JP4401510B2 - レンズ駆動装置およびこれを備えた光学機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可動レンズ群を有するレンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなレンズ駆動装置では、可動レンズ群を保持するレンズ保持部材を、2本のガイドバー(うち1本はレンズ保持部材の他の1本のガイドバー回りでの回転を阻止する役割をも有する)により光軸方向にガイド可能とし、レンズ保持部材に取り付けたラックをモータ駆動される送りネジに噛み合わせて送りネジを回転させることで、光軸方向駆動するよう構成されている。
【0003】
ここで、従来、2本のガイドバーと送りネジは、3次元的に互いに平行にかつ光軸に平行に保持されている。一方、送りネジに噛合しているラックはモールド成形品であり、その歯部は、型等による作製上、光軸に直角な方向が歯幅方向となるように形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、ラックと送りネジとの噛み合いガタ防止のためにラックを送りネジに対して付勢した場合、ラックには、送りネジのネジ山面に沿って光軸方向に倒れるような回転が発生し、結果的にラックが取り付けられているレンズ保持部材とガイドバーとの間にこじり力が作用することになる。
【0005】
そして、この現象により、レンズ保持部材の駆動負荷が増え、駆動電圧のアップ、耐久性の劣化、騒音増大等の問題が生じている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明のレンズ駆動装置は、光軸方向に延びるガイド部材によって光軸方向に移動ガイドされるレンズ移動鏡筒と、レンズ移動鏡筒に取り付けられた送り歯および送り歯に対向する腕部を有するラック部材と、送り歯と噛み合い、回転されることによりラック部材を介してレンズ移動鏡筒を光軸方向に駆動する送りネジ軸と、ラック部材を送りネジ軸に噛み合わせる方向に付勢する付勢手段とを有する。そして、光軸を含む面内においてラック部材の歯幅方向が光軸に直交する方向であり、光軸を含む面内において送りネジ軸のリード方向がラック部材の歯幅方向に対して傾いており、光軸を含む面内において、送りネジ軸のリード方向とラック部材の歯幅方向とのなす角度が小さくなる側に、送りネジ軸をガイド部材に対して傾けている。
【0007】
これにより、ラック部材を送りネジ軸に対して噛み合い方向に付勢した場合でも、このラック部材を送りネジ軸のネジ山面に沿って光軸方向に倒す向きに発生する反力を減少させることが可能になる。このため、上記反力による移動鏡筒のガイド部材に対する倒れを少なくして、移動鏡筒の駆動負荷を軽減でき、駆動電圧の上昇や耐久性の劣化や騒音増加等の問題を解消することが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1には、本発明の実施した形態であるビデオカメラ(光学機器)用のズームレンズ部(レンズ駆動装置)の構成(一点鎖線で示した光軸を含む面での構成)を示している。1は第1群レンズL1を保持した固定鏡筒、2はローパスフィルタ3を保持した後部鏡筒を示し、さらに後方には図示しないCCDセンサが取り付けられている。
【0009】
4は第3群レンズL3を保持したアフォーカルレンズ鏡筒を示し、固定鏡筒1と後部鏡筒2に挟持され、ビスによって固定されている。
【0010】
5は第2群移動鏡筒を示し、ズーミングを行う第2群レンズL2を保持している。第2群移動鏡筒5は、前後端を固定鏡筒1と後部鏡筒2もしくはアフォーカル鏡筒4とに保持されている2本のガイドバー(図示せず)によって光軸方向へ移動自在に保持されている。
【0011】
7はフォーカス調節を行う第4群レンズL4を保持した第4移動鏡筒を示し、ガイドバー6a、6bによって光軸方向へ移動自在に保持されている。ガイドバー6a、6b及び上記不図示のガイドバーは、光軸を挟んで設けられており、これらガイドバーによって第2群鏡筒5と第4群移動鏡筒7の光軸方向の案内と光軸直交面内での回り止めとを行っている。
【0012】
8は電磁アクチュエータによって絞り羽根8a、8bを駆動するIGメータを示し、固定鏡筒1とブレアフォーカル鏡筒4もしくは、後部鏡筒2によって挟持されている。
【0013】
9はフォーカスモータユニットを示し、略U字形をした板金部材にモータ9bとこのモータ9bの出力軸上に形成された送りネジ部9aとが一体的に保持されてユニット化されている。このフォーカスモータユニット9は後部鏡筒2もしくは固定鏡筒1の一部に、ユニット全体がガイドカバー(つまり光軸方向)6a、6bに対して傾斜するようビスで固定されている。
【0014】
また、第4群移動鏡筒7には、ラック10が取り付けられており、このラック10がフォーカスモータユニット9の送りネジ部9aと噛合した状態でモータ9bが回転することにより、第4群移動鏡筒はラック10とともに光軸方向に駆動される。この際、ラック10は、ばね11によって噛合方向と光軸方向とに付勢されており、これによりラック10と送りネジ部9aとの噛み合いガタとスラストガタを取り除くようにしている。
【0015】
また、第2群移動鏡筒5にも同じようにラック(図示せず)が取り付けられており、このラックが不図示のズームモータユニットの送りネジ部に噛合することで光軸方向に駆動されるように構成されている。
【0016】
ラック10は、第4群移動鏡筒7に光軸方向に延びるように形成された穴部7a、7bに、軸部10a、10bを嵌合させることによって第4群移動鏡筒7に取り付けられ、第4群移動鏡筒7に対して上記軸部10a、10bを中心に揺動可能となっている。このため、ガイドバー6a、6bと送りネジ部9aとの平行度にずれがあっても第4群移動鏡筒7のスムーズな移動が確保できる。
【0017】
また、ラック10は第4群移動鏡筒7に取り付けられたばね11によって、揺動方向一方に付勢され、これによりラック10の噛合部は送りネジ部9aに圧接し、ラック10の噛合部とモータ送りネジ部9aの雄ネジとを確実に噛合させることができる。
【0018】
ここで、ラック10の歯の部分は、型構造上の複雑化を防ぐため、ラック10の揺動軸10a、10bと垂直な方向(光軸直交方向)を歯幅方向として形成されている。
【0019】
これに対し、噛合相手の送りネジ部9aのネジ山は軸方向に対してリード角分の傾きを示しており、ラック10の歯10eとこれに対向する腕部10fとで挟みこまれることで、ラック10を送りネジ山面に沿って光軸方向に倒すような力が作用する。
【0020】
そして、この力が大きいと、第4群移動鏡筒7とガイドバー6a、6bとの嵌合部にこじり力として働き、スムーズな第4群移動鏡筒7に妨げとなり、その結果、駆動電力の増大、騒音の増大、耐久性の劣化等の問題が生ずる。
【0021】
しかし、本実施形態では、送りネジ部9aをそのリード方向(送りネジ部9aが延びる方向に対してリード角を持った方向)Aがラック10の歯幅方向Bとの差(角度)αが小さくなる側にガイドバー6a、6b(つまりは、光軸方向)に対して傾けているため、ラック10の歯が、送りネジ部9aのネジ山面に対して垂直方向に近い方向から当接することになり、ラック10を倒すように作用する反力を減少させることができる。これにより、上記こじる力を小さくすることができ、前述の問題を解消することができる。
【0022】
図2には、送りネジ部9aとラック10を光軸方向からみて示している。この図において、ラック10は軸10bを中心に10d、10eの方向に揺動可能であり、ばね11の腕部11a、11bでラック10に送りネジ部9aを挟ませるための付勢力を発生している。
【0023】
この間において、送りネジ部9aは、ラック10の歯幅方向Bである上下方向に傾いている。
【0024】
図1中の角度θは、ガイドバー6a、6bに対し、送りネジ部9aの軸のなす角、つまり傾けた角度である。
【0025】
ここで、例えば送りネジ部9aのネジ径を2mm、ピッチを0.4mmとした場合、ネジ山のリード角は3.6度である。これに対し、送りネジ部9aを傾ける角度は、3.6度まで大きくする必要はなく、例えば1.5度から2.0度程度傾けるだけでも、上記こじり力を軽減することができる。
【0026】
また、なお、この程度の送りネジ部9aの傾きの第4群移動鏡筒7の送り精度に対する影響は、0.06%程であり、無視できる値である。
【0027】
なお、本実施形態では、フォーカスモータユニット9の送りネジ部9aを、ガイドバー6a、6bに対して、ラック10の歯の歯幅方向と送りネジ部9aとの差が小さくなる側に傾けた場合を中心に説明したが、同様にズームモータユニットの送りネジ部を、第2群移動鏡筒5をガイドするガイドバーに対して傾けてもよい。
【0028】
また、本実施形態では、ビデオカメラ用ズームレンズ部について説明したが、本発明は、これ以外の可動レンズを有するレンズ駆動装置や光学機器に適用することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、送りネジ軸のリード方向とラック部材の歯幅方向とのなす角度が小さくなる側に、送りネジ軸をガイド部材に対して傾けているので、ラック部材を送りネジ軸に対して噛み合い方向に付勢した場合でも、このラック部材を送りネジ軸のネジ山面に沿って光軸方向に倒す向きに発生する反力を減少させることができる。したがって、上記反力による移動鏡筒のガイド部材に対する倒れを少なくして、移動鏡筒の駆動負荷を軽減でき、駆動電圧の上昇や耐久性の劣化や騒音増加等の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態であるズームレンズ部の構成を示す断面図である。
【図2】上記ズームレンズ部の送りネジ部とラック部の噛み合い位置周辺を示す光軸方向に直交する面における断面図である。
【符号の説明】
1固定鏡筒
2後部鏡筒
3ローパスフィルター
4アフォーカルレンズ鏡筒
5第2群(バリエーターレンズ群)移動鏡筒
6a,6b ガイドバー
7第4群(フォーカスレンズ群)移動鏡筒
8IGメーター
9フォーカスモータユニット
9a 送りネジ部
10 フォーカス用ラック
11 ばね
Claims (2)
- 光軸方向に延びるガイド部材によって光軸方向に移動ガイドされるレンズ移動鏡筒と、前記レンズ移動鏡筒に取り付けられた送り歯および前記送り歯に対向する腕部を有するラック部材と、前記送り歯と噛み合い、回転されることにより前記ラック部材を介して前記レンズ移動鏡筒を光軸方向に駆動する送りネジ軸と、前記ラック部材を前記送りネジ軸に噛み合わせる方向に付勢する付勢手段と、を有するレンズ駆動装置において、
光軸を含む面内において前記ラック部材の歯幅方向が光軸に直交する方向であり、
前記光軸を含む面内において前記送りネジ軸のリード方向が前記ラック部材の前記歯幅方向に対して傾いており、
前記光軸を含む面内において、前記送りネジ軸の前記リード方向と前記ラック部材の前記歯幅方向とのなす角度が小さくなる側に、前記送りネジ軸を前記ガイド部材に対して傾けたことを特徴とするレンズ駆動装置。 - 請求項1に記載のレンズ駆動装置を備えたことを特徴とする光学機器。
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