JP2014191249A - レンズ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レンズを保持するレンズ保持枠20、レンズ保持枠をレンズの光軸L方向にガイドするガイドシャフト31,32、駆動源により回転駆動されるリードスクリュー50、レンズ保持枠と一緒に光軸方向に移動すると共にリードスクリューに離脱可能に付勢されて噛合するラックナット70を備え、リードスクリュー50は、光軸方向に対して所定の傾斜角度θをなす方向に伸長するように配置され、ラックナット70は、リードスクリューに対して、直線状の又は凸状に湾曲した少なくとも二つ以上の歯73aで噛み合うように形成されている。これによれば、レンズ保持枠の移動量の分解能を高め、ラックナット(の歯)の摩耗等を低減して耐久性を向上できる。
【選択図】図1
Description
また、上記従来のレンズ駆動装置においては、リードスクリューと噛み合ったラックナットの噛合部分(ネジ山とネジ溝との接触部分)は、常に一定の箇所であり、それ故に接触箇所の摩耗等による耐久性が懸念される。
この構成によれば、駆動源の駆動力によりリードスクリューが回転すると、ラックナットがリードスクリューによりネジ送りされると共に、ラックナットと一緒にレンズ保持枠がガイドシャフトにガイドされつつ光軸方向に移動させられる。
ここで、リードスクリューは光軸方向に対して所定の傾斜角度をなすように配置されているため、リードスクリューの駆動量(ピッチ×回転数)よりも光軸方向におけるレンズ保持枠の移動量が小さくなり、換言すれば、リードスクリューの駆動量に対するレンズ保持枠の移動量の分解能を高めて高精度に移動させることができ、又、リードスクリューが光軸方向に対して所定の傾斜角度をなすと共にラックナットがリードスクリューに対して直線状の又は凸状に湾曲した歯で噛み合う(180度以下の領域でリードスクリューのネジ山及びネジ溝と噛み合う)ように形成されているため、ラックナットがリードスクリューに噛合した状態で光軸方向に移動すると、ラックナットの歯の噛合位置も変化し、すなわち、噛合位置が一箇所ではなく常に変化するため、局部的な摩耗を低減でき、耐久性を向上させることができる。
この構成によれば、ラックナットの歯の片当り等を防止して好ましい噛合状態を得ることができ、それ故に機能上の信頼性を高めることができ、又、所定の傾斜角度をなす場合においては、バックラッシュ等も低減することができる。
この構成によれば、リードスクリューの回転に伴ってラックナットが光軸方向に移動する際に、その移動に連れてラックナットがガイドシャフト回りに回転してその角度位置が変化するため、例えば、ラックナットの外壁の一部にセンサ光を反射する反射板等を貼付して、この反射板に対向する位置において反射板との離隔距離の変化を検出する光センサを設けることで、レンズ保持枠の光軸方向における位置を検出することができる。
すなわち、ラックナットを位置検出手段の一部として兼用することができ、位置検出手段の簡素化、低コスト化等を達成することができる。
この実施形態に係るレンズ駆動装置は、図1及び図2に示すように、ベース10、レンズGを保持するレンズ保持枠20、レンズ保持枠20を光軸L方向にガイドする第1ガイドシャフト31及び第2ガイドシャフト32、ベース10に固定される駆動源としての駆動モータ40、駆動モータ40に直結されたリードスクリュー50、リードスクリュー50の先端部を支持する軸受60、レンズ保持枠20と一緒に光軸L方向に移動すると共にリードスクリュー50に離脱可能に付勢されて噛合するラックナット70、ラックナット70を回転付勢すると共に光軸L方向に付勢する捩り圧縮型のコイルスプリング80等を備えている。
一対の嵌合壁部22,23は、光軸L方向において互いに対向する平板状に形成され、光軸L方向において、ラックナット70を隙間なく嵌め込むと共に第1ガイドシャフト31回りに回動自在に配置し得る離隔寸法に形成されている。
すなわち、レンズ保持枠20は、第1ガイドシャフト31が嵌合孔22a,23aに摺動自在に通され、第2ガイドシャフト32が係合片24を摺動自在に係合させることにより、第1ガイドシャフト31回りの回転が規制されつつ光軸L方向に移動させられるようになっている。
そして、第1ガイドシャフト31は、レンズ保持枠20の嵌合孔22a,23aを介して、レンズ保持枠20を光軸L方向に摺動自在にガイドするようになっている。
第2ガイドシャフト32は、図1ないし図4に示すように、円形断面をなす金属材料により軸線L2方向に伸長するように形成されており、その両端部32a,32bがベース10の嵌合孔12a,12aに嵌合して固定され、その軸線L2が光軸Lと平行になるように方向付けされている。
そして、第2ガイドシャフト32は、レンズ保持枠20の係合片24を摺動自在に係合させて、レンズ保持枠20が第1ガイドシャフト31の回りに回転するのを規制しつつ、レンズ保持枠20を光軸L方向にガイドするようになっている。
軸受60は、図1ないし図4に示すように、ベース10の直立壁部14において、嵌合孔14aに嵌合して固定され、リードスクリュー50の先端部52を回動自在に支持するようになっている。
このように、リードスクリュー50は光軸L方向に対して所定の傾斜角度θをなすように配置されているため、リードスクリュー50の軸線S方向における駆動量(ピッチ×回転数)をXとすると、光軸L方向におけるレンズ保持枠20の移動量Yは、Y=X・COSθとなり、Y<Xの関係が成立し、すなわち、リードスクリュー50の駆動量よりもレンズ保持枠20の移動量が小さくなる。換言すれば、リードスクリュー50の駆動量に対するレンズ保持枠20の移動量の分解能を高めることができ、それ故に、高精度に移動させることができる。
円筒部71は、第1ガイドシャフト31に対して隙間なく摺動自在に外嵌される嵌合孔71aを有すると共に、一対の嵌合壁部22,23の間において第1ガイドシャフト31の軸線L1方向において隙間なくかつ第1ガイドシャフト31回りに回動自在に配置される寸法に形成されている。
腕部72は、円筒部71から径方向に向けて延出する形状に形成されている。
2つの歯73aは、図5及び図7に示すように、歯部73の平坦面に対して、断面が略三角形でかつ直線状をなす突条に形成され、リードスクリュー50(のネジ山50a及びネジ溝50b)と直線状に噛み合う、すなわち、第1ガイドシャフト31の中心Oからリードスクリュー50に対して180度の範囲で水平に噛み合う(歯73aがリードスクリュー50の噛合位置の外周の接線T方向に伸長する)ように形成されている。
また、2つの歯73aは、図6及び図7に示すように、リードスクリュー50の所定のリード角αをなすネジ山50aに対して所定角度β(0<β<γ)だけ傾斜して、又は、平行(β=0)に伸長するように形成されている。ここで、γの値は、歯73aがリードスクリュー50のネジ山50a及びネジ溝50bと噛合してネジ送りする状態が確保される範囲の限界値である。
これにより、ラックナット70の歯73aの片当り等を防止して好ましい噛合状態を得ることができ、それ故に機能上の信頼性を高めることができ、又、所定の傾斜角度β(0<β<γ)をなす場合においては、バックラッシュ等も低減することができる。
したがって、コイルスプリング80は、ラックナット70をレンズ保持枠20に対して光軸L方向に付勢すると共に、ラックナット70の歯部73をリードスクリュー50に離脱可能に噛合するように付勢し、さらに、レンズ保持枠20の係合片24を第2ガイドシャフト32に対して離脱可能に係合するように付勢するようになっている。
先ず、レンズ保持枠20が,図3に示すように、光軸L方向の左側に位置するとき、ラックナット70の歯73aは、図5(a)に示すように、その先端側の噛合位置Pにおいてリードスクリュー50と噛合している。
そして、駆動モータ40が正回転すると、リードスクリュー50が正回転し、ラックナット70はリードスクリュー50のネジ送り作用を受けて、レンズ保持枠20は、第1ガイドシャフト31により光軸L方向にガイドされかつ第2ガイドシャフト32により軸線L1回りの回転が規制されつつ、ラックナット70と一緒に光軸L方向の右側に向けて移動する。
また、右側への移動限界に至ると、ラックナット70は、コイルスプリング80の付勢力に抗して、第1ガイドシャフト31回りに回転し、リードスクリュー50との噛合状態から離脱し、リードスクリュー50が空回りの状態となり、ラックナット70の食い付き及び食い付きによるロック状態に至るのを防止することができる。
すなわち、この実施形態においては、ラックナット70´は、円筒部71、腕部72、歯部73´を備えている。
ラックナット70´は、円筒部71を介して、第1ガイドシャフト31に対してレンズ保持枠20と一緒に光軸L方向に移動自在にガイドされると共に、第1ガイドシャフト31回りに回動自在に支持されている。
歯部73´は、図8(a),(b)に示すように、先端に向かうに連れて先細る(内側に向かうに連れて広がる)ように形成され、歯73a´が、第1ガイドシャフト31の中心Oと噛合位置とを通る直線Mに対して傾斜角度ηをなすように傾斜して形成されている。
すなわち、ラックナット70´(の歯73a´)がリードスクリュー50に噛合しつつ移動するに連れて、ラックナット70´は、第1ガイドシャフト31回りに回転するように形成されている。
ここで、傾斜角度ηは、第1ガイドシャフト31の中心Oにリードスクリュー50の軸線Sが近づくに連れて大きくなる。傾斜角度ηが大きくなるに連れて、ラックナット70´の歯73a´の噛合位置は、(図3に示す位置にレンズ保持枠20が位置するときに対応する)図8(a)に示すような第1ガイドシャフト31の中心Oから長さW1´となる歯73a´の外側(先端側)の噛合位置P´から、(図4に示す位置にレンズ保持枠20が位置するときに対応する)図8(b)に示すような第1ガイドシャフト31の中心Oから長さW2´(W2´<W1´)となる歯73a´の内側(ラックナット70の回転中心側)の噛合位置Q´へと、第1ガイドシャフト31の中心O側に変化する。すなわち、噛合位置が一箇所ではなく常に変化するため、局部的な摩耗を低減でき、耐久性を向上させることができる。
すなわち、ラックナット70´を位置検出手段の一部として兼用することができ、位置検出手段の簡素化、低コスト化等を達成することができる。
すなわち、この実施形態において、ベース10´は、一対の直立壁部11,11、一対の直立壁部12,12、直立壁部13、リードスクリュー50の先端部52を当接させる直立壁部14´を備えている。
駆動モータ40´は、直結されたリードスクリュー50を軸線S方向の先端側に向けて常時付勢するように内蔵されたスプリング41、直立壁部13の貫通孔13aに臨む領域に配置されてリードスクリュー50の直結された領域を軸線S回りに回動自在に支持する軸受42等を備えている。
この実施形態によれば、リードスクリュー50がその軸線S方向に常時付勢されているため、ラックナット70との噛合においてバックラッシュ等を解消することができ、より高精度な駆動を行うことができる。
上記実施形態においては、ラックナット70,70´を回動自在に支持するシャフトとして、第1ガイドシャフト31を用いたが、これに限定されるものではなく、それ以外のシャフトを用いてもよい。
上記実施形態においては、コイルスプリング80として、ラックナット70,70´を、リードスクリュー50に噛み合うように付勢すると共に、光軸L方向においてレンズ保持枠20に向けて付勢するように形成されたものを示したが、これに限定されるものではなく、ラックナット70,70´がレンズ保持枠20と一体的に光軸L方向に移動することが保証される限り、ラックナット70,70´がリードスクリュー50に噛み合うように付勢するだけの捩り型のコイルスプリングを採用してもよい。
G レンズ
10,10´ ベース
11 一対の直立壁部
11a 嵌合孔
12 一対の直立壁部
13 直立壁部
13a 貫通孔
14,14´ 直立壁部
14a 嵌合孔
20 レンズ保持枠
21 保持部
22,23 一対の嵌合壁部
22a,23a 嵌合孔
24 係合片
31 第1ガイドシャフト
L1 第1ガイドシャフトの軸線
31a,31b 端部
O 第1ガイドシャフトの中心
32 第2ガイドシャフト
L2 第2ガイドシャフトの軸線
32a,32b 端部
40,40´ 駆動モータ
41 スプリング
42 軸受
50 リードスクリュー
S リードスクリューの軸線
θ 傾斜角度
50a ネジ山
50bネジ溝
51 付け根部
52 先端部
60 軸受
70,70´ ラックナット
71 円筒部
71a 嵌合孔
72 腕部
73,73´ 歯部
73a,73a´ 歯
74 反射板
P,Q,P´,Q´ 噛合位置
T 噛合位置における接線
80 コイルスプリング
81 一端部
82 他端部
90 光センサ
Claims (3)
- レンズを保持するレンズ保持枠と、
前記レンズ保持枠をレンズの光軸方向にガイドするガイドシャフトと、
駆動源により回転駆動されるリードスクリューと、
前記レンズ保持枠と一緒に光軸方向に移動すると共に前記リードスクリューに離脱可能に付勢されて噛合するラックナットと、を備えたレンズ駆動装置であって、
前記リードスクリューは、前記光軸方向に対して所定の傾斜角度をなす方向に伸長するように配置され、
前記ラックナットは、前記リードスクリューに対して、直線状の又は凸状に湾曲した少なくとも二つ以上の歯で噛み合うように形成されている、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 前記ラックナットの歯は、前記リードスクリューの所定のリード角をなすネジ山に対して平行又は所定角度傾斜して伸長するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。 - 前記ラックナットは、前記ガイドシャフトに対して光軸方向に移動自在にガイドされると共に前記ガイドシャフト回りに揺動自在に支持され、前記リードスクリューに噛合しつつ移動するに連れて前記ガイドシャフト回りに回転するように形成されている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022007188A1 (zh) * | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 诚瑞光学(常州)股份有限公司 | 镜头传动装置及移动终端 |
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2013
- 2013-03-28 JP JP2013067965A patent/JP2014191249A/ja active Pending
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