JP2014195133A - 圧電発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 集積回路素子の動作に起因する温度変動の影響を軽減し、安定した特性を有する圧電発振器を提供することを目的とする。
【解決手段】 水晶発振器1は、水晶振動片3と、集積回路素子13を含む回路素子が収容された容器2を、蓋4で気密封止した構造である。集積回路素子13を含む回路素子は、凹部12の内底面210に設けられた各種電極パッドに実装されており、水晶振動片3は段部上面70に設けられた搭載電極8に導電接合されている。水晶振動片3は集積回路素子13と平面視で重ならない位置に配されており、水晶振動片に形成された電極が、容器2の積層間に形成された基準電位の積層間パターンGPの一部と平面視透過で対向している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電振動片や集積回路素子を含む回路素子が実装されて発振回路が構成された圧電発振器に関する。
圧電発振器として例えば特許文献1乃至2に示すような水晶発振器がある。従来の水晶発振器は、水晶振動片や集積回路素子(ICチップ。以下ICと略)や他の回路素子がベースと呼ばれる容器に設けられた1つの凹空間内に収容される。以下、具体的な構造について言及する。
図3乃至4に示す従来の水晶発振器14において、ベース15は上方に開口した平面視矩形状の凹部Cと、この凹部Cの内底面17の一端側に段部18を有している。前記段部の上面には搭載電極19が形成されており、凹部内底面17には複数の各種電極パッドP,・・,Pが形成されている。そして、IC13や他の回路素子(図示省略)は各種電極パッドPに導電接合され、水晶振動片3は搭載電極19に導電接合される。具体的に水晶振動片3の一端側には、表裏主面の励振電極(図示省略)から導出された接続電極11a,11bが形成されており、これら接続電極11a,11bが導電性接着剤Sを介して搭載電極19に導電接合されている。なお搭載電極19および各種電極パッドP,・・,Pの一部は、ベース内部の配線等を経由してベース外底面16に形成された複数の外部接続端子10と電気的に接続されている。水晶振動片3とIC13は、平面視では重なる(または水晶振動片3の一部がIC13の平面視領域内に内包される)ような位置関係となっている。
前述した水晶発振器14において水晶振動片3やIC13や他の回路素子は通電時に発熱するが、これらの部品の中でも特にICが高温となる。具体的に水晶発振器の起動時のICの発熱やICの間欠動作に伴って温度変動が生じるとその影響が水晶振動片に及び、出力周波数が変動して不安定になってしまうという問題が生じる(いわゆる周波数ドリフト)。
特開2007−300173号 特開2009−005045号
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、集積回路素子の動作に起因する温度変動の影響を軽減し、安定した特性を有する圧電発振器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、圧電振動片と、集積回路素子を含む回路素子が収容された容器を、蓋で気密封止してなる圧電発振器であって、前記容器は凹部と、当該凹部の内底面上に段部を有する絶縁性材料からなる積層体であり、前記凹部の内底面に設けられた各種電極パッドに集積回路素子を含む回路素子が実装され、前記段部の上面に設けられた搭載電極に圧電振動片が導電接合されてなり、前記圧電振動片は集積回路素子と平面視で重ならない位置に配されているとともに、圧電振動片に形成された電極が、容器の積層間に形成された基準電位の積層間パターンの一部と平面視透過で対向している。
上記発明によれば、圧電振動片の下方に集積回路素子が位置していないため、集積回路素子から発生した熱やノイズが圧電振動片へ伝播するのを抑制することができる。これにより、前述の周波数ドリフトを抑制することができる。
また、圧電振動片に形成された電極が、基準電位の積層間パターンの一部と平面視透過で対向しているため、圧電発振器を外部基板に実装した後の圧電発振器の特性変化を防止することができる。これは次の理由による。
前記基準電位の積層間パターンが、容器内部に形成されていない場合、圧電発振器を外部基板に実装した際に圧電振動片に形成された励振電極が、外部基板上の配線パターンと平面視で重畳することがあり、当該重畳により浮遊容量が発生してしまう。また、前記基準電位の積層間パターンが容器内部に形成されている場合であっても、圧電振動片の励振電極が前記積層間パターンと平面視透過で対向しない位置関係にあると、圧電発振器を外部基板に実装した際に前記励振電極が外部基板上の配線パターンと平面視で重なった際に浮遊容量が発生してしまう。
前述した圧電振動片の励振電極と外部基板上の配線パターンとの重畳で発生する浮遊容量によって、圧電発振器単体では製造時に所望の特性に調整されていたとしても、圧電発振器の外部基板への実装後に前記浮遊容量の発生によって周波数が変化し、所望の特性が得られなくなってしまう虞がある。
これに対して本発明の上記構成であれば、圧電発振器の内部で既に圧電振動片の励振電極と基準電位の積層間パターンが平面視透過で対向しているため、外部基板への実装後の浮遊容量の増加を抑制することができる。その結果、外部基板実装時の浮遊容量の増加に伴う圧電発振器の特性変化を抑制することができる。
また上記目的を達成するために、前記凹部が平面視略矩形であり、前記圧電振動片と前記集積回路素子は、圧電振動片と集積回路素子の各々の長さ方向が略平行で、かつ前記矩形の凹部の長辺に沿って凹部内に平面視並列に収容され、前記段部は少なくとも前記矩形の1短辺に沿った領域を有し、当該領域の上面のうち、前記凹部の対向する2短辺の各中央を通る直線に対して片側の領域内において、圧電振動片が搭載電極に導電接合されていてもよい。
上記発明によれば、圧電振動片は、前記矩形の1短辺に沿った領域を有する段部の上面のうち、平面視略矩形の凹部の対向する2短辺の各中央を通る直線に対して片側の領域内において導電接合される。このような領域内に圧電振動片を接合することにより、出力周波数の安定度(周波数安定度)を向上させることができる。
圧電発振器の製造工程において加わる熱によって、絶縁性材料からなる容器には圧縮応力や収縮応力等の応力が発生し、平面視矩形状の容器の長辺および短辺の略中央部分を頂点としてベースが曲線状に撓むことがある。従来の圧電発振器では、例えば圧電振動片の一短辺両側の2箇所が、段部上面の長さ方向の中央を段部の幅方向に横断するラインに対して両側に略均等に離間した位置にある搭載電極に接合材を介して接合される。そして前述の容器に働く前記応力が、圧電振動片の一短辺両側の2箇所の接合部位を介して圧電振動片にも伝播しやすくなる。つまり、容器に働く各種応力の影響を圧電振動片が受けやすくなる。これにより、周波数安定度が劣化することがある。
これに対して、本発明の構成によれば、圧電振動片は、段部の上面のうち、平面視略矩形の凹部の対向する2短辺の各中央を通る直線に対して片側の領域内のみで導電接合されるため、容器に働く各種応力の圧電振動片への伝播による影響を軽減することができる。これにより、周波数安定度が向上する。
また、従来の圧電発振器の構成の場合、前述の2箇所の接合部位のいずれか一方または両方の接合材に亀裂等が生じて電気的接続が不安定になったり、圧電振動片が剥がれて導通不良に至る虞がある。これに対して、本発明の構成であれば、圧電振動片が、段部の上面のうち、平面視略矩形の凹部の対向する2短辺の各中央を通る直線に対して片側の領域内のみで導電接合されるため、接合材の亀裂等の発生を抑制し、圧電振動片の容器への接合安定性を向上させることができる。当該効果は導電性接着材に比べて強固に接合される金等からなる導電性バンプを接合材として使用する場合に特に好適である。
また上記発明によれば、前記凹部が平面視略矩形であり、前記圧電振動片と前記集積回路素子は、圧電振動片と集積回路素子の各々の長さ方向が略平行で、かつ前記矩形の凹部の長辺に沿って凹部内に平面視並列に収容されているため、容器がより小型になった場合であっても、圧電振動片と集積回路素子とが平面視で重畳しない状態で、圧電振動片の辺長を出来るだけ長く確保することができる。圧電振動片は小型になるほど等価抵抗値が増大して所望の電気的特性を得ることが困難になってくるが、本発明の上記構成によれば可能な限り圧電振動片を大きくすることができるので所望の電気的特性を得やすくなる。
また上記目的を達成するために、前記圧電振動片が前記容器の搭載電極に、導電性のバンプを介して導電接合されていてもよい。
上記発明によれば、前述の効果に加え、容器が小型化して圧電振動片の容器への接合領域が狭小となった場合であっても、高精度で圧電振動片を接合することができる。
以上のように、本発明によれば、集積回路素子の動作に起因する温度変動の影響を軽減し、安定した特性を有する圧電発振器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水晶発振器の上面模式図 図1のA−A線における断面模式図 従来の水晶発振器の上面模式図 図3のB−B線における断面模式図
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。本実施形態では圧電発振器として温度補償機能を備えた水晶発振器(温度補償型水晶発振器)を例に挙げて説明する。なお本実施形態における水晶発振器の発振周波数は32.768kHzとなっている。前記発振周波数は一例であり、当該発振周波数以外の周波数にも本発明は適用可能である。
本発明の実施形態について図1乃至2を用いて説明する。図1は本発明の実施形態に係る水晶発振器の上面模式図であり、図2は図1のA−A線における断面模式図となっている。ここで図1では説明の便宜上、凹部12を覆うための蓋が接合されていない状態で表している。また図1乃至2では、後述する他の回路素子の記載は省略している。
図1において水晶発振器は、ベース2と、水晶振動片3と、集積回路素子(以下、ICと略)および他の回路素子(図示省略)と、蓋が主な構成部材となっている。
ベース2は、上方に開口した凹部12を有する略直方体状の容器であり、絶縁性材料を基材として構成されている。ベース2は4枚のセラミックグリーンシート(下層側から順に第1層20、第2層21、第3層22、第4層23)の積層体であり、焼成によって一体成形されている。ベース2は平面視では略矩形であり、本実施形態では外形寸法は3.2mm×2.5mmとなっている。凹部12も平面視略矩形となっている。
ベース2の凹部12の内底面210には、段部7が形成されている。この段部7は第2層22の一部が凹部内に露出するように形成されたものであり、周状に形成されている。この部段7の上面のうち、一端側70(水晶振動片3の固定端側)は平面視矩形状の凹部12の1短辺に沿った領域となっており、他端側71(水晶振動片の自由端に近い側)に比べてベース2の長辺方向に幅広に形成されている。段部上面の一端側70には2つの搭載電極8a,8bが並列して形成されている。
搭載電極8(8a,8b)は、段部上面の一端側70のうち、ベース短辺方向の一端側に偏った状態で形成されており、所定の間隔を隔てて形成されている。ここで、2つの搭載電極8a,8bは同一面積あるいは異なる面積で形成される。2つの搭載電極8a,8bは、ベース内部に設けれらた内部配線(図示省略)およびビア(図示省略)を介して、内底面210の電極パッドの一部(後述)およびベース外底面200の外部接続端子10(図2参照)の一部と電気的に接続されている。なお本実施形態では外部接続端子10はベース外底面200の4隅付近に配置されており、入力・出力端子、GND端子、電源端子となっている。これらの機能端子の形成数は4つに限定されるものではなく、4つ以上形成してもよい。
図1乃至2において、ベース2の内底面210には図示しない複数の電極パッドが形成されている。これらの電極パッドは、IC(13)や他の回路素子(温度補償回路等)が搭載されるパッドであり、所定の形状でパターン形成されている。本実施形態では前記電極パッドおよび配線パターンを含む電極パターンはベース内底面側からタングステン、ニッケルメッキ、金メッキの順で積層されて構成されている。なお前述の搭載電極8(8a,8b)も電極パッドを含む電極パターンと一括同時に形成されている。
前記複数の電極パッドのうち、ICが搭載される電極パッドは、平面視矩形状の凹部12の一長辺寄りの位置に偏って形成されており、当該位置にICが図1に示すように実装される。なお本実施形態においてIC13は平面視矩形状のベアチップICであり、当該チップの機能端子面がベース内底面210に対面するように、ICの各機能端子がベース内底面の複数のIC搭載用の電極パッド上に一対一で金属バンプを介して超音波接合されている(いわゆるFCB接合(Flip Chip Bonding))。
ベース2の積層間には基準電位の積層間パターンGPが形成されている。具体的に基準電位の積層間パターンGP(以下、GNDパターンと略)は、図2に示すように第1層20と第2層21の積層間に形成されており、平面視では図1において点線で示す位置(概略)に形成されている。GNDパターンGPは図示しない複数のビアを介して凹部12の内底面210の電極パターン等と電気的に接続されている。これにより、高温となったICの熱をベース基材の内部に伝導させることができ、凹部12の内部の温度上昇を抑制させることができる。その結果、周波数ドリフトを抑制することができる。
なお図1ではGNDパターンGPの形状は説明の便宜上、簡略化して表示している。本実施形態ではGNDパターンGPはタングステンで形成されているが、タングステン以外に銅等の他の導体を使用することも可能である。
GNDパターンGPは、ICを含む回路素子が実装される領域の電極パターンの一部と平面視で重畳した状態となっている。つまりGNDパターンGPは、凹部12の内底面210に実装される複数の回路素子の一部を平面視で内包する面積で形成されているので電磁的シールド効果を得ることができる。
図1乃至2において、ベース2の開口部の周囲には土手状の部位(第4層23)の上面には環状の金属製リング5が取り付けられている。この金属製リング5の上面には封止材6が周状に形成されており、ベース2は金属製の蓋4と封止材6を介してシーム溶接法によって接合されている。なお本実施形態ではベース2と蓋4との接合は真空下で行われる。このように真空下で凹部12を気密封止することによって、凹部内に不活性化ガス等の気体が充填された場合に比べて等価直列抵抗値を低下させることができる。
図1において、水晶振動片3は屈曲振動を行なう音叉型の水晶振動板であり、基部30と当該基部の一端側から平行に伸長する一対の振動腕31,31からなっている。一対の振動腕31,31の表裏主面には、所定長さの溝が対向して形成されている。当該溝を形成することによって音叉型水晶振動板の等価抵抗値の増大が抑制され、振動子として良好な特性を得ることができる。
水晶振動片3の基部30および一対の振動腕31,31の表裏主面および内外側面には、所定形状の電極がパターン形成されており、前記振動腕に形成された溝の内周面にも及んで形成されている。これらの電極はフォトリソグラフィ技術を用いて形成されており、本実施形態ではCrを下地として上層にAuが積層された膜構成となっている。なお図1では説明の便宜上、水晶振動片3の基部30と一対の振動腕31,31の表裏主面および内外側面に形成される電極のうち、ベース2と接合される電極である接続電極11(一主面側の一対の接続電極が11a,11a、他主面側の一対の接続電極が11b,11b)と、一対の振動腕31,31の溝に形成された電極E,E(励振電極の一部)のみを表示している。ここで基部30の表主面側に形成された一対の接続電極11a,11aと,基部30の裏主面側に形成された一対の11b,11bは異極となっており、基部の両外側面に形成された電極を介してそれぞれ電気的に接続される。これにより水晶振動板の表裏間の導通が確保されている。
水晶振動片の基部30の裏主面側に形成された一対の接続電極11b,11bは、搭載電極8a,8b上に、金からなるバンプ9,9を介して一対一で導電接合されている。ここで水晶振動片3がベース2と接合される領域は、段部上面の一端側70の上面のうち、平面視略矩形の凹部12の対向する2短辺の各中央を通る直線CLに対して片側(図1においてCLに対して上側)の領域内となっている。このような領域内に水晶振動片を接合することにより、周波数安定度を向上させることができる。本実施形態では、水晶振動片の基部30の幅(振動腕の伸長方向と直交する方向の幅)は、凹部12の短辺長に対して約40%以下の寸法となっている。
水晶発振器の製造工程において加わる熱によって、絶縁性材料からなるベースには圧縮応力や収縮応力等の応力が発生し、平面視矩形状のベースの長辺および短辺の略中央部分を頂点としてベースが曲線状に撓むことがある。従来の水晶発振器では、例えば図3に示す水晶振動片3の基部30の他端側の2箇所が、段部18の上面の長さ方向(ベース短辺方向)の中央を段部の幅方向に横断するラインCLに対して両側(図3ではCLに対して上下両側)に略均等に離間した位置にある搭載電極19a,19aに接合材Sを介してそれぞれ接合される。そしてベース15に働く前記応力が、基部30の前記2箇所の接合部位を介して水晶振動片にも伝播しやすくなる。つまり、ベースに働く各種応力の影響を水晶振動片が受けやすくなる。これにより、出力周波数の安定度(周波数安定度)が劣化することがある。
これに対して、本発明の上記構成によれば、水晶振動片3は、段部7の上面のうち、平面視略矩形の凹部12の対向する2短辺の各中央を通る直線CLに対して片側の領域内のみで導電接合されるため、容器に働く各種応力の圧電振動片への伝播による影響を軽減することができる。これにより、周波数安定度が向上する。
また、従来の水晶発振器の構成の場合、前述の2箇所の接合部位のいずれか一方または両方の接合材に亀裂等が生じて電気的接続が不安定になったり、水晶振動片が剥がれて導通不良に至る虞がある。これに対して、本発明の構成であれば、水晶振動片が、段部の上面のうち、平面視略矩形の凹部の対向する2短辺の各中央を通る直線に対して片側の領域内のみで導電接合されるため、接合材の亀裂等の発生を抑制し、水晶振動片の容器への接合安定性を向上させることができる。当該効果は導電性接着材に比べて強固に接合される導電性バンプを接合材として使用する場合に特に好適である。
図1に示すように、水晶振動片3とIC13は、水晶振動片とICの各々の長さ方向(長手方向)が略平行となっており、平面視略矩形の凹部12の長辺に沿って凹部12の内部に平面視で並列に収容されている。
このような構成によって、ベースがより小型になった場合であっても、水晶振動片とICとが平面視で重畳しない状態で、水晶振動片の辺長を出来るだけ長く確保することができる。水晶振動片は小型になるほど等価抵抗値が増大して所望の電気的特性を得るのが困難になってくるが、本発明の上記構成によれば可能な限り圧電振動片を大きくすることができるので所望の電気的特性を得やすくなる。
また、図1に示すように水晶振動片3は、IC13と平面視で重ならない位置に配されているとともに、図2に示すように一対の振動腕の主面に形成された励振電極E,Eの一部が、GNDパターンGPの一部と平面視透過で対向する位置関係となっている。なお図2では符号Eで示す振動腕の表裏で対向する一対の励振電極のみを表示しているが、実際には振動腕の対向する両側面にも励振電極が形成されており、これらの振動腕の両側面の電極は各振動腕の先端部分でつながり腕先全周に及んで金属膜が形成されている(この腕先部分は周波数を調整するために用いられる領域である)。したがって実際には励振電極Eに加え、各振動腕の先端部分の金属膜の一部もGNDパターンGPの一部と平面視透過で対向することになる。
上記構成によれば、水晶振動片の下方にICが位置していないため、IC13から発生した熱やノイズが水晶振動片3へ伝播するのを抑制することができる。これにより、前述の周波数ドリフトを抑制することができる。
そして水晶振動片3に形成された電極が、GNDパターンGPの一部と平面視透過で対向しているため、水晶発振器を外部基板に実装した後の水晶発振器の特性変化を防止することができる。これは次の理由による。
前記GNDパターンが、ベース内部に形成されていない場合、水晶発振器を外部基板に実装した際に水晶振動片に形成された励振電極が、外部基板上の配線パターンと平面視で重畳することがあり、当該重畳により浮遊容量が発生してしまう。また、前記GNDパターンがベース内部に形成されている場合であっても、水晶振動片の励振電極がGNDパターンと平面視透過で対向しない位置関係にあると、水晶発振器を外部基板に実装した際に前記励振電極が外部基板上の配線パターンと平面視で重なった際に浮遊容量が発生してしまう。
前述した水晶振動片の励振電極と外部基板上の配線パターンとの重畳で発生する浮遊容量によって、水晶発振器単体では製造時に所望の特性に調整されていたとしても、水晶発振器の外部基板への実装後に前記浮遊容量の発生によって周波数が変化し、所望の特性が得られなくなってしまう虞がある。
これに対して本発明の上記構成であれば、水晶発振器の内部で既に水晶振動片の励振電極とGNDパターンが平面視透過で対向しているため、外部基板への実装後の浮遊容量の増加を抑制することができる。その結果、外部基板実装時の浮遊容量の増加に伴う水晶発振器の特性変化を抑制することができる。なお、本実施形態では水晶振動片として音叉型水晶振動片を使用しているが、厚みすべり振動を行なう板状のATカット水晶振動片も使用可能である。この場合、ATカット水晶振動片の表裏に形成した励振電極が前記GNDパターンの一部と平面視透過で対向するようにすれば、前述の効果と同様の効果を得ることができる。
本実施形態ではセラミックシートの積層体であるベースの例として4層構成を例に挙げたが、ベースは4層以下、あるいは4層以上で構成されていてもよい。また、本実施形態では水晶振動片とベースの接続電極との電気機械的な接合を、導電性のバンプを介して行なっているが、導電性のバンプの代わりに導電性接着剤を用いてもよい。導電性接着剤を使用した場合であっても、前述した作用効果と同様の効果を得ることができる。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電発振器の量産に適用できる。
1 水晶発振器
2 ベース
3 水晶振動片
4 蓋
5 金属製リング
6 封止材
7 段部
8 搭載電極
9 導電性バンプ
10 外部接続端子
11 接続電極
12 凹部
13 集積回路素子
GP 基準電位の積層間パターン

Claims (3)

  1. 圧電振動片と、集積回路素子を含む回路素子が収容された容器を、蓋で気密封止してなる圧電発振器であって、
    前記容器は凹部と、当該凹部の内底面上に段部を有する絶縁性材料からなる積層体であり、
    前記凹部の内底面に設けられた各種電極パッドに集積回路素子を含む回路素子が実装され、前記段部の上面に設けられた搭載電極に圧電振動片が導電接合されてなり、
    前記圧電振動片は集積回路素子と平面視で重ならない位置に配されているとともに、
    圧電振動片に形成された電極が、容器の積層間に形成された基準電位の積層間パターンの一部と平面視透過で対向していることを特徴とする圧電発振器。
  2. 前記凹部が平面視略矩形であり、前記圧電振動片と前記集積回路素子は、圧電振動片と集積回路素子の各々の長さ方向が略平行で、かつ前記矩形の凹部の長辺に沿って凹部内に平面視並列に収容され、
    前記段部は少なくとも前記矩形の1短辺に沿った領域を有し、当該領域の上面のうち、前記凹部の対向する2短辺の各中央を通る直線に対して片側の領域内において、
    圧電振動片が搭載電極に導電接合されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。
  3. 前記圧電振動片が前記容器の搭載電極に、導電性のバンプを介して導電接合されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の圧電発振器。
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