JP2014185380A - 鉄基焼結合金及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い機械的強さとともに高い靱性を有するとともに安価な鉄基焼結合金及びその製造方法を提供する。
【解決手段】全体組成が、質量比で、Mn:0.5〜2.0%、Mo:0.3〜1.6%、Cu:0.4〜1.5%、C:0.4〜0.7%、残部Fe及び不可避不純物からなり、気孔を除く基地面積の5〜70%のマルテンサイト相と、25〜90%のベイナイト相の金属組織を示すことを特徴とする鉄基焼結合金とする。全体組成においてSiが、0.65質量%以下含む鉄基焼結合金。Fe−Mo合金粉末、Fe−Mn合金粉末、Cu−Mn合金粉末、Fe−Cu−Mn合金粉末からなる群より少なくとも1種と黒鉛粉末を混合して、前記の質量比の組成の粉末を混合して原料粉末と金型で圧縮成型し、焼結することを特徴とする鉄基焼結合金の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、鉄を主成分とする原料粉末を金型内で圧縮成形して得られた圧粉体を焼結することにより得られる鉄基焼結合金及びその製造方法に係り、特に焼結後の焼結体のままで高い機械的強さと靱性を有する鉄基焼結合金及びそれを製造する方法に関するものである。
原料粉末を金型内で圧縮成形して得られた圧粉体を焼結する、いわゆる粉末冶金法は、ニアネットシェイプに造形できるので、後の機械加工による削り代が少なく材料損失が小さいこと、また一度金型を作製すれば同じ形状の製品が多量に生産できること、通常の溶解して製造される合金で得ることができない特殊な合金を製造できること等の理由から経済性に優れているという特徴があり、このため自動車部品等に広く適用されている。
例えば、自動車の変速機構に用いられるシンクロナイザーハブは、入・出力軸、スリーブ、リングとの摺動により曲げ、引っ張りなどの力を受けつつ作動するとともに、変速操作にともない相手部材と噛み合う際に衝撃を受けることから、高い機械的強さとともに高い靱性が求められる。このようなシンクロナイザーハブにおいても特許文献1等のように粉末冶金法の適用が進んでいる。
特許文献1に記載の焼結合金は、質量比で、Ni:2〜6%、Cu:1〜3%、Mo:0.6〜1.6%、C:0.1〜0.8%及び残部Feの組成であり、原料粉末としてNi:2〜6%、Cu:1〜3%、Mo:0.4〜0.6%及び残部Feの組成の部分拡散合金粉末に0.1〜0.8%の黒鉛粉末とモリブデン粉末0.2〜1%を配合した混合粉末を用いるものである。このような特許文献1に記載の焼結合金において、NiはMo、Cuとともに基地の焼入れ性に寄与してマルテンサイトやベイナイトなどの硬い相の形成に寄与するとともに、ニッケルに富むオーステナイト相を形成して機械的特性と靱性を兼ね備えたものとするために用いられる。
特許第2648519号公報
しかしながら、各種製品における近年の低価格化の趨勢に対応するため、焼結部品においても更に低廉化の要求が大きくなってきている。その一方で、Ni等の金属は地金の価格が高騰しており、Niを必須成分として含有する特許文献1に替わる安価な鉄基焼結合金が求められている。このことから、本発明は、高い機械的強さとともに高い靱性を有する安価な鉄基焼結合金及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の焼結合金は、Niに替わる焼入れ性改善のための合金化元素として、Mo及びMnを用いることを第1の骨子とするともに、機械的強さに優れるが靱性に乏しいマルテンサイト相と、機械的強さはマルテンサイト相よりも劣るがマルテンサイト相より靱性の高いベイナイト相の比率を調整した金属組織とすることにより、高い機械的強さと靱性を兼ね備えたものとしたことを第2の骨子とする。
具体的に、本発明の鉄基焼結合金は、全体組成が、質量比で、Mn:0.5〜2.0%、Mo:0.3〜1.6%、Cu:0.4〜1.5%、C:0.4〜0.7%、残部Fe及び不可避不純物からなり、気孔を除く基地面積の5〜70%のマルテンサイト相と、25〜90%のベイナイト相の金属組織を示すことを特徴とする。
また、本発明の焼結合金の製造方法は、上記のMo及びMnを用いるにあたり、MoをFe−Mo合金粉末の形態として主原料粉末として用い、これにMnをFe−Mn合金粉末の形態で付与するとともに、銅粉末若しくは銅合金粉末、及び黒鉛粉末を添加した原料粉末としたことを骨子とする。
なお、本発明における”主原料粉末“とは、一般的に使用されている主原料粉末の意味と同義であって、使用する粉末材料の内、最も使用量の多い原料粉末を指すものである。
具体的に、本発明の鉄基焼結合金の製造方法は、Moを含有し残部がFeと不可避不純物からなるFe−Mo合金粉末と、Mnを含有し残部がFeと不可避不純物からなるFe−Mn合金粉末と、Cu粉末、液相発生温度が1120℃以下のCu−Mn合金粉末及び液相発生温度が1120℃以下のFe−Cu−Mn合金粉末からなる群より選ばれる少なくとも1種と、黒鉛粉末とを配合及び混合して、質量比で、Mn:0.5〜2.0%、Mo:0.3〜1.6%、Cu:0.4〜1.5%、C:0.4〜0.7%、残部Fe及び不可避不純物の組成を有する原料粉末を得る原料粉末混合工程と、前記原料粉末混合工程で得られた前記原料粉末を金型内で圧縮成形する成形工程と、前記成形工程で得られた圧粉体を、非酸化性雰囲気中、1120〜1200℃の範囲で保持して焼結するとともに、前記保持後の冷却過程において900〜200℃への冷却の平均冷却速度が10〜60℃/分の速度で冷却する焼結工程とを有することを特徴とする。
本発明の鉄基焼結合金は、金属組織を調整して高い機械的強さと靱性を兼ね備えたものであり、シンクロナイザーハブ等の繰り返し衝撃を受ける機械部品に好適なものである。
また、本発明の鉄基焼結合金の製造方法は、原料に高価なNiを含まず、焼結工程のみで上記の金属組織として、焼入れ工程を行わないことから安価に製造可能であり上記の機械部品を安価に製造することができる。
本発明の焼結合金は、Niに替わる焼入れ性改善のための合金化元素として、Mn及びMoを用いる。Mn及びMoは、Niよりも臨界冷却速度に及ぼす影響が大きい元素で、少量の添加で鉄基地の焼入れ性を向上できる。またこれらの合金元素は鉄基地中で特殊炭化物を形成し、結晶粒の成長を抑制して鉄基地の機械的強さの向上に寄与する。Mn及びMoは、それぞれMn:0.5質量%未満、Mo:0.3質量%未満では焼入れ性改善の効果が乏しい。一方、Mn及びMoが、それぞれMn:2.0質量%、Mo:1.6質量%を超えると、焼入れ性が向上しすぎて、後述するマルテンサイト相の量が過大となり、靱性が低下することとなる。
本発明の焼結合金は、金属組織として、機械的強さに優れるが靱性に乏しいマルテンサイト相と、機械的強さはマルテンサイト相よりも劣るがマルテンサイト相より靱性の高いベイナイト相の混合組織とするとともに、金属組織断面を観察したとき、気孔を除く基地面積の5〜70%をマルテンサイト相とし、25〜90%をベイナイト相とする。マルテンサイト相が5%に満たないと焼結合金の機械的強さが乏しい。一方、マルテンサイト相が70%を超えると焼結合金の靱性が乏しくなる。また、マルテンサイト相の残部としてベイナイト相が25%未満であると焼結合金の靱性が乏しくなる。一方、ベイナイト相が90%を超えると焼結合金の機械的強さが乏しくなる。
なお、本発明の焼結合金においては、マルテンサイト相とベイナイト相のみの混合組織とすることが好ましいが、これらの混合組織が90%以上であれば、残部10%未満がパーライト、ソルバイト及びフェライト等の組織であってもかまわない。
Moは鉄基地中への拡散速度が遅いことから主原料粉末となるFe−Mo合金粉末の形態で付与される。一方、Mnは鉄基地の硬さへの影響が大きいことから、主原料粉末に合金化させて与えると、原料粉末の圧縮性が損なわれる。このため、Fe−Mn合金粉末の形態で主原料粉末であるFe−Mo合金粉末に添加して付与される。Fe−Mn合金粉末の形態で付与されたMnは、焼結時に主原料であるFe−Mo合金粉末に拡散して焼結合金の鉄基地を形成する。
しかしながら、Fe−Mo合金粉末にFe−Mn合金粉末を添加したのみでは、Mnの拡散速度が遅く、焼結に過大な時間が必要となる。このため、本発明においてはCuを用い、Cuを銅粉末若しくは銅合金粉末の形態で付与し、焼結時にCuの液相を発生させることで焼結を促進するとともに、Mnの鉄基地への拡散を促進する。また、Cuも臨界冷却速度を高くする効果があり、鉄基地の焼入れ性改善に寄与する。全体組成中のCu量が0.4%に満たないと焼結時に発生する液相量が乏しく焼結促進及びMn拡散の促進の効果が乏しくなる。一方、Cu量が1.5質量%を超えると焼入れ性改善の効果が大きくなり過ぎ、マルテンサイト相の量が過大となる。
なお、Cuは銅合金粉末の形態で付与してもよいが、焼結時に液相を発生する必要があることから、Cuが銅合金粉末の形態で付与される場合は、液相発生温度が焼結保持時間以下(後述するように1120℃以下)のものを用いる必要がある。
Cは鉄基地に固溶してマルテンサイト相やベイナイト相の形成に寄与する。Cも合金化して与えると粉末の圧縮性が損なわれることから、従来から行われているように、黒鉛粉末の形態で付与される。C量が0.1質量%に満たないと、上記の金属組織を得ることができない。その一方で、C量が0.8質量%を超えるとマルテンサイト相の硬さが増加しすぎてかえって機械的強さが低下することとなる。
上記の、主原料粉末となるFe−Mo合金粉末に、Fe−Mn合金粉末、銅粉末若しくは銅合金粉末、及び黒鉛粉末を添加した原料粉末を用いて得られる焼結合金は、元のFe−Mn合金粉末の周囲はMn量が多く、元のFe−Mo合金粉末の中心部あるいは元のFe−Mn合金粉末が乏しい部分ではMn量が少なくなり、Mn拡散量の濃淡が生じる。このMn量の濃淡により上記の金属組織を形成する。すなわち、Mnが拡散した部分がマルテンサイト相を形成するとともに、Mnの拡散が少ない部分でベイナイト相を形成する。
ここで、EPMA装置により、金属組織断面を面分析したとき、Mnの含有量が20%以下となる部分の面積が断面面積率で80%以上であると、上記割合の混合組織となる。
上記のFe−Mn合金粉末は、Mn量が少ないとFe−Mn合金粉末の添加量が多くなり上記のMn量の濃淡を形成し難くなる。その一方でMn量が過多であると、Fe−Mo合金基地に拡散するMn量が乏しくなるとともに、Fe−Mn合金粉末の圧縮性が低下して原料粉末の圧縮性が低下する。この観点からFe−Mn合金粉末としては、Mn量が35〜90質量%のものを用いることが好ましい。
なお、Mnは、Fe−Mn合金粉末として残留せずFe−Mo合金に拡散することが好ましく、このためFe−Mn合金粉末は、平均粒径が45μm以下のものを用いることが好ましい。ただし、ごく一部にMn量が多く、Mo量が僅かなMnリッチな部分が残留していてもよい。なお、上記の微粉末は、325メッシュの篩で篩って、篩目を通過する粉末を採取することで得ることができる。
さらに、原料粉末としては、Mnの拡散を容易とするとともに、その偏析を防止するため、一般的に行われている偏析防止処理を行うことが好ましい。すなわち、Fe−Mn粉末を上記のように平均粒径が45μm以下のものを用いるとともに、これをFe−Mo合金粉末に50%以上付着させた粉末を用いることが好ましい。
上記の原料粉末は、通常行われているように、製品の外周形状を形成する型孔を備えたダイと製品の下端面を形成する下パンチにより形成されるダイキャビティに充填され、製品の上端面を形成する上パンチと該下パンチとの間で原料粉末を圧粉成形して製品形状に成形される(成形工程)。
成形工程により得られた圧粉体は、焼結炉に投入されて、非酸化性雰囲気中、1120〜1200℃の範囲で保持して焼結される。焼結保持温度が1120℃に満たないと原料粉末どうしの拡散が乏しく、焼結合金の機械的強さが乏しくなる。一方、焼結保持温度が1200℃を超えるとMnの拡散が過度に生じて上記の金属組織を得ることが難しくなるとともに、液相発生量が過多となり型くずれが生じ易くなる。なお、保持時間は、例えば10〜180分とすることができる。
上記の焼結温度に保持され焼結された焼結体は、焼結保持温度から100℃以下、例えば室温まで冷却されて焼結炉から取り出される。この焼結保持後の冷却過程において900〜200℃への冷却を平均冷却速度が10〜60℃/分の速度で冷却することにより、上記金属組織の焼結合金を得ることができる。900〜200℃への冷却の際の平均冷却速度が60℃/分より速いとマルテンサイト相の量が多くなりすぎることとなる。一方、この温度域の平均冷却速度が10℃/分より遅いとマルテンサイト相の量が乏しくなる。
上記の焼結工程により得られた焼結合金は、上記の金属組織となり、そのまま使用可能であるが、マルテンサイト相が焼入れ直後のものと同様の硬い敏感なものであるため、150〜300℃の温度に再加熱して炉冷する焼き戻し工程を追加することが好ましい。なお、焼き戻し工程は焼結後の冷却過程において、100℃以下まで冷却した後、150〜300℃の温度に加熱し保持する工程としてもよく、また、焼結炉内で冷却中に150℃以上300℃以下の温度で保持する工程としてもよい。なお、保持時間は、例えば10〜180分とすることができる。
上記の本発明の焼結合金においては、全体組成中にSi:0.5質量%以下を追加することが好ましい。Siも臨界冷却速度を速くし焼入れ性を向上させる元素であり、焼結合金の焼入れ性向上に寄与する。また、Siは鉄基地中への拡散速度が速い元素であることから、上記のFe−Mn合金粉末に合金化させてFe−Mn−Si合金粉末の形態とすると、Siの拡散にともないMnがFe−Mo合金中に拡散し易くなる。しかしながら、Si量が0.5質量%を超えると焼入れ性改善の効果が大きくなりすぎてマルテンサイト量が過多となり易いため、その添加は0.5質量%以下に止めるべきである。
なお、SiはFe基地中に固溶した場合にFe基地の硬さを著しく増加させる元素であり、Fe−Mn−Si合金粉末の形態で付与する場合、Fe−Mn−Si合金粉末中のSi量が30質量%を超えるとFe−Mn−Si合金粉末の硬さが増大して原料粉末の圧縮性が低下することから、30質量%以下とすることが好ましい。
[第1実施例]
Mo量が0.55質量%で、残部がFe及び不可避不純物からなり、100メッシュ篩下で平均粒径(D50)が88μmのFe−Mo合金粉末と、Mn量が60質量%で残部がFe及び不可避不純物からなり、200メッシュ篩下で平均粒径(D50)が16μmのFe−Mn合金粉末及びMn量が60質量%、Si量が16.5質量%で残部がFe及び不可避不純物からなり、200メッシュ篩下で平均粒径(D50)が21μmのFe−Mn合金粉末(Fe−Mn−Si合金粉末)と、200メッシュ篩下の銅粉末と、325メッシュ篩下の黒鉛粉末を用意した。
上記のFe−Mo合金粉末に、1質量%の上記銅粉末と、0.6質量%の上記黒鉛粉末を添加するとともに、上記Fe−Mn合金粉末の配合比(割合)を表1に示す割合に変えて添加し、混合して原料粉末を得た。そして、原料粉末を成形圧力600MPaで成形し、縦10mm、横60mm、高さ10mmの角柱状圧粉体を作製した。次いで、窒素、水素混合ガス雰囲気中、1160℃で保持して焼結するとともに、900〜200℃への冷却の平均冷却速度を30℃/分の速度で冷却して、試料番号01〜22の焼結部材を作製した。これらの試料の全体組成を表2に併せて示す。
得られた角柱状試料について、引張り試験片形状に機械加工して引張り試験を行い、引張り強さを測定した。また角柱形状試料の一部についてはノッチなし形状でシャルピー衝撃試験機にて衝撃試験を行い衝撃値を測定した。さらに、金属組織を倍率500倍で撮影した画像を、画像解析ソフト(三谷商事株式会社製Win ROOF)を用いて、気孔を除く基地部分に占めるマルテンサイト相及びベイナイト相の割合を測定した。これらの結果を表3に示す。なお、表3において、マルテンサイト相を「Mt相」、ベイナイト相を「B相」と記して示した。なお、評価に当たっては、シンクロナイザーハブに要求される引張り強さ700MPa以上、衝撃値17J/cm以上となる試料を合格として判定を行った。
Figure 2014185380
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試料番号01〜11は、Siを含有しないFe−Mn合金粉末を用いた場合の例であり、これらの試料より、Mn量が増加するにしたがい、マルテンサイト相の量が増加してベイナイト相の量が減少する傾向を示している。この傾向により引張り強さはMn量が1.5〜1.8質量%まで増加する傾向を示している。しかしながら、このマルテンサイト相は焼入れ直後で焼戻しを行わないものと同等の敏感な相であるため、Mn量がさらに増加してマルテンサイト相の量が増加するとともに、ベイナイト相が減少すると、引張り強さが低下する傾向を示している。また、衝撃値はMn量の増加にしたがいMn量が1質量%程度までは増加し、Mn量がこれ以上となると減少する傾向を示している。
表3より、Mn量が0.5〜2質量%の範囲で、引張り強さ700MPa以上であるとともに衝撃値17J/cm以上を満足することがわかった(試料番号03〜10)。
試料番号12〜22は、Siを含有するFe−Mn合金粉末を用いた場合の例であるが、これらの試料の場合も、Siを含有しないFe−Mn合金粉末を用いた場合の例と同様の傾向、すなわちMn量が増加するにしたがい、マルテンサイト相の量が増加してベイナイト相の量が減少する傾向を示し、引張り強さはMn量が1.5〜1.8質量%まで増加するとともに、Mn量がさらに増加すると、引張り強さが低下する傾向、及び、衝撃値がMn量の増加にしたがいMn量が1質量%程度までは増加するが、Mn量がさらに増加すると衝撃値が減少する傾向を示している。また、Siを含有するFe−Mn合金粉末を用いた場合、Siを含有しないFe−Mn合金粉末を用いた場合より、基地が強化されて引張り強さが大きくなるが、衝撃値は若干小さくなることがわかった。
なお、Siを含有するFe−Mn合金粉末を用いた場合の例においても、Mn量が0.5〜2質量%の範囲で、引張り強さ700MPa以上であるとともに衝撃値17J/cm以上を満足することがわかった(試料番号14〜21)。
[第2実施例]
第1実施例で用いたFe−Mo合金粉末(Mo量:0.55質量%)と、銅粉末と、黒鉛粉末と、表4に示す組成のFe−Mn合金粉末(Fe−Mn−Si合金粉末)とを用意した。これらの粉末を表4に示す配合比で添加、混合して原料粉末を調整するとともに、これらの原料粉末を第1実施例と同様の条件で成形及び焼結を行って試料番号23〜29の試料を作製した。これらの試料の全体組成を表5に併せて示す。
得られた試料について、第1実施例と同様に試験を行い、引張り強さ及び衝撃値を測定するとともに、金属組織を解析して気孔を除く基地部分に占めるマルテンサイト相及びベイナイト相の割合を測定した。これらの結果を表6に示す。なお、表4〜表6において、第1実施例の試料番号07及び18の試料の値を併せて示した。
Figure 2014185380
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試料番号07、18、23〜29の試料により、全体組成にSiを追加した場合のSi量の影響を調べることができる。全体組成中にSiを含有しない試料番号07の試料に対し、Siを含有する試料番号18、23〜29の試料は、Si量が増加するにしたがいマルテンサイト相の量が増加してベイナイト相の量が減少する傾向を示している。この傾向により引張り強さは、Si量が0.43質量%程度まで増加する傾向を示している。しかしながら、このマルテンサイト相は焼入れ直後で焼戻しを行わないものと同等の敏感な相であるため、Si量がさらに増加してマルテンサイト相の量が増加するとともに、ベイナイト相が減少すると、引張り強さが低下する傾向を示している。また、衝撃値は、Si量が0.11質量%のとき最大となり、Si量がそれより増加するにしたがい減少する傾向を示している。以上のことから、Siを添加することで引張り強さは向上するが、衝撃値は低下するため、衝撃値を17J/cm以上とするためには、Si量を0.5質量%以下に止めることが好ましいことがわかった。
なお、Fe−Mn合金粉末にSiを含有させて与える場合、Fe−Mn合金粉末中のSi量は30質量%以下とすることが好ましいことがわかった(試料番号18、23〜28)。
[第3実施例]
表7に示す組成のFe−Mo合金粉末を用意するとともに、第1実施例で用いた銅粉末と、黒鉛粉末と、Mn量が60質量%、Si量が16.5質量%で残部がFe及び不可避不純物からなるFe−Mn合金粉末(Fe−Mn−Si合金粉末)とを用意した。これらの粉末を表7に示す配合比で添加、混合して原料粉末を調整するとともに、これらの原料粉末を第1実施例と同様の条件で成形及び焼結を行って試料番号30〜37の試料を作製した。これらの試料の全体組成を表8に併せて示す。
得られた試料について、第1実施例と同様に試験を行い、引張り強さ及び衝撃値を測定するとともに、金属組織を解析して気孔を除く基地部分に占めるマルテンサイト相及びベイナイト相の割合を測定した。これらの結果を表9に示す。なお、表7〜表9において、第1実施例の試料番号18の試料の値を併せて示した。
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試料番号18、30〜37の試料により、全体組成中のMo量の影響を調べることができる。全体組成中にMoを含有しない試料番号30の試料に対し、Moを含有する試料番号18、31〜37の試料は、Mo量が増加するにしたがいマルテンサイト相の量が増加してベイナイト相の量が減少する傾向を示している。この傾向により引張り強さは、Mo量が1.35質量%程度まで増加する傾向を示している。しかしながら、Mo量がさらに増加してマルテンサイト相の量が増加するとともに、ベイナイト相が減少すると、引張り強さが低下する傾向を示している。また、衝撃値は、Mo量が増加するにしたがい減少する傾向を示しており、Mo量が1.6質量%を超えると衝撃値が17J/cmを下回ることとなる。
以上のことから、Moを添加することで引張り強さは向上するが、衝撃値は低下するため、衝撃値が17J/cm以上 とするためにはMo量を1.6質量%以下に止めるべきことがわかった(試料番号18、31〜36)。
[第4実施例]
第1実施例で用いたFe−Mo合金粉末と、銅粉末と、黒鉛粉末と、Mn量が60質量%、Si量が16.5質量%で残部がFe及び不可避不純物からなるFe−Mn合金粉末(Fe−Mn−Si合金粉末)とを用意した。これらの粉末を表10に示すように銅粉末の配合比(割合)を替えて添加、混合して原料粉末を調整するとともに、これらの原料粉末を第1実施例と同様の条件で成形及び焼結を行って試料番号38〜45の試料を作製した。これらの試料の全体組成を表11に併せて示す。
得られた試料について、第1実施例と同様に試験を行い、引張り強さ及び衝撃値を測定するとともに、金属組織を解析して気孔を除く基地部分に占めるマルテンサイト相及びベイナイト相の割合を測定した。これらの結果を表12に示す。なお、表10〜表12において、第1実施例の試料番号18の試料の値を併せて示した。
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試料番号18、38〜45の試料により、全体組成中のCu量の影響を調べることができる。全体組成中にCuを含有しない試料番号38は、焼結時にCu液相が発生しないことから、焼結が進行しないこと、及びFe−Mn合金粉末の拡散が進行せず、マルテンサイト相の量が乏しいことから、引張り強さ及び衝撃値ともに低い値となっている。このCuを含有しない試料番号38に対し、Cuを含有する試料番号18、39〜45の試料では、Cu量が増加するにしたがいCu液相の発生量が増加して焼結体試料の密度が増加すること、及びCu液相の発生量が増加にともないFe−Mn合金粉末の拡散が進行することにより、マルテンサイト相の量が増加してベイナイト相の量が減少する傾向を示すとともに、引張り強さが、Cu量の増加とともに増加する傾向を示している。しかしながら、引張り強さが700MPa以上となるのはCu量が0.4質量%以上の範囲となっている。
衝撃値は、Cu量が1質量%程度まではCu量の増加とともに向上するが、Cu量が1質量%を超えると低下する傾向を示しており、衝撃値が17J/cm以上となるのは、Cu量が0.4〜1.5質量%の範囲である。以上のことから、Cuを添加することで引張り強さ及び衝撃値が向上するが、引張り強さ700MPa以上及び衝撃値が17J/cm以上をともに満足するためには、Cu量を0.4〜1.5質量%とすべきことがわかった(試料番号18、40〜44)。
[第5実施例]
第1実施例で用いたFe−Mo合金粉末と、銅粉末と、黒鉛粉末と、Mn量が60質量%、Si量が16.5質量%で残部がFe及び不可避不純物からなるFe−Mn合金粉末(Fe−Mn−Si合金粉末)とを用意した。これらの粉末を表13に示すように黒鉛粉末の配合比(割合)を替えて添加、混合して原料粉末を調整するとともに、これらの原料粉末を第1実施例と同様の条件で成形及び焼結を行って試料番号46〜51の試料を作製した。これらの試料の全体組成を表14に併せて示す。
得られた試料について、第1実施例と同様に試験を行い、引張り強さ及び衝撃値を測定するとともに、金属組織を解析して気孔を除く基地部分に占めるマルテンサイト相及びベイナイト相の割合を測定した。これらの結果を表15に示す。なお、表13〜表15において、第1実施例の試料番号18の試料の値を併せて示した。
Figure 2014185380
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試料番号18、46〜51の試料により、全体組成中のC量の影響を調べることができる。C量が0.4質量%に満たない試料番号46の試料は、基地を強化するためのC量が乏しいことから引張り強さが低い値となっているが、C量が0.4質量%の試料番号47の試料は基地を強化するためのC量が充分となり、引張り強さが700MPaを超えている。また、C量が増加するにしたがい、C量が0.55質量%までは引張り強さが増加するとともに、C量が0.55質量%を超えると、引張り強さが低下する傾向を示している。一方、衝撃値は、C量の増加にしたがい低下する傾向を示しており、C量が0.7質量%を超えると17J/cmを下回る値となっている。
以上のことから、Cを0.4質量%以上添加することで引張り強さが向上するが、C量が0.7質量%を超えると衝撃値が17J/cmを下回る値まで低下するため、引張り強さ700MPa以上及び衝撃値が17J/cm以上をともに満足するためには、C量を0.4〜0.7質量%とすべきことがわかった(試料番号18,47〜50)。
[第6実施例]
第1実施例の試料番号18の試料の原料粉末を用い、第1実施例と同様に成形を行い、表16に示すように、焼結保持温度及び焼結保持後の冷却過程における900〜200℃までの平均冷却速度を変えて焼結を行い、試料番号52〜63の試料を作製した。得られた試料について、第1実施例と同様に試験を行い、引張り強さ及び衝撃値を測定するとともに、金属組織を解析して気孔を除く基地部分に占めるマルテンサイト相及びベイナイト相の割合を測定した。これらの結果を表16に示す。なお、表16において、第1実施例の試料番号18の試料の値を併せて示した。
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試料番号18、52〜57の試料は、焼結温度の変化が及ぼす影響について調べたものである。焼結温度が1120℃に満たない試料番号52の試料は、焼結が進行しないこと、及びFe−Mn合金粉末の拡散が進行せず、マルテンサイト相の量が乏しいことから、引張り強さ及び衝撃値ともに低い値となっている。一方、焼結温度が1120℃の試料番号53の試料では、焼結が充分に進行して焼結体密度が増加するとともに、Fe−Mn合金粉末の拡散が進行してマルテンサイト相の量が充分となり、引張り強さが700MPa以上となるとともに衝撃値が17J/cm以上となっている。
また、焼結温度が高くなると、焼結がいっそう進行するため、引張り強さ及び衝撃値の値が増加している。しかしながら、焼結温度が1200℃を超える試料番号57の試料では、型くずれが生じたため試験を中止した。以上より、焼結温度は1120〜1200℃とすべきことがわかった(試料番号18,53〜56)。
試料番号18、58〜63の試料は、焼結保持後の冷却過程における900〜200℃までの平均冷却速度が及ぼす影響について調べたものである。この温度範囲の平均冷却速度が10℃/分より遅い試料番号58の試料は、焼結後の冷却で焼入れが行われず、充分な量のマルテンサイトが得られないことから、引張り強さ及び衝撃値がともに低い値となっている。一方、平均冷却速度が10℃/分の試料番号59の試料では、焼結後の冷却速度で焼入れが行われ、マルテンサイトの量が充分となり、引張り強さが700MPa以上となるとともに衝撃値が17J/cm以上となっている。また、平均冷却速度が速くなるにしたがい、焼入れが行われ易くなって、マルテンサイト相の量が増加して引張り強さが増加している。
しかしながら、このマルテンサイト相は焼入れ直後で焼戻しを行わないものと同等の敏感な相であるため、平均冷却速度が60℃/分を超える試料番号63の試料では、敏感なマルテンサイト相の量が過大となるため、引張り強さが急激に低下して700MPaを下回っている。衝撃値は、平均冷却速度が30℃/分程度までは増加する傾向を示しているが、平均冷却速度が30℃/分を超えると低下する傾向を示しており、平均冷却速度が60℃/分を超える試料番号63の試料では、衝撃値が17J/cmを下回る値となっている。
以上より、焼結保持後の冷却過程における900〜200℃までの平均冷却速度は10〜60℃/分の範囲とすべきことがわかった(試料番号18,59〜62)。
以上の第1実施例から第6実施例において、引張り強さ700MPa以上及び衝撃値17J/cm以上を満足する試料において、マルテンサイト相の量は5.0〜70%の範囲となっており、ベイナイト相は25.0〜90%の範囲となっている。
本発明の鉄基焼結合金は、金属組織を調整して高い機械的強さと靱性を兼ね備えたものであるとともに、高価なNi等を含まず安価であることから、シンクロナイザーハブ等の繰り返し衝撃を受ける機械部品に好適なものである。

Claims (9)

  1. 全体組成が、質量比で、Mn:0.5〜2.0%、Mo:0.3〜1.6%、Cu:0.4〜1.5%、C:0.4〜0.7%、残部Fe及び不可避不純物からなり、
    気孔を除く基地面積の5〜70%のマルテンサイト相と、25〜90%のベイナイト相の金属組織を示すことを特徴とする鉄基焼結合金。
  2. 前記全体組成において、さらにSi:0.65質量%以下を含むことを特徴とする請求項1に記載の鉄基焼結合金。
  3. 前記マルテンサイト相と前記ベイナイト相との合計が、全組織の90%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄基焼結合金。
  4. Moを含有し残部がFeと不可避不純物からなるFe−Mo合金粉末と、Mnを含有し残部がFeと不可避不純物からなるFe−Mn合金粉末と、Cu粉末、液相発生温度が1120℃以下のCu−Mn合金粉末及び液相発生温度が1120℃以下のFe−Cu−Mn合金粉末からなる群より選ばれる少なくとも1種と、黒鉛粉末とを配合及び混合して、質量比で、Mn:0.5〜2.0%、Mo:0.3〜1.6%、Cu:0.4〜1.5%、C:0.4〜0.7%、残部Fe及び不可避不純物の組成を有する原料粉末を得る原料粉末混合工程と、
    前記原料粉末混合工程で得られた前記原料粉末を金型内で圧縮成形する成形工程と、
    前記成形工程で得られた圧粉体を、非酸化性雰囲気中、1120〜1200℃の範囲で保持して焼結するとともに、前記保持後の冷却過程において900〜200℃への冷却の平均冷却速度が10〜60℃/分の速度で冷却する焼結工程とを
    有することを特徴とする鉄基焼結合金の製造方法。
  5. 前記Fe−Mn合金粉末の平均粒径が、45μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の鉄基焼結合金の製造方法。
  6. 前記Fe−Mo合金粉末に前記Fe−Mn合金粉末を50%以上付着させた粉末を用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の鉄基焼結合金の製造方法。
  7. 前記Fe−Mn合金粉末のMn量が35〜90質量%であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに鉄基焼結合金の製造方法。
  8. 前記Fe−Mn合金粉末がさらにSi:30質量%以下を含むことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の鉄基焼結合金の製造方法。
  9. 前記焼結工程の冷却過程において、100℃以下まで冷却した後、150〜300℃の温度に加熱し保持するか、又は前記焼結炉内での冷却中に150〜300℃以下の温度で保持することを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の鉄基焼結合金の製造方法。
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