JP2014184896A - 車両用操舵装置のロック装置 - Google Patents

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章浩 小暮
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Abstract

【課題】簡単な構成であって、被ロック部材とロック部材との係合性に優れる車両用操舵装置のロック装置を提供する。
【解決手段】同一の軸心O上に配される第1軸102と第2軸103とを機械的に連結する車両用操舵装置のロック装置1であって、第1軸102に一体回転するように取り付けられ、軸心O回りに軸心Oと平行に延設される筒壁部5を備えこの筒壁部5にロック孔6が形成された被ロック部材2と、第2軸103に一体回転するように取り付けられ、軸心Oの径方向に沿って、被ロック部材2から離れたアンロック位置P1と、ロック位置との間を移動するロック部材3と、ロック部材3を移動させるロック部材移動手段4と、を備え、ロック孔6とロック部材3との軸心Oの周方向の位置が一致する場合にロック部材3がロック孔6にロックされ、同位置が合わない場合にはロック部材3が筒壁部5に接触する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用操舵装置のロック装置に関する。
運転者に操向ハンドル操作時の操作感を与える反力アクチュエータと、操向ハンドルの操作角度に応じてタイヤを転舵させ車体を旋回させるための操舵アクチュエータとを電気的に接続した、いわゆるステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置では、異常時、または、異常時およびイグニッションOFF時等に操向ハンドルとタイヤとの間の操舵系を機械的に連結するロック装置が設けられている。
前記ロック装置の従来例としては特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、第1シャフトの円周に歯車を形成し、第1シャフトと同軸に配される第2シャフトにおいて前記歯車の歯部に係脱自在なロック体を円周方向に複数配置し、異常時にロック体を歯部に係合させることで第1シャフトと第2シャフトとを機械的に連結する技術が記載されている。また、ロック体の変位手段として、各ロック体それぞれに電磁ソレノイド機構を設ける技術が記載されている。
特開2007−22462号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、歯車を要する構造であることからロック装置の製造コストが嵩みやすいという問題がある。また、複数のロック体を変位させるにあたりロック体それぞれに電磁ソレノイドを要する構造は、部品点数が増えるために、製造コストの増加、組み付け工数の増加およびロック装置の大型化につながるおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するために創案されたものであり、歯車を要することなく、簡単な構成であって被ロック部材とロック部材との係合性に優れる車両用操舵装置のロック装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、同一の軸心上に配される第1軸と第2軸とを機械的に連結する車両用操舵装置のロック装置であって、前記第1軸および前記第2軸の内の一方に一体回転するように取り付けられ、前記軸心回りに前記軸心と平行に延設される筒壁部を備え当該筒壁部にロック孔が形成された被ロック部材と、前記第1軸および前記第2軸の内の他方に一体回転するように取り付けられ、前記軸心の径方向に沿って、前記被ロック部材から離れたアンロック位置と、ロック位置との間を移動するロック部材と、前記ロック部材を移動させるロック部材移動手段と、を備え、前記ロック位置において、前記ロック孔と前記ロック部材との前記軸心の周方向の位置が一致する場合に前記ロック部材が前記ロック孔にロックされ、前記ロック孔と前記ロック部材との前記軸心の周方向の位置が合わない場合に前記ロック部材が前記筒壁部に接触することを特徴とする。
本発明によれば、筒壁部のロック孔とロック部材との間に周方向の位相ずれがある場合には、ロック部材が筒壁部の周面に摺動したうえでロック孔にロックされる。このときに生ずる摩擦力により被ロック部材とロック部材との相対回転速度が減速され、ロック部材の弾かれが抑制され、ロック部材が確実にロック孔にロックされる。本発明は、高い製作精度を要する歯車を利用せず、簡単な構成でロック装置を実現できる。
また、本発明は、前記ロック部材は、定径軸部を有しその先端に係合斜面部が形成されたピン形状部材からなり、前記ロック孔の孔径は前記ロック部材の定径軸部の径よりも小さく形成され、前記係合斜面部が前記ロック孔の縁に接触することにより前記ロック部材が前記ロック孔にロックされることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で、ロックを解除するとき、被ロック部材とロック部材との間に軸心回りのトルクがかかったままであっても、ロック部材をロック孔からスムースに抜けるようにすることができる。
また、本発明は、前記ロック部材移動手段は、前記ロック部材を常時アンロック位置に向けて付勢する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材をロック位置に向けて押圧するアクチュエータと、を備えて構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、部品点数が少なく、組み付け性に優れたロック装置となる。
また、本発明は、前記アクチュエータはその出力軸が前記軸心に沿って進退するように配され、前記出力軸の変位が当該出力軸と前記ロック部材との間に介設されるガイド斜面の接触部により前記ロック部材の変位に変換されることを特徴とする。
本発明によれば、一層簡単で組み付け性に優れたロック装置にすることができる。
また、本発明は、前記ロック孔および前記ロック部材は前記軸心回りに複数配され、単一の前記アクチュエータが全てのロック部材を同時に押圧することを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータの個数が一つで済むため、ロック装置の製造コストを低減できる。
本発明によれば、簡単な構成の車両用操舵装置のロック装置を提供できる。
車両用操舵装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る車両用操舵装置のロック装置の断面説明図であり、ロック部材がアンロック位置にある状態を示す。 図2におけるA−A断面図である。 第1実施形態に係る車両用操舵装置のロック装置の断面説明図であり、ロック部材がロック位置にある状態を示す。 ロック孔に対しロック部材を接触代をもって係合させた場合の説明図である。 ロック部材の先端を筒壁部と同じ曲率の曲面状に形成した場合の説明図である。 第2実施形態に係る車両用操舵装置のロック装置の断面説明図であり、ロック部材がアンロック位置にある状態を示す。 第2実施形態に係る車両用操舵装置のロック装置の断面説明図であり、ロック部材がロック位置にある状態を示す。 第3実施形態に係る車両用操舵装置のロック装置の断面説明図であり、ロック部材がアンロック位置にある状態を示す。 第3実施形態に係る車両用操舵装置のロック装置におけるリンク機構の外観説明図である。
先ず、図1を参照して車両用操舵装置の概略構成を説明する。車両用操舵装置100は、運転者が操作する操向ハンドル101と、操向ハンドル101に一体的に連結される第1軸102と、下部にピニオン103aが形成された第2軸103と、ピニオン103aに噛合するラック歯104aが形成され、両端にタイロッド105を介して左右の前輪106が連結されるラック軸104とを備えている。第1軸102には、運転者に操向ハンドル101の操作時の操作感を与える反力アクチュエータ107が取り付けられ、第2軸103には、操向ハンドル101の操作角度に応じて前輪106を転舵させ車体を旋回させるための操舵アクチュエータ108が取り付けられている。
また、第1軸102には、操向ハンドル101の操舵角度を検出する操舵角センサ110および操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ111が設けられている。符号112は車両の速度センサである。操舵角センサ110,操舵トルクセンサ111、速度センサ112の各検出信号は制御部109に入力される。制御部109は、これらの検出信号に基づき、駆動回路113を介して反力アクチュエータ107を駆動させて第1軸102に反力を与える一方、駆動回路115を介して操舵アクチュエータ108を駆動させて前輪106を転舵させる。
そして、ステアバイワイヤシステムの機能に何らかの異常が生じたとき、制御部109は駆動回路114を介してロック装置1のソレノイド16を制御することにより、第1軸102と第2軸103とが機械的に結合される。これにより運転者はステアバイワイヤシステムに依ることなく前輪106を転舵できるようになる。
「第1実施形態」
図2ないし図4を参照して、本発明に係る車両用操舵装置のロック装置1の第1実施形態を説明する。ロック装置1は、同一の軸心O上に配される第1軸102と第2軸103とを機械的に連結するものであり、第1軸102および第2軸103の内の一方に一体回転するように取り付けられ、軸心O回りに軸心Oと平行に延設される筒壁部5を備えこの筒壁部5にロック孔6が形成された被ロック部材2と、第1軸102および第2軸103の内の他方に一体回転するように取り付けられ、軸心Oの径方向に沿って、被ロック部材2から離れたアンロック位置P1と、ロック位置P2との間を移動するロック部材3と、ロック部材3を移動させるロック部材移動手段4と、を備えている。本実施形態では第1軸102に被ロック部材2が取り付けられ、第2軸103にロック部材3が取り付けられているが、逆のレイアウトでもよい。
「被ロック部材2」
被ロック部材2は、第1軸102に外嵌してねじ締結手段等により固定される円筒状の固定軸部7と、第2軸103側に臨む固定軸部7の端部から径外方向に延設されるフランジ部8と、フランジ部8の外縁から第2軸103側に向けて、軸心O回りに軸心Oと平行に延設される筒壁部5と、を備えた形状からなる。
筒壁部5には、図3に示すように、複数(本実施形態では8つ)のロック孔6が円周方向に等間隔で形成されている。ロック孔6は軸心Oの径方向に貫通した貫通孔であり、その孔径は後に詳述するロック部材3の定径軸部3aの径よりも小さく形成されている。なお、ロック孔6としては、図示した貫通孔以外にも、ロック部材3が係合可能であれば、非貫通の穴であったり、たとえば筒壁部5の縁から切り欠かれた切り欠き孔であってもよい。
「ロック部材3」
ロック部材3は、第2軸103にベース部材9を介して第2軸103と一体回転するように取り付けられている。ベース部材9は、第2軸103に外嵌してねじ締結手段等により固定される円筒状の固定軸部10と、第1軸102側に臨む固定軸部10の端部から径外方向に延設されるフランジ部11と、フランジ部11の外縁から第1軸102側に向けて、軸心O回りに軸心Oと平行に延設される筒壁状のガイド壁部12と、を備えた形状からなる。ガイド壁部12は被ロック部材2の筒壁部5の内側に位置する。
フランジ部11の第1軸102側に臨む面において、軸心Oの径方向内側には、後に詳述するガイドボール17を収容するガイドボール収容体13が付設され、径方向外側には、ロック部材3のガイド機能および後に詳述する圧縮コイルばね15の径外方向端部の着座機能を兼ねるロック部材ガイド体14が付設されている。ガイドボール収容体13には、ガイドボール17を軸心Oの径方向に移動自在にガイドするガイド収容孔13aが貫通形成されている。ロック部材ガイド体14には、ロック部材3を軸心Oの径方向に移動自在にガイドするガイド孔14aが貫通形成されている。また、前記ガイド壁部12には、ロック部材3が径外方向に移動したときにロック部材3の先端周りの振れを抑制する目的で、ロック部材3の先端周りをガイドするガイド孔12aが貫通形成されている。以上のガイド収容孔13a、ガイド孔14a、ガイド孔12aは各孔軸が同一軸上に位置している。
ロック部材3は、定径軸部3aを有しその先端に係合斜面部3bが形成されたピン形状部材からなる。本実施形態では係合斜面部3bは球面部として形成されている。しかし係合斜面部3bはこれに限定されず、側断面視して直線状に形成された斜面部でもよく、概ね先端に向かうにしたがい縮径する形状であれば直面状、曲面状のいずれの面でも適用可能である。定径軸部3aの基端には、圧縮コイルばね15の径内方向端部を着座させるためのフランジ部3cが形成されている。以上の形状からなるロック部材3は、定径軸部3aがロック部材ガイド体14のガイド孔14aに挿通されることで、定径軸部3aが軸心Oの径方向に沿うようにレイアウトされ、図2に示す被ロック部材2から離れたアンロック位置P1と、図4に示すロック位置P2との間を移動する。
ロック部材3は、それぞれにガイドボール収容体13、ロック部材ガイド体14等を伴ったうえで、軸心O回りの円周方向に複数配されている。本実施形態では、ロック部材3は図3に示すように軸心O回りの円周方向に等間隔で4つ配されている。
「ロック部材移動手段4」
本実施形態のロック部材移動手段4は、ロック部材3を常時アンロック位置P1に向けて付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね15と、圧縮コイルばね15の付勢力に抗してロック部材3をロック位置P2に向けて押圧するアクチュエータとしてのソレノイド16と、を備えて構成されている。
なお、本実施形態ではソレノイドを用いているが、本発明に係るロック部材移動手段4はソレノイドに限定されず、たとえばソレノイド以外のアクチュエータ、またはそれ以外のロック部材3を移動させる手段をロック部材移動手段4として適用することができる。
圧縮コイルばね15はロック部材3の定径軸部3aに外嵌されている。圧縮コイルばね15の径外方向端部はロック部材ガイド体14に着座され、径内方向端部はフランジ部3cに着座されている。ロック部材3の基端面は、ガイドボール収容体13のガイド収容孔13aに収容されている鋼球等からなるガイドボール17に当接している。
ソレノイド16は、出力軸16aが第2軸103側に位置して軸心Oと同軸に配され、軸心Oに沿って進退するように、本体部16bが被ロック部材2の固定軸部7に嵌合して固定されている。ソレノイド16はたとえば電磁ソレノイドであり、通電時には出力軸16aが縮退した状態を維持し、非通電時には出力軸16aが前進する。なお、ソレノイド16としては、非通電時に出力軸16aが縮退した状態を維持し、通電時に出力軸16aが前進するソレノイドであってもよいし、また、永久磁石を内蔵した自己保持ソレノイドを用いてもよい。
出力軸16aの先端には押圧部材18が取り付けられている。押圧部材18は、第2軸103側に向かうにしたがい縮径する軸心Oを軸心とした円錐台形状を呈している。押圧部材18の斜面18aはガイドボール17に当接してガイドボール17を介してロック部材3を径外方向に移動させる。つまり、出力軸16aの軸心Oに沿う変位が、出力軸16aとロック部材3との間に介設されるガイド斜面の接触部(斜面18aとガイドボール17との接触部)により、ロック部材3の軸心Oの径方向の変位に変換される。
なお、ガイド斜面とは、出力軸16aまたは出力軸16aの先端に取り付けられた押圧部材18、および、ロック部材3のどちらか一方の部材または両方の部材に設けられた斜面である。また、ガイド斜面がどちらか一方の部材に設けられた場合、ガイド斜面の接触部とは、ガイド斜面と他方の部材または他方の部材に連結する部材(たとえばガイドボール17)との接触部である。そして、ガイド斜面が両方の部材に設けられている場合、ガイド斜面の接触部とは、ガイド斜面同士の接触面である。
以上の構成を有したロック装置1は、防塵等の目的で設けられたハウジング19により覆われている。ハウジング19は、被ロック部材2の固定軸部7とベース部材9の固定軸部10とにそれぞれ軸受20,21を介して支承されている。
「作用」
ロック装置1は、通常時はソレノイド16の出力軸16aが縮退した状態にあり、圧縮コイルばね15がフランジ部3cを軸心Oに向けて付勢していることにより、ロック部材3は図2に示すアンロック位置P1に位置している。
ステアバイワイヤシステムの機能に何らかの異常が生じたとき等、操向ハンドル101と前輪106との間の操舵系を機械的に連結させるときには、ソレノイド16が非通電状態となることにより出力軸16aが前進する。押圧部材18の斜面18aがガイドボール17を径外方向に押しやることにより、ロック部材3が圧縮コイルばね15の付勢力に抗して径外方向に移動する。このとき、筒壁部5のロック孔6とロック部材3との軸心Oの周方向の位置が一致する場合には、ロック部材3がロック孔6にロックされる。また、ロック孔6とロック部材3との軸心Oの周方向の位置が合わない場合には、ロック部材3が筒壁部5の内周面に接触する。このときには、運転者が操向ハンドル101(図1)を若干操舵することにより、筒壁部5が回転してロック部材3の先端が筒壁部5の内周面に対して摺動したうえでロック孔6にロックされる。このときに生ずる摩擦力により被ロック部材2とロック部材3との相対回転速度が減速され、ロック部材3の径内方向への弾かれが抑制され、ロック部材3が確実にロック孔6にロックされる。図6に示すように、ロック部材3の先端を筒壁部5の内周面と同じ曲率の曲面に形成すれば、筒壁部5とロック部材3とが面接触となって大きな摩擦力が得られ、ロック部材3の径内方向への弾かれを一層抑制できる。
ロック部材3がロック位置P2に位置してロック孔6にロックされることにより、第1軸102と第2軸103とが機械的に連結される。ロック部材3はロック位置P2に位置したとき、ロック孔6に対しロック部材3の移動方向に沿う接触代を伴うことなくロックされる。具体的には、ロック部材3の係合斜面部3bが径の小さいロック孔6の縁に接触することによりロック部材3がロック孔6にロックされる。図5は、ロック孔6の孔径を大きくして、ロック部材3の先端周りを、ロック部材3の移動方向に沿う接触代sをもってロック孔6にロックさせた場合を示す。この場合、筒壁部5またはロック部材3に軸心O回りのトルクがかかったままの状態であると、接触代sの範囲にわたりロック部材3との間に摩擦力が生じ、たとえばロック解除のときにロック部材3がロック孔6からスムースに抜けなくなるおそれがある。これに対し、ロック孔6に対しロック部材3の移動方向に沿う接触代を伴うことなくロック部材3をロックさせることで、ロック部材3をロック孔6からスムースに抜けるようにすることができるとともに、ロック時の回転方向ガタがなくなり、ロックさせた状態で転舵するときの異音、フィーリングの悪化を抑制できる。
また、ロック部材移動手段4として、ロック部材3を常時アンロック位置P1に向けて付勢する付勢部材(圧縮コイルばね15)と、付勢部材(圧縮コイルばね15)の付勢力に抗してロック部材3をロック位置P1に向けて押圧するアクチュエータ(ソレノイド16)とを備える構成とすれば、部品点数が少なく、組み付け性に優れたロック装置1となる。
さらに、ソレノイド16を、その出力軸16aが軸心Oに沿って進退するように配し、出力軸16aの変位を、ガイド斜面の接触部(斜面18aとガイドボール17との接触部)によりロック部材3の変位に変換する構成とすることで、一層簡単で組み付け性に優れたロック装置1にすることができる。
また、ロック孔6およびロック部材3を軸心O回りに複数配し、単一のソレノイド16が全てのロック部材3を同時に押圧する構成とすることで、ソレノイド16の個数が一つで済み、ロック装置1の製造コストを低減できる。
「第2実施形態」
図7および図8を参照して、本発明に係る車両用操舵装置のロック装置1の第2実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。第1実施形態では、ロック部材3が径外方向に移動することによりロック孔6にロックされる構成であったのに対し、第2実施形態は、ロック部材3が径内方向に移動することによりロック孔6にロックされる構成である。
被ロック部材2は、第2軸103に外嵌してねじ締結手段等により固定される円筒状の固定軸部31を備えている。第1軸102側に臨む固定軸部31の端部回りは、軸心O回りに軸心Oと平行に延設される筒壁部5を構成する。筒壁部5には、複数のロック孔6が円周方向に等間隔で形成されている。ロック孔6は軸心Oの径方向に貫通した貫通孔であり、第1実施形態同様、その孔径はロック部材3の定径軸部3aの径よりも小さく形成されている。
ロック部材3は、第1軸102にベース部材32を介して第1軸102と一体回転するように取り付けられている。ベース部材32は、第1軸102に外嵌してねじ締結手段等により固定される円筒状の固定軸部33と、第2軸103側に臨む固定軸部33の端部から径外方向に延設される第1フランジ部34と、第1フランジ部34の外縁から第2軸103側に向けて、軸心O回りに軸心Oと平行に延設される外壁部35と、外壁部35の端部から径内方向に延設される第2フランジ部36と、を備えた形状からなる。第2フランジ35の内縁は筒壁部5の外側に同心上に位置する。
第2フランジ部36の第1軸102側に臨む面において、軸心Oの径方向内側には、ロック部材3のガイド機能および圧縮コイルばね15の径内方向端部の着座機能を兼ねるロック部材ガイド体14が付設され、径方向外側には第1実施形態のガイドボール収容体13(図2)に代えて、ロック部材3の径外方向端部周りをガイドするロック部材ガイド体37が付設されている。
ロック部材3は、第1実施形態と同様、定径軸部3aを有しその先端に係合斜面部3bが形成されたピン形状部材からなる。フランジ部3cよりも径外方向寄りには第1実施形態のガイドボール17に代えて押圧部材38と直接的に接触する曲面状の被押圧部3dが形成されている。ロック部材3は、ロック部材ガイド体14,37にガイドされて、図7に示す被ロック部材2から離れたアンロック位置P1と、図8に示すロック位置P2との間を移動する。本実施形態においても、ロック部材3は、それぞれにロック部材ガイド体14,37等を伴ったうえで、軸心O回りの円周方向に複数配されている。
また、第1実施形態と同様、ロック部材移動手段4は、ロック部材3を常時アンロック位置P1に向けて付勢する付勢部材としての圧縮コイルばね15と、圧縮コイルばね15の付勢力に抗してロック部材3をロック位置P2に向けて押圧するアクチュエータとしてのソレノイド16と、を備えて構成されている。
ソレノイド16は、出力軸16aが第2軸103側に位置して軸心Oと同軸に配され、軸心Oに沿って進退するように、本体部16bがベース部材32の固定軸部33に嵌合して固定されている。出力軸16aの先端には押圧部材38が取り付けられている。押圧部材38は、出力軸16aに取り付けられ、軸心Oとの直交面に沿って形成される円板状の基板部38aと、基板部38aの外縁から第2軸103側に向けて軸心Oに沿って形成される円筒形状の押圧壁部38bとを備えた形状からなる。押圧壁部38bの縁には斜面38cが形成されている。斜面38cはロック部材3の被押圧部3dに当接してロック部材3を径内方向に移動させる。被ロック部材2とベース部材32との間には、防塵等の目的で軸受39が設けられている。
「作用」
ロック装置1は、通常時はソレノイド16の出力軸16aが縮退した状態にあり、圧縮コイルばね15がフランジ部3cを軸心Oの径外方向に向けて付勢していることにより、ロック部材3は図7に示すアンロック位置P1に位置している。
ステアバイワイヤシステムの機能に何らかの異常が生じたとき等、操向ハンドル101と前輪106との間の操舵系を機械的に連結させるときには、ソレノイド16が非通電状態となることにより出力軸16aが前進する。押圧部材38の斜面38cがロック部材3の被押圧部3dに当接し、ロック部材3が圧縮コイルばね15の付勢力に抗して径内方向に移動する。筒壁部5のロック孔6とロック部材3との軸心Oの周方向の位置が一致する場合には、ロック部材3がロック孔6にロックされる。また、ロック孔6とロック部材3との軸心Oの周方向の位置が合わない場合には、ロック部材3が筒壁部5の外周面に接触する。そして、運転者が操向ハンドル101(図1)を若干操舵することにより、ロック部材3が軸心O回りに回転してロック部材3の先端が筒壁部5の外周面に対して摺動したうえでロック孔6にロックされる。このときに生ずる摩擦力により被ロック部材2とロック部材3との相対回転速度が減速され、ロック部材3の径外方向への弾かれが抑制され、ロック部材3が確実にロック孔6にロックされる。
本実施形態においても第1軸102と第2軸103との所定の機械的結合力を得ることができる。しかし、ロック部材3を径内方向に移動させる形態では、ロック部材3とロック孔6とのロック位置が軸心O寄りに位置することとなり、結合トルクが小さくなりやすい。このことから、第1実施形態のようにロック部材3を径外方向に移動させてロックさせる形態の方が、ロック位置を軸心Oから遠ざけることができ、装置のコンパクト化と結合トルクの確保の両立を図りやすくなる。
「第3実施形態」
図9および図10を参照して、本発明に係る車両用操舵装置のロック装置1の第3実施形態を説明する。なお、第1実施形態と同じ構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。第1実施形態および第2実施形態では、ソレノイド16の出力軸16aの軸心Oに沿う変位を、ガイド斜面の接触部(第1実施形態においては斜面18aとガイドボール17との接触部、第2実施形態においては斜面38cと被押圧部3dとの接触部)により、ロック部材3の軸心Oの径方向の変位に変換していたのに対し、第3実施形態はリンク機構41により変換している。その他の構成は第1実施形態と同一である。
リンク機構41は、ソレノイド16の出力軸16a側とロック部材3側との間に介設されるリンクアーム44を備えて構成されている。ロック部材3の径内方向端部にはリンク取付座3eが形成されている。ソレノイド16の出力軸16aには、リンク取付座43が形成された押圧部材42が、図示しない軸受を介して出力軸16aに対して相対回転自在に取り付けられている。リンクアーム44は、一端がリンク取付座43において支軸45回りに回転自在に連結され、他端がリンク取付座3eにおいて支軸46回りに回転自在に連結されている。
当該リンク機構41によれば、図9に示すロック部材3がアンロック位置P1にある状態から、出力軸16aが前進すると、リンクアーム44に押されることにより支軸46が径外方向に変位し、ロック部材6が径外方向に移動してロック孔6にロックされる。また、出力軸16aが縮退すると、リンクアーム44に引かれることにより支軸46が径内方向に変位し、ロック部材6が径内方向に移動してアンロック位置P1に位置する。したがって、本実施形態ではロック部材6を径内方向に移動させるための圧縮コイルばね15(図2)は備わっていない。その他の作用および効果は第1実施形態と同じである。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で設計変更が可能である。
1 車両用操舵装置のロック装置
2 被ロック部材
3 ロック部材
4 ロック部材移動手段
5 筒壁部
6 ロック孔
15 圧縮コイルばね(付勢手段)
16 ソレノイド(アクチュエータ)
16a 出力軸
17 ガイドボール
O 軸心
s 接触代

Claims (5)

  1. 同一の軸心上に配される第1軸と第2軸とを機械的に連結する車両用操舵装置のロック装置であって、
    前記第1軸および前記第2軸の内の一方に一体回転するように取り付けられ、前記軸心回りに前記軸心と平行に延設される筒壁部を備え当該筒壁部にロック孔が形成された被ロック部材と、
    前記第1軸および前記第2軸の内の他方に一体回転するように取り付けられ、前記軸心の径方向に沿って、前記被ロック部材から離れたアンロック位置と、ロック位置との間を移動するロック部材と、
    前記ロック部材を移動させるロック部材移動手段と、を備え、
    前記ロック位置において、前記ロック孔と前記ロック部材との前記軸心の周方向の位置が一致する場合に前記ロック部材が前記ロック孔にロックされ、前記ロック孔と前記ロック部材との前記軸心の周方向の位置が合わない場合に前記ロック部材が前記筒壁部に接触することを特徴とする車両用操舵装置のロック装置。
  2. 前記ロック部材は、定径軸部を有しその先端に係合斜面部が形成されたピン形状部材からなり、
    前記ロック孔の孔径は前記ロック部材の定径軸部の径よりも小さく形成され、
    前記係合斜面部が前記ロック孔の縁に接触することにより前記ロック部材が前記ロック孔にロックされることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置のロック装置。
  3. 前記ロック部材移動手段は、
    前記ロック部材を常時アンロック位置に向けて付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材の付勢力に抗して前記ロック部材をロック位置に向けて押圧するアクチュエータと、
    を備えて構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用操舵装置のロック装置。
  4. 前記アクチュエータはその出力軸が前記軸心に沿って進退するように配され、
    前記出力軸の変位が当該出力軸と前記ロック部材との間に介設されるガイド斜面の接触部により前記ロック部材の変位に変換されることを特徴とする請求項3に記載の車両用操舵装置のロック装置。
  5. 前記ロック孔および前記ロック部材は前記軸心回りに複数配され、単一の前記アクチュエータが全てのロック部材を同時に押圧することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両操舵装置のロック装置。
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