JP2014194093A - 炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池 - Google Patents

炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2014194093A
JP2014194093A JP2013070881A JP2013070881A JP2014194093A JP 2014194093 A JP2014194093 A JP 2014194093A JP 2013070881 A JP2013070881 A JP 2013070881A JP 2013070881 A JP2013070881 A JP 2013070881A JP 2014194093 A JP2014194093 A JP 2014194093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
felt
carbon fiber
groove
fiber felt
current collector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013070881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6151947B2 (ja
Inventor
Yusuke Takami
祐介 高見
Tetsuya Akamatsu
哲也 赤松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Toho Tenax Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toho Tenax Co Ltd filed Critical Toho Tenax Co Ltd
Priority to JP2013070881A priority Critical patent/JP6151947B2/ja
Publication of JP2014194093A publication Critical patent/JP2014194093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6151947B2 publication Critical patent/JP6151947B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】 優れた導電性と、溶融硫黄などの流体の厚み方向への高い透過性と、曲げ易く陰極管への接触性が良好で、優れた取扱性とを有する炭素繊維フェルトを提供すること。
【解決手段】 少なくとも片面に帯状に外方に突出する複数の畝部分4と、前記複数の畝部分4の間に形成される溝部分6とからなる凹凸形状を有する、厚みtが11〜55mmの炭素繊維フェルト2。溝6は、フェルト2の表面において、直線状、格子状、ダイヤ状、又は、波状に形成されていることが好ましい。溝幅は0.5〜10mm、溝深さは炭素繊維フェルトの厚みtに対して10〜90%、溝ピッチは0.5〜100mmで形成されていることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電性が高く、溶融状態にある活物質など流体の透過性、浸透性の良い炭素繊維フェルト、その製造方法、そのフェルトからなる陽極集電材、及びその陽極集電材を有するナトリウム-硫黄蓄電池に関する。
近年、クリーンな電気エネルギーの需要が急速に伸び、太陽光発電や風力発電といった新エネルギーの導入が積極的に進められている。しかし、これらの発電方式は、天候に左右される為、発電周波数や出力が安定化せず、制御が難しいという課題がある。その対策として、蓄電池を経由して出力することで、出力変動の平準化、余剰電力の貯蔵、負荷平準化を図ることが検討されている。
蓄電池の一つであるナトリウム-硫黄蓄電池は、エネルギー密度が高く、容量あたりの単価が安いと共に、充放電の繰り返しによる性能低下が少なく、長寿命である等、大型の蓄電池として期待されている。
図15は、ナトリウム-硫黄蓄電池の動作原理を示す概念図である。
図15において52はナトリウム-硫黄蓄電池であり、2箇の有底同軸円筒からなる外側容器(陽極管)54と内側容器(陰極管)56とを備えている。陰極管56の材料としてはβ−アルミナなどの固体電解質が用いられ、その内側には負極活物質の溶融金属ナトリウム58が収納されている。ナトリウム58は、充電・放電時に脱イオン化・イオン化され陰極管56を構成する固体電解質を通過する。陽極管54−陰極管56間には正極活物質の溶融硫黄を含有する陽極集電材60の内周面を陰極管56の外周面に接触させて巻かれ、集電材60は陽極管54の内周面に接触している。
放電時には、負極活物質としてのナトリウム58が外部回路に電子を放出してナトリウムイオンとなり、陰極管56内を透過して正極側に移動し、正極活物質としての硫黄及び外部回路から供給される電子と反応した多硫化ソーダを生成することにより、電力を供給させる。
一方、充電時には外部回路から蓄電池に電圧を印加することによって、多硫化ソーダが外部回路に電子を放出して硫黄とナトリウムイオンを生成し、陰極管56内を透過して負極側に移動したナトリウムイオンを外部回路から供給する電子と反応させて、電気的に中性化することにより、電気エネルギーを化学エネルギーに変換する。
陽極集電材60としては、導電性があり、化学的に安定な素材であることから炭素材料が好ましく用いられている。この炭素材料のうちでも、電極反応を効率的に進行させる必要から表面積が大きいことが好ましいため、細い繊維の集合体である炭素繊維フェルトが更に好ましく用いられている。
陽極集電材として使用される炭素繊維フェルトとしては、例えば特許文献1では、陽極集電材内部に含浸された溶融硫黄中で多硫化ソーダが均一に反応できるように、絶縁物としてのガラス繊維をパンチングにより炭素繊維フェルトに打ち込んだものが開示されている。絶縁物をパンチングすることにより、充電時に陰極管と陽極集電材との接触面近傍のみで電子の授受反応が行われることを回避できる。即ち、充電時に、当該部分に集中して絶縁物である硫黄が析出し、充電反応の進行と共に電池の内部抵抗が上昇することに起因する充電回復性の低下(多硫化ソーダが残存しているにも拘らず充電反応が進行せず、充電が完結しない現象)を防止できる。ただ、炭素繊維フェルトは脆い為、ガラス繊維のニードルパンチングに際し繊維が損傷し、毛羽が脱落すると共に、強度が低下する等が懸念される。
特許文献2には、特許文献1のニードルパンチングで得られる炭素繊維フェルトは、その剛性が高いため、細い円筒状の固体電解質管の外周面にセットするのに、裁断し、金型を用いて円弧状に湾曲し、硫黄を含浸して成型する工程が必要となる旨が記載されている。
ただ、特許文献1、2のようにして得られる炭素繊維フェルトは裁断して使用する必要があるため、数箇所の繋ぎ目が発生し、溶融硫黄、多硫化ソーダ、ナトリウムイオンが陽極集電材内に均一に流れないこと、成型後は脆くなること、成型時や、固体電解質管の外周部へのセット時に破損すること等の課題が生じている。
特許3416607号公報 特許3363124号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、優れた導電性と、溶融硫黄などの流体の厚み方向への高い透過性と、曲げ易く陰極管への接触性が良好で、優れた取扱性とを有する炭素繊維フェルト、その製造方法、そのフェルトからなる陽極集電材、及びその陽極集電材を有するナトリウム-硫黄蓄電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討しているうち、炭素繊維前駆体フェルトの一面に切込みを形成し、このフェルトの表裏の熱収縮率の制御や、炭素化工程での張力を制御して炭素化することにより、炭素繊維フェルトに溝が形成されることを見出した。
得られる炭素繊維フェルトは、溶融硫黄など流体の厚み方向への透過性、浸透性や、厚み方向への導電性に優れ、且つ陰極管への接触性が良好で、取扱性に優れ、溝部分における反応に寄与する表面積が大きくなりフェルト自体の反応に寄与する表面積が大きくなることで反応性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載のものである。
[1] 少なくとも片面に帯状に外方に突出する複数の畝部分と、前記複数の畝部分の間に形成される溝部分とからなる凹凸形状を有する、厚みが11〜55mmの炭素繊維フェルト。
[2] 溝部分が、フェルト表面において、直線状、格子状、ダイヤ状、又は、波状に形成されている[1]に記載の炭素繊維フェルト。
[3] 溝幅が0.5〜10mm、溝深さが炭素繊維フェルトの厚みに対して10〜90%、溝ピッチが0.5〜100mmで形成されている[1]又は[2]に記載の炭素繊維フェルト。
[4] 目付が500〜5000g/m2、嵩密度が0.05〜0.30g/cm3、厚み方向の電気抵抗値が1000mΩ/cm2以下である[1]乃至[3]の何れかに記載の炭素繊維フェルト。
[5] 溝幅方向をフェルト長手方向とする試験片について測定した剛軟度が4000N・cm以下である[1]乃至[4]の何れかに記載の炭素繊維フェルト。
[6] [1]乃至[5]の何れかに記載の炭素繊維フェルトからなる陽極集電材。
[7] [6]に記載の陽極集電材と、陽極管と、前記陽極管と軸を一致させて陽極管内に挿入した陰極管と、を有するナトリウム-硫黄蓄電池であって、陽極集電材がその凹凸形状を有する面を陰極管の外周面に接触させて巻かれ、陽極集電材の外周面を陽極管の内周面に接触してなるナトリウム-硫黄蓄電池。
[8] 厚み12〜100mmの炭素繊維前駆体フェルトを不活性雰囲気下で炭素化する炭素繊維フェルトの製造方法であって、片面又は両面に切込みを入れた前駆体フェルトを、切込み方向と直交する方向に張力を付与しながら炭素化することを特徴とする炭素繊維フェルトの製造方法。
[9] 厚み12〜100mmの炭素繊維前駆体フェルトを不活性雰囲気下で炭素化する炭素繊維フェルトの製造方法であって、前駆体フェルトが表裏面で熱収縮率が異なる構造のフェルトであり、且つその高収縮側のフェルトに切込みを入れたフェルトを炭素化することを特徴とする炭素繊維フェルトの製造方法。
本発明の炭素繊維フェルトは、表面に形成された溝部分により、溶融硫黄などの流体の流路がフェルトの厚み方向に形成される。また、本発明の炭素繊維フェルトは、畝部分におけるフェルトの厚み方向に沿ってフェルトの厚み全体に亘るフェルト部分の嵩密度[嵩密度(畝部分)]が、溝部分における溝深さより深いフェルト部分の嵩密度[嵩密度(溝部分)]よりも高いため、炭素繊維フェルト表面に形成された溝部分が潰れにくく、溶融物質の流通を阻害しないと共に、ナトリウムイオンの移動が促進され、ナトリウム−硫黄電池の充放電効率を高めることができる。そのため、本発明の炭素繊維フェルトは、陽極集電材の材料として好適に使用できる。
本発明の炭素繊維フェルトの製造方法によれば、表裏での熱収縮率の制御や、炭素化工程での張力を制御しながら不活性雰囲気下で炭素化しているので、得られる炭素繊維フェルトの畝部分の嵩密度を高くでき、炭素繊維フェルト表面に形成される溝は潰れにくい。そのため、上記陽極集電材、及びその陽極集電材を有するナトリウム-硫黄蓄電池の材料として好適に使用できる炭素繊維フェルトを得ることができる。
本発明の炭素繊維フェルトの一例であってフェルト表面における溝部分の形状が直線状である例を示す概念図であって、(A)は溝の長手方向に直交する面に沿った断面図であり、(B)は平面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの一例であってフェルト表面における溝部分の形状が直線状である例を示す概略平面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの他の例であってフェルト表面における溝部分の形状が格子状である例を示す概略平面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの更に他の例であってフェルト表面における溝部分の形状がダイヤ状である例を示す概略平面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの更に他の例であってフェルト表面における溝部分の形状が波状である例を示す概略平面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの一例において溝部分の断面形状を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの他の例において溝部分の断面形状を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの更に他の例において溝部分の断面形状を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトを、ナトリウム-硫黄蓄電池内における円筒状の陽極集電材として陰極管と陽極管との間に取付けた時の一例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトを、ナトリウム-硫黄蓄電池内における円筒状の陽極集電材として陰極管と陽極管との間に取付けた時の他の例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトを、ナトリウム-硫黄蓄電池内における円筒状の陽極集電材として陰極管と陽極管との間に取付けた時の更に他の例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの製造方法に原料として用いる、フェルトに切込みを入れた炭素繊維前駆体フェルトの一例を示す概念図であって、炭素繊維前駆体フェルトの表面に直交する面に沿った断面図である。 本発明の炭素繊維フェルトの製造方法に原料として用いる、フェルトに切込みを入れた炭素繊維前駆体フェルトの他の例を示す概念図であって、炭素繊維前駆体フェルトの表面に直交する面に沿った断面図である。 畝部分、溝部分の嵩密度測定用試料の作製方法を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。 ナトリウム-硫黄蓄電池の構造を示す概念図である。
本発明の炭素繊維フェルトの一例を図1に示す。図1中、2は炭素繊維フェルトで、このフェルト2の片面には所定間隔で離れた複数(本図では5本)の畝部分4が、フェルト2の片面から外方に帯状に突出して形成されている。この畝部分4の帯の長さ方向に直交する断面は、矩形に形成されている。6は溝部分で、前記互いに隣接する畝部分4の間に、フェルト2の内方に向かって形成されている。
畝部分4におけるフェルトの厚み方向に沿ってフェルトの厚み全体に亘るフェルト部分の嵩密度[嵩密度(畝部分)]は、溝部分6の底壁8を構成するフェルトの嵩密度即ち溝部分6における溝深さより深いフェルト部分の嵩密度[嵩密度(溝部分)]の嵩密度より高い。本発明において、嵩密度(畝部分)は、嵩密度(溝部分)の1.05〜2倍であることが好ましい。
嵩密度(畝部分)を、嵩密度(溝部分)より高く構成することで、陽極集電材として陰極管と陽極管との間に組み込まれる時に、圧力で畝部分4が潰され難く、溝部分6が安定して確保できる。
そのため、本発明の炭素繊維フェルトを用いる陽極集電材は、溶融活物質の流通を阻害しないと共に、ナトリウムイオンの移動が促進され、ナトリウム−硫黄電池の充放電効率を高めることができる。嵩密度の差は、用いる前駆体繊維又は耐炎繊維の比重の差や、混合する物質(混綿物質)の種類や量を調節することで制御できる。
本発明の炭素繊維フェルトにおいては、畝部分4及び溝部分6をフェルト2の片面のみに有する炭素繊維フェルトの方が、これらをフェルト2の両面に有する炭素繊維フェルトよりも好ましい。陽極管の内周面との接触面積を広く確保でき、導電抵抗を低減でき、充放電効率を高めることができるためである。
嵩密度(畝部分)は、0.1g/cm3以上が好ましく、0.1〜0.3g/cm3がより好ましい。0.1g/cm3未満の場合は、陰極管と陽極管との間に陽極集電材としてフェルトが組み込まれた時の圧力により、畝部分が潰れ、溝部分が閉塞しやすい傾向がある。
嵩密度(溝部分)は、0.05g/cm3以上が好ましく、0.05〜0.25g/cm3がより好ましい。0.05g/cm3未満の場合は、厚み方向の電気抵抗値が高く、電池の内部抵抗が高くなる傾向がある。
嵩密度は、炭素繊維前駆体フェルト作製時のパンチング数、原料繊維となる前駆体繊維、特に耐炎繊維の比重、原料繊維に混合する物質(混綿物質)の種類や量により制御できる。
本発明においてフェルト表面における溝部分の形態は、図2〜5に示すような、直線状、格子状、ダイヤ状、波状であることが好ましい。
本発明における溝部分の断面形状の例を、図6〜8に示す。図6は、フェルト2の内部に向かうに従って狭くなる断面V形状の溝部分を示す。図7は、断面が矩形の溝部分を示す。図8は、断面形状が逆台形の溝部分を示す。図2〜8において、4は畝部分であり、6は溝部分である。
本発明の炭素繊維フェルトをナトリウム-硫黄蓄電池に取付けた例を、図9〜11に示す。炭素繊維フェルトは、円筒状の陽極集電材として陰極管と陽極管との間に挿入されている。図9は、図8の断面形状が逆台形の溝部分を有する炭素繊維フェルトを取付けた時の例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った平面断面図である。図10は、図6の断面V形状の溝部分を有する炭素繊維フェルトを取付けた時の例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った平面断面図である。図11は、図7の断面が矩形の溝部分を有する炭素繊維フェルトを取付けた時の例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った平面断面図である。
図9〜11において12はナトリウム−硫黄電池であり、内側容器(陰極管)14を外側容器(陽極管)16内に中心軸を一致させて挿入されている。陰極管−陽極管間には陽極活物質の硫黄を含有した陽極集電材18としての炭素繊維フェルトがその内周面(図2〜9の炭素繊維フェルト2の上面)を陰極管14の外周面に接触させて巻かれている。フェルト18の外周面(図2〜9の炭素繊維フェルト2の下面)は陽極管16の内周面に接触している。
陰極管14としては固体電解質のセラミック管が用いられ、その内側には陰極活物質のナトリウム20が貯留されている。ナトリウム20は、充電・放電時にイオン化され、固体電解質である陰極管を透過する。
電池の充電時には、陰極管14内側のナトリウム20がナトリウムイオンと電子に分かれ、陰極管−陽極管間部材の陽極集電材18としての炭素繊維フェルト内に進入し、陽極集電材18に含浸した陽極活物質としての溶融硫黄と反応して多硫化ソーダを生成する。
図2〜8における溝6は、図9〜11においては溶融硫黄、多硫化ソーダ、ナトリウムイオンが移動する流路22として働く。また、図2〜8における畝部分4自体も炭素繊維から構成されている為、図9〜11においては陽極集電材18として機能し、反応可能な有効面積を低下させることがない。
本発明の炭素繊維フェルトにおいて溝幅方向を試験片の長手方向とする試験片について測定した剛軟度は、4000N・cm以下であり、3000N・cm以下が好ましく、500〜2500N・cmがより好ましい。
剛軟度が4000N・cmを超える場合は、柔軟性が十分でなく陰極管と陽極管との間に陽極集電材としてフェルトを組み込む時に、フェルトと陰極管又は陽極管との間に空隙が発生して、これらの間の接触性が悪化する為、フェルトの柔軟性を高める成型工程が必要となる。そのため、フェルト組込み時の工程が複雑化するなど好ましくない。
フェルト2の表面における溝幅は、0.5〜10mmが好ましく、0.7〜5mmがより好ましい。
溝幅が0.5mm未満の場合は、柔軟性が十分でなく、陰極管と陽極管との間に陽極集電材としてフェルトを組み込む時に前記空隙が発生してフェルトと陰極管又は陽極管との接触性が悪化する。
溝幅が10mmを超える場合は、後述する切込み(スリット)を利用して溝部分を形成する方法によっては作製が困難になる。
図6〜8に示す溝部分の深さ(t)は、フェルト厚み(T)を基準として、30〜90%が好ましく、40〜80%がより好ましい。
フェルト厚み(T)を基準とする溝部分の深さ(t)が30%未満の場合は、厚み方向への溶融硫黄の浸透性が十分でなく、充放電効率が低下する。更には、柔軟性が十分でなく、陰極管と陽極管との間に陽極集電材としてフェルトを組み込む時に空隙が発生してフェルトと陰極管又は陽極管との接触性が悪化する。
フェルト厚み(T)を基準とする溝部分の深さ(t)が90%を超える場合は、強力が低減し、炭素化時の張力や、積層時の張力により破断する可能性がある為、好ましくない。溝部分の深さ(t)は、後述するスリットの深さにより制御できる。
溝ピッチ(並行する溝部分の中心間の距離)は、0.5〜50mmが好ましく、0.8〜50mmがより好ましい。
溝ピッチが0.5mm未満の場合は、間隔が狭く、スリット加工できない。
溝ピッチが50mmを超える場合は、厚み方向への溶融硫黄の浸透性が十分でなく、充放電効率が低下する。更には、柔軟性が十分でなく、円筒陰極管と陽極管との間に陽極集電材としてフェルトを組み込む時に空隙が発生してフェルトの陰極管や陽極管との接触性が悪化する。溝ピッチは、スリット刃の間隔等で制御できる。
溝部分の断面形状は、スリット刃の形状や工程張力で制御できる。
本炭素繊維フェルトの厚み(T)は、11〜55mmであり、15〜25mmが好ましい。
炭素繊維フェルトの厚み(T)が11mm未満の場合は、溝部分が浅くなって溝部分における反応に寄与する表面積が小さくなり、惹いては炭素繊維フェルト自体の反応に寄与する表面積も小さくなる為、好ましくない。
炭素繊維フェルトの厚み(T)が55mmを超えると、システムが大きくなりすぎ、設計の自由度が下がる為、好ましくない。厚みは、フェルトの製造時における混綿物質の仕込み量(目付)やパンチング数により制御できる。
畝部分、溝部分を有する本炭素繊維フェルト2の目付は、500〜5000g/m2が好ましく、1000〜3000g/m2がより好ましい。
目付が500g/m2未満の場合は、反応に寄与する表面積が小さくなる為、好ましくない。
目付が5000g/m2を超える場合は、システムが大きくなりすぎ、設計の自由度が下がる為、好ましくない。目付は、原料物質(目付)の仕込み量やウェブの積層数により制御できる。
厚み方向の電気抵抗値は1000mΩ/cm2以下が好ましく、500mΩ/cm2がより好ましい。
厚み方向の電気抵抗値が1000mΩ/cm2を超える場合は、フェルトを陽極集電材として使用したときに、電気抵抗が高く、充放電のロスが大きくなる為、好ましくない。厚み方向の電気抵抗値は、パンチング数や炭素化温度により制御できる。
畝部分、溝部分を有する本炭素繊維フェルトの嵩密度は、0.05〜0.30g/cm3が好ましい。嵩密度が0.05g/cm3未満の場合は、繊維間の接触点が十分でなく、電気抵抗値が高くなる。嵩密度が0.30g/cm3を超える場合はパンチング数が多すぎるので、この場合は繊維損傷がひどく強度が低下すると共に、単糸の脱落が多量に発生する等により好ましくない。
嵩密度は、炭素繊維前駆体フェルト作製時のパンチング数、原料繊維となる前駆体繊維、特に耐炎繊維の比重、原料繊維に混合する物質(混綿物質)の種類や量により制御できる。
溝部分の幅方向の断面積は1.5〜500mm2が好ましく、5〜100mm2がより好ましい。
溝部分の幅方向の断面積が1.5mm2未満の場合は、厚み方向への溶融硫黄の浸透性が十分でなく、充放電効率が低下する。
溝部分の幅方向の断面積が500mm2を超える場合は、本製造方法で作製することが困難である。上記断面積の範囲内であれば、溝部分の形状は特に指定されない。断面積は、溝幅、溝深さ、張力、フェルトの表裏熱収縮差、混綿物質の種類により制御できる。
フェルト断面積に対する溝断面積の割合は、1〜75%であり、好ましくは1.5〜60%であり、より好ましくは5〜50%である。
フェルト断面積に対する溝断面積の割合が1%未満の場合は、厚み方向への溶融硫黄の浸透性が十分でなく、充放電効率が低下する。
フェルト断面積に対する溝断面積の割合が75%を超える場合は、電気抵抗値が大きくなること、必要な強度が確保できないこと等、不具合が生ずる。
[炭素繊維フェルトの製造方法]
本発明の炭素繊維フェルトの製造方法は特に限定されるものではなく、何れの方法で製造しても良いが、以下の方法が好ましい。
(製造方法A)
この方法においては、先ず炭素繊維前駆体フェルトの片面又は両面に溝形成用の切込みが形成された炭素繊維前駆体フェルトを用意する。この炭素繊維前駆体フェルトの厚みは、12〜100mmであり、15〜70mmが好ましく、15〜50mmがより好ましい。次いで、切込み幅が拡がる方向に張力を付与しながら不活性雰囲気下で炭素化する。これにより本発明の炭素繊維フェルトが得られる。
炭素繊維フェルトの製造原料としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系耐炎繊維、又は、ピッチ系繊維、レーヨン繊維、セルロース等の従来公知の炭素繊維前駆体繊維が挙げられる。なお、各種製造原料の中でも、繊維の柔軟性や加工性の面から、PAN系耐炎繊維が好ましい。PAN系耐炎繊維とは、PAN系原料繊維を空気中で200〜400℃で酸化処理することによって得られる繊維である。
先ず、炭素繊維前駆体繊維又は耐炎繊維を公知の方法でフェルト化する。フェルト化の方法はカードによって開繊し、多層化し、多層化されたウェブをニードルパンチを用いてフェルト化する方法があるが、フェルトにする方法であればこの方法に限定されない。
また、フェルトの表裏において熱収縮の差を付ける為に、異なった種類、量の原料繊維等からなるウェブを多層積層してフェルト化したり、異なった種類、量の原料繊維等を混合してウェブを作製し、フェルト化しても良い。
次に、前記のようにして製造したフェルトに、スリット刃などを用いて切込み(スリット)を入れる。
図12は、本発明の炭素繊維フェルトの製造に用いるフェルトを示す。このフェルトは均一に形成されている。フェルト32には切込み34が形成されている。
切込み34が形成されていないプレーン層38と、切込み34を形成されているスリット層36とからなるフェルト32は、切込み幅が拡がる方向に張力S、Rを付与しながら不活性雰囲気下で炭素化される。この場合は、切込み方向に直角方向である。
張力は、100N/m以下が好ましく、2〜100N/mがより好ましく、3〜50N/mが特に好ましい。2N/m以上の場合は、目標とする溝幅が得られ易い。100N/mを超える場合は、張力により変形(ウネリや折れ目)が発生し、得られる本発明の炭素繊維フェルトは電極として使用できない。
(製造方法B)
図13は、本発明の炭素繊維フェルトの他の製造方法を示す説明図である。
この方法においては、先ず炭素化する際に熱収縮する低収縮層42を用意する。次いで、低収縮層42よりも炭素化する際の熱収縮率が高い高収縮層44を低収縮層42に積層して一体化する。一体化はパンチング等による。
その後、切込み34を形成する。この切込みを形成した部分はスリット層36となり、切込みを形成していない部分はプレーン層38になる。この切込みを形成したフェルトを張力を負荷せずに又は所定の張力下で炭素化すると、低収縮層42と高収縮層44との炭素化時の収縮率の違いに基いて、切込み34の切込み幅が広がり、溝部分を自然に形成する。
この場合、高収縮層と低収縮層とからなる炭素繊維前駆体フェルトにおいて溝部分を形成する為の張力は、100N/m以下が好ましく、0.05〜100N/mがより好ましく、1〜50N/mが特に好ましい。100N/mを超える場合には、焼成時に延伸によりウネリが生じ、外観不良となる為、好ましくない。
炭素繊維前駆体フェルトにおいて、低収縮層と高収縮層との熱収縮差は、400℃において、2%以上が好ましく、5〜50%がより好ましい。熱収縮差が2%未満の場合は、無張力下で炭素化した場合、溝形成が不十分である。
高収縮層の作製方法としては、主原料の耐炎繊維として低比重の耐炎繊維を用いる方法、主原料の耐炎繊維にそれより低比重の耐炎繊維を混綿する方法、又は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエステル(PET)、ポリプロピレン(PP)、アクリル、セルロース等の有機繊維や天然繊維などの高収縮繊維(混綿物質)を主原料の耐炎繊維に混綿する方法などで、高収縮層を形成することができる。
なかでも、繊維が柔らかく交絡処理が容易であることから、有機繊維や天然繊維を用いることが好ましく、特に炭素化時の残渣の少ないポリビニルアルコール(PVA)がより好ましい。耐炎繊維の比重は、製造時の処理温度や処理時間により制御できる。収縮量は、低比重の耐炎繊維量や高収縮繊維の含有量により制御できる。
低収縮層は、主として比重が1.38を超える耐炎繊維を使用する方法により形成できる。熱収縮率の差が2%以上確保できれば、いかなる方法で作製しても良い。
また、本発明の2つの炭素繊維フェルトの製造方法(製造方法A及びB)を組み合わせてもよい。
形成される溝のフェルト表面における形態は、直線状、格子状、ダイヤ状、波状があり、これらの形状はスリット刃の形状等で制御できる。
耐炎繊維の密度は特に限定されるものではないが、1.33〜1.45g/cm3であることが好ましい。耐炎繊維の密度が1.33g/cm3未満の場合は、炭素化時の収縮が大きく、工程が不安定になり易い傾向がある。耐炎繊維の密度が1.45g/cm3を超える場合は、繊維が脆く、フェルト加工等の交絡処理時に脱落が多く、加工性が低下する傾向にある。
原料繊維の繊度は、原料繊維が炭素繊維前駆体繊維の場合、0.1〜5.0dtexであることが好ましく、0.5〜3.5dtexであることがより好ましく、1.0〜3.3dtexが特に好ましい。炭素繊維前駆体の繊度が0.1dtex未満の場合は、開繊性が悪く、均質な混合が難しい。炭素繊維前駆体の繊度が5.0dtexを超える場合は、強度の高いフェルトが得られない。また、繊維間の接点が低減し、炭素化後の電気抵抗値が高くなる。
原料繊維の中でも特にPAN系耐炎繊維の場合、その繊度は0.5〜3.5dtexであることが好ましく、1.0〜3.3dtexがより好ましい。
本発明の炭素繊維前駆体フェルトに用いる炭素繊維前駆体としては、繊維長が30〜75mm、繊度が0.5〜3.5dtex、クリンプ数4〜20ヶ/2.54cm、クリンプ率4〜20%に加工したものが好ましい。
フェルト加工等の交絡処理は、ニードルパンチ方法が好ましい。交絡処理回数が50回/cm2未満の場合は、交絡処理回数が少なく、強度が低くなる。また厚み方向の電気抵抗値が高くなる。交絡処理回数が2500回/cm2を超える場合は、交絡処理による繊維への損傷が大きく、脱落毛羽などが大量に発生する虞がある為、好ましくない。
作製された炭素繊維前駆体フェルトの厚みは、12〜100mmであり、15〜70mmが好ましく、15〜50mmがより好ましい。
以上のように炭素繊維前駆体フェルトを作製した後、無張力又は所定の張力下でこれを炭素化処理することで、溝部分を有する炭素繊維フェルトが得られる。
炭素化処理は、製造方法A、B共に、炭素繊維前駆体フェルトを不活性雰囲気下、最高温度を1300〜2300℃にして、0.5〜10分間焼成することにより行う。好ましくは、第1炭素化処理と第2炭素化処理との2段階で行う。その場合、第1炭素化処理は、交絡処理後の炭素繊維前駆体フェルトを、不活性雰囲気下300〜1000℃で焼成する。第2炭素化処理は、第1炭素化処理された炭素繊維前駆体フェルトを、不活性雰囲気下、最高温度1300〜2300℃にして0.5〜10分間焼成して行うことが好ましい。この第2炭素化処理時の最高温度は、1400℃〜2300℃の範囲であることがより好ましい。
炭素化処理時の最高温度が1300℃未満の場合は、得られる炭素繊維フェルトの炭素含有率が93質量%以上にならない。かかる炭素繊維フェルトは、電気伝導性が低く、良好な燃料電池性能を提供できないため好ましくない。炭素化処理時の最高温度が2300℃を超える場合は、炭素繊維フェルトが剛直となって、強度が低下し、更には、炭素微粉末が発生する等の不具合が生ずる為、好ましくない。
炭素繊維フェルトの炭素含有率は93質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。炭素含有率が93質量%未満の場合は、電気抵抗が高く、電池に組み込んだ場合、充放電時に抵抗熱が多量に発生して電力のロスとなる為、電池効率が低下する傾向がある。
炭素繊維フェルトに用いられる炭素繊維の単繊維直径は5〜20μmであることが好ましく、6〜15μmがより好ましい。炭素繊維の単繊維直径が5μm未満の場合は、単繊維直径が細すぎて、カード工程などの加工性が悪く、また繊維の強力が低いため、炭素繊維フェルトから炭素繊維が脱落しやすくなる虞がある。炭素繊維の単繊維直径が20μmを超える場合は、繊維間の接触点が減少することで電気抵抗値が上昇して、充放電効率が低下しやすくなる。更に、炭素化後の繊維が剛直であり、脆くなる為、炭素繊維微粉末が多量に発生しやすくなる虞がある。
このようにして得られる本発明の炭素繊維フェルトは、例えば導電性と通液性などが必要とされる集電材や、電極や、燃料電池用のガス拡散層や、コンポジットや、摺動材などの強化繊維としても、適用できる。中でも、ナトリウム-硫黄蓄電池の陽極集電材、その他導電性と通液性、通水性などが必要とされる構造材として好ましく用いることができる。
また、ナトリウム-硫黄電池の陽極集電材として用いる場合には、溝形成面に更にガラス繊維をパンチングして用いることもできる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、操作条件の評価、各物性の測定は次の方法によった。
[溝深さ(t)]
溝形成面において、形成された溝の最深部を深さとした。
[溝幅]
フェルト表面での溝の広さを幅とした。
[溝ピッチ]
並行する隣り合った溝について、溝幅方向に沿って溝中心部間の距離を測定し、これを溝ピッチとした。
[溝断面積]
溝の長手方向に直交する裁断面で、10cm長さにフェルトのサンプルを切り出し、n=5の溝断面を、その断面形状に応じて三角形、台形、長方形近似し、n=5で個々の溝の断面積を算出した。それら断面積の平均値を求め、これを溝断面積とした。
[溝断面積比]
溝の長手方向に直交する裁断面で、10cm長さにフェルトのサンプルを切り出し、n=5の溝断面を、その断面形状に応じて三角形、台形、長方形近似し、n=5で算出した個々の溝の断面積について総和を求め、この総和を、上記溝の長手方向に直交する裁断面の面積[10cm長さ×厚み(T)]で除したものを溝断面積比とした。
[目付]
サンプルとして20cm角(0.2m角)のフェルトを3枚切り出し、これを105℃、1時間乾燥した後の重量を、サンプル面積(0.2m×0.2m=0.04m2)で除したものの3枚の平均値を目付とした。
[熱収縮率]
縦20cm×横20cmの耐炎繊維フェルトを切り出し、窒素雰囲気下で400℃で30分間熱処理した時の、縦横の寸法変化量を元の長さで除したものの平均値を熱収縮率(400℃)とした。
[フェルト厚み(T)]
シックネスゲージ(6.9kPa)を用いて厚みを測定した。畝部分の幅方向に沿って5点厚みを測定した。測定した厚みの平均値をフェルト厚み(T)とした。
[嵩密度]
図14は、畝部分、溝部分の嵩密度測定用試料の作製方法の一例を示す概念図であって、溝部分の長手方向に直交する面に沿った断面図である。この図14では、溝部分の形状が断面V形状である図6の例に沿って説明する。図7の例の断面矩形、図8の例の断面逆台形、その他の溝形状の炭素繊維フェルトについても、図14の例と同様の嵩密度測定用試料の作製方法を使用することができる。
図14中、2は炭素繊維フェルトであり、上面に帯状に外方に突出する複数の畝部分4と、複数の畝部分4の間に形成される断面V形状の溝部分6とからなる凹凸形状を有する。
切出し箇所は、畝部分4の上端面において、畝部分4と溝部分6との境界線Bに沿って、上端面に直交するように切り出し、これら切出し片4p、6pを、畝部分、溝部分の嵩密度測定用試料とした。
前記試料を用いて測定した厚みと目付から、それぞれ嵩密度(畝部分)、嵩密度(溝部分)を算出した。n=20の算出値を平均して、それぞれ平均嵩密度を求めた。
[厚み方向の電気抵抗値]
50mm角のサンプルを切り出し、そのサンプルを2枚の50mm角(厚み10mm)の金メッキした電極で、全面接触するように挟み、サンプルの厚み方向に10kPaの荷重をかけたときの、厚み方向の電気抵抗値を測定し、電極面積で除して単位面積あたりの電気抵抗値を求めた。
[剛軟度]
溝幅方向が試験片の長手方向となるように、2cm×約15cmの大きさでフェルトから試験片を切り出し、5枚の試験片を得た。試験長を10cmとなるようにセットし、たわみを測定した。たわみは、両面を測定した値の平均値とした。測定は、JIS-L-1096剛軟性 B法(スライド法)に準拠し、以下
剛軟度(N・cm)=WL4/8σ
W:試験片の単位面積当たりの重力(N/cm2
L:試験片の長さ;10cm
σ:試験片のたわみ(cm)
の数式より求めた。
[実施例1]
高収縮層として、ポリビニルアルコール(PVA)ステープル20質量%を、炭素繊維前駆体としてPAN系耐炎繊維(OPF)ステープル(繊維長51mm、クリンプ率10%、クリンプ数4ヶ/cm)に混合し、目付200g/m2のPVA混綿PAN系耐炎繊維ウェッブを作製した。これを8枚積層させ、スリット層用のウェッブ積層体を得た。
低収縮層として、目付200g/m2のPAN系耐炎繊維ウェッブを作製した。これを7枚積層させ、プレーン層用のウェッブ積層体を得た。
スリット層用のウェッブ積層体と、プレーン層用のウェッブ積層体とを積層し、1000回/cm2でニードルパンチを行い、表裏の収縮差を有する炭素繊維前駆体フェルトを作製した。
この炭素繊維前駆体フェルトの高収縮層側に、5mmピッチ、15mm深さのスリット処理を実施した。その後、700℃で、スリットによる切込面に直交する方向に10N/mの張力を付与しながら、10分間で前炭素化処理した後、1800℃、3分間で炭素化し、高収縮層側の表面に溝部分が形成された炭素繊維フェルトを得た。
[実施例2〜4]
PVAを、表1に記載の混綿物質に変更した以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例5]
混綿物質を使用せずに耐炎繊維フェルト単味で、表裏の収縮差を有さない炭素繊維前駆体フェルトを作製し、焼成時の張力を20N/mとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例6]
焼成時の張力を0N/mとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例7]
高収縮層において、目付400g/m2のPVA混綿PAN系耐炎繊維ウェッブ6枚積層させた上に、目付350g/m2のPAN系耐炎繊維ウェッブ2枚積層させた以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例8]
高収縮層において、収縮の大きい低比重耐炎繊維のみを用いた以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[比較例1]
炭素化処理用の炭素繊維前駆体フェルトとして、表裏の収縮差を有さず、スリット処理を施していない炭素繊維前駆体単体フェルトを用いた以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[比較例2]
溝付け処理用の原料炭素繊維前駆体フェルトとして、表裏の収縮差を有さない炭素繊維前駆体単体フェルトを用い、溝幅1mm、溝深さ15mm、溝ピッチ6.5mmとなるように作製したプレス板にて、前記原料炭素繊維前駆体フェルトに、200℃、4.9MPa(50kgf/cm2)でヒートプレスを施し、溝付き炭素繊維前駆体フェルトを得た。それ以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[比較例3]
炭素化処理用の炭素繊維前駆体フェルトとして、表裏の収縮差を有さない炭素繊維前駆体単体フェルトを用い、炭素化時に張力を付与しなかった以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
表1、2に示すように、実施例1〜8は、電気抵抗値と共に剛軟度が低い為、ナトリウム-硫黄蓄電池(NAS電池)用陽極集電材を用いた場合、流路により溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れ、良好な結果を示す炭素繊維フェルトが得られた。
比較例1は、剛軟度が高く、NAS電池用陽極集電材として使用する為に、円筒管にセットする際に、空隙が発生し、良好な充放電効率を得ることができなかった。
比較例2は、プレスにより溝部分を形成させた結果、嵩密度(畝部分)が嵩密度(溝部分)よりも低下し、セルに組んだ際に畝部分が潰れ、溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れず、充放電効率が低下する結果となった。
比較例3は、十分な溝部分が形成されず、流体の透過性が悪い結果となった。
Figure 2014194093
Figure 2014194093
[実施例9]
高収縮層のPVAの混率を5%とした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例10]
炭素化時の張力を2N/mとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例11]
高収縮層のPVAの混率を50%とした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例12]
炭素化時の張力を50N/mとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例13〜16]
表3、4のスリットの深さ、ピッチとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
表3、4に示すように、実施例9〜16は、電気抵抗値、剛軟度が共に低く、流路により溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れ、良好な結果を示す炭素繊維フェルトが得られた。
[実施例17〜18]
表4のスリット形状、ピッチとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
Figure 2014194093
Figure 2014194093
[実施例19]
表5のスリット形状、ピッチとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
[実施例20]
高収縮層において、目付400g/m2のPVA混綿PAN系耐炎繊維ウェッブ10枚に、目付400g/m2のPAN系耐炎繊維ウェッブを8枚積層させた以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。
表4、5に示すように実施例17〜20は、通液圧力損失、セル抵抗が共に低く、良好な結果を示す炭素繊維フェルトが得られた。
[比較例4]
高収縮層において、目付200g/m2のPVA混綿PAN系耐炎繊維ウェッブ2枚に、目付200g/m2のPAN系耐炎繊維ウェッブを積層させた以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、厚みが小さく、溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れず、充放電効率向上の効果はみられなかった。
[比較例5]
高収縮層において、PVAの混率2%とし、炭素化時の張力を2N/mとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、十分な溝幅を形成できず、溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れず、充放電効率が低下する結果となった。
[比較例6]
高収縮層の耐炎繊維の比重を1.33とし、炭素化時の張力を110N/mとした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。溝幅が大きく、接触抵抗が低く、電気抵抗値が高い結果となった。また、炭素化後の変形が大きく、NAS電池としての電極評価は不可能であった。
[比較例7]
スリットの深さを20.5mm(厚みに対し93%)とした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、炭素化時に破断し、評価できなかった。
[比較例8]
スリットの深さを5.5mm(厚みに対し25%)とした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、溝部分が十分に確保できず、溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れず、充放電効率向上の効果はみられなかった。
[比較例9]
ピッチ間隔を大きくした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、フェルト断面に対する溝断面(溝断面積比)が小さく、溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れず、充放電効率向上の効果はみられなかった。
[比較例10]
高収縮層において、目付200g/m2のPVA混綿PAN系耐炎繊維ウェッブ2枚に、目付200g/m2のPAN系耐炎繊維ウェッブを積層させた以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、厚みが小さく、溶融した活物質が陽極集電材の炭素繊維フェルトに均一に流れず、充放電効率向上の効果はみられなかった。
[比較例11]
炭素化温度を1200℃とした以外は、実施例1と同様の方法で炭素繊維フェルトを作製した。その結果、電気抵抗が高く、目標とするセル抵抗が得られなかった。
Figure 2014194093
Figure 2014194093
2 炭素繊維フェルト
4 畝部分
4p 畝部分の嵩密度測定用切出し片
6 溝部分
6p 溝部分の嵩密度測定用切出し片
8 溝部分の底壁
B 畝部分の上端面における畝部分と溝部分との境界線
t 炭素繊維フェルトの厚み
T 溝部分の深さ
12、52 ナトリウム-硫黄蓄電池
14、54 陽極管
16、56 陰極管
18、58 溶融金属ナトリウム
20、60 陽極集電材
22 溶融硫黄、多硫化ソーダ、ナトリウムイオンが移動する陽極集電材の流路
32 炭素繊維前駆体フェルト
34 切込み
36 フェルトにおける切込みを形成していない部分(プレーン層)
38 フェルトにおける切込みを形成している部分(スリット層)
S、R 張力の方向を示す矢印
42 低収縮層
44 高収縮層

Claims (9)

  1. 少なくとも片面に帯状に外方に突出する複数の畝部分と、前記複数の畝部分の間に形成される溝部分とからなる凹凸形状を有する、厚みが11〜55mmの炭素繊維フェルト。
  2. 溝が、フェルト表面において、直線状、格子状、ダイヤ状、又は、波状に形成されている請求項1に記載の炭素繊維フェルト。
  3. 溝幅が0.5〜10mm、溝深さが炭素繊維フェルトの厚みに対して10〜90%、溝ピッチが0.5〜100mmで形成されている請求項1又は2に記載の炭素繊維フェルト。
  4. 目付が500〜5000g/m2、嵩密度が0.05〜0.30g/cm3、厚み方向の電気抵抗値が1000mΩ/cm2以下である請求項1乃至3の何れかに記載の炭素繊維フェルト。
  5. 溝幅方向をフェルト長手方向とする試験片について測定した剛軟度が4000N・cm以下である請求項1乃至4の何れかに記載の炭素繊維フェルト。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の炭素繊維フェルトからなる陽極集電材。
  7. 請求項6に記載の陽極集電材と、陽極管と、前記陽極管と軸を一致させて陽極管内に挿入した陰極管と、を有するナトリウム-硫黄蓄電池であって、陽極集電材がその凹凸形状を有する面を陰極管の外周面に接触させて巻かれ、陽極集電材の外周面を陽極管の内周面に接触してなるナトリウム-硫黄蓄電池。
  8. 厚み12〜100mmの炭素繊維前駆体フェルトを不活性雰囲気下で炭素化する炭素繊維フェルトの製造方法であって、片面又は両面に切込みを入れた前駆体フェルトを、切込み方向と直交する方向に張力を付与しながら炭素化することを特徴とする炭素繊維フェルトの製造方法。
  9. 厚み12〜100mmの炭素繊維前駆体フェルトを不活性雰囲気下で炭素化する炭素繊維フェルトの製造方法であって、前駆体フェルトが表裏面で熱収縮率が異なる構造のフェルトであり、且つその高収縮側のフェルトに切込みを入れたフェルトを炭素化することを特徴とする炭素繊維フェルトの製造方法。
JP2013070881A 2013-03-29 2013-03-29 炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池 Active JP6151947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013070881A JP6151947B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013070881A JP6151947B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014194093A true JP2014194093A (ja) 2014-10-09
JP6151947B2 JP6151947B2 (ja) 2017-06-21

Family

ID=51839503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013070881A Active JP6151947B2 (ja) 2013-03-29 2013-03-29 炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6151947B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01290515A (ja) * 1988-05-17 1989-11-22 Oji Paper Co Ltd 凹凸面を有する多孔質炭素成形体の製造方法
JPH0230143B2 (ja) * 1981-09-29 1990-07-04 Yunaitetsudo Tekunorojiizu Corp
JP2820376B2 (ja) * 1994-10-31 1998-11-05 日本碍子株式会社 ナトリウム−硫黄電池用カーボンフェルト及びその製造方法
JPH11354131A (ja) * 1998-06-10 1999-12-24 Toyobo Co Ltd 溝付き電極材及びその製造方法
JP2002203571A (ja) * 2000-10-31 2002-07-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高分子電解質型燃料電池
JP2003064566A (ja) * 2001-08-22 2003-03-05 Fujikoo:Kk 凹凸面フェルト材
JP2003239163A (ja) * 2002-02-12 2003-08-27 Toho Tenax Co Ltd 高密度耐炎繊維不織布、炭素繊維不織布およびそれらの製造方法
JP2005158409A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Toyobo Co Ltd 溝付き電極材および液流通型電解槽用電極

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0230143B2 (ja) * 1981-09-29 1990-07-04 Yunaitetsudo Tekunorojiizu Corp
JPH01290515A (ja) * 1988-05-17 1989-11-22 Oji Paper Co Ltd 凹凸面を有する多孔質炭素成形体の製造方法
JP2820376B2 (ja) * 1994-10-31 1998-11-05 日本碍子株式会社 ナトリウム−硫黄電池用カーボンフェルト及びその製造方法
JPH11354131A (ja) * 1998-06-10 1999-12-24 Toyobo Co Ltd 溝付き電極材及びその製造方法
JP2002203571A (ja) * 2000-10-31 2002-07-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高分子電解質型燃料電池
JP2003064566A (ja) * 2001-08-22 2003-03-05 Fujikoo:Kk 凹凸面フェルト材
JP2003239163A (ja) * 2002-02-12 2003-08-27 Toho Tenax Co Ltd 高密度耐炎繊維不織布、炭素繊維不織布およびそれらの製造方法
JP2005158409A (ja) * 2003-11-25 2005-06-16 Toyobo Co Ltd 溝付き電極材および液流通型電解槽用電極

Also Published As

Publication number Publication date
JP6151947B2 (ja) 2017-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6018450B2 (ja) 炭素繊維フェルト、その製造方法、及び電極
US6416896B1 (en) Material for electrode comprising a non-woven fabric composed of a fluorine-containing resin fiber
KR101945585B1 (ko) 탄소 섬유 부직포 및 이를 이용한 고체 고분자형 연료 전지의 가스 확산 전극, 고체 고분자형 연료 전지, 탄소 섬유 부직포의 제조 방법, 및 복합 시트
KR20120091178A (ko) 탄소 섬유제 부직포, 탄소 섬유, 및 그 제조 방법, 전극, 전지, 및 필터
JP6577697B2 (ja) 炭素繊維フェルト、その製造方法、及び液流通型電解槽
KR101209098B1 (ko) 전극용 도전재의 전구 펠트재 및 전극용 도전재의 제조법
JP2008204824A (ja) 炭素繊維シート及びその製造方法
JP2008201005A (ja) 炭素繊維シート及びその製造方法
JP2013144857A (ja) 炭素繊維フェルト、その製造方法、及び電極
JP4599832B2 (ja) 溝付き電極材および液流通型電解槽用電極
JP6151947B2 (ja) 炭素繊維フェルト、その製造方法、陽極集電材、及びナトリウム−硫黄蓄電池
JP2007176750A (ja) 多孔質炭素繊維シートおよびその製造方法
WO2000049213A1 (fr) Tissu en fibres de carbone et procede de production correspondant
JPH11158737A (ja) 炭素繊維フェルトの製造方法
JP4974700B2 (ja) 炭素繊維シート及びその製造方法
JP2003017076A (ja) 炭素繊維構造体
JP2012012719A (ja) 炭素繊維織物及びその製造方法
JP2021125385A (ja) レドックスフロー電池用電極およびレドックスフロー電池
JPH11273691A (ja) 溝付き電極材及びその製造方法
JP2820376B2 (ja) ナトリウム−硫黄電池用カーボンフェルト及びその製造方法
JP2012201996A (ja) 炭素繊維紡績糸織物、炭素繊維紡績糸織物の製造方法、燃料電池用ガス拡散電極
JP2007031912A (ja) ポリアクリロニトリル系酸化繊維フェルト、炭素繊維フェルト、及びそれらの製造方法
KR101932424B1 (ko) 연료전지 분리판용 복합재, 연료전지 분리판 및 이의 제조방법
EP1449948B1 (en) Carbon fiber nonwoven band-shaped article and its manufacture method
WO2014042542A1 (en) Method of manufacturing a carbon fibre electrode of a lead-acid battery or cell

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6151947

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350