JP2023089845A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員の快適性を向上させること、及び、エネルギー損失を低減させることを可能とする。【解決手段】車室内の複数の座席に対して別個独立に空調を行う個別空調ユニット102と、個別空調ユニットを制御する制御部103を含む車両用空調装置100であって、個別空調ユニットは、前側の座席200に配置され、個別空調ユニットに導入される空気の温調を行う個別熱交換部122と、個別熱交換部によって温調された空気を、前側の座席に吹き出す前方吹出風路及び後側の座席に吹き出す後方吹出風路と、前方吹出風路及び前記後方吹出風路の少なくとも一方を選択する選択部と、を備え、制御部は、各座席の状態に応じて前記選択部を制御し、前記個別空調ユニットからの空気の吹出方向を制御する、車両用空調装置を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両に適用される車両用空調装置に関する。
車両用空調装置では、導入された空気と熱媒体とを熱交換させる熱交換器を有する室内空調ユニットを備え、室内空調ユニットに車室内の空気(内気)又は車室外の空気(外気)を導入し、温度調節した空気を車室内に供給することで空調を行っている。具体的には、車両前方側のインストルメントパネル等に設けられた吹出口から、熱交換器によって温められた空気を車室内に吹き出すことで暖房を行い、熱交換器によって冷却された空気を車室内に吹き出すことで冷房を行っている。このような車両用空調装置では、熱損失を低減させたり、車室内の快適性を向上させたりするために種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1に開示された車両用空調装置では、暖房時に、熱交換器において、内気排出路を流れる内気から吸熱し、外気導入口から導入される外気へ放熱する全熱交換器を備え、全熱交換器において内気排出路を流れる内気から吸熱することで、内気の熱を利用して外気の温度を高め、外気導入による熱損失を低減している。
また、特許文献2に開示された車両用空調装置では、車室の車両上下方向中央よりも床部側で且つ座席に対する車両前側から座席を介して吸気された空気を、座席に対する車両後側且つ床部側又は車両上側に向けて案内することで、車室内上部と車室内下部との温度差を抑制している。
しかしながら、特許文献1の車両用空調装置では、内気の吸気口が乗員の足元付近に配置され、足元の暖気が吸気されることから、熱損失を低減させるために内気の吸気量を増加させると、乗員の快適性が損なわれるおそれがある。
特許文献2の車両用空調装置では、車両前側から座席を介して吸気された空気を車両後側且つ床部側又は車両上側に向けて案内するものの、車室内の前席側と後席側とを比較すると、後席側の空調が十分でなく、全ての乗員に対して快適な空調を行うことができない。
また、いずれの車両用空調装置でも、1つの室内空調ユニットによって車室内全体の空調を行うため、温調対象に応じた風量や温度の調節ができない。したがって、車両の各乗員の温冷感が異なる場合に対応することができないだけでなく、車両の利用されていない座席に対しても空調が行われるのでエネルギーの無駄となる場合がある。さらに、室内空調ユニットが設けられた位置と乗員の座席とに距離があり、エネルギー損失が大きい。
特許文献2の車両用空調装置では、車両前側から座席を介して吸気された空気を車両後側且つ床部側又は車両上側に向けて案内するものの、車室内の前席側と後席側とを比較すると、後席側の空調が十分でなく、全ての乗員に対して快適な空調を行うことができない。
また、いずれの車両用空調装置でも、1つの室内空調ユニットによって車室内全体の空調を行うため、温調対象に応じた風量や温度の調節ができない。したがって、車両の各乗員の温冷感が異なる場合に対応することができないだけでなく、車両の利用されていない座席に対しても空調が行われるのでエネルギーの無駄となる場合がある。さらに、室内空調ユニットが設けられた位置と乗員の座席とに距離があり、エネルギー損失が大きい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、乗員の快適性を向上させること、及び、エネルギー損失を低減させること、などが本発明の課題である。
本発明の一形態は、車室内の複数の座席に対して別個独立に空調を行う個別空調ユニットと、前記個別空調ユニットを制御する制御部とを含む車両用空調装置であって、前記個別空調ユニットは、前側の座席の近傍に配置され、前記個別空調ユニットに導入される空気の温調を行う個別熱交換部と、前記個別熱交換部によって温調された空気を、前側の座席に吹き出す前方吹出風路及び後側の座席に吹き出す後方吹出風路と、前記前方吹出風路及び前記後方吹出風路の少なくとも一方を選択する選択部と、を備え、前記制御部は、各座席の状態に応じて前記選択部を制御し、前記個別空調ユニットからの空気の吹出方向を制御する、車両用空調装置を提供する。
本発明によれば、乗員の快適性を向上させること、及び、エネルギー損失を低減させること、ができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において、同一の符号は同一の機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
本実施形態に係る車両用空調装置100は、後述する熱マネジメントシステム1の熱管理対象であり、熱マネジメントシステム1によるヒートポンプの放熱と吸熱を利用して、車室内の空調を行う。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用空調装置100は、車室内外から取り込んだ風(空気)を車室内に供給して車室内の空調を行う主空調ユニット101と、複数の座席または各乗員に対して別個独立に空調を行う個別空調ユニット102と、主空調ユニット101及び個別空調ユニット102を制御する制御部103と、を備えている。
主空調ユニット101は、吸込口111を介して車内外から取り込んだ風(空気)の温調を行う熱交換部としてのクーラーコア44及びヒーターコア45と、クーラーコア44又はヒーターコア45によって温調された空気を車室内の前方から吹き出す吹出口112と、を備えている。なお、吸込口111には、吸込切換ダンパ(図示せず)が設けられ、車内の空気である内気(内気循環)と、車外の空気である外気(外気導入)とを適宜切り換えて吸込口111から主空調ユニット101内に導入する。また、導入した内気や外気をクーラーコア44やヒーターコア45に送風するための室内送風機(図示せず)が設けられている。
個別空調ユニット102は、車両内の前側の座席200近傍(図1の例では、座席200の下部)に配置されている。より具体的には、個別空調ユニットは、運転席及び助手席の2つの席を含む前側の座席200に夫々設けられている。
図2に示すように、個別空調ユニット102は、車室内から空気を取り込む吸込口121、吸込口121を介して個別空調ユニット102に導入された空気の温調を行う個別熱交換部122、車室内の前方側に開口した前方吹出口123、車室内の後方側に開口した後方吹出口124、車室内の上方側に開口した上方吹出口125を備えている。
前方吹出口123には第1ダンパ126Aが、後方吹出口124には第2ダンパ126Bがそれぞれ設けられ、第1ダンパ126A及び第2ダンパ126Bを、後述する制御部103によって開閉制御することにより吹出方向が選択される。第1ダンパ126Aによって前方吹出口123を開状態とすることにより、個別熱交換部122によって温調された空気を前側の座席200に吹き出す前方吹出風路が形成され、第2ダンパ126Bによって後方吹出口124を開状態とすることにより、個別熱交換部122によって温調された空気を後側の座席300に吹き出す後方吹出風路が形成される。
なお、個別空調ユニット102は、室内送風機を備えていてもよい。また、第1ダンパ126Aを開状態として前方吹出風路を形成した状態で、必要に応じて、第1ダンパ126Aの開度を制御することにより、前方吹出口123からの吹き出す空気の量を調整することができる。同様に、第2ダンパ126Bを開状態として後方吹出風路を形成した状態で、必要に応じて、第2ダンパ126Bの開度を制御することにより、後方吹出口124からの吹き出す空気の量を調整することができる。
さらに、第1ダンパ126A及び第2ダンパ126Bをそれぞれ開状態として前方吹出風路及び後方吹出風路の双方を形成しながら、第1ダンパ126A及び第2ダンパ126Bの開度を調整することで前方吹出口123及び後方吹出口124に通風させる割合を調整することができる。
上方吹出口125には、上方吹出口125を開閉する第3ダンパ127が設けられている。上方吹出口125には、座席のシートバックに内蔵されたダクト128の一端が接続されている。第3ダンパ127を開状態とすることにより、上方吹出口125から吹き出した空気がダクト128を介して車室内へ吹き出される。すなわち、第3ダンパ127を開状態とすることにより、座席のシートよりも上方に吹き出す上方吹出風路が形成される。
図3に示すように、ダクト128の他端は、シートの上部において、車室内の前方側に開口した前方吹出口128A、車室内の後方側に開口した後方吹出口128Bを備え、ダクト128に導入された空気を車室内の前方及び後方のいずれか一方、あるいは双方に吹き出すことができるようになっている。ダクト128の他端には、不図示の第4ダンパを設けることで前方吹出口128A又は後方吹出口128Bの吹出方向を切り換えることができる。
このように、第1ダンパ126A、第2ダンパ126B、第3ダンパ127及び第4ダンパは、それぞれ、前方吹出口123、後方吹出口124及び上方吹出口125の開閉を切り替えることで、前方吹出風路、後方吹出流路、及び上方吹出流路を選択する選択部として機能する。
制御部103は、各座席の状態に応じて第1ダンパ126A、第2ダンパ126B、第3ダンパ127、及び第4ダンパを制御し、個別空調ユニット102からの空気の吹出方向を制御する。また、制御部103は、主空調ユニット101からの吹出及びその方向を制御する。制御部103は、後述する熱マネジメントシステムを制御する不図示の制御部によって実現することができるほか、車両用空調装置100の制御部103として別途設けてもよい。なお、制御部103は、車両用空調装置100が車両に搭載された際に、走行を含む車両全般の制御を司る車両コントローラとCAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)等の車載ネットワークにより相互に通信可能に接続され、情報の送受信を行う。制御部103及び車両コントローラには、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサや電気回路、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶素子を備えたコンピュータを適用することができる。
より具体的には、制御部103は、個別空調ユニット102の選択部としての第1ダンパ126A、第2ダンパ126B、第3ダンパ127及び第4ダンパを制御することにより、個別空調ユニットからの空気の吹出方向を制御することができ、少なくとも、前側の座席200である前方側に温調された空気を送風する前方モードと、後側の座席300に温調された空気を送風する後方モードとを切り換えて制御することができる。
なお、制御部103は、前方モードにおいて、前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御することができ、後方モードにおいて、後方吹出口124と後方吹出口128Bのいずれか一方又は双方から送風するように制御することができる。
また、制御部103は、前側の座席200と後ろ側の座席300の双方に温調された空気を送風する双方向モードをさらに有していてもよい。
また、制御部103は、前側の座席200と後ろ側の座席300の双方に温調された空気を送風する双方向モードをさらに有していてもよい。
制御部103は、各座席に乗員が着座しているか否かに応じて、又は、各座席に設定された目標温度に応じて別個独立に送風方向を制御することができる。
以下、乗員の着座パターンに応じた送風方向の制御の例について図4から図7を用いて説明する。なお、個別空調ユニット102は座席の下方に設けられていることから、図4から図7においては、個別空調ユニット102を不図示とする。
図4は、車両に1人が登場した状態であって、運転席201にのみ乗員が着座している状態を示している。この場合において、制御部103は、例えば、運転席201の下方に設けられた個別空調ユニット102のみを前方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図5は、車両に2人が登場した状態を示している。
図5(A)は、運転席201及び助手席202に乗員が着座している状態を示している。この場合において、制御部103は、例えば、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102のみを前方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図5(A)は、運転席201及び助手席202に乗員が着座している状態を示している。この場合において、制御部103は、例えば、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102のみを前方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図5(B)は、運転席201及び運転席201の後方の座席301に乗員が着座している状態を示している。この場合において、例えば、制御部103は、主空調ユニット101を駆動して車両前方から運転席201に送風すると共に、運転席201の下方に設けられた個別空調ユニット102を後方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図5(C)は、運転席201及び助手席202の後方の座席302に乗員が着座している状態を示している。この場合において、例えば、制御部103は、運転席201の下方に設けられた個別空調ユニット102を前方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御する。また、助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102を後方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図6は、車両に3人が登場した状態を示している。
図6(A)は、運転席201、助手席202、及び運転席201の後方の座席301に乗員が着座している状態を示している。この場合において、制御部103は、例えば、主空調ユニット101と共に、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102を駆動する。
図6(A)は、運転席201、助手席202、及び運転席201の後方の座席301に乗員が着座している状態を示している。この場合において、制御部103は、例えば、主空調ユニット101と共に、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102を駆動する。
具体的には、制御部103は、主空調ユニット101から運転席201方向に送風し、運転席201下方の個別空調ユニット102を後方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風する。また、助手席202下方の個別空調ユニット102を前方モードで駆動して、個別熱交換部122により温調された空気を前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図6(B)は、運転席201、助手席202及び助手席202の後方の座席302に乗員が着座している状態を示している。この場合において、例えば、制御部103は、主空調ユニット101を駆動して車両前方から助手席202に送風すると共に、運転席201の下方に設けられた個別空調ユニット102を前方モードで駆動して、個別熱交換部122により温調された空気を前方吹出口123と前方吹出口128Aの何れか一方又は双方から送風するように制御する。また、助手席202下方の個別空調ユニット102を後方モードで駆動し、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図6(C)は、運転席201、及び後方の座席301,302に乗員が着座している状態を示している。この場合において、例えば、制御部103は、主空調ユニット101を駆動して車両前方から運転席201に送風すると共に、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102を共に後方モードで駆動して、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
図7は、車両に4人が登場した状態を示している。
この場合、例えば、制御部103は、主空調ユニット101を駆動して車両前方から運転席201及び助手席202に送風すると共に、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102を共に後方モードで駆動して、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
この場合、例えば、制御部103は、主空調ユニット101を駆動して車両前方から運転席201及び助手席202に送風すると共に、運転席201及び助手席202の下方に設けられた個別空調ユニット102を共に後方モードで駆動して、個別熱交換部122により温調された空気を後方吹出口124と後方吹出口128Bの何れか一方又は双方から送風するように制御する。
本実施形態に係る車両用空調装置100は、熱マネジメントシステム1によって管理することで、主空調ユニット101及び各個別空調ユニット102それぞれに対して所望の温度域で熱管理対象の温調を行うことができる。以下、熱管理を行う熱マネジメントシステム1の具体的な構成例について説明する。
図8の熱マネジメントシステム1では、車両用空調装置100を含む電動車両の様々な車両部品が熱管理の対象になっている。具体的には、車両用空調装置100の主空調ユニット101及び個別空調ユニット102の他に、例えば、バッテリM1とインバータM2とモータM3を熱管理対象として図示している。
これらの熱管理対象には、それぞれ温調用熱交換部41,42,43、クーラーコア44、ヒーターコア45及び個別熱交換部122が各々の熱管理対象と熱交換可能に取り付けられている。
これらの熱管理対象には、それぞれ温調用熱交換部41,42,43、クーラーコア44、ヒーターコア45及び個別熱交換部122が各々の熱管理対象と熱交換可能に取り付けられている。
熱マネジメントシステム1は、冷媒回路10と高温側熱媒体回路20と低温側熱媒体回路30を備えている。
冷媒回路10は、冷媒が循環する回路であって、圧縮機11と凝縮器12と膨張弁13と蒸発器14が、順次冷媒配管で接続された閉回路を示しているが、冷媒回路10は、これに限らず、例えば、圧縮機11の上流にアキュムレータを備えるような回路であってもよい。
冷媒回路10は、冷媒が循環する回路であって、圧縮機11と凝縮器12と膨張弁13と蒸発器14が、順次冷媒配管で接続された閉回路を示しているが、冷媒回路10は、これに限らず、例えば、圧縮機11の上流にアキュムレータを備えるような回路であってもよい。
高温側熱媒体回路20は、冷媒回路10における凝縮器12と一体になって、熱媒体-冷媒の熱交換を行う高温側熱交換部21を備えており、第1ポンプ22によって圧送された熱媒体が、高温側熱交換部21を通過する間に冷媒回路10における凝縮器12での冷媒の放熱で高温になって循環する。
低温側熱媒体回路30は、冷媒回路10における蒸発器14と一体になって、熱媒体-冷媒の熱交換を行う低温側熱交換部31を備えており、第2ポンプ32によって圧送された熱媒体が、低温側熱交換部31を通過する間に冷媒回路10における蒸発器14での冷媒の吸熱で低温になって循環する。
高温側熱媒体回路20と低温側熱媒体回路30の熱媒体としては、何も添加剤が入っていない水或いは不凍性剤や防腐剤等の添加剤が混合された水、更には油等の液熱媒体などを採用することができる。
そして、温調用熱交換部41、クーラーコア44、ヒーターコア45及び個別熱交換部122には、その上流側に熱媒体混合部51,52,53,55,54がそれぞれ接続されており、高温側熱媒体回路20の高温熱媒体と低温側熱媒体回路30の低温熱媒体が、熱媒体混合部51,52,53,55,54にて目標温度に応じた混合比率で混合され、その混合で温度調整された熱媒体が、各温調用熱交換部41、クーラーコア44、ヒーターコア45及び個別熱交換部122に供給されている。
温調用熱交換部41、クーラーコア44、ヒーターコア45及び個別熱交換部122を経由した熱媒体は、分岐部Dで分流され、第1接続部C1から高温側熱媒体回路20に戻り、第2接続部C2から低温側熱媒体回路30に戻る。その際の分流比率は、特に分配用の弁装置などを設けなくても、熱媒体混合部51,52,53,55,54で設定された混合比率に応じて成り行きで戻されることになる。
これにより、熱マネジメントシステム1では、冷媒回路10によるヒートポンプの放熱と吸熱を利用して、各熱管理対象の温調を行うことができる。特に、高温側熱媒体回路20の高温熱媒体と低温側熱媒体回路30の低温熱媒体を所望の比率で混合させて各温調用熱交換部41、クーラーコア44、ヒーターコア45及び個別熱交換部122に供給するので、各熱管理対象の目標温度に応じた温調を任意の温度域で行うことができる。
また、目標温度を設定しない温調用熱交換部42,43は、空気熱交換部(ラジエータ)61と第3ポンプ62を備える空冷熱媒体回路60に接続されている。熱マネジメントシステム1の構成例としては、追加的に電気ヒータ2を配備しても良い。
高温側熱媒体回路20と低温側熱媒体回路30と空冷熱媒体回路60は、弁装置V1~V12を介してそれぞれ所定の流路に接続されている。ここで、弁装置V1,V2は、三方弁であり、3方向の流路が選択的に切り替え可能になっており、弁装置V3,V4,V5,V6,V7,V8は、二方弁であり、流路の開閉が可能になっている。また、弁装置V9,V10,V11は、逆止弁であり、流路の逆流を止めている。
以上述べた如く、本実施形態によれば、車両用空調装置100が、主空調ユニット101に加えて、車室内の複数の座席のそれぞれに対して別個独立に空調を行う個別空調ユニット102を設けている。各個別空調ユニット102は、主空調ユニット101又は他の個別空調ユニット102とは異なる目標温度に応じて温度調整された熱媒体を循環させる熱交換部を備えている。そして、各個別空調ユニット102に導入される空気は、それぞれが目標温度に応じて温調され、前方吹出風路又は後方吹出風路を介して吹き出される。
このように、本実施形態に係る車両用空調装置100によれば、個別空調ユニット102は、座席200の近傍に設けられていることから温調された空気の吹出口と乗員との距離が近いので、エネルギー損失を低減させることができる。また、例えば、乗員が着座している座席のみ、温度設定がなされている座席のみ、等座席毎に空調を行うことができるので空調の不要な座席に温調された空気を送風することがなくエネルギー損失を低減させることができる。また座席毎に目標温度が異なる場合にも、所望の空調を行うことができるので、各乗員の温冷感に応じた空調を行うことができ乗員の快適性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
1:熱マネジメントシステム、10:冷媒回路、11:圧縮機、12:凝縮器、13:膨張弁、14:蒸発器、20:高温側熱媒体回路、30:低温側熱媒体回路、41,42,43:温調用熱交換部、44:クーラーコア、45:ヒーターコア、51,52,53,55,54:熱媒体混合部、60:空冷熱媒体回路、61:空気熱交換部(ラジエータ)、100:車両用空調装置、101:主空調ユニット、102:個別空調ユニット、103:制御部、111:吸込口、112:吹出口、121:吸込口、122:個別熱交換部、123:前方吹出口、124:後方吹出口、125:上方吹出口、126A:第1ダンパ、126B:第2ダンパ、127:第3ダンパ、128:ダクト、128A:前方吹出口、128B:後方吹出口、200,300,301,302:座席、201:運転席、202:助手席
Claims (6)
- 車室内の複数の座席に対して別個独立に空調を行う個別空調ユニットと、前記個別空調ユニットを制御する制御部とを含む車両用空調装置であって、
前記個別空調ユニットは、前側の座席の近傍に配置され、
前記個別空調ユニットに導入される空気の温調を行う個別熱交換部と、
前記個別熱交換部によって温調された空気を、前側の座席に吹き出す前方吹出風路及び後側の座席に吹き出す後方吹出風路と、
前記前方吹出風路及び前記後方吹出風路の少なくとも一方を選択する選択部と、を備え、
前記制御部は、各座席の状態に応じて前記選択部を制御し、前記個別空調ユニットからの空気の吹出方向を制御する、車両用空調装置。 - 前記個別空調ユニットが、運転席近傍及び助手席近傍にそれぞれ設けられる請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記個別空調ユニットは、前記個別熱交換部によって温調された空気を、前記座席のシートよりも上方に吹き出す上方吹出風路をさらに備える、請求項1又は請求項2に記載の車両用空調装置。
- 前記上方吹出風路は、前記シートのバック及びピラーの何れか一方又は双方に設けられる、請求項3に記載の車両用空調装置。
- 車室内外から導入された空気の温調を行う主熱交換部と、前記主熱交換部によって温調された空気を前記車室内の前方から吹き出す吹出口とを有する主空調ユニットを備え、
前記制御部は、前記主空調ユニット及び前記個別空調ユニットを制御し、各座席の状態に応じて空気の吹出方向を制御する、請求項1から請求項4の何れか1項記載の車両用空調装置。 - 前記制御部は、各座席の目標温度、又は、各座席に対する乗員の着座の有無に応じて、前記個別空調ユニットからの空気の吹出方向を制御する、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の車両用空調装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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