JP7184628B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ブロックを多数配置したトレッド部を備える空気入りタイヤに関するものである。
従来、ブロックを多数配置したトレッド部を備える空気入りタイヤにおいて、各ブロックにサイプと呼ばれる切り込みを多数形成することで、エッジ効果を高めて氷雪上性能を高めた空気入りタイヤが知られている(特許文献1参照)。
近年、乾燥路面での操縦安定性能の確保と氷雪上性能の向上の両立が要求されている(特許文献2)。氷雪上性能を高めるためには、ブロック内のサイプの数を増やすことが効果的である。しかしながら、ブロック内のサイプを増やしてブロック剛性を過度に低下させてしまうと、サイプが閉じやすく、エッジ効果等が低下する傾向にあり、氷雪上性能、具体的には氷雪路面でのトラクション性能と操縦安定性能が悪化する。また、ブロック剛性の過度の低下は、乾燥路面での操縦安定性能の低下をもたらす傾向にある。ブロックのサイズを大きくするとブロック剛性の低下が抑えられるものの、ブロックの中央領域とブロックの周辺領域との間に生じる局所的なブロック剛性のばらつきが大きくなり、乾燥路面での操縦安定性能の確保と氷雪上性能の向上の両立に寄与しにくい。
特許文献3-5には、それぞれ、サイプの形状を工夫してタイヤ性能に関する諸課題を解決するため、サイプの延在方向に部分的な幅広部を有するサイプを有するトレッド部が記載されているが、上記したブロック剛性の過度な低下やばらつきに関して、その解決手段を示唆するものではない。
特開2017-190123号公報 特開2012-180007号公報 特表2011-506198号公報 特開2012-101783号公報 特表2013-505874号公報
本発明の目的は、ブロック剛性の最適化を図り、乾燥路面での操縦安定性能を確保しつつ氷雪路面でのトラクション性能と操縦安定性能を向上させた空気入りタイヤを提供することである。
ブロックを複数含むトレッド部を備える空気入りタイヤであって、
前記トレッド部には、前記ブロックを区画する溝よりも幅の小さい複数のサイプからなるサイプ群が形成されるブロックが含まれ、
前記サイプ群は、第1サイプと第2サイプとを有し、
前記第2サイプは、前記第2サイプの延在方向に変化する幅を有し且つ前記第2サイプの幅の最大値が前記第1サイプの幅よりも大きい非噛合領域を備え、
前記第2サイプは、互いに対向配置される第1サイプ壁と第2サイプ壁とを含み、
前記第1サイプ壁と前記第2サイプ壁とは、それぞれ波形状部分を含み、前記非噛合領域では前記第1サイプ壁の波形状部分と前記第2サイプ壁の波形状部分との間に位相差があり、
前記第2サイプは、タイヤ周方向における前記ブロックの中央線を中心とした前記ブロックのタイヤ周方向長さの50%の範囲となる中央領域に配置されている。
かかる構成を有する空気入りタイヤの効果について、第1サイプ壁の波形状部分と第2サイプ壁の波形状部分との間には位相差があるため、第1サイプ壁の波形状部分と第2サイプ壁の波形状部分とが噛み合わず、第2サイプは非噛合領域を有する。非噛合領域は、第1サイプ壁と第2サイプ壁との間隔の広い幅広部位を含む。これにより、第2サイプが閉じにくくなり、第2サイプのエッジ効果が高くなる。エッジ効果が高くなると氷雪路面でのトラクション性能及び操縦安定性能が向上する。
さらに、幅広部位を含む第2サイプを含むブロックは、前記第2サイプを境界とする複数の小ブロックに分割される傾向にある。小ブロックに分割されることによりブロック剛性が低下する。このとき、第2サイプの幅はブロックを区画する溝の幅よりも狭いため、ブロック剛性は過度に低下しない。つまり、ブロック剛性を最適化することで氷雪路面でのエッジ効果等を高めるとともに、ブロックの路面追従性を向上させる。よって、乾燥路面での操縦安定性能を確保しつつ、氷雪路面でのトラクション性能及び操縦安定性能を向上させることができる。
さらに、第2サイプはブロックの中央領域に配置されているから、ブロックの中でも特にブロック剛性の高いブロックの中央領域を狙って、ブロック剛性を低下させることができる。よって、ブロックの中央領域とブロックの周辺領域との間に生じる局所的なブロック剛性のばらつきを、小さくすることができる。これにより、さらなるブロック剛性の最適化を図ることができる。したがって、サイプの閉塞を抑制し、氷雪路面でのエッジ効果等を高めるとともに、ブロックの路面追従性を向上させる。よって、乾燥路面での操縦安定性能を確保しつつ、氷雪路面でのトラクション性能及び操縦安定性能を向上させることができる。
前記第1サイプ壁及び前記第2サイプ壁は、それぞれ、延在方向の中央部に波形状部分を有し、延在方向の両端部にストレート形状部分を有するとよい。
前記第1サイプ壁の波形状部分と前記第2サイプ壁の波形状部分との間には周期差があってもよい。
前記第2サイプを含む前記サイプ群が設けられる前記ブロックは、センターブロック及びクォータブロックのうちいずれか一方のブロック、又は、両方のブロックに該当し、
前記センターブロックは、タイヤ赤道と重なる位置に設けられ、又は、前記タイヤ赤道と重なる位置に配置された溝に隣接して設けられ、
前記クォータブロックは、前記センターブロックと、タイヤ幅方向最外側に設けられたショルダーブロック又はショルダーリブとの間に設けられていてもよい。
センターブロックは、他のブロックよりもタイヤ赤道CLに近いため、特にトラクション性能に対する寄与が大きい。そのため、センターブロックについて、上記構成を有する空気入りタイヤは、乾燥路面での操縦安定性能を確保しつつ、氷雪路面でのトラクション性能を向上させるのに効果的である。また、クォータブロックは、タイヤ赤道CLから離れた位置にあるため、特に旋回走行に対する寄与が大きい。そのため、クォータブロックについて、上記構成を有する空気入りタイヤは、操縦安定性能の向上に効果的である
前記空気入りタイヤは氷雪路用タイヤであってもよい。
本発明にかかる空気入りタイヤの一実施形態におけるトレッド部を示す展開図 図1のセンターブロックの拡大図 図1のクォータブロックの拡大図 図1のショルダーブロックの拡大図 第2実施形態のトレッド部の一部分の拡大図 第3実施形態のトレッド部の一部分の拡大図 比較例のトレッド部の一部分の拡大図
以下、本発明にかかる空気入りタイヤにおける一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
<第1実施形態>
図1は、本発明にかかる空気入りタイヤの第1実施形態におけるトレッド部を示す展開図である。トレッド部100は、路面に接地するブロックを複数含む。ブロックは、第1溝と第2溝とによって区画されるか、第1溝と第2溝とトレッド部が路面に接地するタイヤ幅方向端部である接地端TEによって区画される。第1溝に相当する傾斜溝1は、センター側からショルダー側に向かってタイヤ幅方向に対して傾斜し、かつ、緩やかな曲線で延びている。第2溝に相当する交差溝2は、複数の傾斜溝1に交差し、二つの傾斜溝1の間を接続する。傾斜溝1及び交差溝2は、それぞれタイヤ周方向に間隔を設けて繰り返し配置されている。
本実施形態では、トレッド部100に形成されたトレッドパターンが、ブロックを基調とするブロックパターンである例を示す。但し、図1に示されたトレッド部100のブロックパターンは一例であり、第1溝及び第2溝の形状や幅、長さを変えることで様々なブロックパターンを採り得る。例えば、第1溝は、タイヤ幅方向に対して平行に延びてもよく、タイヤ幅方向に対して傾斜するが直線をなすように延びてもよい。また、第1溝は、全て同じ長さの溝であってもよく、異なる長さの溝であってもよい。第2溝も同様である。
本実施形態では、複数のブロックは、タイヤ赤道CLと重なる位置に設けられたセンターブロック4、5を含む。センターブロック4、5のそれぞれのブロックの重心が、互いにタイヤ赤道CLを挟んだ反対側に位置している。また、センターブロック4、5の形状は、互いに異なる形状をしている。センターブロック4、5は、それぞれ、タイヤ周方向に繰り返して配置されている。
タイヤ赤道CLがセンターブロックと重ならずに溝とのみ重なる場合は、そのタイヤ赤道CLと重なる位置に配置された溝に隣接して設けられたブロックをセンターブロックとする。また、センターブロックがタイヤ幅方向に重ならないように配置されていてもよい。センターブロックの形状は、互いに異なる形状を有するに限らず、異なる三種類以上の形状を有していてもよい。また、一種類の形状を有するセンターブロックが、タイヤ赤道CLと重なる位置にタイヤ周方向に沿って間隔を空けて配置されてもよい。
本実施形態では、回転方向が指定された方向性タイヤとして構成されている例を示し、その回転方向を矢印RDで表している。回転方向RDの前方側(図1の下側)はブロックの踏み込み側となり、回転方向RDの後方側(図1の上側)はブロックの蹴り出し側となる。回転方向の指定は、例えば回転方向を示す矢印などの表示を、空気入りタイヤのサイドウォール部の表面に付すことで行われる。
図2(a)は、図1におけるセンターブロック5の拡大図を示している。センターブロック5には、センターブロック5を区画する溝(即ち、傾斜溝1及び交差溝2)よりも幅の小さい複数のサイプからなるサイプ群が形成されている。ブロックを区画する溝は1.5mm以上の幅を有するのに対し、サイプ群を構成する各サイプは1.5mm未満の幅を有する。
サイプ群は、第1サイプ51と、第2サイプ52とを有している。第1サイプ51は、互いに間隔を空けて対向配置される二つのサイプ壁によって構成されるが、図2各図では、第1サイプ51は1本の線に単純化して表されている。第1サイプ51は、第1サイプ51の延在方向に一定の幅を有する。すなわち、互いに対向配置される二つのサイプ壁の間隔が、第1サイプ51の延在方向に一定である。第2サイプ52は、第2サイプ52の延在方向に変化する幅を有する。すなわち、互いに対向配置される二つのサイプ壁の間隔が、第2サイプ52の延在方向に変化する。そして、第2サイプ52は非噛合領域を有し、非噛合領域では第2サイプ52の幅の最大値が第1サイプ51の幅よりも大きい。
図2(b)は、図2(a)に示された第2サイプ52の拡大図である。第2サイプ52は、互いに対向配置される第1サイプ壁52aと第2サイプ壁52bとを含む。第1サイプ壁52aは、その中央部に波形状部分52awを有し、その両端部にストレート形状部分52asを有する。第2サイプ壁52bは、その中央部に波形状部分52bwを有し、その両端部にストレート形状部分52bsを有する。そして、第2サイプ52の非噛合領域では、第1サイプ壁52aの波形状部分52awと第2サイプ壁52bの波形状部分52bwとの間に位相差がある。位相差があるとは、第1サイプ壁52aの波形状と第2サイプ壁52bの波形状とがサイプの延在方向にずれていることを表す。
第1サイプ壁52aと第2サイプ壁52bとの間に位相差があると、第1サイプ壁52aの波形状部分52awと第2サイプ壁52bの波形状部分52bwとが噛み合わず、非噛合領域を有することになる。非噛合領域では、第1サイプ壁52aと第2サイプ壁52bとの間隔が相対的に大きい幅広部位521と、第1サイプ壁52aと第2サイプ壁52bとの間隔が相対的に小さい幅狭部位522とが生じる。幅広部位521があると、例えば、第2サイプ52にサイプ幅方向の力が作用したとしても、幅広部位521が閉じにくい。サイプが閉じにくくなるとエッジ効果を高められる。また、幅狭部位522が閉じると、第1サイプ壁52aと第2サイプ壁52bが互いに支え合い、更なるブロック5の変形を妨げて、さらに第2サイプ52を閉じにくくする。非噛合領域では、幅広部位521と幅狭部位522とが周期的に表れるため、さらに第2サイプ52を閉じにくくする。
また、波形状部分52aw、52bwは角部のない曲線で構成されているため、サイプの幅方向だけでなく、多方向に対してエッジ効果が発揮され、旋回時を含めた操縦安定性能が高められる。
さらに、幅広部位521の存在により、センターブロック5が、第2サイプ52を境界とする、適度な大きさを有する小ブロック53、54に分割される傾向にある。小ブロック53、54に分割されることにより、ブロック剛性が低下する。ただし、第2サイプ52の幅はブロックを区画する溝の幅よりも狭いため、ブロック剛性は過度に低下しない。
図2(a)に示すように、第2サイプ52が中央領域Crに配置されている。他方、中央領域Crの外部には第2サイプ52が配置されていない。中央領域Crは、センターブロック5のタイヤ周方向長さをLとし、タイヤ周方向におけるセンターブロック5の中央線をCとしたとき、中央線Cから±0.25L以内の範囲を表す。つまり、第2サイプ52は、タイヤ周方向におけるセンターブロック5の中央線Cを中心とした、センターブロック5のタイヤ周方向長さLの50%の範囲となる中央領域Crに配置されている。中央線Cは、タイヤ幅方向に延びる仮想線である。
第2サイプ52が中央領域Crに配置されることにより、センターブロック5の中でも特にブロック剛性の高いブロックの中央領域Crを狙ってブロック剛性を低下させることができる。よって、ブロックの中央領域Crとブロックの周辺領域との間に生じる局所的なブロック剛性のばらつきを小さくすることができる。
本実施形態では、第1サイプ壁52aの波形状部分52awと第2サイプ壁52bの波形状部分52bwとの間に位相差はあるが、周期差はない。第1サイプ壁52aの波形状部分52awと第2サイプ壁52bの波形状部分52bwと間において周期が同じであると、トレッド部の外観上の違和感が生じにくい。
ところで、トレッド部100の平面視においてストレート形状を有するサイプは、ブロック内の偏摩耗、特に、タイヤ周方向に生じるヒールアンドトウ摩耗が大きくなりやすい。他方、トレッド部100の平面視において波形状を有するサイプは、ヒールアンドトウ摩耗が抑えられる。また、トレッド部の平面視において波形状を有するサイプは、多方向に対してエッジ効果が得られるため、旋回時を含めた操縦安定性能が向上する。さらに、波形状部分は角部のない曲線で構成されるため、多方向から力が作用したとき、応力集中による偏摩耗が起きにくい。
サイプ端部まで波形状を有すると、サイプ端部におけるサイプの延在方向とブロック外縁とのなす角部の鋭角度が増し、当該角部における剛性が局所的に低下して、タイヤ幅方向に生じる偏摩耗が大きくなる傾向にある。しかしながら、本実施形態では、第1サイプ壁52a及び第2サイプ壁52bにおいて、それぞれ、サイプ壁の中央部が波形状部分52aw、52bwを有し、サイプ壁の端部がストレート形状部分52as、52bsを有する。よって、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
センターブロック5は、他のブロックよりもタイヤ赤道CLに近いため、特にトラクション性能に対する寄与が大きい。そうすると、センターブロック5について上記構成を有する空気入りタイヤは、氷雪路面でのエッジ効果等を高めてトラクション性能を向上させるのに効果的である。
第2サイプ52は、本実施形態のようにセンターブロック5の中央領域Crに1本だけ配置されていることが好ましい。これにより、センターブロック5は、適度な大きさを有する二つの小ブロック53、54に区画され、ブロック剛性が過度に低下しない。但し、第2サイプ52は、適度なブロック剛性を得るために、中央領域Crに複数本含まれていても構わない。また、第2サイプ52が複数本含まれているとき、第1サイプ51が第2サイプ52の間に挟まれるように配置されていても構わない。
サイプの幅は、サイプ延在方向に直交する方向における、対向する二つのサイプ壁の間隔で表す。第2サイプ52の幅T52を図2(b)に示す。第1サイプ51の幅T51は、0.3mm以上であると好ましい。さらに、第1サイプ51の幅T51は、0.8mm未満であると好ましい。第2サイプ52の幅T52は、0.5mm以上であると好ましい。第2サイプ52の幅T52は、1.5mm未満であると好ましい。各サイプの深さは、ブロックを区画する溝の深さより浅いと好ましく、同じ深さでもよい。
図2(c)は、図2(a)と同じセンターブロック5の拡大図を示している。図2(c)に示されるように、第1サイプ51の延在方向D51と第2サイプ52の延在方向D52とは、いずれも、サイプの両端におけるサイプ幅の中央を通る直線で示される。第1サイプ51の延在方向D51は、タイヤ幅方向WLに対してA51の角度をなし、第2サイプ52の延在方向D52は、タイヤ幅方向WLに対してA52の角度をなす。図2(c)において、延在方向D51と延在方向D52はタイヤ幅方向WLに対し右上がりの方向をとるが、延在方向D51と延在方向D52がタイヤ幅方向WLに対し右下がりの方向をとってもよい。角度A51と角度A52は、いずれも5度以内であるとよい。つまり、第1サイプ51と第2サイプ52は、タイヤ幅方向に対し、±5度以内の方向に延びてもよい。これにより、センターブロック5に形成されたサイプ群によるエッジ効果が、特に氷雪路面でのトラクション(駆動・制動)性能の向上に寄与する。また、延在方向D51と延在方向D52がタイヤ幅方向WLと同方向(すなわち、角度A51と角度A52がそれぞれ0度)でもよい。また、センターブロック5における第1サイプ51及び第2サイプ52の延在方向D51、D52が右下がりの方向をとる場合、タイヤ赤道CLを挟んで反対側に位置するセンターブロック4のサイプの延在方向が右上がりの方向をとってもよい。そのとき、センターブロック4、5それぞれにおけるタイヤ幅方向に対する角度の絶対値は等しくなるように設定してもよい。角度A51と角度A52は同じ値でもよく、異なる値であってもよい。
以上、センターブロック5について説明したが、センターブロック4、及びタイヤ周方向に間隔を空けて配置される他のセンターブロックについても同様である。
図1に戻り、本実施形態において、複数のブロックは、タイヤ幅方向最外側に設けられたショルダーブロック8、9を含む。ショルダーブロック8、9は、傾斜溝1と交差溝2と接地端TEとで区画される。
接地端TEは、正規リムにリム組みして正規内圧と正規荷重を負荷したタイヤを平坦路面に接地させたときのタイヤ幅方向の最外位置である。正規リムとは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAに規定される標準リム、TRAに規定される“Design Rim”、あるいはETRTOに規定される“Measuring Rim”である。正規内圧とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、例えば、JATMAに規定される最高空気圧、TRAの表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、あるいはETRTOに規定される“INFLATIONPRES SURE”である。正規荷重とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、例えば、JATMAに規定される最大負荷能力、TRAの上記表に記載の最大値、あるいはETRTOに規定される“LOAD CAPACITY”である。
図1では、トレッド部100はショルダーブロック8、9を含むが、トレッド部100は、ショルダーブロック8、9に代えてショルダーリブを含んでいてもよい。クォータブロック6、7は、それぞれ、センターブロック4、5とショルダーブロック8、9との間に配置される。クォータブロック6、7は必須のブロックではなく、トレッド部100に含まれるブロックがセンターブロック4、5とショルダーブロック8、9とで構成されていてもよい。
図3(a)は、図1におけるクォータブロック7の拡大図を示している。クォータブロック7には、クォータブロック7を区画する溝(即ち、傾斜溝1及び交差溝2)よりも幅の小さい複数のサイプからなるサイプ群が形成されている。
サイプ群は、第1サイプ71と第2サイプ72とを有している。第1サイプ71は、互いに対向配置される二つのサイプ壁によって構成されるが、図3各図では、第1サイプ71は1本の線に単純化して表されている。第1サイプ71は、第1サイプ71の延在方向に一定の幅を有する。すなわち、互いに対向配置される二つのサイプ壁の間隔が、第1サイプ71の延在方向に一定であることを表す。第2サイプ72は、第2サイプ72の延在方向に変化する幅を有する。すなわち、互いに対向配置される二つのサイプ壁の間隔が、第2サイプ72の延在方向に変化することを表す。そして、第2サイプ72は非噛合領域を有し、非噛合領域では第2サイプ72の幅の最大値が、第1サイプ71の幅よりも大きい。
図3(b)は、図3(a)に示された第2サイプ72の拡大図である。第2サイプ72は、互いに対向配置される第1サイプ壁72aと第2サイプ壁72bとを含む。第1サイプ壁72aは、その中央部に波形状部分72awを有し、その両端部にストレート形状部分72asを有する。第2サイプ壁72bは、その中央部に波形状部分72bwを有し、その両端部にストレート形状部分72bsを有する。そして、第2サイプ72の非噛合領域では、第1サイプ壁72aの波形状部分72awと第2サイプ壁72bの波形状部分72bwとの間に位相差がある。
クォータブロック7における第2サイプ72が非噛合領域を有し、非噛合領域では、幅広部位721と幅狭部位722とを生じさせることの効果は、センターブロック5における第2サイプ52が非噛合領域を有することの効果に準ずる。また、波形状部分72aw、72bwは角部のない曲線で構成されることの効果、クォータブロック7が第2サイプ72を境界とする適度な大きさを有する小ブロック73、74に分割されることの効果、第2サイプ72が、タイヤ周方向におけるクォータブロック7の中央線Cを中心とした、クォータブロック7のタイヤ周方向長さLの50%の範囲となる中央領域Crに配置され、中央領域Crの外部では第2サイプ72が配置されていないことの効果、サイプ壁72a、72bの中央部が波形状部分72aw、72bwを有し、サイプ壁の端部がストレート形状部分72as、72bsを有することの効果、第2サイプ72の本数に関係する効果も同様に、センターブロック5における第2サイプ52にかかる効果に準ずる。
クォータブロック7は、タイヤ赤道CLから離れた位置にあるため、特に旋回走行に対する寄与が大きい。そうすると、クォータブロック7について上記構成を有する空気入りタイヤは、操縦安定性能を向上させるのに効果的である。
第2サイプ72の幅T72を図3(b)に示す。第1サイプ71の幅T71は、0.3mm以上であると好ましい。さらに、第1サイプ71の幅T71は、0.8mm未満であると好ましい。第2サイプ72の幅T72は、0.5mm以上であると好ましい。第2サイプ72の幅T72は、1.5mm未満であると好ましい。各サイプの深さは、ブロックを区画する溝の深さより浅いと好ましく、同じ深さでもよい。
図3(c)は、図3(a)と同じクォータブロック7の拡大図を示している。図3(c)に示されるように、第1サイプ71の延在方向D71と第2サイプ72の延在方向D72とは、いずれも、サイプの両端におけるサイプ幅の中央を通る直線で示される。第1サイプ71の延在方向D71は、タイヤ幅方向WLに対してA71の角度をなし、第2サイプ72の延在方向D72は、タイヤ幅方向WLに対してA72の角度をなす。図3(c)において、延在方向D71と延在方向D72は、タイヤ幅方向WLに対し右下がりの方向をとるが、延在方向D71と延在方向D72がタイヤ幅方向WLに対し右上がりの方向をとってもよい。角度A71と角度A72は、それぞれ10度以上30度以下であるとよい。これにより、サイプ群のエッジ効果が、特に旋回走行に寄与する。また、クォータブロック7における第1サイプ71及び第2サイプ72の延在方向が右下がりの方向をとる場合、タイヤ赤道CLを挟んで反対側に位置するクォータブロック6のサイプの延在方向が右上がりの方向をとってもよい。そのとき、クォータブロック6、7それぞれのタイヤ幅方向に対する角度の絶対値は等しくなるように設定してもよい。角度A71と角度A72は同じ値でもよく、異なる値であってもよい。
以上、クォータブロック7について説明したが、クォータブロック6、及びタイヤ周方向に間隔を空けて配置される他のクォータブロックについても同様である。
図4には、図1におけるショルダーブロック9の拡大図を示している。ショルダーブロック9はサイプ91を複数有している。サイプ91の幅は、ショルダーブロックを区画する溝の幅よりも小さい。サイプ91の幅は、0.3mm以上0.8mm以下であると好ましい。サイプ91の延在方向D91は、タイヤ幅方向WLに対してA91の角度をなす。角度A91は、10度以上15度以下であるとよい。延在方向D91は、タイヤ幅方向WLに対し右上がりの方向をとるが、延在方向D91がタイヤ幅方向WLに対し右下がりの方向をとってもよい。
ショルダーブロック9のサイプ91のサイプ形状について、サイプ91が、トレッド部100の平面視において、波形状部分とストレート形状部分との両方を含むと好ましい。さらに、サイプ91は、サイプ91を構成するサイプ壁の中央部に波形状部分を有し、サイプ壁の両端部にストレート形状部分を有すると、より好ましい。ショルダーブロック9では、幅が一定のサイプを使用するとよい。幅が一定のサイプは、ブロック剛性を高く保ち、ショルダーブロック9に大きな力がかかる乾燥路面の制動性能を確保するのに効果的である。ショルダーブロック8、及びタイヤ周方向に間隔を空けて配置される他のショルダーブロックについても同様である。
センターブロック4、5、クォータブロック6、7及びショルダーブロック8、9に共通して、サイプ群は、サイプの両端がそれぞれブロックの外縁に接続される両側オープンタイプ、サイプの片端がブロックの外縁に接続され、他方の片端がブロックの外縁に接続されない片側オープンタイプ、及び、サイプの両端がブロックの外縁に接続されない両側クローズドタイプのいずれでもよい。両側オープンタイプのサイプが増加するほどブロック剛性の低下効果が高くなる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、以下に説明する構成の他は、第1実施形態と同様の構成であるので、共通点を省略して主に相違点について説明する。第1実施形態で説明した部材と同一の部材には、同一の符号を付し、重複した説明を省略する。また、説明した複数の変形例については、特に制約なく組み合わせて採用することが可能である。第3実施形態においても、これと同様である。
第2実施形態を、図5を参照して説明する。図5(a)は、センターブロック5、クォータブロック7及びショルダーブロック9のみを示すトレッド部の拡大図である。センターブロック5の中央領域には第2サイプ57が設けられ、クォータブロック7の中央領域には第2サイプ77が設けられている。
図5(b)は、図5(a)に示された第2サイプ57の拡大図である。第2サイプ57は、互いに対向配置される第1サイプ壁57aと第2サイプ壁57bとによって構成される。第1サイプ壁57aは、その中央部に波形状部分57awを有し、その両端部にストレート形状部分57asを有する。第2サイプ壁57bは、その中央部に波形状部分57bwを有し、その両端部にストレート形状部分57bsを有する。
そして、第1サイプ壁57aの波形状部分57awと第2サイプ壁57bの波形状部分57bwとの間には180度の位相差を有している。第2実施形態における第2サイプ57の幅T57が第1実施形態における第2サイプ52の幅T52より大きくなり、幅狭部位572を維持しつつ幅広部位571を拡大できる。これにより、サイプがさらに閉じにくくなり、エッジ効果が高められる。加えて、ブロック剛性の最適化の調整幅を拡げることができる。クォータブロック7の第2サイプ77についても同様に、両サイプ壁の間に180度の位相差を有していてもよい。これにより、第2サイプ77の幅狭部位を維持しつつ幅広部位を拡大できる。
<第3実施形態>
第3実施形態を、図6を参照して説明する。図6(a)は、センターブロック5、クォータブロック7及びショルダーブロック9のみを示すトレッド部の拡大図である。センターブロック5の中央領域には第2サイプ58が設けられ、クォータブロック7の中央領域には第2サイプ78が設けられている。
図6(b)は、図6(a)に示された第2サイプ58付近の拡大図である。第2サイプ58は、互いに対向配置される第1サイプ壁58aと第2サイプ壁58bとによって構成される。第1サイプ壁58aは、その中央部に波形状部分58awを有し、その両端部にストレート形状部分58asを有する。第2サイプ壁58bは、その中央部に波形状部分58bwを有し、その両端部にストレート形状部分58bsを有する。
そして、第1サイプ壁58aの波形状部分58awと第2サイプ壁58bの波形状部分58bwとの間には、位相差に加えて周期差がある。周期の異なるサイプ壁を対向配置させることにより、ブロック剛性を最適化するための調整手法を多様化できる。クォータブロック7の第2サイプ78についても同様であり、第2サイプ78を構成する両サイプ壁の間には、位相差に加えて周期差がある。
第1、第2実施形態の変形例として、両サイプ壁の波形状部分について、位相差に加え、波の振幅の大きさの差があってもよい。第3実施形態の変形例として、両サイプ壁の波形状部分について、位相差及び周期差に加え、波の振幅の大きさの差があってもよい。波の振幅の大きさに差を設けることで、ブロック剛性を最適化するための調整手法を多様化できる。
上記空気入りタイヤは、冬場の氷雪路と夏場の乾燥路との両方で使用する、いわゆるオールシーズン用タイヤでもよいが、主に冬場の氷雪路と乾燥路とで使用する氷雪路用タイヤ(いわゆる冬用タイヤ)でもよい。氷雪路用タイヤは、トレッド部のゴム硬度が60度~75度の範囲にあり、オールシーズン用タイヤを含む通常のタイヤに比べて、トレッド部のゴム硬度が低い。ゴム硬度は、JIS K6253に準拠し、23℃雰囲気下でタイプAデュロメータを使用して測定された値(デュロメータ硬さ)である。
本発明にかかる空気入りタイヤは、トレッド部を上記の如く構成すること以外は、通常の空気入りタイヤと同等に構成でき、従来公知の材料、形状、構造、製法などはいずれも採用できる。上述のサイプ形状を有するトレッド部を持つ空気入りタイヤを製造するには、空気入りタイヤの加硫成型時にトレッド部の表面に挿入される複数のサイプブレードのうち、第2サイプを成型するサイプブレードに対し、第1及び第2サイプ壁に対応した表面形状を設ける程度の改変を施せばよい。その他は、従来のタイヤ製造工程と同様にして製造することができる。図示は省略するが、本実施形態の空気入りタイヤは、一対のビード部と、そのビード部の各々からタイヤ径方向外側に延びるサイドウォール部と、そのサイドウォール部の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部とを含む。
本発明は、上記した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
実施例1として、図1に示されたブロックパターンと第1実施形態のサイプ形状(図2-4)を含むトレッド部を有する空気入りタイヤを評価した。実施例2として、第2実施形態のサイプ形状(図5)を含むトレッド部を有する空気入りタイヤを評価した。ブロックパターンは第1実施形態と同じである。実施例3として、第3実施形態のサイプ形状(図6)を含むトレッド部を有する空気入りタイヤを評価した。ブロックパターンは第1実施形態と同じである。
比較例として、図7のサイプ形状を含むトレッド部を有する空気入りタイヤを評価した。ブロックパターンは第1実施形態と同じである。図7では、サイプの幅がその延在方向に変化する第2サイプを含んでいない。すなわち、センターブロック5及びクォータブロック7におけるサイプは全て、一定の幅を有するサイプで構成されている。ショルダーブロック9におけるサイプついては第1実施形態と同じである。
<評価>
各実施例と比較例の空気入りタイヤをテスト車両に取り付けて、雪上駆動性能、雪上操縦安定性能及びドライ操縦安定性能を評価した。評価条件と評価項目を下記に示す。
<評価条件>
タイヤサイズ:225/50R17
リム:17X7.5J
タイヤ内圧:220kPa
テスト車両:排気量1984ccの乗用車
<雪上駆動性能の評価>
タイヤをテスト車両に装着して雪上路での加速試験を行い、停止状態から20m走行するまでの時間を計測した。評価条件は上記のものを使用した。評価結果は、計測値の逆数を用い、比較例の結果を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど雪上駆動性能が優れていることを意味する。
<雪上操縦安定性能の評価>
各タイヤをテスト車両に装着して圧雪路面にて、加速・制動・旋回・レーンチェンジをする走行を実施した。専門のドライバーにより相対的に評価し、比較例の結果を100として指数で表示した。この指数値が大きいほど雪上操縦安定性能が優れていることを意味する。
<ドライ操縦安定性能の評価>
タイヤを車両に装着してアスファルト舗装された乾燥路面にて、加速・制動・旋回・レーンチェンジをする走行を実施した。評価条件は上記のものを使用した。専門のドライバーが相対的に評価し、比較例の結果を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど乾燥路面での操縦安定性能が優れていることを意味する。
Figure 0007184628000001
表1に評価結果を示す。これより、実施例1~3は、比較例に対し、乾燥路面での操縦安定性能を確保しつつ雪上駆動性能と雪上操縦安定性能を高められることが示された。
1…傾斜溝
2…交差溝
4、5…センターブロック
6、7…クォータブロック
8、9…ショルダーブロック
51、71…第1サイプ
52、72、77、78…第2サイプ
53、54、73、74…小ブロック
91…サイプ
100…トレッド部

Claims (4)

  1. ブロックを複数含むトレッド部を備える空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部には、前記ブロックを区画する溝よりも幅の小さい複数のサイプからなるサイプ群が形成されるブロックが含まれ、
    前記サイプ群は、第1サイプと第2サイプとを有し、
    前記第2サイプは、前記第2サイプの延在方向に変化する幅を有し且つ前記第2サイプの幅の最大値が前記第1サイプの幅よりも大きい非噛合領域を備え、
    前記第2サイプは、互いに対向配置される第1サイプ壁と第2サイプ壁とを含み、
    前記第1サイプ壁と前記第2サイプ壁とは、それぞれ波形状部分を含み、前記非噛合領域では前記第1サイプ壁の波形状部分と前記第2サイプ壁の波形状部分との間に位相差があり、
    前記第2サイプは、タイヤ周方向における前記ブロックの中央線を中心とした前記ブロックのタイヤ周方向長さの50%の範囲となる中央領域に配置されており、
    前記第1サイプ壁の波形状部分と前記第2サイプ壁の波形状部分との間には周期差があることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記第1サイプ壁及び前記第2サイプ壁は、それぞれ、延在方向の中央部に波形状部分を有し、延在方向の両端部にストレート形状部分を有する、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第2サイプを含む前記サイプ群が設けられる前記ブロックは、センターブロック及びクォータブロックのうちいずれか一方のブロック、又は、両方のブロックに該当し、
    前記センターブロックは、タイヤ赤道と重なる位置に設けられ、又は、前記タイヤ赤道と重なる位置に配置された溝に隣接して設けられ、
    前記クォータブロックは、前記センターブロックと、タイヤ幅方向最外側に設けられたショルダーブロック又はショルダーリブとの間に設けられている、請求項1又は2に記載の、空気入りタイヤ。
  4. 前記空気入りタイヤは氷雪路用タイヤである、請求項1乃至のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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