JP2014178571A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光ドラムの軸が偏心していても感光ドラム表面上に高い位置精度で静電潜像を形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】
感光ドラム100のドラム軸9の偏心量を検出する偏心量検出手段と、感光ドラム100に静電潜像を形成する露光手段101と、感光ドラム100のドラム軸9の偏心に伴う静電潜像の位置ずれを補正する補正係数を算出する算出手段と、算出された補正係数を用いて補正された補正後の画像データに基づいて感光ドラム100表面にドラム軸9の偏心量が是正された潜像を形成させる制御手段とを有し、偏心量検出手段は、現像パターンの検知時間と、該検知時間に対応する角速度と、現像パターンのピッチ間を用いて、ドラム軸9の偏心量を算出し、算出手段は感光ドラム100上の現像パターンに対応する角速度の平均値と、現像パターンのピッチ間隔を用いてドラム軸9の偏心量を補正するための補正係数を求める。
【選択図】図15

Description

本発明は、感光ドラムの回転軸の偏心による感光ドラムの表面速度変動に起因する画像不良を防止することができる画像形成装置に関する。
複写機、複合機、ファクシミリをはじめとする電子写真方式の画像形成装置において、トナー像を担持する感光ドラムと中間転写ベルト(ITB)には、表面速度が定速になるように駆動することが求められている。その第1の理由として、感光ドラム上に静電潜像を描くための露光が、時間同期露光になっている場合、感光ドラムの表面速度が変動することによってレーザー照射位置が本来の照射位置からずれることが挙げられる。また第2の理由として、感光ドラム上に形成されたトナー画像をITBに転写する一次転写プロセスにおいて、感光ドラムとITBの表面速度に交流的な速度差がある場合、ITB上に転写されるトナー画像が、本来転写されるべき位置からずれることが挙げられる。すなわち、感光ドラムとITBの表面速度が定速でない場合は、最終的に記録紙上に形成される画像に、画像不良、例えば各色間の位置ずれに起因する色ずれ又はバンディングと呼ばれる周期的な位置ずれが発生するという問題がある。
このため、感光ドラムとITBの駆動は、各種速度検知センサを用いて、駆動源であるモータを速度フィードバック制御することで高い定速性が確保されている。なお、駆動モータとしては、安価、静音、高効率である点から、ブラシレスDCモータ(以下、「BLDCモータ」という。)が多用されている。そして最近では、BLDCモータを用いた速度フィードバック制御として、例えば、ドラム軸上にロータリーエンコーダを配置し、ドラム軸の回転速度を定速にするようBLDCモータを制御する方法が採用されている。
しかし、上述の速度フィードバック制御は、ドラム軸の回転速度を検知しているが、感光ドラムの表面速度を検知していないために、ドラム軸の偏心、ドラム径の精度不良等に起因してドラムの表面速度が定速にならない場合がある。ITBにおいても同様であり、ITBを駆動しているITB駆動ローラの回転軸の偏心、ローラ径の精度不良、ITBの厚みムラ等に起因して同様の問題が発生している。
一方、画像不良が生じる原因としては、感光ドラムとITBの転写面での摩擦による相互干渉が上げられる。すなわち、感光ドラム及びITBのどちらか一方に生じている速度変動の影響が他方に伝達する問題である。その他にも、ITB上に担持されているトナー画像を記録紙上に転写する二次転写時に、記録紙が厚紙である場合、ITB上に突発的な負荷変動が生じることで高周波の速度変動が発生し、この速度変更が、一次転写における位置ずれの原因となることがある。このように、画像不良が生じる原因は多岐に渡っており、全てを解決することは非常に困難である。
そこで、特許文献1に記載されているように、画像胴(感光ドラム相当)を画像転写胴(中間転写ベルト相当)で摩擦により従動駆動する技術が開発された。この技術によれば、以下のようなメリットがあるということである。すなわち、第1に、感光ドラム上の画像がITB上の画像となるので、感光ドラム上の位置基準で画像を形成すれば、感光ドラムの回転むらの影響は削除される。また、第2に、ITBの二次転写部への記録紙突入時のショック等によってITBの速度変動が生じても、感光ドラム上の画像とITB上の画像の整合性が確保されるので、一次転写における画像不良が発生し難いというメリットがある。
但し、第1のメリットを得るためには、感光ドラムの回転位置基準で画像を形成することが重要となる。そこで、特許文献2のように、感光ドラムの回転移動量に同期して露光制御を行う技術が開発されている(例えば、特許文献2参照)。また、直接感光ドラム表面の速度を検知する技術も開発されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−333752号公報 特開平8−99437号公報 特開2007−156194号公報
特許文献2の技術は、感光ドラムの回転移動量に同期して露光制御を行うものである。しかしながら、この技術は、回転軸が、感光ドラムの中心位置に配置されており、かつ、感光ドラム径が正確に設計値通りであれば、感光ドラムの表面移動量を検知したことと等価となり、感光ドラム上は位置ずれのない静電潜像を描くことが可能となる。しかし、実際には、感光ドラムの回転軸は微小に偏心しており、仮に感光ドラムの回転速度が一定であったとしても、表面移動量は、その偏心の影響により一定にはならない。従って、感光ドラムの回転移動量に同期した形で露光制御を行っても、感光ドラム上に形成される静電潜像に位置ずれが発生する場合がある。
また、特許文献3の技術のように、感光ドラムの表面速度を検知する表面速度センサを用いることは高コストであるという問題がある。特に、ドラム面に形成されたスケールを検知する表面速度センサの場合は、ドラム面の熱変形、表面の削れ等による影響があり、この影響に対応するのが困難である。その他、感光ドラム面上に当接する回転体に同期して露光を制御する方法もあるが、回転体の表面の削れ等の経時的な劣化には対応できないという問題がある。
本発明は、感光体の軸が偏心していても感光体表面上に高い位置精度で静電潜像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像形成装置は、回転可能な像担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像する現像手段と、前記像担持体に当接して回転する中間転写体と、前記像担持体の回転軸の回転速度を検知する速度検知手段と、前記回転軸の偏心量を検出する偏心量検出手段と、前記回転軸の偏心に伴って前記像担持体表面に形成される静電潜像の位置ずれを補正するための補正係数を算出する算出手段と、前記補正係数を用いて補正された画像データに基づいて前記露光手段が、前記像担持体表面に前記回転軸の偏心に起因する位置ずれが是正された静電潜像を形成するように制御する制御手段とを有し、前記偏心量検出手段は、前記像担持体の表面に当接し、該像担持体の回転に従動して回転する回転部材と、該回転部材の回転を検出する回転検出手段と、前記回転部材の1回転に応じて前記像担持体表面に繰り返し形成された潜像パターンを前記現像手段によって現像した現像パターンを検知するパターン検知手段と、を有し、前記現像パターンが検知された検知時間と、該検知時間に対応する前記速度検知手段の検出値と、前記現像パターンのピッチ間隔とを用いて前記回転軸の偏心量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、感光体表面における画像データの領域ごとに対応する偏心量を補正するための補正係数を用いて画像データを補正し、補正した画像データを用いて露光装置を制御する。これによって、感光体の軸が偏心していても感光表面上に高い位置精度で静電潜像を形成することができる。
第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。 図1における感光ドラムの駆動構成を示す図である。 図1における中間転写ベルト(ITB)の駆動構成を示す図である。 図2及び図3における制御器の内部構成を示す図である。 図1における感光ドラムがITBに従動して回転する従動駆動システムを説明するための図である。 図5の感光ドラムのドラム軸に生じる負荷トルクの経時変化を示す図である。 図5におけるドラム軸に生じる負荷トルクがアシストトルクで相殺された状態を示す図である。 図5の感光ドラムにおける加速トルクと変動トルク成分の和と、摩擦トルクとの関係を経時的に示した図である。 図1の画像形成装置におけるアシストトルク導出処理を示すフローチャートである。 図1の画像形成装置における露光装置の配置を示す図である。 図10の露光装置におけるLEDヘッドの構成を示す図である。 露光装置の制御構成を示すブロック図である。 図12におけるLEDヘッドのLED素子とLEDドライバ回路との接続状態を示す図である。 図2における感光ドラムのドラム軸の偏心を説明するための断面図である。 図14におけるドラム軸の偏心成分を導出するためのシステム構成を示す図である。 図15におけるドラム軸の長さ方向に直交する断面を示す図である。 図16における回転体の外周面を示す側面図である。 図1の画像形成装置における感光ドラムのドラム軸偏心成分を補正する補正係数導出処理の手順を示すフローチャートである。 図2におけるロータリーエンコーダの構成を示す図である。 図19のロータリーエンコーダの検出値に基づいて感光ドラムの表面速度Vを求める演算処理を説明するための図である。 一次転写部にトナーが有る場合と無い場合における画像データと一次転写電流検知部で検出した一次転写電流の検出波形を示す図である。 感光ドラムの表面アドレス位置と、該アドレス位置に対応する半径rの補正係数との対応を示す対応表である。 ドラム軸偏心量検出時に用いる各種信号のタイミングチャートを示す図である。 第1の実施の形態における副走査露光処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における露光転写処理の手順を示すフローチャートである。
以下、実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図である。この画像形成装置200は、電子写真方式のカラーデジタル複写機である。なお、画像形成装置200は、複写機の他、複合機又はファクシミリであってもよく、また、カラーでなく、白黒のデジタル複写機、複合機又はファクシミリであってもよい。
図1において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色に対応する感光ドラム100Y,100M,100C及び100Kをそれぞれ備える、例えば4つの画像形成ユニットが略水平方向に沿って配列されている。像担持体としての感光ドラム100Y〜100Kは回転可能であり、それぞれ図1中、矢線A方向へ回転する。
画像形成ユニットは、それぞれ対応する感光ドラム100Y〜100Kの他、一次帯電装置105Y,105M,105C,105K、露光装置101Y,101M,101C,101K、及び現像装置102Y,102M,102C,102Kを備えている。現像装置102Y〜102Kは、それぞれ対応する現像スリーブ103Y,103M,103C,103Kを備えている。また、画像形成ユニットは、感光ドラム100Y〜100Kにそれぞれ対応するクリーナ104Y、104M,104C,104Kを備えている。
一次帯電装置105Y〜105Kは、それぞれ対応する感光ドラム100Y〜100Kの表面を一様に帯電する。また、露光装置101Y〜101Kは、それぞれ帯電された感光ドラム100Y〜100Kの表面を画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する。
現像装置102Y〜102Kは、それぞれ対応する有彩色トナーを内包する現像スリーブ(スリーブ部材)103Y〜103Kを用いて対応する感光ドラム100Y〜100Kの表面に形成された静電潜像を現像して各色に対応するトナー像を形成する。
感光ドラム100Y〜100Kに対向してそれぞれ一次転写ローラ107Y,107M,107C,107Kが配置されている。感光ドラム100Y〜100Kと一次転写ローラ107Y〜107Kとの間を搬送されるように、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト(以下、「ITB」という。)108が設けられている。
ITB108は、複数の張架ローラ110〜112によって張架されており、感光ドラム100Y〜100Kの表面にそれぞれ当接する。ITB108は、図1中、矢印B方向へ回動する。感光ドラム100Y〜100Kの表面に形成された各色のトナー像は、順次ITB108上に転写、重畳されてカラー画像を形成する。
張架ローラ110は、ITB108を駆動する駆動ローラであり、ITB108の張力を一定に制御するテンションローラとしても機能する。張架ローラ111は、対向する二次転写外ローラ113との当接部にニップ部を形成する二次転写内ローラである。
ITB108上のトナー画像は内外の二次転写ローラ111と113との当接部において用紙Pに転写され、トナー像が転写された用紙Pは、後流の定着装置114に搬入され、該定着装置114によってトナー像が用紙Pに定着される。トナー像が定着された用紙Pは、定着装置114から送出され、画像形成装置200の外部に排出される。一方、二次転写後のITB108は、クリーニング装置109によって転写残トナーや紙粉等がクリーニングされ、繰り返し画像形成工程に適用される。
図2は、図1における感光ドラムの駆動構成を示す図であり、感光ドラム100を駆動するための電気的、機械的な構成が示されている。
図2において、感光ドラム100のドラム軸9は、カップリング9aを介して減速ギヤ軸8と機械的に接続されている。減速ギヤ軸8は、減速ギヤ10aを介してモータ軸ギヤ11aに係合している。減速ギヤ軸8と減速ギヤ10aは不図示の接合機構により固定、接続されている。減速ギヤ軸8には、その回転速度を検知するためのロータリーエンコーダ7Aが設けられている。ロータリーエンコーダ7Aによる回転速度検出値は、例えば、アシストトルクの導出、及びドラム軸9の偏心を検出するために用いられる。感光ドラム100の上方には、該感光ドラム100の表面位置を検出するための表面位置検知手段16が設けられている。
感光ドラム100は、制御構成部材として上位CPU1、制御器2、モータドライバIC3a,駆動回路4a,回転位置検出部6a及びBLDCモータ5aを備えている。上位CPU1は、画像形成プロセスにおける各プロセス(帯電、露光、現像、一次転写等)の開始タイミング、停止タイミング、その他各種設定値を一括で制御する。アシストトルク導出フローにおいては、ロータリーエンコーダ7Aによる角速度フィードバック制御を行うため、制御器2は、その内部にPID制御器を備えている。制御器2は、上位CPU1からの指令信号、例えば駆動オン・オフ信号、目標速度信号、レジスタ設定値信号、PWM値信号等を制御信号としてモータドライバIC3aに出力する。また、制御器2は、ロータリーエンコーダ7Aの信号に基づいて速度制御のための演算を行う。モータドライバIC3aは、制御器2からの制御信号及び回転位置検出部6aからの回転位置信号に基づいて、駆動回路4aのBLDCモータ5aに流す相電流の相切り替えと電流量の調整を行う。BLDCモータ5aは、モータ軸ギヤ11a及び減速ギヤ10aを介してドラム軸8を回転駆動する。すなわち、第1の駆動源としてのBLDCモータ5aからの駆動力は、モータ軸ギヤ11aと減速ギヤ10aの噛み合いにより減速ギヤ軸8へ伝達され、カップリング9aを介してドラム軸9及び感光ドラム100に伝達される。BLDCモータ5aは、例えば、低イナーシャタイプのブラシレスDCモータである。
図3は、図1における中間転写ベルト(ITB)の駆動構成を示す図であり、ITB108を駆動するための電気的、機械的な構成が示されている。
図3において、ITB108は、該ITB108の内側に当接するよう設置されたITB駆動ローラ110を回転駆動することによって駆動する。ITB駆動ローラ110のローラ軸12は、減速ギヤ10bを介してモータ軸ギヤ11bに係合している。ITBローラ軸12と減速ギヤ10bは不図示の接合機構により固定、接続されている。ITBローラ軸12には、その回転速度を検知するためのロータリーエンコーダ7Bが設けられている。
ITB108は、制御構成部材として上位CPU1、制御器2、モータドライバIC3b,駆動回路4b,回転位置検出部6b,BLDCモータ5bを備えている。ITB108は、ロータリーエンコーダ7Bによる検出値の角速度フィードバック制御によって駆動する。なお、角速度フィードバック制御は、上位CPU1から指令された目標速度(以下、「プロセス速度」という。)と、ロータリーエンコーダ7Bの検出値をプロセス速度に変換したものの差分が小さくなるようにPID制御器で制御される。
ITB108を駆動する第2の駆動原であるBLDCモータ5bからの駆動力は、感光ドラム100の場合と同様に、モータ軸ギヤ11bと減速ギヤ10bとの噛み合わせによって減速されてローラ軸12を介してITB駆動ローラ110へ伝達される。電気構成は、図2の感光ドラム100と同様な構成となっている。なお、ITB108には、感光ドラム100に設けられていたような表面位置検知手段は設けられていない。
次に、図2及び図3における制御器2の内部構成について説明する。
図4は、図2及び図3における制御器の内部構成を示す図である。
図4において、制御器2は、CPU13と、該CPU13にそれぞれ接続されたROM14及びRAM15によって主として構成されている。感光ドラム100の駆動を制御するCPU13は、アシストトルク導出時において、ロータリーエンコーダ7Aの検出値から角速度フィードバック制御をPID制御器(図示省略)で行うよう構成される。また、CPU13は、画像形成プロセス中においては、導出されたアシストトルクに対応した所定のデューティ比のPWM信号をモータドライバIC3(a、b)に出力するよう構成されている。
なお、CPU13は、後述する一次転写電流の出力、及びフォトセンサ22による回転体20のマーキングの検知を行うようにも構成されており、これらの検知結果は、ドラム軸の偏心成分の検出時に使用される。ドラム軸の偏心成分の検出については、後ほど詳細に説明する。
図1の画像形成装置において、感光ドラム100はITB108に追従して従動駆動するよう構成されている。
従動駆動とは、ITB108と感光ドラム100との間の摩擦力を利用して、感光ドラム100がITB108に従動して駆動することをいう。より正確には、ITB108によって感光ドラム100を連れ回すことによって、ITB108の表面速度と感光ドラム100の表面速度を常時一致した状態で駆動することをいう。
図5は、図1における感光ドラム100がITB108に従動して回転する従動駆動システムを説明するための図である。
図5において、所定のプロセス速度時に感光ドラム100のドラム軸9に生じる負荷トルク(T)と、転写部摩擦トルク(T)が視覚的に示されている。感光ドラム100にITB108の一方の面が当接して従動駆動部が形成されている。ITB108を介して感光ドラム100と対向する位置には一次転写ローラ107が配置されている。
ITB108と感光ドラム100が当接する一次転写部の摩擦トルク(T)は、一次転写部での摩擦力を感光ドラム100のドラム軸9上でトルクに換算したものである。感光ドラム100には、クリーナ104のブレードや、回転軸の軸受部等の摩擦力により、常に回転方向とは逆向きに負荷トルク(T)が生じている。負荷トルク(T)は、画像形成プロセス中の感光ドラム100の回転動作において、例えばクリーナ104のブレード、ドラム軸受部等に起因して発生する負荷トルクを合算した値をいう。負荷トルク(T)には、摩擦トルク(T)は含まれない。
負荷トルク(T)は、摩擦トルク(T)の最大値(TFMAX)に対して遥かに大きな値であるため(T>>TFMAX)、摩擦トルク(T)のみでは、感光ドラム100をITB108に従動駆動させることはできない。
図6は、図5の感光ドラム100のドラム軸9上に生じる負荷トルク(T)の経時変化を示す図である。負荷トルク(T)は常に一定ではなく、帯電用の高電圧を印加するタイミングや、転写残トナーがクリーナ104のブレードに突入するタイミング等で過渡的に変化する。なお、このような過渡的な変化成分(以下、「トルク変動成分」という。)は、一定に生じている負荷トルク(T)に対して十分に小さいことが知られている。
感光ドラム100をITB108に従動して回転させるためには、負荷トルク(T)を解消させることが有効である。
本実施の形態では、回転トルク発生手段(例えば、BLDCモータ5a)により負荷トルク(T)の直流的な成分と同一量の回転トルクを感光ドラム100に逆向きに与えることで、感光ドラム100上に発生する負荷トルク(T)を打ち消している。負荷トルク(T)を打ち消すための回転トルクをアシストトルクという。
図7は、図5におけるドラム軸9に生じる負荷トルク(T)がアシストトルクで相殺された状態を示す図である。図7において、負荷トルク(T)の定常成分は、感光ドラム100に付与されたアシストトルクによって相殺されており、実質的に変動トルク成分(ΔT)だけが作用している。
負荷トルク(T)の定常成分をアシストトルク(TAS)によって相殺することによって、感光ドラム100とITB108の接触面に作用する摩擦トルク(T)に比べて、負荷トルク成分である変動トルク成分(ΔT)が小さくなる。これによって、感光ドラム100が、ITB108の速度変動に同期して従動駆動するようになる。すなわち、交流的な変動トルク成分(負荷トルクをアシストトルクで相殺した残りの成分)が転写部の摩擦トルク(T)の最大値以下であれば、感光ドラム100は、ITB108に従動駆動するようになる。
但し、感光ドラム100が、ITB108の交流的な速度変動に追従して回転する追従性を確保する必要があり、本実施の形態では、感光ドラム100のドラム軸9上のドラムイナーシャと加速度の積で表わされる加速トルクをも考慮している。
すなわち、感光ドラム100上の加速トルクと変動トルク成分の和と、感光ドラム100とITB108との間の摩擦トルク(T)が、下記運動方程式(1)、(2)を常時満たすことで、感光ドラム100がITB108に従動する従動駆動が実現される。
ここで、Tは転写部の最大摩擦トルク、Jは等価ドラムイナーシャ、dω/dtは角加速度、Tは負荷トルク、TASはアシストトルク、ΔTはトルク変動成分である。
上記式(1)、(2)は、負荷トルク(T)の直流的な成分と同一量の回転トルクをアシストトルク(TAS)として負荷トルクと反対方向に発生させてやることで、最大摩擦トルク(T)が負担すべきトルク量が低減することを示している。
ここで、加速トルクは、ドラム軸9上の等価イナーシャ(以下、「等価ドラムイナーシャ」という。)と感光ドラム100の角加速度の乗算で表されている。なお、感光ドラム100の角加速度は、ITB108の一次転写部での表面速度変動成分から決まる値である。また、等価ドラムイナーシャとは、回転する全負荷を、ドラム軸9上でのイナーシャ成分として表したものである。
図8は、図5の感光ドラムにおける変動トルク成分と加速トルクの和と、摩擦トルクとの関係を経時的に示した図である。
図8において、トルク変動成分(ΔT)と加速トルクとの和は、常に転写部の摩擦トルク(T)の最大値よりも小さくなっている。
基本的にトルク変動成分(ΔT)は無視できるほど小さいものであるので、アシストトルク以外の部分で従動性を高めるためには、最大摩擦トルクを大きくするか、加速トルクを下げることが考えられる。最大摩擦トルクは一次転写におけるトナーの転写プロセスと密接に関係があるために変更することは容易ではない。他方、加速トルクを下げることは、等価ドラムイナーシャを小さくすることで比較的容易に実現可能である。ドラム軸9上に加味されるBLDCモータ5aのイナーシャ成分は、減速ギヤ10とモータ軸ギヤ11のギヤ比が大きく影響し、ギヤ比の二乗をモータ軸イナーシャに乗算した値となる。それにより、BLDCモータ5aのロータイナーシャはドラム軸9上では感光ドラム100のイナーシャ成分より遥かに大きくなってしまう。そのため、本実施の形態におけるBLDCモータ5aはインナーロータタイプの低イナーシャタイプを使用することとする。これにより、等価ドラムイナーシャを大幅に低減することが可能となり、結果加速トルクも大幅に低減する。
このように、ドラム軸9に対してアシストトルクを加えて負荷トルクの直流成分を打ち消し、かつ、低イナーシャ成分のモータを選定することで、転写部の摩擦トルク(T)によって、感光ドラム100をITB108により従動させることができるようになる。なお、本実施の形態では、BLDCモータ5aをアシストトルク発生源としたが、一定のトルクを発生できるものであるならば、アシストトルク発生源は、特にBLDCモータに限定されるものではない。
以下、図1の画像形成装置200において、感光ドラム100をITB108に従動駆動させるために、感光ドラム100のドラム軸9に付与するアシストトルクの導出方法について説明する。
画像形成装置200は、メイン電源が投入(オン)されると最初に調整モードに突入する。調整モードでは、定着装置114の定着ローラの温度調整、主走査傾き補正、色間補正等が行われ、調整モードが終了するとプリント動作が可能なプリントモード状態に移行する。
アシストトルクを導出するためのシーケンスは、調整モード中に設けられている。画像形成装置200は、普通紙のみならず厚紙等に対応できることからプロセス速度を複数備えている。そのため、アシストトルクは、各プロセス速度に応じて導出する必要がある。
アシストトルクは、負荷トルクを相殺するためのものであり、ドラム軸9上に発生している負荷を測定することによって求められる。本実施の形態では、ドラム軸9上に発生している負荷を、BLDCモータ5aに発生しているトルク値から求める。
BLDCモータ5aを制御するモータドライバIC3a(図2参照)として、PWM信号によりBLDCモータ5aに流れる相電流の電流量を決定するドライバICを使用する。なお、PWM信号とはパルス幅変調信号のことであり、一定周期の矩形波信号で、ハイレベルの時間幅で決まるデューティ比(ハイレベルの区間をPWM周期で割ったもの)に基づいて相電流を調整している。デューティ比が大きいと、相に流れる電流量が増大し、逆にデューティ比が小さいと、相に流れる電流量が減少する。ここで、相電流の大きさは、モータに発生しているトルクと等価であり、相電流の大きさは、デューティ比に比例する。従って、デューティ比をモータに発生しているトルクと考えることができる。
アシストトルクを導出する前提として、第1に、一次転写ローラ107をITB108から離脱した状態とする。また、第2に、画像形成プロセス中に発生するドラム軸9上の負荷トルクを検知する必要があることから、現実に画像形成処理を実行する目標のプロセス速度に制御する。なお、画像形成プロセスにおける負荷のトルク変動成分は、定常的に生じている負荷成分に対して十分小さいため、アシストトルクの導出時は空回転状態であってもよい。
調整モード中のアシストトルク導出処理において、上位CPU1は、第1に、一次転写ローラ107の脱指令を一次転写ローラの昇降を行うステッピングモータのドライバIC(不図示)に対して行う。次いで、上位CPU1は、第2に、露光装置101、帯電器105、現像器103など、画像形成プロセスを実行する各種装置の制御を行い、第3に、感光ドラム100の駆動指令を行う。
図9は、図1の画像形成装置におけるアシストトルク導出処理を示すフローチャートである。アシストトルク導出処理は、上位CPU1からの指令を受けたCPU13が、アシストトルク導出プログラムであるアシストトルク導出手順に従って実行する。
アシストトルク導出処理が開始されると、CPU13は、先ず、上位CPU1からアシストトルク導出指令信号としてプロセス速度設定値、アシスト導出オン指令等を受信する(ステップS1)。次いで、CPU13は、対応する用紙Pの厚さ等に応じてアシストトルクを導出するプロセス速度を選択する(ステップS2)。
プロセス速度を選択した後、CPU13は、モータドライバIC3aに対して制御信号を出力して感光ドラム100を所定のプロセス速度で速度フィードバック制御し、これによって感光ドラム100の駆動を開始する(ステップS3)。
感光ドラム100の駆動を開始したCPU13は、感光ドラム100が駆動を開始してから所定時間(T1時間)が経過するまで待機する(ステップS4)。そして、所定時間が経過した後、CPU13は、感光ドラム100のPWM信号のデューティ比のサンプリングを開始し、サンプリング値をRAM15に保存する(ステップS5)。ここで、例えば、N番目のサンプリング値をPとする。
次いで、CPU13は、RAM15に保存したサンプリング数が所定のサンプリング数(N)に到達するまでサンプリングを続行し(ステップS6)、所定のサンプリング数(N)に到達した後、サンプリングを停止する(ステップS7)。なお、サンプリングが終了した後、上位CPU1は、一次帯電装置105、露光装置101、現像装置102を停止させる。
次いで、CPU13は、各感光ドラム100を1〜2周回転させ、駆動停止の指令を出力して駆動を停止する(ステップS8)。各感光ドラム100を1〜2周回転させるのは、感光ドラム100上のトナーをクリーナ104のブレードで除去するためである。
次に、CPU13は、サンプリングしたデューティ比(P)の平均値を下式(3)に基づいて算出する(ステップS9)。
ここで、Paveは、PWMデューティの平均値、Pは、N個目のサンプリングデータ、Nは、サンプリング数である。
次いで、CPU13は、平均値(Pave)をRAM15に保存する(ステップS10)。これによって、1つのプロセス速度におけるアシストトルクの導出が終了する。
次いで、CPU13は、別のプロセス速度においてもアシストトルクの導出が必要か否かを判定し(ステップS11)、アシストトルクの導出が必要(ステップS11において「YES」)の場合は、ステップS2〜ステップS10の処理を繰り返す。一方、別のプロセス速度におけるアシストトルクの導出が不要(ステップS11において「NO」)の場合、CPU13は、本アシストトルク導出処理を終了する。
図9の処理によれば、所定のプロセス速度におけるデューティ比(P)を複数回サンプリングし、その平均値を取る。これによって、当該プロセス速度におけるデューティ比(P)、すなわち、負荷トルク(T)を相殺するためのアシストトルク(TAS)を正確に導出することができる。
図9のアシストトルク導出処理において、一次転写部における感光ドラム100とITB108の接触を脱した状態で行ったが、感光ドラム100上に発生する負荷トルクの直流的な成分と同一量のトルクを導出できれば、この状態に限定されるものではない。
次に、画像形成装置200において感光ドラム100表面を露光して該感光ドラム100の表面に静電潜像を形成する露光装置101について説明する。
図10は、図1の画像形成装置200における露光装置101の配置を示す図である。図10において、露光装置101のLEDヘッド101aは、感光ドラム100に対向して所定の距離Dだけ離れた位置に、図示省略した支持材によって支持、固定されている。LEDヘッド101aは、図11に示すように、主走査方向に沿って多数並設された微小なLED素子列(LED1〜N)で構成されている。
図12は、露光装置101の制御構成を示すブロック図であり、図13は、図12のLEDヘッド101aにおけるLED素子とLEDドライバ回路101bとの接続状態を示す図である。
図12及び図13において、露光装置101は、LEDヘッド101aと、各LED素子を駆動するLEDドライバ回路101bと、光量調整部101cを備えている。光量調整部101cはASIC50と接続されており、該ASIC50は、それぞれ上位CPU1、ロータリーエンコーダ7A、フォトセンサ22及びコントローラ60と接続されている。
以下に、露光装置101を用いた露光制御について説明する。
露光制御は、時間同期の場合に発生する感光ドラム100の表面速度変動による露光時の位置ずれを回避するために、感光ドラム100の回転速度に同期して行われる。なお、露光装置101における副走査方向の露光制御は、後述するロータリーエンコーダ7Aの検出値に同期して行われる。
ASIC50(図12)は、上位CPU1からLED露光開始タイミング、及びLED露光停止タイミング、露光イネーブル信号を受信することで、露光の開始及び停止を行えるように構成されている。
感光ドラム100の表面を露光する際、ASIC50は、コントローラ60から送られてくる画像データをY、M、C、Kの各色に分割する。また、ASIC50は、画像データからLEDヘッド101aの主走査方向に配列された各LED素子に与える発光量(本実施の形態では、発光時間で調整)を算出する。ASIC50から光量調整部101cに対して、各LED素子に応じた発光時間情報がCLK信号及びPWM信号として出力される。信号を受信した光量調整部101cは、LEDドライバ回路101bを構成しているトランジスタ101b_1(図13参照)のベースを、CLK信号によってLED1から順次選択する。次いで、選択されたLEDのベース電圧のON時間を決めるPWM信号により、画像データに応じた静電潜像を主走査方向に対して形成する。
一方、露光装置101を用いた副走査方向に対する露光制御は、以下のように行われる。
すなわち、画像形成装置200は、例えば600dpiの画像データを記録紙に形成するよう構成されており、副走査方向のライン間距離は、2.54cmを600で除算した値、すなわち約42.3μm(ΔL)となる。これが、副走査方向のライン間距離の目標ピッチ間隔として最初に規定される。感光ドラム100の回転速度がロータリーエンコーダ7Aの検出値より表面速度(V)に変換された形で導出され、ΔLをVで除算することで、副走査露光タイミング(Δt)を算出し、得られた副走査露光タイミング(Δt)によって露光する。
次に、感光ドラム100表面を露光して静電潜像を形成する際に露光位置がずれる要因となるドラム軸9の偏心について説明する。
図14は、図2における感光ドラム100のドラム軸9が偏心している状態を説明するための図である。
図14において、ドラム軸9は、感光ドラム100の中心位置から距離αだけずれており、この場合、ドラム軸9(減速ギヤ軸8)と同軸上に設けられたロータリーエンコーダ7Aの検出値は、露光位置における表面速度とは異なった値となる。
すなわち、図14において、ドラム軸9の偏心によって発生する感光ドラム100の最大半径をr1、最小半径をr2とすると、同一角速度(ω1)において、最大表面速度と最小表面速度には(r2−r1)ω1の速度差が発生する。従って、ロータリーエンコーダ7Aを用いた同期露光制御(角速度フィードバック制御)では、露光時に、ドラム軸9の偏心成分に起因して露光位置のずれが発生する。
かかる露光位置のずれを是正するために、本実施の形態においては、ロータリーエンコーダ7Aを用いた角速度フィードバック制御において、露光位置の補正を行う。露光位置の補正は、感光ドラム100の表面領域ごとに求められた補正値(以下、「補正係数」という。)を、当該感光ドラム100の表面領域を露光装置によって露光する露光データに乗算することによって行う。
以下に、露光位置のずれを補正するための補正係数の導出について説明する。
図15は、図14におけるドラム軸9の偏心成分を導出するためのシステム構成を示す図である。
図15において、ドラム軸の偏心成分を導出するためのシステムは、ハード構成として感光ドラム100と、該感光ドラム100に対向して配置された現像スリーブ103との間に設けられた回転部材としての回転体20を備えている。回転体20は、感光ドラム100の表面と現像スリーブ103の表面との間隔を保つ機能を有しており、現像スリーブ103の主走査方向の両端部にそれぞれ1つずつ配置されている。回転体20は、例えばベアリングで構成されており、当該回転体20の外周表面である当接部21によって感光ドラム100表面の非画像形成領域に当接している(後述する図16参照)。また、現像スリーブ103の主走査方向の両端部であって、該現像スリーブ103の回転軸上に回転体103aがそれぞれ一つずつ配置されている。回転体103aも回転体20と同様にベアリングで構成されている。
図16は、図15におけるドラム軸9の長さ方向に直交する断面図である。
図16において、感光ドラム100と現像スリーブ103との間に回転体20が配置されており、回転体20と、現像スリーブ103と同軸に設けられた回転体103aとは間隙部材103bを介して当接している。回転体20、回転体103a及びその間に配置された間隔部材103bによって現像スリーブ103の表面と感光ドラム100の表面との間隔が適正に保たれている。回転体20は、所定の圧力で感光ドラム100の表面に押圧されている。押圧圧力は、例えば、図示省略したバネ等のメカニカル機構によって規定されている。感光ドラム100が回転する際、回転体20は、感光ドラム100に従動して回転する。回転体20の外周面に対向するようにメカニカル部材としてのフォトセンサ22が配置されている。フォトセンサ22は、回転検出手段として機能する。
回転体20の外周面には、図17に示したように、所定の1箇所にマーキング20aが形成されており、回転体20が感光ドラム100に追従して、例えば、1回転する際、マーキング20aはフォトセンサ22によって検知される。すなわち、フォトセンサ22は、回転体20が一回転するごとにマーキング20aを検知し、検知結果をASIC50に出力する。
ドラム軸偏心成分導出システムは、図15に示したように、制御構成部材として、上位CPU1、制御器2、ASIC50、一次転写高圧回路30及び一次転写電流検知部31を備えている。制御器2は、感光ドラム100を駆動する制御器としても機能する(図2参照)。一次転写高圧回路30は、一次転写部において、一次転写ローラ107に所定の高圧電圧を発生させるものであり、上位CPU1によって制御される。一次電流検知部31は、一次転写高圧回路30から一次転写ローラ107を経て感光ドラム100に流れる電流(以下、「一次転写電流」という。)を検知するものであり、一次転写電流が、所定の電流値になるように高圧電圧を制御する。なお、一次転写電流検知部31による検出値は、制御部2に入力される。
以下に、このような構成のドラム軸偏心成分導出システムを用いたドラム軸の偏心量を補正する補正係数導出処理について説明する。
図18は、図1の画像形成装置200における感光ドラム100のドラム軸の偏心量を補正するための補正係数導出処理の手順を示すフローチャートである。
この補正係数導出処理は、画像形成装置200の調整モード時に行われ、上位CPU1からの指令を受けた制御器2のCPU13(図4参照)が、補正係数導出処理プログラムである補正係数導出処理手順に従って実行する。
すなわち、ドラム軸の偏心量を補正する補正係数導出処理が開始されると、CPU13は、先ず、上位CPU1から、補正係数導出指令を受信する(ステップS1)。次いで、CPU13は、各感光ドラム100の駆動を開始する(ステップS2)。なお、この際の感光ドラム100の駆動方法は、上述したアシストトルク導出フロー(図9参照)により導出された所定のアシストトルクを伴った駆動方法によって駆動される。
感光ドラム100の駆動を開始した後、CPU13は、ロータリーエンコーダ7Aのフォトセンサ7d(後述する図19参照)が、感光ドラム100の回転上の基準位置であるHomePosition(スリット7f)を検知するまで待機する(ステップS3)。
図19は、図2におけるロータリーエンコーダ7Aの構成を示す図である。
図19において、ロータリーエンコーダ7Aは、ホイール7aと、該ホイール7aの円形平面の一部と対向するように設けられたフォトセンサ7b、フォトセンサ7c及びフォトセンサ7dによって主として構成されている。ホイール7aは、感光ドラム100の減速ギヤ軸8に固定され、フォトセンサ7b、フォトセンサ7c及びフォトセンサ7dは、図示省略した支持部材に固定されている。ホイール7Aの円形平面の周方向に沿って等間隔にホイールスリット7eが形成されており、ホイールスリット7eはフォトセンサ7b及びフォトセンサ7cによって検知される。ホイールスリット7eは、ホイール7aの全周に亘って設けられており、全部で、例えば800個形成されている。但し、この数は任意のものであり、特に限定されるものではない。なお、補正係数の導出にあたって、感光ドラム100の表面速度を検知する際、フォトセンサ7bとフォトセンサ7cの検出値の平均値が適用されるよう制御器2によって演算処理される。
また、ホイール7aの円形平面におけるホイールスリット7eの内周側には、周方向の一か所のみにスリット7fが設けられており、スリット7fはフォトセンサ7dによって検知される。スリット7fは、HomePositionと呼ばれ、感光ドラム100の回転上の基準位置となる。
ここで、図19のロータリーエンコーダ7Aにおけるフォトセンサ7b及びフォトセンサ7cの検出値から感光ドラム100の表面速度(V)を求める演算処理について説明する。
図20は、ロータリーエンコーダ7Aの検出値に基づいて感光ドラム100の表面速度(V)を求める演算処理を説明するための図である。
感光ドラム100が回転を始めると、ロータリーエンコーダ7Aのホイールスリット7eを検出したフォトセンサ7b及びフォトセンサ7cにおいて矩形波状のパルスが生成される。フォトセンサ7b及び7cがホイールスリット7eを検知している間に出力される信号はHIGH信号であり、スリット7eを検知していない間に出力される信号はLOW信号である。HIGH信号及びLOW信号は、それぞれフォトセンサ7b及びフォトセンサ7cから制御器2に出力される。制御器2は、フォトセンサ7b及び7cにおける検出信号がLOW信号からHIGH信号に切り換わる立ち上がり信号を検知し、さらに、立ち上がり信号の間隔をカウントすることで、立ち上がりエッジ間の時間(TENC)を算出する。なお、フォトセンサ7b及びフォトセンサ7c各々のTENCが確定したタイミングにおいて、両フォトセンサの平均値(TENCAVE)が導出される。
図20における区間A及び区間Bは速度検知区間であり、制御器2は、感光ドラム100の表面速度を検出するために区間A’及び区間B’に相当する時間(TENC)を求める。なお、制御器2は、検出値(検出時間)の平均値を導出する際、フォトセンサ7b出力の立ち上がりを先に検知した際の時間を求める。このようにして検出し、算出されたTENCAVEと、感光ドラム100の半径(設計値)及びホイールスリット7eのピッチ間隔の角度(本実施例では、360°÷800=0.45°=81÷π)に基づいて、感光ドラム100の表面速度(V)を求める。
すなわち、感光ドラム100の表面速度(V)は、以下の式によって求められる。
ここで、Rは感光ドラムの半径(設計値)、TENCAVEはロータリーエンコーダ7Aの検出値(時間)である。
以上により、求めた感光ドラム100の表面速度(V)で、副走査方向のライン間距離(ΔL)を除算することによって、副走査同期露光間隔が求まる。
ただし、式(4)から明らかなように、半径Rが一定であると仮定して表面速度を求めているために、ドラム軸9の回転軸が、感光ドラム100の中心位置から偏心している場合、露光位置での表面速度は式(4)で求めた表面速度とは異なる。従って、本実施の形態では、感光ドラム100表面の所定領域ごとの補正係数を求め、該補正係数で補正した実際の表面速度に基づく副走査同期露光間隔(露光データ)によって感光ドラム100表面に位置ずれのない静電潜像を形成する(後述の図24参照)。
図18に戻り、ロータリーエンコーダ7Aのフォトセンサ7dがスリット7fを検知したことを確認したCPU13は、上位CPU1に、HomePositionを検知したことを送信する(ステップS4)。なお、このときCPU13からHomePositionの検知信号を受信した上位CPU1は、ASIC50に対して、露光イネーブル信号を出力する。
上位CPU1に、HomePositionを検知したことを送信したCPU13は、次いで、ロータリーエンコーダ7Aのフォトセンサ7bによるホイールスリット7eの検知に応じて、ホイールスリット7eの番号付けを開始する(ステップS5)。ここで、番号付けは、番号1から順次行い、最終的には、図19で説明したように、全ホイールスリット数である、例えば800番まで行う。なお、このとき、露光イネーブル信号を受信したASIC50は、露光装置101に対して露光を開始するよう命令する。露光装置101による露光は、感光ドラム100と現像スリーブ103との間に配置されたフォトセンサ22(図16参照)によって回転体20のマークパターン20aが検知されたタイミングに応じて実行される。
露光装置101に送られる画像データは、ASIC50に予め保存されているゼブラパターンとなっており、上記フォトセンサ22によるマークパターン20aの検知に同期した形で、所定の濃度の全面ベタ画像形成データ又は非画像形成データが送られる。送られたデータに基づいてベタ画像及び非画像部分からなる潜像パターンが形成され、該潜像パターンは現像されてベタ画像及び非画像部分からなる現像パターンとなる。フォトセンサ22による最初のマークパターン検知タイミングにおいては、例えば、全面ベタ画像形成データが送られるよう予め設定されている。
図21は、一次転写部にトナーが有る場合と無い場合における画像データ(ゼブラパターン)と一次転写電流検知部で検出した一次転写電流の検出波形を示す図である。図21において、ベタ画像に対応する一次転写電流は小さく、非画像形成部に対応する一次転写電流は大きくなっている。本実施の形態においては、一次転写部にトナーが存在する場合と、存在しない場合とで変化する一次転写電流値の特性を利用する。
一次転写電流の検出波形を示す図21において、任意の電流値に閾値(ITH)を設定して一次転写電流値を矩形波状のパルス信号に転換することで、トナーありの区間及びトナーなしの区間の時間を測定することができる。なお、一次転写電流の立ち上がり時間及び立下り時間は、一次転写電流検知部を構成する抵抗(R)及びコンデンサ(C)によるフィルタ定数を変更することで可変可能である。
この際、感光ドラム100の表面上に形成されるゼブラパターンにおけるトナーありの区間及びトナーなしの区間は、常に等間隔に形成される。一次転写電流の検出値及び当該検出値に対応する感光ドラム100の表面領域の各角速度を測定することで、以下の式によりドラム軸9の回転中心位置から一次転写部(感光ドラム100の任意の表面位置)までの半径(r)が求まる。従って、感光ドラム100の表面の各領域位置において、半径(r)を測定することによって、ドラム軸9の回転中心位置から感光ドラム100の表面までの半径(r)の変化を求めることができる。
t:一次転写電流により検知された時間(検知時間)
ω:ロータリーエンコーダ7により検知されたドラム軸9の角速度
L:ゼブラパターンの間隔(常時一定で感光ドラム上に形成される)
ここで、Lは回転体20の周長のであり、周長の絶対値自体には意味はないので、実際にはL=1として半径rの変化比を検出し、これによって、ドラム軸9の偏心成分を導出する。
図18に戻り、次いで、CPU13は、フォトセンサ22から回転体20が一回転したことを検知した検知信号を検知すると、そのタイミングに応じてホイールスリット7eのスリット番号数(α)をRAM15に保存する(ステップS6)。次に、CPU13は、一次転写電流検知部からの出力値がITHを下回ったか、すなわち、一次転写電流が立ち下がったか否か判定し、立ち下がるまで待機する(ステップS7)。なお、一次転写電流の立ち下がりによってゼブラパターンのベタ画像部分が検出される。
ステップS7において、一次転写電流が立ち下がったことを検知したCPU13は、一次転写電流の立下りエッジ区間を算出するためのカウンターを起動し、また、ロータリーエンコーダ7からの角速度(ω1)をRAM15へ保存開始する(ステップS8)。
次いで、CPU13は、一次転写電流の立下りを再度検知したか否かを判別し、一次転写電流の立下りを再度検知するまで待機する(ステップS9)。ついて、一次転写電流の立下りを再度検知した後、CPU13はカウンターの積算カウント値:T(N:整数)をRAM15に保存する(ステップS10)。カウンターの積算カウント値を保存した後、CPU13は、T:を0にリセットし、その後、ホイールスリット7eの番号付けが800に到達するまでステップS7〜ステップS9を繰り返す(ステップS11)。一次転写電流検知部は、ピッチ検出手段として機能する。
次いで、CPU13は、ホイールスリット7eの番号付けが800に到達したかを判定し(ステップS12)、番号付けが800に到達した場合、上位CPU1に対して、画像形成プロセスを停止するよう送信する(ステップS13)。なお、CPU13から指令を受けた上位CPU1は、高圧電源、露光制御を順次停止させていく。次いで、CPU13は、感光ドラム100の駆動を停止する(ステップS14)。次いで、CPU13は、トナー画像によるパターン(ゼブラピッチ)番号T(Nは、整数)の各期間時における角速度ωn(nは、整数)の平均値を算出する(ステップS15)。
なお、ステップS15に示したSは、各Tの区間において、同時に検知した角速度検出値の合計値である。本実施の形態では、一次転写電流検知後、検知されたロータリーエンコーダの出力結果から、再度一次転写電流を検知した後、最後に算出されたロータリーエンコーダの出力結果までの検出値の合計として規定するが、これに限定されない。
次いで、CPU13は、下記式に基づいて、感光ドラム100のドラム軸9の偏心に基づく感光ドラム100表面の各画像形成領域における半径rの補正係数Xを算出する(Nは、整数)(ステップS16)。
=1/(ωave__N)/T
次いでCPU13は、下記式に基づいて、補正係数XをYに変換する(ステップS17)。
=X/(XAVE
AVEは、Xの平均値である。
次いで、CPU13は、補正係数Yに対応するホイールスリット番号表を作成する(ステップS18)。
図18の処理によれば、感光ドラム100の回転に伴って従動する回転体20のマークパターン20aの検出に対応して、感光ドラム100表面にゼブラパターンを形成する。そして形成したゼブラパターンの検出時間と、該検出時間におけるドラム軸9の角速度ωと、当該ゼブラパターンの間隔(ゼブラピッチ)に基づいてゼブラパターン毎の感光ドラム100の半径rを求める。この操作をホイール7aの全周、すなわち感光ドラム100の全周に亘って行う。その後、各ゼブラピッチに対応する角速度ωの平均値とゼブラピッチとに基づいてドラム軸9の偏心に起因するドラム半径rの補正係数Xを求める。また、求めたゼブラピッチ毎の補正係数Xを、該補正係数Xの平均値で割ってゼブラピッチ毎の補正係数比としての補正係数Yを求める。そして、求めた補正係数Yをホイールスリット番号に対応させて対応表を作成するので、ドラム軸9の偏心に起因する露光時の位置ずれを是正するための補正係数を感光ドラム100の表面のアドレス位置に対応して求めることができる。
作成された対応表を図22に示す。
図22は、感光ドラム100の表面アドレス位置と、該アドレス位置に対応する補正係数Yとを示す対応表である。なお、図18のステップS12において、N=800と判定された際に、回転体20からのマーキングパターンの検知信号は同期していないため、その区間のアドレスに対しては、ひとつ前のゼブラパターンによる検知結果を使うこととする。
ここで、図22のオフセット(200+α)について説明する。
本実施の形態に係る画像形成装置において、露光装置101は、一次転写部に対して正反対側(180°回転した)位置に配置されている。また、フォトセンサ7bは、露光装置101の位置からさらに90°感光ドラム100の回転方向前方にずれた位置に配置されている。ここで、ホイール7aの一周は800スリットであるため、フォトセンサ7bにあるスリット7fに対して、露光位置のスリット7fは、200スリット分ずれている。
図23は、ドラム軸偏心検出時に用いる各種信号のタイミングチャートを示す図である。
図23において、ドラム軸偏心成分導出処理に適用される主要な信号が示されている。まず、フォトセンサ7dにおいて、HomePosition(スリット7f)を検知する。HomePositonの検知に伴い、フォトセンサ7bによって、ホイールスリット7eの番号付けを、立ち上がりエッジを基準として開始する。同時に、上位CPU1より露光イネーブル信号がASIC50に出力され、ASIC50は露光制御を行う。その後、ASIC50が、フォトセンサ22のマーキングの検知に同期して、ゼブラパターン(図21参照)の出力を開始する。現像装置101により転写されたトナーが一次転写部に到達すると、一次転写電流の検出値が変化し(図21参照)、所定の閾値を設定することで、立下りエッジ基準でゼブラパターンの時間を測定することが可能となる。αは、図23において、HomePosition信号が検知されてから、回転体20から一回転検知信号がASIC50に送信され、検知されるまでに、フォトセンサ7bで検出されたホイールスリット7eの数である。
即ち、感光ドラム100表面を露光して静電潜像を形成する際、感光ドラム100表面のアドレス位置に対し、「200+α」を加味した補正係数を適用することによって、感光ドラム100の実際の露光領域におけるドラム軸9の偏心量を是正することができる。
これによって、露光位置ずれの無い正確な静電潜像を形成することができるようになる。
以下に、導出されたドラム軸偏心成分を補正する補正係数を加味したプリント処理(副走査露光処理)について説明する。
図24は、ドラム軸偏心成分の補正値を加味した副走査露光処理の手順を示すフローチャートである。この副走査露光処理は、ASIC50(図12参照)が副走査露光処理プログラムの副走査露光処理手順に従って実行する。
図24において、画像処理装置200のユーザーインターフェース又はPC等からプリント動作指令がコントローラ60(図12参照)に入ると、コントローラ60は、上位CPU1に画像形成装置200の各種プロセス制御の開始指令信号を出力する。このとき、ASIC50は、コントローラ60から画像データを受信する(ステップS1)。次いで、ASIC50は、受信した画像データをY、M、C、Kの各色に対応する露光装置101を制御するための画像データに分割する(ステップS2)。
次いで、画像データを分割したASIC50は、各色の副走査方向の画像データに対して画像データの副走査方向の領域ごとに、ドラム軸偏心成分導出処理によって導出した補正係数Yを対応させる(ステップS3)。なお、対応方法は、露光開始タイミングをHomePositin基準で行い、HP位置に副走査方向の最初の画像データを対応させることで、感光ドラム表面(像担持体表面)上のアドレスに、副走査方向の画像データを対応させることで実現する。この場合、記録紙一枚分の画像データごとに、HomePosition検知タイミングで露光を行う構成となる。
次いで、ASIC50は、画像データの副走査方向に対する位置に応じて、図18の処理で求めた感光ドラム100mの表面アドレスに対応する補正係数Yを用い、下式より、副走査同期露光タイミングを決めるΔtの値を算出する(ステップS4)。
Δt:副走査露光タイミング、ΔL:目標副走査方向ピッチ間隔、V:ロータリーエンコーダによる検出値、Y:補正係数(領域:N)
副走査同期露光タイミングを算出したASIC50は、上位CPU1から露光開始信号を検知したか否かを判定し、露光開始信号を検知するまで待機する(ステップS5)。次いで、ASIC50は、露光装置101にCLK信号、PWM信号の出力を開始する(ステップS6)。なお、上位CPU1の露光開始タイミングは、制御器2がHomePositionをフォトセンサ7cにより検知したタイミングに基づく。
次いで、ASIC50は上位CPU1より露光停止信号を検知したか否かを判定し、露光停止信号を検知するまで待機する(ステップS7)。次いで、露光停止信号を検知したASIC50は、露光装置101の制御を停止し(ステップS8)、本プリント処理を終了する。以上により、感光ドラム100上には、ドラム軸9の偏心の影響を除去した形で、露光制御することが可能となる。
図24の処理によれば、画像データの領域ごとに対応する補正係数Yを用いて演算した副走査同期露光時間を用いて露光装置101を制御するので、感光ドラム100のドラム軸9の偏心量の影響を是正することができる。これによって、感光ドラム100表面上に高い位置精度で静電潜像を形成することができる。
次いで、図25に基づいて第2の実施の形態について説明する。
適用対象は、第1の実施の形態と同様であり、電子写真方式のカラー画像形成装置である。本実施の形態における画像形成装置の基本的な構成は、感光ドラムの駆動構成(図6参照)をはじめ第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成と同様であるため説明を省略する。
すなわち、本実施の形態における感光ドラム100のドラム軸9は、図2に示したように、カップリング9aを介して減速ギヤ軸8に接続されている。また、BLDCモータ5aからの回転トルクがモータギヤ11a及び減速ギヤ10aの噛み合いにより減速ギヤ軸8及びドラム軸9を介して感光ドラム100に伝達される。減速ギヤ軸8と減速ギヤ10aは図示省略した接合機構により固定、接続されている。また、減速ギヤ軸8には、ロータリーエンコーダ7Aが固定、配置されており、ロータリーエンコーダ7Aによる回転速度検出値は、第1の実施の形態と同様、ドラム軸9(減速ギヤ軸8)の偏心を検出するために用いられる。
感光ドラム100は、制御構成として上部CPU1、制御器2、モータドライバIC3a、駆動回路4a、BLDCモータ5a及び回転位置検知部6aを備えている。
制御器2は、上位CPU1からの指令信号(駆動オン・オフ、目標速度、レジスタ設定値等)を受け、モータドライバIC3aに各種制御信号(駆動オン・オフ、PWM値等)を出力する。なお、プリント動作時、ロータリーエンコーダ7Aによる角速度フィードバック制御を行うため、制御器2の内部には、PID制御器(図示省略)が備えられている。モータドライバIC3aは、制御器2からの制御信号と回転位置検知部6aからの回転位置信号をもとに、BLDCモータ5aに流す相電流の相切り替えと電流量の調整を、駆動回路4aを制御することで行う。
本実施の形態におけるITBの駆動構成は、第1の実施の形態におけるITB108と同様であり、ITB駆動ローラ軸上に配置された角速度フィードバック制御により駆動される。
本実施の形態においては、感光ドラムの駆動制御方法が、第1の実施の形態と異なっている。すなわち、本実施の形態においては、ドラム軸9の偏心量検出結果を、ロータリーエンコーダ7Aに反映させている。
以下、第1の実施の形態で説明したドラム軸偏心検出結果を用いてロータリーエンコーダ7Aの検出値を補正し、補正後の検出値に基づいて感光ドラム100等を制御する方法に関して説明する。
まず、第2の実施の形態の前提として、ロータリーエンコーダ7Aの検出値補正に先立ち、感光ドラム100及びITB108をそれぞれ独立に速度制御した場合の課題に関して説明する。
第1の実施の形態で説明した方法を用いて露光制御を行った場合、感光ドラム100の表面上に形成されるトナー画像の位置は高精度に決まる。また、感光ドラム100をITB108により従動駆動するようにした場合、ITB108の表面上にも感光ドラム100と同様な位置精度を確保した形で画像が転写される。ただし、感光ドラム100とITB108が従動駆動していない場合、一次転写部における感光ドラム100とITB108の表面速度差が発生し、これにより画像の転写位置ずれが発生する。ここで、感光ドラム100の駆動制御が、ロータリーエンコーダ7Aの検出値による角速度フィードバック制御のみを用いては、上記表面速度差が拡大することがある。これは、第1の実施の形態でも説明したように、ドラム軸9の軸偏心により表面速度を正しく検出できないためである。
このため、本実施の形態においては、一次転写位置における軸偏心成分の影響を除去するよう、ロータリーエンコーダ7Aの検出値を補正する。
図25は、ドラム軸偏心検出結果に基づいてロータリーエンコーダ7Aの検出値を補正しながら実行される露光転写処理の手順を示すフローチャートである。この露光転写処理は、CPU13が露光転写処理プログラムの露光転写処理手順に従って実行する。
図25において、露光転写処理が開始されると、CPU13は、上位CPU1から各種制御信号(駆動ON信号、プロセス速度等のレジスタ設定値)を受信する(ステップS1)。その後、CPU13は、感光ドラム100及びITB108に対して、ロータリーエンコーダ7の検出値による角速度フィードバック制御を開始するようにモータドライバICに対して各種制御信号を出力する(ステップS2)。次いで、CPU13は、センサ7d(図19参照)からのHomePosition検知信号を検知したか否かを判定し、検知信号を検知するまで待機する(ステップS3)。そして、HomePosition検知信号を検知した後、CPU13は、センサ7b及びセンサ7cによる対向読み値(対向検出値)に、補正係数Yを順次乗算していき、乗算した値に基づいて速度フィードバック制御に切り換える(ステップS4)。なお、ここで乗算する補正係数Yは、第1の実施の形態により導出された補正テーブル(図22)から予め求めたものである。これは、HomePosition検知時の一次転写部におけるスリット7eのアドレスは、センサ7bのスリットを1として決めているため、そこから600足した値になることがわかる。すなわち、アドレス600に対応する補正係数(Y)を乗算し、そこから、順次アドレス601、602、・・・に対応する補正係数(Y)を乗算していくことで比較的容易に実現可能である。その後、CPU13は、上位CPU1からの駆動停止信号が入力されたか否かを判定し、駆動停止信号が入力されるまで感光ドラム100及びITB108の駆動を続ける(ステップS5)。
上位CPU1からの駆動停止信号を検知した後、CPU13は、感光ドラム100及びITB108の駆動を停止するようモータドライバICに駆動停止信号を出力し(ステップS6)、その後、本副走査露光処理を終了する。
図25の処理によれば、ドラム軸偏心検出結果に基づいてロータリーエンコーダ7の検出値を補正し、補正した検出値に基づいて感光ドラム100を角速度フィードバック制御する。これによって、第1の実施の形態の効果に加え、感光ドラム100とITB108との角速度差の発生を抑制して感光表面上に形成された静電潜像をずれなくITB108に転写することができる。
1 上位CPU
2 制御器
3a、3b モータドライバIC
4a、4b 駆動回路
5a、5b BLDCモータ
6a、6b 回転位置検知部
7A、7B ロータリーエンコーダ
8 減速ギヤ軸
9 ドラム軸
10a、10b 減速ギヤ
11a、11b モータ軸ギヤ
12 ITBローラ軸
13 CPU
14 ROM
15 RAM
20 回転体
30 一次転写高圧回路
31 一次転写電流検知部
22 フォトセンサ
50 ASIC
60 コントローラ
100 感光ドラム
101 露光装置
102 現像器
103 現像スリーブ
105 帯電装置
107 一次転写ローラ
108 中間転写ベルト(ITB)
109 中間転写ベルトクリーナー
110 中間転写ベルト駆動ローラ
111 二次転写内ローラ
113 二次転写外ローラ
114 定着器

Claims (10)

  1. 回転可能な像担持体と、
    前記像担持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像を現像する現像手段と、
    前記像担持体に当接して回転する中間転写体と、
    前記像担持体の回転軸の回転速度を検知する速度検知手段と、
    前記回転軸の偏心量を検出する偏心量検出手段と、
    前記回転軸の偏心に伴って前記像担持体表面に形成される静電潜像の位置ずれを補正するための補正係数を算出する算出手段と、
    前記補正係数を用いて補正された画像データに基づいて前記露光手段が、前記像担持体表面に前記回転軸の偏心に起因する位置ずれが是正された静電潜像を形成するように制御する制御手段とを有し、
    前記、偏心量検出手段は、
    前記像担持体の表面に当接し、該像担持体の回転に従動して回転する回転部材と、
    該回転部材の回転を検出する回転検出手段と、
    前記回転部材の1回転に応じて前記像担持体表面に繰り返し形成された潜像パターンを前記現像手段によって現像した現像パターンを検知するパターン検知手段と、を有し、
    前記現像パターンが検知された検知時間と、該検知時間に対応する前記速度検知手段の検出値と、前記現像パターンのピッチ間隔とを用いて前記回転軸の偏心量を算出することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記算出手段は、前記像担持体表面の前記現像パターンにそれぞれ対応する前記速度検知手段の検出値の平均値と、前記現像パターンのピッチ間隔とを用いて前記像担持体表面における前記現像パターンごとの前記回転軸の偏心量を補正するための補正係数を求めることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記算出手段によって算出された補正係数を用いて前記露光手段に送信される画像データを補正し、補正後の画像データに基づいて前記露光手段が、前記像担持体表面に、前記回転軸の偏心に起因する位置ずれが是正された静電潜像を形成するように制御することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記速度検知手段は、ロータリーエンコーダであり、前記速度検知手段の検出値は、前記回転軸の角速度であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像パターンのピッチ間隔を検出するピッチ検出手段を有し、
    該ピッチ検出手段は、前記像担持体表面の前記現像パターンを前記中間転写体に転写する一次転写部を形成する一次転写ローラから前記像担持体へ流れる一次転写電流の変化に基づいて前記現像パターンのピッチ間隔を検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像パターンは、ベタ画像とトナーなし区間とからなり、前記ピッチ検出手段は、前記トナーなし区間に対応する一次転写電流が、該一次転写電流よりも小さい前記ベタ画像に対応する一次転写電流に変化する点を検出することによって前記現像パターンのピッチ間隔を検出することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記回転部材は、前記像担持体と、該像担持体に対向して配置された現像装置のスリーブ部材との間に所定の間隔を確保する機能を有すること特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記速度検知手段の検出値を、前記像担持体を駆動する駆動手段にフィードバックするフィードバック制御を実行するものであり、前記速度検出手段の検出値を前記補正係数で補正したのち、前記像担持体の駆動手段にフィードバックすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体は、前記中間転写体に従動して駆動するものであり、前記制御手段は、前記像担持体に、該像担持体に作用する負荷トルクを相殺するためのアシストトルクを付与することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体を駆動する駆動手段は、低イナーシャタイプのDCモータであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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