とされ、その空調風がフット吹出口33a,33b及び吹出口41(前方吹出口41A及び後方吹出口41B)から車室2内に吹き出される。図3及び図4に示すように、フット吹出口33a,33bを開放するとともに吹出口41(前方吹出口41A及び後方吹出口41B)も開放し、開放された吹出口から空調風が吹き出す。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
ここで、全体空調モードにおいて、開閉ドア61は、必ずしも前方吹出口41A及び後方吹出口41Bを開放する必要はない。例えば、開閉ドア61は、前方吹出口41Aを閉位置として後方吹出口41Bのみを開位置とすることもできる。この開閉ドア61の停止位置によって前方吹出口41A及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風の風量を調整している。
(ゾーン空調モード)
ゾーン空調モードでは、全体空調モードと同様に、所望温度の空調風がフット吹出口33a,33b及び前方吹出口41Aから車室2内に吹き出される。つまり、フット吹出口33a,33bが開放するとともに、後方吹出口41Bが閉鎖して前方吹出口41Aが開放し、開放された吹出口から空調風が吹き出す。このとき、前方吹出口41Aから車両1の前方に吹き出す空調風は、フット吹出口33a,33bから吹き出す空調風よりも大きい。
そして、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38(図2参照)より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
(作用・効果)
以上説明した第1実施形態では、風向調整手段60が送風路22から前席の下方まで延びた吹出ダクト40の吹出口41(前方吹出口41A及び後方吹出口41B)から吹き出す空調風の向きを調整することによって、前席4を優先して空調したい場合には空調風を車両1の前方に吹き出すことができ、一方、後席5を空調したい場合には空調風を車両1の後方に吹き出すことができる。つまり、前方吹出口41A又は後方吹出口41Bの何れか或いはその両方から空調風を吹き出すことができる。このため、吹出ダクト40を後席5側に延長しなくても、後席5を空調できる。従って、後席5側で吹出ダクト40の設置スペースを確保することなく、前席4側と後席5側との空調を効率的に行うことができる。
第1実施形態では、吹出ダクト40の吹出口41が前方吹出口41Aと後方吹出口41Bとによって構成されることによって、前方吹出口41Aのみから空調風を吹き出すことや、後方吹出口41Bのみから空調風を吹き出すことに加えて、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bの両方からも空調風を吹き出すことができる。
特に、開閉ドア61の停止位置によって前方吹出口41A及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風の風量を調整していることによって、前方吹出口41A及び後方吹出口41Bのそれぞれに開閉ドア61が設けられる場合と比較して、1つの開閉ドア61で済で前方吹出口41A及び後方吹出口41Bの少なくともから空調風を吹き出すことができる。
第1実施形態では、前方吹出口41Aから車両1の前方に吹き出す空調風がフット吹出口33a,33bから吹き出す空調風よりも大きいことによって、空調風が後席5の空間に流れるのを確実に阻止できるとともに、空調風が足元吸込口38(図2参照)より吸い込まれ易くなり、前席4を優先して空調するゾーン空調を効率的に行うことができる。
(第1実施形態の変更例)
次に、上述した第1実施形態に係る吹出ダクト40の変更例について、図面を参照しながら説明する。以下で説明する各変更例では、上述した第1実施形態に係る吹出ダクト40の先端の構成が相違している。なお、上述した第1実施形態に係る吹出ダクト40と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(変更例1)
まず、変更例1に係る吹出ダクト40の構成について、図面を参照しながら説明する。図5は、変更例1に係る吹出ダクト40の先端のみを示す図である。
図5に示すように、吹出ダクト40は、車両1の幅方向に略直角に折れ曲がり、さらに車両1の前方に略直角に折れ曲がっている。すなわち、吹出ダクト40は、平面視U字状に設けられている。
吹出ダクト40が折れ曲がって前方側の先端に前方吹出口41Aが設けられ、吹出ダクト40が折れ曲がる前の後方側に後方吹出口41Bが設けられている。この後方吹出口41Bの位置に、風向調整手段60としての開閉ドア61が設けられている。
以上説明した変更例1では、上述した第1実施形態の作用・効果と同様に、後席5側で吹出ダクト40の設置スペースを確保することなく、前席4側と後席5側との空調を効率的に行うことができる。
(変更例2)
次に、変更例2に係る吹出ダクト40の構成について、図面を参照しながら説明する。図6は、変更例2に係る吹出ダクト40の先端のみを示す斜視図である。
図6に示すように、変更例2では、吹出ダクト40は、本体ダクト40Aと、本体ダクト40Aに対して回動可能に設けられて1つの吹出口41を有する円筒状の先端部材40Bとを備えている。先端部材40Bは、本体ダクト40Aの先端上部から上方に延びて略直角に折れ曲がっている。すなわち、先端部材40Bは、側面視L字状に設けられている。そして、風向調整手段60は、先端部材40Bを回動させることによって1つの吹出口41の向きを車両1の前方又は後方に切り替える不図示の切替手段(例えば、アクチュエータ)を有している。この切替手段(不図示)によって、1つの吹出口41が車両1の前方又は後方に向くようになっている。
以上説明した変更例2では、上述した第1実施形態の作用・効果と同様に、後席5側で吹出ダクト40の設置スペースを確保することなく、前席4側と後席5側との空調を効率的に行うことができる。
[第2実施形態]
以下において、第2実施形態に係る車両用空気調和システム10について、図面を参照しながら説明する。図7及び図8は、第2実施形態に係る車両用空気調和システム10を示す図である。なお、上述した第1実施形態に係る車両用空気調和システム10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
第2実施形態に係る車両用空気調和システム10は、第1実施形態に係る車両用空気調和システム10と比較すると、風向調整手段60の構成が相違している。
具体的には、図7に示すように、風向調整手段60は、前方吹出口41Aを開閉する前方開閉ドア62と、後方吹出口41Bを開閉する仕切り手段としての後方開閉ドア63とによって構成されている。
前方開閉ドア62は、ドア本体62Aと、前席4側に設けられてドア本体62Aの回動中心となる回動軸62Bとを有している。前方開閉ドア62は、吹出ダクト40を通過する空調風(内圧)により前方吹出口41Aを開閉可能となってる。なお、吹出ダクト40に空調風が送風されない場合(すなわち、吹出ダクト40内の空調風の内圧が上がらない場合)には、前方開閉ドア62は、前方吹出口41Aを閉塞している。
後方開閉ドア63は、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切る仕切位置(図7の実線)と、車両1の前方側と後方側とを仕切らない開放位置(図7の二点鎖線)との間を回動する。
後方開閉ドア63は、ドア本体63Aと、床部6側に設けられてドア本体63Aの回動中心となる回動軸63Bとを有している。図8に示すように、ドア本体63Aは、シートクッション4aの下側空間を車両1の前方側と後方側とに仕切るために、シートクッション4aの幅よりも広い幅を有している。なお、ドア本体63Aの回動については、アクチュエータ又は手動などが挙げられる。
全体空調モードでは、図7の二点鎖線に示すように、後方開閉ドア63が開位置となって後方吹出口41Bを開放し、空調風が後方吹出口41Bから車室2内(車両1の後方)に吹き出される。このとき、吹出ダクト40内の空調風の内圧が上がらないため、前方開閉ドア62が閉位置となって前方吹出口41Aを閉塞している。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
一方、ゾーン空調モードでは、図7の実線に示すように、後方開閉ドア63が閉位置となって後方吹出口41Bを閉塞する。そして、吹出ダクト40を通過する空調風(内圧)により前方吹出口41Aを開位置となって前方吹出口41Aが開放し、空調風が前方吹出口41Aから車室2内(車両1の前方)に吹き出される。従って、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
以上説明した第2実施形態では、上述した第1実施形態の作用・効果と同様に、後席5側で吹出ダクト40の設置スペースを確保することなく、前席4側と後席5側との空調を効率的に行うことができる。
第2実施形態では、前方開閉ドア62が吹出ダクト40を通過する空調風により前方吹出口41Aを開閉可能となることによって、前方開閉ドア62を回動させるアクチュエータ等の機構が不要となる。
第2実施形態では、後方開閉ドア63が前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることによって、ゾーン空調モード時においてフット吹出口33a,33bから吹き出す空調風が後席5側に流れることを防止できる。
ここで、後方開閉ドア63のドア本体63Aは、シートクッション4aの幅よりも広い幅を有するものとして説明したが、これに限定されるものではなく、車両1の前方側と後方側とに仕切る必要がない場合には、例えば前方開閉ドア62のように後方吹出口41Bを開閉可能な大きさであればよい。
[第3実施形態]
以下において、第3実施形態に係る車両用空気調和システム10について、図面を参照しながら説明する。図9は、第3実施形態に係る吹出ダクト40の先端のみを示す斜視図である。なお、上述した第1,第2実施形態に係る車両用空気調和システム10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
第3実施形態に係る吹出ダクト40は、第1,第2実施形態に係る車両用空気調和システム10と比較すると、吹出ダクト40の先端の構成や開閉ドアの構成が相違している。
具体的には、図9に示すように、吹出ダクト40は、車両1の後方に空調風を吹き出す後方吹出口41Bのみを備えている。風向調整手段60は、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切る仕切位置と、車両1の前方側と後方側とを仕切らない開放位置との間を移動する仕切手段としての仕切ドア64によって構成されている。
仕切ドア64は、後方吹出口41Bから車両1の後方に離間して設けられている。仕切ドア64は、ドア本体64Aと、床部6上に設けられてドア本体64Aの回動中心となる回動軸64Bとを有している。ドア本体64Aは、シートクッション4aの下側空間を車両1の前方側と後方側とに仕切るために、シートクッション4aの幅よりも広い幅を有している。なお、ドア本体64Aの回動については、アクチュエータ又は手動などが挙げられる。
全体空調モードでは、図9(b)の二点鎖線に示すように、仕切ドア64が開放位置となって後方吹出口41Bが後席5側に向けて開放し、空調風が後方吹出口41Bから車室2内(車両1の後方)に吹き出される。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
一方、ゾーン空調モードでは、図9(a)及び図9(b)の実線に示すように、仕切ドア64が仕切位置となって後方吹出口41Bを離間した位置から塞ぐ。すると、仕切ドア64に空調風が吹き当たることにより車両1の前方に送風される。従って、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
以上説明した第3実施形態では、上述した第1,第2実施形態の作用・効果と同様に、後席5側で吹出ダクト40の設置スペースを確保することなく、前席4側と後席5側との空調を効率的に行うことができる。
第3実施形態では、上述した第2実施形態の作用・効果と同様に、仕切ドア64が前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることによって、ゾーン空調モード時においてフット吹出口33a,33b及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風が後席5側に流れることを防止できる。
(第3実施形態の変更例)
次に、上述した第3実施形態に係る吹出ダクト40の変更例について、図面を参照しながら説明する。以下で説明する各変更例では、上述した第3実施形態に係る仕切ドア64の構成が相違しており、上述した第3実施形態に係る仕切ドア64と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(変更例1)
まず、変更例1に係る仕切ドア64の構成について、図面を参照しながら説明する。図10は、変更例1に係る吹出ダクト40の先端を示す図である。
図10に示すように、仕切ドア64は、ドア本体64Aと、床部6上に設けられてドア本体64Aの回動中心となる回動軸64Bとを有している。ドア本体64Aは、仕切ドア64の仕切位置において空調風を車両1の前方に案内するガイド部65を有している。
ガイド部65は、仕切ドア64の仕切位置において後方吹出口41Bと対応する位置に設けられている。ガイド部65は、後方吹出口41Bよりも大きく形成されている。具体的には、ガイド部65は、上壁65Aと、底壁65Bと、一対の側壁65C,65Dとによって構成されている。図10(b)及び図10(c)に示すように、これらの上壁65A、底壁65B及び側壁65C,65Dは、吹出ダクト40から離間して設けられている。すなわち、上壁65A、底壁65B及び側壁65C,65Dのそれぞれと吹出ダクト40との間には、空調風が通過可能な隙間が設けられている。
このような仕切ドア64は、ゾーン空調モードの際に仕切位置となり、仕切ドア64に空調風が吹き当たることにより、上記隙間から車両1の前方に送風される。なお、全体空調モードについては、上述した第3実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上説明した変更例1では、上述した第3実施形態の作用・効果と同様に、仕切ドア64が前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることによって、ゾーン空調モード時においてフット吹出口33a,33b及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風が後席5側に流れることを防止できる。その上、ドア本体64Aにガイド部65が設けられることによって、ゾーン空調モード時において後方吹出口41Bから吹き出す空調風が周囲に拡散することなく車両1の前方に案内され易くなる。
(変更例2)
次に、変更例2に係る仕切ドア64の構成について、図面を参照しながら説明する。図11は、変更例2に係る吹出ダクト40の先端を示す図である。
図11に示すように、仕切ドア64のドア本体64Aは、上述した変更例1と同様に、仕切ドア64の仕切位置において空調風を車両1の前方に案内するガイド部65を有している。このガイド部65の上壁65Aは、吹出ダクト40から離間して設けられ、底壁65B及び側壁65C,65Dは、仕切ドア64の仕切位置の際に吹出ダクト40の先端縁部と当接した状態で設けられている。すなわち、上壁65Aと吹出ダクト40との間には、空調風が通過可能な隙間が設けられている。
このような仕切ドア64は、ゾーン空調モードの際に仕切位置となり、仕切ドア64に空調風が吹き当たることにより、上記隙間から車両1の前方に送風される。なお、全体空調モードについては、上述した第3実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上説明した変更例2では、上述した変更例1の作用・効果と同様に、仕切ドア64が前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることによって、ゾーン空調モード時においてフット吹出口33a,33b及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風が後席5側に流れることを防止できる。その上、ドア本体64Aにガイド部65が設けられることによって、ゾーン空調モード時において後方吹出口41Bから吹き出す空調風が周囲に拡散することなく車両1の前方に案内され易くなる。
(変更例3)
次に、変更例3に係る仕切ドア64の構成について、図面を参照しながら説明する。図12は、変更例3に係る吹出ダクト40の先端を示す図である。
図12に示すように、仕切ドア64の回動軸64Bは、床部6上ではなく、吹出ダクト40の後方吹出口41Bに固定されている。つまり、回動軸64Bは、後方吹出口41Bの先端縁部にと底壁65Bの先端とを連結している。なお、仕切ドア64のドア本体64Aの構成については、上述した変更例2と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上説明した変更例3では、上述した変更例1,2の作用・効果と同様に、仕切ドア64が前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることによって、ゾーン空調モード時においてフット吹出口33a,33b及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風が後席5側に流れることを防止できる。その上、ドア本体64Aにガイド部65が設けられることによって、ゾーン空調モード時において後方吹出口41Bから吹き出す空調風が周囲に拡散することなく車両1の前方に案内され易くなる。
変更例3では、仕切ドア64の回動軸64Bが吹出ダクト40の後方吹出口41Bに固定されることによって、床部6上に固定することなく、吹出ダクト40及び仕切ドア64を1セットとして前席4の下方に取り付けることができ、取付工程の簡略化に寄与する。
[第4実施形態]
以下において、第4実施形態に係る車両用空気調和システム10について、図面を参照しながら説明する。図13〜図16は、第4実施形態に係る車両用空気調和システム10を示す概略側面図である。なお、上述した第1〜第3実施形態に係る車両用空気調和システム10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
第4実施形態に係る吹出ダクト40は、第1〜第3実施形態に係る車両用空気調和システム10と比較すると、吹出ダクト40の先端の構成や開閉ドアの構成が相違している。
具体的には、図13〜図16に示すように、車両用空気調和システム10は、上述した空気調和装置20、吹出ダクト40及び風向調整手段60に加えて、吹出ダクト40に連通して前席4の下方に設けられる伸縮仕切手段80をさらに備えている。
吹出ダクト40は、前席4の下方において、前方吹出口41Aが形成された前方ダクト43と、後方吹出口41Bが形成された後方ダクト44とに分岐している。
風向調整手段60は、前方吹出口41Aを開閉する前方開閉ドア62と、後方吹出口41Bを開閉する後方開閉ドア63とによって構成されている。前方開閉ドア62は、ドア本体62Aと、前席4側に設けられてドア本体62Aの回動中心となる回動軸62Bとを有している。一方、後方開閉ドア63は、ドア本体63Aと、前席4側に設けられてドア本体63Aの回動中心となる回動軸63Bとを有している。なお、後方開閉ドア63は、前方開閉ドア62と同様の大きさにより形成されている。
伸縮仕切手段80は、吹出ダクト40の前方ダクト43と後方ダクト44との間に設けられ、前席4の下方で吹出ダクト40に連通している。この伸縮仕切手段80は、吹出ダクト40を通過する空調風(内圧)により上下方向に伸縮することによって、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることが可能である。
具体的には、図15及び図16に示すように、伸縮仕切手段80は、床部6に固定される下側板部81と、下側板部81の両端部に設けられて前席4の下方空間で上下方向に沿った棒状の案内部82と、案内部82に沿って上下方向に移動可能な上側板部83と、下側板部81及び上側板部83に固定されて上下方向に伸縮可能な蛇腹状の非通気性材(例えば、合成樹脂や合成繊維)からなる伸縮部84とを備えている。
全体空調モードでは、図15に示すように、前方開閉ドア62が閉位置となって前方吹出口41Aが閉塞し、後方開閉ドア63が開位置となって後方吹出口41Bが開放する。すると、空調風が後方吹出口41Bから車室2内(車両1の後方)に吹き出される。このとき、吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大することなく、伸縮仕切手段80の伸縮部84が収縮した状態となっている。従って、空気調和装置20から車室2内に吹き出された空調風は、車室2内のほぼ全域に行き渡るような流れとなり、車室2内の全体が空調される。
一方、ゾーン空調モードでは、図16に示すように、後方開閉ドア63が閉位置となって後方吹出口41Bが閉塞する。このとき、吹出ダクトドア37が開位置であるため、後方吹出口41B側に向かった空調風が行き先を失って吹出ダクト40内の空調風の内圧が増大し、空調風が伸縮仕切手段80の伸縮部84内に送風される。これにより、伸縮仕切手段80の伸縮部84が伸張した状態となり、前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切る。
また、前方吹出口41Aが車両1の前方側に向けて開放されることで、空調風が前方吹出口41Aから車両1の前方に吹き出される。従って、車室2内に吹き出された空調風は、前席4の周辺(主に乗員の下半身の高さ位置)を集中的に通って、内気導入口24に接続される足元吸込口38より送風機26の吸引力によって吸い込まれ、空調ユニット21に戻される。これにより、空調風が後席5の空間に流れるのを阻止でき、車室2内の前席4にゾーン空調領域が形成される。
以上説明した第4実施形態では、上述した第3実施形態の作用・効果と同様に、仕切ドア64が前席4の下方空間を車両1の前方側と後方側とに仕切ることによって、ゾーン空調モード時においてフット吹出口33a,33b及び後方吹出口41Bから吹き出す空調風が後席5側に流れることを防止できる。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、車両用空気調和システム10は、各実施形態に記載したものに限定されるものではなく、各実施形態での記載事項はあくまでも一例に過ぎず、各実施形態で説明した各種構成をそれぞれ組み合わせてもよい。
また、車両用空気調和システム10は、車室2内の暖房時を例に説明したが、これに限定されるものではなく、車室2内の冷房時や、暖房と冷房との中間時(バイレベル)にも適用できることは勿論である。
また、吹出ダクト40や風向調整手段60、伸縮仕切手段80は、運転席側と助手席側とに設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、少なくとも何れか一方(例えば、運転席側のみ)に設けられていてもよい。なお、運転席側と助手席側との何れかのみを駆動するように制御されるものであってもよい。
また、吹出ダクト40や風向調整手段60は、必ずしも運転席又は助手席に設けられる必要はなく、例えば、運転席と助手席との間に設けられていてもよい。なお、吹出ダクト40は、後席5の足元側に空調風を供給するリアダクトによって構成されていてもよい。
また、前方吹出口41Aから車両1の前方に吹き出す空調風は、フット吹出口33a,33bから吹き出す空調風よりも大きいものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、フット吹出口33a,33bから吹き出す空調風とほぼ同等或いは若干少ないものであってもよい。
さらに、風向調整手段60は、回動式のドアによって構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、スライド式のドアによって構成されていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1…車両
2…車室
4…前席
5…後席
10…車両用空気調和システム
20…空気調和装置
22…送風路
26…送風機
27…エバポレータ(熱交換部)
28…ヒータコア(熱交換部)
30…空調用吹出口
33a,33b…フット吹出口(足元吹出口)
40…吹出ダクト
40A…本体ダクト
40B…先端部材
41…吹出口
41A…前方吹出口
41B…後方吹出口
60…風向調整手段
61…開閉ドア(開閉部材)
62…前方開閉ドア(開閉部材)
63…後方開閉ドア(開閉部材)
64…仕切ドア(仕切手段)
65…ガイド部
80…伸縮仕切手段

Claims (9)

  1. 送風機(26)によって送風路(22)内に吸い込んだ空気を熱交換部(27,28)によって所望の空調風に変換して車室(2)内に吹き出す空気調和装置(20)と、
    前記送風路(22)の前記熱交換部(27,28)の下流側から前席(4)の下方まで延び、前記前席(4)の下方で前記車室(2)内に前記空調風を吹き出す吹出口(41)を有する吹出ダクト(40)と、
    前記吹出口(41)から吹き出す前記空調風の向きを調整する風向調整手段(60)と
    を備えることを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  2. 請求項1に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記吹出口(41)は、車両(1)の前方に前記空調風を吹き出す前方吹出口(41A)と、車両(1)の後方に前記空調風を吹き出す後方吹出口(41B)とによって構成され、
    前記風向調整手段(60)は、前記前方吹出口(41A)及び前記後方吹出口(41B)から吹き出す前記空調風の風量を調整することを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記風向調整手段(60)は、前記吹出ダクト(40)を通過する前記空調風により前記吹出口(41)を開閉可能な開閉部材(61,62,63)によって構成されることを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記風向調整手段(60)は、前記前席(4)の下方空間を車両(1)の前方側と後方側とに仕切る仕切位置と、車両(1)の前方側と後方側を仕切らない開放位置との間を回動する仕切手段(64)を備えることを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  5. 請求項4に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記仕切手段(64)は、前記吹出口(41)から離間して設けられ、前記仕切位置では前記空調風が吹き当たることにより車両(1)の前方に送風し、前記開放位置では前記吹出口(41)を開放して前記空調風を車両(1)の後方に吹き出すことを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  6. 請求項5に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記仕切手段(64)は、前記仕切位置において前記空調風を車両(1)の前方に案内するガイド部(65)を有することを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  7. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記吹出ダクト(40)に連通して前記前席(4)の下方に設けられ、前記吹出ダクト(40)を通過する前記空調風により上下方向に伸縮することによって前記前席(4)の下方空間を車両(1)の前方側と後方側とに仕切る伸縮仕切手段(80)をさらに備えることを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  8. 請求項1に記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記吹出ダクト(40)は、本体ダクト(40A)と、前記本体ダクト(40A)に対して回動可能に設けられて1つの前記吹出口(41)を有する先端部材(40B)とを備え、
    前記風向調整手段(60)は、前記先端部材(40B)を回動させることにより前記吹出口(41)の向きを車両(1)の前方又は後方に切り替える切替手段を有することを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れかに記載の車両用空気調和システム(10)であって、
    前記空気調和装置(20)は、車両(1)の前方から前記前席(4)の下方に前記空調風を吹き出す足元吹出口(33a,33b)を有し、
    前記吹出口(41)から車両(1)の前方に吹き出す前記空調風は、前記足元吹出口(33a,33b)から吹き出す前記空調風よりも大きいことを特徴とする車両用空気調和システム(10)。
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