JP2014177645A - エポキシ樹脂組成物のための衝撃強度改良剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、エポキシ固体樹脂によって変性され、且つカルボキシル基を末端に有するブタジエン/アクリロニトリルコポリマーCTBNにより、上記課題を解決する。
【選択図】図2
Description
本発明の実施例を、図面を参照して、より詳細に説明する。同じ要素は、様々な図面において同じ参照番号を付与されている。もちろん、本発明は、示し且つ説明した実施例に限定されない。
a)少なくとも1種の上述した式(I)のポリマー;
b)少なくとも1種の固体エポキシ樹脂EP;及び
c)エポキシ樹脂用の少なくとも1種の硬化剤H
を含む組成物から出発する。
式(I)に従うポリマーP1〜P6の調製のために、Hycar(登録商標)1300X13 CTBN (「X13」)、又はHycar(登録商標)1300X8 CTBN(「X8」)を、Cardolite(登録商標)NC 700(=Cardanol; 「NC 700」)、Araldite(登録商標)GT 7071(「GT 7071」)、及び場合により液状エポキシ樹脂(「BFDGE」)、エポキシド基を有するポリフェノール(「D.E.N 431」)、及び/又はビスフェノールAと、表1に記した質量比で、10時間、120℃で、触媒(PPh3)を添加して、反応させた。エポキシド当量質量(EEW)が2000 g/当量に達した後、反応を止めた。
ポリマーP1〜P6を、固体エポキシ樹脂Araldite(登録商標)GT 7004(「GT 7004」)又はAraldite(登録商標)GT 7071(「GT 7071」)と、表2に記した質量割合で混合した。その後、表2に示した追加の物質をその対応する質量割合で添加し、押出機中で混合した。
参照例Ref1〜Ref3として、式(I)に相当するポリマーなしの組成物を、表2に示した物質をその対応する質量割合で添加し、押出機中で混合する手順によって調製した。
引張剪断強度(「TSS」)は、Zwick/Roell Z005 引張試験機で、ISO 4587/DIN EN 1465に基づいて測定し、各場合に2つの同じ物質を互いに接着結合させた(接着面積:25×20 mm;層厚さ:2 mm;測定速度:10 mm/min;基材:高温亜鉛メッキ鋼 G1010(HLE, HE450M), 100×25×1.8 mm;硬化:180℃で30 分;測定温度:23℃(別途記載のない限り))。
引張剪断強度の測定の結果を表2に示している。それらは、式(I)のポリマーなしの参照例Ref1〜Ref3の場合のものと比較した湿熱貯蔵後の本発明の実施例の場合の引張剪断強度の低下はかなり小さいか、あるいは、孤立した例ではより高い引張剪断強度さえ、湿熱貯蔵後に測定されたことを示している。本発明の実施例の場合の接着力の小さな低下は、その少ないアンダーフィルム腐食に起因する。
2・・・発泡した組成物
3・・・支持材料(支持部品)
4・・・構造部材
Claims (17)
- 下記式(I)のポリマー:
R2及びR3基は、互いに独立に、それぞれ、固体エポキシ樹脂からその末端グリシジルエーテル基を取り除いた後の二価の基であり、且つ、R2及びR3基は、それぞれ、液状エポキシ樹脂からその末端グリシジルエーテル基を取り除いた後の二価の基ではなく;
m≠0の場合、R4基は、アルキルアリール基、又は単核のもしくは多核の芳香族基であるか、あるいはR4基は下記式(III):
m=0の場合、R4基は、アルキルアリール基、又は単核のもしくは多核の芳香族基;あるいはビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールフタレイン、又は4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、又はスチレン又はジシクロペンタジエンと反応させたフェノール類から、OH基を除去した後のもの;あるいはR4基は下記式(III):
R5基は互いに独立に、各場合に、水素原子又はメチル基であり;
mが0又は1の値を有し、且つnが1又は2の値を有し、但し(m+n)=2となることを条件とする。 - R2及びR3基が、互いに独立に、それぞれ下記式(II)の二価の基であることを特徴とする請求項1に記載のポリマー:
Xは、互いに独立に、各場合に、そのヒドロキシル基を取り除いた後のジフェノールの二価の基である。 - 前記ジフェノールが、1,4-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,2-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシトルエン、3,5-ジヒドロキシベンゾエート、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン(=ビスフェノールF)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン(=ビスフェノールS)、ナフトレゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシアントラキノン、ジヒドロキシビフェニル、3,3-ビス(p-ヒドロキシフェニル)フタリド、5,5-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ-4,7-メタノインダン、フェノールフタレイン、フルオレセイン、4,4’-[ビス(ヒドロキシフェニル)-1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)](=ビスフェノールM)、4,4’-[ビス(ヒドロキシフェニル)-1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)](=ビスフェノールP)、2,2’-ジアリルビスフェノールA、フェノール類又はクレゾール類をジイソプロピリデンベンゼンと反応させて調製されるジフェノール類及びジクレゾール類、並びに前記の化合物の全ての異性体、からなる群から選択されることを特徴とする、請求項2に記載のポリマー。
- R1基が下記式(IV)を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリマー:
aはアクリロニトリルに由来する構造要素であり、b及びcはブタジエンに由来する構造要素であり;
R10基は、1〜6の炭素原子を有する、直鎖又は分岐したアルキレン基であり、R10は任意選択により不飽和基によって置換されていてもよく;
qは、40〜100の値を有し;
sは0.05〜0.3の値を有し;
tは0.5〜0.8の値を有し;
uは0.1〜0.2の値を有し;
但し、(s+t+u)=1であることを条件とする。 - qが52〜66の値を有し;
sが0.1〜0.25の値を有し;
tが0.6〜0.7の値を有し;
uが0.13〜0.15の値を有し;
但し、(s+t+u)=1であることを条件とする、ことを特徴とする請求項4に記載のポリマー。 - R4基が、フェノール、クレゾール、p-tert-ブチルフェノール、3-ペンタデセニルフェノール、ノニルフェノール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ヒドロキシベンジルアルコール、芳香族もしくは脂肪族カルボン酸、ジフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールフタレイン、4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシベンジルアルコール、及びベンジルアルコールからなる群から選択される基から各場合にOH基を除去した後のものであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリマー。
- 下記式(V)のカルボキシル末端ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーCTBNを下記式(VI)の固体エポキシ樹脂と反応させることによる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリマーの製造方法であって、
- 調製した前記ポリマーの末端エポキシド基を、下記式(VII)の化合物との反応によって少なくとも部分的に反応させることを特徴とする、請求項7に記載の製造方法:
m≠0の場合、R4は、アルキルアリール基、又は単核のもしくは多核の芳香族基であるか、あるいはR4基は下記式(III):
m=0の場合、R4基は、アルキルアリール基、又は単核のもしくは多核の芳香族基;あるいは、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールフタレイン、又は4-ビス(4-ヒドロキシフェニル)吉草酸、p-ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、又はスチレン又はジシクロペンタジエンと反応させたフェノール類から、OH基を除去した後のもの;あるいはR4基は下記式(III):
- ポリマーマトリクス中における衝撃強度改良剤としての、請求項1〜6のいずれか一項に記載の式(I)のポリマーの使用。
- 前記ポリマーマトリクスがエポキシ樹脂マトリクスであることを特徴する、請求項9に記載の使用。
- a)請求項1〜6のいずれか一項に記載した少なくとも1種のポリマー;
b)少なくとも1種の固体エポキシ樹脂EP;及び
c)エポキシ樹脂用の少なくとも1種の硬化剤H
を含む組成物。 - 前記固体エポキシ樹脂EPが、式HO−X−OHの化合物と、エピクロルヒドリン及び/又は2-メチルエピクロルヒドリンとの反応によって調製できることを特徴とし、
上記式中Xが、それぞれの場合に、そのヒドロキシル基を取り除いた後のジフェノールの二価の基であり、前記ジフェノールが、1,4-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,2-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシトルエン、3,5-ジヒドロキシベンゾエート、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン(=ビスフェノールF)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン(=ビスフェノールS)、ナフトレゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシアントラキノン、ジヒドロキシビフェニル、3,3-ビス(p-ヒドロキシフェニル)フタリド、5,5-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ヘキサヒドロ-4,7-メタノインダン、フェノールフタレイン、フルオレセイン、4,4’-[ビス(ヒドロキシフェニル)-1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)](=ビスフェノールM)、4,4’-[ビス(ヒドロキシフェニル)-1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)](=ビスフェノールP)、2,2’-ジアリルビスフェノールA、フェノール類又はクレゾール類をジイソプロピリデンベンゼンと反応させて調製されるジフェノール類及びジクレゾール類、並び前記の化合物の全ての異性体、からなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。 - エポキシ樹脂用の前記硬化剤Hが昇温によって活性化されることを特徴とする、請求項11又は12に記載の組成物。
- エポキシ樹脂用の前記硬化剤Hがジシアンジアミドを含むことを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項に記載の組成物。
- 少なくとも1種の固体靭性改良剤をさらに含むことを特徴とする、請求項11〜14のいずれか一項に記載の組成物。
- 発泡剤、フィラー、非反応性熱可塑性ポリマー、触媒、反応性希釈剤、熱及び/又は光安定化剤、チキソ性付与剤、可塑剤、溶媒、染料、及び顔料からなる群から選択されるさらなる成分を追加で含むことを特徴とする、請求項11〜15のいずれか一項に記載の組成物。
- 構造部材と強化要素との空洞中での強化のための、構造接着剤、及び/又は発泡可能な熱硬化性組成物としての、請求項11〜16のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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