JP2014186198A - 光源ユニット、投射型表示装置、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い出射角度範囲を有する光源からの出射光を有効に利用可能な光源ユニット、投射型表示装置、および電子機器を提供すること。
【解決手段】光源ユニット200は、LED光源90と、LED光源90からの入射光Lを変調する複数の画素を有するライトバルブとしての液晶装置100と、を備え、液晶装置100は、複数の画素毎に光の入射側に設けられ、LED光源の光軸に対して傾斜して、入射光を出射方向側に反射させる反射面を有する光反射部26を備える。
【選択図】図6
【解決手段】光源ユニット200は、LED光源90と、LED光源90からの入射光Lを変調する複数の画素を有するライトバルブとしての液晶装置100と、を備え、液晶装置100は、複数の画素毎に光の入射側に設けられ、LED光源の光軸に対して傾斜して、入射光を出射方向側に反射させる反射面を有する光反射部26を備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、光源ユニット、投射型表示装置、および電子機器に関する。
上記投射型表示装置として、例えば、光源と、光源からの入射光を画像情報に基づいて変調する光変調素子(ライトバルブ)と、投射光学系(投射レンズ)とを有する液晶プロジェクターが挙げられる。特に、ビジネスユースの液晶プロジェクターでは、携帯性が求められており、小型化、軽量化、省電力化を図るために、近年、光源としてLED(発光ダイオード)が採用されている。LEDは、UHP(超高圧水銀灯)やハロゲンランプに比べて、出射光量が少ない。そのために、光源としてLEDを採用する液晶プロジェクターは、LEDからの出射光を効率よく利用可能とすることが課題となっている。
上記課題を解決するために、MLA(マイクロレンズアレイ)を備えたライトバルブとしての液晶装置が知られている(特許文献1)。MLAは液晶装置の画素毎に配置された極小球面レンズにより入射光を集光し画素開口領域まで到達させるので、入射光を効率よく利用できるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載のMLAでは、光の出射角度範囲が広い光源、言い換えれば極小球面レンズに入射する光の入射角度範囲が広い光源に対しては十分に集光することが困難である、という問題があった。例えば、LED光源はUHPに比べて広い出射角度範囲を有している。MLAは所定の入射角度以上で入射した光を画素開口領域に集光させることが困難であった。つまり、広い出射角度範囲を有するLED光源とMLAを有するライトバルブとを単純に組み合わせただけでは、光源からの光を十分に画素開口領域に到達させることが困難であった。言い換えれば、広い出射角度範囲を有する光源からの出射光の利用効率をさらに向上させる必要があるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る光源ユニットは、LED光源と、前記LED光源からの入射光を変調する複数の画素を有するライトバルブと、を備え、前記ライトバルブは、前記複数の画素の各々の前記入射光が入射する側に設けられ、前記LED光源の光軸に対して傾斜して、前記入射光を出射する側に反射させる反射面を備えることを特徴とする。
この構成によれば、LED光源の光軸に対して傾斜した反射面により、入射光を出射方向側に反射させるので、従来のMLA方式では集光が困難であったLED光源のような出射角度範囲が広い光であっても、画素開口領域に集光させることができる。従って、UHPに比べて広い出射角度範囲を有するLED光源からの出射光を効率良く利用することが可能な光源ユニットを提供できる。
[適用例2]上記適用例の光源ユニットにおいて、前記LED光源は、LEDチップと、前記光軸に対して前記LEDチップからの発光を所定の角度の範囲内に集光させる集光手段とを有することが好ましい。
この構成によれば、集光手段によって点光源であるLEDチップからの発光を所定の角度の範囲内に集光させることができるため、ライトバルブに備えられている反射面の傾斜角度との組み合わせにより、より効率よくLEDチップからの出射光を利用することができる。
この構成によれば、集光手段によって点光源であるLEDチップからの発光を所定の角度の範囲内に集光させることができるため、ライトバルブに備えられている反射面の傾斜角度との組み合わせにより、より効率よくLEDチップからの出射光を利用することができる。
[適用例3]上記適用例の光源ユニットにおいて、前記LED光源の前記所定の角度の範囲が前記光軸に対して±θ1(度)であり、前記ライトバルブ内に入射した後の前記入射光の入射角度の範囲が前記光軸に対して±θ2(度)であり、前記反射面と前記光軸とがなす角度がθ3(度)である場合、前記θ1、前記θ2、前記θ3は、次の式を満たすことが好ましい。
sinθ1= 1.46 × sinθ2
且つ 0 < |±θ2|+θ3 ≦ 46.76(度)
これによれば、LED光源の出射角度の範囲θ1、ライトバルブ内に入射した後の入射角度の範囲θ2、および反射面の傾斜角度θ3を上記の式を満たすように調整することで、反射面に入射した光が全反射されるため、画素開口領域に効率よく集光させることができる。
sinθ1= 1.46 × sinθ2
且つ 0 < |±θ2|+θ3 ≦ 46.76(度)
これによれば、LED光源の出射角度の範囲θ1、ライトバルブ内に入射した後の入射角度の範囲θ2、および反射面の傾斜角度θ3を上記の式を満たすように調整することで、反射面に入射した光が全反射されるため、画素開口領域に効率よく集光させることができる。
[適用例4]上記適用例の光源ユニットにおいて、前記LED光源の前記所定の角度の範囲は、前記光軸に対して±15度以上であり、前記反射面と前記光軸とがなす角度は、31.76度以下であっても良い。
これによれば、出射角度±15度の範囲を有するLED光源からの出射光を効率よく画素開口領域に集光させることができる。
これによれば、出射角度±15度の範囲を有するLED光源からの出射光を効率よく画素開口領域に集光させることができる。
[適用例5]上記適用例の光源ユニットにおいて、前記ライトバルブは、前記LED光源からの光の入射側に透光性の基板を有し、前記反射面は、前記基板の前記入射側に対して出射側の面に開口してV字形状を成す溝を構成し、前記複数の画素を前記複数の画素ごとに囲う位置に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、従来のMLA方式では集光が難しかった入射角度範囲が広い光に対しても、V字形状を成す反射面により反射させ集光させることができる。また、反射面が基板に一体形成され、光反射性を有する部材を用いて反射面を構成しなくても良いので簡素な構成とすることができる。
この構成によれば、従来のMLA方式では集光が難しかった入射角度範囲が広い光に対しても、V字形状を成す反射面により反射させ集光させることができる。また、反射面が基板に一体形成され、光反射性を有する部材を用いて反射面を構成しなくても良いので簡素な構成とすることができる。
[適用例6]本適用例に係る投射型表示装置は、上記適用例の光源ユニットと、前記ライトバルブから出射された光を投射する、F値が1.0から1.8の範囲内にある投射光学系とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、従来のMLA方式に比べ明るい光量で投射可能な投射型表示装置を提供することができる。
この構成によれば、従来のMLA方式に比べ明るい光量で投射可能な投射型表示装置を提供することができる。
[適用例7]上記適用例の投射型表示装置において、前記投射光学系のF値が1.0から1.4の範囲内であっても良い。
これによれば、F値を1.0から1.4の範囲とすることで、従来のMLA方式に比べ、さらに明るい光量で投射可能な投射型表示装置を提供することができる。
これによれば、F値を1.0から1.4の範囲とすることで、従来のMLA方式に比べ、さらに明るい光量で投射可能な投射型表示装置を提供することができる。
[適用例8]上記適用例の投射型表示装置において、前記LED光源が白色の光源であって、前記ライトバルブは、前記入射光を赤色光、緑色光、青色光に対応するいずれかの波長に変調するフィルターを前記複数の画素毎に有しているとしても良い。
この構成によれば、LED光源の光量を効率よく利用できる光源ユニットを備えることで、小型化、省電力化、低コスト化が実現され、フルカラーの表示を投射可能な投射型表示装置を提供できる。
この構成によれば、LED光源の光量を効率よく利用できる光源ユニットを備えることで、小型化、省電力化、低コスト化が実現され、フルカラーの表示を投射可能な投射型表示装置を提供できる。
[適用例9]上記適用例の投射型表示装置において、赤色光、緑色光、青色光の各波長に対応して設けられた第1から第3の光源ユニットを有し、前記第1から第3の光源ユニットのうち、少なくとも1つが、上記適用例に記載の光源ユニットであるとしても良い。
この構成によれば、R,G,Bの色光のうち、少なくとも1つの色光について効率よく利用して投射が可能な投射型表示装置を提供できる。また、R,G,BのうちLED光源に適した波長の色光には上記の光源ユニットを使用し、他の色光は、他の色光を適切に再現可能な例えばレーザー光源など別方式の光源を有する光源ユニットを利用することで、優れた表示品質(投射品質)を有する投射型表示装置を提供することができる。
この構成によれば、R,G,Bの色光のうち、少なくとも1つの色光について効率よく利用して投射が可能な投射型表示装置を提供できる。また、R,G,BのうちLED光源に適した波長の色光には上記の光源ユニットを使用し、他の色光は、他の色光を適切に再現可能な例えばレーザー光源など別方式の光源を有する光源ユニットを利用することで、優れた表示品質(投射品質)を有する投射型表示装置を提供することができる。
[適用例10]本適用例の電子機器は、上記光源ユニットを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、LED光源の光量を効率よく液晶装置まで供給させることで、明るい表示品質が実現された電子機器を提供することができる。
この構成によれば、LED光源の光量を効率よく液晶装置まで供給させることで、明るい表示品質が実現された電子機器を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大、または縮小して表示している。
なお、以下の説明において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構造物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(実施形態1)
<液晶装置>
まず、本実施形態のライトバルブとしての液晶装置について、図1および図2を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)のH−H’線で切った概略断面図、図2は液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
<液晶装置>
まず、本実施形態のライトバルブとしての液晶装置について、図1および図2を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)のH−H’線で切った概略断面図、図2は液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1(a)および(b)に示すように、本実施形態のライトバルブとしての液晶装置100は、対向配置された素子基板10および対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10の基材10sおよび対向基板20の基材20sは、透明な例えば石英基板やガラス基板などが用いられている。
本実施形態における基板としての対向基板20は素子基板10よりも一回り小さく、両基板は、額縁状に配置されたシール材40を介して接合され、その隙間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層50を構成している。シール材40は、例えば熱硬化性または紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
額縁状に配置されたシール材40の内側の基材20s側には、同じく額縁状に遮光膜21が設けられている。遮光膜21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜21の内側が表示領域Eとなっている。表示領域Eには、マトリックス状に画素Pが複数配置されている。表示領域Eは、表示に寄与する有効な複数の画素Pを囲むように配置された複数のダミー画素を含んでいる領域であっても良い。また、対向基板20(後述する)には、光反射部26が画素Pの四辺に沿って配置されている。
素子基板10は、外部接続用端子104が配列した端子部を有し、端子部に沿う第1辺部とシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、該第1辺部に対向する第2辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に検査回路103が設けられている。さらに、該第1辺部と直交し互いに対向する第3および第4辺部に沿ったシール材40と表示領域Eとの間に走査線駆動回路102が設けられている。該第1辺部と対向する第2辺部のシール材40と表示領域Eとの間には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、該第1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子104に接続されている。
以降、該第1辺部に沿った方向をX方向とし、該第1辺部と直交し互いに対向する第3および第4辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、X方向およびY方向と直交する方向をZ方向として説明する。本実施形態では、Z方向において、光源から発した光Liが対向基板20側から液晶装置100に入射している。以降、光Liを入射光Liと呼ぶこととする。
以降、該第1辺部に沿った方向をX方向とし、該第1辺部と直交し互いに対向する第3および第4辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、X方向およびY方向と直交する方向をZ方向として説明する。本実施形態では、Z方向において、光源から発した光Liが対向基板20側から液晶装置100に入射している。以降、光Liを入射光Liと呼ぶこととする。
図1(b)に示すように、素子基板10の液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性を有する画素電極15およびスイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT;Thin Film Transistor、以下、TFTとも称する)30と、信号配線(図示省略)と、複数の画素電極15を覆う配向膜18とが形成されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射して光リーク電流が流れ、不適切なスイッチング動作となることを防ぐ遮光構造(後述する)が採用されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射して光リーク電流が流れ、不適切なスイッチング動作となることを防ぐ遮光構造(後述する)が採用されている。
対向基板20には、液晶層50側の面に開口してV字形状の開口部(溝)を成す反射面を有する光反射部26が形成されている。また、光反射部26のさらに液晶層50側には、遮光膜21と、これを覆うように成膜された層間絶縁膜22と、少なくとも表示領域Eに亘って層間絶縁膜22を覆うように設けられた対向電極23と、対向電極23を覆う配向膜24とが設けられている。
光反射部26は、図1(a)に示すように、平面的に画素Pの四辺を囲むように格子状に配置されている。また、図1(b)に示すように、対向基板20において傾斜した光反射部26によって形成された断面V字形状の開口部(溝)の内部は中空であって、気体を含む状態あるいは真空(減圧状態)となっている。対向基板20側から入射した入射光Liは光反射部26で反射され液晶層50を通過することで変調され素子基板10側から出射される。光反射部26は、入射光Liを有効に利用するために対向基板20に形成されている。なお、光反射部26の詳細については後述する。
遮光膜21は、図1(a)に示すように平面的にデータ線駆動回路101や走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置において額縁状に設けられている。これにより対向基板20側から入射する光を遮蔽して、これらの駆動回路を含む周辺回路の光による誤動作を防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮蔽して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
層間絶縁膜22は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、透光性を有して遮光膜21を覆うように設けられている。また、層間絶縁膜22は、遮光膜21によって対向基板20上に生ずる凹凸を緩和する平坦化層としても機能している。このような層間絶縁膜22の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極23は、例えばITOなどの透明導電膜からなり、層間絶縁膜22を覆うと共に、図1(a)に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
画素電極15を覆う配向膜18および対向電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施されたものや、SiOx(酸化シリコン)などの無機材料を気相成長法を用いて成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向処理が施されたものが挙げられる。
次に、液晶装置100の電気的な構成について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号線としての複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、走査線3aに対して平行する容量線3bとを有する。
図2に示すように、液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号線としての複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、走査線3aに対して平行する容量線3bとを有する。
走査線3aとデータ線6aとにより区分された領域に、画素電極15と、TFT30と、蓄積容量16とが設けられ、これらが画素Pの変調機能を制御する画素回路を構成している。
走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のソースに電気的に接続されている。画素電極15はTFT30のドレインに電気的に接続されている。
データ線6aはデータ線駆動回路101(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは走査線駆動回路102(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを画素Pに供給する。データ線駆動回路101からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給しても良い。走査線駆動回路102は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
データ線6aはデータ線駆動回路101(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは走査線駆動回路102(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを画素Pに供給する。データ線駆動回路101からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給しても良い。走査線駆動回路102は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と液晶層50を介して対向配置された対向電極23との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と対向電極23との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量16が接続されている。蓄積容量16は、TFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と対向電極23との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量16が接続されている。蓄積容量16は、TFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
なお、図1(a)に示した検査回路103には、データ線6aが接続されており、液晶装置100の製造過程において、上記画像信号を検出することで液晶装置100の動作欠陥などを確認できる構成となっているが、図2の等価回路では検査回路103の図示を省略している。また、液晶装置100は、検査回路103以外に、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしても良い。
このような液晶装置100は透過型であって、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最大となるノーマリーホワイトモードや、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最小となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光学設計に応じて、光の入射側と出射側とにそれぞれ偏光素子が配置されて用いられる。
次に、画素Pの平面的な配置と構造について、図3を参照して説明する。図3は液晶装置における画素の配置を示す概略平面図である。
図3に示すように、液晶装置100における画素Pは、例えば平面的に略四角形(略正方形)の開口領域R1を有する。開口領域R1は、X方向とY方向とに延在し格子状に設けられた遮光性の非開口領域R2により囲まれている。
X方向に延在する非開口領域R2には、図2に示した走査線3aや容量線3bが設けられている。走査線3aは遮光性の導電部材が用いられており、走査線3aによって非開口領域R2の少なくとも一部が構成されている。
同じく、Y方向に延在する非開口領域R2には、図2に示したデータ線6aが設けられている。データ線6aも遮光性の導電部材が用いられており、これらによって非開口領域R2の少なくとも一部が構成されている。
非開口領域R2の交差部付近には、図2に示したTFT30が設けられている。遮光性を有する非開口領域R2の交差部付近にTFT30を設けることにより、TFT30の光誤動作を防止すると共に、表示領域Eにおける開口領域R1が占める割合としての開口率を確保している。
このように構成された液晶装置100においては、走査線3a、容量線3b、データ線6a、およびTFT30の形成領域によって、表示に直接寄与しない格子状の非開口領域R2が形成されている。非開口領域R2は互いに交差するX方向およびY方向に延在し、非開口領域R2で周りが囲まれた領域が、前述した入射光Liを画像信号に応じて変調する画素Pの開口領域R1になっている。なお、対向基板20には、いわゆるブラックマトリックスやブラックストライブと称せられる遮光膜は形成されていない。このため、非開口領域R2は、走査線3a、容量線3b、データ線6a、およびTFT30の形成領域によって規定されている。
<光反射部>
次に、図4および図5を参照して光反射部の構造について説明する。図4は、図3のB−B’線で切った概略断面図である。図5は、光反射部と入射光との角度の関係について示す説明図である。なお、図4では、光反射に係る部分を抽出して説明するため、素子基板10側の配向膜18などの図示を省略している。また、図4に示される素子基板10内において、遮光領域14(斜線部分)は走査線3a、容量線3b、データ線6a、およびTFT30が形成され、遮光された領域である。遮光領域14で囲まれた領域が画素Pである。
次に、図4および図5を参照して光反射部の構造について説明する。図4は、図3のB−B’線で切った概略断面図である。図5は、光反射部と入射光との角度の関係について示す説明図である。なお、図4では、光反射に係る部分を抽出して説明するため、素子基板10側の配向膜18などの図示を省略している。また、図4に示される素子基板10内において、遮光領域14(斜線部分)は走査線3a、容量線3b、データ線6a、およびTFT30が形成され、遮光された領域である。遮光領域14で囲まれた領域が画素Pである。
本実施形態では、対向基板20には、石英を主材料とした基板である基材20sが用いられている。基材20sには、光反射部26、層間絶縁膜22、対向電極23、および配向膜24などが形成されている。光反射部26は、一対の傾斜面261、および空気層262などから構成され、溝形状を成しているため溝263とも称す。なお、傾斜面261は、本発明における反射面であり、以降の説明では反射面261と称す。また、基材20sから液晶層50の方向に入射光Liが入射しており、入射光Liの光軸を光軸Lとしている。光L1および光L2は、基材20sに異なる入射角度で入射した光を表している。
図4に示すように、光反射部26は、基材20sの液晶層50側の面に開いたV字形状をなした溝263であり、基材20sを構成する石英に反射面261が形成されている。溝263の液晶層50側の開口幅は、液晶層50を介して対向基板20に対向する素子基板10の面に設けられている遮光領域14の断面の幅と略同じ長さである。対向基板20の光反射部26と液晶層50との間には、前述した層間絶縁膜22、対向電極23、および配向膜24などが設けられており、いずれも透光性を有している。
入射光Liは、基材20sに入射し、液晶層50により変調され、素子基板10側から出射される。開口領域R1は、素子基板10に設けられた透光性を有する画素電極15が配置されている領域であり、液晶層50によって変調された光を出射可能である。非開口領域R2は、素子基板10に設けられた遮光領域14と略同形状の領域であり、遮光されるため、変調された光が出射されない。光源から出射された光は、異なる角度をなして基材20sに入射する。例えば、図4に示すように基材20sに入射光Liは、光軸Lおよび光軸Lと近い角度で入射した光L1、光L1よりも大きい角度をなして入射した光L2などを含む。光L1は、基材20sに入射したその角度を維持し、液晶層50と素子基板10に向かい、基材20sに入射した角度と略同じ角度で開口領域R1から出射される。光L2は、基材20sに入射し、石英(屈折率約1.46)と空気層262(屈折率約1.003)との界面である反射面261に向かう。反射面261に入射した光L2は、反射面261に対する入射角度により全部または一部が反射される。反射された光L2は、反射後の角度で液晶層50と素子基板10に向かい、反射面261で反射した角度と略同じ角度で開口領域R1から出射される。
なお、基材20sの形成材料は石英に限定されるものではなく、透光性を有するガラス基板などでもよく、光反射部26のV字形状の内側(ここでは空気層262)よりも屈折率が大きい材料を用いれば良い。
また、光反射部26のV字形状の内側を空気層262としていたいが、これに限定されるものではなく、基材20sを構成する形成材料よりも屈折率が小さければよく、例えば、真空(減圧状態)あるいは窒素などの不活性ガスが充填された構成としても良い。
なお、基材20sの形成材料は石英に限定されるものではなく、透光性を有するガラス基板などでもよく、光反射部26のV字形状の内側(ここでは空気層262)よりも屈折率が大きい材料を用いれば良い。
また、光反射部26のV字形状の内側を空気層262としていたいが、これに限定されるものではなく、基材20sを構成する形成材料よりも屈折率が小さければよく、例えば、真空(減圧状態)あるいは窒素などの不活性ガスが充填された構成としても良い。
このように、液晶装置100においては、光源から角度をなして出射した光L2が対向基板20側から入射しても、反射面261により光L2を反射させ、画素Pに集光させることができる。よって、光源からの入射光を効率よく利用することができる。
次に、光反射部26を構成する反射面261の傾斜角度をどのように設定するかについて図5を参照して説明する。図5に示すように、LED光源から照射された光軸Lとθ1の角度をなした光L2が、対向基板20に用いられる基材20sに対し入射している。光L2は、屈折率として略1.00を有する空気層から屈折率として略1.46を有す石英からなる基材20sに入射することで、光軸Lとθ2の角度をなして反射面261に入射する。数式(1)は、θ1とθ2の関係を示した式である。
sinθ1= 1.46 × sinθ2 ・・・・(1)
また、光反射部26の一面である反射面261は、光軸Lとθ3の角度を有した傾斜した面である。光L2は、反射面261で反射された後、液晶層50、素子基板10に向かう。なお、光L2の反射面261に対する入射角度θ2は、光軸Lに対し反時計回りを正の角度とし、時計回りを負の角度とし、反射面261の傾斜角度は、光軸Lとなす角度であるため、すべて正の角度としている。以降、入出射光の角度および反射面261の角度について具体的に表現している部分は、特別な記載がない限り、同様な解釈とする。
sinθ1= 1.46 × sinθ2 ・・・・(1)
また、光反射部26の一面である反射面261は、光軸Lとθ3の角度を有した傾斜した面である。光L2は、反射面261で反射された後、液晶層50、素子基板10に向かう。なお、光L2の反射面261に対する入射角度θ2は、光軸Lに対し反時計回りを正の角度とし、時計回りを負の角度とし、反射面261の傾斜角度は、光軸Lとなす角度であるため、すべて正の角度としている。以降、入出射光の角度および反射面261の角度について具体的に表現している部分は、特別な記載がない限り、同様な解釈とする。
θ2は、光L2が対向基板20の基材20s内に入射した角度であり、θ3は、反射面261の光軸Lに対する傾斜角度である。光L2は、基材20s内にθ2で入射する。空気層262と基材20sとの界面である反射面261で光L2は反射する。この構成において反射面261に入射した光L2が全反射する光L2の入射角度θ2と反射面261の傾斜角度θ3との関係は次の数式(2)を満たす必要がある。
0 < |±θ2| + θ3 ≦ 46.76(度)・・・・(2)
定数の46.76(度)は、基材20sの石英と、空気層262の空気との屈折率から導き出されている。詳しくは、石英の屈折率は略1.46、空気は略1.00であるため、両者の値から空気に対する石英の臨界角θ4を次の数式(3)を用いて算出されている。
sin( 臨界角θ4) = 1.00 ÷ 1.46・・・・(3)
臨界角θ4は、およそ43.24(度)であることが導き出される。なお、臨界角θ4は、反射面261の法線Nに対する角度なので、(|±θ2| + θ3)では、以下のように計算される。
(|±θ2| + θ3)は、 90 (度) − 臨界角θ4=46.76(度)となる。
このようにして、(|±θ2| + θ3)が46.76度以下であれば反射面261に入射した光L2を全反射させることができる。
0 < |±θ2| + θ3 ≦ 46.76(度)・・・・(2)
定数の46.76(度)は、基材20sの石英と、空気層262の空気との屈折率から導き出されている。詳しくは、石英の屈折率は略1.46、空気は略1.00であるため、両者の値から空気に対する石英の臨界角θ4を次の数式(3)を用いて算出されている。
sin( 臨界角θ4) = 1.00 ÷ 1.46・・・・(3)
臨界角θ4は、およそ43.24(度)であることが導き出される。なお、臨界角θ4は、反射面261の法線Nに対する角度なので、(|±θ2| + θ3)では、以下のように計算される。
(|±θ2| + θ3)は、 90 (度) − 臨界角θ4=46.76(度)となる。
このようにして、(|±θ2| + θ3)が46.76度以下であれば反射面261に入射した光L2を全反射させることができる。
具体的には、θ2の角度は、数式(1)に示すようにLED光源の照射角度の範囲θ1により決められる。十分な光量が照射される範囲が例えば光軸Lに対してθ1=±22度を有する場合、±22度の照射光は、基材20sの屈折率により、θ2≒±15度の光L2として入射される。従って、光L2の入射角度θ2を±15とし、θ3を31.75(度)とすることで、当該LED光源から基材20sに照射された光の一部(光軸Lに対して大きな角度で基材20sに入射した光)を反射面261で全反射させることができるので、当該LED光源からの発する光を有効に利用することができる。
なお、光の屈折率は、光が伝播する材料によるだけでなく、伝播する光の波長にも依存する。上記数式(1)および数式(2)は、LED光源から出射される光の代表波長が550nmときの基材20s及び空気層の屈折率に基づくものである。
なお、光の屈折率は、光が伝播する材料によるだけでなく、伝播する光の波長にも依存する。上記数式(1)および数式(2)は、LED光源から出射される光の代表波長が550nmときの基材20s及び空気層の屈折率に基づくものである。
<光源ユニット>
次に、図6および図7を参照して、光源ユニットの構成と出射光の角度分布について説明する。
図6は、光源ユニットの構成を示す概略図である。図7(a)は、LED光源の出射光の角度分布を示すグラフ、(b)は、UHP光源の出射光の角度分布を示すグラフである。
図6に示すように、光源ユニット200は、液晶装置100と、液晶装置100を照明するLED光源90とを含んで構成される。
液晶装置100は、前述したように光反射部26を含む対向基板20と、液晶層50と、素子基板10とを有する。
LED光源90は、LEDチップ91と、LEDチップ91の液晶装置100側に配置された集光手段としての集光レンズ92とを有する。
LEDチップ91は、赤色、緑色、青色、または白色(赤、緑、青の発光によって得られる白色と、例えば黄色の蛍光と青色の発光とを組み合わせて得られる擬似白色とを含む)の光を発生させる固体発光素子であるLEDを内蔵した素子である。点光源であるLEDチップ91は、樹脂またはセラミック上の台座の一面にマウントされており、その一面が集光レンズ92側に向けて配置されている。
集光レンズ92は、LEDチップ91から照射される光を屈折させて集めるための光学素子であり、入射した光を液晶装置100に導く。
なお、図6に示す光軸Lは、LEDチップ91の中心と集光レンズ92の中心を通る直線である。
次に、図6および図7を参照して、光源ユニットの構成と出射光の角度分布について説明する。
図6は、光源ユニットの構成を示す概略図である。図7(a)は、LED光源の出射光の角度分布を示すグラフ、(b)は、UHP光源の出射光の角度分布を示すグラフである。
図6に示すように、光源ユニット200は、液晶装置100と、液晶装置100を照明するLED光源90とを含んで構成される。
液晶装置100は、前述したように光反射部26を含む対向基板20と、液晶層50と、素子基板10とを有する。
LED光源90は、LEDチップ91と、LEDチップ91の液晶装置100側に配置された集光手段としての集光レンズ92とを有する。
LEDチップ91は、赤色、緑色、青色、または白色(赤、緑、青の発光によって得られる白色と、例えば黄色の蛍光と青色の発光とを組み合わせて得られる擬似白色とを含む)の光を発生させる固体発光素子であるLEDを内蔵した素子である。点光源であるLEDチップ91は、樹脂またはセラミック上の台座の一面にマウントされており、その一面が集光レンズ92側に向けて配置されている。
集光レンズ92は、LEDチップ91から照射される光を屈折させて集めるための光学素子であり、入射した光を液晶装置100に導く。
なお、図6に示す光軸Lは、LEDチップ91の中心と集光レンズ92の中心を通る直線である。
LEDチップ91と集光レンズ92との距離、集光レンズ92と液晶装置100との距離、および集光レンズ92の屈折率は、集光レンズ92から出射される光の強度と角度において、効率よく液晶装置100に導かれるように調整されている。
図7(a)は、LED光源90から出射された光の角度と、その角度に対応する光の強さを示したグラフであり、(b)は、UHP光源の同様なグラフである。それぞれのグラフの横軸は、光軸Lを0度とした角度、縦軸は角度毎に計測した光の強さ(所定の光の強さを100として数値化)を示している。
両者のグラフを比較すると、LED光源90の方がUHP光源よりも出射される光の角度範囲が広いことがわかる。UHP光源では出射角度が、およそ±13度の範囲であったのに対し、LED光源90では、およそ±20度の範囲の光を出射できる。
次に、LED光源90の方がUHP光源よりも、出射角度による強度のばらつきが少ないことがわかる。光の強さを角度毎に累積し、それぞれを比較すると、LED光源90は、UHP光源に対して、1.66倍大きい累積値を有している。つまり、LED光源90は、UHP光源よりも広い角度に亘って安定した光量の光を出射することが可能である。
液晶装置100の光反射部26は、LED光源90から出射される角度範囲の広い光を集光することで、LED光源90から出射される光を効率よく画素Pまで導いてことができる。
両者のグラフを比較すると、LED光源90の方がUHP光源よりも出射される光の角度範囲が広いことがわかる。UHP光源では出射角度が、およそ±13度の範囲であったのに対し、LED光源90では、およそ±20度の範囲の光を出射できる。
次に、LED光源90の方がUHP光源よりも、出射角度による強度のばらつきが少ないことがわかる。光の強さを角度毎に累積し、それぞれを比較すると、LED光源90は、UHP光源に対して、1.66倍大きい累積値を有している。つまり、LED光源90は、UHP光源よりも広い角度に亘って安定した光量の光を出射することが可能である。
液晶装置100の光反射部26は、LED光源90から出射される角度範囲の広い光を集光することで、LED光源90から出射される光を効率よく画素Pまで導いてことができる。
次に、図8および図9を参照して、液晶装置100の光反射部26が角度範囲の広い入射光を集光する方法について説明する。
図8(a)は、光反射部による光利用を示す図、(b)は、MLAによる光利用を示す図である。図9(a)は、光反射部による集光分布を示す図、(b)は、MLAによる集光分布を示す図である。
図8および図9では、対向基板20の基材20s内に入射した光の光路を点線で示している。また、図9に示す開口領域R1と非開口領域R2は、素子基板10に配置されたひとつの画素P(開口領域R1)と、それを取り囲む遮光領域14(非開口領域R2)との平面視を示している。図8(a)および(b)における開口領域R1(白抜き部分)と非開口領域R2(斜線部分)は、側面視を示している。なお、開口領域R1は平面視において一辺の長さが例えば約11μmの略正方形であり、非開口領域R2の幅は例えば約1.5μmである。
まず、LED光源90から出射されるおよそ±22度の角度範囲を有する光は、対向基板20に入射すると、基材20sの屈折率によりおよそ±15度の角度範囲内にまとめられる。
図8は、光軸Lに対して0度、5度、10度、15度、20度のそれぞれの角度を有する光が入射した場合の液晶装置100における光路を示している。なお、20度の入射光に関しては変形例にて説明する。
図8(a)は、光反射部による光利用を示す図、(b)は、MLAによる光利用を示す図である。図9(a)は、光反射部による集光分布を示す図、(b)は、MLAによる集光分布を示す図である。
図8および図9では、対向基板20の基材20s内に入射した光の光路を点線で示している。また、図9に示す開口領域R1と非開口領域R2は、素子基板10に配置されたひとつの画素P(開口領域R1)と、それを取り囲む遮光領域14(非開口領域R2)との平面視を示している。図8(a)および(b)における開口領域R1(白抜き部分)と非開口領域R2(斜線部分)は、側面視を示している。なお、開口領域R1は平面視において一辺の長さが例えば約11μmの略正方形であり、非開口領域R2の幅は例えば約1.5μmである。
まず、LED光源90から出射されるおよそ±22度の角度範囲を有する光は、対向基板20に入射すると、基材20sの屈折率によりおよそ±15度の角度範囲内にまとめられる。
図8は、光軸Lに対して0度、5度、10度、15度、20度のそれぞれの角度を有する光が入射した場合の液晶装置100における光路を示している。なお、20度の入射光に関しては変形例にて説明する。
図8(a)に示すように、光反射部26を有する液晶装置100では、0度〜15度の角度で光反射部26に入射した光は、全反射され開口領域R1に導かれる。図8(b)に示す構成は、入射光をマイクロレンズにより屈折させる従来技術のMLAを用いた液晶装置である。この構成では、入射角度0度において開口領域R1に効率よく集光できるようにMLAのレンズ曲率が調整されている。図に示すように、入射角度0度および5度の入射光は、開口領域R1に集光されているが、入射角度10度および15度の入射光は、開口領域R1にすべてが集光されず、一部が非開口領域R2に入射している。特に15度では、半分以上が開口領域R1に入らない。
このように、液晶装置100は、従来のMLAでは画素Pの開口領域R1に集光できなかった広い出射角度を有する光源であっても、開口領域R1に集光させることができる。
このように、液晶装置100は、従来のMLAでは画素Pの開口領域R1に集光できなかった広い出射角度を有する光源であっても、開口領域R1に集光させることができる。
図9(a)、(b)は、LED光源90から出射された広い角度範囲を含む光が入射し、素子基板10の画素P(開口領域R1)に集光された状態を示している。開口領域R1の内側に光が照射されており、集光照度が強い部分はグラデーションにおいて淡色となっている部分である。開口領域R1の外側は非開口領域R2である。MLAの集光分布では、開口領域R1の中央部分に光の強度が強い部分が集中している。これに対して、光反射部26の集光分布では、角度の広い入射光は光反射部26で反射されているため、開口領域R1においてMLAよりも広い範囲に光の強度が強い部分が分布している。
このように、光反射部26では、従来のMLAに比べ、LED光源90から出射された広い角度範囲を含む光も、効率よく画素Pに集光できていることがわかる。
以上述べたように、本実施形態に係る液晶装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、LED光源90の光軸Lに対して傾斜した反射面261を有する光反射部26により、入射光Liを出射方向側に反射させるので、従来のMLA方式では集光が困難であったLED光源90のような出射角度範囲が広い光(光軸にたいして±15度以上)であっても、画素Pの開口領域R1に集光させることができる。従って、UHPに比べて広い出射角度範囲を有するLED光源90からの出射光を効率良く利用することが可能な光源ユニット200を提供できる。
このように、光反射部26では、従来のMLAに比べ、LED光源90から出射された広い角度範囲を含む光も、効率よく画素Pに集光できていることがわかる。
以上述べたように、本実施形態に係る液晶装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、LED光源90の光軸Lに対して傾斜した反射面261を有する光反射部26により、入射光Liを出射方向側に反射させるので、従来のMLA方式では集光が困難であったLED光源90のような出射角度範囲が広い光(光軸にたいして±15度以上)であっても、画素Pの開口領域R1に集光させることができる。従って、UHPに比べて広い出射角度範囲を有するLED光源90からの出射光を効率良く利用することが可能な光源ユニット200を提供できる。
(実施形態2)
<投射型表示装置>
図10は、投射型表示装置としての3板方式プロジェクターを示す概略図である。図10に示すように、本実施形態の投射型表示装置としての3板方式プロジェクター300は、赤色LED光源90Rを有する光源ユニット200R、緑色LED光源90Gを有する光源ユニット200G、青色LED光源90Bを有する光源ユニット200B、赤、緑、青の3色の色光を合成する光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム301、および出射光をスクリーン96まで投射する投射光学系としての投射レンズ95とを備えている。
<投射型表示装置>
図10は、投射型表示装置としての3板方式プロジェクターを示す概略図である。図10に示すように、本実施形態の投射型表示装置としての3板方式プロジェクター300は、赤色LED光源90Rを有する光源ユニット200R、緑色LED光源90Gを有する光源ユニット200G、青色LED光源90Bを有する光源ユニット200B、赤、緑、青の3色の色光を合成する光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム301、および出射光をスクリーン96まで投射する投射光学系としての投射レンズ95とを備えている。
光源ユニット200Rは、赤色光Lrを出射するLEDランプを備えたLED光源90Rと、液晶装置100とから構成される。LEDランプから出射された赤色光Lrは、液晶装置100の光反射部26により効率よく画素Pに集光され、変調光として、クロスダイクロイックプリズム301に出射される。
光源ユニット200Gおよび光源ユニット200Bは、緑色光Lgおよび青色光Lbをそれぞれ出射するLEDランプを備え、それぞれの液晶装置100の光反射部26より画素Pに集光され変調光がクロスダイクロイックプリズム301に出射される。
光源ユニット200Gおよび光源ユニット200Bは、緑色光Lgおよび青色光Lbをそれぞれ出射するLEDランプを備え、それぞれの液晶装置100の光反射部26より画素Pに集光され変調光がクロスダイクロイックプリズム301に出射される。
クロスダイクロイックプリズム301は、赤色光Lr、緑色光Lgおよび青色光Lbの色光ごとに入射面を有し、入射面は光源ユニット200R,200G,200Bに対してそれぞれ対向配置されている。クロスダイクロイックプリズム301は、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光Loは、投射光学系である投射レンズ95によってスクリーン96上に投射され、画像が拡大されて表示される。
投射レンズ95は、F値特性を有している。F値特性は、一般にF値が大きくなると入射光を効率よく投射光に導くことが困難になり、スクリーン96上に投射される画像は暗くなる。
図11は、投射レンズのF値におけるLED光源の光利用効率を示すグラフである。縦軸は、LED光源90の出射光の光量を100%とした場合の光利用率である。横軸は、LED光源90の出射光L3、液晶装置100からの出射光L4、1.0から1.8のF値に設定された投射レンズ95からの出射光である。光反射部26による光利用率をグラフG1に示し、MLAによる光利用率をグラフG2に示す。
このグラフG1に示すように、光反射部26はMLAに比べ液晶装置100の出射時、投射レンズ95のF値においては、F1.0からF1.8に亘り、MLAに比べて光の利用効率が良くなっている。特に、F1.0からF1.4の間においては、MLAよりも高い光利用効率を有すると共に、LED光源90の出射光の光量を65%以上保持しており、明るい投射光を提供できている。
このグラフG1に示すように、光反射部26はMLAに比べ液晶装置100の出射時、投射レンズ95のF値においては、F1.0からF1.8に亘り、MLAに比べて光の利用効率が良くなっている。特に、F1.0からF1.4の間においては、MLAよりも高い光利用効率を有すると共に、LED光源90の出射光の光量を65%以上保持しており、明るい投射光を提供できている。
以上述べたように、本実施形態に係る3板方式プロジェクター300によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態によれば、投射光学系としての投射レンズ95のF値が1.0から1.8の範囲で、従来のMLA方式に比べ明るい光量で投射可能な3板方式プロジェクター300を提供することができる。
また、F値が1.0から1.4の範囲では、従来のMLA方式に比べ、さらに明るい光量で投射することができる。
本実施形態によれば、投射光学系としての投射レンズ95のF値が1.0から1.8の範囲で、従来のMLA方式に比べ明るい光量で投射可能な3板方式プロジェクター300を提供することができる。
また、F値が1.0から1.4の範囲では、従来のMLA方式に比べ、さらに明るい光量で投射することができる。
(実施形態3)
次に、単板式プロジェクターの実施形態について説明する。単板式プロジェクターは、LED光源として白色の光源をひとつ備えたプロジェクターであり、3色のLED光源90R,90G,90Bを有する3板方式プロジェクター300よりも低消費電力および小型化を実現できる。
図12(a)は、単板式プロジェクターにおけるライトバルブとしての液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は、(a)のH−H’線で切った液晶装置の概略断面図、図13は、単板式プロジェクターの構成を示す概略断面図である。
次に、単板式プロジェクターの実施形態について説明する。単板式プロジェクターは、LED光源として白色の光源をひとつ備えたプロジェクターであり、3色のLED光源90R,90G,90Bを有する3板方式プロジェクター300よりも低消費電力および小型化を実現できる。
図12(a)は、単板式プロジェクターにおけるライトバルブとしての液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は、(a)のH−H’線で切った液晶装置の概略断面図、図13は、単板式プロジェクターの構成を示す概略断面図である。
「液晶装置」
図12(a)および(b)に示すように、本実施形態のライトバルブとしての液晶装置500は、対向配置された素子基板510および対向基板520と、これら一対の基板によって挟持された液晶層550とを有する。素子基板510の基材510sおよび対向基板520の基材520sは、透明な例えば石英基板やガラス基板などが用いられている。
図12(a)および(b)に示すように、本実施形態のライトバルブとしての液晶装置500は、対向配置された素子基板510および対向基板520と、これら一対の基板によって挟持された液晶層550とを有する。素子基板510の基材510sおよび対向基板520の基材520sは、透明な例えば石英基板やガラス基板などが用いられている。
対向基板520は素子基板510よりも一回り小さく、両基板は、額縁状に配置されたシール材540を介して接合され、その隙間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層550を構成している。シール材540は、例えば熱硬化性または紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材540には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
額縁状に配置されたシール材540の内側には、同じく額縁状に遮光膜521が設けられている。遮光膜521は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜521の内側が表示領域Eとなっている。表示領域Eには、マトリックス状にサブ画素Pが複数配置されている。サブ画素Pは、赤(R)、緑(G)、青(B)に対応して設けられており、R,G,Bに対応する3つのサブ画素Pによって1つの画素が構成される。本実施形態では同色のサブ画素Pが一列に配置されるストライプ方式が採用されている。
表示領域Eは、表示に寄与する有効な複数のサブ画素Pを囲むように配置された複数のダミー画素を含んでいるとしても良い。また、対向基板520(後述する)には、光反射部526がサブ画素Pの四辺に沿って配置されている。
表示領域Eは、表示に寄与する有効な複数のサブ画素Pを囲むように配置された複数のダミー画素を含んでいるとしても良い。また、対向基板520(後述する)には、光反射部526がサブ画素Pの四辺に沿って配置されている。
素子基板510は、外部接続用端子504が配列した端子部を有し、端子部に沿う第1辺部とシール材540との間にデータ線駆動回路501が設けられている。また、該第1辺部に対向する第2辺部に沿ったシール材540と表示領域Eとの間に検査回路503が設けられている。さらに、該第1辺部と直交し互いに対向する第3および第4辺部に沿ったシール材540と表示領域Eとの間に走査線駆動回路502が設けられている。該第1辺部と対向する第2辺部のシール材540と表示領域Eとの間には、2つの走査線駆動回路502を繋ぐ複数の配線505が設けられている。これらデータ線駆動回路501、走査線駆動回路502に繋がる配線は、該第1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子504に接続されている。
図12(b)に示すように、素子基板510の液晶層550側の表面には、サブ画素Pごとに設けられた透光性を有する画素電極515およびスイッチング素子としてのTFT30と、信号配線(図示省略)と、複数の画素電極515を覆う配向膜518とが形成されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射して光リーク電流が流れ、不適切なスイッチング動作となることを防ぐ遮光構造が採用されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射して光リーク電流が流れ、不適切なスイッチング動作となることを防ぐ遮光構造が採用されている。
対向基板520の基材520sには、液晶層50側の面に開口してV字形状を成す光反射部526が形成されている。また、光反射部526のさらに液晶層550側には、遮光膜521と、R、G、Bの各色に対応した着色層を有するカラーフィルター層522と、カラーフィルター層522を覆うように成膜された層間絶縁膜523と、少なくとも表示領域Eに亘って層間絶縁膜523を覆うように設けられた対向電極524と、対向電極524を覆う配向膜525とが設けられている。
光反射部526は、図12(a)に示すように、平面的にサブ画素Pの四辺を囲むように格子状に配置されている。また、図12(b)に示すように、対向基板520において傾斜した光反射部526によって形成された断面V字形状の開口部(溝)の内部は中空であって、気体を含む状態あるいは真空(減圧状態)となっている。対向基板520側から入射した入射光Liは光反射部526で反射され液晶層550を通過することで変調され素子基板510側から出射される。
なお、基材520sおよび光反射部526を構成する材質および反射面を含む構造は、実施形態1の事例を用いているため、入射光Liを集光し出射するまでの光利用効率は実施形態1と略同じ効果が適用される。
なお、基材520sおよび光反射部526を構成する材質および反射面を含む構造は、実施形態1の事例を用いているため、入射光Liを集光し出射するまでの光利用効率は実施形態1と略同じ効果が適用される。
遮光膜521は、図12(a)に示すように平面的にデータ線駆動回路501や走査線駆動回路502、検査回路503と重なる位置において額縁状に設けられている。これにより対向基板520側から入射する光を遮蔽して、これらの駆動回路を含む周辺回路の光による誤動作を防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮蔽して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
層間絶縁膜523は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、透光性を有して遮光膜521およびカラーフィルター層522を覆うように設けられている。また、層間絶縁膜523およびカラーフィルター層522は、遮光膜521によって基材520s上に生ずる凹凸を緩和する平坦化層としても機能している。このような層間絶縁膜523の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極524は、例えばITOなどの透明導電膜からなり、層間絶縁膜523を覆うと共に、図12(a)に示すように対向基板520の四隅に設けられた上下導通部506により素子基板510側の配線に電気的に接続している。
配向膜525は、液晶装置500の光学設計に基づいて選定される。例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施されたものや、SiOx(酸化シリコン)などの無機材料を気相成長法を用いて成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向処理が施されたものが挙げられる。
このような液晶装置500は透過型であって、本実施形態ではサブ画素Pが非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。また、画像信号に基づいて液晶装置500を駆動すれば、照明光を光変調してフルカラーに対応した表示光を出射することができる。
次に、単板式プロジェクター1000の構成について、図13を参照して説明する。
図13に示すように、投射型表示装置としての単板式プロジェクター1000は、光源ユニット600および投射レンズ595を有し、光源ユニット600は、LED光源590、前述した液晶装置500および遮光ボックス596を有している。
図13に示すように、投射型表示装置としての単板式プロジェクター1000は、光源ユニット600および投射レンズ595を有し、光源ユニット600は、LED光源590、前述した液晶装置500および遮光ボックス596を有している。
LED光源590は、LEDチップ591および集光レンズ592を有する。LEDチップ591は、白色光Lw(赤、緑、青の発光によって得られる白色光と、例えば黄色の蛍光と青色の発光とを組み合わせて得られる擬似白色光とを含む)の光源光を発生させるLEDを内蔵した素子である。点光源であるLEDチップ591は、樹脂またはセラミック上の台座の一面にマウントされており、その一面が集光レンズ592側に向けて配置されている。集光レンズ592は、LEDチップ591から照射される点光源光を屈折させて集めるための素子である。集光レンズ592に入射した光は液晶装置500に導かれる。
液晶装置500においては、前述したようにLED光源590から入射した白色光Lwが光反射部526により効率よく集光され、カラーフィルター層522により色調が付けられ、画像情報に基づいて変調され表示光となる。変調された表示光は液晶装置500から投射レンズ595に向けて出射される。
遮光ボックス596は、LEDチップ591から照射される光を外部に漏らさないように、LEDチップ591、集光レンズ592および液晶装置500を収納し遮光する。
投射レンズ595は、F値が例えば1.0〜1.8、好ましくは1.0〜1.4に調整されている。したがって、液晶装置500から出射された変調光(表示光)を、例えばスクリーンなどに明るく投射して映し出すことができる。
LEDチップ591、集光レンズ592、液晶装置500、および投射レンズ595は、同一光学軸(光軸LA)上に配置されている。
遮光ボックス596は、LEDチップ591から照射される光を外部に漏らさないように、LEDチップ591、集光レンズ592および液晶装置500を収納し遮光する。
投射レンズ595は、F値が例えば1.0〜1.8、好ましくは1.0〜1.4に調整されている。したがって、液晶装置500から出射された変調光(表示光)を、例えばスクリーンなどに明るく投射して映し出すことができる。
LEDチップ591、集光レンズ592、液晶装置500、および投射レンズ595は、同一光学軸(光軸LA)上に配置されている。
以上述べたように、本実施形態に係る単板式プロジェクター1000によれば、以下の効果を得ることができる。
単板式プロジェクター1000は、白色光Lwを出射するLED光源590と、LED光源590の角度の広い出射光を有効に集光する光反射部526を有する液晶装置500とを含む光源ユニット600を備えている。したがって、小型化および低消費電力化を実現しているにも係らず、光量を効率よく利用して明るい映像を投射することができる単板式プロジェクター1000を提供することができる。
単板式プロジェクター1000は、白色光Lwを出射するLED光源590と、LED光源590の角度の広い出射光を有効に集光する光反射部526を有する液晶装置500とを含む光源ユニット600を備えている。したがって、小型化および低消費電力化を実現しているにも係らず、光量を効率よく利用して明るい映像を投射することができる単板式プロジェクター1000を提供することができる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光源ユニットおよび該光源ユニットを適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記実施形態では、光反射部26の反射面261の傾斜角度を31.75度としているが、この角度に限らず、反射面261に入射した光の角度をθ2、反射面261の光軸Lに対する傾斜角度をθ3とした場合に次の数式を満たしていれば良い。
0 < |±θ2| + θ3 ≦ 46.76(度)
例えば、上記実施形態よりも広い照射角度範囲の光を出射する光源を用い、反射面の傾斜角度を上述の数式を満たす角度にすれば、液晶装置から出射され、投射する光量が増えるため、さらに明るい映像を投射することができる。具体的には、±30度の照射角度範囲の出射光は、図8(a)の「20°の図」に示すように対向基板に約20度の角度をなして入射する。その場合は、傾斜角度を26.76度とすることにより、全反射されることとなる。
0 < |±θ2| + θ3 ≦ 46.76(度)
例えば、上記実施形態よりも広い照射角度範囲の光を出射する光源を用い、反射面の傾斜角度を上述の数式を満たす角度にすれば、液晶装置から出射され、投射する光量が増えるため、さらに明るい映像を投射することができる。具体的には、±30度の照射角度範囲の出射光は、図8(a)の「20°の図」に示すように対向基板に約20度の角度をなして入射する。その場合は、傾斜角度を26.76度とすることにより、全反射されることとなる。
(変形例2)上記実施形態では、光源としてLEDチップを備えたLED光源を用いていたが、これに限定されない。例えば、LED光源に加えて、外部の光源(投射型表示装置を設置している場所の照明や太陽光、増設の光源など)も取り入れるように筐体に集光用の反射板などを設け、集光することでより多くの光源としての光量を確保できる。特に、周囲環境が明るい環境で映像を投射する場合は、明るい環境を光源の一部として利用することで、暗い場所よりも投射する光量を増やすことができる。
(変形例3)3板方式プロジェクター300における3つの光源ユニット200R、200G、200BがすべてLED光源を用いることに限定されない。例えば、赤色光源として半導体レーザーを用いた光源としても良く、いずれか一つの光源ユニットとして、本実施形態の光源ユニットを用いていれば良い。
(変形例4)上記実施形態の光源ユニット200あるいは光源ユニット600を適用可能な電子機器は投射型表示装置としての3板方式プロジェクター300、単板式プロジェクター1000を例とするプロジェクターに限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、または電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、リアプロジェクション型の液晶テレビ、ビューファインダー、あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、POSなどの情報端末機器の光源ユニットとして用いることができる。
90…LED光源、90R,90G,90B…LED光源、91…LEDチップ、92…集光レンズ、95…投射レンズ、96…スクリーン、100…液晶装置、200…光源ユニット、200R,200G,200B…光源ユニット、261…反射面(傾斜面)、262…空気層、263…溝、300…3板式プロジェクター、301…クロスダイクロイックプリズム、500…液晶装置、522…カラーフィルター層、526…光反射部、590…LED光源、591…LEDチップ、592…集光レンズ、595…投射レンズ、600…光源ユニット、1000…単板式プロジェクター。
Claims (10)
- LED光源と、
前記LED光源からの入射光を変調する複数の画素を有するライトバルブと、を備え、
前記ライトバルブは、前記複数の画素の各々の前記入射光が入射する側に設けられ、前記LED光源の光軸に対して傾斜して、前記入射光を出射する側に反射させる反射面を備えることを特徴とする光源ユニット。 - 前記LED光源は、LEDチップと、前記光軸に対して前記LEDチップからの発光を所定の角度の範囲内に集光させる集光手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の光源ユニット。
- 前記LED光源の前記所定の角度の範囲が前記光軸に対して±θ1(度)であり、前記ライトバルブ内に入射した後の前記入射光の入射角度の範囲が前記光軸に対して±θ2(度)であり、前記反射面と前記光軸とがなす角度がθ3(度)である場合、前記θ1、前記θ2、前記θ3は、次の式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光源ユニット。
sinθ1= 1.46 × sinθ2
且つ 0 < |±θ2|+θ3 ≦ 46.76(度) - 前記LED光源の前記所定の角度の範囲は、前記光軸に対して±15度以上であり、前記反射面と前記光軸とがなす角度は、31.76度以下であることを特徴とする請求項3に記載の光源ユニット。
- 前記ライトバルブは、前記LED光源からの光の入射側に透光性の基板を有し、
前記反射面は、前記基板の前記入射側に対して出射側の面に開口してV字形状を成す溝を構成し、前記複数の画素を前記複数の画素毎に囲う位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光源ユニット。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光源ユニットと、
前記ライトバルブから出射された光を投射する、F値が1.0から1.8の範囲内にある投射光学系とを備えることを特徴とする投射型表示装置。 - 前記投射光学系のF値が1.0から1.4の範囲内にあることを特徴とする請求項6に記載の投射型表示装置。
- 前記LED光源が白色の光源であって、
前記ライトバルブは、前記入射光を赤色光、緑色光、青色光に対応するいずれかの波長範囲の光に変調するフィルターを前記複数の画素毎に有していることを特徴とする請求項6または7に記載の投射型表示装置。 - 赤色光、緑色光、青色光の各波長に対応して設けられた第1から第3の光源ユニットを有し、
前記第1から第3の光源ユニットのうち、少なくとも1つが、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光源ユニットであることを特徴とする請求項6または7に記載の投射型表示装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光源ユニットを備えたことを特徴とする電子機器。
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JP2013061542A JP2014186198A (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | 光源ユニット、投射型表示装置、および電子機器 |
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CN104320189A (zh) * | 2014-10-20 | 2015-01-28 | 北京智谷睿拓技术服务有限公司 | 可见光信号发射控制方法、发射控制装置及发射设备 |
JP2016075796A (ja) * | 2014-10-07 | 2016-05-12 | セイコーエプソン株式会社 | マイクロレンズアレイ基板、マイクロレンズアレイ基板を備えた電気光学装置、及び投写型表示装置 |
-
2013
- 2013-03-25 JP JP2013061542A patent/JP2014186198A/ja active Pending
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CN104320189B (zh) * | 2014-10-20 | 2017-03-08 | 北京智谷睿拓技术服务有限公司 | 可见光信号发射控制方法、发射控制装置及发射设备 |
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