JP2652909B2 - 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 - Google Patents
等方性高強度黒鉛材料の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗折力が1000kg/cm2以
上の組織強度を備える等方性高強度黒鉛材料の製造方法
に関する。
上の組織強度を備える等方性高強度黒鉛材料の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】等方性黒鉛材は、組織に異方性がないう
えに優れた緻密性を具備しているため原子炉用構造材、
放電加工用電極、半導体単結晶引上げ用の坩堝およびヒ
ーター等の構成材料として有用されている。
えに優れた緻密性を具備しているため原子炉用構造材、
放電加工用電極、半導体単結晶引上げ用の坩堝およびヒ
ーター等の構成材料として有用されている。
【0003】従来、等方性黒鉛材料の製造は、微粉末状
の炭素質フィラーと結合剤の捏合物を粉砕した二次粒子
あるいは異方性の小さな生コークス微粉末を成形原料と
し、これをラバープレス (冷間静水圧プレス:CIP)
で成形したのち焼成、黒鉛化する方法でおこなわれてい
る(特開昭56−14409号公報、同59−182213号公報、同6
1−295216号公報、同62−162612号公報、特公平1−167
89 号公報等) 。しかしながら、これら従来技術によっ
て製造される等方性黒鉛材の強度は最高でも抗折力とし
て650kg/cm2 が限度であり、これ以上の組織強度は得ら
れていない。
の炭素質フィラーと結合剤の捏合物を粉砕した二次粒子
あるいは異方性の小さな生コークス微粉末を成形原料と
し、これをラバープレス (冷間静水圧プレス:CIP)
で成形したのち焼成、黒鉛化する方法でおこなわれてい
る(特開昭56−14409号公報、同59−182213号公報、同6
1−295216号公報、同62−162612号公報、特公平1−167
89 号公報等) 。しかしながら、これら従来技術によっ
て製造される等方性黒鉛材の強度は最高でも抗折力とし
て650kg/cm2 が限度であり、これ以上の組織強度は得ら
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近時、精密放電加工用
の電極、ICパッケージ製造用の治具、自動車エンジン
用のピストン部材などには抗折力1000kg/cm2を越す高強
度特性の等方性黒鉛材が要求されており、従来の製造技
術によっては対応できない状況にある。
の電極、ICパッケージ製造用の治具、自動車エンジン
用のピストン部材などには抗折力1000kg/cm2を越す高強
度特性の等方性黒鉛材が要求されており、従来の製造技
術によっては対応できない状況にある。
【0005】本発明者らは等方性黒鉛材料に高強度組織
を付与するためには、微粒子状のフィラー表面を結合剤
で均一に濡らすことにより強固な結合状態を確保すると
ともに、焼成過程で材料のクラック発生を抑制するため
の原料組成と捏合条件が重要であることに着目し、鋭意
研究を重ねた結果本発明の開発に至ったものである。
を付与するためには、微粒子状のフィラー表面を結合剤
で均一に濡らすことにより強固な結合状態を確保すると
ともに、焼成過程で材料のクラック発生を抑制するため
の原料組成と捏合条件が重要であることに着目し、鋭意
研究を重ねた結果本発明の開発に至ったものである。
【0006】本発明の目的は抗折力が1000kg/cm2を越え
る組織強度の等方性高強度黒鉛材料を効率よく生産する
ための工業的製造方法を提供することにある。
る組織強度の等方性高強度黒鉛材料を効率よく生産する
ための工業的製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による等方性高強度黒鉛材料の製造方法は、
平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末85〜95重量部に対
し前記炭素質微粉末を2500℃以上で黒鉛化処理した黒鉛
微粉末を合計配合量が 100重量部になる比率で混合し、
該混合フィラーを90〜110 重量部の結合剤とともに密閉
機構の捏合機に投入して系内に窒素ガスを吹き込みなが
ら捏合処理を施し、ついで捏合物を粉砕した成形粉末を
ラバープレスで成形したのち焼成炭化および黒鉛化する
ことを構成上の特徴とする。
めの本発明による等方性高強度黒鉛材料の製造方法は、
平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末85〜95重量部に対
し前記炭素質微粉末を2500℃以上で黒鉛化処理した黒鉛
微粉末を合計配合量が 100重量部になる比率で混合し、
該混合フィラーを90〜110 重量部の結合剤とともに密閉
機構の捏合機に投入して系内に窒素ガスを吹き込みなが
ら捏合処理を施し、ついで捏合物を粉砕した成形粉末を
ラバープレスで成形したのち焼成炭化および黒鉛化する
ことを構成上の特徴とする。
【0008】本発明を特徴づける第1の要点は、原料系
の組成を平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末と該炭素
質微粉末を2500℃以上の温度域で黒鉛化処理して得られ
る黒鉛微粉末とを混合して原料フィラーとすることであ
る。出発原料となる炭素質粉末としては、石油コーク
ス、ピッチコークス、カーボンブラックなどが単独もし
くは混合して用いられるが、平均粒子径が1〜3μm の
範囲になるように微粉砕して使用に供する。平均粒子径
が1μm 未満になると工業的な微粉砕化が困難となり、
3μm を越えると組織の緻密性が減退して目的とする高
強度特性が得られなくなる。
の組成を平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末と該炭素
質微粉末を2500℃以上の温度域で黒鉛化処理して得られ
る黒鉛微粉末とを混合して原料フィラーとすることであ
る。出発原料となる炭素質粉末としては、石油コーク
ス、ピッチコークス、カーボンブラックなどが単独もし
くは混合して用いられるが、平均粒子径が1〜3μm の
範囲になるように微粉砕して使用に供する。平均粒子径
が1μm 未満になると工業的な微粉砕化が困難となり、
3μm を越えると組織の緻密性が減退して目的とする高
強度特性が得られなくなる。
【0009】黒鉛微粉末の併用は、成形体組織の熱伝導
度を向上させて焼成時のクラック防止を図るためにおこ
なわれるが、黒鉛微粉末は結合剤との結合力を弱化させ
るため多量の配合は逆効果となる。また、黒鉛微粉末の
配合が少な過ぎると焼成時にクラックや割れの発生を招
く。したがって、黒鉛微粉末の配合割合は炭素質微粉末
85〜95重量部に対して合計配合量が 100重量部になる比
率、すなわち黒鉛微粉末の量として5〜15重量部の範囲
に設定する。最も好適な配合比率は炭素質微粉末と黒鉛
微粉末を90:10の重量比に定めることで、この組成にお
いて最高の組織強度が得られる。
度を向上させて焼成時のクラック防止を図るためにおこ
なわれるが、黒鉛微粉末は結合剤との結合力を弱化させ
るため多量の配合は逆効果となる。また、黒鉛微粉末の
配合が少な過ぎると焼成時にクラックや割れの発生を招
く。したがって、黒鉛微粉末の配合割合は炭素質微粉末
85〜95重量部に対して合計配合量が 100重量部になる比
率、すなわち黒鉛微粉末の量として5〜15重量部の範囲
に設定する。最も好適な配合比率は炭素質微粉末と黒鉛
微粉末を90:10の重量比に定めることで、この組成にお
いて最高の組織強度が得られる。
【0010】上記の原料微粉末を混合したフィラーに
は、コールタールピッチ、石油ピッチ等からなる結合剤
が添加される。結合剤の添加量は、混合フィラー100重
量部に対し90〜110 重量部の範囲に設定する。この添加
量が90重量部を下廻るとフィラー表面が十分均一に濡れ
ず、また110 重量部を上廻ると焼成段階で組織に亀裂や
膨れ現象が発生する。
は、コールタールピッチ、石油ピッチ等からなる結合剤
が添加される。結合剤の添加量は、混合フィラー100重
量部に対し90〜110 重量部の範囲に設定する。この添加
量が90重量部を下廻るとフィラー表面が十分均一に濡れ
ず、また110 重量部を上廻ると焼成段階で組織に亀裂や
膨れ現象が発生する。
【0011】本発明の第2の要点は、混合フィラーを結
合剤とともに密閉捏合機に投入して系内に窒素ガスを吹
き込みながら捏合を進行させる捏合処理条件にある。密
閉機構の捏合機としては、例えば内部に双腕型、スクリ
ュー型等のニーダー装置を備えた加圧密閉蓋付きの構造
で、ガス送入管と排気管とを付設した型式のものが使用
される。捏合過程で系内に窒素ガスを吹き込むのは、酸
素の関与を防ぎながら結合剤中の低沸点成分や重縮合反
応に伴う揮発分を系外に除去する目的でなされるもの
で、送入される窒素ガス量は50 l/min. 程度とすること
が好ましい。
合剤とともに密閉捏合機に投入して系内に窒素ガスを吹
き込みながら捏合を進行させる捏合処理条件にある。密
閉機構の捏合機としては、例えば内部に双腕型、スクリ
ュー型等のニーダー装置を備えた加圧密閉蓋付きの構造
で、ガス送入管と排気管とを付設した型式のものが使用
される。捏合過程で系内に窒素ガスを吹き込むのは、酸
素の関与を防ぎながら結合剤中の低沸点成分や重縮合反
応に伴う揮発分を系外に除去する目的でなされるもの
で、送入される窒素ガス量は50 l/min. 程度とすること
が好ましい。
【0012】捏合工程は必ずしも加圧下でおこなう必要
はないが、より強力な混練化による強固な結合状態を現
出するためには捏合機の系内を少なくとも0.5kgf/cm2、
好適には1〜2kgf/cm2 の加圧状態に保持しながら捏合
処理することが効果的で、この条件を適用することによ
り組織強度の向上がもたらされる。
はないが、より強力な混練化による強固な結合状態を現
出するためには捏合機の系内を少なくとも0.5kgf/cm2、
好適には1〜2kgf/cm2 の加圧状態に保持しながら捏合
処理することが効果的で、この条件を適用することによ
り組織強度の向上がもたらされる。
【0013】上記の条件で捏合処理された捏合物は、つ
いで粉砕して成形粉末とし、成形用ラバーケースに充填
して冷間静水圧プレスにより成形したのち、常法により
非酸化性雰囲気下の焼成炉で約1000℃で焼成炭化し、更
に黒鉛化炉に移して2500℃以上の温度域で黒鉛化処理を
施して等方性黒鉛材料を得る。
いで粉砕して成形粉末とし、成形用ラバーケースに充填
して冷間静水圧プレスにより成形したのち、常法により
非酸化性雰囲気下の焼成炉で約1000℃で焼成炭化し、更
に黒鉛化炉に移して2500℃以上の温度域で黒鉛化処理を
施して等方性黒鉛材料を得る。
【0014】
【作用】本発明の構成で第1の要点となる原料組成の特
定化は、主に焼成段階で成形体にクラックが発生する事
態を防止して安定に高強度の組織を形成させるための機
能要件となる。すなわち、一般に結合剤を多量に含む成
形体を焼成するにあたっては、極めて緩徐な昇温速度
(5℃/hr.以下) で炉温を上げる必要があるるが、通常
の焼成炉は外部加熱構造である関係で成形体の内外温度
に差が生じ、この温度差がクラック発生の要因となる。
このため、成形体を構成する原料フィラーが熱伝導性の
小さい炭素質だけである場合には、焼成過程でのクラッ
ク発生が生じ易い。本発明によれば同一炭素質微粉末を
黒鉛化した熱伝導性の良好な黒鉛微粉末を結合剤との濡
れ性が損なわれない範囲で炭素質微粉末と併用している
ため、焼成時における成形体の内外温度差が軽減され、
この作用によって組織クラックの発生は効果的の防止さ
れる。
定化は、主に焼成段階で成形体にクラックが発生する事
態を防止して安定に高強度の組織を形成させるための機
能要件となる。すなわち、一般に結合剤を多量に含む成
形体を焼成するにあたっては、極めて緩徐な昇温速度
(5℃/hr.以下) で炉温を上げる必要があるるが、通常
の焼成炉は外部加熱構造である関係で成形体の内外温度
に差が生じ、この温度差がクラック発生の要因となる。
このため、成形体を構成する原料フィラーが熱伝導性の
小さい炭素質だけである場合には、焼成過程でのクラッ
ク発生が生じ易い。本発明によれば同一炭素質微粉末を
黒鉛化した熱伝導性の良好な黒鉛微粉末を結合剤との濡
れ性が損なわれない範囲で炭素質微粉末と併用している
ため、焼成時における成形体の内外温度差が軽減され、
この作用によって組織クラックの発生は効果的の防止さ
れる。
【0015】第2の要点となる窒素ガス吹き込みの捏合
条件は、捏合段階で結合剤の重縮合反応に関与する酸素
および結合剤中の結合に関与しない低沸点成分を積極的
に系外に排除することにより、混合フィラー表面に対す
る結合剤の均一な濡れを促進させ、併せて焼成時のクラ
ック発生を防止するために機能する要件となる。例えば
特公平1−16789 号の発明では、捏合機の蓋を開放し強
制的にガス抜きをおこなってクラックの発生を防止する
方法がとられている。この機構は、捏合物と接触する空
気中の酸素でピッチ成分の重縮合反応を促進させること
を利用するものとみられるが、このようにして処理され
る捏合物は成形後の焼成時にクラックが発生し易い組織
となる。このため、組織クラックが発生しない程度まで
ガス抜き処理により結合成分を減少させる必要が生じ、
結果的に抗折力1000kg/cm2を越えるような高強度組織の
等方性黒鉛材を得ることができなくなるものと考えられ
る。本発明によれば、密閉機構の捏合機を用い系内に窒
素ガスを吹き込むことで酸素の反応関与が阻止され、同
時に結合剤中の不要な成分のみが円滑に系外に除去され
るから、クラック発生の要因となる結合不足を伴うこと
なしに捏合の完全化が図られる。
条件は、捏合段階で結合剤の重縮合反応に関与する酸素
および結合剤中の結合に関与しない低沸点成分を積極的
に系外に排除することにより、混合フィラー表面に対す
る結合剤の均一な濡れを促進させ、併せて焼成時のクラ
ック発生を防止するために機能する要件となる。例えば
特公平1−16789 号の発明では、捏合機の蓋を開放し強
制的にガス抜きをおこなってクラックの発生を防止する
方法がとられている。この機構は、捏合物と接触する空
気中の酸素でピッチ成分の重縮合反応を促進させること
を利用するものとみられるが、このようにして処理され
る捏合物は成形後の焼成時にクラックが発生し易い組織
となる。このため、組織クラックが発生しない程度まで
ガス抜き処理により結合成分を減少させる必要が生じ、
結果的に抗折力1000kg/cm2を越えるような高強度組織の
等方性黒鉛材を得ることができなくなるものと考えられ
る。本発明によれば、密閉機構の捏合機を用い系内に窒
素ガスを吹き込むことで酸素の反応関与が阻止され、同
時に結合剤中の不要な成分のみが円滑に系外に除去され
るから、クラック発生の要因となる結合不足を伴うこと
なしに捏合の完全化が図られる。
【0016】なお、上記の結合剤による濡れの促進改善
は、捏合機の系内を少なくとも0.5kg/cm2 の加圧状態に
保持することにより一層向上し、得られる等方性黒鉛の
組織強度が増大する。上記の機能が総合的に作用して、
抗折力が1000kg/cm2を越える強度性能とクラックや割れ
等の組織欠陥のない優れた性状の等方性高強度黒鉛材料
を効率よく製造することが可能となる。
は、捏合機の系内を少なくとも0.5kg/cm2 の加圧状態に
保持することにより一層向上し、得られる等方性黒鉛の
組織強度が増大する。上記の機能が総合的に作用して、
抗折力が1000kg/cm2を越える強度性能とクラックや割れ
等の組織欠陥のない優れた性状の等方性高強度黒鉛材料
を効率よく製造することが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
明する。
【0018】実施例1〜5、比較例1〜10 石油コークスを平均粒子径1〜2μm に粉砕分級した炭
素質微粉末と該炭素質微粉末を2800℃の温度で黒鉛化処
理した黒鉛微粉末を配合比率を変えて混合した。この混
合フィラーに結合剤として 100重量部のコールタールピ
ッチを加えて密閉機構の捏合機に投入した。捏合操作
は、温度を 250℃とし、系内に窒素ガスを50 l/min. の
流速で吹き込む場合と蓋を開放して空気を接触させた場
合の雰囲気条件、系内を加圧した場合と加圧しない場合
の加圧条件に各設定して実施した。
素質微粉末と該炭素質微粉末を2800℃の温度で黒鉛化処
理した黒鉛微粉末を配合比率を変えて混合した。この混
合フィラーに結合剤として 100重量部のコールタールピ
ッチを加えて密閉機構の捏合機に投入した。捏合操作
は、温度を 250℃とし、系内に窒素ガスを50 l/min. の
流速で吹き込む場合と蓋を開放して空気を接触させた場
合の雰囲気条件、系内を加圧した場合と加圧しない場合
の加圧条件に各設定して実施した。
【0019】設定した各捏合条件および捏合終了時に測
定した揮発分量を対比して、表1に示した。
定した揮発分量を対比して、表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】ついで、捏合物を平均粒子径5〜10μm に
粉砕して成形粉末とし、これをラバーケースに充填して
冷間静水圧プレスに装入したのち、1000kg/cm2の静水圧
により等方的に加圧して幅300mm 、長さ500mm 、厚さ11
0mm の成形体を得た。この成形体を焼成炉に入れ、5℃
/hr.の昇温速度で約1000℃まで焼成炭化し、更に黒鉛化
炉に移して昇温速度20℃/hr.で3000℃まで熱処理して黒
鉛化した。このようにして製造された各等方性黒鉛材料
の物理特性と焼成後のピース得率 (製品合格率) を実施
例、比較例Noと対比させて表2に示した。
粉砕して成形粉末とし、これをラバーケースに充填して
冷間静水圧プレスに装入したのち、1000kg/cm2の静水圧
により等方的に加圧して幅300mm 、長さ500mm 、厚さ11
0mm の成形体を得た。この成形体を焼成炉に入れ、5℃
/hr.の昇温速度で約1000℃まで焼成炭化し、更に黒鉛化
炉に移して昇温速度20℃/hr.で3000℃まで熱処理して黒
鉛化した。このようにして製造された各等方性黒鉛材料
の物理特性と焼成後のピース得率 (製品合格率) を実施
例、比較例Noと対比させて表2に示した。
【0022】
【表2】
【0023】表2の結果から、本発明の原料組成および
捏合条件を満たす実施例は抗折力がいずれも1000kg/cm2
を越える組織強度を示し、焼成後の材質にもクラックや
割れ等の欠陥が少なく85%以上のピース得率が得られ
た。これに対し本発明の要件を外れる各比較例では抗折
力がいずれも850kg/cm2 未満で1部を除き組織のクラッ
クや割れ現象も多く認められた。
捏合条件を満たす実施例は抗折力がいずれも1000kg/cm2
を越える組織強度を示し、焼成後の材質にもクラックや
割れ等の欠陥が少なく85%以上のピース得率が得られ
た。これに対し本発明の要件を外れる各比較例では抗折
力がいずれも850kg/cm2 未満で1部を除き組織のクラッ
クや割れ現象も多く認められた。
【0024】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば原料組成
と捏合操作につき適性な条件範囲を選定することにより
抗折力が1000kg/cm2以上の組織強度を備えた材質性状の
良好な等方性高強度黒鉛材料を生産性よく製造すること
ができる。したがって、特に高強度特性が要求される精
密放電加工用電極、ICパッケージ製造用治具、自動車
エンジンのピストン部材などの用途に対して有用であ
る。
と捏合操作につき適性な条件範囲を選定することにより
抗折力が1000kg/cm2以上の組織強度を備えた材質性状の
良好な等方性高強度黒鉛材料を生産性よく製造すること
ができる。したがって、特に高強度特性が要求される精
密放電加工用電極、ICパッケージ製造用治具、自動車
エンジンのピストン部材などの用途に対して有用であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均粒子径1〜3μm の炭素質微粉末85
〜95重量部に対し前記炭素質微粉末を2500℃以上で黒鉛
化処理した黒鉛微粉末を合計配合量が 100重量部になる
比率で混合し、該混合フィラーを90〜110 重量部の結合
剤とともに密閉機構の捏合機に投入して系内に窒素ガス
を吹き込みながら捏合処理を施し、ついで捏合物を粉砕
した成形粉末をラバープレスで成形したのち焼成炭化お
よび黒鉛化することを特徴とする等方性高強度黒鉛材料
の製造方法。 - 【請求項2】 捏合機の系内を少なくとも0.5kgf/cm2の
加圧状態に保持しながら捏合処理を施す請求項1記載の
等方性高強度黒鉛材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3113999A JP2652909B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3113999A JP2652909B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04321560A JPH04321560A (ja) | 1992-11-11 |
JP2652909B2 true JP2652909B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=14626530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3113999A Expired - Lifetime JP2652909B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | 等方性高強度黒鉛材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652909B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07118066A (ja) * | 1993-10-22 | 1995-05-09 | Tokai Carbon Co Ltd | 高強度等方性黒鉛材の製造方法 |
ATE340665T1 (de) * | 2001-05-15 | 2006-10-15 | Santoku Corp | Giessen von legierungen mit isotropen graphitformwerkzeugen |
CN113603486A (zh) * | 2021-08-24 | 2021-11-05 | 郑州丰毅新材料科技有限公司 | 一种高强度特种石墨及其制备工艺 |
CN114634361A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-06-17 | 五星新材科技有限公司 | 一种细结构各项同性等静压石墨的制备方法 |
-
1991
- 1991-04-18 JP JP3113999A patent/JP2652909B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04321560A (ja) | 1992-11-11 |
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