JP2004075025A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2004075025A
JP2004075025A JP2002242167A JP2002242167A JP2004075025A JP 2004075025 A JP2004075025 A JP 2004075025A JP 2002242167 A JP2002242167 A JP 2002242167A JP 2002242167 A JP2002242167 A JP 2002242167A JP 2004075025 A JP2004075025 A JP 2004075025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
tire
tread
width
lateral groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002242167A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4136537B2 (ja
Inventor
Naoya Ochi
越智 直也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2002242167A priority Critical patent/JP4136537B2/ja
Publication of JP2004075025A publication Critical patent/JP2004075025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4136537B2 publication Critical patent/JP4136537B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】氷上性能、雪上性能、及び操縦安定性を両立することのできる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】一対の周方向主溝14により、基本的なウエットハイドロプレーニング性能、氷雪上での横滑り性能が確保される。第1の横溝16、第2の横溝18、横溝30により雪上性能が向上する。トレッド中央に、タイヤ軸方向に延びる三角ブロック20を互いに反対向きに交互に配置したので、底辺付近は確実に接地して氷路面との摩擦を稼ぎ、接地時に動く頂点付近が、隣接する三角ブロック20の底辺付近が接地する前に路面上の擬似水膜を取り去り、隣接する三角ブロック20の底辺付近を確実に接地させて氷上性能を向上する。第1の横溝16、及び第2の横溝18の幅狭部分の溝壁が接地時に接触してタイヤ赤道面CL上に擬似周方向リブ24を形成するので、操縦安定性が確保される。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤにかかり、特に、低摩擦係数の氷上路でのブレーキ、トラクション性能の向上、及び雪上性能の向上を図った空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気入りタイヤの中で、氷上性能の向上を図ったスタッドレスのトレッドパターンは、図3に示すように、周方向(矢印A方向、及び矢印B方向)に延びるジグザグ溝100及びストレート溝102と、横溝104とで区画されたサイプ106付きのブロック108を備えたブロックパターンが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
低摩擦係数(μ)の氷上路(氷温0°C近辺)では、タイヤと氷路(実接地面内)の間で非常に薄い擬似水膜が発生し、この水膜の影響で非常に滑り易い状態となっている。
【0004】
より高い制動駆動力を得るためには、氷表面での摩擦力を得るために、より多くの接地面積を稼ぎ、かつこの擬似水膜を効率良く除去することが有効である。
【0005】
これまでのブロックパターンにサイプを刻むパターンでは、接地面積の確保とブロック接地時にブロックと氷路面内にできた水膜の除去の両立は難しかった。
【0006】
また、ブロックパターンのために、除水のためにより多くのサイプを刻もうとするとブロック剛性が低下し、操縦安定性等の悪化にもつながる。
【0007】
本発明は上記事実を考慮し、氷上性能、雪上性能、及び操縦安定性を両立することのできる空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、トレッドにタイヤ周方向に沿って実質上平行に延びる一対の周方向主溝を配置することにより、前記トレッドが前記一対の周方向主溝間に配置される中央陸部列と、前記一対の周方向主溝のタイヤ軸方向外側の両側陸部列とに区画され、前記中央陸部列、及び前記両側陸部列が、各々陸部横断方向に延びる複数の横溝によって区画された複数のブロックから構成されている空気入りタイヤであって、前記中央陸部列は、トレッド平面視でタイヤ軸方向に長い略三角形状を呈した複数の三角ブロックが、最も角度の小さい頂点と、前記頂点と対向する底辺とが、タイヤ周方向に交互に配置されるようにタイヤ周方向に沿って隣接する同士で互いに反対向きに配置され、前記三角ブロックは、タイヤ周方向に延びる少なくとも一つの補助溝によって、タイヤ軸方向に複数の小ブロックに分割されており、前記両側陸部列の前記ブロックは、トレッド平面視で6角形を呈している、ことを特徴としている。
【0009】
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0010】
先ず、トレッドにタイヤ周方向に沿って実質上平行に延びる一対の周方向主溝を配置したので、ウエットハイドロプレーニング性能、氷雪上での横滑り性能を確保することができる。
【0011】
また、トレッドに一対の周方向主溝を配置したことにより、大きく分けて3つのブロック列が形成されることになり、一対の周方向主溝間の中央領域は氷上性能に対して有効に、その両側の両側領域は雪上性能に対して有効となるように設定することができる。
【0012】
トレッドに設けた複数の横溝により、雪上走行に必要なブロックエッジ成分を確保することができる。
【0013】
三角形ブロックの頂点付近は、剛性が低く、接地時の動きが大きく、一方、底辺付近は剛性が高く、接地時に倒れ込み難い。
【0014】
複数の三角ブロックを、最も角度の小さい頂点と、頂点と対向する底辺とが、タイヤ周方向に交互に配置されるように隣接する同士で互いに反対向きに配置することで、底辺付近を確実に接地させて面接触により氷路面との摩擦を稼ぎ、頂点付近は、ブロックが動くことにより、隣接する三角ブロックの底辺付近が接地する前に、ワイパー効果により路面上の擬似水膜を取り去り、隣接する三角ブロックの底辺付近を路面に対して確実に接地させ、氷上でのブレーキ性能、及びトラクション性能を向上することができる。
【0015】
トレッド幅が広くなってくると、トレッドを一対の周方向主溝でタイヤ軸方向に三分割すると、中央陸部列の剛性が高過ぎる場合があるため、氷雪上性能に有効なブロック剛性にするために、補助溝で三角ブロックをタイヤ軸方向に分割すると良い。
【0016】
また、補助溝を設けることで、横方向(コーナリングに有効)なエッジができるため、氷雪上でのコーナリング性能が向上する。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記補助溝は、複数の前記三角ブロックをタイヤ周方向に見たときに、一方の三角ブロックではタイヤ赤道面を挟んで右側に、前記一方の三角ブロックに隣接する他方の三角ブロックではタイヤ赤道面を挟んで左側に配置されており、タイヤ赤道面を挟んで右側の前記補助溝と左側の前記補助溝との間を左右補助溝間領域としたときに、前記横溝は、前記左右補助溝間領域に配置される部分が、前記左右補助溝間領域のタイヤ軸方向外側の領域に配置される部分よりも幅狭に設定された幅狭部とされ、前記幅狭部は、負荷転動によって路面と接地した時に互いに対向する溝壁同士が接触してトレッド幅方向中央部分にタイヤ周方向に実質上連続した擬似周方向リブを形成するように溝幅が設定されており、前記擬似周方向リブは、幅が踏面幅の5〜25%の範囲に設定されている、ことを特徴としている。
【0018】
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0019】
横溝の幅狭部が路面と接地すると、互いに対向する溝壁同士が接触してトレッド幅方向中央部分にはタイヤ周方向に実質上連続した擬似周方向リブが形成される。
【0020】
これにより、トレッド中央区域のブロック剛性が高まり、かつ実接地面積も増えるので、氷上でのブレーキ性能、及びトラクション性能を向上しつつ、タイヤ周方向に連続する完全なリブ対比でブロックエッジ成分を稼げるため、雪上でのブレーキ性能、及びトラクション性能も向上する。
【0021】
ここで、擬似周方向リブの幅が踏面幅の5%未満になると、擬似周方向リブとしての機能が低下し、氷上性能があまり向上しなくなる。
【0022】
一方、擬似周方向リブの幅が踏面幅の25%を越えると、擬似周方向リブのネガティブ率の低い領域が広くなりすぎ、雪上性能の悪化が懸念される。
【0023】
したがって、擬似周方向リブの幅は、踏面幅の5〜25%の範囲に設定することが好ましい。
【0024】
なお、ここでいう踏面幅とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2002年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、静止した状態で平板に対し垂直に置き、最大負荷能力を負荷したときの接地面のタイヤ軸方向の幅である。
【0025】
なお、タイヤの使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
【0026】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記一対の周方向主溝は、タイヤ赤道面を挟み略左右対称に配置され、その間隔は前記トレッドの踏面幅の35〜65%に設定されている、ことを特徴としている。
【0027】
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0028】
一対の周方向主溝は、基本的には両側陸部列の大きさが小さくなり過ぎないよう、即ち、基本的な剛性を確保可能なように配置する。
【0029】
一対の周方向主溝の間隔がトレッドの踏面幅の35%未満になると、中央陸部列の面積が小さくなり過ぎ、氷上性能の悪化につながる。
【0030】
一方、一対の周方向主溝の間隔がトレッドの踏面幅の65%を越えると、両側陸部列の剛性が小さくなり過ぎ、偏摩耗性能、氷雪上でのコーナリング性能の悪化につながる。
【0031】
また、一対の周方向主溝をタイヤ赤道面を挟み略左右対称に配置しないと、両側陸部列の一方の大きさが小さくなり過ぎ、他方の大きさが大きくなり過ぎてしまい、左右のバランスが取れなくなる。
【0032】
したがって、一対の周方向主溝をタイヤ赤道面を挟み略左右対称に配置し、その間隔をトレッドの踏面幅の35〜65%に設定することが好ましい。
【0033】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記一対の周方向主溝は、その溝幅が前記トレッドの踏面幅の7〜20%の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
【0034】
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0035】
基本的に、トレッドには周方向主溝が2本しかないため、ウエットハイドロプレーニング性能を確保するため、この周方向主溝は、太めの設定とする。
【0036】
ここで、周方向主溝の溝幅がトレッドの踏面幅の7%未満になると、排水性能が低下し、ウエットハイドロプレーニング性能の悪化が懸念される。
【0037】
一方、周方向主溝の溝幅がトレッドの踏面幅の20%を越えると、両側陸部列の偏摩耗(片落摩耗)が懸念される。
【0038】
したがって、周方向主溝の溝幅をトレッドの踏面幅の7〜20%の範囲内に設定することが好ましい。
【0039】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記両側陸部列のトレッド平面視で6角形を呈している前記ブロックを区画する横溝は、タイヤ軸方向中央部で最小幅となり、タイヤ赤道面側及びトレッド端側に向けて溝幅が漸増している、ことを特徴としている。
【0040】
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0041】
両側陸部列のトレッド平面視で6角形を呈しているブロックを区画する横溝において、その溝幅をタイヤ軸方向中央部で最小幅とすると、一定幅とするよりも路面接地時に発生するノイズが少なくなり、両側陸部列の偏摩耗(ヒール・アンド・トゥ摩耗)も生じ難くなる。
【0042】
さらに、両側陸部列のトレッド平面視で6角形を呈しているブロックを区画する横溝において、その溝幅をタイヤ軸方向中央部からタイヤ赤道面側、及びトレッド端側に向けて漸増させたので、溝ボリュームを稼ぎ、雪上性能を確保することが出来る。
【0043】
また、両側陸部列のタイヤ軸方向中央付近の周方向ブロック剛性を高めることができ、氷上ブレーキ、及び氷上トラクション時のブロックの倒れ込みを抑制し、氷上性能向上にもつながる。
【0044】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記三角ブロックには、前記三角ブロックの長手方向に沿って延びるサイプが複数本形成され、前記サイプのタイヤ周方向の配置本数が、前記頂点から前記底辺に向けて漸増している、ことを特徴としている。
【0045】
次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0046】
三角ブロックの頂点は、タイヤ周方向のブロックの厚みが薄く、剛性も低いため、サイプの配置本数を少なく設定するが、底辺側はタイヤ周方向のブロックの厚みが徐々に増えるため、サイプの配置本数を頂点から底辺に向けて増大させることができる。
【0047】
このようにして三角ブロックに複数本のサイプを配置することで、小片ブロックを多数形成し、氷雪上で有効なエッジ成分を得ることができる。
【0048】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向のサイプ間隔を略一定にした、ことを特徴としている。
【0049】
次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0050】
三角ブロックにおいて、タイヤ周方向のサイプ間隔を略一定にしたことにより、極端に剛性の低い所を作らず、剛性の均一化を図ることができる。
【0051】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記三角ブロックは、第1の横溝と、一定角度で傾斜して前記第1の横溝よりもタイヤ軸方向に対する角度が大きい第2の横溝とがタイヤ周方向に交互に配置されることによって区画されている、ことを特徴としている。
【0052】
次に、請求項8に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0053】
第1の横溝はタイヤ軸方向に対する角度が第2の横溝よりも小さいので直進に近い領域でのトラクション、及びブレーキングに有効となり、第2の横溝はタイヤ軸方向に対する角度が第1の横溝よりも大きいのでコーナリング時のトラクション性能、及びブレーキ性能に有効に働き、したがって、あらゆる操舵角領域で有効の氷雪上性能を発揮できるようになる。
【0054】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1の横溝のタイヤ軸方向に対する角度は鋭角側から計測して0〜20°の範囲内、前記第2の横溝のタイヤ軸方向に対する角度は10〜45°の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
【0055】
次に、請求項9に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0056】
第1の横溝の角度は直進に近い状態での氷雪上性能向上を狙うため、タイヤ軸方向に近い0〜20°の範囲内に設定する。この第1の横溝と組み合わせて三角ブロックを形成するために、第2の横溝の角度は10〜45°の範囲内に設定する。
【0057】
なお、第2の横溝の角度が45°を越えると、トラクション性能、及びブレーキ性能が悪化する。
【0058】
請求項10に記載の発明は、請求項8または請求項9に記載の空気入りタイヤにおいて、前記両側陸部列のトレッド平面視で6角形を呈している前記ブロックを区画する横溝は、前記第1の横溝を一方のトレッド端から他方のトレッド端に向けて連続して設ける共に、前記第2の横溝を一方のトレッド端から他方のトレッド端に向けて連続して設け、前記第1の横溝と前記第2の横溝とを交差させることによって形成している、ことを特徴としている。
【0059】
次に、請求項10に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0060】
両側陸部列のブロックを区画する横溝は、周方向主溝内の水の一部分をトレッド端外側へ排出することができる。
【0061】
両側陸部列のブロックを区画する横溝を、第1の横溝、及び第2の横溝とを交差させて作ることにより、接地中央付近の水を第1の横溝、及び第2の横溝を介してトレッド端外側へ効率的に排出することができる。
【0062】
また、三角ブロックの頂点が周方向主溝内に突出している場合、突出部分が周方向主溝内の水の流れの抵抗となるが、上述したように、両側陸部列のブロックを区画する横溝(第1の横溝、及び第2の横溝)がトレッド端外側へ排出するので、排水性能の低下が抑えられる。
【0063】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記三角ブロックの前記頂点は、周方向に隣接する他の三角ブロックの底辺よりも前記周方向主溝内方へ突出しており、かつ前記周方向主溝内に突出した突出部分は、前記頂点に向けて高さが漸減する面取りが施されている、ことを特徴としている。
【0064】
次に、請求項11に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0065】
三角ブロックの頂点を周方向主溝内へ突出させることで、周方向主溝内においても、ブロックエッジ成分を増加して雪上性能の向上を図ることができる。
【0066】
ただし、三角ブロックの頂点付近は剛性的に不利なため面取りを施し、頂点に向けて深さを漸増させる形態としたので、タイヤが雪内に貫入した際にエッジとして働くようになる。
【0067】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の空気入りタイヤにおいて、前記面取りの開始位置は、少なくともタイヤ周方向に隣接する他の三角ブロックの底辺よりもタイヤ赤道面側であり、前記周方向主溝内への前記三角ブロックの前記頂点の突出量は、前記周方向主溝の溝幅の30〜70%の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
【0068】
次に、請求項12に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0069】
面取りの開始位置を、少なくともタイヤ周方向に隣接する他の三角ブロックの底辺よりもタイヤ赤道面側に配置することで、接地表面上でもエッジが出入りすることになり、雪上性能向上につながる。
【0070】
さらに、エッジ効果を考えると、三角ブロックの頂点の突出量を周方向主溝の溝幅の30%以上は必要となる。
【0071】
また、三角ブロックの頂点の突出量は、周方向主溝の排水性、即ちハイドロプエーニング性を考慮すると、周方向主溝の溝幅の70%以下に抑えることが好ましい。
【0072】
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、前記補助溝のタイヤ周方向に対する角度は、鋭角側から計測して0°〜45°の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
【0073】
次に、請求項13に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0074】
補助溝の角度が0°のときは、周方向溝と同様に横方向への引っ掛かりとして作用する。補助溝の角度が増すと、前後方向のエッジ成分が増加するため、トラクション性能、及びブレーキ性能(特に操舵時)に有効になるが、45°を越えるとブロックに鋭角部分ができるため、45°以下が好ましい。
【0075】
【発明の実施の形態】
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
【0076】
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10(タイヤサイズ:205/65R15)のトレッド12には、タイヤ赤道面CLの両側に、それぞれタイヤ周方向(矢印A方向,及び矢印B方向)に沿って直線状に延びる周方向主溝14がタイヤ赤道面CLを対称軸として左右対称位置に配置されている。
【0077】
周方向主溝14の溝幅SWは、トレッド12の踏面幅TWの7〜20%の範囲内に設定することが好ましい。本実施形態では、トレッド12の踏面幅TWが167mm、周方向主溝14の溝幅SWが11mmであり、周方向主溝14の溝幅SWは、トレッド12の踏面幅TWの6.5%に設定されている。
【0078】
また、一対の周方向主溝14の間隔Pは、トレッド12の踏面幅TWの35〜65%の範囲内に設定することが好ましい。本実施形態では、一対の周方向主溝14の間隔Pが、トレッド12の踏面幅TWの50%に設定されている。
【0079】
なお、トレッド12において、適宜一対の周方向主溝14の間を中央陸部列、一対の周方向主溝14のタイヤ軸方向外側を両側陸部列と呼ぶことにする。
【0080】
また、一対の周方向主溝14の間には、一方の周方向主溝14から他方の周方向主溝14まで連続して延びる第1の横溝16と、同じく一方の周方向主溝14から他方の周方向主溝14まで連続して延び、第1の横溝16と同一方向に傾斜すると共に第1の横溝16よりもタイヤ軸方向に対する角度が大きい第2の横溝18とが、タイヤ周方向に交互に配置されている。
【0081】
ここで、第1の横溝16のタイヤ軸方向に対する角度θ1は鋭角側から計測して0〜20°の範囲内、第2の横溝18のタイヤ軸方向に対する角度θ2は10〜45°の範囲内に設定することが好ましい。
【0082】
さらに、θ1とθ2の角度差は、12〜40°の範囲内に設定することが好ましい。
【0083】
本実施形態では、第1の横溝16のタイヤ軸方向に対する角度θ1が8°、第2の横溝18のタイヤ軸方向に対する角度θ2が25°に設定されている。
【0084】
一対の周方向主溝14の間には、これら一対の周方向主溝14、第1の横溝16、及び第2の横溝18によって区画される、トレッド平面視でタイヤ軸方向に長い略三角形を呈する三角ブロック20が、タイヤ周方向に沿って複数配置されている。
【0085】
また、三角ブロック20は、タイヤ周方向に対し、前述した第1の横溝16及び第2の横溝18とはタイヤ赤道面CLに対して反対方向に傾斜して一定幅で一直線状に延びる補助溝22によって、トレッド平面視で略三角形を呈する三角小ブロック20Aと、略台形を呈する台形小ブロック20Bとにタイヤ軸方向に2分割されている。
【0086】
なお、補助溝22は、タイヤ赤道面CLよりも、三角形の最も短い底辺側に寄った位置に形成されている。
【0087】
ここで、補助溝22のタイヤ周方向に対する角度θ3は、鋭角側から計測して0°〜45°の範囲内に設定することが好ましい。
【0088】
本実施形態の補助溝22は、溝幅HWが4.8mm、タイヤ周方向に対する角度θ3が10°に設定されている。
【0089】
ここで、タイヤ赤道面CLを挟んで右側の補助溝22と左側の補助溝22との間を左右補助溝間領域としたときに、第1の横溝16の左右補助溝間領域に配置される部分は、左右補助溝間領域のタイヤ軸方向外側の領域に配置される部分よりも幅狭に設定された幅狭部16Aとされ、同様に、第2の横溝18の左右補助溝間領域に配置される部分は、左右補助溝間領域のタイヤ軸方向外側の領域に配置される部分よりも幅狭に設定された幅狭部18Aとされ、幅狭部16A、及び幅狭部18Aは、負荷転動によって路面と接地した時に、互いに対向する溝壁同士が接触してトレッド幅方向中央部分に実質上連続した擬似周方向リブ24(2点鎖線で図示する部分)となるように溝幅が設定されている。
【0090】
本実施形態の幅狭部16Aの溝幅、及び幅狭部18Aの溝幅は、それぞれ1.5mmに設定されている。
【0091】
ここで、擬似周方向リブ24の幅(平均値)RWは、踏面幅TWの5〜25%の範囲に設定することが好ましい。本実施形態では、擬似周方向リブ24の幅RWが18mm、踏面幅TWが167mmであるので、擬似周方向リブ24の幅RWは、踏面幅TWの11%である。
【0092】
三角小ブロック20Aの最も角度の小さい鋭角端部付近は、周方向主溝14の内部へ突出している。
【0093】
ここで、周方向主溝14内への三角ブロック20の頂点の突出量Sは、周方向主溝14の溝幅SWの30〜70%の範囲内に設定することが好ましい。
【0094】
本実施形態では、周方向主溝14内への三角ブロック20の頂点の突出量Sは、周方向主溝14の溝幅SWの52%に設定されている。
【0095】
三角小ブロック20Aの最も角度の小さい鋭角端部付近は、図2に示すように、頂点に向けて高さが漸減する面取り26が施されている。
【0096】
図1に示すように、面取り26の開始位置26Aは、周方向主溝14のタイヤ赤道面CL側の溝壁(三角ブロック20の底辺)よりもタイヤ赤道面CL側に位置している。
【0097】
三角ブロック20には、ほぼ三角ブロック20の長手方向に沿って延びる直線状のサイプ28が複数本形成されている。
【0098】
サイプ28のタイヤ周方向の配置本数は、三角形の頂点から底辺に向けて漸増しており、また、タイヤ周方向のサイプ間隔が略一定に設定されている。
【0099】
なお、三角ブロック20のサイプ28の幅は、0.5mmに設定されている。
【0100】
周方向主溝14のタイヤ軸方向外側には、周方向主溝14からトレッド端12Eへ向けて延びる第3の横溝30がタイヤ周方向に複数形成されている。
【0101】
したがって、周方向主溝14のタイヤ軸方向外側には、周方向主溝14、及び第3の横溝30で区画されたショルダーブロック32がタイヤ周方向に複数配置されている。
【0102】
本実施形態の第3の横溝30は、第1の横溝16、及び第2の横溝18をトレッド端12Eへ向けて延長して、延長した第1の横溝16、及び第2の横溝18を互いに交差させたような形状を呈している。
【0103】
したがって、第3の横溝30は、タイヤ軸方向中央部分が最も幅狭となっており、タイヤ赤道面CL側、及びトレッド端12Eへ向けて溝幅が漸増している。
【0104】
第3の横溝30が上述したような形状を呈しているため、ショルダーブロック32のトレッド平面視形状は、六角形を呈している。
【0105】
このショルダーブロック32には、タイヤ軸方向に隣接する三角ブロック20のサイプ28と略同方向に延びる直線状のサイプ34が複数本形成されている。
【0106】
サイプ34のタイヤ周方向の配置本数は、周方向主溝14側からトレッド端12Eに向けて漸増しており、また、タイヤ周方向のサイプ間隔が略一定に設定されている。
【0107】
ショルダーブロック32のサイプ34の幅は、0.5mmに設定されている。
【0108】
なお、本実施形態の空気入りタイヤ10では、トレッド12のネガティブ率が30.5%に設定されている。
(作用)
先ず、トレッド12にタイヤ周方向に沿って実質上平行に延びる一対の周方向主溝14を配置したので、基本的なウエットハイドロプレーニング性能、氷雪上での横滑り性能を確保することができる。
【0109】
また、トレッド12に一対の周方向主溝14を配置したことにより、大きく分けて3つのブロック列が形成されることになり、一対の周方向主溝14間の中央領域を氷上性能に対して有効に、その両側の両側領域を雪上性能に対して有効となるように設定することができる。
【0110】
トレッド12に複数の第1の横溝16、及び第2の横溝18を設けたので、雪上走行に必要なブロックエッジ成分を確保することができる。
【0111】
複数の三角ブロック20を、最も角度の小さい頂点と、頂点と対向する底辺とが、タイヤ周方向に交互に配置されるように隣接する同士で互いに反対向きに配置したので、三角ブロック20の底辺付近を確実に接地させて面接触により氷路面との摩擦を稼ぎ、三角ブロック20の頂点付近が接地時に動き、隣接する他の三角ブロック20の底辺付近が接地する前にワイパー効果により路面上の擬似水膜を取り去り、隣接する他の三角ブロック20の底辺付近を路面に対して確実に接地させ、氷上でのブレーキ性能、及びトラクション性能を向上することができる。
【0112】
本実施形態の三角ブロック20は、補助溝22によってタイヤ軸方向に分割されており、氷雪上性能に有効なブロック剛性にされている。
【0113】
また、三角ブロック20に補助溝22を設けたので、横方向(コーナリングに有効)なエッジが確保でき、氷雪上でのコーナリング性能が向上する。
【0114】
負荷転動時には、タイヤ赤道面CL上に実質上連続した擬似周方向リブ24が形成される。このため、トレッド中央区域のブロック剛性が高まり、かつ実接地面積も増え、氷上でのブレーキ性能、及びトラクション性能を向上しつつ、タイヤ周方向に連続する完全なリブ対比でブロックエッジ成分を稼げるため、雪上でのブレーキ性能、及びトラクション性能も向上する。
【0115】
なお、擬似周方向リブ24の幅RWが踏面幅TWの5%未満になると、擬似周方向リブ24としての機能が低下し、氷上性能があまり向上しなくなる。
【0116】
一方、擬似周方向リブ24の幅RWが踏面幅TWの25%を越えると、擬似周方向リブ24のネガティブ率の低い領域が広くなりすぎ、雪上性能の悪化が懸念される。
【0117】
一対の周方向主溝14の間隔Pが踏面幅TWの35%未満になると、中央陸部列の面積が小さくなり過ぎ、氷上性能の悪化につながる。
【0118】
一方、一対の周方向主溝14の間隔Pが踏面幅TWの65%を越えると、両側陸部列の剛性が小さくなり過ぎ、偏摩耗性能、氷雪上でのコーナリング性能の悪化につながる。
【0119】
また、一対の周方向主溝14をタイヤ赤道面CLを挟み略左右対称に配置しないと、両側陸部列の一方の大きさが小さくなり過ぎ、他方の大きさが大きくなり過ぎてしまい、左右のバランスが取れなくなる。
【0120】
周方向主溝14の溝幅MWが踏面幅TWの7%未満になると、排水性能が低下し、ウエットハイドロプレーニング性能の悪化が懸念される。
【0121】
一方、周方向主溝14の溝幅MWが踏面幅TWの20%を越えると、両側陸部列の偏摩耗(片落摩耗)が懸念される。
【0122】
ショルダーブロック32を区画している第3の横溝30において、その溝幅をタイヤ軸方向中央部で最小幅とすると、一定幅とするよりも路面接地時に発生するノイズが少なくなり、両側陸部列の偏摩耗(ヒール・アンド・トゥ摩耗)も生じ難くなる。
【0123】
さらに、この第3の横溝30は、その溝幅をタイヤ軸方向中央部からタイヤ赤道面CL側、及びトレッド端12E側に向けて漸増させているので、溝ボリュームを稼ぎ、雪上性能を確保することが出来る。
【0124】
また、ショルダーブロック列(両側陸部列)のタイヤ軸方向中央付近の周方向ブロック剛性を高まるので、氷上ブレーキ、及び氷上トラクション時のブロックの倒れ込みを抑制し、氷上性能向上にもつながる。
【0125】
三角ブロック20に複数本のサイプ28を配置し、小片ブロックを多数形成したので、氷雪上で有効なエッジ成分を得ることができる。
【0126】
また、三角ブロック20において、タイヤ周方向のサイプ間隔を略一定にしたことにより、極端に剛性の低い所を作らず、剛性の均一化を図ることができる。
【0127】
第1の横溝16はタイヤ軸方向に対する角度が第2の横溝18よりも小さいので直進に近い領域でのトラクション、及びブレーキングに有効となり、第2の横溝18はタイヤ軸方向に対する角度が第1の横溝16よりも大きいのでコーナリング時のトラクション性能、及びブレーキ性能に有効に働き、したがって、あらゆる操舵角領域で有効の氷雪上性能を発揮できるようになる。
【0128】
第1の横溝16の角度θ1は直進に近い状態での氷雪上性能向上を狙うため、タイヤ軸方向に近い0〜20°の範囲内に設定する。この第1の横溝16と組み合わせて三角ブロック20を形成するために、第2の横溝18の角度θ2は10〜45°の範囲内に設定する。
【0129】
なお、第2の横溝18の角度θ2が45°を越えると、トラクション性能、及びブレーキ性能が悪化する。
【0130】
第3の横溝30が、第1の横溝16、及び第2の横溝18をトレッド端12Eへ向けて延長して、延長した第1の横溝16、及び第2の横溝18を互いに交差させたような形状を呈しており、タイヤ軸方向中央部分が最も幅狭で、タイヤ赤道面CL側、及びトレッド端12Eへ向けて溝幅が漸増しているので、接地中央付近の水を第1の横溝16、第2の横溝18、及び第3の横溝30を介してトレッド端12E外側へ効率的に排出することができる。
【0131】
また、三角ブロック20の頂点が周方向主溝14内に突出している場合、突出部分が周方向主溝14内の水の流れの抵抗となる場合があるが、上述したように、第3の横溝30がトレッド端12E外側へ排出するので、排水性能の低下が抑えられる。
【0132】
また、ヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制する効果がある。
【0133】
また、タイヤ幅方向に対する横溝角度が異なるため、ノイズ性が向上する。
【0134】
さらに、ヒール・アンド・トゥ摩耗が少なくなるので、摩耗後のノイズも良化する。
【0135】
三角ブロック20の頂点を周方向主溝14内へ突出させることで、周方向主溝14内においても、ブロックエッジ成分を増加して雪上性能の向上を図ることができる。
【0136】
ただし、三角ブロック20の頂点付近は剛性的に不利なため面取り26を施し、頂点に向けて深さを漸増させる形態としたので、雪内に貫入した際にエッジとして働くようになる。
【0137】
三角ブロック20において、面取り26の開始位置26Aを、タイヤ周方向に隣接する他の三角ブロック20の底辺よりもタイヤ赤道面CLに配置したので、接地表面上でもエッジが出入りすることになり、雪上性能向上につながる。
【0138】
なお、三角ブロック20の頂点の突出量Sが周方向主溝14の溝幅の30%未満になると、エッジ効果が不足する。
【0139】
また、三角ブロック20の頂点の突出量Sが周方向主溝の溝幅の70%を越えると、周方向主溝14の排水性が低下し、ハイドロプエーニング性が低下する虞がある。
【0140】
補助溝22の角度θ3が0°のときは、周方向主溝14と同様に横方向への引っ掛かりとして作用する。補助溝22の角度θ3が増すと、前後方向のエッジ成分が増加するため、トラクション性能、及びブレーキ性能(特に操舵時)に有効になるが、45°を越えると三角ブロック20に鋭角部分ができるため、45°以下が好ましい。
(その他の実施形態)
なお、本実施形態の第3の横溝30は、第1の横溝16、及び第2の横溝18の延長線上に配置していたが、本発明はこれに限らず、第3の横溝30は、場合によっては第1の横溝16、及び第2の横溝18の延長線上に配置されていなくても良い。
【0141】
また、上記実施形態の各部の寸法、角度等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であるのは勿論である。
(試験例)
本発明の効果を確かめるために、従来例のタイヤと、本発明の適用された実施例のタイヤとを用意し、雪上フィーリング、雪上ブレーキ、雪上トラクション、氷上フィーリング、氷上ブレーキ、及び氷上トラクションについて、それぞれ比較を行った。
【0142】
実施例のタイヤ:前述した実施形態の空気入りタイヤ。
【0143】
従来例のタイヤ:図3に示すトレッドパターンを有する空気入りタイヤ。なお、タイヤサイズは実施例のタイヤと同一であり、トレッドのネガティブ率は30%に設定。
【0144】
雪上フィーリング:圧雪路面のテストコースにおける制動性、発進性、直進性、及びコーナリング性の総合評価。評価は従来例を100とする指数で表しており、数値が大きいほど性能が良いことを表している。
【0145】
雪上ブレーキ:圧雪上を40km/hからフル制動したときの制動距離を計測した。評価は、従来例の制動距離の逆数を100とする指数で表しており、数値が大きいほど性能が良いことを表している。
【0146】
雪上トラクション:圧雪上での50mの距離での発進からの加速タイムを計測した。評価は、従来例の加速タイムの逆数を100とする指数で表しており、数値が大きいほど性能が良いことを表している。
【0147】
氷上フィーリング:氷板路面のテストコースにおける制動性、発進性、直進性、及びコーナリング性の総合評価。評価は従来例を100とする指数で表しており、数値が大きいほど性能が良いことを表している。
【0148】
氷上ブレーキ:氷板上を20km/hからフル制動したときの制動距離を計測した。評価は、従来例の制動距離の逆数を100とする指数で表しており、数値が大きいほど性能が良いことを表している。
【0149】
氷上トラクション:氷板上での20mの距離での発進からの加速タイムを計測した。評価は、従来例の加速タイムの逆数を100とする指数で表しており、数値が大きいほど性能が良いことを表している。
【0150】
評価は以下の表1に記載した通りである。
【0151】
【表1】
Figure 2004075025
試験の結果、本発明の適用された実施例のタイヤは、従来例のタイヤに比較して、雪上フィーリング、雪上ブレーキ、雪上トラクション、氷上フィーリング、氷上ブレーキ、及び氷上トラクションの全ての項目に対して、性能が向上していることが分かる。
【0152】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の空気入りタイヤによれば、氷上性能、雪上性能、及び操縦安定性を両立することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドの平面図である。
【図2】三角ブロックの断面図である。
【図3】従来例の空気入りタイヤのトレッドの平面図である。
【符号の説明】
10  空気入りタイヤ
12  トレッド
14  周方向主溝
16  第1の横溝(横溝)
16A 幅狭部
18  第2の横溝(横溝)
18A 幅狭部
20  三角ブロック(ブロック)
20A 三角小ブロック(小ブロック)
20B 台形小ブロック(小ブロック)
22  補助溝
24  擬似周方向リブ
26  面取り
26A 開始位置
28  サイプ
30  第3の横溝(横溝)
TW  踏面幅
CL  タイヤ赤道面

Claims (13)

  1. トレッドにタイヤ周方向に沿って実質上平行に延びる一対の周方向主溝を配置することにより、前記トレッドが前記一対の周方向主溝間に配置される中央陸部列と、前記一対の周方向主溝のタイヤ軸方向外側の両側陸部列とに区画され、前記中央陸部列、及び前記両側陸部列が、各々陸部横断方向に延びる複数の横溝によって区画された複数のブロックから構成されている空気入りタイヤであって、
    前記中央陸部列は、トレッド平面視でタイヤ軸方向に長い略三角形状を呈した複数の三角ブロックが、最も角度の小さい頂点と、前記頂点と対向する底辺とが、タイヤ周方向に交互に配置されるようにタイヤ周方向に沿って隣接する同士で互いに反対向きに配置され、
    前記三角ブロックは、タイヤ周方向に延びる少なくとも一つの補助溝によって、タイヤ軸方向に複数の小ブロックに分割されており、
    前記両側陸部列の前記ブロックは、トレッド平面視で6角形を呈している、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記補助溝は、複数の前記三角ブロックをタイヤ周方向に見たときに、一方の三角ブロックではタイヤ赤道面を挟んで右側に、前記一方の三角ブロックに隣接する他方の三角ブロックではタイヤ赤道面を挟んで左側に配置されており、
    タイヤ赤道面を挟んで右側の前記補助溝と左側の前記補助溝との間を左右補助溝間領域としたときに、
    前記横溝は、前記左右補助溝間領域に配置される部分が、前記左右補助溝間領域のタイヤ軸方向外側の領域に配置される部分よりも幅狭に設定された幅狭部とされ、
    前記幅狭部は、負荷転動によって路面と接地した時に互いに対向する溝壁同士が接触してトレッド幅方向中央部分にタイヤ周方向に実質上連続した擬似周方向リブを形成するように溝幅が設定されており、
    前記擬似周方向リブは、幅が踏面幅の5〜25%の範囲に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記一対の周方向主溝は、タイヤ赤道面を挟み略左右対称に配置され、その間隔は前記トレッドの踏面幅の35〜65%に設定されている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記一対の周方向主溝は、その溝幅が前記トレッドの踏面幅の7〜20%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記両側陸部列のトレッド平面視で6角形を呈している前記ブロックを区画する横溝は、タイヤ軸方向中央部で最小幅となり、タイヤ赤道面側及びトレッド端側に向けて溝幅が漸増している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記三角ブロックには、前記三角ブロックの長手方向に沿って延びるサイプが複数本形成され、前記サイプのタイヤ周方向の配置本数が、前記頂点から前記底辺に向けて漸増している、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. タイヤ周方向のサイプ間隔を略一定にした、ことを特徴とする請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記三角ブロックは、第1の横溝と、一定角度で傾斜して前記第1の横溝よりもタイヤ軸方向に対する角度が大きい第2の横溝とがタイヤ周方向に交互に配置されることによって区画されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記第1の横溝のタイヤ軸方向に対する角度は鋭角側から計測して0〜20°の範囲内、前記第2の横溝のタイヤ軸方向に対する角度は10〜45°の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記両側陸部列のトレッド平面視で6角形を呈している前記ブロックを区画する横溝は、前記第1の横溝を一方のトレッド端から他方のトレッド端に向けて連続して設ける共に、前記第2の横溝を一方のトレッド端から他方のトレッド端に向けて連続して設け、前記第1の横溝と前記第2の横溝とを交差させることによって形成している、ことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記三角ブロックの前記頂点は、周方向に隣接する他の三角ブロックの底辺よりも前記周方向主溝内方へ突出しており、かつ前記周方向主溝内に突出した突出部分は、前記頂点に向けて高さが漸減する面取りが施されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記面取りの開始位置は、少なくともタイヤ周方向に隣接する他の三角ブロックの底辺よりもタイヤ赤道面側であり、
    前記周方向主溝内への前記三角ブロックの前記頂点の突出量は、前記周方向主溝の溝幅の30〜70%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項11に記載の空気入りタイヤ。
  13. 前記補助溝のタイヤ周方向に対する角度は、鋭角側から計測して0°〜45°の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
JP2002242167A 2002-08-22 2002-08-22 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP4136537B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002242167A JP4136537B2 (ja) 2002-08-22 2002-08-22 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002242167A JP4136537B2 (ja) 2002-08-22 2002-08-22 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004075025A true JP2004075025A (ja) 2004-03-11
JP4136537B2 JP4136537B2 (ja) 2008-08-20

Family

ID=32024439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002242167A Expired - Fee Related JP4136537B2 (ja) 2002-08-22 2002-08-22 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4136537B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008004522A1 (fr) * 2006-07-06 2008-01-10 Bridgestone Corporation Bandage pneumatique
JP2011051405A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2013060110A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2014181021A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
KR101798666B1 (ko) * 2011-09-16 2017-12-12 스미토모 고무 고교 가부시키가이샤 공기 타이어
RU2748677C2 (ru) * 2017-01-18 2021-05-28 Нокиан Ренкаат Ойй Конструкция протекторных блоков для пневматической шины или протекторного слоя

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008004522A1 (fr) * 2006-07-06 2008-01-10 Bridgestone Corporation Bandage pneumatique
US8636043B2 (en) 2006-07-06 2014-01-28 Bridgestone Corporation Pneumatic tire
JP2011051405A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2013060110A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
KR101835153B1 (ko) * 2011-09-13 2018-03-06 스미토모 고무 고교 가부시키가이샤 공기 타이어
KR101798666B1 (ko) * 2011-09-16 2017-12-12 스미토모 고무 고교 가부시키가이샤 공기 타이어
JP2014181021A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
RU2748677C2 (ru) * 2017-01-18 2021-05-28 Нокиан Ренкаат Ойй Конструкция протекторных блоков для пневматической шины или протекторного слоя

Also Published As

Publication number Publication date
JP4136537B2 (ja) 2008-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106042780B (zh) 充气轮胎
JP5806707B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP3047984B1 (en) Pneumatic tire
JP4830005B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6607041B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4048058B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2010023595A (ja) 空気入りタイヤ
JP6077934B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6907777B2 (ja) タイヤ
CN108725100B (zh) 轮胎
JP6620557B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP3078505B1 (en) Tire for winter
JP6450174B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4750398B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2018076038A (ja) タイヤ
JP4518639B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4381869B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6047375B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4136537B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2002274126A (ja) 空気入りタイヤ
JP2001146104A (ja) 空気入りタイヤ
JP4505417B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2003211920A (ja) 空気入りタイヤ
JP2003237320A (ja) 空気入りタイヤ
JP2008143437A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees