JP2014191998A - 部分メッキ平角導体、部分メッキ平角導体の製造方法、及び部分メッキ平角導体の製造装置 - Google Patents

部分メッキ平角導体、部分メッキ平角導体の製造方法、及び部分メッキ平角導体の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、平角導体の貴金属メッキに使用する貴金属の使用量を必要最小限に抑えて、製造コストの低減を図ることができる部分メッキ平角導体、部分メッキ平角導体の製造方法、及び部分メッキ平角導体の製造装置の提供を目的とする。
【解決手段】平角導体1aを回転ドラム30とマスキングベルト40とで挟持して溝部36に嵌挿し、平角導体1aの被貴金属メッキ面Pa以外の一端側非貴金属メッキ面Pb1と上下非貴金属メッキ面Pcを溝部36に密着させて覆い隠す。一端側及び他端側の非貴金属メッキ面Pbをマスキング部38とマスキングベルト40とに密着させて覆い隠す。平角導体1aを送り方向Zに移動させながら、平角導体1aにおける端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施すとともに、金メッキが施された金メッキ層Gaを平角導体1aの長手方向Bに所定間隔を隔てて複数形成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、自動車のエアーバック、ハンドルの各種スイッチ、電子制御ユニット(ECU)、車両内に搭載される各種電装品の配線、或いは、電気機器内の配線等に用いられる部分メッキ平角導体、部分メッキ平角導体の製造方法、及び部分メッキ平角導体の製造装置に関する。
近年、自動車の電装部品における電気接続について、電気構造の複雑化に伴って配線数が増加している。また、昨今の省エネ指向より電気配線等の接続部品の小型化、軽量化が望まれており、並列配置した複数本の端子の間隔を狭くした狭ピッチなフラットケーブル(FFC)が多用されている。
上述のフラットケーブルに用いられる端子には、耐食性の向上、半田付け性の向上、接触抵抗の劣化防止を目的として、貴金属めっきが施されている。貴金属としては、金が主として用いられているが、金が高価であることから、メッキにコストが掛かる。
例えば、特許文献1に記載の端子用金属線材及び端子の製造方法は、金属線材の端子部に相当する端子相当部分の全体に金メッキを施しているが、相手側端子が接触しない非接触部分にも高価な金メッキを施すため、貴重な金が無駄に使用されることになり、製造コストが高くなるという問題があった。
特開2010−135193号公報
この発明は、平角導体の貴金属メッキに使用する貴金属の使用量を必要最小限に抑えて、製造コストの低減を図ることができる部分メッキ平角導体、部分メッキ平角導体の製造方法、及び部分メッキ平角導体の製造装置を提供することを目的とする。
この発明は、長手方向に連続する平角導体において、該平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に対して貴金属メッキを施して形成したメッキ部を備えた部分メッキ平角導体であって、前記端子相当部分の厚み方向の両側のうち少なくとも一方の被貴金属メッキ面に対して貴金属メッキを施して形成した前記メッキ部を、前記平角導体の長手方向に対して所定間隔を隔てて複数配置したことを特徴とする。
ここで、前記平角導体は、例えば、銅、アルミニウム等の導電性を有する金属材料で構成することができる。端子相当部分は、例えば、雌型端子等の相手側端子に対して電気的に接続される端子部で構成することができる。貴金属は、例えば、金、銀、亜鉛、錫等の電気伝導率が高い金属材料で構成することができる。
この発明により、平角導体の貴金属メッキに使用する貴金属の使用量を必要最小限に抑えて、製造コストの低減を図ることができる。
具体的には、平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分の厚み方向の両側のうち少なくとも一方の被貴金属メッキ面に対して貴金属メッキを施してメッキ部を形成するため、相手側端子が接触しない非接触部分に貴金属メッキを施す必要がなく、高価な貴金属の使用量を必要最小限に抑えることができる。
さらに、平角導体の相手側端子が接触する部分には貴金属メッキを施しているので、相手側端子と接触した際に生じるメッキ部の摩耗が軽減され、貴金属メッキが施された部分の導電性が長期に亘り安定して得られる。
さらにまた、貴金属メッキが施された部分メッキ平角導体を、所望の長さに切断するだけで、導電性に優れた部分貴金属メッキ済みの端子を提供することができる。
この発明の態様として、前記貴金属とは異なる卑な金属にて、前記貴金属メッキが施される前の前記平角導体の表面全体に下地メッキを施すことができる。
ここで、前記卑な金属は、例えば、ニッケル、クロム等の耐食性が高い金属材料で構成することができる。
この発明により、部分メッキ平角導体の耐久性を向上させることができる。
具体的には、金属メッキが施される前の平角導体の表面全体に、卑な金属により下地メッキを施して被覆するので、平角導体が外部に露出することがなく、また、外気に触れることがない。これにより、例えば、平角導体の貴金属メッキが施されてない部分に腐食や摩耗が生じることを低コストで防止することができ、平角導体の導電性が長期に亘り安定して得られる。
また、この発明は、長手方向に連続する平角導体において、該平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に対して貴金属メッキを施して製造する部分メッキ平角導体の製造方法であって、前記端子相当部分の厚み方向の両側のうち少なくとも一方の面を貴金属メッキの施しを許容する被貴金属メッキ面に設定するとともに、該平角導体における前記端子相当部分以外の部分における幅方向の一方側の側面及び、厚み方向の両面を前記被貴金属メッキが施されない非貴金属メッキ面に設定し、前記平角導体の表面全体に対してメッキ前処理を行うメッキ前処理工程と、前記平角導体の表面全体に対して卑な金属にて下地メッキを施す下地メッキ処理工程と、前記被貴金属メッキ面が前記平角導体の長手方向に沿って所定間隔ごとに形成されるように、前記非貴金属メッキ面をマスキング手段により覆い隠して、前記被貴金属メッキ面のみに貴金属メッキを施す部分メッキ処理工程とを、この順で行うことを特徴とする。
ここで、マスキング手段は、例えば、マスキングベルト、マスキング部等の平角導体に対して密着性が高いシール部材で構成することができる。
この発明により、性能上必要な被貴金属メッキ面のみに貴金属メッキが施された部分メッキ平角導体を低コストで製造することができる。
具体的には、メッキ前処理工程において、長手方向に連続する平角導体を、例えば、洗浄液に浸漬するか、洗浄液を吹き付ける等して、平角導体の表面全体に付着した油脂分や塵埃などの汚れを洗浄除去する。続いて、下地メッキ処理工程において、メッキ前処理された平角導体の表面全体に対して卑な金属にて下地メッキを施す。続いて、部分メッキ処理工程において、平角導体の端子部に相当する端子相当部分の厚み方向の両側のうち少なくとも一方(あるいは両方)の面に設定した被貴金属メッキ面が平角導体の長手方向に沿って所定間隔ごとに形成されるように、平角導体の表面における被貴金属メッキ面以外の部分に設定した該被貴金属メッキが施されない非貴金属メッキ面をマスキング手段により覆い隠したまま、平角導体の被貴金属メッキ面のみに、例えば、金などの貴金属メッキ液にて貴金属メッキを施して、部分メッキ平角導体を製造する。
この結果、平角導体の貴金属メッキに使用する高価な貴金属の使用量を必要最小限に抑えて、必要な被貴金属メッキ面のみに貴金属メッキが施された部分メッキ平角導体を効率よく製造することができる。
この発明の態様として、上記部分メッキ平角導体の製造方法における前記部分メッキ処理工程に続いて、前記端子相当部分が前記部分メッキ端子の端子部となるように、前記部分メッキ平角導体を所望の端子形状に加工するフォーミング加工工程を行うことを特徴とする。
この発明により、平角導体における部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に貴金属メッキが施されるとともに、例えば、所望の端子と対応する長さに分離可能な切込みや溝部を加工したり、あるいは、所望する形状に変形するなどの加工が施された部分メッキ平角導体を製造することができる。
また、この発明は、長手方向に連続する平角導体において、該平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に対して貴金属メッキを施して製造する部分メッキ平角導体の製造装置であって、前記平角導体を幅方向に挟み込んで挟持する一対の平角導体挟持体と、貴金属メッキ液を供給するメッキ液供給手段とを備え、前記一対の平角導体挟持体を、該平角導体の送り方向に沿って配置するとともに、前記平角導体が送り方向に向けて移動される方向へ同期して移動可能に設け、前記一対の平角導体挟持体のうち一方の平角導体挟持体を、前記平角導体のうち前記端子相当部分以外の部分における幅方向の一方側の側面及び、厚み方向の両面に密着するように、前記平角導体の嵌挿を許容する溝部と、長手方向における該溝部同士の間において、前記平角導体における前記端子相当部分における幅方向の一方側の側面に密着して覆うマスキング部を有するとともに、厚み方向の両面のうち前記貴金属メッキによるメッキ部を形成する面を露出する開口部とで構成し、前記他方の平角導体挟持体を、前記平角導体における幅方向の他方側の側面に密着するとともに、該側面を覆うように当接する他方側当接部で構成し、前記メッキ液供給手段を、前記開口部内に対して貴金属メッキ液を供給する構成としたことを特徴とする。
ここで、製造装置は、例えば、ドラム式部分メッキ装置等で構成することができる。また、一対の平角導体挟持体は、例えば、円筒形状の回転ドラム、断面横長形状の平ベルト等の平角導体の挟持が許容される挟持体で構成することができる。また、メッキ液供給手段は、例えば、金メッキ液を噴射するメッキ液噴射部等で構成することができる。
この発明により、性能上必要な被貴金属メッキ面のみに貴金属メッキが施された部分メッキ平角導体を製造するための製造装置を提供することができる。
具体的には、一対の平角導体挟持体を、平角導体が送り方向に向けて移動される方向へ同期して移動する際、長手方向に連続する平角導体を、一対の平角導体挟持体の間に対して幅方向に挟み込んで挟持するとともに、送り方向に向けて移動する。
平角導体を一対の平角導体挟持体間に挟み込む際、平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分以外の部分における幅方向の一方側の側面及び、厚み方向の両面に密着するように、一方の平角導体挟持体の溝部に嵌挿する。これにより、端子相当部分以外の部分における幅方向の一方側の側面及び、厚み方向の両面を貴金属メッキが施されないように覆い隠す。
さらに、長手方向における溝部同士の間において、平角導体における端子相当部分の幅方向の一方側の側面にマスキング部を密着させて覆うとともに、平角導体における厚み方向の両面のうち貴金属メッキによるメッキ部を形成する面を開口部より露出する。他方の平角導体挟持体の他方側当接部を、平角導体における幅方向の他方側の側面に密着させて、該側面を貴金属メッキが施されないように覆い隠す。
一対の平角導体挟持体間に挟み込まれた平角導体を送り方向へ移動させながら、メッキ液供給手段から供給される貴金属メッキ液を開口部内に送り込み、その開口部内に露出した平角導体における厚み方向のメッキ部を形成する両面に貴金属メッキを施すとともに、貴金属メッキが施されたメッキ部を、溝部同士の間の開口部と対応して、平角導体の長手方向に対して所定間隔を隔てて複数形成する。さらに、一対の平角導体挟持体間から送り出される貴金属メッキが施された部分メッキ平角導体は、例えば、ロール状に巻回するか、所望の長さ及び端子形状に加工する。
この結果、平角導体の端子相当部分以外の部分に貴金属メッキを施すことなく、性能上必要な被貴金属メッキ面のみに高い精度で貴金属メッキを連続して施すことができる。
さらに、平角導体の相手側端子が接触する部分のみに貴金属メッキを施すため、例えば、平角導体の長手方向と直交する直交断面が四角形の4面全体に貴金属メッキを施すよりも、貴金属メッキに使用する貴金属の使用量が少なくて済むので、コストをより低減することができる。
また、この発明の態様として、前記一方の平角導体挟持体を、前記溝部及び開口部を外周に沿って周方向に形成した回転ドラムで構成するとともに、前記他方の平角導体挟持体を、前記回転ドラムの外周面に沿うとともに、前記溝部及び前記開口部に配置した前記平角導体を径内方向に向けて押圧するマスキングベルトで構成し、前記回転ドラムと前記マスキングベルトとを、前記平角導体が送り方向に向けて移動される方向へ同一の周速にて回転可能に構成し、前記メッキ液供給手段を、前記平角導体が前記回転ドラムに巻き付けられる所定範囲の内周と対向して該回転ドラムの内部に配置することができる。
上述の回転ドラムとマスキングベルトとで挟持した平角導体を送り方向へ同一の周速にて移動させながら、平角導体における端子相当部分の厚み方向の両面のみに貴金属メッキを施す。
この結果、平角導体における端子相当部分の厚み方向の両面のみに貴金属メッキが施された部分メッキ平角導体をより効率よく連続して製造することができる。かつ、製造効率の向上を図ることができる。
また、この発明の態様として、前記マスキング部を、前記平角導体における幅方向の一方側の側面を径外方向に向けて押圧する突出形状に形成することができる。
この発明により、平角導体における幅方向の一方側の側面を確実に覆い隠して、より高い精度で貴金属メッキを施すことができる。
この発明によれば、平角導体の貴金属メッキに使用する貴金属の使用量を必要最小限に抑えて、製造コストの低減を図ることができる。
本実施形態の部分メッキ平角導体の説明図。 2つの被貴金属メッキ面に金メッキを施した平角導体の斜視図。 部分メッキ端子の斜視図。 部分メッキ平角導体を製造する製造工程の説明図。 部分メッキ平角導体を製造する製造装置の概略図。 図5に示す製造装置のB−B線矢視断面図。 回転ドラムの平角導体が巻き付けられる外周部分の拡大図。 図5に示す回転ドラムのa部拡大図。 図5に示す回転ドラムのb部拡大図。 1つの被貴金属メッキ面のみに金メッキを施した部分メッキ平角導体の説明図。
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本実施形態の部分メッキ平角導体1の説明図であり、詳しくは、図1(a)は部分メッキ平角導体1の側面図、図1(b)は(a)に示す部分メッキ平角導体1のA−A線矢視断面図である。
図2は2つの被貴金属メッキ面Paに金メッキを施した平角導体1aの斜視図、図3は部分メッキ端子1Xa,1Xbの斜視図、図4は部分メッキ平角導体1を製造する製造工程の説明図である。
本実施形態における部分メッキ平角導体1は、図1、図2に示すように、銅(Cu)を幅W1.1mm、厚みT0.63mmに圧延して、長手方向Bと直交する直交断面が四角形の平角導体1aを用いている。
平角導体1aの表面全体には、図4に示す下地メッキ処理工程bにおいてニッケル(Ni)により下地メッキを均一に施している。下地メッキを施して形成した下地メッキ層Nの膜厚T1は、0.4μmに設定している。
下地メッキ層Nで覆われた平角導体1aにおいて、平角導体1aを切断して形成する図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の厚み方向C両側の2つの被貴金属メッキ面Paに、金(Au)にて金メッキを均一に施している。金メッキを施して形成した金メッキ層Gは、平角導体1aの長手方向Bに対して所定の前後間隔Sを隔てて複数配置している。
ここで、金メッキ層Gの膜厚T2は、0.4μmに設定している。また、金メッキ層Gの長手方向Bにおける長さLは、7mmに設定している。さらに、長手方向Bに配置した金メッキ層Gの前後間隔Sは、20mmに設定している(図1(a,b)参照)。
上述の部分メッキ平角導体1を、所望の長さ及び所望の端子形状に加工することで、2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキが施された図3(a)に示すL字形の部分メッキ端子1Xaと、図3(b)に示すI字形の部分メッキ端子1Xbとを製造することができる。
なお、端子1Xa,1Xbの長さ及び形状は、実施形態の長さや形状のみに限定されるものではなく、所望する長さ及び形状に変更してもよい。
上述の部分メッキ平角導体1を製造する製造方法は、いわゆるRolltoRoll(RtoR方式)であり、メッキ前処理工程aと、下地メッキ処理工程bと、部分メッキ処理工程cとを、この順で行う。
上述のメッキ前処理工程aは、ロール状に巻回した線材集合体WAから引き出される平角導体1aを洗浄処理する図示しないメッキ前処理装置を備えており、該メッキ前処理装置にて、未前処理の平角導体1aを洗浄液に浸漬するか、洗浄液を吹き付けるなどして、平角導体1aの表面全体に付着した油脂分や塵埃などの汚れを洗浄除去する。なお、必要であれば、表面活性化処理を行ってもよい。
下地メッキ処理工程bは、メッキ前処理工程aから供給されるメッキ前処理した平角導体1aを下地メッキ処理する図示しない下地メッキ装置を備えており、該下地メッキ装置にて、メッキ前処理済みの平角導体1aを、ニッケル(Ni)の下地メッキ液に浸漬するか、下地メッキ液を吹き付けるなどして、下地メッキ液により平角導体1aの表面全体に対して下地メッキ層Nを均一に形成する。
部分メッキ処理工程cは、下地メッキ処理工程bから供給される下地メッキ処理した平角導体1aを部分メッキ処理する図5に示すドラム式の部分メッキ導体製造装置8を備えており、該部分メッキ導体製造装置8にて、平角導体1aを切断して形成する図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施すとともに、その金メッキが施された金メッキ層Gを、平角導体1aの長手方向Bに対して所定間隔を隔てて複数形成する。
上述の部分メッキ処理工程cに配置した部分メッキ導体製造装置8は、図5、図6に示すように、図示しないメッキ処理室内の基台9に対して鉛直方向に立設された固定軸10と、固定軸10の中央部外周に対して径外方向に向けて固定されたメッキ液噴射部20と、固定軸10の外周に対して水平回転自在に支持された中空の回転ドラム30と、回転ドラム30外周の所定範囲(略半周に相当する範囲)に巻き付けられた未メッキ処理の平角導体1aを径内方向に向けて押圧するマスキングベルト40と、を備えている。
図5は部分メッキ平角導体1を製造する部分メッキ導体製造装置8の概略図、図6は図5に示す部分メッキ導体製造装置8のB−B線矢視断面図である。図7は回転ドラム30の平角導体1aが巻き付けられる外周部分の拡大図であり、詳しくは、図7(a)は回転ドラム30の平角導体1aが巻き付けられる外周部分の拡大正面図、図7(b)は(a)に示す外周部分の水平断面図である。
図8は図5に示す回転ドラム30のa部拡大図であり、詳しくは、図8(a)は回転ドラム30の溝部36に嵌挿した平角導体1aを、該回転ドラム30とマスキングベルト40とで幅方向Dに挟持した状態の拡大断面図、図8(b)は(a)に示す平角導体1aを挟持したc部拡大断面図である。
図9は図5に示す回転ドラムのb部拡大図であり、詳しくは、図9(a)は平角導体1aの2つの被貴金属メッキ面Paに金メッキを施す部分の拡大断面図、図9(b)は(a)に示す平角導体1aの2つの被貴金属メッキ面Paに金メッキ層Gaを形成した状態のd部拡大断面図である。
メッキ液噴射部20は、回転ドラム30の内部に配置され、該回転ドラム30の平角導体1aが巻き付けられる所定範囲の内周と対向して固定軸10の中央部外周に固定している。メッキ液噴射部20の内部には、固定軸10の中央部外周に形成した供給孔10aを介して、固定軸10の内部通路11と連通してメッキ液供給通路22を形成している。
メッキ液供給通路22は、固定軸10の内部通路11を介して図示しないメッキ液供給源から供給される金メッキ液Gaを、回転ドラム30の所定範囲に巻き付けられた平角導体1aに向けて移送するための通路である。
さらに、メッキ液噴射部20の外周には、対電極(金メッキの場合は陽極となるので、以下、陽極21という)を、回転ドラム30の平角導体1aが巻き付けられる所定範囲の内周と対向して取り付けている。その陽極21の内側外周には、金メッキ液Gaの通過が許容されるスクリーン24を取り付けている。
すなわち、メッキ液噴射部20から噴射される金メッキ液Gaは、スクリーン24を通過して、回転ドラム30の平角導体1aが巻き付けられた所定範囲の内周に向けて供給される。その際、金メッキが施される平角導体1aを陰極として、平角導体1aに電流を通電し、金メッキ液Ga中の陽イオンを平角導体1aの被貴金属メッキ面Paに析出させて、金メッキ層Gを平角導体1aの被貴金属メッキ面Paに形成する。
さらにまた、メッキ液噴射部20は、平角導体1aが巻き付けられる所定範囲に対応した部分のみを大径に形成し、残りの部分を小径に形成して、小径に形成した部分の後側に扇状のスペース23を確保している(図5、図6参照)。
回転ドラム30は、円筒状の外周筒部31と、上面板部32と、下面板部33とで構成され、吸湿性が低いポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)で形成した中空体である。
外周筒部31の内周は、メッキ液噴射部20の噴射側外周に対して所定の隙間を介して対向している。外周筒部31における所定範囲の中央部外周には、長手方向Bに連続する平角導体1aを、該平角導体1aの幅方向Dの一方側を内周側として周方向Eに巻き付けられる。
外周筒部31は、上面板部32の外周端に固定した上側円筒体31Aと、下面板部33の外周端に固定した下側円筒体31Bとで構成している。上側円筒体31Aと下側円筒体31Bとの対向端縁間には、外周筒部31の内周から外周に向けて径方向に貫通する開口部34を、該外周筒部31の外周に沿って周方向Eに所定間隔を隔てて複数配置している。
外周筒部31の平角導体1aが巻き付けられる中央部外周には、平角導体1aを外周筒部31の中央部外周に巻き付けられた状態に保持する帯状の導体保持部材35を周方向Eに配置している。
導体保持部材35は、平角導体1aの嵌挿を許容する溝部36と、溝部36の長手方向における溝部36同士の間に形成した開口部37と、マスキング部38とで構成している(図5〜図7参照)。
溝部36は、回転ドラム30の周方向E(又は送り方向Z)、すなわち、導体保持部材35の中央部外周に沿って周方向Eに所定間隔を隔てて複数に分割して配置している。
さらに、溝部36は、下地メッキ層Nで覆われた平角導体1aの厚み方向Cの両側の上下被貴金属メッキ面Paを除いて、被貴金属メッキ面Paの長手方向Bの前後部に位置する幅方向Dの一端側非貴金属メッキ面Pb1と、平角導体1aの厚み方向Cの両側の上下非貴金属メッキ面Pcとに密着するように、覆い隠される幅(溝深さ)及び高さ(溝高さ)に形成している。
具体的には、溝部36の幅D2は、1.0mmに形成し、高さW2は、0.6mmに形成している(図2、図8(b)参照)。
すなわち、溝部36の高さW2は0.6mmに形成し、平角導体1aの厚みTは0.63mmに形成しているため、平角導体1aの厚みTよりも溝部36の方が狭い。
このため、平角導体1aを、幅方向Dの一方側の一端側非貴金属メッキ面Pb1を内側にして溝部36に嵌挿した際、平角導体1aを切断して形成する図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の被貴金属メッキ面Pa以外の一端側非貴金属メッキ面Pb1と上下非貴金属メッキ面Pcとが、溝部36の内面(中央溝底面及び上下溝内面)にそれぞれ密着される。
これにより、端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Pa以外の一端側非貴金属メッキ面Pb1と上下非貴金属メッキ面Pcを、金メッキが施されないように覆い隠すことができる(図8(a)(b)参照)。
さらに、溝部36の長手方向、すなわち、周方向E(又は送り方向Z)における溝部36同士の間には、平角導体1aを切断して形成する図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の露出が許容される開口部37を、径方向に向けて開口した断面凹状に形成するとともに、外周筒部31の外周に沿って周方向Eに所定間隔を隔てて複数形成している。
具体的には、開口部37の周方向Eにおける前後間隔Sは、平角導体1aの長手方向Bにおける前後間隔Sと対応しており、20mmに設定している(図1、図7参照)。
開口部37は、金メッキ層Gが形成される面、すなわち、部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paの露出が許容される長さ、幅及び深さに形成している。
また、図7、図9に示すように、開口部37の幅方向中央部には、平角導体1aの幅方向Dの一端側非貴金属メッキ面Pb1に対して押し付けられるマスキング部38を、平角導体1aの一端側非貴金属メッキ面Pb1と対向して径外方向に向けて突出している。そのマスキング部38は、端子部1bに相当する端子相当部分と対応する長さに形成している(図3参照)。
マスキング部38における平角導体1aの一端側非貴金属メッキ面Pb1に密着される部分は、端子部1bに相当する端子相当部分の一端側非貴金属メッキ面Pb1のみが覆い隠される大きさ及び形状に形成している(図9(a)(b)参照)。
開口部37の底面(内周側)には、回転ドラム30の内部と連通して、メッキ液噴射部20から噴射される金メッキ液Gaを開口部37内に送り込むため孔部37aを開口している。メッキ液噴射部20から噴射される金メッキ液Gaは、開口部34,37aを介して開口部37内に上下から送り込まれ、開口部37内に露出した平角導体1aにおける部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paに金メッキ液Gaが供給される(図3参照)。
なお、下面板部33には、外周筒部31の開口部36から流出する金メッキ液Gaの下方への排出が許容される排出孔33aを複数開口している(図5参照)。上述したスペース23を、下面板部33の排出孔33aからドラム外部へ排出するための排出経路として設定している。
マスキングベルト40は、回転ドラム30の両側部に配置した複数のプーリー41により支持され、マスキングベルト40の回転ドラム30の所定範囲と対応する部分を、回転ドラム30の所定範囲の外周に対して接する状態に巻き付けている。なお、マスキングベルト40は、回転ドラム30と同一の周速で送り方向Zに回転移動される。
さらに、マスキングベルト40は、回転ドラム30における溝部36両側の外周と、開口部37の開口側両縁部とに対して径内方向に向けて密着した状態に押し付けられるベルト幅に形成している。
すなわち、マスキングベルト40を、回転ドラム30の所定範囲に巻き付けた際、回転ドラム30における溝部36と開口部37とが径外方向から覆い隠される。
マスキングベルト40の幅方向中央部内周は、溝部36に嵌挿された平角導体1aの他端側非貴金属メッキ面Pb2と、開口部37に露出された平角導体1aの他端側非貴金属メッキ面Pb2とを覆うように当接される当接部で構成され、該非貴金属メッキ面Pbが覆い隠されるように密着される。
さらに、マスキングベルト40の幅方向両縁部は、回転ドラム30における溝部36両側の外周と、開口部37の開口側両縁部に対して密着した状態に押し付けられる。
すなわち、マスキングベルト40により開口部37の開口側縁部がシールされるので、メッキ液噴射部20から噴射される金メッキ液Gaが開口部37内に送り込まれた際、開口部37とマスキングベルト40との間から外部に向けて流出することを防止できる(図9(a)参照)。
次に、上述の部分メッキ導体製造装置8を用いて、部分メッキ平角導体1を製造する製造方法について説明する。
先ず、未メッキ処理の平角導体1aをロール状に巻回してなる線材集合体WAから該平角導体1aの端部を引き出してメッキ前処理工程aの図示しないメッキ前処理装置に供給し、該メッキ前処理装置により平角導体1aの表面全体に付着した油脂分や塵埃などの汚れを洗浄除去する。
次に、メッキ前処理工程aから供給されるメッキ前処理した平角導体1aを下地メッキ処理工程bの図示しない下地メッキ装置へ供給し、下地メッキ装置により平角導体1aの表面全体に、ニッケル(Ni)の下地メッキ液により下地メッキを施す(図4参照)。
次に、下地メッキ処理工程bから供給される下地メッキが施された平角導体1aを部分メッキ処理工程cの図1に示す部分メッキ導体製造装置8へ供給し、部分メッキ導体製造装置8により平角導体1aにおける部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施す(図2、図3参照)。
詳述すると、回転ドラム30とマスキングベルト40とを同一の周速にて送り方向Zへ回転するとともに、上述の下地メッキ処理工程bから供給される下地メッキが施された平角導体1aを、回転ドラム30とマスキングベルト40との間に対して幅方向Dに挟み込みながら挟持しつつ、回転ドラム30の溝部36に嵌挿する(図4〜図8参照)。
平角導体1aを溝部36に嵌挿する際、図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の被貴金属メッキ面Pa以外の一端側非貴金属メッキ面Pb1と上下非貴金属メッキ面Pcとを、溝部36の中央溝底面と上下溝内面とにそれぞれ密着させて、平角導体1aの一端側非貴金属メッキ面Pb1と上下非貴金属メッキ面Pcとを金メッキが施されないように覆い隠す。
さらに、端子部1bに相当する端子相当部分の被貴金属メッキ面Pa以外の一端側非貴金属メッキ面Pb1を、該平角導体1aが巻き付けられた所定範囲の開口部37のマスキング部38に密着させるとともに、平角導体1aにおける端子部1bに相当する端子相当部分の被貴金属メッキ面Pa以外の他端側非貴金属メッキ面Pb2をマスキングベルト40の内周当接部分に密着させて、平角導体1aの一端側非貴金属メッキ面Pb1及び他端側非貴金属メッキ面Pb2を金メッキが施されないように覆い隠す(図8(a,b)参照)。
その状態で、固定軸10を介して陽極21に通電し、陽極21と平角導体1aとの間に電圧を印加するとともに、回転ドラム30とマスキングベルト40とで挟持した平角導体1aを送り方向Zへ移動させながら、メッキ液噴射部20から噴射される金メッキ液Gaを、開口部34,37aを介して、平角導体1aが巻き付けられた所定範囲の開口部37内に対して順次送り込み、開口部37内に露出した平角導体1aにおける端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施す(図9(a,b)参照)。
上述のようにして、平角導体1aが巻き付けられた所定範囲の開口部37内に露出した平角導体1aの2つの被貴金属メッキ面Paに施して、平角導体1aの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキ層Gを形成するとともに、その金メッキ層Gを平角導体1aの長手方向Bに対して所定間隔を隔てて複数連続して形成する(図1、図2参照)。
続いて、回転ドラム30とマスキングベルト40との間から送り出される部分金メッキが施された部分メッキ平角導体1をロール状に巻回して、線状集合体WBを構成する(図4参照)。
この結果、金メッキに使用する高価な金の使用量を必要最小限に抑えて、平角導体1aにおける部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキが施された部分メッキ平角導体1を低コストで製造することができる。
さらに、平角導体1aの相手側端子が接触する部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施すため、相手側端子と接触した際に生じる金メッキ層Gの摩耗が軽減され、金メッキが施された部分の導電性が長期に亘り安定して得られる。
さらにまた、平角導体1aの長手方向Bと直交する直交断面が四角形の4面全体に金メッキを施すよりも、金メッキに使用する金の使用量が少なくて済むので、コストをより低減することができる。
加えて、本実施形態の部分メッキ平角導体1を製造する製造工程を、RtoR方式にて連続して行うので、表面処理を簡略化することが可能である。
なお、上述の表面処理とは、例えば、ニッケル(Ni)による下地メッキ後の酸化膜除去等の処理を含むものである。
上述の製造方法では、部分メッキ処理工程cにて部分金メッキが施された部分メッキ平角導体1をロール状に巻回する製造方法を説明したが、部分メッキ処理工程cに続いて、図3中仮想線で示すフォーミング加工工程dを行ってもよい。
フォーミング加工工程dは、部分メッキ処理工程cから供給される部分メッキ平角導体1を加工する図示しない線材加工装置を備えており、該線材加工装置にて、部分金メッキが施された部分メッキ平角導体1を、図3に示す所望の端子と対応する長さに分離可能な切込みや溝部を加工したり、あるいは、所望する形状に変形するなどのフォーミング加工を行う。
これにより、相手側端子と接触する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキが施されるとともに、図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbに応じた加工が施された部分メッキ平角導体1を連続して製造することができる。
上述の実施形態では、平角導体1aの2つの被貴金属メッキ面Paに金メッキを施した例を説明したが、平角導体1aの1つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施してもよい。
図10は1つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施した部分メッキ平角導体1の説明図であり、詳しくは、図10(a)は1つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施した部分メッキ平角導体1の金メッキ部拡大断面図、図10(b)は1つの被貴金属メッキ面Paに金メッキを施した部分メッキ平角導体1の斜視図である。
上述の部分メッキ導体製造装置8を用いて平角導体1aに対して部分金メッキを施す際、平角導体1aを切断して形成する部分メッキ端子1Xa,1Xbの端子部1bに相当する端子相当部分の2つの被貴金属メッキ面Paのうち一方の被貴金属メッキ面Paを図示しないマスキング手段で覆い隠して、相手側端子が接触する他方の1つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキを施すことで、1つの被貴金属メッキ面Paのみに金メッキが施された部分メッキ平角導体1を連続して製造することができる。
これにより、2面及び4面の被貴金属メッキ面Paに金メッキを施すよりも、金メッキに使用する金の使用量がより少なくて済むので、コストの低減化をより図ることができる。
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の貴金属は、実施形態の金(Au)に対応し、
以下同様に、
卑な金属は、ニッケル(Ni)に対応し、
貴金属メッキは、金メッキに対応し、
メッキ部は、金メッキ層Gに対応し、
メッキ液は、金メッキ液Gaに対応し、
一方側の側面は、一端側非貴金属メッキ面Pb1に対応し、
他方側の側面は、他端側非貴金属メッキ面Pb2に対応し、
厚み方向の両面は、非貴金属メッキ面Pcに対応し、
貴金属メッキの施しを許容する面(もしくはメッキ部を形成する面)は、被貴金属メッキ面Paに対応し、
製造装置は、部分メッキ導体製造装置8に対応し、
メッキ液供給手段は、メッキ液噴射部20に対応し、
マスキング手段は、マスキング部38と、マスキングベルト40に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
本実施形態では、部分メッキ平角導体1を製造する製造工程及び製造方法を説明したが、例えば、部分金メッキが施された部分メッキ平角導体1をロール状に巻回することなく、図示しない導体切断装置により所望の端子と対応する長さに順次切断して、図3に示す部分メッキ端子1Xa,1Xbを製造してもよい。
また、本実施形態では、回転ドラム30の外周に配置した開口部34を周方向Eに等間隔を隔てて配置しているが、開口部34の間隔を、所望の間隔に変更すれば、金メッキ層Gを、平角導体1aの長手方向Bに対して所望の間隔に隔てて複数配置することができる。
a…メッキ前処理工程
b…下地メッキ処理工程
c…部分メッキ処理工程
d…フォーミング加工工程
N…下地メッキ層
Na…下地メッキ液
G…金メッキ層
Ga…金メッキ液
Pa…被貴金属メッキ面
Pb1…一端側非貴金属メッキ面
Pb2…他端側非貴金属メッキ面
Pc…非貴金属メッキ面
1…部分メッキ平角導体
1a…平角導体
1b…端子部
1Xa,1Xb…部分メッキ端子
8…部分メッキ導体製造装置
9…基台
10…固定軸
20…メッキ液噴射部
30…回転ドラム
35…導体保持部材
36…溝部
37…開口部
38…マスキング部
40…マスキングベルト

Claims (7)

  1. 長手方向に連続する平角導体において、該平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に対して貴金属メッキを施して形成したメッキ部を備えた部分メッキ平角導体であって、
    前記端子相当部分の厚み方向の両側のうち少なくとも一方の被貴金属メッキ面に対して貴金属メッキを施して形成した前記メッキ部を、前記平角導体の長手方向に対して所定間隔を隔てて複数配置した
    部分メッキ平角導体。
  2. 前記貴金属とは異なる卑な金属にて、前記貴金属メッキが施される前の前記平角導体の表面全体に下地メッキを施した
    請求項1に記載の部分メッキ平角導体。
  3. 長手方向に連続する平角導体において、該平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に対して貴金属メッキを施して製造する部分メッキ平角導体の製造方法であって、
    前記端子相当部分の厚み方向の両側のうち少なくとも一方の面を貴金属メッキの施しを許容する被貴金属メッキ面に設定するとともに、該平角導体における前記端子相当部分以外の部分における幅方向の一方側の側面及び、厚み方向の両面を前記被貴金属メッキが施されない非貴金属メッキ面に設定し、
    前記平角導体の表面全体に対してメッキ前処理を行うメッキ前処理工程と、
    前記平角導体の表面全体に対して卑な金属にて下地メッキを施す下地メッキ処理工程と、
    前記被貴金属メッキ面が前記平角導体の長手方向に沿って所定間隔ごとに形成されるように、前記非貴金属メッキ面をマスキング手段により覆い隠して、前記被貴金属メッキ面のみに貴金属メッキを施す部分メッキ処理工程とを、この順で行うことを特徴とする
    部分メッキ平角導体の製造方法。
  4. 前記部分メッキ処理工程に続いて、
    前記端子相当部分が前記部分メッキ端子の端子部となるように、前記部分メッキ平角導体を所望の端子形状に加工するフォーミング加工工程を行うことを特徴とする
    請求項3に記載の部分メッキ平角導体の製造方法。
  5. 長手方向に連続する平角導体において、該平角導体を切断して形成する部分メッキ端子の端子部に相当する端子相当部分に対して貴金属メッキを施して製造する部分メッキ平角導体の製造装置であって、
    前記平角導体を幅方向に挟み込んで挟持する一対の平角導体挟持体と、貴金属メッキ液を供給するメッキ液供給手段とを備え、
    前記一対の平角導体挟持体を、該平角導体の送り方向に沿って配置するとともに、前記平角導体が送り方向に向けて移動される方向へ同期して移動可能に設け、
    前記一対の平角導体挟持体のうち一方の平角導体挟持体を、
    前記平角導体のうち前記端子相当部分以外の部分における幅方向の一方側の側面及び、厚み方向の両面に密着するように、前記平角導体の嵌挿を許容する溝部と、
    長手方向における該溝部同士の間において、前記平角導体における前記端子相当部分における幅方向の一方側の側面に密着して覆うマスキング部を有するとともに、厚み方向の両面のうち前記貴金属メッキによるメッキ部を形成する面を露出する開口部とで構成し、
    前記他方の平角導体挟持体を、
    前記平角導体における幅方向の他方側の側面に密着するとともに、該側面を覆うように当接する他方側当接部で構成し、
    前記メッキ液供給手段を、前記開口部内に対して貴金属メッキ液を供給する構成とした
    部分メッキ平角導体の製造装置。
  6. 前記一方の平角導体挟持体を、
    前記溝部及び開口部を外周に沿って周方向に形成した回転ドラムで構成するとともに、
    前記他方の平角導体挟持体を、
    前記回転ドラムの外周面に沿うとともに、前記溝部及び前記開口部に配置した前記平角導体を径内方向に向けて押圧するマスキングベルトで構成し、
    前記回転ドラムと前記マスキングベルトとを、
    前記平角導体が送り方向に向けて移動される方向へ同一の周速にて回転可能に構成し、
    前記メッキ液供給手段を、
    前記平角導体が前記回転ドラムに巻き付けられる所定範囲の内周と対向して該回転ドラムの内部に配置した
    請求項5に記載の部分メッキ平角導体の製造装置。
  7. 前記マスキング部を、
    前記平角導体における幅方向一方側の側面を径外方向に向けて押圧する突出形状に形成した
    請求項6に記載の部分メッキ平角導体の製造装置。
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