JP3198123B2 - 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 - Google Patents
等方性高強度黒鉛材料の製造方法Info
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- JP3198123B2 JP3198123B2 JP17313091A JP17313091A JP3198123B2 JP 3198123 B2 JP3198123 B2 JP 3198123B2 JP 17313091 A JP17313091 A JP 17313091A JP 17313091 A JP17313091 A JP 17313091A JP 3198123 B2 JP3198123 B2 JP 3198123B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗折力が1000kg/cm2以
上の組織強度を備える等方性高強度黒鉛材料の製造方法
に関する。
上の組織強度を備える等方性高強度黒鉛材料の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】等方性黒鉛材は、組織に異方性がないう
えに優れた緻密性を具備しているため原子炉用構造材、
放電加工用電極、半導体単結晶引上げ用の坩堝およびヒ
ーター等の構成材料として有用されている。
えに優れた緻密性を具備しているため原子炉用構造材、
放電加工用電極、半導体単結晶引上げ用の坩堝およびヒ
ーター等の構成材料として有用されている。
【0003】従来、等方性黒鉛材料の製造は、微粉末状
の炭素質フィラーと結合剤の捏合物を粉砕した二次粒子
あるいは異方性の小さな生コークス微粉末を成形原料と
し、これをラバープレス (冷間静水圧プレス:CIP)
で成形したのち焼成、黒鉛化する方法でおこなわれてい
る(特開昭56−14409号公報、同59−182213号公報、同6
1−295216号公報、同62−162612号公報、特公平1−167
89 号公報等) 。しかしながら、これら従来技術によっ
て製造される等方性黒鉛材の強度は最高でも抗折力とし
て650kg/cm2 が限度であり、これ以上の組織強度は得ら
れていない。
の炭素質フィラーと結合剤の捏合物を粉砕した二次粒子
あるいは異方性の小さな生コークス微粉末を成形原料と
し、これをラバープレス (冷間静水圧プレス:CIP)
で成形したのち焼成、黒鉛化する方法でおこなわれてい
る(特開昭56−14409号公報、同59−182213号公報、同6
1−295216号公報、同62−162612号公報、特公平1−167
89 号公報等) 。しかしながら、これら従来技術によっ
て製造される等方性黒鉛材の強度は最高でも抗折力とし
て650kg/cm2 が限度であり、これ以上の組織強度は得ら
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近時、精密放電加工用
の電極、ICパッケージ製造用の治具、自動車エンジン
用のピストン部材などには抗折力1000kg/cm2を越す高強
度特性の等方性黒鉛材が要求されており、従来の製造技
術によっては対応できない状況にある。
の電極、ICパッケージ製造用の治具、自動車エンジン
用のピストン部材などには抗折力1000kg/cm2を越す高強
度特性の等方性黒鉛材が要求されており、従来の製造技
術によっては対応できない状況にある。
【0005】本発明者らは等方性黒鉛材料に高強度組織
を付与するためには、微粒子状のフィラー表面を結合剤
で均一に濡らすことにより強固な結合状態を確保すると
ともに、焼成過程で材料のクラック発生を抑制するため
の原料組成と捏合条件が重要であることに着目し、鋭意
研究を重ねた結果本発明の開発に至ったものである。
を付与するためには、微粒子状のフィラー表面を結合剤
で均一に濡らすことにより強固な結合状態を確保すると
ともに、焼成過程で材料のクラック発生を抑制するため
の原料組成と捏合条件が重要であることに着目し、鋭意
研究を重ねた結果本発明の開発に至ったものである。
【0006】本発明の目的は抗折力が1000kg/cm2を越え
る組織強度の等方性高強度黒鉛材料を効率よく生産する
ための工業的製造方法を提供することにある。
る組織強度の等方性高強度黒鉛材料を効率よく生産する
ための工業的製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による等方性高強度黒鉛材料の製造方法は、
平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末85〜95重量部に対
し前記炭素質微粉末を2500℃以上で黒鉛化処理した黒鉛
微粉末を合計配合量が 100重量部になる比率で混合し、
該混合フィラーを90〜110 重量部の結合剤とともに密閉
機構の捏合機に投入して系内を水柱10〜50mmの減圧状態
に保ちながら捏合処理を施し、ついで捏合物を粉砕した
成形粉末をラバープレスで成形したのち焼成炭化および
黒鉛化することを構成上の特徴とする。
めの本発明による等方性高強度黒鉛材料の製造方法は、
平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末85〜95重量部に対
し前記炭素質微粉末を2500℃以上で黒鉛化処理した黒鉛
微粉末を合計配合量が 100重量部になる比率で混合し、
該混合フィラーを90〜110 重量部の結合剤とともに密閉
機構の捏合機に投入して系内を水柱10〜50mmの減圧状態
に保ちながら捏合処理を施し、ついで捏合物を粉砕した
成形粉末をラバープレスで成形したのち焼成炭化および
黒鉛化することを構成上の特徴とする。
【0008】本発明を特徴づける第1の要点は、原料系
の組成を平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末と該炭素
質微粉末を2500℃以上の温度域で黒鉛化処理して得られ
る黒鉛微粉末とを混合して原料フィラーとすることであ
る。出発原料となる炭素質粉末としては、石油コーク
ス、ピッチコークス、カーボンブラックなどが単独もし
くは混合して用いられるが、平均粒子径が1〜3μm の
範囲になるように微粉砕して使用に供する。平均粒子径
が1μm 未満になると工業的な微粉砕化が困難となり、
3μm を越えると組織の緻密性が減退して目的とする高
強度特性が得られなくなる。
の組成を平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末と該炭素
質微粉末を2500℃以上の温度域で黒鉛化処理して得られ
る黒鉛微粉末とを混合して原料フィラーとすることであ
る。出発原料となる炭素質粉末としては、石油コーク
ス、ピッチコークス、カーボンブラックなどが単独もし
くは混合して用いられるが、平均粒子径が1〜3μm の
範囲になるように微粉砕して使用に供する。平均粒子径
が1μm 未満になると工業的な微粉砕化が困難となり、
3μm を越えると組織の緻密性が減退して目的とする高
強度特性が得られなくなる。
【0009】黒鉛微粉末の併用は、成形体組織の熱伝導
度を向上させて焼成時のクラック防止を図るためにおこ
なわれるが、黒鉛微粉末は結合剤との結合力を弱化させ
るため多量の配合は逆効果となる。したがって、黒鉛微
粉末の配合割合は炭素質微粉末85〜95重量部に対して合
計配合量が 100重量部になる比率、すなわち黒鉛微粉末
の量として5〜15重量部の範囲に設定する。最も好適な
配合比率は炭素質微粉末と黒鉛微粉末を90:10の重量比
に定めることで、この組成において最高の組織強度が得
られる。
度を向上させて焼成時のクラック防止を図るためにおこ
なわれるが、黒鉛微粉末は結合剤との結合力を弱化させ
るため多量の配合は逆効果となる。したがって、黒鉛微
粉末の配合割合は炭素質微粉末85〜95重量部に対して合
計配合量が 100重量部になる比率、すなわち黒鉛微粉末
の量として5〜15重量部の範囲に設定する。最も好適な
配合比率は炭素質微粉末と黒鉛微粉末を90:10の重量比
に定めることで、この組成において最高の組織強度が得
られる。
【0010】上記の原料微粉末を混合したフィラーに
は、コールタールピッチ、石油ピッチ等の結合剤が添加
される。結合剤の添加量は、混合フィラー 100重量部に
対し90〜110 重量部の範囲に設定する。この添加量が90
重量部を下廻るとフィラー表面が十分均一に濡れず、ま
た110 重量部を上廻ると焼成段階で組織に亀裂や膨れ現
象が発生する。
は、コールタールピッチ、石油ピッチ等の結合剤が添加
される。結合剤の添加量は、混合フィラー 100重量部に
対し90〜110 重量部の範囲に設定する。この添加量が90
重量部を下廻るとフィラー表面が十分均一に濡れず、ま
た110 重量部を上廻ると焼成段階で組織に亀裂や膨れ現
象が発生する。
【0011】本発明の第2の要点は、混合フィラーを結
合剤とともに密閉捏合機に投入して系内を減圧状態に保
持しながら捏合を進行させる捏合処理条件にある。密閉
機構の捏合機としては、例えば内部に双腕型、スクリュ
ー型等のニーダー装置を備えた密閉蓋付きの構造で、マ
ノメーターと排気管を付設した型式のものが使用され
る。捏合過程で系内を減圧状態に保のは、空気中に含ま
れる酸素の関与を防ぎながら結合剤中の低沸点成分や重
縮合反応に伴う揮発分を系外に除去する目的でなされる
もので、減圧度は水柱10〜50mmの範囲に設定する。前記
の減圧度が水柱10mm未満では揮発成分の系外除去が円滑
に進まず、他方、水柱50mmを越えると揮発成分の逸散が
過激になり過ぎて結合成分の減少を招き、好結果が得ら
れない。
合剤とともに密閉捏合機に投入して系内を減圧状態に保
持しながら捏合を進行させる捏合処理条件にある。密閉
機構の捏合機としては、例えば内部に双腕型、スクリュ
ー型等のニーダー装置を備えた密閉蓋付きの構造で、マ
ノメーターと排気管を付設した型式のものが使用され
る。捏合過程で系内を減圧状態に保のは、空気中に含ま
れる酸素の関与を防ぎながら結合剤中の低沸点成分や重
縮合反応に伴う揮発分を系外に除去する目的でなされる
もので、減圧度は水柱10〜50mmの範囲に設定する。前記
の減圧度が水柱10mm未満では揮発成分の系外除去が円滑
に進まず、他方、水柱50mmを越えると揮発成分の逸散が
過激になり過ぎて結合成分の減少を招き、好結果が得ら
れない。
【0012】上記の条件で捏合処理された捏合物は、つ
いで粉砕して成形粉末とし、成形用ラバーケースに充填
して冷間静水圧プレスにより成形したのち、常法により
非酸化性雰囲気下の焼成炉で約1000℃で焼成炭化し、更
に黒鉛化炉に移して2500℃以上の温度域で黒鉛化処理を
施して等方性黒鉛材料を得る。
いで粉砕して成形粉末とし、成形用ラバーケースに充填
して冷間静水圧プレスにより成形したのち、常法により
非酸化性雰囲気下の焼成炉で約1000℃で焼成炭化し、更
に黒鉛化炉に移して2500℃以上の温度域で黒鉛化処理を
施して等方性黒鉛材料を得る。
【0013】
【作用】本発明の構成で第1の要点となる原料組成の特
定化は、主に焼成段階で成形体にクラックが発生する事
態を防止して安定に高強度の組織を形成させるための機
能要件となる。すなわち、一般に結合剤を多量に含む成
形体を焼成するにあたっては、極めて緩徐な昇温速度
(5℃/hr.以下) で炉温を上げる必要があるるが、通常
の焼成炉は外部加熱構造である関係で成形体の内外温度
に差が生じ、この温度差がクラック発生の要因となる。
このため、成形体を構成する原料フィラーが熱伝導性の
小さい炭素質だけである場合には、焼成過程でのクラッ
ク発生が生じ易い。本発明によれば同一炭素質微粉末を
黒鉛化した熱伝導性の良好な黒鉛微粉末を結合剤との濡
れ性が損なわれない範囲で炭素質微粉末と併用している
ため、焼成時における成形体の内外温度差が軽減され、
この作用によって組織クラックの発生は効果的に防止さ
れる。
定化は、主に焼成段階で成形体にクラックが発生する事
態を防止して安定に高強度の組織を形成させるための機
能要件となる。すなわち、一般に結合剤を多量に含む成
形体を焼成するにあたっては、極めて緩徐な昇温速度
(5℃/hr.以下) で炉温を上げる必要があるるが、通常
の焼成炉は外部加熱構造である関係で成形体の内外温度
に差が生じ、この温度差がクラック発生の要因となる。
このため、成形体を構成する原料フィラーが熱伝導性の
小さい炭素質だけである場合には、焼成過程でのクラッ
ク発生が生じ易い。本発明によれば同一炭素質微粉末を
黒鉛化した熱伝導性の良好な黒鉛微粉末を結合剤との濡
れ性が損なわれない範囲で炭素質微粉末と併用している
ため、焼成時における成形体の内外温度差が軽減され、
この作用によって組織クラックの発生は効果的に防止さ
れる。
【0014】第2の要点となる水柱10〜50mmの減圧状態
下による捏合条件は、捏合段階で結合剤の重縮合反応に
関与する空気中の酸素および結合剤中の結合に関与しな
い低沸点成分を積極的に系外に排除することにより、混
合フィラー表面に対する結合剤の均一な濡れを促進さ
せ、併せて焼成時のクラック発生を防止するために機能
する要件となる。例えば特公平1−16789 号の発明で
は、捏合機の蓋を開放し強制的にガス抜きをおこなって
クラックの発生を防止する方法がとられている。この機
構は、捏合物と接触する空気中の酸素でピッチ成分の重
縮合反応を促進させることを利用するものとみられる
が、このようにして処理される捏合物は成形後の焼成時
にクラックが発生し易い組織となる。このため、組織ク
ラックが発生しない程度までガス抜き処理により結合成
分を減少させる必要が生じ、結果的に抗折力1000kg/cm2
を越えるような高強度組織の等方性黒鉛材を得ることが
できなくなるものと考えられる。本発明によれば、密閉
機構の捏合機を用いることで酸素の反応関与が阻止さ
れ、同時に特定条件下での減圧保持を介して結合剤中の
不要な成分のみが円滑に系外に除去されるから、クラッ
ク発生の要因となる結合不足を伴うことなしに捏合の完
全化が図られる。
下による捏合条件は、捏合段階で結合剤の重縮合反応に
関与する空気中の酸素および結合剤中の結合に関与しな
い低沸点成分を積極的に系外に排除することにより、混
合フィラー表面に対する結合剤の均一な濡れを促進さ
せ、併せて焼成時のクラック発生を防止するために機能
する要件となる。例えば特公平1−16789 号の発明で
は、捏合機の蓋を開放し強制的にガス抜きをおこなって
クラックの発生を防止する方法がとられている。この機
構は、捏合物と接触する空気中の酸素でピッチ成分の重
縮合反応を促進させることを利用するものとみられる
が、このようにして処理される捏合物は成形後の焼成時
にクラックが発生し易い組織となる。このため、組織ク
ラックが発生しない程度までガス抜き処理により結合成
分を減少させる必要が生じ、結果的に抗折力1000kg/cm2
を越えるような高強度組織の等方性黒鉛材を得ることが
できなくなるものと考えられる。本発明によれば、密閉
機構の捏合機を用いることで酸素の反応関与が阻止さ
れ、同時に特定条件下での減圧保持を介して結合剤中の
不要な成分のみが円滑に系外に除去されるから、クラッ
ク発生の要因となる結合不足を伴うことなしに捏合の完
全化が図られる。
【0015】上記の機能が総合的に作用して、抗折力が
1000kg/cm2を越える強度性能とクラックや割れ等の組織
欠陥のない優れた性状の等方性高強度黒鉛材料を効率よ
く製造することが可能となる。
1000kg/cm2を越える強度性能とクラックや割れ等の組織
欠陥のない優れた性状の等方性高強度黒鉛材料を効率よ
く製造することが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
明する。
【0017】実施例1〜5、比較例1〜9 石油コークスを平均粒子径1〜3μm に粉砕分級した炭
素質微粉末と該炭素質微粉末を2800℃の温度で黒鉛化処
理した黒鉛微粉末を配合比率を変えて混合した。この混
合フィラーに結合剤として 100重量部のコールタールピ
ッチを加えて密閉機構の捏合機に投入した。捏合操作
は、温度を 250℃とし、系内を減圧状態に保った場合と
蓋を開放して空気を接触させた場合の雰囲気条件に各設
定して実施した。
素質微粉末と該炭素質微粉末を2800℃の温度で黒鉛化処
理した黒鉛微粉末を配合比率を変えて混合した。この混
合フィラーに結合剤として 100重量部のコールタールピ
ッチを加えて密閉機構の捏合機に投入した。捏合操作
は、温度を 250℃とし、系内を減圧状態に保った場合と
蓋を開放して空気を接触させた場合の雰囲気条件に各設
定して実施した。
【0018】設定した各捏合条件および捏合終了時に測
定した揮発分量を対比して、表1に示した。
定した揮発分量を対比して、表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】ついで、捏合物を平均粒子径5〜10μm に
粉砕して成形粉末とし、これをラバーケースに充填して
冷間静水圧プレスに装入したのち、1000kg/cm2の静水圧
により等方的に加圧して幅300mm 、長さ500mm 、厚さ11
0mm の成形体を得た。この成形体を焼成炉に入れ、5℃
/hr.の昇温速度で約1000℃まで焼成炭化し、更に黒鉛化
炉に移して昇温速度20℃/hr.で3000℃まで熱処理して黒
鉛化した。このようにして製造された各等方性黒鉛材料
の物理特性と焼成後のピース得率 (製品合格率) を実施
例、比較例Noと対比させて表2に示した。
粉砕して成形粉末とし、これをラバーケースに充填して
冷間静水圧プレスに装入したのち、1000kg/cm2の静水圧
により等方的に加圧して幅300mm 、長さ500mm 、厚さ11
0mm の成形体を得た。この成形体を焼成炉に入れ、5℃
/hr.の昇温速度で約1000℃まで焼成炭化し、更に黒鉛化
炉に移して昇温速度20℃/hr.で3000℃まで熱処理して黒
鉛化した。このようにして製造された各等方性黒鉛材料
の物理特性と焼成後のピース得率 (製品合格率) を実施
例、比較例Noと対比させて表2に示した。
【0021】
【表2】
【0022】表2の結果から、本発明の原料組成および
捏合条件を満たす実施例は抗折力がいずれも1000kg/cm2
を越える組織強度を示し、焼成後の材質にもクラックや
割れ等の欠陥が少なく90%以上のピース得率が得られ
た。これに対し本発明の要件を外れる各比較例では抗折
力がいずれも800kg/cm2 未満で1部を除き組織のクラッ
クや割れ現象も多く認められた。
捏合条件を満たす実施例は抗折力がいずれも1000kg/cm2
を越える組織強度を示し、焼成後の材質にもクラックや
割れ等の欠陥が少なく90%以上のピース得率が得られ
た。これに対し本発明の要件を外れる各比較例では抗折
力がいずれも800kg/cm2 未満で1部を除き組織のクラッ
クや割れ現象も多く認められた。
【0023】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば原料組成
と捏合操作につき適性な条件範囲を選定することにより
抗折力が1000kg/cm2以上の組織強度を備えた材質性状の
良好な等方性高強度黒鉛材料を生産性よく製造すること
ができる。したがって、特に高強度特性が要求される精
密放電加工用電極、ICパッケージ製造用治具、自動車
エンジンのピストン部材などの用途に対して有用であ
る。
と捏合操作につき適性な条件範囲を選定することにより
抗折力が1000kg/cm2以上の組織強度を備えた材質性状の
良好な等方性高強度黒鉛材料を生産性よく製造すること
ができる。したがって、特に高強度特性が要求される精
密放電加工用電極、ICパッケージ製造用治具、自動車
エンジンのピストン部材などの用途に対して有用であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末85
〜95重量部に対し前記炭素質微粉末を2500℃以上で黒鉛
化処理した黒鉛微粉末を合計配合量が 100重量部になる
比率で混合し、該混合フィラーを90〜110 重量部の結合
剤とともに密閉機構の捏合機に投入して系内を水柱10〜
50mmの減圧状態に保ちながら捏合処理を施し、ついで捏
合物を粉砕した成形粉末をラバープレスで成形したのち
焼成炭化および黒鉛化することを特徴とする等方性高強
度黒鉛材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17313091A JP3198123B2 (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17313091A JP3198123B2 (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05848A JPH05848A (ja) | 1993-01-08 |
JP3198123B2 true JP3198123B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=15954681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17313091A Expired - Fee Related JP3198123B2 (ja) | 1991-06-17 | 1991-06-17 | 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3198123B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015178583A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-10-08 | コスモ石油株式会社 | フィラー及びこれを含む組成物 |
WO2015129669A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-03 | コスモ石油株式会社 | 石油コークス微粉砕物、石油コークス微粉砕焼成物、ゴム配合物用フィラーおよびゴム配合物 |
CN116535214B (zh) * | 2023-04-27 | 2024-09-13 | 湖南大学 | 一种提高炭石墨材料制备过程中焙烧样密度的方法 |
-
1991
- 1991-06-17 JP JP17313091A patent/JP3198123B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05848A (ja) | 1993-01-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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