JP2014181168A - 黒鉛材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微粉砕された原材料コークスを用い高密度、高強度の黒鉛材料が得られ、かつ着火及び発火しにくい製造方法を提供する。
【解決手段】黒鉛材料の製造方法は、コークス粉に第1のバインダピッチを加え、閉鎖空間で混練しコークス粉の集合体を形成する段階と、空気または酸素を導入しながら前記コークス粉の集合体を混練し粒状の生コークスを得る段階とからなるコーキング工程と、前記生コークスに第2のバインダピッチを加え混練しバインダ結合体を得るバインダ結合体形成工程と、前記バインダ結合体を粉砕し粉砕原料を得る粉砕工程と、前記粉砕原料を成形し成形体を得る成形工程と、前記成形体を焼成し焼成体を得る焼成工程と、前記焼成体を黒鉛化し黒鉛材料を得る黒鉛化工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、黒鉛材料及びその製造方法に関する。
黒鉛材料は、シリコン単結晶引き上げ装置用部材、放電加工用電極、太陽電池などに用いられる多結晶シリコン用鋳型、ホットプレス用部材など多岐にわたる産業分野に使用されている。このような黒鉛材は、一般的に下記の(1)〜(6)の工程に従って製造されることが知られている。
(1)原材料コークスの粉砕原料(骨材)を得る一次粉砕工程(図2のステップS10)
(2)ピッチと、原材料コークスの粉砕原料(骨材)とのバインダ結合体(混練物)を得るバインダ結合体形成工程(混練工程;図2のステップS11)
(3)混練物を粉砕し、成形原料を得る二次粉砕工程(図2のステップS12)
(4)成形原料を成形し成形体を得る成形工程(図2のステップS13)
(5)成形体を加熱することにより、揮発分を除去し焼成体を得る焼成工程(図2のステップS14)
(6)焼成体を焼成工程よりも高い温度で熱処理し、黒鉛化する黒鉛化工程(図2のステップS15)
黒鉛材料の骨材である原材料コークスは、ピッチをコーキングして得られた材料である。原材料コークスは、製造する際に原材料のピッチから熱分解ガスが発生し、内部に大量の気孔を有する多孔質の原材料である。黒鉛材料は大量の気孔を含有するコークスを原材料としているので、高密度の材料を得られにくい。
このため、骨材であるコークスを細かく粉砕し製造することにより、さらに高強度、高密度の黒鉛材料を得ることができる。それは以下の理由による。
(1)骨材を細かく粉砕し原材料コークスそのものに含まれる気孔を少なくすることにより高密度の黒鉛材料が得られる。
(2)細かく粉砕した原材料コークスをバインダで結合し、きめの細かな組織にすることにより気孔サイズを小さくし高強度の黒鉛材料が得られる。
黒鉛材料は、原材料コークスを、バインダと共に混練して得られた混練物を粉砕し、成形、焼成、黒鉛化して得られるので、きめの細かい組織を有する多孔質の材料である。
黒鉛材料の原材料である原材料コークス自体は結合力が弱いため、ピッチが原材料コークスを結合する役割を果たしている。特に有機成分(揮発分)をほとんど含有しないか焼コークスは、結合力をほとんど持っていない。一方、ピッチは、溶融し原材料コークスを結合した後そのまま炭素化するので、原材料コークス同士を結びつけることができる。ピッチは、炭素化する際にその一部が熱分解し、分解ガスとなって揮散する。ピッチの添加量が少なすぎるとバインダとしての機能が不足し、高密度、高強度の黒鉛材料を得ることは難しい。一方、ピッチの添加量が多すぎると、大量の分解ガスが発生し炭素材料の気孔が増え、高密度、高強度の黒鉛材料が得られにくい上に、内部クラックなどの原因となる。
高密度、高強度の黒鉛材料を得るために特許文献1では、「平均粒径が15ミクロン以下の生ピッチコークスと、平均粒径が44ミクロン以下のか焼ピッチコークスを主体とした配合物にコールタールピッチを添加してなる特殊炭素材用組成物であって、前記生ピッチコークスとか焼ピッチコークスからなる配合物100重量部のうち、生ピッチコークスが40重量部以上であることを特徴とする特殊炭素材用組成物(黒鉛材料)。」が記載されている。
具体的にこの文献における製造方法では、特殊炭素材の主原料として、生ピッチコークスと、か焼ピッチコークスとを使用することにより、両原料の微粒子とコールタールピッチとの相容性などを改善し、黒鉛の構造の形成、素材内の均一性を一段と向上させることにより、従来の生石油コークスとか焼コークスとの組合せ原料では得られなかった高耐酸化性及び特に高強度かつ高密度で、高純度の特殊炭素材を得ることが記載されている。
また、特許文献1に記載の製造方法では生ピッチコークスなど、揮発分を含有し、骨材自身が粘結性を有する原材料コークスを用いているので、分解ガスが発生することにより気孔を形成しやすいバインダの添加量を減らすことができ、高密度、高強度の黒鉛材料が得られている。
また、特許文献2には、「炭素質主原料に結合剤(バインダ)を配合し、結合剤の融点以上の温度域で混練する工程において、所定量の結合剤を少なくとも2回以上に分割添加混練することを特徴とする特殊炭素材の混練方法。」が記載されている。このような少量ずつのバインダピッチの添加では、捏合物は、一度にペースト状にならず、表面積の大きい粉体に近い状態であること、更にニーダーの混練温度付近の熱ガスを吹き込めば、揮散ガスを迅速に排除できると共に混練が一定になるために炭素材の物性変動を小さくできることが記載されている。
特開平4−228412号公報 特開平5−238716号公報
しかしながら、微粉炭の粉塵爆発などで知られているように、原材料コークスは可燃性物質である。原材料コークスは細かく粉砕しメジアン径が小さくなると比表面積が大きくなり、化学的反応性が高く、酸素などと反応しやすい。特に揮発分を含有する生コークスは、化学的反応性が特に高く、酸素などと反応しやすい。
加熱されたニーダーにこのように微粉砕されたコークスを添加し、加熱しながら混練すると、コークスと酸素が結合し、着火することがある。特に加熱されたニーダーでは、着火限が無くても、加熱したコークス自体が着火源となり発火することがある。特に生コークスを原材料に用いると着火及び発火が起きやすくなる。
また、粘結性が強く揮発分の高い生コークスは、前の粉砕工程でも着火しやすく、揮発分の多い生コークスの粉砕には着火しないように窒素雰囲気で粉砕するなど特別の粉砕装置を必要とする。
このため、組織の細かな高密度、高強度の黒鉛材料を得るために、揮発分の高い細かな原材料コークスを用いると、原材料が着火しやすいためリスクがある。
本発明では、微粉砕された原材料コークスを用い高密度、高強度の黒鉛材料が得られ、かつ着火及び発火しにくい製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の黒鉛材料の製造方法は、コークス粉に第1のバインダピッチを加え、閉鎖空間で混練しコークス粉の集合体を形成する段階と、空気または酸素を導入しながら前記コークス粉の集合体を混練し粒状の生コークスを得る段階とからなるコーキング工程と、前記生コークスに第2のバインダピッチを加え混練しバインダ結合体を得るバインダ結合体形成工程と、前記バインダ結合体を粉砕し粉砕原料を得る粉砕工程と、前記粉砕原料を成形し成形体を得る成形工程と、前記成形体を焼成し焼成体を得る焼成工程と、前記焼成体を黒鉛化し黒鉛材料を得る黒鉛化工程と、を含む。
(2)本発明の一形態として、例えば、前記バインダ結合体形成工程で使用する第2のバインダピッチの量よりも、前記コーキング工程で使用する第1のバインダピッチの量の方が多い。
(3)本発明の一形態として、例えば、前記コークス粉の集合体を形成する段階は、前記第1のバインダピッチの軟化点以上の温度環境下で行われる。
(4)本発明の一形態として、例えば、前記コーキング工程は、得られる生コークスが粒状になった段階で終了し、引き続き連続して前記第2のバインダピッチを加え、バインダ結合体形成工程を開始する。
(5)本発明の一形態として、例えば、前記コーキング工程と、バインダ結合体形成工程とは、同一の混練装置で連続して行われる。
本発明によれば、コーキング工程によって得た、コークス粉と、炭化した第1のバインダピッチとからなる粒状の生コークスを用いて、バインダ結合体形成工程(混練工程)の原材料を得ることを特徴にしている。したがって、メジアン径が小さく比表面積の大きいコークス粉を酸素に接触させることなく黒鉛材料を製造することができる。このため、微細な組織を有する高密度、高強度の黒鉛材料を着火することなく形成することができる。
本発明の一実施形態による黒鉛材料の製造方法の製造工程を示すフロー図 従来の黒鉛材料の製造方法の製造工程を示すフロー図 本発明の一実施形態による黒鉛材料の製造方法のバインダ結合体形成工程までを示す模式図 従来の黒鉛材料の製造方法のバインダ結合体形成工程までを示す模式図
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本明細書においてメジアン径とは50%体積累積径を示し、径とは直径のことを示す。
本明細書において、粘結性とは、特に石炭および炭素系材料に使用される用語であり、軟化状態を経て炭化しうる性質のことを示し、軟化状態においては粘着性を有しているので互いに結合することができる。
本明細書において、「バインダピッチ」とは、「ピッチ」に包含される。バインダピッチとは、混練、混合の際に添加する目的で使用するピッチを示している。他にも、ピッチには含浸のために使用される含浸ピッチなどもある。含浸ピッチでもバインダピッチであっても、ピッチとしては同じものを使用することができる。
本実施形態の黒鉛材料の製造方法は、基本的に以下の(a)〜(f)の工程を備える。
(a)コークス粉に第1のバインダピッチを加え、閉鎖空間で混練しコークス粉の集合体を形成する段階と、空気または酸素を導入しながら前記コークス粉の集合体を混練し粒状の生コークスを得る段階とからなるコーキング工程
(b)前記生コークスに第2のバインダピッチを加え混練しバインダ結合体を得るバインダ結合体形成工程
(c)前記バインダ結合体を粉砕し粉砕原料を得る粉砕工程
(d)前記粉砕原料を成形し成形体を得る成形工程
(e)前記成形体を焼成し焼成体を得る焼成工程
(f)前記焼成体を黒鉛化し黒鉛材料を得る黒鉛化工程
図1は本発明の一実施形態による黒鉛材料の製造方法の製造工程のフロー図を示し、図2は従来の黒鉛材料の製造方法の製造工程のフロー図を示す。更に図3は本発明の一実施形態による黒鉛材料の製造方法のバインダ結合体形成工程までを模式図で詳しく示し、図4は従来の黒鉛材料の製造方法のバインダ結合体形成工程までを模式図で示す。
図3に記載されている本実施形態の製造方法におけるバインダ結合体形成工程までを以下に説明する。図3に記載されている内容は、図1のS1〜S2に該当する。
図3(A)は、コークス11を示している。コークス11は、層状の結晶が発達している代わりに内部に主にコーキング収縮によって生じた大きな気孔11aを有している。図3(B)は、前記コークス11を粉砕したコークス粉12を示している。図3(A)で見られたコークス内部の大きな気孔11aは、細かく粉砕することによって無くなっている。図3(C)は、コークス粉12に第1のバインダピッチ1を添加してできたコークス粉の集合体13を示している。
図3(D)は、コークス粉の集合体13に空気または酸素を導入しながら混練し得られた粒状の生コークス14を示している。前記第1のバインダピッチ1は、炭化することによって、コークス粉を結合した状態で炭化し、バインダピッチの炭化物2に変化している。図3(E)は、粒状の生コークス14に第2のバインダピッチ3を添加して形成されたバインダ結合体15を示す。
図4に記載されている内容は、図2のS10〜S11に該当する。図4に記載されている従来の製造方法のバインダ結合体形成工程について以下に説明する。
図4(A)は、コークス21を示している。コークス21は、層状の結晶が発達している代わりに内部に主にコーキング収縮によって生じた大きな気孔21aを有している。図4(B)は、前記コークス21を粉砕したコークス粉22を示している。図4(A)で見られたコークス内部の大きな気孔は、細かく粉砕することによって無くなっている。ここまでは、実施形態の黒鉛材料の製造方法と基本的に同一であるが、使用するコークスの種類、特性はそれぞれの製造方法に応じて適宜選択できる。
図4(E)は、コークス粉22にバインダピッチ4を添加して形成されたバインダ結合体25を示す。
以下に本発明の黒鉛材料の製造方法におけるバインダ結合体形成工程までを、図面を参考にしつつ、従来の黒鉛材料の製造方法と比較し簡単に説明する。
本発明において、コーキング工程では、まずコークス粉に第1のバインダピッチ1を加え、閉鎖空間で混練することによりコークス粉12同士を結合し、コークス粉の集合体13を形成する。コークス粉が存在する段階では、微粉砕されメジアン径の小さいコークス粉12は比表面積が大きいので着火しやすいが、一旦コークス粉の集合体13が形成されると比表面積が小さくなり、加熱に際し蒸発潜熱が必要となる第1のバインダピッチ1を含有するので着火しにくくすることができる(図3(C))。
コーキング工程では、次に、得られたコークス粉の集合体13に空気または酸素を導入しながら混練し、粒状の生コークス14を得る。この段階が終了すると、コークス粉12に加えられた第1のバインダピッチ1は炭化し、バインダピッチの炭化物2に変化している(図3(D))。
本発明において、バインダ結合体形成工程では、更に第2のバインダピッチ3を加え、バインダ結合体15を得ている(図3(E))。前記コーキング工程で形成された生コークス14は粒状になっているので比表面積が小さく着火しにくくなっている上に、きめ細かな組織を有している。更に第2のバインダピッチ3を加え粘着性を付与することにより、成形性を良くし、粘結性を高め、高密度、高強度の黒鉛材料が得られるようになる。
これに対し従来の黒鉛材料の製造方法では、コークス粉22にバインダピッチ4を加え、直接バインダ結合体25を形成している。このため、空気または酸素を導入すると酸化するので、コークス粉22が着火しないように、メジアン径の大きなコークスを使う、揮発分の小さなコークスを使うなど、使用可能なコークスの種類が制約される(図4(E))。
以下に本実施形態の黒鉛材料の製造方法についてステップ毎に詳しく説明する。
<コーキング工程の説明;図1のステップS1>
本実施形態において閉鎖空間とは、周囲を囲まれた空間のことを示している。具体的には例えば、混練装置に蓋をした状態など、ガスの拡散が制限される環境のことを示し、気密性までは要求しない。混練装置に蓋をした状態などガスの拡散が制限される環境であれば、外部からの空気、酸素の流入を制限されるので酸素濃度を低く維持することができ、後述するようにコークス粉又は生コークスに着火しにくくすることができる。
本発明において、空気または酸素を導入するとは、どのような方法でも良い。外部からブロアー空気または酸素を送り込んでも良いし、混練装置内で発生する第1のバインダピッチの分解ガスを吸引することにより、外部から空気または酸素を取り込んでも良い。
本発明のコークス粉の原材料は、特に限定されない。石油系コークス、石炭系コークス及びそれらの生コークス、か焼コークスなどどのようなものでも良い。これらのコークスを微粉砕しコークス粉を得ることができる。コークス粉のメジアン径は特に限定されないが、例えば、3〜15μmに粉砕されたコークス粉が利用できる。
微粉砕したコークス粉は、比表面積が大きいので熱を加えると、雰囲気中に含まれる酸素と反応し、酸化しやすくなる。コークス粉は、揮発成分が少ないあるいは含まれていないので気化熱を奪われることなく容易に加熱することができ、一旦反応が進み始めると急激に温度が上昇し着火あるいは発火する。本実施形態の黒鉛材料の製造方法は、まず閉鎖空間内でコークス粉と第1のバインダピッチとが混練されることによりコークス粉同士を第1のバインダピッチで結合し比表面積を小さくし、酸素との反応性を小さくすると同時に、揮発成分を添加することにより加熱しにくくする。引き続き、空気または酸素を導入することによって熱を奪いながら第1のバインダピッチに含まれる揮発分を徐々に揮散させることができる。さらに酸素には、第1のバインダピッチを重縮合させる作用があり、第1のバインダピッチのコークス化を促進する作用がある。空気または酸素を導入しながらコークス粉の集合体を混練することにより、第1のバインダピッチをコーキングすることができる。第1のバインダピッチによる結合により、比表面積の大きなコークス粉を酸素と接触させることなく加熱混練するコーキング方法を経ることによって、内部に含まれる気孔の少ないきめ細かな組織の生コークスを製造することができる。
<バインダ結合体形成工程の説明;図1のステップS2>
次に、得られた生コークスに第2のバインダピッチを加えて混練し、バインダ結合体を得る。前記工程で得られた生コークスは、原材料として使用した第1のバインダピッチから揮発分が除去されているので、軟化しにくく粘結性が失われ、そのまま圧力を加えても十分に高密度の黒鉛材料を得ることができない。バインダ結合体形成工程でバインダを添加し混練することにより、成形工程での成形性を付与することができる。
バインダ結合体形成工程では、コーキング工程で添加された第1のバインダピッチは揮発分が少なくなり粘結性が失われているので、粘結性を付与するために再度バインダピッチを添加する。バインダ結合体形成工程では、コーキング工程で形成された生コークスの細かな気孔に第2のバインダピッチが含浸される。ここで添加する第2のバインダピッチの量は、生コークス内部の細かな気孔を塞ぐ程度に加えられれば良い。バインダ結合体形成工程の第2のバインダピッチの量は、過剰に添加すると本工程で生コークスが大きな塊を形成し、混練しにくくなる。また、第2のバインダピッチを大量に添加すると、後の焼成工程で第2のバインダピッチから大量の分解ガスが発生し、炭素材料の気孔が増え、高密度、高強度の黒鉛材料が得られにくい上に、内部クラックなどの原因となり得る。したがって、バインダ結合体形成工程での第2のバインダピッチの量は、コーキング工程で使用した第1のバインダピッチの量よりも少ないことが望ましい。
言い換えると、投入するバインダピッチ(第1のバインダピッチ及び第2のバインダピッチの総量)は、コーキング工程で大半(半分以上)が使用され、残部がバインダ結合体形成工程で使用されることが好ましい。コーキング工程では、コークス粉と、第1のバインダピッチの炭化物とからなる生コークスが製造される。コークス粉は、コーキング工程の前に熱処理を受け炭化しているのでほとんど炭化は進行しない。一方第1のバインダピッチは、多量の揮発分を有しているのでコーキング工程で多量の気孔を形成しながらコーキングされる。使用するバインダピッチは、あらかじめコーキング工程で大部分を使用し、十分に炭化させ、バインダ結合体形成工程では少量の第2のバインダピッチを添加し、気孔をできるだけ少なくした上で粘結性を確保する。第2のバインダピッチには、粘着性を付与することによって成形工程での接着力を確保するためのものであり、コーキング工程での第1のバインダピッチよりも少なくなるように加えることが好ましい。
更に望ましくは、バインダ結合体形成工程での第2のバインダピッチの量は、コーキング工程で使用した第1のバインダピッチの量の15〜25%であることが望ましい。バインダ結合体形成工程での第2のバインダピッチの量が、コーキング工程で使用した第1のバインダピッチの量の25%を超えると、余剰なバインダピッチが前記粒状の生コークスの表面に多量に残留することにより、バインダ結合体形成工程で生コークスの大きな塊が形成され混練しにくくなる。また、バインダ結合体形成工程での第2のバインダピッチの量が、コーキング工程で使用した第1のバインダピッチの量の25%を超えると、焼成工程で第2のバインダピッチから大量の分解ガスが発生し炭素材料の気孔が増え、高密度、高強度の黒鉛材料が得られにくい上に、内部クラックが発生しやすくなる。バインダ結合体形成工程での第2のバインダピッチの量が、コーキング工程で使用した第1のバインダピッチの量の15%以上であると、コーキング工程で形成された生コークスに十分な粘結性を付与できるので高密度、高強度の黒鉛材料を得ることができる。
また、コーキング工程で得られた生コークスは、コークス粉と炭化した第1のバインダピッチとの集合体であり、きめ細かな組織を有しているので、粉砕することなくそのまま第2のバインダピッチを加え混練することにより、黒鉛材料の製造に使用可能なバインダ結合体を得ることができる。
このような方法で黒鉛材料を製造しているので生コークスが微粉砕されることなくバインダピッチ(第1及び第2のバインダピッチ)を加えそのまま混練しているので生コークスを着火及び発火しにくくすることができる。また、本発明の生コークスは、微粉砕されたコークス粉を用いて製造されているので、大きな気孔がもともと含まれることが無く、気孔の少ない高密度、高強度の黒鉛材料を提供することができる。
コーキング工程で使用する第1のバインダピッチは、特に限定されない。たとえば、石油系ピッチ、石炭系ピッチなどが利用できるが、中でも石炭系ピッチを使用することが好ましい。石炭系ピッチは芳香環が多く含まれているので、炭化の進行したコークスとの馴染みが良く、速やかにコークス粉の集合体を形成することができ、コークス粉への着火の防止効果が高い。
コーキング工程で使用する第1のバインダピッチの軟化点は特に限定されないが、60〜100℃のピッチを使用することが好ましい。軟化点が60℃以上であると、炭化収率が高いので、効率良く生コークスを製造することができる。軟化点が100℃以下であると、速やかに溶融させることができるので、速やかにコークス粉の集合体を形成することができ、コークス粉への着火の防止効果が高い。
<粉砕工程の説明;図1のステップS3>
本発明の粉砕工程は、生コークスと、バインダピッチ(第1及び第2のバインダピッチ)とからなるバインダ結合体を粉砕する。下記に述べるように、粉砕原料のメジアン径は、出発原料のコークス粉のメジアン径よりも大きいことが望ましく、さらに望ましくはコークス粉のメジアン径の150%以上であることが望ましい。粉砕工程では、バインダ結合体の軟らかい部分から粉砕される。
バインダ結合体は、バインダ結合体形成工程で添加された第2のバインダピッチ、コーキング工程で加えられた第1のバインダピッチの炭化物、コークス粉とからなる。硬い順に、「コークス粉」、「コーキング工程で加えられた第1のバインダピッチの炭化物」、「バインダ結合体形成工程で添加された第2のバインダピッチ」となり、最も硬いコークス粉は、最も粉砕されにくい部分である。また、粘結性は、小さい順に「コークス粉」、「コーキング工程で加えられた第1のバインダピッチの炭化物」、「バインダ結合体形成工程で添加された第2のバインダピッチ」となり、コークス粉は、最も粘結性が無い。しかしながら、粉砕原料のメジアン径がコークス粉のメジアン径よりも小さくなるように粉砕すると、さらにコークス粉を細かくするように作用するので、粘結性の無いコークス粉の破断面が露出する。粘結性の無いコークス粉の破断面が露出しないよう、粉砕原料のメジアン径は、コークス粉のメジアン径よりも大きくすることが望ましく、さらに粘結性の無いコークス粉の破断面が露出しないよう、粉砕原料のメジアン径はコークス粉のメジアン径の150%以以上であることが望ましい。粒状の生コークスは、第1のバインダピッチが炭化して形成された細かな気孔に第2のバインダピッチが含浸されているので、粉砕してもその破断面には、第2のバインダピッチが露出しやすく、粘結性を有している。
本発明の粉砕工程は、どのような粉砕機を用いても良く特に限定されない。ピンミル、ハンマーミルなど市販の粉砕機によって粉砕することができる。
<成形工程の説明;図1のステップS4>
本発明の成形工程はどのような方法を用いても良く特に限定されない。例えば、型押し成形、CIP成形(Cold Isostatic Press)などどのような方法でも利用することができる。また成形圧力は、特に限定されない。例えば20〜5000MPaの成形圧力で成形することができる。型押し成形では、一軸方向の加圧になり、扁平な粉砕原料の粒子が加圧方向に直交する平面に配列する傾向が高く方向性がつきやすいのに対し、CIP成形では、全方向から均等に加圧されるので方向性のつきにくい(異方比の小さな)黒鉛材料を得ることができる。
<焼成工程の説明;図1のステップS5>
本発明の焼成工程は、どのような方法を用いても良い。たとえば、電気炉、燃焼炉などどのような方法でも利用することができる。焼成工程は、後の黒鉛化工程と同様に成形体あるいは焼成体を加熱するための工程である。焼成工程では、後の黒鉛化工程で割れないよう成形体の揮発分を十分に除去することが目的であり、揮発分の大半が除去できていること、昇温速度が、成形体の割れを誘発しない程度に遅いことが望ましい。望ましい処理温度は、800〜1500℃である。処理温度が800℃以上であれば、成形体の炭素化が十分に行われているので、後の黒鉛化工程で急激に加熱しても成形体にかかる熱衝撃を小さくすることができ、割れにくくすることができる。成形体から発生する分解ガスは1500℃までにほぼ収束するので、1500℃を超える温度で焼成しても、黒鉛化工程の割れ易さにほとんど影響を与えない。1500℃を超える温度で処理しても、熱エネルギーは無駄になるので、1500℃以下の処理温度で焼成されることが好ましい。
成形体を焼成する際の昇温速度は、成形体内部に発生する温度差に応じて適宜設定することができる。例えば、200×100×30mmのサイズの成形体であれば、20℃/hr以下の昇温速度で焼成することができ、例えば1000×500×300mmの成形体であれば、1℃/hr以下の昇温速度で焼成することができる。
<黒鉛化工程の説明;図1のステップS6>
本発明の黒鉛化工程は、どのような方法を用いても良い。アチェソン炉、誘導炉などを利用することができる。黒鉛化は、用途に応じて適宜処理温度を設定することができ、例えば2000〜3200℃の処理温度で黒鉛化することができる。
<その他>
コーキング工程のコークス粉の集合体を形成する段階は、第1のバインダピッチの軟化点以上の温度環境下で行われることが好ましい。コーキング工程のコークス粉の集合体を形成する段階では、空気あるいは酸素の供給されない閉鎖空間内でコークス粉をピッチによって結合しコークス粉の比表面積を小さくすると共に、蒸発潜熱を有するピッチを混合(混練)することによって、急速な酸化反応の起きにくい原材料を調整することを目的とする。コークス粉の集合体を形成する段階が速やかに行われるためには第1のバインダピッチの軟化点以上の温度環境下で行われることが好ましい。第1のバインダピッチの軟化点以上の温度環境下であれば、第1のバインダピッチが液状で存在するので、機械的な摩擦力を特に必要とすることなく混合までの時間を短くすることが出来る。混合までの時間を短くすることにより、混練装置内に残留する空気または酸素との接触時間を短くすることができるので、コークス粉が着火しにくくすることができる。望ましいコーキング工程のコークス粉の集合体を形成する段階の温度は、150℃〜300℃でありかつ使用する第1のバインダピッチの軟化点以上の温度である。150℃であれば第1のバインダピッチを十分に軟化させることができ混合の時間を短縮することができる。300℃以下であれば第1のバインダピッチをゆっくりと加熱することができるので後述するように混練装置の摩擦力と熱との相互作用によって粒状の生コークスを形成することができる。
尚、バインダピッチ(第1及び第2のバインダピッチ)の軟化点は、JIS K2425−2006の環球法によって測定することができる。
コーキング工程は、得られる生コークスが粒状となった段階で終了し、引き続き連続して第2のバインダピッチを加え、バインダ結合体形成工程を開始することが好ましい。コーキング工程では、混練装置の機械的摩擦力が作用し、コークス粉と第1のバインダピッチとが混練される。第1のバインダピッチは時間の経過と共に熱と雰囲気の酸素の作用で熱分解し、重合度を高めていく。第1のバインダピッチの熱分解と共に、コークス粉とバインダピッチとの混合物は、湿った粉末状(湿粉状)から1〜30mm程度の粒状に変化していく。湿粉状のコークス粉と第1のバインダピッチとの混合物は、混練装置のインペラーと壁面との間で摩擦力と熱とを受け第1のバインダピッチの熱分解が促進される。ピッチの熱分解が進むにつれて、1〜30mm程度の粒状に変化していくので、混練装置のインペラーと壁面との間に挟まれても、転がるように作用し、摩擦力、熱を受けにくくなる。また、大きな粒は混練装置のインペラーと壁面との間に挟まれることはなく、摩擦力、熱とも受けにくい。このため、コークス粉と第1のバインダピッチとの混合物が粒状になった段階で第1のバインダピッチの熱分解の進行が鈍化する。この段階で本発明における生コークスが形成される。さらに継続し混練を続けると、第1のバインダピッチの熱分解が少しずつ進行し粒が硬くなり、粒の表面が少しずつ研磨され、粉が発生するようになる。遅くとも粉が発生し始める段階までにコーキング工程を終了することが好ましい。粉が形成され始めると、生コークスの比表面積が大きく変化するので次のバインダ結合体形成工程で必要とされる第2のバインダピッチの量が不安定になり、得られる黒鉛材料の強度及び密度が不安定になり、高強度、高密度の黒鉛材料が得られにくくなる。
コーキング工程が終了した後、第2のバインダピッチを加えることによってバインダ結合体形成工程が開始される。
コーキング工程と、バインダ結合体形成工程とは、同一の混練装置で連続して行われることが好ましい。コーキング工程と、バインダ形成工程とは共にバインダピッチ(第1及び第2のバインダピッチ)が溶融あるいは熱分解できるように加熱した環境下で混練が行われる。コーキング工程と、バインダ結合体形成工程とは、同一の混練装置で連続して行われることによってコーキング工程で得られた生コークスが冷めることなく、引き続きバインダ形成工程を開始することができる。コーキング工程で形成された生コークスを、混連を中断あるいは装置を変えるなどすると、生コークスが冷めてしまう。生コークスの冷め方は、外気温、風速などによって左右され、後のバインダ結合体形成工程での混和のされ方に影響を与えるので、コーキング工程と、バインダ結合体形成工程とは、同一の混練装置で連続して行われることが好ましい。
バインダ結合体形成工程に使用する第2のバインダピッチは、コーキング工程で使用した第1のバインダピッチと同一であっても良いし、異なっていても良く、たとえば、石油系ピッチ、石炭系ピッチなどが利用できる。またバインダ結合体形成工程に使用する第2のバインダピッチとコーキング工程で使用する第1のバインダピッチと同一であると、ピッチが炭化して形成された黒鉛材料組織は、不純物、結晶化度が類似するので、均質な黒鉛材料が得られ、欠陥の少ない高強度の黒鉛材料が得られると考えられる。バインダ結合体形成工程に使用するバインダピッチの軟化点は特に限定されない。例えば軟化点が60〜100℃のピッチを利用することができる。
以下に本発明の実施例及び比較例を順に説明する。
<コーキング工程>
混練装置は、双腕型ニーダーを使用した。双腕型ニーダーの壁面及び底面にはジャケットを有し、ジャケット内に熱媒オイルが充填され、内部のヒーターによって温度制御されている。双腕型ニーダーの混練部は上部に開口を有しているが、開口を蓋で覆うことにより混練部を閉鎖することができる。開口を蓋で覆うことによって混練部と外部との気体の移動を制限することができる。
メジアン径14μmとなるように粉砕されたか焼コークスのコークス粉と、軟化点 85℃の固形の石炭系の第1のバインダピッチとを原材料とし、コーキング工程を行った。
まずコークス粉5kgと、第1のバインダピッチ2.3kgを熱媒オイルによって230℃に温度制御された混練装置(双腕型ニーダー)に投入し、蓋をして混練部を閉鎖したまま5分間保持し、コークス粉と第1のバインダピッチとを加熱した。加熱後、双腕型ニーダーのインペラー(羽根)を回転し、コークスと第1のバインダピッチとを混合しながらインペラーと混練装置の壁面との間で、圧縮、剪断作用を与えた。インペラーの回転開始後30分で内容物(コークス粉と第1のバインダピッチとの混合物)の温度が第1のバインダピッチの融点を超えさらに185℃に到達した時点で蓋を解放した。この時点では内容物は湿粉状(湿った粉状)であった。さらに混練を続けると次第に内容物が粒状に成長していった。インペラーの回転開始から240分経過した時点では内容物が1〜20mm程度で表面に光沢を有する粒状に成長し実施例における生コークスが形成されていた。
コーキング工程において、内容物には着火することはなかった。
<バインダ結合体形成工程>
インペラーの回転開始から240分経過した時点で、インペラーが回転した状態のまま引き続きさらに第2のバインダピッチを0.5kg投入した。ピッチは、固形であって、コーキング工程と同じものを使用した。第2のバインダピッチを加えると、前記工程で形成された生コークスは、互いに絡まりあい、餅状の1つの塊に成長した。時間と共に内容物は解砕され、バインダ結合体形成工程においてピッチを投入してから30経過した時点で最大の塊が、30〜50mm程度まで開催された時点で排出し冷却した。
バインダ結合体形成工程において、内容物には着火することはなかった。
<粉砕工程>
前記工程で得られたバインダ結合体を、粉砕機(ピンミル)を用いて粉砕した。粉砕機で繰り返し粉砕することにより、メジアン径30μmの粉砕原料を得た。
<成形工程>
前記工程で得られた粉砕原料をラバーバックに充填し、蓋を被せ密封しCIP成形機で成形した。CIP成形機の圧力は100MPaであった。成形工程によって、70×150×200mmの成形体が得られた。
<焼成工程>
前記工程で得られた成形体を焼成缶に詰め、900℃の処理温度で焼成し焼成体を得た。焼成工程の昇温速度は、20℃/hrであった。
<黒鉛化工程>
前記工程で得られた、焼成体を黒鉛の容器に詰め、誘導炉を用いて2500℃まで加熱し、黒鉛材料を得た。得られた黒鉛材料を切断すると、内部クラックなどのない緻密で微細な組織の断面が得られていた。
さらに、得られた黒鉛材料からテストピースをサンプリングし、かさ密度、曲げ強度を測定した。かさ密度は、1.73g/cm、曲げ強度は、31MPaであった。
比較例
メジアン径が7μmとなるように粉砕された石炭系の生コークスのコークス粉と、軟化点85℃の固形の石炭系ピッチとを原材料とし、混練工程を行った。この混練工程は、実施例のバインダ結合体形成工程に相当する。生コークスは、水分4%、揮発分12%を含有する。生コークス自体は、自然発火しやすいので、水分が加えられている。このためロータリーキルンで乾燥し水分を除去しそのまま粉砕してコークス粉を得た。
尚、揮発分はJIS M8812に準じて測定することができる。
実施例と同じ混練装置にコークス粉と、バインダとを投入し、蓋を解放したまま混練を続けると、内容物の温度が上昇し生コークスに着火し、赤熱するようになり、混練することが出来なかった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更又は応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
本発明によれば、微細な組織を有する高密度、高強度の黒鉛材料を安全かつ効率的に形成することができこととなる。
1 第1のバインダピッチ
2 バインダピッチの炭化物
3 第2のバインダピッチ
4 バインダピッチ
11 コークス
11a 気孔
12 コークス粉
13 コークス粉の集合体
14 生コークス
15 バインダ結合体
21 コークス
21a 気孔
22 コークス粉
25 バインダ結合体

Claims (5)

  1. コークス粉に第1のバインダピッチを加え、閉鎖空間で混練しコークス粉の集合体を形成する段階と、空気または酸素を導入しながら前記コークス粉の集合体を混練し粒状の生コークスを得る段階とからなるコーキング工程と、
    前記生コークスに第2のバインダピッチを加え混練しバインダ結合体を得るバインダ結合体形成工程と、
    前記バインダ結合体を粉砕し粉砕原料を得る粉砕工程と、
    前記粉砕原料を成形し成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を焼成し焼成体を得る焼成工程と、
    前記焼成体を黒鉛化し黒鉛材料を得る黒鉛化工程と、
    を含む黒鉛材料の製造方法。
  2. 請求項1に記載の黒鉛材料の製造方法であって、
    前記バインダ結合体形成工程で使用する第2のバインダピッチの量よりも、前記コーキング工程で使用する第1のバインダピッチの量の方が多い、黒鉛材料の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の黒鉛材料の製造方法であって、
    前記コークス粉の集合体を形成する段階は、前記第1のバインダピッチの軟化点以上の温度環境下で行われる、黒鉛材料の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の黒鉛材料の製造方法であって、
    前記コーキング工程は、得られる生コークスが粒状になった段階で終了し、引き続き連続して前記第2のバインダピッチを加え、バインダ結合体形成工程を開始する、黒鉛材料の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の黒鉛材料の製造方法であって、
    前記コーキング工程と、バインダ結合体形成工程とは、同一の混練装置で連続して行われる、黒鉛材料の製造方法。
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