JPH05105512A - 高密度等方質炭素材の製造方法 - Google Patents
高密度等方質炭素材の製造方法Info
- Publication number
- JPH05105512A JPH05105512A JP3272781A JP27278191A JPH05105512A JP H05105512 A JPH05105512 A JP H05105512A JP 3272781 A JP3272781 A JP 3272781A JP 27278191 A JP27278191 A JP 27278191A JP H05105512 A JPH05105512 A JP H05105512A
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- Japan
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- heat treatment
- raw material
- density isotropic
- carbonaceous material
- earth metal
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は高特性の高密度等方質炭素材の効率
的な製造法を提供することを目的とする。 【構成】 炭素質原料にアルカリ土類金属化合物を添加
した後、該炭素質原料を熱処理し、ついで該処理物を成
形した後に焼成することを特徴とする高密度等方質炭素
材の製造方法。
的な製造法を提供することを目的とする。 【構成】 炭素質原料にアルカリ土類金属化合物を添加
した後、該炭素質原料を熱処理し、ついで該処理物を成
形した後に焼成することを特徴とする高密度等方質炭素
材の製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度等方質炭素材の製
造方法に関するものである。さらに詳しくは半導体製造
等に使用される高密度等方質炭素材を製造するための特
炭原料を低温で短時間に供給することによって高品質の
高密度等方質炭素材を経済的に製造する方法を提供する
ものである。
造方法に関するものである。さらに詳しくは半導体製造
等に使用される高密度等方質炭素材を製造するための特
炭原料を低温で短時間に供給することによって高品質の
高密度等方質炭素材を経済的に製造する方法を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来高密度等方質炭素材は適当に粒度配
合したコークスとピッチをある割合で加熱混合後微粉砕
処理等を行って成形、焼成、必要により黒鉛化し製造さ
れていた。
合したコークスとピッチをある割合で加熱混合後微粉砕
処理等を行って成形、焼成、必要により黒鉛化し製造さ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年半導体、放電加工
技術の発達に伴い、益々半導体、放電加工分野が拡大の
方向にあり、使用されている高密度等方質炭素材も益々
量的に拡大するとともに、要求特性も厳しさを増してい
る。そのため、従来、コークスとバインダーピッチを混
合して高密度等方質炭素材を製造していたが、特性が十
分でなく特性を改良する方法としてピッチを処理して得
たバルクメソフェーズ、メソカーボンマイクロビーズの
ように自己焼結性のある原料を使用する試みがなされて
いる。その際特性をコントロールするために空気の存在
下、オゾン等のガスの存在下で熱処理することが試みら
れている。しかしこれらの原料粉を空気等の存在下で処
理するためには300℃近くの高温が必要である。また
酸素とピッチの反応は発熱反応であり非常にコントロー
ルが難しく暴走反応をおこし物性のコントロールもしに
くいのみでなく、火災等の危険性もあった。また原料粉
の熱処理時にヒュームの発生があり環境問題等の恐れも
あった。
技術の発達に伴い、益々半導体、放電加工分野が拡大の
方向にあり、使用されている高密度等方質炭素材も益々
量的に拡大するとともに、要求特性も厳しさを増してい
る。そのため、従来、コークスとバインダーピッチを混
合して高密度等方質炭素材を製造していたが、特性が十
分でなく特性を改良する方法としてピッチを処理して得
たバルクメソフェーズ、メソカーボンマイクロビーズの
ように自己焼結性のある原料を使用する試みがなされて
いる。その際特性をコントロールするために空気の存在
下、オゾン等のガスの存在下で熱処理することが試みら
れている。しかしこれらの原料粉を空気等の存在下で処
理するためには300℃近くの高温が必要である。また
酸素とピッチの反応は発熱反応であり非常にコントロー
ルが難しく暴走反応をおこし物性のコントロールもしに
くいのみでなく、火災等の危険性もあった。また原料粉
の熱処理時にヒュームの発生があり環境問題等の恐れも
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる状況のもとに本発
明者らは鋭意検討した結果、ピッチ、生コークス等の炭
素質原料にある種の無機化合物を添加すると、熱処理が
低温でヒュームの発生も抑えて効率良く、短時間で行な
えるという現象を見出し本発明の完成に至った。
明者らは鋭意検討した結果、ピッチ、生コークス等の炭
素質原料にある種の無機化合物を添加すると、熱処理が
低温でヒュームの発生も抑えて効率良く、短時間で行な
えるという現象を見出し本発明の完成に至った。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、炭素質原料に
アルカリ土類金属化合物を添加した後、該炭素質原料を
熱処理し、ついで該処理物を成形した後に焼成すること
を特徴とする高密度等方質炭素材の製造方法にある。以
下、本発明を詳細に説明する。まず、炭素質原料として
はコールタールの蒸留、熱処理により生成するタールピ
ッチ、石油系重質油、およびその熱処理生成物、またそ
れらの水添処理生成物、それらの熱処理物および溶剤処
理をした生成物(以下、これらを「ピッチ類」と総称す
る)、およびそれらを原料とした生コークス等が用いら
れる。
アルカリ土類金属化合物を添加した後、該炭素質原料を
熱処理し、ついで該処理物を成形した後に焼成すること
を特徴とする高密度等方質炭素材の製造方法にある。以
下、本発明を詳細に説明する。まず、炭素質原料として
はコールタールの蒸留、熱処理により生成するタールピ
ッチ、石油系重質油、およびその熱処理生成物、またそ
れらの水添処理生成物、それらの熱処理物および溶剤処
理をした生成物(以下、これらを「ピッチ類」と総称す
る)、およびそれらを原料とした生コークス等が用いら
れる。
【0006】本発明方法では炭素質原料は容易に低温で
反応し重質化するので、ピッチ等の低分子のものでも使
用可能であるが、好ましくは300℃以下留分が10%
以下のものが望ましい。また、添加するアルカリ土類金
属化合物としては、カルシウム(Ca)、バリウム(B
a)、マグネシウム(Mg)等の塩化物、硫酸塩、炭酸
塩、酸化物等が利用できるが、炭酸塩、酸化物が処理し
やすく好ましい。さらには酸化物が好ましく、マグネシ
ウム(Mg)、カルシウム(Ca)の酸化物が最も好ま
しい。
反応し重質化するので、ピッチ等の低分子のものでも使
用可能であるが、好ましくは300℃以下留分が10%
以下のものが望ましい。また、添加するアルカリ土類金
属化合物としては、カルシウム(Ca)、バリウム(B
a)、マグネシウム(Mg)等の塩化物、硫酸塩、炭酸
塩、酸化物等が利用できるが、炭酸塩、酸化物が処理し
やすく好ましい。さらには酸化物が好ましく、マグネシ
ウム(Mg)、カルシウム(Ca)の酸化物が最も好ま
しい。
【0007】また、添加量は炭素質原料に対する重量割
合で通常1%以上〜97%まで添加可能であるが、10
%〜90%が好ましくさらには20%〜80%が好まし
い。添加方法としてはピッチ、生コークス等の炭素質原
料とアルカリ土類金属化合物共粉体でブレンドすること
も可能であるが、ピッチ類を加熱溶融して液体状態でブ
レンドすることもでき、また高粘度の状態でねりこむこ
とも可能である。さらにはピッチ類を溶媒に分散、また
は溶解して溶媒中で混合しても良い。生コークスを溶媒
に分散して混合してもよい。
合で通常1%以上〜97%まで添加可能であるが、10
%〜90%が好ましくさらには20%〜80%が好まし
い。添加方法としてはピッチ、生コークス等の炭素質原
料とアルカリ土類金属化合物共粉体でブレンドすること
も可能であるが、ピッチ類を加熱溶融して液体状態でブ
レンドすることもでき、また高粘度の状態でねりこむこ
とも可能である。さらにはピッチ類を溶媒に分散、また
は溶解して溶媒中で混合しても良い。生コークスを溶媒
に分散して混合してもよい。
【0008】熱処理は150℃以下の低温でも行なえる
が、低温の場合は熱処理時間がかかるので150℃以上
で処理するのが好ましく、より好ましくは180℃以上
で処理するのが望ましい。また熱処理は500℃以上の
高温でも可能であるが、生成する高密度等方質炭素材の
特性が発現しにくいので500℃以下の温度が好まし
く、さらには400℃以下の温度が好ましい。また最も
好ましくは350℃以下である。また処理時間は特性を
みながら温度に応じてコントロールする必要がある。す
なわち高温では短時間で処理が可能であるが、温度の低
下とともに処理時間が長くなる。
が、低温の場合は熱処理時間がかかるので150℃以上
で処理するのが好ましく、より好ましくは180℃以上
で処理するのが望ましい。また熱処理は500℃以上の
高温でも可能であるが、生成する高密度等方質炭素材の
特性が発現しにくいので500℃以下の温度が好まし
く、さらには400℃以下の温度が好ましい。また最も
好ましくは350℃以下である。また処理時間は特性を
みながら温度に応じてコントロールする必要がある。す
なわち高温では短時間で処理が可能であるが、温度の低
下とともに処理時間が長くなる。
【0009】また圧力は高圧下でも処理可能であるが大
気圧中でも処理可能である。雰囲気は不活性ガス中、酸
素存在中でも可能であり、コークスブリーズ中でも処理
可能であるが、酸素が存在したほうが好ましい。得られ
た熱処理生成物は有姿のまま、または必要に応じて微粉
砕後、通常の方法に従い成形、焼成(すなわち炭化必要
により黒鉛化)され、高密度等方質炭素材を得ることが
できる。
気圧中でも処理可能である。雰囲気は不活性ガス中、酸
素存在中でも可能であり、コークスブリーズ中でも処理
可能であるが、酸素が存在したほうが好ましい。得られ
た熱処理生成物は有姿のまま、または必要に応じて微粉
砕後、通常の方法に従い成形、焼成(すなわち炭化必要
により黒鉛化)され、高密度等方質炭素材を得ることが
できる。
【0010】
【実施例】以下実施例によりさらに本発明を詳細に説明
する。 実施例−1 コールタールを熱処理して得たバインダーピッチ(軟化
点;97℃ トルエン不溶分;33.5%、キノリン不
溶分;9.5%)を60メッシュ以下に粉砕後、マグネ
シア粉末(MgO)を50%添加し混合後、250℃で
1時間保持して熱処理した。得られた生成物を200メ
ッシュ以下に粉砕後、成形して成形体を得た。得られた
成形体を14℃/Hrの昇温速度で1000℃まで焼成
した。その結果成形体は体積が40%収縮した。得られ
た焼成体を20℃/分の昇温速度で2800℃まで昇温
後、30分間保持し黒鉛化した。得られた黒鉛化品の高
密度は1.90であり組織は緻密で等方質であった。
する。 実施例−1 コールタールを熱処理して得たバインダーピッチ(軟化
点;97℃ トルエン不溶分;33.5%、キノリン不
溶分;9.5%)を60メッシュ以下に粉砕後、マグネ
シア粉末(MgO)を50%添加し混合後、250℃で
1時間保持して熱処理した。得られた生成物を200メ
ッシュ以下に粉砕後、成形して成形体を得た。得られた
成形体を14℃/Hrの昇温速度で1000℃まで焼成
した。その結果成形体は体積が40%収縮した。得られ
た焼成体を20℃/分の昇温速度で2800℃まで昇温
後、30分間保持し黒鉛化した。得られた黒鉛化品の高
密度は1.90であり組織は緻密で等方質であった。
【0011】比較例−1 コールタールを熱処理して得たバインダーピッチ(軟化
点;97℃ トルエン不溶分;33.5%、キノリン不
溶分;9.5%)を60メッシュ以下に粉砕後、マグネ
シア粉末(MgO)を添加せずに250℃で1時間保持
して熱処理した。得られた生成物を200メッシュ以下
に粉砕後成形して成形体を得た。得られた成形体を14
℃/Hrの昇温速度で1000℃まで焼成した。その結
果成形体は発泡により割れ、成形体は得られなかった。
破片の組織は粗く異方性組織であった。
点;97℃ トルエン不溶分;33.5%、キノリン不
溶分;9.5%)を60メッシュ以下に粉砕後、マグネ
シア粉末(MgO)を添加せずに250℃で1時間保持
して熱処理した。得られた生成物を200メッシュ以下
に粉砕後成形して成形体を得た。得られた成形体を14
℃/Hrの昇温速度で1000℃まで焼成した。その結
果成形体は発泡により割れ、成形体は得られなかった。
破片の組織は粗く異方性組織であった。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように本発明は高特性の高密
度等方質炭素材の経済的な製造法を提供するものであ
り、本発明方法により物性のコントロールが容易にで
き、省エネルギー環境問題、危険性を改良するものであ
る。
度等方質炭素材の経済的な製造法を提供するものであ
り、本発明方法により物性のコントロールが容易にで
き、省エネルギー環境問題、危険性を改良するものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素質原料にアルカリ土類金属化合物を
添加した後、該炭素質原料を熱処理し、ついで該処理物
を成形した後に焼成することを特徴とする高密度等方質
炭素材の製造方法。 - 【請求項2】 アルカリ土類金属化合物が酸化物である
請求項1の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272781A JPH05105512A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 高密度等方質炭素材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272781A JPH05105512A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 高密度等方質炭素材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05105512A true JPH05105512A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=17518663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3272781A Pending JPH05105512A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 高密度等方質炭素材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05105512A (ja) |
-
1991
- 1991-10-21 JP JP3272781A patent/JPH05105512A/ja active Pending
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