JP2014188904A - 積層板、多層積層板、プリント配線板、多層プリント配線板、及び積層板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れる積層板、プリント配線板及び該積層板の製造方法を提供する。
【解決手段】1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の少なくとも一方が、アミノ基又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されることで、樹脂硬化物層とガラス基板層との接着強度が高まり、260℃〜290℃の温度条件下でも界面剥離が生じない積層板が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、低熱膨張性を有し、耐熱性に優れ、割れにくく取り扱い性に優れており、半導体パッケージ用やプリント配線板用に好適な積層体、積層板、プリント配線板、多層プリント配線板、及び積層体の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化が一段と進み、これに伴い、LSIやチップ部品等の高集積化が進みその形態も多ピン化、小型化へと急速に変化している。
このため多層プリント配線板は、電子部品の実装密度を向上するために、微細配線化の開発が進められている。これらの要求に合致する多層プリント配線板の製造方法として、ビルトアップ方式があり、軽量化や小型化、微細化に適した手法として主流になりつつある。
前記ビルドアップ構造の多層プリント配線板において、高密度化をするために層数の増加と共に、ビア部分のフィルド化、スタック化が進んでいる。しかしながら、多層プリント配線板の薄型化のためにガラスクロスを含まない絶縁樹脂層は、熱膨脹率が大きい傾向を示すため、フィルド化、スタック化したビアの銅との熱膨張係数の差が、接続信頼性に大きく影響し、信頼性の懸念材料になっている。このようなことから、絶縁樹脂層には熱膨脹率の小さい材料が要求されるようになってきた。
また、電子部品を多層プリント配線板に接続するために、一般的に用いられるはんだも鉛を含まない鉛フリーはんだが実用化されつつある。この鉛フリーはんだは、従来の共晶はんだよりも使用温度が約20〜30℃高くなることから、従来にも増して材料には高い耐熱性が必要になっている。
上記の要求に対して、電子部品(シリコンチップ)の熱膨張係数とほぼ合致した熱膨張係数を有する層としてガラスフィルムを用い、樹脂とガラスフィルムとをプレスして積層することによって、熱ショックストレスを軽減することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、従来の樹脂とガラスフィルムを用いた積層板には、多層プリント配線板に要求される耐熱性に関する記載は一切なく、必要な耐熱性を得ることができなかった。
特表2004−512667号公報
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、良好な耐熱性を有する樹脂組成物層及びガラス基板層を含む積層体、積層板、プリント配線板、多層プリント配線板、並びにこれら積層板などの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、樹脂組成物層とガラス基板層を含む積層体において、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の少なくともどちらか一方が、アミノ基、又はイミノ基で表面処理されていることで、樹脂硬化物層とガラス基板層との接着強度が高まり、260℃〜290℃の温度条件下であっても界面剥離が生じない、すなわち耐熱性に優れた積層板が得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、以下の積層体、積層板、プリント配線板、多層プリント配線板、及びこれら積層板などの製造方法を提供するものである。
1.1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の少なくとも一方が、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されている積層体。
2.1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の間に、式(1)で示される化合物、及び/又は式(1)で示される化合物が反応して得られる化合物を含む積層体。
Figure 2014188904
(式中、R1はCx2x−NH−Cy2y、又はCx2xで、x、yは1〜3の整数であり、R2はCx2x+1又はOCx2x+1で、xは1〜3の整数であり、R3、R4は、それぞれ独立に、OCx2x+1であり、xは1〜3の整数である。)
3.1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の間に、式(2)で示される化合物、及び/又は式(2)で示される化合物が反応して得られる化合物を含む積層体。
Figure 2014188904
(式中、R5〜R7は、それぞれ独立に、Cn2n+1、又はOCn2n+1(ただし、R5〜R7のうち少なくとも1つはOCn2n+1である)で、nは1〜3の整数であり、R8は、Cn2nで、nは1〜3の整数であり、R9〜R10は、それぞれ独立に、Cm2m+1で、mは1〜4の整数である。)
4.前記ガラス基板層の厚さが30〜200μmである、上記1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
5.前記樹脂組成物層の厚さが1〜40μmである上記1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
6.前記樹脂組成物層に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂及びメラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する上記1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
7.1層以上の樹脂組成物層及び1層以上のガラス基板層を含む積層板であって、上記1〜6のいずれか1項に記載の積層体を硬化処理して得られる積層板。
8.上記7に記載の積層板の少なくとも一方の面に配線が設けられてなるプリント配線板。
9.複数のプリント配線板が積層された多層プリント配線板であって、積層されたプリント配線板のうち少なくとも1個が、上記8に記載のプリント配線板である多層プリント配線板。
10.1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層とを含む積層体を加熱加圧して積層板を製造する製造方法であって、前記樹脂組成物層とガラス基板層とを積層して積層体を得るに際して、前記樹脂組成物層、及び前記ガラス基板層のいずれか一方、又は双方を、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理する工程を含む、上記7に記載の積層板の製造方法。
11.1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層とを含む積層体を加熱して積層板を製造する製造方法であって、樹脂組成物を用いた接着フィルムとガラス基板層とをラミネートして積層体を得るに際して、前記接着フィルム、及び前記ガラス基板層のいずれか一方、又は双方を、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理する工程を含む、上記7に記載の積層板の製造方法。
12.1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層とを含む積層体を加熱して積層板を製造する製造方法であって、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されたガラス基板層に、樹脂組成物を塗布する工程を含む、上記7に記載の積層板の製造方法。
13.上記7に記載の積層板に配線層を形成する工程を有する、上記8に記載のプリント配線板の製造方法。
14.上記7に記載の積層板を一層以上含む多層積層板に配線層を形成する工程を有する、上記9に記載の多層プリント配線板の製造方法。
良好な耐熱性を有する樹脂組成物層とガラス基板層を含む積層体、積層板、プリント配線板、多層プリント配線板、及びこれら積層板などの製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明において、積層体とは、その構成成分である熱硬化性樹脂が未硬化又は半硬化であるものを意味し、積層板とは、その構成成分である熱硬化性樹脂が硬化、あるいは熱硬化性樹脂の90%以上が硬化しているものを意味する。
また、樹脂組成物層とは、その構成成分である熱硬化性樹脂が未硬化又は半硬化であるものを意味し、樹脂硬化物層とは、その構成成分である熱硬化性樹脂が硬化、あるいは熱硬化性樹脂の90%以上が硬化しているものを意味する。本発明の積層体の樹脂組成物層の厚みは1〜40μmであることが好ましい。
この熱硬化性樹脂の硬化度は、示差走査熱量計から測定される反応率により求めることができる。
本発明の積層体は、1層以上の樹脂組成物層及び1層以上のガラス基板層を含み、
この樹脂組成物層とガラス基板層の少なくとも一方が、アミノ基、又はイミノ基で表面処理されているものである。この積層体の樹脂組成物層を硬化し、樹脂硬化物層となし、1層以上の樹脂硬化物層及び1層以上のガラス基板層を含み、この樹脂組成物層とガラス基板層の少なくとも一方が、アミノ基、又はイミノ基で表面処理されているものとしたものが本発明の積層板である。
本発明の積層体の樹脂組成物層を硬化させて樹脂硬化物層とすることにより得られる積層板は、シリコンチップと同程度に低熱膨張率かつ高弾性率であるガラス基板層を有するため、低熱膨張率及び高弾性率なものとなり、そりが抑制され、割れが生じ難いものとなる。特に、この積層板は耐熱性の高いガラス基板層を有するため、100℃から樹脂硬化物のTg未満の温度領域において低熱膨張性を顕著に有する。また、樹脂硬化物層中に無機充填材が含有しているため、樹脂硬化物層が低熱膨張率かつ高弾性率なものとなり、当該樹脂硬化物層を含む積層板は、より低膨張率かつ高弾性率なものとなる。
本発明において、積層板の耐熱性は、例えば、リフロー耐熱試験やはんだ耐熱試験等によって求めることができる。はんだ耐熱試験、及びリフロー耐熱試験は、積層板の樹脂硬化物層上にセミアディティブ工法等により銅めっき層を形成し、めっき銅をアニール処理したものを試料として用いる。耐熱試験における最高温度は、試験方法や積層板の用途にもよるが、260〜290℃の範囲で適宜選択される。
このガラス基板層の40℃における動的貯蔵弾性率は、大きいほどよいが、好ましくは20GPa以上、より好ましくは25GPa以上、さらに好ましくは30GPa以上である。
積層板の40℃における貯蔵弾性率は、好ましくは1〜70GPaである。積層板の40℃における貯蔵弾性率が10GPa以上であると、ガラス基板が保護され、積層板の割れが抑制される。また、70GPa以下であると、ガラス基板と樹脂硬化物層との熱膨張係数の差による応力が抑制され、積層板のそり及び割れが抑制される。この観点から、積層板の40℃における貯蔵弾性率は、より好ましくは1〜40GPaであり、更に好ましくは3〜30GPaである。
積層板の40℃における貯蔵弾性率の測定方法としては、例えば、以下のような方法が挙げられる。まず、積層板から5mm×30mmの試験片を切り出す。銅張積層板を使用する場合は、銅エッチング液に浸漬することにより銅箔を取り除いた後、試験片を切り出す。広域粘弾性測定装置(レオロジ社製、DVE−V4型)を用い、スパン間を20mm、周波数を10Hz、振動変位1〜3μm(ストップ加振)の条件で、切り出した試験片の40℃における引張貯蔵弾性率を測定することができる。
なお、積層板の片面又は両面には、銅やアルミニウム等の金属箔を有していてもよい。金属箔は、プリント配線の用途で用いるものであれば、特に制限されない。
このような積層板は樹脂硬化物層とガラス基板層とその間に存在する特定のシランカップリング剤とで構成される。以下、積層体、及び積層板を構成する樹脂組成物やガラス基板などについて説明する。
<熱硬化性樹脂>
本発明の樹脂組成物層、及び樹脂硬化物層に含まれる熱硬化性樹脂としては特に制限はない。例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらの中で、成形性や電気絶縁性に優れる点で、エポキシ樹脂が好ましい。
さらに、特に熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂(A)、エポキシ硬化剤(B)、及びポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及びポリイミド樹脂から選ばれる少なくとも一種の耐熱性樹脂(C)を含有する樹脂が好適に使用される。
エポキシ樹脂(A)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリアジン骨格含有エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、トリフェノールフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びアントラセン等の多環芳香族類のジグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。また、これらエポキシ樹脂にリン化合物を導入したリン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中で、耐熱性、難燃性の点からアラルキルノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これらのエポキシ樹脂は、1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ硬化剤(B)としては、例えば、各種フェノール樹脂類、酸無水物類、アミン類、ヒドラジット類等が使用できる。フェノール樹脂類としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂等が使用できる。酸無水物類としては、例えば、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、無水マレイン酸共重合体、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等が使用できる。アミン類として、例えば、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、グアニル尿素等が使用できる。信頼性を向上させるためには、ノボラック型フェノール樹脂であることが好ましい。
これら硬化剤は、1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。
耐熱性樹脂(C)としては、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂が好ましいが、このなかでも、フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂が特に好適に用いられる。
このようなフェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂は、次の(i)、(ii)、及び(iii)で表される構造単位を有するポリアミド樹脂であり、
Figure 2014188904
(式中、a、b、c、x、y及びzは、それぞれ平均重合度であって、aは2〜10、bは1〜8、cは3〜20、xが1に対しy+zが2〜300((y+z)/x)の整数を示し、さらにyが1に対しz≧20(z/y)である整数を示す。R、R'及びR''は、それぞれ独立に、芳香族ジアミン又は脂肪族ジアミンに起因する2価の基であり、複数のR'''は、それぞれ独立に、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、又は両末端にカルボキシル基を有するオリゴマーに起因する2価の基である。)
なお、R、R’、R’’及びR’’’は、具体的には、後述するジアミン原料及びジカルボン酸原料に由来するものである。また、フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂は、例えば、60,000〜250,000であることが好ましく、80,000〜200,000であることがより好ましい。フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂は、例えば、ジアミンとフェノール性水酸基含有のジカルボン酸、フェノール性水酸基を含有しないジカルボン酸、両末端にカルボキシル基を有するポリブタジエンとをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の有機溶媒中で、触媒として亜リン酸エステルとピリジン誘導体の存在下でカルボキシル基とアミノ基とを重縮合させることにより得られる。
フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂の製造に使用するジアミンとしては、芳香族ジアミンでも脂肪族ジアミンでも構わない。
芳香族ジアミンとしては、例えば、ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノフェノール、ジアミノジメチルベンゼン、ジアミノメシチレン、ジアミノニトロベンゼン、ジアミノジアゾベンゼン、ジアミノナフタレン、ジアミノビフェニル、ジアミノジメトキシビフェニル、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジメチルジフェニルエーテル、メチレンジアミン、メチレンビス(ジメチルアニリン)、メチレンビス(メトキシアニリン)、メチレンビス(ジメトキシアニリン)、メチレンビス(エチルアニリン)、メチレンビス(ジエチルアニリン)、メチレンビス(エトキシアニリン)、メチレンビス(ジエトキシアニリン)、イソプロピリデンジアニリン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジメチルベンゾフェノン、ジアミノアントラキノン、ジアミノジフェニルチオエーテル、ジアミノジメチルジフェニルチオエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルスルホキシド、ジアミノフルオレン等が挙げられる。
脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヒドロキシプロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘプタンジアミン、ヘキサンジアミン、ジアミノジエチルアミン、ジアミノプロピルアミン、シクロペンタンジアミン、シクロヘキサンジアミン、アザペンタンジアミン、トリアザウンデカジアミン等が挙げられる。
これらの芳香族ジアミン、及び脂肪族ジアミンは、1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。
フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂の製造に使用するフェノール性水酸基を含有しないジカルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸でも脂肪族ジカルボン酸でも両末端にカルボキシル基を有するオリゴマーでもよい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、メチレン二安息香酸、チオ二安息香酸、カルボニル二安息香酸、スルホニル安息香酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、りんご酸、酒石酸、(メタ)アクリロイルオキシコハク酸、ジ(メタ)アクリロイルオキシコハク酸、(メタ)アクリロイルオキシりんご酸、(メタ)アクリルアミドコハク酸や、(メタ)アクリルアミドりんご酸等が挙げられる。
このようなフェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂としては市販品を利用することもでき、このような市販品としては、例えば、日本化薬株式会社製のBPAM−155等が挙げられる。
熱硬化性樹脂に耐熱性樹脂(C)成分として、フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂を含有させる場合、その配合割合は、例えば、エポキシ樹脂(A)成分及びエポキシ硬化剤(B)成分の合計100質量部に対して、4〜40質量部であることが好ましい。この割合で配合することにより、良好な耐熱性を維持したまま、めっき銅と良好な接着強度が得られる。
<無機充填材>
本発明の樹脂組成物層、及び樹脂硬化物層には、無機充填材を含有させることができ、このような無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、タルク、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ珪酸ガラス等が挙げられる。これらの無機充填材は、1種類のみを使用しても、2種類以上を併用してもよい。
樹脂組成物層に無機充填材を含有させることにより、樹脂硬化物層を低熱膨張性、及び高弾性にすることができ、そりが抑制され、割れの生じ難い積層板を得ることができる。
従って、本発明の積層板における樹脂硬化物層は、無機充填材を含有していることが好ましい。
<その他の成分>
樹脂硬化物層には、上記成分以外に、例えば、硬化促進剤、熱可塑性樹脂、エラストマー、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、密着性向上剤等を添加することができる。
硬化促進剤としては、例えばエポキシ樹脂の硬化促進剤として、イミダゾール類及びその誘導体、有機リン系化合物、第二級アミン類、第三級アミン類、及び第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系やスチレン化フェノールの酸化防止剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、チオキサントン系等の光重合開始剤が挙げられる。
蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン誘導体等の蛍光増白剤が挙げられる。
密着性向上剤としては、尿素シランなどの尿素化合物やシランカップリング剤等の密着性向上剤が挙げられる。
<ガラス基板層>
ガラス基板層を構成するガラス基板としては、積層体の薄型化を目的としていることや加工性の観点から30〜200μmの薄型のガラスフィルムが好ましく、取り扱いの容易性等実用性を勘案すると厚さは50〜150μmがより好ましい。さらに、積層体の薄型化の観点からは30〜90μmとすることが好ましい。また、ガラス基材の素材としては、ケイ酸アルカリ系ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等のガラスを使用することができるが、低熱膨張性と加工性の観点からホウケイ酸ガラスが好ましい。
なお、樹脂組成物層及びガラス基板層を合わせた厚さは、40〜300μmであることが好ましく、100〜250μmであることがより好ましい。40〜300μmであることでプリント配線板等の製品の薄型化を実現することができる。
このガラス基板層の熱膨張係数は、シリコンチップの熱膨張係数(3ppm/℃程度)に近いほど、積層体又はこの積層体から得られる積層板のそりが抑制されてよいが、好ましくは8ppm/℃以下であり、より好ましくは6ppm/℃以下であり、更に好ましくは4ppm/℃以下である。
このガラス基板層の40℃における貯蔵弾性率は、大きいほどよいが、好ましくは20GPa以上、より好ましくは25GPa以上、更に好ましくは30GPa以上である。
ガラス基板層の40℃における貯蔵弾性率は、前述の積層板と同様の方法で測定することができる。
<表面処理>
本発明のガラス基板層と樹脂硬化物層の少なくとも一方を、アミノ基、又はイミノ基で表面処理する方法としては、例えば、特定のシランカップリング剤により表面処理を行うことが好ましい。ガラス基板層の表面処理は、ガラス基板層の表面洗浄と組み合わせて行うことができる。ガラス基板層の表面洗浄としては、アルカリ、酸、有機溶剤、及び超音波による湿式洗浄や、UV照射やオゾン照射等による乾式洗浄など、公知の方法を用いることができる。これらの表面洗浄は1種類のみを用いても、2種類以上を併用してもよい。
シランカップリング剤による表面処理としては、例えば、ディップコート法、スピンコート、スプレーコートによる塗布、ダイコーターやグラビアコーター等を用いた塗工、湿式、乾式処理などの公知の方法で行うことができる。シランカップリング剤の種類は、アミノ基、又はイミノ基を有するものが好ましい。また、式(1)に示される化合物を使用する場合、R1、R2、R3、R4は、樹脂硬化物層の種類によって適宜選択することが好ましい。
用いることができるシランカップリング剤としては、式(1)あるいは式(2)に示されるようなアミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤が好ましく、このようなものとしては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン等が挙げられる。
このようなシランカップリング剤は、ガラス基板層と樹脂硬化物層との間に、そのまま存在してもよく、また、これらのシランカップリング剤自体が縮合したオリゴマー等として存在してもよい。さらには、これらのシランカップリング剤や縮合したオリゴマーなどがガラス基板層あるいは樹脂硬化物層と反応して生じた反応生成物として存在してもよい。いずれにしても、ガラス基板層と樹脂硬化物層との間にシランカップリング剤由来のアミノ基、又はイミノ基か、あるいは、これらのアミノ基、又はイミノ基がガラス基板層あるいは樹脂硬化物層と反応したものとして存在する。
シランカップリング剤の表面処理液としては、通常、シランカップリング剤の0.5〜2.0質量%の水溶液、もしくは水及びアルコールの混合溶液を用いる。必要に応じてガラスの表面を洗浄した後、15〜35℃程度でガラス基板をシランカップリング剤の表面処理液で表面処理する。表面処理する方法としては、例えば、ディップコート、スプレーコート、スピンコート等のような液に浸漬もしくは吹き付ける方法や、グラビアコーターやダイコーター、コンマコーター等で塗工する方法などがある。シランカップリング剤の表面処理液で表面処理したガラス基板は、90〜130℃で10分間〜5時間程度の加熱処理をすることによって、溶媒の乾燥と脱水縮合反応が進み、アミノ基、又はイミノ基が表面に存在するガラス基板を得ることができる。
また、シランカップリング剤の種類によっては、酸触媒、アルカリ触媒を加えた表面処理液を使用することもできる。更に、シランカップリング剤の一部が縮合したものを表面処理液に使用することもできる。
また、ガラス基板の表面処理としてフッ酸粗化液などを用いて粗化処理を行うこともできる。
一方、樹脂硬化物層とガラス基板層とを積層する方法によっては、ガラス基板層を必ずしもシランカップリング剤で表面処理する必要はなく、例えば、PETフィルムや銅箔等に塗工した樹脂組成物層もしくは樹脂硬化物層をアミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理し、表面処理された樹脂組成物層もしくは樹脂硬化物層とガラス基板層とを積層して本発明の積層板を得ることもできる。なお、ここで積層する際に用いるガラス基板層は、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されたものであっても、未処理のものであっても差し支えなく、いずれの場合であっても積層体を得、積層板とすることができる。
なお、樹脂組成物層もしくは樹脂硬化物層を処理する場合は、これらの樹脂層表面に、上記シランカップリング剤の処理液を用いて、スプレーコート、スピンコート等で吹き付けるか、又はダイコーター、グラビアコーター、コンマコーター等で塗工した後、90〜130℃で10分〜5時間程度処理することにより、アミノ基又はイミノ基が樹脂層表面に存在する樹脂層表面とすることができる。
[積層体の製造方法]
本発明の積層体の製造方法は、例えば、樹脂組成物のガラス基板への塗布や、樹脂組成物からなるフィルムのガラス基板へのラミネート等によって製造することができる。これらのうちラミネートによる方法が、生産が容易である点から好ましい。
以下に各製造方法について詳細に説明する。
<塗布による積層体の製造方法>
塗布による製造方法は、既述の樹脂組成物をガラス基板の表面に塗布して樹脂組成物層を形成して積層体を製造する方法である。例えば、有機溶剤に上記の樹脂組成物を溶解し、任意成分である無機充填材が分散したワニスを調製する。このワニスをガラス基板に塗布し、加熱や熱風吹きつけ等によって有機溶剤を乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成する。この樹脂組成物層は、更に半硬化させてもよい。このようにして、樹脂組成物層が未硬化又は半硬化状態(いわゆるBステージ状態)となっている積層体を製造することができる。また、本発明では、ワニスをガラス基板に塗布する際に、特定のシランカップリング剤で表面処理されたガラス基板を用いる。
<ラミネートによる積層体の製造方法>
上記の積層体は、例えば、真空ラミネートやロールラミネート等の加圧ラミネートにより、本発明に係る樹脂組成物を用いた接着フィルムとガラス基板とをラミネートすることで製造することができる。この接着フィルムについては後述する。また、真空ラミネートやロールラミネートは、市販の真空ラミネーター、ロールラミネーターを使用して行うことができる。ラミネートする際に、本発明では、樹脂組成物を用いた接着フィルム上の樹脂組成物層、あるいはガラス基板の少なくとも一方がアミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されたものを用いる。
なお、樹脂組成物層中の熱硬化性樹脂としては、ラミネート時の温度以下で溶融するものが好適に用いられる。例えば、真空ラミネーター又はロールラミネーター等を用いてラミネートする場合、一般には140℃以下で行うことから、樹脂組成物層中の熱硬化性樹脂は、140℃以下で溶融するものが好ましい。
上記のように、ラミネートにより積層体を製造する場合、本発明に係る樹脂組成物は接着フィルムとすることが好ましい。
本発明に使用される接着フィルムとしては、次の積層構造を有するものが好適に用いられる。
(1)支持体フィルム/樹脂組成物層
また、上記(1)の積層構造において、さらに保護フィルムを積層した次の積層構造を有するものも好適に使用される。
(2)支持体フィルム/樹脂組成物層/保護フィルム。
保護フィルムは、本発明の樹脂組成物層に対し支持体フィルムとは反対側に形成され、異物の付着やキズを防止する目的に使用するものである。
上記(1)及び(2)の積層構造を有する樹脂組成物を用いた接着フィルムは、公知の方法に従って製造することができる。なお、これら接着フィルムから支持体フィルム及び保護フィルムを除いたものを、接着フィルム本体と称することがある。
上記(1)の接着フィルムを製造する一例としては、有機溶剤に上記の樹脂組成物を溶解し、ワニスを調製する。次いで、支持体フィルムを支持体として、このワニスを塗布し、加熱や熱風吹きつけ等によって有機溶剤を乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成すればよい。
上記(2)の接着フィルムを製造する一例としては、有機溶剤に上記の樹脂組成物を溶解し、ワニスを調製する。次いで、支持体フィルム及び保護フィルムのいずれか一方に対してこのワニスを塗布し、このワニス上に支持体フィルム及び保護フィルムの他方を配置し、加熱や熱風吹きつけ等によってこのワニスの有機溶剤を乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成すればよい。
また、(1)(2)において、支持体フィルムと接する側と反対側の樹脂組成物層上に、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤を塗布することができる。この場合、ガラス基板層をアミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理することを省略できる。なお、ガラス基板層をアミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理した場合の方が、本発明の効果である耐熱性を得るうえでは、より高い効果が期待できる。また、樹脂組成物層及びガラス基板層の双方を、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理してもよい。
樹脂組成物層を形成させる方法としては、例えば、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の公知の塗工装置を用いることができ、作製する膜厚によって、適宜選択することが好ましい。
なお、上記の接着フィルムにおいて、樹脂組成物は半硬化させておいてもよい。
上記の支持体フィルムは、接着フィルムを製造する際の支持体となるものであり、多層プリント配線板を製造する際に、通常、最終的に剥離、又は除去されるものである。
支持体フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と省略することがある)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙や銅箔、アルミニウム箔等の金属箔などが挙げられる。
金属箔としては、例えば、粗化されていない無粗化銅箔や表面粗さ(Ra)が0.4μm以下である低粗化銅箔、及びアルミ箔等が好ましい。また、これらの支持体フィルムは、離型処理されたものを用いても良い。
支持体フィルムには、樹脂組成物層、又は樹脂硬化物層との剥離を容易にするために表面がマット処理、コロナ処理の他、離型処理を施してあってもよい。
支持体フィルムの厚さは、通常、10〜150μmであり、好ましくは、25〜50μmである。10μm以上とすることにより取扱い性が容易となる。一方、支持体フィルムは、前記のとおり、通常、最終的に剥離、又は除去されるため、省エネの観点から支持体フィルムの厚さを150μm以下とすることが好ましい。
なお、(2)の支持体付接着フィルムの保護フィルムは、ラミネートや熱プレスの前に剥離する。保護フィルムとして、支持体フィルムと同様の材料を用いてもよく、異なる材料を用いてもよい。保護フィルムの厚さは特に限定されるものではなく支持体フィルムと同様でよいが、より好ましくは1〜40μmの範囲である。
次に、上記の接着フィルムを用いたラミネート方法の一例について説明する。
(2)の接着フィルムのように保護フィルムを有している場合には、保護フィルムを除去した後、接着フィルムを加圧及び加熱しながらガラス基板に圧着する。
ラミネートの条件は、接着フィルム及びガラス基板を必要によりプレヒートし、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは60℃〜140℃、圧着圧力を好ましくは0.1〜1.1MPaでラミネートすることが好ましい。また、真空ラミネーターを用いる場合、空気圧20mmHg(2.67kPa)以下の減圧下でラミネートすることが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であっても、ロールでの連続式であってもよい。
接着フィルムをガラス基板にラミネートした後、室温付近に冷却する。支持体フィルムは必要に応じて剥離する。
[積層板の製造方法]
本発明の積層板は、前記の樹脂組成物層とガラス基板層とのいずれか又は双方を特定のシランカップリング剤で表面処理したものを用いて積層することにより形成される樹脂組成物層とガラス基板層との間にシランカップリング剤由来のアミノ基、又はイミノ基を含む積層体の樹脂組成物層を硬化し、樹脂硬化物層をガラス基板の表面に形成することにより得ることができる。
積層板の製造方法として次の方法を挙げることができる。
<加熱硬化による積層板の製造方法>
前記の塗布による積層体の製造方法によって得られる積層体を、加熱硬化することにより、積層板を製造することができる。この場合、樹脂組成物層を塗布する前に予めガラス基板上をアミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理しておく必要がある。
また、前記のラミネートによって得られた積層体においても、必要に応じて支持体フィルムを剥離した後、樹脂組成物層を加熱硬化させることにより、積層板を製造することができる。この場合、樹脂組成物層又はガラス基板層の少なくとも一方に、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤により表面処理をしておく必要がある。
加熱硬化の条件は、好ましくは150〜220℃で20〜80分であり、より好ましくは160〜200℃で30〜120分である。離型処理の施された支持体フィルムを使用した場合には、加熱硬化させた後に、支持体フィルムを剥離してもよい。ここで、本発明の積層板の樹脂硬化物層は、その硬化度を制御することが重要である。硬化度は示差走査熱量計から測定される反応率により求めることができる。具体的には、樹脂硬化物層の反応率が90〜99%であることが必要である。このような反応率とすることで、めっき銅との接着力が低下することを防ぐことができる。
この方法によると、積層板の製造時に加圧する必要がないため、製造時に割れが生じることが抑制される。
樹脂硬化物層の厚さは、好ましくは5〜200μmである。5μm以上であると、積層板の割れが抑制される。200μm以下であると、相対的にガラス基板の厚さが大きくなって積層板の低熱膨張率化及び高弾性率化が可能となる。この観点から、樹脂硬化物層の厚さは、より好ましくは10〜150μmであり、さらに好ましくは10〜100μmである。
ただし、ガラス基板層の厚さや層の数、及び樹脂硬化物層の数によって樹脂硬化物層の厚さの適正範囲は異なるため、上記の範囲に限定されない。
この樹脂硬化物層の40℃における貯蔵弾性率は、好ましくは1〜80GPaである。1GPa以上であると、ガラス基板が保護され、積層板の割れが抑制される。80GPa以下であると、ガラス基板と樹脂硬化物層との熱膨張率の差による応力が抑制され、積層板のそり及び割れが抑制される。この観点から、樹脂硬化物層の貯蔵弾性率は、より好ましくは3〜70GPaであり、さらに好ましくは5〜60GPaである。
積層板の片面又は両面に、銅やアルミニウム等の金属箔を有していてもよい。金属箔は、電気絶縁材料用途で用いるものであれば、特に制限されない。
<プレス法による積層板の製造方法>
また、本発明に係る積層板は、プレス法によって製造することができる。
例えば、既述のラミネートによって得られた積層体を、プレス法により加熱、加圧して硬化することにより、積層板を製造することができる。
また、既述の接着フィルム及び/又は当該接着フィルムから支持体フィルムや保護フィルムを除去してなる接着フィルム本体と、ガラス基板とを重ね合せ、プレス法により加熱、加圧して硬化することにより、積層板を製造することもできる。
さらに、ガラス基板に樹脂組成物を塗工、乾燥してBステージ状態としたものを重ね合せ、プレス法により加熱、加圧して硬化することにより、積層板を製造することもできる。
加熱条件としては、120〜300℃の範囲で加温することが必要であり、150℃以上250℃以下が好ましい。、加温と共に加圧することが必須であり,加圧条件は1MPa以上、好ましくは2MPa以上5MPa以下で加圧することが望ましい。
プレス法により積層板を製造する場合、樹脂組成物層、又はガラス基板層の少なくとも一方に、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤等による処理をしておく必要がある。
[多層積層板及びその製造方法]
本発明の多層積層板は、積層された複数個の積層板における少なくとも1個の積層板が本発明の積層板であるものである。
この多層積層板の製造方法には特に制限はないが、例えば、前述の積層板を、前述の接着フィルムから支持体フィルムや保護フィルムを除去してなる接着フィルム本体を介して複数積層して多層化することにより製造できる。また、前記の積層体を複数枚(例えば、2〜20枚)重ね、積層成形することにより、多層積層板を製造することもできる。
これらの多層積層板の製造では、多段プレス、多段真空プレス、連続成形機、オートクレーブ成形機などを使用し、温度100〜250℃程度、圧力2〜100MPa程度、及び加熱時間0.1〜5時間程度の範囲で成形することができる。
[プリント配線板及びその製造方法]
本発明のプリント配線板は、本発明の積層板と、前記積層板の表面に設けられた配線回路とを有するものであり、本発明の多層プリント配線板は、複数個のプリント配線板が積層され、少なくとも1個のプリント配線板が本発明のプリント配線板であるものである。
次に、このプリント配線板及び多層プリント配線板の製造方法について説明する。
<ビアホール等の形成>
本発明のプリント配線板では、本発明の積層板を、必要に応じてドリル、レーザー、プラズマ、又はこれらの組み合わせ等の方法により穴あけを行い、ビアホールやスルーホールを形成する。レーザーとしては、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー、UVレーザー、エキシマレーザー等が一般的に用いられる。ビアホール等の形成後、酸化剤を用いてデスミア処理してもよい。酸化剤としては、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素/硫酸、硝酸が好適であり、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等の水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ性過マンガン酸水溶液)がより好適である。
<配線層の形成>
その後の配線層形成の方法として、例えば、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法等を用いることができる。
本発明の積層板又は多層配線板の樹脂硬化物層上にめっき法で回路加工する場合は、まず、粗化処理を行う。この場合の粗化液としては、クロム/硫酸粗化液、アルカリ過マンガン酸粗化液、フッ化ナトリウム/クロム/硫酸粗化液、ホウフッ酸粗化液等の酸化性粗化液を用いることができる。粗化処理としては、例えば、まず膨潤液として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルとNaOHとの水溶液を70℃に加温して積層板又は多層配線板を5分間浸漬処理する。次に、粗化液として、KMnO4とNaOHとの水溶液を80℃に加温して10分間浸漬処理する。引き続き、中和液、例えば塩化第一錫(SnCl2)の塩酸水溶液に室温で5分間浸漬処理して中和する。
粗化処理後は、パラジウムを付着させるめっき触媒付与処理を行う。めっき触媒処理は、塩化パラジウム系のめっき触媒液に浸漬して行われる。次に、無電解めっき液に浸漬してめっきプロセス用プライマー層の表面全面に厚さが0.3〜1.5μmの無電解めっき層(導体層)を析出させる無電解めっき処理を行う。
次にめっきレジストを形成した後に,電気めっき処理を行い所望な箇所に所望の厚みの回路を形成する。無電解めっき処理に使用する無電解めっき液は、公知の無電解めっき液を使用することができ特に制限はない。めっきレジストも公知のめっきレジストを使用することができ、特に制限はない。また、電気めっき処理についても公知の方法によることができ特に制限はない。これらのめっきは銅めっきであることが好ましい。さらに不要な箇所の無電解めっき層をエッチング除去して外層回路を形成することができる。
[多層プリント配線板及びその製造方法]
上記のプリント配線板の一形態として、上記のようにして配線パターンを形成した積層板を複数積層して、多層プリント配線板としてもよい。
この多層プリント配線板を製造するには、上記の配線パターンを形成した積層板を、既述の接着フィルム本体を介して複数積層することによって多層化する。その後、ドリル加工又はレーザー加工によるスルーホール又はブラインドビアホールの形成と、メッキ又は導電性ペーストによる層間配線の形成を行う。このようにして、多層プリント配線板を製造することができる。
[金属箔付きの積層板及び多層積層板、並びにこれらの製造方法]
本発明の積層板及びこれを用いた多層積層板は、片面又は両面に銅やアルミニウム等の金属箔を有する金属箔付きの積層板及び多層積層板であってもよい。
この金属箔付き積層板の製造方法には特に制限はない。例えば、前述のとおり、支持体フィルムとして金属箔を用いることにより、金属箔付き積層板を製造することができる。また、既述のラミネートや塗工により得られた積層体を1枚又は複数枚(例えば2〜20枚)重ね、その片面又は両面に金属箔を配置した構成で積層成形することにより、金属箔付き積層板を製造することもできる。
成形条件は、電気絶縁材料用積層板や多層板の手法が適用でき、例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形機、オートクレーブ成形機等を使用し、温度100〜250℃程度、圧力2〜100MPa程度、及び加熱時間0.1〜5時間程度の範囲で成形することができる。
次に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例、及び比較例において積層板のはんだ耐熱性の評価を次の方法により行った。
[積層板のはんだ耐熱性の評価]
各実施例及び比較例で得た電気銅めっき層付積層板を、25mm×25mmの試験片を5枚切り出した。
はんだ槽(デンプロ製、FD−5)を用い、噴流ボリューム20〜30、はんだ融液の温度が265℃になるように温度を設定し、各実施例、比較例の試験片を各5枚、はんだ融液上に浮かべ、600秒間静置して観察した。600秒後に膨れずに残った基板数が4枚以上だった場合を○、2〜3枚の場合を△、1枚以下を×として評価した。なお、はんだと接している側の試験片の面についても、600秒後の膨れの有無を確認した。
実施例1
(接着フィルムAの製造)
フェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド(日本化薬社製、商品名:BPAM−155)1.5gに、N、N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を13.5g配合した後、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名:NC−3000H)10g、ノボラック型フェノール樹脂(DIC社製、商品名:TD−2090)3.6g、硬化促進剤として2−フェニルイミダゾール(四国化成工業社製、商品名:2PZ)0.1g、ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、商品名:R972、比表面積130m2/g)0.9gを添加した後、DMAc及びメチルエチルケトンからなる混合溶剤(DMAc:MEK=70:30、重量比)で希釈した(固形分濃度約25質量%)。その後、分散機(ナノマイザー、商品名、吉田機械興業株式会社製)を用いて、均一な樹脂ワニスAを得た。
次に、得られた樹脂ワニスAを、離型処理ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(PET−38X、リンテック社製、商品名)の離型処理面に乾燥後12μmになるように塗布し、180℃で10分間乾燥させて樹脂組成物層とPETフィルムからなる接着フィルムAを形成した。
(ガラス基板の表面処理)
ガラス基板として、日本電気硝子製の極薄ガラスフィルム「OA−10G」(商品名、厚さ150μm)を用いた。まず、ガラス基板をメチルエチルケトン中に浸漬した後、純水にて流水洗浄した。次にガラス基板を、水酸化カリウム(和光純薬製)の10%水溶液に15分間浸漬して、ガラス基板の表面洗浄を行った。
ガラス基板の表面処理には、シランカップリング剤として、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製、製品名:KBM903)を使用した。495gの純水を撹拌しながら、5gのシランカップリング剤(KBM903)を滴下により加え、30分間撹拌を継続して表面処理液Aを得た。
アルカリ洗浄したガラス基板を純水にて流水洗浄した後、表面処理液A中に15分間浸漬した。その後純水でリンスしたガラス基板を105℃で30分間乾燥して、表面処理したガラス基板Aを得た。
(積層板の作製)
次いで、積層体(樹脂組成物層/ガラス基板層/樹脂組成物層)を製造した。表面処理したガラス基板Aの両面上に、前記の接着フィルムAの樹脂組成物層が表面処理したガラス基板Aに当接するように配置し、バッチ式の真空加圧ラミネーター「MVLP−500」(名機株式会社製、商品名)を用いてラミネートによって積層した。この際の真空度は30mmHg以下であり、温度は120℃、圧力は0.5MPaの設定とした。
室温に冷却後、支持体のPETフィルムを剥がし、180℃で60分間硬化して、3層構造の積層板(樹脂硬化物層/ガラス基板層/樹脂硬化物層)を得た。
(電気銅めっき層付積層板の作製)
まず、配線板用積層板の樹脂硬化物層を化学粗化するために、膨潤液として、ジエチレングリコールモノブチルエーテル:200ml/L、NaOH:5g/Lの水溶液を作製し、80℃に加温して5分間浸漬処理した。次に、粗化液として、KMnO4:60g/L、NaOH:40g/Lの水溶液を作製し、80℃に加温して15分間浸漬処理した。引き続き、中和液(SnCl2:30g/L、HCl:300ml/L)の水溶液を作製し、40℃に加温して5分間浸漬処理し、KMnO4を還元した。
次いで、配線板用積層板に無電解銅めっき層を形成するために、まず、PdCl2を含む無電解めっき用触媒であるアクチベーターネオガント834(アトテック・ジャパン社製、商品名)を35℃に加温して5分間浸漬処理し、無電解銅めっき用であるめっき液プリントガントMSK−DK(アトテック・ジャパン社製、商品名)に室温で8分間浸漬し、さらに硫酸銅電解めっきを行った。その後、アニールを180℃−60分間行い厚さ20μmの導体層を形成し、電気銅めっき層付き積層板を得た。
得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
実施例2
実施例1のガラス基板の表面処理において、KBM903の代わりにN−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業製、商品名:KBM602)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
実施例3
実施例1のガラス基板の表面処理において、KBM903の代わりにN−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製、商品名:KBM603)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
実施例4
実施例1のガラス基板の表面処理において、KBM903の代わりに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業製、商品名:KBE903)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
実施例5
実施例1のガラス基板の表面処理において、KBM903の代わりに3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン(信越化学工業製、商品名:KBE9103)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
比較例1
実施例1の表面処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。
得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
比較例2
実施例1のガラス基板の表面処理において、KBM903の代わりに3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製、商品名:KBM403)を用いた。水の量を490gとし、酢酸(和光純薬製)を5g加えて表面処理液のpHを4.0に調整した以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。
得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
比較例3
実施例1のガラス基板の表面処理において、KBM903の代わりにビニルトリメトキシシラン(信越化学工業製、商品名:KBM1003)を用いた。水の量を490gとし、酢酸(和光純薬製)を5g加えて表面処理液のpHを4.0に調整した以外は、実施例1と同様の操作を行い、電気銅めっき層付き積層板を得た。
得られた電気銅めっき層付き積層板の測定・評価結果を第1表に示す。
Figure 2014188904
表1から明らかなように、樹脂硬化物層とガラス基板層を含む積層板において、前記樹脂硬化物層と前記ガラス基板層の少なくとも一方が、アミノ基、又はイミノ基で表面処理されていることで、耐熱性に優れる積層板、プリント配線板を製造することができることが分かる。
本発明では、シリコンチップの熱膨張係数とほぼ合致した熱膨張係数を有するガラス基板層と樹脂組成物層を含む積層体において、前記樹脂硬化物層と前記ガラス基板層少なくとも一方が、アミノ基、又はイミノ基で表面処理されていることで、耐熱性に優れる積層板、プリント配線板を製造することができる。
従って、本発明により、耐熱性に優れる積層板やプリント配線板が得られ、電子機器などの製造に広く用いることができる。

Claims (14)

  1. 1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の少なくとも一方が、アミノ基又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されている積層体。
  2. 1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の間に、式(1)で示される化合物及び/又は式(1)で示される化合物が反応して得られる化合物を含む積層体。
    Figure 2014188904
    (式中、R1はCx2x−NH−Cy2y、又はCx2xで、x、yは1〜3の整数であり、R2はCx2x+1又はOCx2x+1で、xは1〜3の整数であり、R3、R4は、それぞれ独立に、OCx2x+1であり、xは1〜3の整数である。)
  3. 1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層を含む積層体であって、前記樹脂組成物層と前記ガラス基板層の間に、式(2)で示される化合物及び/又は式(2)で示される化合物が反応して得られる化合物を含む積層体。
    Figure 2014188904
    (式中、R5〜R7は、それぞれ独立に、Cn2n+1又はOCn2n+1(ただし、R5〜R7のうち少なくとも1つはOCn2n+1である)で、nは1〜3の整数であり、R8は、Cn2nで、nは1〜3の整数であり、R9〜R10は、それぞれ独立に、Cm2m+1で、mは1〜4の整数である。)
  4. 前記ガラス基板層の厚さが30〜200μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記樹脂組成物層の厚さが1〜40μmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記樹脂組成物層に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂及びメラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 1層以上の樹脂組成物層及び1層以上のガラス基板層を含む積層板であって、請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体を硬化処理して得られる積層板。
  8. 請求項7に記載の積層板の少なくとも一方の面に配線が設けられてなるプリント配線板。
  9. 複数のプリント配線板が積層された多層プリント配線板であって、積層されたプリント配線板のうち少なくとも1個が、請求項8に記載のプリント配線板である多層プリント配線板。
  10. 1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層とを含む積層体を加熱加圧して積層板を製造する製造方法であって、前記樹脂組成物層とガラス基板層とを積層して積層体を得るに際して、前記樹脂組成物層及び前記ガラス基板層のいずれか一方、又は双方を、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理する工程を含む、請求項7に記載の積層板の製造方法。
  11. 1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層とを含む積層体を加熱して積層板を製造する製造方法であって、樹脂組成物を用いた接着フィルムとガラス基板層とをラミネートして積層体を得るに際して、前記接着フィルム、及び前記ガラス基板層のいずれか一方、又は双方を、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理する工程を含む、請求項7に記載の積層板の製造方法。
  12. 1層以上の樹脂組成物層と1層以上のガラス基板層とを含む積層体を加熱して積層板を製造する製造方法であって、アミノ基、又はイミノ基を有するシランカップリング剤で表面処理されたガラス基板層に、樹脂組成物を塗布する工程を含む、請求項7に記載の積層板の製造方法。
  13. 請求項7に記載の積層板に配線層を形成する工程を有する、請求項8に記載のプリント配線板の製造方法。
  14. 請求項7に記載の積層板を一層以上含む多層積層板に配線層を形成する工程を有する、請求項9に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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