JP2014192983A - スイッチング電源回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リアクトルL1と、ダイオードD1と、スイッチング素子S1とを有するスイッチング回路3aと、リアクトルL1よりもインダクタンスが小さいリアクトルL2と、ダイオードD2と、スイッチング素子S2とを有するスイッチング回路3bと、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2のスイッチング動作を制御する制御部5とを備える。制御部5は、スイッチング素子S1のスイッチング周波数をf1、スイッチング素子S2のスイッチング周波数をf2とすると、スイッチング周波数f1よりもスイッチング周波数f2が大きくなるように、スイッチング動作を制御する。
【選択図】図2
Description
ところが、特許文献1の図9〜図11に示される電流波形を参照する限り、電流Iのリプル率が大きくなり、安定した出力が得られない。
本発明は、リアクトル、スイッチング素子及びダイオードを含むスイッチング回路を少なくとも2つ備えるスイッチング電源回路において、リプル率を低減して安定した出力電流を得ること目的とする。
第1のスイッチング回路は、第1のリアクトルと、第1のリアクトルと直列に接続され、アノードを第1のリアクトル側に向けて配置される第1のダイオードと、第1のリアクトルと第1のダイオードの間に設けられる第1のスイッチング素子と、を有する。
第2のスイッチング回路は、第1のリアクトルよりもインダクタンスが小さい第2のリアクトルと、
第2のリアクトルと直列に接続され、アノードを第2のリアクトル側に向けて配置される第2のダイオードと、第2のリアクトルと第2のダイオードの間に設けられる第2のスイッチング素子と、を有する。
制御部は、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子のスイッチング動作を制御するが、
第1のスイッチング素子のスイッチング周波数をf1、第2のスイッチング素子のスイッチング周波数をf2とすると、スイッチング周波数f1よりもスイッチング周波数f2が大きくなるように、スイッチング動作を制御する。
本発明のスイッチング電源回路によると、第2のリアクトルは第1のリアクトルよりもインダクタンスが小さいので、第2のリアクトルを構成するコイルの巻数を第1のリアクトルよりも少なくできる。よって、第2のリアクトルの小型化を実現できるのに加えて、製造コストを抑えることができる。
また、本発明のスイッチング電源回路は、スイッチング周波数f1よりもスイッチング周波数f2が大きくすることで、第2のリアクトルを流れる電流I2を、第1のリアクトルを流れる電流I1と相似形で、かつ、180度の位相差を設けることができる。したがって、電流I1と電流I2の和である電流Iのリプル率を低減できる。
本発明において、第2のスイッチング素子は、第1のスイッチング素子より高周波でスイッチングするため、スイッチングによる損失が第1のスイッチング素子よりも大きくなる。したがって、第2のスイッチング素子として、損失が大幅に低減できる、SiC(炭化珪素)半導体又はGaN(窒化ガリウム)半導体を用いる。一方、第1のスイッチング素子は、低コストであるSi(珪素)半導体によって形成することで、製造コストを低減できる。
この制御は、ヒステリシス制御に基づくものであり、リプル幅を一定に制御できるので、リプルが安定した高精度な電流出力が重視される用途に向いている。
この制御は、PWM(Pulse Width Modulation)制御は、低コストが重視される用途に向いている。
[スイッチング電源回路の構成]
はじめに、スイッチング電源回路10の構成について説明する。
図1に示すように、スイッチング電源回路10は、複数(ここでは2つ)の第1のスイッチング回路3a,第2のスイッチング回路3bを備えている。各々のスイッチング回路3a,3bは、入力端11,12及び出力端13,14に接続されており、入力端11,12の間に印加された直流電圧を昇圧して、出力端13,14から出力される。
スイッチング電源回路10は、交流電源1と整流回路2を備え、交流電源1から供給される交流電圧を整流回路2で整流し、整流後の直流電圧を入力端11,12の間に印加する。
スイッチング電源回路10は、スイッチング回路3a,3bで昇圧された直流電圧を、出力端13,14を介してインバータ4に入力される。また、スイッチング電源回路10は、スイッチング回路3a,3bのスイッチング素子S1,S2の動作を制御する制御部5を備えている。
演算処理装置5aは、例えばマイクロコンピュータにより構成され、また、記憶装置5bは、例えばROM(Read-Only-Memory)、RAM(Random-Access-Memory)、ハードディスク装置などの記憶装置の単数又は複数で構成される。
以下、スイッチング電源回路10の動作について説明する。
スイッチング電源回路10は、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2の各々のスイッチングの位相をずらして、スイッチング回路3a,3bを動作させる。この制御は制御部5が行う。ここで、スイッチング素子S1とスイッチング素子S2の位相をずらすと、図5に示すように、リアクトルL1を流れる電流I1の値が低い谷の部分とリアクトルL2を流れる電流I2の値が高い山の部分とが相殺され、リアクトルL1を流れる電流I1の値が高い山の部分とリアクトルL2を流れる電流I2の値が低い谷の部分とが相殺される。したがって、電流I1と電流I2の和である電流Iの変動成分(いわゆる高調波成分)を低くすることができる。
スイッチング周波数比(f2/f1)が大きくするほど、リプル率が低下し、出力電流が平坦になるが、一方で、スイッチング素子S2の周波数を高くする必要があるため、スイッチング損失が増加し、回路の効率が低下する。スイッチング損失を抑えるために、後述するように、スイッチング素子S2にワイドギャップ半導体パワー素子と称されるSiC(炭化珪素)半導体又はGaN(窒化ガリウム)半導体を使用することが好ましいが、スイッチング周波数比(f2/f1)が大きくなりすぎると、損失を無視できなくなる。したがって、リプル率を抑えるとともにスイッチング損失の増加をも抑えることを考慮すると、スイッチング周波数比(f2/f1)は5〜15の範囲が好ましく、5〜10の範囲がより好ましい。
ヒステリシス制御によるスイッチングは、電流リプルを設定値以下に抑え、電流リプルが閾値に達するとオン・オフを切り替えるので、スイッチング周波数が一定にならない。これに対して、PWM制御を適用すると、図4に示すように、スイッチング周波数を一定にできる。ただし、スイッチング毎のリプルの大きさが変化する。したがって、スイッチング制御をCPU(Central Processing Unit)で実施すると、整数倍で周期を同期させることができるので、スイッチング制御のためのソフトウェアが簡素になり、整数倍以外(ヒステリシス制御)にするよりも処理量を減らすことができる。また、PWM制御を適用すると、リアクトルL1とリアクトルL2の電流検出時のサンプリングを同期して行なうことができるので、ソフトウェア処理が簡素化される。
ただし、本発明は他のスイッチング素子、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、MOS電界効果型トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor,Filed Effect Transistor)を用いるができる。
スイッチング電源回路10は、スイッチング回路を2つ備えているが、本発明は、3つ以上のスイッチング回路を備えるスイッチング電源回路にも適用することができる。
また、以上では、2つのスイッチング回路3a,3bをインターリーブ制御する際の動作に焦点を当てて説明しているが、インターリーブ制御するのに加えて、2つのスイッチング回路3a,3bを個別に動作させてもよい。
1 交流電源
2 整流回路
3a,3b スイッチング回路
4 インバータ
5 制御部
11,12 入力端
13,14 出力端
15,16 導電ライン
L1,L2 リアクトル
S1,S2 スイッチング素子
D1,D2 ダイオード
I,I1,I2 電流
Claims (4)
- 第1のリアクトルと、
前記第1のリアクトルと直列に接続され、アノードを前記第1のリアクトル側に向けて配置される第1のダイオードと、
前記第1のリアクトルと前記第1のダイオードの間に設けられる第1のスイッチング素子と、を有する第1のスイッチング回路と、
前記第1のリアクトルよりもインダクタンスが小さい第2のリアクトルと、
前記第2のリアクトルと直列に接続され、アノードを前記第2のリアクトル側に向けて配置される第2のダイオードと、
前記第2のリアクトルと前記第2のダイオードの間に設けられる第2のスイッチング素子と、を有する第2のスイッチング回路と、
前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子のスイッチング動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1のスイッチング素子のスイッチング周波数をf1、前記第2のスイッチング素子のスイッチング周波数をf2とすると、
スイッチング周波数f1よりもスイッチング周波数f2が大きくなるように、前記スイッチング動作を制御することで、
ことを特徴とするスイッチング電源回路。 - 前記第1のスイッチング素子が珪素半導体によって構成され、
前記第2のスイッチング素子が炭化珪素半導体又は窒化ガリウム半導体によって構成される、
請求項1に記載のスイッチング電源回路。 - 前記制御部は、
前記第2のリアクトルを流れる電流が、
前記第1のリアクトルを流れる電流の波形と相似形でかつ180度だけ位相差を設けた基準波形に対して、所定のリプル電流幅に収まるように、
前記第2のスイッチング素子のスイッチング動作を制御する、
請求項1又は2に記載のスイッチング電源回路。 - 前記制御部は、
前記第2のスイッチング素子のスイッチング周波数が、前記第1のスイッチング素子のスイッチング周波数の、2以上の整数倍となるように前記スイッチング動作を制御する、
請求項1又は2に記載のスイッチング電源回路。
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