JP2014190264A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、過給域において要求トルクが低下した場合に、速やかに発生するトルクを低減することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】吸気通路に設けられた過給機のコンプレッサと、前記コンプレッサ下流の吸気通路に設けられたスロットルバルブと、前記スロットルバルブ下流の吸気通路と前記コンプレッサ上流の吸気通路とを接続するバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉可能なバイパスバルブとを備える。前記スロットルバルブ下流の吸気圧が前記コンプレッサ上流の吸気圧よりも高い過給状態、かつ、要求トルクが所定値以下である場合に、前記バイパスバルブを所定期間開弁させる。
【選択図】図2

Description

この発明は、内燃機関の制御装置、特に、過給機付き内燃機関を制御するための制御装置に関する。
従来、特許文献1に開示されるように、過給機付き内燃機関が知られている。本公報には、機関の出力トルク要求値(要求トルク)に基づいて点火時期をMBT(Minimum Advance for Best Torque)と遅角限界値との間に設定する制御装置が開示されている。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
特開2004−346917号公報 特開2012−102617号公報
過給機付き内燃機関の場合、過給域(例えばサージタンク内の圧力が正圧)では、ノッキングを防ぐためにMBTよりも遅角側で点火時期を制御している。このため、トルク低減要求時(例えば変速時)にさらに点火時期を遅角させようとしても、遅角限界までの余裕代が小さく、十分にトルクを下げられないおそれがある。特に、リーンバーンや筒内にEGRガスを導入する運転中は、燃焼が安定する領域が狭いため、さらに遅角限界までの余裕代が小さい。
トルクを下げるためにスロットルバルブを閉じたり、吸排気バルブのバルブタイミングを変えたりして吸入空気量の低減を図ろうとしても、過給域ではスロットル下流のサージタンク内に大量の空気が存在する。そのため、短時間では充填効率が下がらず、速やかにトルクを下げることが困難である。その結果、要求トルクに対して発生するトルクが大きくなり、ドライバビリティを悪化させるおそれがある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過給域において要求トルクが低下した場合に、速やかに発生するトルクを低減することができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
吸気通路に設けられた過給機のコンプレッサと、
前記コンプレッサ下流の吸気通路に設けられたスロットルバルブと、
前記スロットルバルブ下流の吸気通路と前記コンプレッサ上流の吸気通路とを接続するバイパス通路と、
前記バイパス通路を開閉可能なバイパスバルブと、
前記スロットルバルブ下流の吸気圧が前記コンプレッサ上流の吸気圧よりも高い過給状態、かつ、要求トルクが所定値以下である場合に、前記バイパスバルブを所定期間開弁させるバイパスバルブ開弁制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記内燃機関を制御する前記バイパスバルブ以外のアクチュエータと、
所定時間後に発生するトルクを前記要求トルクに近づける前記アクチュエータの制御目標値を算出するアクチュエータ制御目標値算出手段と、
前記アクチュエータの制御目標値に基づいて前記所定時間後の予想発生トルクを算出する予想発生トルク算出手段と、を更に備え、
前記所定値は、前記予想発生トルク算出手段により算出される予想発生トルクであること、を特徴とする。
また、第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気通路と、前記コンプレッサ上流の吸気通路とを接続して、前記コンプレッサを迂回するエアバイパス通路と、
前記エアバイパス通路を開閉可能なエアバイパスバルブと、
前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が非実行中、かつ、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が上限圧力以上である場合に、前記エアバイパスバルブを開弁させるエアバイパスバルブ開弁制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が実行中、かつ、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が前記上限圧力以上である場合に、前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御を強制的に中止して前記バイパスバルブを閉弁させる開弁制御中止手段、を更に備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第3又は4の発明において、
前記上限圧力は短期上限圧力であり、
前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が実行中、かつ、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が前記短期上限圧力未満かつ前記短期上限圧力よりも低い長期上限圧力以上である場合に、前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が完了して前記バイパスバルブが閉弁されるまで待つ開弁制御完了待ち手段と、を更に備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、第3乃至第5の発明のいずれかにおいて、
排気通路に設けられた前記過給機のタービンと、
前記タービン上流の排気通路と、前記タービン下流の排気通路とを接続して、前記タービンを迂回する排気バイパス通路と、
前記排気バイパス通路を開閉可能なウェイストゲートバルブと、
前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御を実行中に、前記ウェイストゲートバルブを開弁させるウェイストゲートバルブ開弁制御手段と、を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、スロットルバルブ下流の吸気圧がコンプレッサ上流の吸気圧よりも高い過給状態において、要求トルクが所定値以下の場合にバイパスバルブが開弁される。これにより、バイパス通路を介して吸気通路の上流側に吸気が戻され(吸気の逆流)、スロットルバルブ下流の吸気圧を速やかに低下させることができる。このため、第1の発明によれば、過給域において要求トルクが低下した場合に、速やかに発生するトルクを低減することができる。
なお、第1の発明において「バイパスバルブを開弁させる」とは、バイパスバルブの開度を全開とすることのみならず、運転条件に応じて予め定められたバイパスバルブの制御目標値よりも大きくすることも意味する。
第2の発明によれば、バイパスバルブ以外のアクチュエータを操作しても所定時間後の予想発生トルクが要求トルクを上回る場合に、バイパスバルブが開弁される。このため、第2の発明によれば、過給域において要求トルクが予想発生トルクを上回る場合に、速やかに発生トルクを要求トルクに近づけることができる。
第3の発明によれば、バイパスバルブの開弁制御が非実行中、かつ、コンプレッサとスロットルバルブとの間の吸気圧が上限圧力以上の場合にエアバイパスバルブが開弁される。バイパスバルブの開弁制御中にエアバイパスバルブが開弁されれば、コンプレッサ上流の吸気圧が高まり、第1の発明による吸気の逆流が阻害され、更にはバイパス通路を介して吸気通路の下流側に吸気が流れ込み(吸気の順流)トルク上昇の可能性があるところ、第3の発明によれば、吸気の順流を抑制しつつコンプレッサの破損を抑制することができる。
なお、第3の発明において「エアバイパスバルブを開弁させる」とは、エアバイパスバルブの開度を全開とすることのみならず、運転条件に応じて予め定められたエアバイパスバルブの制御目標値よりも大きくすることも意味する。
第4の発明によれば、バイパスバルブの開弁制御が実行中であっても、コンプレッサとスロットルバルブとの間の吸気圧が上限圧力以上である場合には、強制的に開弁制御を中止しバイパスバルブを閉弁させる。バイパスバルブの開弁制御は非実行中となり、その後、第3の発明におけるエアバイパスバルブの開弁制御が実行され、第3の発明と同様の効果を得ることができる。
なお、第4の発明において「バイパスバルブを閉弁させて」とは、バイパスバルブの開度を全閉とすることのみならず、運転条件に応じて予め定められたバイパスバルブの制御目標値よりも小さくすることも意味する。
第5の発明によれば、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が長期上限圧力以上であるが短期上限圧力に達していない場合には、バイパスバルブの開弁制御を優先し、その開弁制御が完了して前記バイパスバルブが閉弁されるまで待つ。このため、第5の発明によれば、第1の発明による吸気の逆流を促しつつ、コンプレッサの破損を抑制することができる。
第6の発明によれば、バイパスバルブの開弁制御を実行中は、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が上限圧力に達していない場合であっても、ウェイストゲートバルブを開弁させる。ウェイストゲートバルブを開弁させることで、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧の上昇を抑制することができる。そのため、
エアバイパスバルブの開弁を遅らせる、または減らすことができる。その結果、第1の発明による吸気の逆流を好適に促すことができる。
なお、第6の発明において「ウェイストゲートバルブを開弁させる」とは、ウェイストゲートバルブの開度を全開とすることのみならず、運転条件に応じて予め定められたウェイストゲートバルブの制御目標値よりも大きくすることも意味する。
本発明の実施の形態1におけるシステム構成を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1のシステムにおいてECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1における他のシステム構成を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2におけるシステム構成を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態2のシステムにおいてECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3のシステムにおいてECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4における他のシステム構成を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態4のシステムにおいてECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための模式図である。図1に示すシステムは内燃機関(以下、単にエンジンとも記す。)10を備えている。内燃機関10は過給機付き内燃機関である。内燃機関10は一般的に複数の気筒12を有しているが、本発明において気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではない。
気筒12には、その内部を往復運動するピストン14が設けられている。ピストン14の往復運動は、クランク軸の回転運動に変換される。クランク軸の近傍には、クランク角や機関回転数を検出するためのクランク角センサ16が設けられている。
内燃機関10は、シリンダヘッドを備えている。シリンダヘッドの下面と気筒12の内壁とピストン14の冠面との間には、燃焼室18が形成されている。シリンダヘッドには、燃焼室18内に直接燃料を噴射するための燃料噴射弁20と、燃焼室18内の混合気に点火するための点火プラグ22が設けられている。
燃焼室18には、吸気通路24および排気通路26が接続されている。吸気通路24の入口付近には、エアクリーナ28が設けられている。エアクリーナ28の下流近傍には、吸気通路24に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ30が設けられている。
エアフローメータ30の下流にはコンプレッサ32bが設けられている。コンプレッサ32bの下流には、インタークーラ34が設けられている。インタークーラ34の下流には、吸気通路24を任意に開閉可能な電子制御式のスロットルバルブ36が設けられている。スロットルバルブ36の近傍にはスロットルバルブ36の開度に応じた信号を出力するスロットル開度センサ38が設けられている。
スロットルバルブ36の下流にはサージタンク40が設けられている。吸気通路24の下流端には、燃焼室18と吸気通路24との間を開閉する吸気バルブ42が設けられている。排気通路26の上流端には、燃焼室18と排気通路26との間を開閉する排気バルブ44が設けられている。
排気通路26の排気バルブ44下流には、タービン32aが設けられている。タービン32aの下流には、排気ガスを浄化する触媒46が設けられている。触媒46には、例えば三元触媒が用いられる。触媒46の下流には消音器48が設けられている。
本実施形態のシステムは、気筒12から排気通路26に排出される排気ガスのエネルギーによって過給を行う過給機32を備えている。過給機32は、排気ガスのエネルギーによって回転するタービン32aと、タービン32aに駆動されて回転するコンプレッサ32bとを備えている。
エアクリーナ28を通って吸入された空気は、過給機32のコンプレッサ32bで圧縮された後、インタークーラ34で冷却される。冷却された空気は、スロットルバルブ36を通過し、各気筒12に分配されて流入する。
本実施形態のシステムには、その特徴的な構成として、スロットルバルブ36下流の吸気通路24とコンプレッサ32b上流の吸気通路24とを接続するバイパス通路50が設けられている。より具体的には、バイパス通路50は、サージタンク40と吸気バルブ42との間の吸気通路24と、エアフローメータ30下流とコンプレッサ32b上流との間の吸気通路24とを接続する。バイパス通路50内には、バイパス通路50を任意に開閉可能な電子制御式のバイパスバルブ52が設けられている。
また、スロットルバルブ36下流の吸気通路24内には、吸気圧P3を検出するための圧力センサ54が設けられている。コンプレッサ32b上流の吸気通路24内には、吸気圧P1を検出するための圧力センサ56が設けられている。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)60を更に備えている。ECU60は、例えばROM、RAM等を含む記憶回路を備えた演算処理装置により構成されている。ECU60の入力部には、上述したクランク角センサ16、エアフローメータ30、スロットル開度センサ38、圧力センサ54、圧力センサ56等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。
ECU60の出力部には、上述した燃料噴射弁20、点火プラグ22、スロットルバルブ36、バイパスバルブ52の他、吸気バルブ42のバルブタイミングを変更することができる可変バルブタイミング装置(以下、VVT(Variable Valve Timing)と記す。)58等の内燃機関10の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。
ECU60は、各種センサからの入力情報に基づいて所定のプログラムを実行し、各種アクチュエータを作動させることにより、内燃機関10の運転状態を制御する。機関パラメータと機関トルクとの関係は、内燃機関を試験運転してデータを収集し、そのデータを統計的に解析することでモデル化することができる。ECU60は、運転者のアクセル操作やトランスミッションの状態などに基づいてパワートレインマネージャ(図示省略)が決定する要求トルクを満たすような、スロットルバルブ36の開度、点火プラグ22による点火時期、VVT58によるバルブタイミング等のアクチュエータの制御目標値を、モデルを用いて算出し、その制御目標値に従って各種アクチュエータを制御する。ただし、モデルがカバーできる運転領域には制約がある。また、機関パラメータ数を増やすとECU60の負担が大きくなる。
ところで、コンプレッサ32bにより圧送された空気が気筒12に供給される過給域においては、サージタンク40内は正圧となり、非過給域よりも多くの空気が充填されている。また、過給域においては、ノッキングを防ぐために点火時期をMBTよりも遅角側に設定して運転している。そのため更に遅角させようとしても遅角限界までの余裕代が小さい。
過給域において、変速時など一時的に大幅に要求トルクを下げる場合(トルク低減要求時)、点火時期の遅角によってトルクを下げることが一般的である。しかしながら上述したように、過給域では遅角限界までの余裕代が小さいため大幅に遅角することはできない。また、スロットルバルブ36を閉じたりVVT58によりバルブタイミングを変更したりして吸入空気量の低減を図ろうとしても、過給域ではサージタンク40内に多くの空気が存在するため、充填効率が短時間で下がらず、速やかにトルクを下げることは困難である。このように、スロットルバルブ開度、点火時期、バルブタイミングを最大限に制御しても、要求トルクを満たせない場合がある。そのため、ドライバビリティが悪化するおそれがある。
[実施の形態1における特徴的制御]
そこで、実施の形態1のシステムでは、スロットルバルブ36下流の吸気圧P3がコンプレッサ32b上流の吸気圧P1よりも高い過給状態、かつ、要求トルクが所定値(予想発生トルク)以下である場合に、バイパスバルブ52を開弁することとした。
(フローチャート)
図2は、上述の動作を実現するために、ECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。この制御ルーチンは繰り返し実行される。例えばサイクル毎に実行される。
図2に示すルーチンでは、まず、ステップS100において、ECU60は、運転者のアクセル操作やトランスミッションの状態などに基づいてパワートレインマネージャが決定する要求トルクを取得する。
ECU60は、要求トルクを満たすようなスロットルバルブ36の開度、点火プラグ22による点火時期、VVT58によるバルブタイミング、バイパスバルブ52の仮開度等の制御目標値を、モデルを用いて算出する(ステップS110)。併せて、ECU60は、各アクチュエータを制御目標値に従って制御を実行した場合の所定時間後の予想発生トルクを、モデルを用いて算出する(ステップS120)。
ECU60には、所定時間後に発生するトルクと各アクチュエータの制御目標値との関係を定めたモデルが記憶されている。このモデルを用いて、要求トルクを満たしうる各アクチュエータの制御目標値を算出する。アクチュエータの制御目標値であるスロットルバルブ36の開度、点火プラグ22による点火時期、VVT58によるバルブタイミング等は変数であり、バイパスバルブ52の仮開度は、過給域において定数、例えば0(全閉)に設定されているものとする。
また、各アクチュエータには制御限界値が存在し、最大限(上限値/下限値)に制御しても要求トルクを満たし得ない場合には、要求トルクに最も近づくアクチュエータの制御限界値を制御目標値として算出する。例えば、過給域における変速時など要求トルクが大幅に下がる場合には、制御目標値は制御限界値(スロットルバルブ36の開度は全閉、点火時期は遅角限界、バルブタイミングは最も充填効率が低い条件)に設定される場合がある。
ステップS130において、ECU60は、予想発生トルクが要求トルク以下であるか否かを判定する。予想発生トルクが要求トルクより大きい場合、つまり、ステップS110において算出された制御目標値が制御限界値であり、これに従って各アクチュエータを動作させても、発生トルクが要求トルクまで低下しないと予想される場合には、ステップS140の判定処理を実行する。
ステップS140において、ECU60は、吸気圧P3が吸気圧P1以下であるか否かを判定する。上述したように吸気圧P3は、スロットルバルブ36下流の吸気通路24内(例えばサージタンク40内)の圧力であり、圧力センサ54により検出される。吸気圧P1はコンプレッサ32b上流の吸気通路24内の圧力であり、圧力センサ56により検出される。サージタンク40内が正圧となる過給域においては、吸気圧P3が吸気圧P1よりも高まる。
吸気圧P3が吸気圧P1よりも高い場合、ステップS150において、ECU60は、目標バイパスバルブ開度(バイパスバルブ52の制御目標値)を一時的に全開に設定する。本ルーチンの処理後、ECU60は、各アクチュエータに制御目標値を含む制御信号を出力する。その後、他のルーチンにおいて、所定期間が経過した時点(例えば予想発生トルクが要求トルクまで下がった時点、または設定時間が経過した時点)でバイパスバルブ52の制御目標値を、上述のモデルに基づいた通常設定に戻し、バイパスバルブ52の全開制御は完了(終了)する。
また、上記ステップS130において、予想発生トルクが要求トルク以下であると判定される場合には、ステップS160において、ECU60は、ステップS110において算出されたバイパスバルブ52の仮開度を目標バイパスバルブ開度(制御目標値)として決定する。本ルーチンの処理後、ECU60は、各アクチュエータに制御目標値を含む制御信号を出力する。
上記ステップS140において、吸気圧P3が吸気圧P1以下であると判定された場合も同様にステップS160の処理を実行する。
以上説明したように、図2に示すルーチンによれば、過給域において変速時など大幅に要求トルクが低下し、モデルに基づく通常のアクチュエータ操作では要求トルクを達成することができない場合に、一時的にバイパスバルブ52を全開にすることができる。過給域における吸気圧はP3>P1であるため、バイパス通路50を介して吸気通路24下流側の空気が上流側に戻され(吸気の逆流)、サージタンク40内の圧力を速やかに低下させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、過給域において要求トルクが大幅に低下する場合であっても、発生トルクを速やかに要求トルクに近づけることができる。
(変形例)
ところで、上述した実施の形態1のシステムは、図1に示す構成を有することとしているが、これに限定されるものではなく、例えば図3に示すように、排気通路26を流れる排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路24に還流させるEGR装置を備える構成であってもよい。
図3は、本発明の実施の形態1における他のシステム構成を説明するための模式図である。図3の説明において、図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図3に示すシステムは、タービン32a上流の排気通路26とスロットルバルブ36下流の吸気通路24とを接続するEGR通路62を備えている。EGR通路62にはEGRクーラ64が設けられている。EGRクーラ64の下流には、EGR通路62を任意に開閉可能な電子制御式のEGRバルブ66が設けられている。EGRバルブ66は、ECU60の出力部に接続されている。EGR通路62、EGRクーラ64、EGRバルブ66によりHPL(High Pressure Loop)−EGR装置が構成されている。
また、図3に示すシステムは、触媒46下流の排気通路26とコンプレッサ32b上流の吸気通路24とを接続するEGR通路68を備えている。EGR通路68にはEGRクーラ70が設けられている。EGRクーラ70の下流には、EGR通路68を任意に開閉可能な電子制御式のEGRバルブ72が設けられている。EGRバルブ72は、ECU60の出力部に接続されている。EGR通路68、EGRクーラ70、EGRバルブ72によりLPL(Low Pressure Loop)−EGR装置が構成されている。
このように、本発明が適用されるシステムは、HPL−EGR、LPL−EGRのいずれか一方又は両方のEGR装置を備えたシステムであってもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。EGR装置によりEGRガスを吸気通路に導入する運転では、燃焼が安定する領域が狭いため、点火時期の遅角限界までの余裕代が小さく、速やかなトルク低減が難しいところ、本発明による制御によれば、速やかにトルクを下げることが可能であり、特に効果的である。
また、上述した実施の形態1のシステムは、過給機付き内燃機関であるとしているが、これに限定されるものではない。過給機を備えたリーンバーンエンジンであってもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。過給域でのリーンバーン運転では、燃焼が安定する領域が狭いため、点火時期の遅角限界までの余裕代が小さく、速やかなトルク低減が難しいところ、本発明による制御によれば、速やかにトルクを下げることが可能であり、特に効果的である。
また、上述した実施の形態1のシステムにおいては、吸気圧P3と吸気圧P1をそれぞれ圧力センサ54と56で検出することとしているが、これに限定されるものではない。モデルやマップを用いて、吸気圧P3と吸気圧P1の推定値を運転条件に基づいて算出することとしてもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
また、上述した実施の形態1のシステムにおいては、ステップS150において、目標バイパスバルブ開度を全開にすることとしているが、これに限定されるものではない。目標バイパスバルブ開度を、ステップS110において算出したバイパスバルブ仮開度よりも大きな開度を設定してもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
本発明が適用されるエンジンは、上述の実施の形態のような筒内直噴エンジンには限定されない。ポート噴射式のエンジンにも本発明の適用は可能である。また、火花点火式のエンジンに限らず、圧縮自着火式のエンジンにも本発明を適用することができる。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
尚、上述した実施の形態1においては、過給機32が前記第1の発明における「過給機」に、コンプレッサ32bが前記第1の発明における「コンプレッサ」に、スロットルバルブ36が前記第1の発明における「スロットルバルブ」に、バイパス通路50が前記第1の発明における「バイパス通路」に、バイパスバルブ52が前記第1の発明における「バイパスバルブ」にそれぞれ相当している。
また、ここでは、ECU60が、上記ステップS130〜ステップS150の処理を実行することにより前記第1の発明における「バイパスバルブ開弁制御手段」が実現されている。
更に、実施の形態1においては、上記ステップS100において取得される要求トルクが前記第1の発明における「要求トルク」に、上記ステップS120において算出される予想発生トルクが前記第1の発明における「所定値」に、それぞれ対応している。
また、上述した実施の形態1においては、点火プラグ22、スロットルバルブ36、VVT58が前記第2の発明における「アクチュエータ」に相当している。
また、ここでは、ECU60が、上記ステップS110の処理を実行することにより前記第2の発明における「アクチュエータ制御目標値算出手段」が、上記ステップS120の処理を実行することにより前記第2の発明における「予想発生トルク算出手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2のシステム構成]
次に、図4及び図5を参照して本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態のシステムは図4に示す構成において、ECU60に上述した図2のルーチンおよび後述する図5のルーチンを実施させることで実現することができる。
図4に示すシステム構成は、エアバイパス通路74とエアバイパスバルブ76を備えることを除き、図1と同様の構成を有する。以下、図4において、図1に示す構成と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示すシステムは、コンプレッサ32b下流かつスロットルバルブ36上流の吸気通路24と、コンプレッサ32b上流の吸気通路24とを接続してコンプレッサ32bを迂回するエアバイパス通路74を備えている。エアバイパス通路74内には、エアバイパス通路74を任意に開閉可能な電子制御式のエアバイパスバルブ(以下、ABVと記す。)76が設けられている。ABV76は、ECU60の出力部に接続されている。また、コンプレッサ32bとスロットルバルブ36との間の吸気通路24内には、吸気圧P2を検出するための圧力センサ78が設けられている。圧力センサ78は、ECU60の入力部に接続されている。
[実施の形態2における特徴的制御]
実施の形態1(図2)で説明したように、過給域においてバイパスバルブ52を開弁する制御を実行中(ステップS150)は、スロットルバルブ36の開度は全閉又は全閉近傍の開度であるため、スロットルバルブ36上流の吸気圧P2は高まりやすい。吸気圧P2が過度に上昇するとコンプレッサ32bが故障するおそれがあるため、吸気圧P2が上限に達した場合にはABV76を開弁する必要がある。ABV76を開弁すれば、吸気圧P2が低減される替わりにコンプレッサ32b上流の吸気圧P1が高まることとなる。
実施の形態1のシステムでは、吸気圧P3と吸気圧P1と圧力差を利用して、空気を吸気通路24の上流側に逆流させて、サージタンク40内の圧力を低減させているところ、バイパスバルブ52の開弁制御中にABV76を開弁すれば、吸気圧P1が高まり吸気圧P3との圧力差が小さくなり、場合によっては吸気圧P1が吸気圧P3よりも高まり、バイパス通路50を介して吸気側の下流側に空気が流れ込んでしまう(吸気の順流)。その結果、実施の形態1におけるバイパスバルブ52の開弁制御によるトルク低減効果が妨げられるだけでなく、逆にトルクが上がってしまうおそれがある。
そこで、実施の形態2のシステムでは、図2に示すルーチンのステップS150によるバイパスバルブ52の全開制御(開弁制御)が実行中であっても、吸気圧P2が上限圧力以上である場合には、バイパスバルブ52の全開制御の実行を直ちに中止して(非実行中として)バイパスバルブ52を閉弁させてから、ABV76を開弁することとした。
(フローチャート)
図5は、上述の動作を実現するために、ECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。この制御ルーチンは繰り返し実行される。例えばサイクル毎に実行される。
図5に示すルーチンでは、まず、ステップS200において、ECU60は、吸気圧P2が上限圧力以上であるか否かを判定する。上述したように吸気圧P2は、コンプレッサ32bとスロットルバルブ36との間の吸気通路24内の圧力であり、圧力センサ78により検出される。上限圧力は、コンプレッサ32b上流の吸気圧よりも高い値であり、内燃機関10が許容する吸気通路24内の圧力の上限であり、ECU60に予め記憶されている。ステップS200の判定条件が成立しない場合、ABV76は閉弁された状態を維持する。
ステップS200において、吸気圧P2が上限圧力以上であると判定された場合には、ステップS210において、ECU60は、図2に示すルーチンのステップS150によるバイパスバルブ52の全開制御が実行中であるか否かを判定する。非実行中である場合には、ステップS250において、ECU60は、ABV76を開弁させる制御信号を出力する。
ステップS210において、バイパスバルブ52の全開制御が実行中であると判定された場合には、ステップS220において、ECU60は、バイパスバルブ52を閉弁させる制御信号を出力し、バイパスバルブ52の全開制御を直ちに中止する。
ステップS230において、ECU60は、バイパスバルブ52が閉弁したか否かを判定する。バイパスバルブ52が未だ閉弁していない場合には、その間、ABV76の開放を禁止し(ステップS240)、次回のステップS230において判定条件が成立したか否かを再度判定する。
ステップS230において、バイパスバルブ52が閉弁したと判定された場合には、ステップS250において、ECU60は、ABV76を開弁させる制御信号を出力する。
以上説明したように、図5に示すルーチンによれば、バイパスバルブ52を閉弁させた後にABV76を開弁させるため、上述した吸気の順流を抑制しつつコンプレッサの破損を抑制することができる。
(変形例)
ところで、上述した実施の形態1のシステムにおいては、吸気圧P2を圧力センサ78で検出することとしているが、これに限定されるものではない。モデルやマップを用いて、吸気圧P2の推定値を運転条件に基づいて算出することとしてもよい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
尚、上述した実施の形態2においては、エアバイパス通路74が前記第3の発明における「エアバイパス通路」に、ABV76が前記第3の発明における「エアバイパスバルブ」に、それぞれ相当している。
また、ここでは、ECU60が、上記ステップS200、S210、S250の処理を実行することにより前記第3の発明における「エアバイパスバルブ開弁制御手段」が、上記ステップS220、S230の処理を実行することにより前記第4の発明における「開弁制御中止手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
[実施の形態3のシステム構成]
次に、図4及び図6を参照して本発明の実施の形態3について説明する。本実施形態のシステムは上述した図4に示す構成において、ECU60に上述した図2のルーチンおよび後述する図6のルーチンを実施させることで実現することができる。
[実施の形態3における特徴的制御]
実施の形態2のシステムでは、吸気圧P2が上限圧力に達した場合に、バイパスバルブ52の全開制御(開弁制御)を直ちに中止してバイパスバルブ52を閉弁後、ABV76を開弁することとしている。すなわち、バイパスバルブ52の全開制御よりもABV76の開弁を優先している。しかしながら、バイパスバルブ52の全開制御が必要な場合には、できる限り実行できることが望ましい。
然るに、システムへのダメージは、加わる圧力の大きさとその継続時間が影響する。実施の形態2で用いた上限圧力は、長期上限圧力と、長期上限圧力よりも高圧かつ継続時間が短い短期上限圧力とに分けられる。実施の形態3のシステムでは、短期上限圧力を、ABV76の開弁による吸気圧P1の圧力上昇が吸気圧P3を超えないように設定する。そして、吸気圧P2が、長期上限圧力以上かつ短期上限圧力未満の場合には、バイパスバルブ52の全開制御が完了(終了)してバイパスバルブ52が閉弁されるまで待って、ABV76を開弁することとする。
(フローチャート)
図6は、上述の動作を実現するために、ECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。この制御ルーチンは繰り返し実行される。例えばサイクル毎に実行される。
図6に示すルーチンでは、まず、ステップS300において、ECU60は、吸気圧P2が長期上限圧力以上であるか否かを判定する。上述したように吸気圧P2は、コンプレッサ32bとスロットルバルブ36との間の吸気通路24内の圧力であり、圧力センサ78により検出される。ステップS300の判定条件が成立しない場合、ABV76は閉弁された状態を維持する。
ステップS300において、吸気圧P2が長期上限圧力以上であると判定された場合には、ステップS310において、ECU60は、図2に示すルーチンのステップS150によるバイパスバルブ52の全開制御が実行中であるか否かを判定する。非実行中である場合には、ステップS360において、ECU60は、ABV76を開弁させる制御信号を出力する。
ステップS310において、バイパスバルブ52の全開制御が実行中であると判定された場合には、ステップS320において、ECU60は、吸気圧P2が短期上限圧力未満であるか否かを判定する。短期上限圧力は、例えば、ABV76の開弁による吸気圧P1の圧力上昇が吸気圧P3を超えない値に設定される。吸気圧P2が短期上限圧力未満である場合には、ステップS340において、ECU60は、バイパスバルブ52の全開制御が完了し、バイパスバルブ52が閉弁するまで待った後、ステップS360において、ABV76を開弁させる制御信号を出力する。
一方、ステップS320において、吸気圧P2が短期上限圧力以上であると判定された場合には、ステップS330において、ECU60は、バイパスバルブ52を閉弁させる制御信号を出力し、バイパスバルブ52の全開制御を直ちに中止する。
ステップS340において、ECU60は、バイパスバルブ52が閉弁したか否かを判定する。バイパスバルブ52が未だ閉弁していない場合には、その間、ABV76の開放を禁止し(ステップS350)、次回のステップS340において判定条件が成立したか否かを再度判定する。
ステップS340において、バイパスバルブ52が閉弁したと判定された場合には、ステップS360において、ECU60は、ABV76を開弁させる制御信号を出力する。
以上説明したように、図6に示すルーチンによれば、吸気圧P2が長期上限圧力以上であるが短期上限圧力に達していない場合には、バイパスバルブ52の全開制御を優先し、その開弁制御が完了してバイパスバルブ52が閉弁されるまで待つ。一方、短期上限圧力に達した場合には、バイパスバルブの全開制御を直ちに中止して、バイパスバルブ52が閉弁し、ABV72を開弁する。このように、本実施形態のシステムによれば、吸気の逆流を促しつつ、コンプレッサの破損を抑制することができる。
尚、上述した実施の形態3においては、ECU60が、上記ステップS300、S310、S320、S340、S360の処理を実行することにより前記第5の発明における「開弁制御完了待ち手段」が実現されている。
実施の形態4.
[実施の形態4のシステム構成]
次に、図7及び図8を参照して本発明の実施の形態4について説明する。本実施形態のシステムは図7に示す構成において、ECU60に上述した図2、図5(又は図6)のルーチンおよび後述する図8のルーチンを実施させることで実現することができる。
図7に示すシステム構成は、排気バイパス通路80とウェイストゲートバルブ82を備えることを除き、図4と同様の構成を有する。以下、図7において、図4に示す構成と同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すシステムは、タービン32a上流の排気通路26と、タービン32a下流の排気通路26とを接続してタービン32aを迂回する排気バイパス通路80を備えている。排気バイパス通路80内には、排気バイパス通路80を任意に開閉可能な電子制御式のウェイストゲートバルブ(以下、WGVと記す。)82が設けられている。WGV82は、ECU60の出力部に接続されている。
[実施の形態4における特徴的制御]
実施の形態2において説明したように、バイパスバルブ52の全開制御を実行中は、過給域かつスロットルバルブ36が閉弁した状態であり、吸気圧P2が上昇しやすい。そこで、実施の形態4のシステムでは、バイパスバルブ52の全開制御を実行中は、吸気圧P2が上限圧力に達していない場合であっても、WGV82を開弁することとした。
(フローチャート)
図8は、上述の動作を実現するために、ECU60が実行する制御ルーチンのフローチャートである。この制御ルーチンは繰り返し実行される。例えばサイクル毎に実行される。
図8に示すルーチンでは、まず、ステップS400において、ECU60は、図2に示すルーチンのステップS150によるバイパスバルブ52の全開制御が実行中であるか否かを判定する。非実行中である場合には、ステップS410において、ECU60は、WGV82の開度を通常制御する。通常制御では、予めECUに記憶されたモデルやマップに従って運転条件に応じたWGV82の開度が設定される。
一方、ステップS400において、バイパスバルブ52の全開制御が実行中であると判定された場合には、ステップS420においてWGV82の開度を全開に固定する。なお、WGV82の開度は全開に限定されるものではなく、上述した通常制御における開度よりも大きく設定することとしてもよい。
以上説明したように、図8に示すルーチンによれば、バイパスバルブ52の全開制御を実行中は、吸気圧P2が上限圧力に達していない場合であっても、WGV82を開弁させる。WGV82を開弁させることで、吸気圧P2の上昇を抑制することができる。そのため、ABV76の開弁を遅らせる、または減らすことができる。その結果、バイパスバルブ52の全開制御をより緩和された条件で実行することができる。
尚、上述した実施の形態4においては、タービン32aが前記第6の発明における「タービン」に、排気バイパス通路80が前記第6の発明における「排気バイパス通路」に、WGV82が前記第6の発明における「ウェイストゲートバルブ」に、それぞれ相当している。
また、ここでは、ECU60が、上記ステップS400、S420の処理を実行することにより前記第6の発明における「ウェイストゲートバルブ開弁制御手段」が実現されている。
P1、P2、P3 吸気圧
10 内燃機関
12 気筒
14 ピストン
16 クランク角センサ
18 燃焼室
20 燃料噴射弁
22 点火プラグ
24 吸気通路
26 排気通路
28 エアクリーナ
30 エアフローメータ
32 過給機
32a タービン
32b コンプレッサ
34 インタークーラ
36 スロットルバルブ
38 スロットル開度センサ
40 サージタンク
42 吸気バルブ
44 排気バルブ
46 触媒
48 消音器
50 バイパス通路
52 バイパスバルブ
54、56、78 圧力センサ
58 VVT
60 ECU
62、68 EGR通路
64、70 EGRクーラ
66、72 EGRバルブ
74 エアバイパス通路
76 エアバイパスバルブ(ABV)
80 排気バイパス通路
82 ウェイストゲートバルブ(WGV)

Claims (6)

  1. 吸気通路に設けられた過給機のコンプレッサと、
    前記コンプレッサ下流の吸気通路に設けられたスロットルバルブと、
    前記スロットルバルブ下流の吸気通路と前記コンプレッサ上流の吸気通路とを接続するバイパス通路と、
    前記バイパス通路を開閉可能なバイパスバルブと、
    前記スロットルバルブ下流の吸気圧が前記コンプレッサ上流の吸気圧よりも高い過給状態、かつ、要求トルクが所定値以下である場合に、前記バイパスバルブを所定期間開弁させるバイパスバルブ開弁制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関を制御する前記バイパスバルブ以外のアクチュエータと、
    所定時間後に発生するトルクを前記要求トルクに近づける前記アクチュエータの制御目標値を算出するアクチュエータ制御目標値算出手段と、
    前記アクチュエータの制御目標値に基づいて前記所定時間後の予想発生トルクを算出する予想発生トルク算出手段と、を更に備え、
    前記所定値は、前記予想発生トルク算出手段により算出される予想発生トルクであること、
    を特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気通路と、前記コンプレッサ上流の吸気通路とを接続して、前記コンプレッサを迂回するエアバイパス通路と、
    前記エアバイパス通路を開閉可能なエアバイパスバルブと、
    前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が非実行中、かつ、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が上限圧力以上である場合に、前記エアバイパスバルブを開弁させるエアバイパスバルブ開弁制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が実行中、かつ、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が前記上限圧力以上である場合に、前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御を強制的に中止して前記バイパスバルブを閉弁させる開弁制御中止手段、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記上限圧力は短期上限圧力であり、
    前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が実行中、かつ、前記コンプレッサと前記スロットルバルブとの間の吸気圧が前記短期上限圧力未満かつ前記短期上限圧力よりも低い長期上限圧力以上である場合に、前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御が完了して前記バイパスバルブが閉弁されるまで待つ開弁制御完了待ち手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3又は4記載の内燃機関の制御装置。
  6. 排気通路に設けられた前記過給機のタービンと、
    前記タービン上流の排気通路と、前記タービン下流の排気通路とを接続して、前記タービンを迂回する排気バイパス通路と、
    前記排気バイパス通路を開閉可能なウェイストゲートバルブと、
    前記バイパスバルブ開弁制御手段による開弁制御を実行中に、前記ウェイストゲートバルブを開弁させるウェイストゲートバルブ開弁制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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