JP2014181021A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】センター摩耗を抑制して耐偏摩耗性を向上するとともに、乾燥路での操縦安定性を高められる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】センター陸部11、ショルダー陸部12及びクォーター陸部13は、それぞれ横溝31〜33により複数のブロック41〜43に区分され、その各々に横サイプ51〜53が形成される。センター主溝21に開口する横サイプ53の本数は、ショルダー主溝22に開口する横サイプ53の本数よりも少ない。センター主溝21に開口する横溝31,33のピッチと、そのセンター主溝21に開口する横サイプ51,53の本数とが、それぞれブロック41とブロック43との間で対応し、ショルダー主溝22に開口する横溝32,33のピッチと、そのショルダー主溝22に開口する横サイプ52,53の本数とが、それぞれブロック42とブロック43との間で対応する。
【選択図】図2

Description

本発明は、耐偏摩耗性と操縦安定性に優れたトレッドパターンを有する空気入りタイヤに関する。
通年で使用されるオールシーズンタイヤなど、夏季性能と冬季性能の双方が求められるタイヤには、通常、特許文献1に例示されるような非対称パターンが採用される。この種の非対称パターンでは、夏季性能を確保するために乾燥路での操縦安定性を重視したパターンがトレッド面の一方側(例えば車両外側)に設けられ、冬季性能を確保するために氷雪路での操縦安定性を重視したパターンがトレッド面の他方側(例えば車両内側)に設けられる。
ところが、そのような非対称パターンを採用したタイヤでは、トレッド面の剛性がタイヤ幅方向において大きく変化するため、タイヤ幅方向での偏摩耗を生じやすい。特に、長距離を淡々と走る定常負荷走行の環境では、トレッド面の中央に位置するセンター陸部から、それに隣接するクォーター陸部に及ぶ領域で優先的に摩耗が生じる、いわゆるセンター摩耗が発生する傾向にある。
また、優先的に摩耗しがちな上記の領域、即ちセンター陸部からクォーター陸部に及ぶ領域は、定常負荷走行の条件下で常に接地するため、直進時や制動時、旋回時の走行性能に対する寄与が大きい。本発明者は、夏季性能を確保するために乾燥路での操縦安定性を重視したパターンに着目し、その優先的に摩耗しがちな領域での剛性を高めることによって、耐偏摩耗性と乾燥路での操縦安定性を向上しうる手法を見出した。
特開2013−035449号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、センター摩耗を抑制して耐偏摩耗性を向上するとともに、乾燥路での操縦安定性を高められる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面の中央に位置するセンター陸部と、前記トレッド面のタイヤ幅方向の最外側に位置するショルダー陸部と、前記センター陸部と前記ショルダー陸部との間に位置するクォーター陸部と、前記センター陸部と前記クォーター陸部とを区分するセンター主溝と、前記ショルダー陸部と前記クォーター陸部とを区分するショルダー主溝とを備える空気入りタイヤにおいて、前記センター陸部、前記ショルダー陸部及び前記クォーター陸部は、それぞれ横溝によって複数のブロックに区分され、前記ブロックの各々には、前記センター主溝及び前記ショルダー主溝の少なくとも一方に開口する切り込み状の横サイプが形成され、前記クォーター陸部のブロックでは、少なくとも1本の横サイプが前記センター主溝に開口するとともに、前記センター主溝に開口する横サイプの本数が、前記ショルダー主溝に開口する横サイプの本数よりも少なく、前記センター主溝に開口する横溝のピッチと、前記センター主溝に開口する横サイプの本数とが、それぞれ前記センター陸部のブロックと前記クォーター陸部のブロックとの間で対応し、前記ショルダー主溝に開口する横溝のピッチと、前記ショルダー主溝に開口する横サイプの本数とが、それぞれ前記ショルダー陸部のブロックと前記クォーター陸部のブロックとの間で対応しているものである。
このタイヤでは、横サイプの本数の相違に基づき、センター陸部からクォーター陸部に及ぶ領域の剛性が、ショルダー陸部からクォーター陸部に及ぶ領域の剛性よりも高められる。しかも、横溝のピッチ、及び、横サイプの本数が、センター陸部のブロックとクォーター陸部のブロックとの間で対応し、更にはショルダー陸部のブロックとクォーター陸部のブロックとの間でも対応しているため、それらのブロック間での剛性差は小さくなる。その結果、センター摩耗を抑えて耐偏摩耗性を向上できるとともに、乾燥路での操縦安定性を高められる。
このタイヤでは、上記の如き横溝及び横サイプが形成された前記ショルダー陸部と前記クォーター陸部が車両外側に配置されるように、車両に対する装着方向が指定されているものが好ましい。かかる構成によれば、乾燥路での操縦安定性を効果的に向上することができ、夏季性能を確保するうえで有利である。
このタイヤでは、前記クォーター陸部に形成された横サイプが、前記ブロックの側面を等分するように配置され、前記センター陸部及び前記ショルダー陸部に形成された横サイプが、それぞれ前記クォーター陸部に形成された横サイプの延長方向に形成されているものが好ましい。かかる構成によれば、陸部の各々において、横溝及び横サイプにより区分される小ブロックの剛性が均一化され、それによって耐偏摩耗性を有効に向上できる。
このタイヤでは、前記クォーター陸部のブロックに形成された横サイプが、前記ショルダー主溝から前記センター主溝に向かって延び且つ前記センター主溝に開口せずに閉塞する片側オープンサイプと、前記ショルダー主溝から前記センター主溝に向かって延び且つ途中で屈曲して前記センター主溝に開口する両側オープンサイプとを含むものが好ましい。この構成は、センター主溝に開口する横サイプの本数が相対的に少ないクォーター陸部のブロックにおいて、その両側の側面を等分するように横サイプを配置するうえで都合が良い。
このタイヤでは、前記クォーター陸部に形成された横溝が、溝幅を相対的に小さくして前記センター主溝に開口する幅狭部と、溝幅を相対的に大きくして前記ショルダー主溝に開口する幅広部とを有し、前記センター陸部に形成された横溝は、前記幅狭部に対応した溝幅で前記センター主溝に開口し、前記ショルダー陸部に形成された横溝は、前記幅広部に対応した溝幅で前記ショルダー主溝に開口するものが好ましい。かかる構成によれば、横溝の溝幅の相違に基づき、センター陸部からクォーター陸部に及ぶ領域の剛性が、ショルダー陸部からクォーター陸部に及ぶ領域の剛性よりも高められる。その結果、センター摩耗を抑えて耐偏摩耗性を効果的に向上できる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例におけるタイヤ子午線断面図 トレッド面の平面図 主要な陸部をずらして記載した平面図 比較例1におけるトレッド面の平面図 比較例2におけるトレッド面の平面図
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示す空気入りタイヤTは、一対のビード部1と、そのビード部1の各々からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部3とを備える。更に、このタイヤTは、ビード部1に埋設されたビードコア1aと、トレッド部3からサイドウォール部2を経てビード部1に至るカーカス4と、カーカス4を補強するベルト5と、空気圧を保持するためのインナーライナー6とを備える。このような断面構造は、基本的に従来タイヤと同様である。
トレッド面Trには、タイヤ周方向に沿って延びる複数の主溝と、それらにより区分された複数の陸部とが設けられ、図2のような非対称パターンがタイヤ周方向に繰り返し形成されている。具体的には、トレッド面Trの中央に位置するセンター陸部11と、トレッド面Trのタイヤ幅方向の最外側に位置するショルダー陸部12と、センター陸部11とショルダー陸部12との間に位置するクォーター陸部13と、センター陸部11とクォーター陸部13とを区分するセンター主溝21と、ショルダー陸部12とクォーター陸部13とを区分するショルダー主溝22とが設けられている。
このトレッド面Trには、更に、ショルダー陸部12とは反対側においてタイヤ幅方向の最外側に位置するショルダー陸部14と、センター陸部11とショルダー陸部14との間に位置するクォーター陸部15と、センター陸部11とクォーター陸部15とを区分するセンター主溝23と、ショルダー陸部14とクォーター陸部15とを区分するショルダー主溝24とが設けられている。
本実施形態では、タイヤ赤道Cを基準として、図1左側となるトレッド面Trの一方側が、夏季性能を確保するために乾燥路での操縦安定性を重視したパターンPsとなり、図1右側となるトレッド面Trの他方側が、冬季性能を確保するために氷雪路での操縦安定性を重視したパターンPwとなる。パターンPwでは、ショルダー主溝を省略したり複数設けたりしても構わない。本実施形態では、トレッド面Trに4本の主溝と5つの陸部が設けられた例を示すが、これに限定されるものではない。
夏向きのパターンPsが形成されたトレッド面Trの一方側について、詳しく説明する。センター陸部11は、タイヤ赤道Cを通るとともに、一対のセンター主溝21,23によって区分されている。図2,3に示すように、センター陸部11、ショルダー陸部12及びクォーター陸部13は、それぞれ横溝31,32,33によって複数のブロック41,42,43に区分されている。横溝31,32,33は、それぞれタイヤ周方向と交差する方向に延び、タイヤ周方向に間隔を設けて配置されている。
ブロック41,42,43の各々には、センター主溝21及びショルダー主溝22の少なくとも一方に開口する切り込み状の横サイプ51,52,53が形成されている。横サイプ51,52,53は、いずれも横溝に交差することなく、タイヤ周方向と交差する方向に延びる。横サイプ51はセンター主溝21に開口し、横サイプ52はショルダー主溝22に開口する。ブロック43に形成された横サイプ53は、ショルダー主溝22にのみ開口する片側オープンサイプ53aと、センター主溝21とショルダー主溝22の両方に開口する両側オープンサイプ53bとを含む。
クォーター陸部13のブロック43では、少なくとも1本の横サイプがセンター主溝21に開口するとともに、そのセンター主溝21に開口する横サイプ53の本数は、ショルダー主溝22に開口する横サイプ53の本数よりも少ない。本実施形態では、1つのブロック43において、1本の横サイプ53(サイプ53b)がセンター主溝21に開口し、2本の横サイプ53(サイプ53aとサイプ53b)がショルダー主溝22に開口している。
センター主溝21に開口する横溝31,33のピッチと、そのセンター主溝21に開口する横サイプ51,53の本数とは、それぞれセンター陸部11のブロック41とクォーター陸部13のブロック43との間で対応している。即ち、横溝31のピッチP31は、横溝33のピッチP33と実質的に同じであり、具体的にはP31とP33との差が1.0mm以下、より好ましくは0.3mm以下に設定される。センター主溝21に開口する横サイプ51と横サイプ53とは、それぞれブロック41,43に1本ずつ形成されている。
また、ショルダー主溝22に開口する横溝32,33のピッチと、そのショルダー主溝22に開口する横サイプ52,53の本数とは、それぞれショルダー陸部12のブロック42とクォーター陸部13のブロック43との間で対応している。即ち、横溝32のピッチP32は、横溝33のピッチP33´と実質的に同じであり、具体的にはP32とP33´との差が1.0mm以下、より好ましくは0.3mm以下に設定される。通常、ピッチP33´はピッチP33と一致する。ショルダー主溝22に開口する横サイプ52と横サイプ53とは、それぞれブロック42,43に2本ずつ形成されている。
このタイヤTでは、横サイプの本数の相違に基づき、センター主溝21近傍の領域7Aの剛性が、ショルダー主溝22近傍の領域7Bの剛性よりも高められる。しかも、横溝のピッチ、及び、横サイプの本数が、ブロック41とブロック43との間で対応し、更にはブロック42とブロック43との間でも対応していることから、センター主溝21を挟んだブロック41,43間での剛性差が小さくなり、ショルダー主溝22を挟んだブロック42,43間での剛性差も小さくなる。その結果、センター摩耗を抑えて耐偏摩耗性を向上できるとともに、乾燥路での操縦安定性を高められる。
また、ブロック41,43間での剛性差を小さくしていることにより、サイプ間でのヒールアンドトウ摩耗に起因したタイヤ幅方向の偏摩耗も抑制できる。即ち、領域7Aでは、横サイプ51のエッジに生じるヒールアンドトウ摩耗と、横サイプ53のエッジに生じるヒールアンドトウ摩耗との均一化が図られ、タイヤ幅方向の偏摩耗が抑えられる。これと同様に、ブロック42,43間での剛性差を小さくしていることにより、領域7Bでもタイヤ幅方向の偏摩耗が抑えられる。
タイヤ幅方向の偏摩耗を抑制するうえで、センター主溝21に開口する横溝31の溝幅W31は、センター主溝21に開口する横溝33の溝幅W33に対応することが好ましい。W31とW33との差は、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.1mm以下である。同様に、ショルダー主溝22に開口する横溝32の溝幅W32は、ショルダー主溝22に開口する横溝33の溝幅W33´に対応することが好ましい。W32とW33´との差は、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.1mm以下である。
タイヤ幅方向の偏摩耗を抑制するうえで、センター主溝21に開口する横サイプ51の溝幅W51は、センター主溝21に開口する横サイプ53の溝幅W53に対応することが好ましい。W51とW53との差は、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.1mm以下である。同様に、ショルダー主溝22に開口する横サイプ52の溝幅W52は、ショルダー主溝22に開口する横サイプ53の溝幅W53´に対応することが好ましい。W52とW53´との差は、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.1mm以下である。
横サイプ51,52,53は、それぞれタイヤ周方向に対して斜めに延びている。横サイプ51,52,53の溝幅は、押し並べて1.5mm以下であり、好ましくは1.2mm以下、より好ましくは1.0mm以下に設定される。横溝31,32,33の溝幅(最小値)は、それぞれ横サイプ51,52,53の溝幅よりも大きい。
センター陸部11に形成された横溝31及び横サイプ51は、それぞれクォーター陸部13に形成された横溝33及び横サイプ53の延長方向に形成されている。即ち、センター主溝21に開口している横溝33及び横サイプ53を延長させると、それぞれ横溝31及び横サイプ51と連なるように構成されている。横溝33の延長線と横溝31とのタイヤ周方向における位置ずれの距離は、溝幅W33と同じかそれ以下が好ましい。横サイプ53の延長線と横サイプ51とのタイヤ周方向における位置ずれの距離は、溝幅W53と同じかそれ以下が好ましい。
ショルダー主溝22に形成された横溝32及び横サイプ52は、それぞれクォーター陸部13に形成された横溝33及び横サイプ53の延長方向に形成されている。即ち、ショルダー主溝22に開口している横溝33及び横サイプ53を延長させると、それぞれ横溝32及び横サイプ52と連なるように構成されている。横溝33の延長線と横溝32とのタイヤ周方向における位置ずれの距離Gは、溝幅W33´と同じかそれ以下が好ましい。横サイプ53の延長線と横サイプ52とのタイヤ周方向における位置ずれの距離は、溝幅W53´と同じかそれ以下が好ましい。
このタイヤTは、何れのサイドウォール部2が車両外側に面するかが指定されたタイヤであってよい。車両に対する装着方向の指定は、車両外側又は車両内側を意味する旨の表示、例えば「OUTSIDE」又は「INSIDE」の表示をサイドウォール部2に付すことで行われる。夏季性能を確保するうえでは、上記の如き横溝及び横サイプが形成されたショルダー陸部12とクォーター陸部13とが車両外側に配置されるように、車両に対する装着方向が指定されていることが好ましい。
クォーター陸部13に形成された横サイプ53は、ブロック43の側面を等分するように配置されている。具体的には、センター主溝21に面するブロック43の側面が横サイプ53(サイプ53b)によって二等分され、ショルダー主溝22に面するブロック43の側面が横サイプ53(サイプ53aとサイプ53b)によって三等分されている。それでいて、センター陸部11及びショルダー陸部12に形成された横サイプ51,52が、それぞれ横サイプ53の延長方向に形成されている。これにより、横溝及び横サイプにより区分される小ブロックの剛性が均一化され、耐偏摩耗性を有効に向上できる。
片側オープンサイプ53aは、ショルダー主溝22からセンター主溝21に向かって延び且つセンター主溝21に開口せずに閉塞するのに対し、両側オープンサイプ53bは、ショルダー主溝22からセンター主溝21に向かって延び且つ途中で屈曲してセンター主溝21に開口する。この構成は、センター主溝21に開口する横サイプの本数がショルダー主溝22に開口する横サイプの本数よりも少ないブロック43において、その両側の側面を等分するように横サイプ53を配置するうえで都合が良い。サイプ53bの屈曲位置は、ブロック43の幅中央よりもセンター主溝21側に位置し、サイプ53aの閉塞位置よりもセンター主溝21に近い。
クォーター陸部13に形成された横溝33は、溝幅を相対的に小さくしてセンター主溝21に開口する幅狭部33aと、溝幅を相対的に大きくしてショルダー主溝22に開口する幅広部33bとを有する。かかる構成によれば、領域7Aの剛性が領域7Bの剛性よりも高められるため、センター摩耗を抑えて耐偏摩耗性を効果的に向上できる。また、領域7Bよりも横溝が細く且つ横サイプが少ないために領域7Aの剛性が高くなり、乾燥路での操縦安定性が向上する。
横サイプ51,53の表面形状は、それぞれブロック内に1つの屈曲(折れ曲がり部)を含みつつ、全体として緩やかなカーブを描いている。横サイプ51,53は、長さ方向に波形をなす部分を有さない直状サイプ(非波状サイプ)として形成されており、このような屈曲を含んでいなくても構わない。横サイプ52は、長さ方向に波形をなす部分を有しており、波状サイプとして形成されている。
次に、冬向きのパターンPwが形成されたトレッド面Trの他方側について、簡単に説明する。図2に示すように、ショルダー陸部14とクォーター陸部15は、それぞれ横溝34,35によって複数のブロック44,45に区分されている。また、ブロック44,45の各々には、横サイプ54,55が形成されており、氷雪路での操縦安定性の向上に資する。横サイプ54,55は、それぞれブロックに2本ずつ配置され、いずれも波状サイプとして形成されている。
横サイプ51〜55は、摩耗の進行によって表面形状が変化する3次元サイプとして形成されており、例えば深さ方向に波状或いはそれに類した形状を有する。3次元サイプでは、サイプの壁面同士が堅固に係合するため、ブロックの変形を抑えて耐偏摩耗性を向上しうる。本実施形態では、摩耗の進行に応じて、長さ方向に波形をなす部分が増える(但し、波形の波長は変化しない)3次元サイプを採用しており、長さ方向に波形をなす部分が増えるとサイプ表面の剛性が高められ、氷雪路での操縦安定性が向上する。
パターンPwに含まれるブロック44,45の幅中央には、波形をなす部分が初期(未摩耗の状態)から現れている。この波形をなす部分のブロック幅に対するタイヤ幅方向長さの割合は、初期では略30%であるが、30%摩耗時には90%以上となってブロックの変形をより抑制できる。30%摩耗時は、摩耗によってサイプの深さが30%減少した状態である。30%摩耗時において、上記の割合が90%以上となる点は、横サイプ51,52,53でも同じである。
クォーター陸部15のブロック45は平面視菱形状をなし、その一対の鋭角部にはV字状のテーパーカット8を設けている。また、センター陸部11においても、センター主溝23と横溝31とがなす鋭角部に、同様のテーパーカット8を設けている。このような鋭角部は、大きな摩擦力が作用しやすい部位であるが、テーパーカット8を設けることにより摩擦力を低減し、偏摩耗の抑制効果を高められる。
タイヤTは、上記の如き非対称パターンに基づいて夏季性能と冬季性能の双方を発揮しうることから、オールシーズンタイヤとして有用であり、特にマッド&スノーを意味する「M&S」又は「M+S」の表記が付されるオールシーズンタイヤとして有用である。また、昨今では、タイヤの履き替えが面倒であるなどの理由により、スタッドレスタイヤにも乾燥路での操縦安定性が要求される傾向があるため、スタッドレスタイヤとしても有用である。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド面を上記の如く構成すること以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが、何れも本発明に採用することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示すため、耐偏摩耗性と乾燥路での操縦安定性を評価したので説明する。これらの性能評価は下記(1)及び(2)のようにして行い、評価に供したタイヤのサイズは215/60R16である。
(1)耐偏摩耗性
前輪に装着して内圧を220kPaとし、荷重490kgfの条件下で12000kmを走行した後、偏摩耗比(センター主溝の摩耗量/ショルダー主溝の摩耗量)を測定した。この比が1.0に近いほど均一摩耗に近付き、耐偏摩耗性に優れていることを示す。
(2)乾燥路での操縦安定性(ドライ操縦安定性)
車両指定の空気圧を充填し、乾燥路にて直進や制動、旋回を含む走行を実施して、ドライバーによる官能試験を行った。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど操縦安定性に優れていることを示す。
比較例1,2及び実施例1〜4の仕様及び評価結果を表1に示す。特に説明しないタイヤ構造やゴム配合は、各例において共通である。3次元サイプの「無し」は、サイプの形状が深さ方向に一定となる構造であり、「有り」は、30%摩耗時に波形をなす部分が増える構造である。テーパーカットを設ける部位は、図2で示した通りである。
Figure 2014181021
表1に示すように、実施例1〜4では、比較例1,2よりも耐偏摩耗性及び乾燥路での操縦安定性に優れる。また、実施例2〜4では、サイプを3次元サイプとしたことにより、或いはテーパーカットを設けたことによって、それぞれ偏摩耗が抑制されている。
11 センター陸部
12 ショルダー陸部
13 クォーター陸部
21 センター主溝
22 ショルダー主溝
31 横溝
32 横溝
33 横溝
33a 幅狭部
33b 幅広部
41 ブロック
42 ブロック
43 ブロック
51 横サイプ
52 横サイプ
53 横サイプ
53a 片側オープンサイプ
53b 両側オープンサイプ

Claims (5)

  1. トレッド面の中央に位置するセンター陸部と、前記トレッド面のタイヤ幅方向の最外側に位置するショルダー陸部と、前記センター陸部と前記ショルダー陸部との間に位置するクォーター陸部と、前記センター陸部と前記クォーター陸部とを区分するセンター主溝と、前記ショルダー陸部と前記クォーター陸部とを区分するショルダー主溝とを備える空気入りタイヤにおいて、
    前記センター陸部、前記ショルダー陸部及び前記クォーター陸部は、それぞれ横溝によって複数のブロックに区分され、前記ブロックの各々には、前記センター主溝及び前記ショルダー主溝の少なくとも一方に開口する切り込み状の横サイプが形成され、
    前記クォーター陸部のブロックでは、少なくとも1本の横サイプが前記センター主溝に開口するとともに、前記センター主溝に開口する横サイプの本数が、前記ショルダー主溝に開口する横サイプの本数よりも少なく、
    前記センター主溝に開口する横溝のピッチと、前記センター主溝に開口する横サイプの本数とが、それぞれ前記センター陸部のブロックと前記クォーター陸部のブロックとの間で対応し、
    前記ショルダー主溝に開口する横溝のピッチと、前記ショルダー主溝に開口する横サイプの本数とが、それぞれ前記ショルダー陸部のブロックと前記クォーター陸部のブロックとの間で対応していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 上記の如き横溝及び横サイプが形成された前記ショルダー陸部と前記クォーター陸部が車両外側に配置されるように、車両に対する装着方向が指定されている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記クォーター陸部に形成された横サイプが、前記ブロックの側面を等分するように配置され、前記センター陸部及び前記ショルダー陸部に形成された横サイプが、それぞれ前記クォーター陸部に形成された横サイプの延長方向に形成されている請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記クォーター陸部のブロックに形成された横サイプが、前記ショルダー主溝から前記センター主溝に向かって延び且つ前記センター主溝に開口せずに閉塞する片側オープンサイプと、前記ショルダー主溝から前記センター主溝に向かって延び且つ途中で屈曲して前記センター主溝に開口する両側オープンサイプとを含む請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記クォーター陸部に形成された横溝が、溝幅を相対的に小さくして前記センター主溝に開口する幅狭部と、溝幅を相対的に大きくして前記ショルダー主溝に開口する幅広部とを有し、
    前記センター陸部に形成された横溝は、前記幅狭部に対応した溝幅で前記センター主溝に開口し、前記ショルダー陸部に形成された横溝は、前記幅広部に対応した溝幅で前記ショルダー主溝に開口する請求項1〜4いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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