JP2823128B2 - アナモフィックアタッチメント - Google Patents

アナモフィックアタッチメント

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JP2823128B2
JP2823128B2 JP1159408A JP15940889A JP2823128B2 JP 2823128 B2 JP2823128 B2 JP 2823128B2 JP 1159408 A JP1159408 A JP 1159408A JP 15940889 A JP15940889 A JP 15940889A JP 2823128 B2 JP2823128 B2 JP 2823128B2
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B13/08Anamorphotic objectives

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はビデオカメラ、スチルカメラ等に付加して使
用されるアタッチメント型のアナモフィックレンズであ
るアナモフイックアタッチメントに関するものである。
〔従来の技術〕
アナモフイックレンズは、シリンドリカルレンズで構
成された、縦方向と横方向とで異なる倍率を有するコン
バージョンレンズである。以下、第6図により、アナモ
フィックレンズの構成、作用と、その問題点および従来
の問題点解決の方法について説明する。
説明の便宜上、第6図(a)に示すようにシリンドリ
カルレンズの母線方向を縦方向、同図(b)に示すよう
にシリンドリカルレンズの母線と垂直な方向を横方向と
すると、アナモフィックレンズは横方向のみ倍率をもつ
ため、レンズから被写体までの距離が変わると、上記シ
リンドリカルレンズの母線と光軸とを含む面である縦面
内を通過する光線が像を結ぶ焦点面と、上記シリンドリ
カルレンズの母線に対し重直で光軸を含む面である横面
内を通過する光線が像を結ぶ焦点面とにずれができ、像
にぼけが生ずるという問題がある。
この問題を解決するために種々の提案がなされてお
り、例えば特公昭48-24048号公報の中で引用された例の
ように、上記アナモフィックレンズの縦面内を通過する
光線の焦点を結像系で合わせ、横面内を通過する光線の
焦点をアナモフィックレンズで合わせる方法がある。こ
のことを第6図に従って説明する。第6図(a)と
(b)は、アナモフィックレンズと結像系とで構成され
た光学系のそれぞれ縦方向と横方向を示す断面図であ
り、ある被写体距離に対してそれぞれの焦点面が一致し
ていることを示している。ここで、被写体距離が変わる
と、縦方向と横方向とでは倍率が異なるため、焦点面が
ずれる。第6図(c)は、縦面内での該焦点面のずれを
結像系内で補正して、焦点面を同図(a)と同じ位置に
した状態を示す。このとき、横面内においては、同図
(d)に示すように、焦点面は同図(C)と同じ位置に
はならず、焦点面がずれる。このため、同図(e)、
(f)に示すように、アナモフィックレンズにおいて該
焦点面を補正する。すなわち、同図(f)は、同図
(d)の状態からアナモフイックレンズ内のレンズを光
軸に沿って移動することで、焦点面を同図(e)と同じ
位置に合わせた状熊を示し、同図(e)は、上記したア
ナモフィックレンズ内のレンズの移動によっても、焦点
面が同図(c)と同じ位置にあることを示した図であ
る。以上の方法により、上記した焦点面がずれる問題が
解決される。
しかし、この方法では、焦点面を常に一定に保つよう
に結像系内とアナモフィックレンズ内との2ヶ所を同時
に調節するために、従来は、調節を連動させる合焦機構
を有した結像系とアナモフィックレンズとが一体型であ
ることが前提となっている。
一方、アナモフィックレンズをアタッチメントとして
スチルカメラのレンズに付加して使用する例が、例えば
特開昭57-8514号公報、特開昭57-76511号公報等に見ら
れる。しかし、これらは、アナモフィックレンズの横方
向の倍率が1に近い(0.8〜0.9)ものであるため、上記
焦点面のずれの問題に関して、ずれが許容されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術のうち、持公昭48-24048号公報に引用さ
れたものは、アナモフィックレンズが合焦機構を有した
結像系と一体型のものであり、撮影距離の範囲は該結像
系のそれと同じであるが、しかし、アナモフィックアタ
ッチメントとしては、結像系と一体型であるために、レ
ンズ交換のできない既製のカメラには利用できないとい
う問題があった。また、特開昭57-8514号公報、特開昭5
7−76511号公報等に記載されたものは、合焦機構をもた
ず、他のカメラの結像系に付加して使用が可能である
が、撮影距離の範囲を広げるには横倍率が1に近いこと
が必要であり、そのため、撮影距離の範囲、横倍率のど
ちらかが限定されるという問題があった。
本発明の目的は、横倍率によって制約を受けることな
く撮影距離の範囲を確保することができ、かつ既製のカ
メラの結像系に付加して使用できるアナモフィックアタ
ッチメントを堤供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、アナモフイックレンズに対し、これを付
加すべきカメラの結像系の前玉あるいはピントリングの
位置情報に基づいて該アナモフィックレンズの前群と後
群との間隔を決め、かつ前記結像系に対して着脱が可能
な合焦機構を搭載させることにより、達成される。
〔作用〕
本発明によるアナモフィックアタッチメントは、前記
した結像系における前玉がその光軸に沿って移動するこ
とにより合焦するカメラに装着されるが、ここでは被写
体までの距離と前玉の光軸方向の位置との間には光学的
に決まった関係があるので、前記前玉あるいは前玉と一
体となったピントリングの光靹方向の位置から、被写体
までの距離を知ることができる。また、前記ピントリン
グが螺旋ねじ等により光軸回りに回転して、餉記前玉が
光軸に沿って移動する場合、該ピントリングの光軸回り
の回転角度からも被写体までの距離を知ることができ
る。
一方、アナモフィックレンズにおいては、被写体まで
の距離がわかれば、アナモフィックレンズの前記縦方向
と横方向の焦点面を常に一定に保ち合焦させるために必
要な、アナモフィックレンズの前群と後群との間隔を光
学的に決定することができる。
そして、本発明によるアナモフィックアタッチメント
に装備された合焦機構は、前記前玉あるいはピントリン
グの位置に応じて、あらかじめ定められた量にアナモフ
ィックレンズの前群と後群との間隅を調節する作用を行
うものである。
ここで、本発明によるアナモフィックアタッチメント
を装着したカメラにおける、常に焦点面を一定に保つ動
作について、第6図を用いて以下に説明する。
本発明によるアナモフィックアタッチメントを装着し
たカメラにおいて、被写体までの距離が変わった際に、
アナモフィックレンズ30の縦方向については、カメラに
おける結像系31の前玉が光軸に沿って移動することによ
り第6図(c)に示す状態となり、このとき、アナモフ
ィックレンズ30は縦方向では屈折力を有しないため、焦
点面は一定位置に保たれる。これと同時に、上述したよ
うに、前玉の移動後の光軸に対する位置等から、上記合
焦機構により、アナモフィックレンズ30の前群1と後群
2との間隔が調節され、第6図(f)に示す状態とな
り、横方向での焦点面の位置も一定に保つことができ
る。また、このとき、アナモフィックレンズ30の縦方向
においては、その前群1と後群2との間隔が調節されて
変化しても、上述のように、アナモフィックレンズ30は
縦方向に届折力をもたないため、第6図(c)の状態か
ら第6図(e)の状熊となり、縦方向においても焦点面
が常に一定の位置に保たれる。
以上のように動作することにより、カメラ装着して、
被写体までの距離が変化しても、常に焦点面の位置を、
アナモフィックレンズの縦方向および横方向を同時に一
定に保つことが可能なアナモフィックアタッチメントを
実現することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
実施例1: 第1図は本発明の一実施例に基づくアナモフィックア
タッチメントをカメラに装着した状態を示す要部断面図
である。本実施例は、カメラのピントリングの光軸回り
の回転角を位置情報とし、その回転運動を光軸方向前後
運動に変えてアナモフィックレンズの前群と後群との間
隔を調節し、合焦する例である。
本実施例によるアナモフィックアタッチメントは、ピ
ントリング3を光軸回りに回すことによって、ピントリ
ング3の側面または内面にきられた螺旋溝に沿って前玉
4とピントリング3が一体となって光軸方向に前後移動
するカメラに取り付けられている。
本実施例によるアナモフィックアタッチメントは、ア
ナモフィックレンズ前群1(以下、前群と記す)、アナ
モフィックレンズ後群2(以下、後群と記す)と、合焦
機構を構成する接続筒5、すべり環6、カム筒7、固定
筒9、レンズホルダ8と、固定筒9とカメラ本体とを固
定する固定具10からなる。
このアナモフィックアタッチメントは、次の動作によ
り合焦する。すなわち、カメラがある被写体にピントを
合わせるとき、カメラのピントリング3は、その被写体
距離に応じた角度まで回転する。ピントリング3の回転
は、フィルタねじを介してピントリング3に接続された
接続筒5を通じて、すべり環6とカム筒7に伝えられ
る。カム筒7が回転すると、固定筒9に設けられた案内
溝25とカム筒7に設けられたカム溝24とが交差する場所
が変わり、レンズホルダ8とそれが支える後群2とを光
軸方向に沿って前後に移動させる。
一方、前群1の方は移動しないので、前群1と後群2
との間隔が変わる。カム筒7の回転角(すなわちピント
リング3の回転角)は被写体距離と決まった関係があ
り、カム筒7の回転角とレンズホルダ8および後群2の
移動量との関係はカム溝24の形状によって決まるので、
カム溝24の形状を後述する方法によって決めておけば、
被写体距離に応じてアナモフィックレンズの前群1と後
群2との間隔を合焦に必要な量に調節し、合焦すること
ができる。
次に、カム筒7、固定筒9、レンズホルダ8、および
固定具10の動作の詳細を説明する。
固定筒9とカム筒7とは嵌合しており、外側のカム筒
7の側面には光軸と平行でない3条の同形状のカム溝24
が、内側の固定筒9の側面には光軸と平行な3条の同形
状の案内溝25が、それぞれの周上に等分に配置されてい
る。カム筒7は、固定筒9に対して光軸回りの回転運動
はできるが、光軸方向の前後運動はできない。固定筒9
の内側には、後群2を支えるレンズホルダ8があり、レ
ンズホルダ8の側面から突出し周上に等分に配置された
3本のピン26は、固定筒9に設けられた案内溝25および
カム筒7に設けられたカム溝24にちょうどはまる幅を有
し、3本がそれぞれ該案内溝25およびカム溝24を貫通し
ている。これにより、レンズホルダ8は、案内溝25とカ
ム溝24とが交差するところに位置決めされる。いま、カ
ム筒7を固定筒9に対して光軸回りに回転させると、光
軸と平行でないカム溝24と光軸と平行な案内溝25との交
差する場所が変わり、レンズホルダ8および後群2が光
軸方向に前後に移動する。なお、本実施例においては、
後群2の面の位置および向きを保特するために、同形状
の案内溝25とカム溝24およびピン26を各々3組用いた
が、3組より多い案内溝25とカム溝24およびピン26を用
いても差し支えない。また、案内溝25、カム溝24およぴ
ピン26を少なくとも1組設置すれば、レンズホルダ8に
光軸と平行なブッシュ穴を、固定筒9に光軸と平行で該
ブッシュ穴を貫通するロッドを、それぞれ設けることに
より、3組の案内溝25、カム溝24およびピン26を用いた
場合と同様に、後群2の面の位置および向きを決めるこ
とができる。さらに、複数の組の案内溝25、カム溝24お
よびピン26を用いる場合、案内溝25の溝幅、カム溝24の
溝幅およびピン26の幅についてそれぞれの組の中で対応
が取れてさえいれば、他の組と案内溝25の溝幅、カム溝
24の溝幅およびピン26の輻について同形状である必要は
ない。また、複数の組の案内溝25、カム溝24およびピン
26の設置場所についても、それぞれの組の中で対応が取
れていれば、周上に等分して配置される必要はない。
固定筒9に設けられた案内溝25は光軸と平行なため、
レンズホルダ8と該レンズホルダ8に支えられた後群2
とは、固定筒9に対して光軸方向にのみ移動でき、光軸
回りには回転できない。そのため、後群2を構成するシ
リンドリカルレンズの母線は、固定筒9に固定された前
群1を構成するシリンドリカルレンズの母線との平行が
保たれる。
固定具10は、固定筒9とカメラ本体の相対移動、特に
光軸回りの回転を防ぐ機能をもつ。そのため、固定筒9
内における前群1および後群2の母線はカメラに対して
回転せず、アナモフィックアタッチメントの倍率をもっ
た方向をカメラに対して一定に保つことができる。
次に、接続筒5とすべり環6の動作を、第2図により
説明する。第2図は本実施例における合焦機構の細部を
示す部分拡大断面図である。図において、すべり環6と
カム筒7とは緩く嵌合し、すべり環6の光軸回り回転お
よび光軸方向前後運動は直接にはカム筒7に伝わらな
い。そして、すべり環6とカム筒7との間には、それぞ
れ光軸に平行なカム筒7に設けられたキー溝22とキー21
があり、すべり環6の光軸回り回転運動はキー21を介し
てカム筒7に伝えられるが、すべり環6の光軸方向前後
運動は、キー21がキー溝22の中を光軸方向に滑ることが
できるため、カム筒7に伝わらない。これにより、合焦
時のピントリング3の光軸回り回転運動はカム筒7に伝
わるが、光軸方向箭後運動はカム筒7以降には伝わら
ず、カメラ本体と固定具10を介して固定された固定筒9
と、カメラ本体のピントリング3との間で、光軸方向の
不用意な応力は生じない。
接続筒5とすべり環6との間には、適当な摩擦力をも
つよう摩擦材23が施されており、アナモフイックアタッ
チメントの取付け時、接続筒5とすべり環6との間に周
方向に一定値以上の力を加えて周方向にすべらせ、接続
筒5とすべり環6の間が回転できるようになっている。
通常の合焦操作時には、一定値以上の力は加わらないの
で、接続筒5とすべり環6の間がすべることはない。
上記した接続筒5およびすべり環6の構造は、次のよ
うな効果をもっている。すなわち、本実施例によるアナ
モフィックアタッチメントをカメラヘ取り付ける際に、
接続筒5をカメラのフィルタねじにねじ込み、ピントリ
ング3を初期位置(例えば、カメラが無限遠に合焦する
ピントリング3の位置)に固定し、そのピントリング3
の初期位置に対応した被写体距離に合焦するようにアナ
モフィックアタッチメントの前群1と後群2との間隔を
調節するためにカム筒7を光軸回りに回転させる必要が
あるが、そのときピントリング3は初期位置に固定され
ているので、カム筒7はピントリング3の回転に関係な
く回転できなければならない。一方、アナモフィックア
タッチメントの使用中には、カム筒7はピントリング3
と一体となって回転しなければならない。これらの要求
に対し、前記した接続筒5とすべり環6の構造を用いれ
ば、アナモフィックアタッチメントのカメラヘの取付け
時には、アナモフィックアタッチメントの使用者が手で
力を加えることによって、カム筒7をピントリング3と
は別に回転させて、後群1と後群2との間隔をピントリ
ング3の初期位置に対応した被写体距離に合焦するよう
に調節することができ、一方、アナモフィックアタッチ
メントの使用中には、カム筒7はピントリング3ととも
に回転して、アナモフイックアタッチメントは合焦す
る。
これまでの説明では、すべり環6、キー21、キー溝22
は、第2図のように、カム筒7の後端に配置されるとし
たが、必ずしもその必要はなく、例えば第3図に示すよ
うに、接続筒5を延長して、すべり環6、キー21、キー
溝22を前方に移すことも可能である。その場合は、接
続筒5とカム筒7との光軸方向の接触長が増えるため、
カメラ光学系とアタッチメント光学系との光軸のブレを
少なくできる、接続筒5の後端の直径を小さくでき、
接続筒5とカメラ本体や付属物との接触、千渉を防ぐの
に有利である、すべり環6、キー21、キー溝22に制約
されることなくカム溝24、レンズホルダ8および後群2
を後方に配置することができるので、全体としてアタッ
チメント光学系とカメラ光学系の間隔が密になり、得ら
れる像の周辺光量、画角などで有利である、延長され
た接続筒5がカム溝24を覆い隠し、内部にごみが入るこ
とを防ぐ、などの実用上の効果が得られる。
次に、カム溝24の形状を決定する手順の一例について
説明する。
アナモフィックアタッチメントの前群1と後群2の主
点間距離dは、次式により定まる。
ここで、f1は前群1の焦点距離である。また、 γ′は で定められる。ここで、γはアナモフィックアタッチメ
ントの横倍率であり、Xは x=L/f1 ……(3) で定められる。ここで、Lは被写体距離である。
一方、カメラの前玉4の位置と被写体距離Lとの間に
は、次式の関係がある。
ただし、 Ln:カメラの至近撮影距離 f2:カメラ前玉焦点距離 l :被写体距離Lの時の前玉の光軸方向位置 l∞:被写体無限遠の時の前玉の光軸方向位置 ln:至近撮影時の前玉の光軸方向位置 α :被写体距離Lの時のピントリング角度 α∞:被写体無限遠の時のピントリング角度 αn:至近撮影時のピントリング角度 である。(注:l,l∞,ln,α,α∞,αnの測定基準位
置は任意に決めてよい。) 式(4)のSは、前玉4の被写体距離Lのときの移動
量(l−l∞)を最大移動量(ln−l∞)で割って正規
化したものであるため、被写体距離Lによって0から1
の間の値をとる。前玉4とピントリング3は一体になっ
ており、ピントリング3に切られた螺旋ねじによって回
転して前後移動するため、前玉4の光軸方向移動量(l
−l∞)とピントリング3の回転角(α−α∞)とは比
例する。従って、上記Sは、被写体距離Lのときのピン
トリング3の回転角(α−α∞)を最大回転角(αn
α∞)で割って正規化したものでもある。
本実施例においては、ピントリング3の回転角(α−
α∞)がアナモフィックアタッチメントに伝達されるの
で、カメラの至近撮影距離Ln、前玉4の焦点距離f2、ピ
ントリング3の最大回転角(αn−α∞)がわかれば、
被写体距離Lがわかり、前出の式(1),(2),
(3)を逆にたどって、アナモフィックアタッチメント
の前群1と後群2との間隔が決定できる。そして、ピン
トリング3の回転角と、前群1と後群2の間隔の変化量
との関係が、カム筒7に設けられるカム溝24の形状に対
応する。なお、本実施例では、後群2のみを動かすこと
によって合焦を得ているが、前群1のみ、あるいは前群
1と後群2の双方を動かすことによっても合焦は得られ
る。
上述のように、カム溝24の形状には、アナモフィック
アタッチメントが装着されるカメラ側の要素、すなわ
ち、至近撮影距離Ln、前玉4の焦点距離f2、ピントリン
グ3の最大回転角(αn−α∞)が関係しているが、実
際のカム溝24の設計においては、次に挙げる理由から、
カメラ機種ごとの要素のばらつきの影響は小さくなる。
すなわち (イ) 多くのカメラで、至近撮影距離Lnは同じ値(ビ
デオカメラでは1.2m)になる傾向がある。
(口) ピントリング3の最大回転角(αn−α∞)
は、操作性の点から、一定の範囲内にある。
(ハ) 前出の(5)式のなかで、至近撮影距離が1200
mm前後の値になるのに対し、前玉4の焦点距離f2は30か
ら60mm前後と小さく、前玉4の焦点距離f2のばらつきに
よる被写体距離Lへの影響が小さい。
これらの理由から、特定のカメラ用に設計されたカム
筒7であっても、その使用範囲は一機種のカメラに限定
されない。
実施例2: 第4図は本発明によるアナモフィックアタッチメント
の他の実施例をカメラに装着した状態を示す要部断面図
である。本実施例は、ピントリングに固定された接続筒
の位置情報に基づき、演算装置を介してアクチュエータ
を動作させて、アナモフィックレンズの前群と後群との
間隔を調節し、合焦を行う例である。
本実施例によるアナモフィックアタッチメントは、前
群1、後群2、前群1を支える固定筒9、固定筒9とカ
メラ本体とを固定する固定具10、合焦機構を構成する接
続筒5、センサ11、演算装置12、アクチュエータ13、ス
クリューねじ14、およびレンズホルダ8からなる。
接続筒5はピントリング3にフィルタねじを介して固
定され、カメラの合焦時にピントリング3とともに同転
して前後移動する。接続筒5と固定筒9との間では、前
後運動、回転運動は自由である。センサ11は固定筒9に
固定され、接続筒5の前後または回転運動量を検出し、
検出結果を演算装置12へ伝える。演算装置12は、センサ
11からの入力により、あらかじめ与えられた計算式を基
に、前群1と後群2との適切な間隔を計算し、アクチュ
エータ13に指示を与える。アクチュエータ13は、演算装
置12からの指示に従ってスクリューねじ14を回し、スク
リューねじ14の貫通したレンズホルダ8を前後移動さ
せ、レンズホルダに支持された後群2の位置決めをす
る。演算装置12が計算に用いる計算式を、カメラおよび
アナモフィックアタッチメントの光学的特性、センサ11
とアクチュエータ13の入出力特性から適切に決定してお
けば、被写体距離に応じてアナモフィックアタッチメン
トは合焦することができる。
上記演算装置12は、例えばマイクロコンピュータとメ
モリによって構成し、メモリに蓄えられた計算式を用い
て、センサ11からの入力に応じたアクチュェータ13への
出力を算出することができる。また、上記アクチュエー
タ13は、例えばサーボモータにより実現できるが、ステ
ッピングモータや、油圧、空気圧を利用しても実現可能
である。
本実施例によれば、演算装置12で用いる計算式を変え
ることによって、合焦機構を異なるカメラ機種に対応さ
せることができる。
実施例3: 第5図は本発明によるアナモフィックアタッチメント
のさらに別の実施例をカメラに装着した状態を示す要部
断面図である。本実施例は、カメラの前玉の位置情報に
基づき、演算装置を介してアクチュエータを動作させ
て、アナモフィックレンズの前群と後群との間隔を調節
し、合焦する例である。
本実施例によるアナモフィックアタッチメントは、前
群1、後群2、前群1を支える固定筒9、固定筒9とカ
メラ本体とを固定する固定具10、合焦機構を構成する発
光装置15、センサ11、演算装置12、アクチュエータ13、
スクリューねじ14、およびレンズホルダ8からなる。
本実施例では、前玉4に向かって光束を投射する発光
装置15と、前玉4の表面で反射した該光束を受光するセ
ンサ11との組合せにより、前玉4の位置情報を得る。光
束は、可視光である必要はなく、赤外光、紫外光であっ
てもよい。発光装置15から発する光束をカメラの光学系
の光軸と平行にしておけば、前玉4の光軸に沿った前後
移動にかかわらず、前玉4表面上の光束の投射される点
は不動であり、また前玉4からの反射光の光軸とのなす
角度も一定になる。そして、反射光光路はカメラの合焦
時に前玉4の移動とともに光軸を含む平面内で平行移動
するので、反射光光路とセンサ11の受光平面との交点で
ある光点の移動量は、前玉4の移動量に比例することに
なる。さらに、センサ11の受光平面を、カメラの光軸を
含む平面と平行でかつ前記反射光路を含む平面と直交す
るように配置すれば、センサ11上の反射光の光点の移動
量を、前玉4の移動量と一致させることができる。
センサ11は、その受光平面上の光点の位置を前玉4の
位置情報として演算装置12へ送る。演算装置12は、セン
サ11からの入力により、あらかじめ与えられた計算式を
基に、前群1と後群2との適切な間隔を計算し、アクチ
ュエータ13に指示を与える。アクチュエータ13は、演算
装置12からの指示に従ってスクリューねじ14を回し、ス
クリューねじ14の貫通したレンズホルダ8を前後移動さ
せ、レンズホルダ8に支持された後群2の位置決めをす
る。演算装置12が計算に用いる計算式を、カメラおよび
アナモフィックアタッチメントの光学的特性、センサ11
とアクチュエータ13の入出力持性から適切に決定してお
けば、被写体距離に応じてアナモフィックアタッチメン
トは合焦することができる。
本実施例においては、発光装置15から発する光束、あ
るいは発光装置15やセンサ11自身がカメラの像に写り込
むのではないかという問題がある。しかし、カメラの光
学系の視野が円形であるのに対し、実際に記録される像
が該円形視野内に含まれる方形であることから、発光装
置15、発光装置15から発する光束、およびセンサ11を、
カメラ光学系の視野の中で像として記録されない視野に
配置することは容易であり、実際上は問題を生じない。
本実施例によれば、アナモフィックアタッチメントと
カメラのピントリング3とが非接触であるため、アナモ
フィッチアタッチメントの取付けや合焦動作が、ピント
リング3の形状、有無に影響されないという利点があ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、前玉を光軸に沿って移動することに
よって合焦する既製のカメラに付加して使用することが
でき、しかも横倍率によって制約を受けることなく撮影
距離の範囲を確保できるアナモフィックアタッチメント
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるアナモフィックアタッチメントの
一実施例をカメラに装着した状態を示す要部断面図、第
2図は該実施例における合焦機構の細部を示す部分拡大
断面図、第3図は該実施例における合焦機構の他の例を
示す要部断面図、第4図および第5図はそれぞれ本発明
によるアナモフィックアタッチメントの他の実施例をカ
メラに装着した状態を示す要部断面図、第6図はアナモ
フィックレンズと結像系とで構成された光学系における
縦方向および横方向の合焦状態を示す説明図である。 符号の説明 1……前群、2……後群 3……ピントリング、4……前玉 5……接続筒、6……すべり環 7……カム筒、8……レンズホルダ 9……固定筒、10……固定具 11……センサ、12……演算装置 13……アクチュエータ 14……スクリューねじ 15……発光装置、21……キー 22……キー溝、23……摩擦材 24……カム溝、25……案内溝 26…ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−8514(JP,A) 特開 昭48−24048(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/14 G02B 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体側から順に、シリンドリカルレンズ
    を含むか、または実質的にシリンドリカルレンズと同等
    の成分を含む正または負の屈折力を有する前群と、シリ
    ンドリカルレンズを含むか、または実質的にシリンドリ
    カルレンズと同等の成分を含む前記前群とは異符号の屈
    折力を有する後群とで構成されるアナモフィックレンズ
    を備え、結像するためのレンズと、結像面と、回転させ
    ることでレンズの一部または全部を光軸方向に移動させ
    てピントを合わせるピントリングを備えたカメラに対
    し、該カメラのレンズの光軸上で該レンズの被写体側に
    設置して使用されるアナモフィックアタッチメントにお
    いて、前記ピントリングと機械的に結合して該ピントリ
    ングの光軸回りの回転を伝える手段と、伝えられたピン
    トリングの回転に応じて、前記アナモフィックレンズの
    前群と後群の間隔を調節するカム機構とを具備すること
    を特徴とするアナモフィックアタッチメント。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のアナモフィックアタッチ
    メントにおいて、前記ピントリングが、前記カメラのレ
    ンズの前端に位置し、かつ周上にフィルタねじが設けら
    れたものであり、該フィルタねじと係合してピントリン
    グとともに光軸回りに回転する接続筒を備え、該接続筒
    によりピントリングの回転をカム機構に伝えることを特
    徴とするアナモフィックアタッチメント。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のアナモフィックアタッチ
    メントにおいて、前記接続筒と前記カム機構の間に、す
    べり環と摩擦材とを備え、接続筒とカム機構の間に定め
    られた以上の光軸回りねじれ力が働くと、接続筒とカム
    機構の間で光軸回りに滑って、カム機構を回すことなく
    接続筒のみ回すことを可能にしたことを特徴とするアナ
    モフィックアタッチメント。
  4. 【請求項4】被写体側から順に、シリンドリカルレンズ
    を含むか、または実質的にシリンドリカルレンズと同等
    の成分を含む正または負の屈折力を有する前群と、シリ
    ンドリカルレンズを含むか、または実質的にシリンドリ
    カルレンズと同等の成分を含む前記前群とは異符号の屈
    折力を有する後群とで構成されるアナモフィックレンズ
    を備え、結像するためのレンズと、結像面と、回転させ
    ることでレンズの一部または全部を光軸方向に移動させ
    てピントを合わせるピントリングを備えたカメラに対
    し、該カメラのレンズの光軸上で該レンズの被写体側に
    設置して使用されるアナモフィックアタッチメントにお
    いて、前記ピントリングの回転角を検出する検出手段
    と、検出した回転角の信号を入力し、あらかじめ与えら
    れた計算式に従って演算を行う演算手段と、該演算手段
    からの信号により、アナモフィックレンズの前群または
    後群を光軸方向に移動させて両者の間隔を調節する駆動
    手段とを具備することを特徴とするアナモフィックアタ
    ッチメント。
  5. 【請求項5】被写体側から順に、シリンドリカルレンズ
    を含むか、または実質的にシリンドリカルレンズと同等
    の成分を含む正または負の屈折力を有する前群と、シリ
    ンドリカルレンズを含むか、または実質的にシリンドリ
    カルレンズと同等の成分を含む前記前群とは異符号の屈
    折力を有する後群とで構成されるアナモフィックレンズ
    を備え、結像するためのレンズと、結像面とを有し、該
    レンズの最も被写体側にある前玉がピント調整群の一部
    または全部であり、かつ、その移動量が検出可能である
    カメラに対し、該カメラのレンズの光軸上で該レンズの
    被写体側に設置して使用されるアナモフィックアタッチ
    メントにおいて、前記前玉の光軸方向の移動量を検出す
    る検出手段と、検出した移動量の信号を入力し、あらか
    じめ与えられた計算式に従って演算を行う演算手段と、
    該演算手段からの信号により、アナモフィックレンズの
    前群または後群を光軸方向に移動させて両者の間隔を調
    節する駆動手段とを具備することを特徴とするアナモフ
    ィックアタッチメント。
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