JP2014176100A - モータ制御装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置およびモータ制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014176100A
JP2014176100A JP2013043409A JP2013043409A JP2014176100A JP 2014176100 A JP2014176100 A JP 2014176100A JP 2013043409 A JP2013043409 A JP 2013043409A JP 2013043409 A JP2013043409 A JP 2013043409A JP 2014176100 A JP2014176100 A JP 2014176100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inverter
motor
waveform
pwm
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013043409A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kashiwase
浩二 柏瀬
Seishi Tsukimoto
誠士 月元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2013043409A priority Critical patent/JP2014176100A/ja
Priority to PCT/JP2014/051284 priority patent/WO2014136485A1/ja
Publication of JP2014176100A publication Critical patent/JP2014176100A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P27/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage
    • H02P27/04Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage
    • H02P27/06Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage using dc to ac converters or inverters
    • H02P27/08Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage using dc to ac converters or inverters with pulse width modulation
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M7/53Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M7/537Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters
    • H02M7/539Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters with automatic control of output wave form or frequency
    • H02M7/5395Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters with automatic control of output wave form or frequency by pulse-width modulation

Abstract

【課題】シャント電流を確実に検出して、多相交流モータを安定して制御する。
【解決手段】PWM波形生成部46が、電流検出部42が検出した電流値に基づいて、多相交流モータ20の各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となるような目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調した複数のPWM波形を生成して、PWM波形補正部48が、こうして生成された複数のPWM波形のパルス幅が所定時間以上になるように補正して、直流電源60が接続されたインバータ30を制御して多相交流モータ20を駆動する。
【選択図】図1

Description

この発明は、多相交流モータを駆動するモータ制御装置およびモータ制御方法に関するものである。
多相交流によって駆動される多相交流モータは、様々な産業分野で広く利用されている。例えば自動車にあっては、空調装置のコンプレッサを駆動するための動力源や、電気自動車の動力源等に用いられている。
そして、このような多相交流モータの回転を制御するモータ制御装置にあっては、インバータと直流電源の間を流れる電流を検出して、検出された電流値に基づいて、モータの固定子を構成する各相に流れる電流を推定し、さらに、モータの回転子の位置を推定して、こうして推定された回転子の位置に対応するインバータの駆動信号を生成して、この駆動信号を用いてモータを回転させるモータ制御方法が採られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−64552号公報
特許文献1に記載されたモータ駆動装置では、シャント抵抗に流れる電流を検出して、検出された電流値に基づいてモータの回転子の位置を推定して、推定された回転子の位置に応じて、インバータに入力する駆動信号のタイミングを調整している。
このようなシャント抵抗を流れる電流に基づいてモータの回転を制御するモータ制御方法によると、シャント抵抗を流れる電流を確実に検出するためには、所定の時間が必要になる。
しかしながら、モータを駆動する多相交流信号のうちいずれか2相の電圧値が接近したときには、その2相の電圧信号に基づいて生成されたパルス幅変調(PWM)された2つのパルス波形の時間差が小さくなるため、その2相の時間差に相当する時間に亘って、シャント抵抗を流れる電流を検出することができなくなる。そして、当該2相の時間ずれの間、多相交流モータの各相の巻線を流れる電流を推定することができなくなるため回転子の位置を推定することができず、これによって、モータを滑らかに回転させる制御を行うことができなくなってしまうという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、モータが回転したときに、多相交流を構成する各相の電圧信号の時間差によらずに、直流電源とインバータの間に流れる電流を正確に検出することを目的とする。
本発明に係るモータ制御装置およびモータ制御方法は、モータの駆動電流を正確に検出して、モータの回転を高い精度で制御するものである。
すなわち、本発明のモータ制御装置は、多相交流モータと、前記多相交流モータを駆動する複数のスイッチング素子からなるインバータと、前記インバータに直流電圧を供給する直流電源と、前記インバータと前記直流電源の間に流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部によって検出された電流値に基づいて、前記インバータの導通、および非導通を制御する複数の駆動パルスを、前記多相交流モータの各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となるような目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調することによって生成するPWM波形生成部と、前記PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形のパルス幅を、前記インバータを導通させる時間が所定値以上になるように補正するPWM波形補正部と、を有することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御装置によれば、PWM波形生成部が、電流検出部が検出した電流値に基づいて、多相交流モータの各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となるような目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調した複数のPWM波形を生成して、PWM波形補正部が、こうして生成された複数のPWM波形のパルス幅が所定時間以上になるように補正して、直流電源が接続されたインバータを制御して多相交流モータを駆動するため、PWM波形のパルス幅が長くなることによって、直流電源とインバータの間に流れる電流を正確に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、前記PWM波形補正部が、前記PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形が前記インバータを導通させる時間を、前記電流検出部によって、前記インバータと前記直流電源との間に流れる電流を検出するのに要する最小時間Tminよりも長くなるように補正することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御装置によれば、PWM波形補正部が、PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形がインバータを導通させる時間を、電流検出部がインバータと直流電源の間に流れる電流を検出するのに要する最小時間Tminよりも長くなるように補正するため、直流電源とインバータの間に流れる電流を確実に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、前記PWM波形補正部が、前記PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形が前記インバータを導通させる時間を、前記多相交流モータに印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、前記インバータのうち、高圧側のインバータと低圧側のインバータが同時に導通しないようにするために設定するデットタイムをDTとしたとき、全ての相について、前記tmを2DT+Tminよりも長くなるように補正することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御装置によれば、PWM波形補正部が、PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形がインバータを導通させる時間を、多相交流モータに印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、前記インバータのうち、高圧側のインバータと低圧側のインバータが同時に導通しないようにするために設定するデットタイムをDTとしたとき、全ての相について、tmを2DT+Tminよりも長くなるように補正するため、直流電源とインバータの間に流れる電流を確実に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、前記PWM波形補正部が、前記インバータから前記多相交流モータに供給される複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において、前記PWM波形生成部によって生成されたPWM波形を補正することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御装置によれば、PWM波形補正部が、インバータから多相交流モータに供給される複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において、PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形を補正するため、複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において、異なる相のPWM波形の形状が類似もしくは一致したときであっても、PWM波形補正部がPWM波形を補正するため、直流電源とインバータの間に流れる電流を確実に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、前記電流検出部が、前記インバータと前記直流電源の間に直列に挿入された抵抗を流れる電流を検出するものであることを特徴とする。
このように構成されたモータ制御装置によれば、電流検出部が、インバータと直流電源の間に直列に挿入された抵抗を流れる電流を検出するため、電流を簡単に検出することができる。
また、本発明に係るモータ制御装置は、前記多相交流モータの各相に印加する前記目標電圧波形に、前記目標電圧波形の各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を新たな目標電圧波形とする目標電圧波形補正部を有することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御装置によれば、目標電圧波形補正部が、多相交流モータの各相に印加する目標電圧波形に、目標電圧波形の各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を新たな目標電圧波形とするため、異なる相間の線間電圧を変えずに、印加電圧の基本波成分の最大値をより大きくすることができる。すなわち、小さな電圧波形で従来と同等の線間電圧を得ることができるため、電圧の制御範囲を拡大することができる。
また、本発明に係るモータ制御方法は、複数のスイッチング素子からなるインバータによって多相交流モータを駆動するモータ制御方法であって、前記インバータと前記インバータに直流電圧を供給する直流電源との間に流れる電流を検出して、検出された電流値に基づいて、前記インバータの導通、および非導通を制御する複数の駆動パルスを、前記多相交流モータの各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となる目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調することによって生成して、こうして生成された複数のPWM波形のパルス幅を、前記インバータを導通させる時間が所定値以上になるように補正して前記インバータを制御することによって前記多相交流モータを駆動することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御方法によれば、インバータと、インバータに直流電圧を供給する直流電源との間に流れる電流値を検出して、検出された電流値に基づいて、インバータの導通、非導通を制御する複数の駆動パルスを、多相交流モータの各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となるような目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調することによって、PWM波形として生成して、こうして生成された複数のPWM波形のパルス幅が所定時間以上になるように補正して、こうして補正されたPWM波形によってインバータを制御して多相交流モータを駆動するため、PWM波形のパルス幅が長くなることによって、直流電源とインバータの間に流れる電流を正確に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御方法は、前記複数のPWM波形のパルス幅が、前記複数のPWM波形が前記インバータを導通させる時間が、前記インバータと前記直流電源との間に流れる電流を検出できる最小時間Tminよりも長くなるように補正されることを特徴とする。
このように構成されたモータ制御方法によれば、複数のPWM波形のパルス幅を、それらのPWM波形がインバータを導通させる時間が、インバータと直流電源との間を流れる電流を検出できる最小時間Tminよりも長くなるように補正されるため、直流電源とインバータの間に流れる電流を確実に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御方法は、前記PWM波形が前記インバータを導通させる時間が、前記多相交流モータに印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、前記インバータのうち、高圧側のインバータと低圧側のインバータが同時に導通しないようにするために設定するデットタイムをDTとしたとき、全ての相について、前記tmが2DT+Tminよりも長くなるように補正されることを特徴とする。
このように構成されたモータ制御方法によれば、PWM波形が前記インバータを導通させる時間が、前記多相交流モータに印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、前記インバータが同時に導通しないように設定するデットタイムをDTとしたとき、前記tmが2DT+Tminよりも長くなるように補正されるため、直流電源とインバータの間に流れる電流を確実に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御方法は、前記複数のPWM波形のパルス幅が、前記インバータから前記多相交流モータに供給される複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において補正されることを特徴とする。
このように構成されたモータ制御方法によれば、複数のPWM波形のパルス幅が、インバータから多相交流モータに供給される複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において補正されるため、直流電源とインバータの間に流れる電流を確実に検出することができ、これによって、多相交流モータの回転を高い精度で制御することができる。
また、本発明に係るモータ制御方法は、前記インバータと前記直流電源との間に流れる電流を、前記インバータと前記直流電源の間に直列に挿入された抵抗を流れる電流として検出することを特徴とする。
このように構成されたモータ制御方法によれば、インバータと直流電源との間に流れる電流が、インバータと直流電源の間に直列に挿入された抵抗を流れる電流として検出されるため、電流を簡単に検出することができる。
また、本発明に係るモータ制御方法は、前記多相交流モータの各相に印加する前記目標電圧波形に、前記目標電圧波形の各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を新たな目標電圧波形とすることを特徴とする。
このように構成されたモータ制御方法によれば、多相交流モータの各相に印加する目標電圧波形に、目標電圧波形の各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を新たな目標電圧波形とするため、異なる相間の線間電圧を変えずに、印加電圧の基本波成分の最大値をより大きくすることができる。すなわち、小さな電圧波形で従来と同等の線間電圧を得ることができるため、電圧の制御範囲を拡大することができる。
本発明に係るモータ制御装置およびモータ制御方法によれば、モータが回転したときに、多相交流を構成する各相の電圧信号の時間差によらずに、直流電源とインバータの間に流れる電流を正確に検出することができるため、モータの回転を高い精度で制御することができるという効果が得られる。
本発明に係るモータ制御装置の実施例の概略構成を示すブロック図である。 (a)は3相交流モータを駆動するための3相交流電圧波形を説明する図である。(b)は3相交流モータの動作原理を説明する図である。 (a)は、3相交流モータを駆動する3相交流電圧波形と、各相の相順に対応するモードについて説明する図である。(b)は、(a)の3相交流電圧波形を補正するために生成された信号である。(c)は、補正された3相交流電圧波形を説明する図である。 3相交流電圧波形の相順がUVWであるときの、インバータの導通、非導通を制御するパルスの生成方法について説明する図であり、(a)は、パルス幅変調を行う搬送波の波形を示す図である。(b)は、U相の巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形を示す図である。(c)は、V相の巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形を示す図である。(d)は、W相の巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形を示す図である。(e)は、直流電源とインバータの間に流れる電流波形を示す図である。 (a)は、3相交流電圧波形の相順がVUWであるときに、巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形と、電流波形を示す図である。(b)は、3相交流電圧波形の相順がVWUであるときに、巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形と、電流波形を示す図である。(c)は、3相交流電圧波形の相順がWVUであるときに、巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形と、電流波形を示す図である。(d)は、3相交流電圧波形の相順がWUVであるときに、巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形と、電流波形を示す図である。(e)は、3相交流電圧波形の相順がUWVであるときに、巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形と、電流波形を示す図である。 U相とV相の電圧が一致したときに、巻線に印加される電圧波形を生成するためのパルス波形と電流波形を示す図である。 (a)は、モータに流れる電流の向きについて説明する第1の図である。(b)は、モータに流れる電流の向きについて説明する第2の図である。 多相交流モータの運転条件について説明する図である。 インバータの導通、非導通を制御するパルス波形の補正方法について説明する図である。 本発明に係るモータ制御装置におけるモータ制御の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るモータ制御装置およびモータ制御方法の実施例について、図面を参照して説明する。
以下、本発明の第1の実施例を、図面を用いて説明する。本発明を適用したモータ制御装置10は、図1に示すように、多相交流電圧を入力することによって回転する多相交流モータ20と、スイッチング機能を有して、多相交流モータ20に対して駆動電圧信号を供給するインバータ30と、インバータ30をスイッチングするために供給される駆動パルス信号を生成する駆動パルス生成部40と、駆動パルス生成部40で生成された複数の駆動パルスをインバータ30に印加するドライブ回路50と、インバータ30に所定の直流電圧を供給する直流電源60と、インバータ30と直流電源60の間に直列に挿入されて、インバータ30と直流電源60の間を流れる電流を検出するシャント抵抗70を備えている。
前記多相交流モータ20は、さらに、鉄心の周りに巻線が巻かれた固定子22と、所定の磁極を有する永久磁石からなり、固定子22の内部を、所定の軸の周りに回転可能に保持された回転子24からなる。そして、回転子24の回転力が、多相交流モータ20に接続された負荷に対してトルクを与える。
なお、多相交流の相数として、一般的には3相交流が用いられているため、以下、相数を3として説明を行う。すなわち、多相交流モータ20は、U相,V相,W相からなる3相交流によって駆動されるものとする。
前記固定子22は、さらに、巻線22U,巻線22V,巻線22Wを有し、これらの巻線の1端は中性点22Nで互いに接続されており、他端はそれぞれ、端子25U,25V,25Wに接続されている。
前記インバータ30は、さらに、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やFET(電界効果トランジスタ)等のスイッチング素子からなり、U相用のスイッチング素子,V相用のスイッチング素子,W相用のスイッチング素子からなる。U相用のスイッチング素子は、高圧側(以下、U+相と呼ぶ)のスイッチング素子32Uと低圧側(以下、U−相と呼ぶ)のスイッチング素子34Uからなり、V相用のスイッチング素子は、高圧側(以下、V+相と呼ぶ)のスイッチング素子32Vと低圧側(以下、V−相と呼ぶ)のスイッチング素子34Vからなり、W相用のスイッチング素子は、高圧側(以下、W+相と呼ぶ)のスイッチング素子32Wと低圧側(以下、W−相と呼ぶ)のスイッチング素子34Wからなる。
また、スイッチング素子32U,34U,32V,34V,32W,34Wには、それぞれ、直流電源60の低電圧側から高電圧側に向かう方向を順方向とするダイオード32D,34D,32D,34D,32D,34Dが接続されている。これらのダイオードは、所謂還流ダイオードとして機能する。
そして、スイッチング素子32Uとスイッチング素子34Uの接続点は、端子25Uと接続され、スイッチング素子32Vとスイッチング素子34Vの接続点は、端子25Vと接続され、スイッチング素子32Wとスイッチング素子34Wの接続点は、端子25Wと接続されている。
したがって、U+相のスイッチング素子32Uをスイッチングして導通させることによって、巻線22Uには端子25Uから中性点22Nに向かう電流が流れ、U−相のスイッチング素子34Uをスイッチングして導通させることによって、巻線22Uには中性点22Nから端子25Uに向かう電流が流れる。
また、V+相のスイッチング素子32Vをスイッチングして導通させることによって、巻線22Vには端子25Vから中性点22Nに向かう電流が流れ、V−相のスイッチング素子34Vをスイッチングして導通させることによって、巻線22Vには中性点22Nから端子25Vに向かう電流が流れる。
そして、W+相のスイッチング素子32Wをスイッチングして導通させることによって、巻線22Wには端子25Wから中性点22Nに向かう電流が流れ、W−相のスイッチング素子34Wをスイッチングして導通させることによって、巻線22Wには中性点22Nから端子25Wに向かう電流が流れる。
前記駆動パルス生成部40はマイクロコンピュータで構成されて、シャント抵抗70に流れるシャント電流iを検出する電流検出部42と、多相交流モータ20に印加する3相交流電圧波形を生成する目標電圧波形生成部44と、多相交流モータ20駆動時のトルク変動を小さくするために、目標電圧波形生成部44で生成された電圧波形を、基本波成分が大きくなるように補正する目標電圧波形補正部45と、目標電圧波形補正部45で生成した電圧波形からPWM(パルス幅変調)されたパルス波形を生成するPWM波形生成部46と、PWM波形生成部46で生成されたパルス波形を、電流検出部42においてシャント電流を確実に検出できるパルス波形に補正し、また、電流検出部42で検出されたシャント電流iに応じて、PWM波形をインバータ30に供給するタイミングを調整するPWM波形補正部48からなる。
[モータ回転動作の説明]
次に、本実施例で行われる、多相交流モータ20が回転する原理について、図2を用いて説明する。
図2(a)に示す、位相が互いに120°ずれた3相交流電圧波形E,E,Eを、多相交流モータ20に印加した場合を考える。
図2(b)は、3相交流電圧波形の位相毎に、多相交流モータ20の巻線に流れる電流の方向と回転子24の位置関係を示している。図2(b)と図1を対照して説明すると、例えば、3相交流電圧波形の位相がθ=0°のときは、U―相を構成するスイッチング素子34Uが導通して、多相交流モータ20を駆動する電流が、中性点22Nから巻線22Uを通って、端子25Uを経てスイッチング素子34Uに流れ込むが、これを図2(b)では、電流が中性点22N側の巻線端子22Ubから流れ込んで、端子25U側の巻線端子22Uaから流れ出す方向に流れるものとして表現している。V相、W相についても同様であり、巻線端子22Va,22Wbが中性点22N側の巻線端子を表し、巻線端子22Vbが端子25V側、巻線端子22Waが端子25W側の巻線端子を表している。
そして、図2(b)に示すように、3相交流電圧波形の位相の変化に応じて、各巻線を流れる電流の大きさと方向が変化するため、電磁誘導によって固定子22に回転磁界が発生して、回転子24の磁極が、固定子22に発生した回転磁界に吸引、反発されて、その方向を変化させることにより、多相交流モータ20が回転する。
[電圧波形の生成および補正方法の説明]
次に、多相交流モータ20に印加する目標電圧波形の生成方法およびその補正方法について、図3を用いて説明する。
図3(a)は正弦波からなる3相交流電圧波形E,E,Eを示している。ここで、3相交流電圧波形E,E,Eは(式1)の関係を満たしている。
+E+E=0 (式1)
ここで、3相交流電圧波形E,E,Eの電圧の大小関係に基づいて、正弦波の1周期を6等分する。こうして6等分された区間をそれぞれ、mode0,mode1,mode2,mode3,mode4,mode5とする。
ずなわち、図3(a)に示すように、mode0の区間は、E>E>Eの関係を有し、mode1の区間は、E>E>Eの関係を有し、mode2の区間は、E>E>Eの関係を有し、mode3の区間は、E>E>Eの関係を有し、mode4の区間は、E>E>Eの関係を有し、mode5の区間は、E>E>Eの関係を有しているものとする。すなわち、各modeの変化点は、3相交流電圧波形の相順が変化する点とする。
ここで、mode0,mode1,mode2,mode3,mode4,mode5の各区間において、3相交流電圧波形の3つの電圧値の中間値の半分の値を補正電圧Ecと定義する。
すなわち、mode0とmode3では、Ec=E/2、mode1とmode4では、Ec=E/2、mode2とmode5では、Ec=E/2となる。こうして算出された補正電圧Ecを図示すると、図3(b)のようになる。
そして、補正電圧Ecを元の3相交流電圧波形E,E,Eに加算することによって、補正電圧波形E’,E’,E’を生成すると、下記(式2)〜(式4)のようになる。
E’=E+Ec=(E―E)/2 (式2)
E’=E+Ec=3E/2 (式3)
E’=E+Ec=(E―E)/2 (式4)
ここで、異なる相の間の電圧(線間電圧)を求めると、(式1)〜(式3)より、
E’―E’=E―E (式5)
となる。同様にして、(式6),(式7)が成り立つ。
E’―E’=E―E (式6)
E’―E’=E―E (式7)
すなわち、電圧波形の補正の前後で、各相の線間電圧は等しいことがわかる。
ここで、補正前の3相交流電圧波形E,E,Eが、波高値Eを有し、それぞれ(式8)〜(式10)で記述されるものとする。
=Esinθ (式8)
=Esin(θ+2π/3) (式9)
=Esin(θ+4π/3) (式10)
すると、補正電圧波形E’,E’,E’は、それぞれ、例えばmode3の範囲内では、(式11)〜(式13)のようになる。
E’=E(3sinθ+31/2cosθ)/4 (式11)
E’=3E{sin(θ+2π/3)}/2 (式12)
E’=E(31/2cosθ−3sinθ)/4 (式13)
各modeの範囲について(式11)〜(式13)に対応する補正電圧波形E’,E’,E’を算出してグラフ化すると、図3(c)のようになる。図3(c)から、補正電圧波形E’,E’,E’の振幅は、3相交流電圧波形E,E,Eの振幅よりも小さくなることがわかる。
すなわち、上記で説明したように3相交流電圧波形E,E,Eを補正して、補正電圧波形E’,E’,E’とすることによって、異なる相間の線間電圧を変えずに、印加電圧の基本波成分の最大値をより大きくすることができる。すなわち、小さな電圧波形で従来と同等の線間電圧を得ることができるため、電圧の制御範囲を拡大することができる。
[PWM波形の生成方法の説明]
次に、多相交流モータ20に印加するPWM波形の生成方法について、図4,図5を用いて説明する。
多相交流モータ20は、実際には、先に説明した電圧波形によって直接駆動するのではない。すなわち、実際は、電圧波形の電圧値に応じたパルス幅を有するパルス波形を生成して、このパルス波によってインバータの導通、非導通を制御することによって、多相交流モータ20を駆動する。ここで、電圧波形の電圧値に応じたパルス幅を有するパルス波形を生成することをPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)という。そして、PWMによって生成されたパルスをPWM波形と呼ぶ。
PWM波形を生成して、生成されたPWM波形によってインバータの導通、非導通を制御して多相交流モータ20を駆動することは、モータ制御において一般的に行われていることであるため、説明は簡単に留める。
図4(a)は、パルス幅変調を行うために用いる搬送波C(t)の1周期Tcに亘る波形を示す。ここで、図4(a)の横軸は時間軸を示している。図3に示す時刻taの近傍のごく短い時間が図4(a)に示されている。時刻taはmode0の範囲にあるため、電圧波形はE>E>Eの関係を有している。図4(a)は搬送波C(t)と、時刻taにおける3相交流電圧波形E,E,Eの電圧値を示している。
次に、図4(b)を用いて、スイッチング素子32Uに印加するPWM波形U+と、スイッチング素子34Uに印加するPWM波形U−の生成方法について説明する。
搬送波C(t)と電圧波形Eの大小関係を比較すると、図4(e)に記載した時刻t1から時刻t6の範囲に亘って、E>C(t)となっている。このとき、スイッチング素子32Uを制御するPWM波形U+として、時刻t1から時刻t6の範囲に亘ってHiレベルを有し、それ以外の時間範囲ではLoレベルを有するPWM波形を生成する。
さらに、スイッチング素子34Uを制御するPWM波形U−として、PWM波形U+の位相を反転させたPWM波形U−を生成する。なお、単にPWM波形U+の位相を反転させてPWM波形U−を生成すると、スイッチング素子32Uが導通するタイミングとスイッチング素子34Uが非導通するタイミングが一致してしまう。すると、スイッチング素子32Uとスイッチング素子34Uが同時に導通してしまう可能性がある。このような状態になると、スイッチング素子32Uとスイッチング素子34Uの間に短絡電流が流れるため、過剰な発熱や、最悪の場合は回路の破損を招く。
そのため、通常は、高圧側のパルス(例えばPWM波形U+)の立ち上がりと低圧側のパルス(例えばPWM波形U−)の立ち下がりの時間に時間差を設けて、高圧側のスイッチング素子(例えば32U)と低圧側のスイッチング素子(例えば34U)がともに非導通となる時間を確保している。この所定の時間差のことをデッドタイムDTと呼ぶ。デッドタイムDTとして、例えば数μsec程度の時間が設定される。本実施例では、図4(b)〜(d)に示すように、低圧側のパルスであるPWM波形U−,V−,W−にデッドタイムDTに相当する時間を付与している。
そして、同様にして、図4(c)に示すスイッチング素子32Vを制御するPWM波形V+,スイッチング素子34Vを制御するPWM波形V―、および、図4(d)に示すスイッチング素子32Wを制御するPWM波形W+,スイッチング素子34Wを制御するPWM波形W―が生成される。
こうして生成されたPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−が、それぞれ対応するスイッチング素子に印加されて、各スイッチング素子が、順次、導通と非導通を繰り返す。その結果、シャント抵抗70には、図4(e)に示すシャント電流iが流れる。
図4(e)において、シャント電流iの量が変化する時刻を、左から順にt1,t2,t3,t4とし、搬送波C(t)の1周期の先頭の時刻をt0とすると、各時刻の間隔の比率は、それぞれ、補正電圧波形E’,E’,E’の線間電圧の比率に対応している。
すなわち、E’とE’の線間電圧(図3(c)の線間電圧τに対応)と、E’とE’の線間電圧(図3(c)の線間電圧τに対応)と、E’と補正電圧波形の最大値との線間電圧(図3(c)の線間電圧τに対応)と、E’と補正電圧波形の最小値との線間電圧(図3(c)の線間電圧τに対応)の大きさの比率は、それぞれ、時刻t1と時刻t2の間隔、時刻t2と時刻t3の間隔、時刻t0と時刻t1の間隔、時刻t3と時刻t4の間隔に、それぞれ対応している。
なお、図5(a)〜(e)に、mode3以外の時間範囲におけるPWM波形の生成例、およびシャント抵抗70に流れるシャント電流iの概略を示す。図5(a)〜(e)に示すように、補正電圧波形E’,E’,E’の電圧値が時間とともに変化するため、それに応じてPWM波形のパルス幅が変化し、シャント電流iの波形が変化する。
[シャント電流iに基づくモータ制御の説明]
前記したように、シャント電流iの波形は、補正電圧波形E’,E’,E’の状態に応じて一意に決定する。すなわち、シャント電流iの大きさを測定することができれば、そのときの、多相交流モータ20の回転子24の位置を推定することができる。そして、回転子24が所定の位置にないときには、スイッチング素子を制御するための補正電圧波形E’,E’,E’の位相を制御して、これに応じて、PWM波形を生成し直すことによって、所定のモータ制御を実現することができる。
[PWM波形の補正方法の説明]
次に、多相交流モータ20に印加するPWM波形の補正の必要性、および補正方法について、図6から図9を用いて説明する。
図3(a)で定義したmode0からmode5のうち、隣り合うmodeの切り替わり位置においては、2つの異なる相の電圧値が接近する。例えば、mode0からmode1に切り替わる位置においては、補正電圧E’の電圧値と補正電圧E’の電圧値が一致する。また、mode1からmode2に切り替わる位置においては、補正電圧E’の電圧値と補正電圧E’の電圧値が一致する。
図6は、mode0からmode1に切り替わる位置において、補正電圧波形E’の電圧値と補正電圧波形E’の電圧値が一致したときのPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−とシャント電流iの状態を示す。
図6に示すように、mode0からmode1に切り替わる時間においては、PWM波形U+とPWM波形V+が一致する。したがって、図4に示す時刻t1とt2の間隔、および時刻t5とt6の間隔が徐々に短くなる。
ここで、シャント電流iを検出するためには、検出した電流をサンプリングしてAD変換し、値を読み取る必要があるため、最小時間Tmin以上の時間が必要となる。
したがって、mode0からmode1に移行する前後、すなわち、3相交流の相順がUVWからVUWに変化する点の前後では、時刻t1と時刻t2の間隔、および時刻t5と時刻t6の間隔が、ともに最小時間Tminを下回ってしまうため、その間の時間に亘ってシャント電流iを検出することができなくなってしまう。
シャント電流iを検出することができなくなる状況は、mode0からmode1に切り替わる時間以外にも、各modeの切り替わり点、すなわち、3相交流の相順が変化する点の前後において発生する。そして、このような、相順が変化する点の前後においては、シャント電流iを検出できなくなるため、回転子24の位置の推定ができず、モータ制御が不安定な状態となる。
なお、シャント電流iの流れる方向によっても、シャント電流iが検出しにくくなる状態が生じる。以下、図7(a),(b)を用いて、これを説明する。
図7(a)は、U相の巻線22Uに流れる電流iの大きさの変化について説明する図であり、スイッチング素子32Uから巻線22Uに向けて電流iが流れている状態(このときの電流iの向きをi>0とする)を示している。このとき、スイッチング素子34Uが非導通状態になって、スイッチング素子32Uが導通状態になっていると、電流iはスイッチング素子32Uを通り、電流経路r1を流れる。そして、スイッチング素子32Uが非導通状態になると、スイッチング素子34Uが非導通状態のままであっても、電流iはダイオード34Dを通り、電流経路r2を流れる。このとき、シャント抵抗70に流れるシャント電流iは小さくなる。そして、スイッチング素子34Uが導通状態になっても、電流経路r2は変化せず、シャント電流iも変化しない。このときのシャント電流iの変化の様子を、図7(a)下部のタイムチャートに示す。
一方、図7(b)は、スイッチング素子32Uに向かって巻線22Uから電流iが流れ込んでいる状態(このときの電流iの向きをi<0とする)を示している。このとき、スイッチング素子34Uが非導通状態になって、スイッチング素子32Uが導通状態になっていると、電流iはダイオード32Dを通り、電流経路r3を流れる。そして、スイッチング素子32Uが非導通状態になると、スイッチング素子34Uが非導通状態のままであっても、電流iはダイオード32Dを通り、電流経路r3を流れる。このとき、シャント抵抗70に流れるシャント電流iは変化しない。そして、スイッチング素子34Uが導通状態になると、電流iがスイッチング素子34Uを通り、電流経路r4を流れる。このとき、シャント電流iは小さくなる。このときのシャント電流iの変化の様子を、図7(b)下部のタイムチャートに示す。
このように、巻線22Uに流れる電流iの方向によって、シャント電流iの大きさが小さくなるタイミングが異なる。図7の場合、電流iの方向がi<0のときは、シャント電流iの大きさが小さくなるタイミングが、i>0のときと比べて遅くなる。なお、これは、U相の巻線22Uのみならず、V相の巻線22V、W相の巻線22Wについても同様である。
そして、シャント電流iの大きさが小さい区間が短くなることによって、その時間間隔が最小時間Tminを下回ってしまうと、前述した通り、シャント電流iの検出ができなくなる。
なお、巻線22U,22V,22Wを流れる電流iの方向は、各相に印加される電圧とその相を流れる電流の位相差によって決定する。電圧の位相に対して電流の位相が所定値以上遅れたときに、電流iの方向がi<0となる。
以上をまとめると、巻線に印加される電圧に対して巻線に流れる電流の位相差が所定値以上遅れたときには、相順が変化する時刻において、スイッチング素子を導通させる時間がシャント電流iを検出するのに要する最小時間Tminを下回ってしまうため、シャント電流iを検出することができなくなる。
図8は、多相交流モータ20の運転範囲を示すグラフである。グラフの横軸は多相交流モータ20の回転数Pを示し、縦軸は多相交流モータ20が発生するトルクTを示している。そして、多相交流モータ20は、図8に示す運転限界線Cに囲まれた運転領域R1の内部で正常に動作する。
そして、シャント電流iが検出できないときは、モータの回転数を高くして大きなトルクを発生させようとすると、多相交流モータ20の動作領域が、図8に示す不安定領域R2に入ってしまい、モータ制御が不安定となる。このような不安定領域R2の発生を防ぐためには、例えば、容量がより大きな多相交流モータを用いることによって、前記不安定領域R2を運転領域R1として使用することができる。しかし、必要以上に容量が大きなモータを使用すると、コストが増大し、モータサイズが大きくなるため、設置性が悪化してしまう。
本実施例は、図9に示すように、PWM波形の補正を行って、シャント電流iを確実に検出してモータ制御を行うことにより、容量がより大きな多相交流モータを用いることなしに、前記不安定領域R2をなくすことができるものである。以下、図9を用いて、PWM波形の補正方法について説明する。
図9は、前記したmode0からmode1に移行する瞬間のPWM波形を示すものである。図9の上部には、パルス幅変調を行うために使用する搬送波C(t)と、各スイッチング素子を駆動するためのPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−、および、検出されるシャント電流iの概形が示されている。
ここで、PWM波形V−に着目する。前述したように、PWM波形V−の立ち上がり時間とPWM波形V+の立ち下がり時間の間、およびPWM波形V−の立ち下がり時間とPWM波形V+の立ち上がり時間の間には、それぞれデッドタイムDT以上の時間が必要である。また、シャント電流iを確実に検出するためには、PWM波形V−がHiレベルになっている時間間隔が最小時間Tmin以上である必要がある。
しかしながら、図9にあっては、mode0からmode1に移行する時間において、V相の高圧側であるPWM波形V+がLoレベルになっている時間(OFF時間)であるtm+tm(以下、OFF時間tmと呼ぶ)が短いために、PWM波形V−がHiレベルになっている時間(ON時間)が、最小時間Tminに満たない。すなわち、(式14)の関係になっている。
tm(=tm+tm)<2DT+Tmin (式14)
ここで、(式14)の時間tmは、図9に図示するように、PWM波形V+がLoレベルになってからmodeが変化するまでの時間であり、時間tmは、modeが変化した後でPWM波形V+がLoレベルからHiレベルに変化するまでの時間である。
したがって、図9の点Sで示すように、PWM波形V−がHiレベルになっている区間において、シャント電流iを確実に検出することができない。
なお、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−を生成した際に、modeの変化点において(式14)が成立するか否かを判断することができるため、実際にモータ制御を行う前に、前もってシャント電流iを確実に検出できるか否かを判断することができる。
そして、シャント電流iを確実に検出できないときには、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−のタイミングを補正して、図9に示すPWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’を生成する。以下、その補正方法について説明する。
まず、mode0からmode1に移行する時間において、PWM波形V−がHiレベルになっている区間の時間間隔を少なくとも最小時間Tminまで延長する。これは、図9の点Pの位置を点P’の位置までずらすことによって行う。このときにずらす時間の量は図9に示す補正量kで表される。
次に、PWM波形V+の立ち上がり時間を点Pから点P’の位置まで移動する。このときの補正量は先に説明した補正量kと等しい。
これによって、PWM補正波形V−’は、Hiレベルの区間の時間間隔が最小時間Tminであり、その両側にデッドタイムDT分のLoレベル区間を有する波形となる。すなわち、PWM補正波形V−’においては、(式15)が成り立つ。
tm=tm+tm=2DT+Tmin (式15)
そして、PWM補正波形V+’では、パルスの立ち上がり時間を点Pから点P’の位置まで移動したため、それに応じて、PWM補正波形V+’のパルスの立ち下がり時間を、PWM波形V+の立ち下がり時間である点Pから点P’の位置まで移動する。このときの移動量は、前記補正量kと等しい。
このように、PWM波形V+,V−を補正してPWM補正波形V+’,V−’とすることによって、波形のデューティ比が変化するため、他の相のデューティ比も、V相のデューティ比と一致するように変更する。
すなわち、U相については、PWM波形U+がHiレベルにある区間(点Pと点Pの間の区間)の時間間隔を左右とも補正量kずつ狭めて、点P’と点P’の位置に補正して、PWM補正波形U+’とする。そして、PWM波形U−についても、Loレベルにある区間(点Pと点Pの間の区間)の時間間隔を左右とも補正量kずつ狭めて、点P’と点P’の位置に補正して、PWM補正波形U−’とする。
また、W相については、PWM波形W+がHiレベルにある区間(点Pと点Pの間の区間)の時間間隔を左右とも補正量kずつ狭めて、点P’と点P’の位置に補正して、PWM補正波形W+’とする。そして、PWM波形W−についても、Loレベルにある区間(点P10と点P11の間の区間)の時間間隔を左右とも補正量kずつ狭めて、点P10’と点P11’の位置に補正して、PWM補正波形W−’とする。
このようにして、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−をPWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’に補正することによって、検出されるシャント電流i’の波形は、図9の最下部に示すような形状になる。そして、PWM波形の補正前には点Sにおいて検出できなかったシャント電流iが、PWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’を用いることによって、点S’を含む区間においてシャント電流i’として確実に検出できるようになる。
なお、ここで説明したのは、mode0からmode1に移行する際のPWM波形の補正方法である。同様の補正が、modeが移行する全てのシーンに対して同様に行われる。そして、前述した説明では、最初にPWM波形V−の補正を行ったが、modeが移行するシーンに応じて、最初に補正する波形は、PWM波形U−,V−,W−のうちいずれかになる。そして、時間tm,tmが定義されるPWM波形も、その都度変更される。
[作用説明]
次に、本実施例の一連の流れについて、図10のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS100) 目標電圧波形生成部44において、多相交流モータ20を駆動するための目標電圧となる3相交流電圧波形E,E,Eを生成する。その波形は、例えば目標電圧波形生成部44に予め格納されたソフトウェアによって生成される。
(ステップS102) 次に、目標電圧波形補正部45において、先に生成された目標電圧波形の補正を行う。補正の目的、および補正方法は、先に説明した通りである。この補正によって、補正電圧波形E’,E’,E’が得られる。
(ステップS104) 次に、PWM波形生成部46において、先に生成した補正電圧波形E’,E’,E’をパルス幅変調して、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−を生成する。パルス幅変調の方法は、先に説明した通りである。
(ステップS105) 次に、PWM波形補正部48において、シャント電流iが確実に検出できるように、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−を補正して、PWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’を生成する。PWM波形の補正方法は、先に説明した通りである。なお、ここで、PWM波形の補正が必要ないときには、補正は行わない。補正が必要か否かの判断は、前述した(14式)に基づいて行う。
(ステップS106) 次に、PWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’がドライブ回路50に入力されて、さらに、対応するスイッチング素子に入力されて、各PWM補正波形に対応するスイッチング素子の導通、非導通を制御する。なお、ドライブ回路50は、マイクロコンピュータで構成された駆動パルス生成部40と、IGBT等のスイッチング素子で構成されたインバータ30とのインタフェースを兼ねている。
(ステップS108) 直流電源60が出力する電圧が、PWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’によって定められたタイミングで断続するインバータ30によって3相交流電圧波形に変換されて、こうして生成された3相交流電圧波形が多相交流モータ20に印加されて、多相交流モータ20が回転する。
(ステップS110) 抵抗値Rを有するシャント抵抗70の両端にかかる電圧値が、電流検出部42に読み込まれて、電流検出部42の内部でA/D変換され、こうしてA/D変換された電圧値をシャント抵抗70の抵抗値Rで除して、シャント抵抗70を流れるシャント電流iの値が読み取られる。
(ステップS112) 電流検出部42において、シャント電流iが読み取られたときには、多相交流モータ20の回転子24の位置が推定できるため、そのままモータの制御を継続する。一方、電流検出部42において、シャント電流iが読み取れないときには、ステップS116に進む。
(ステップS114) 多相交流モータ20の停止指令があるか否かを判断する。もし、多相交流モータ20の停止指令があったときは、PWM補正パルスの供給を中止してモータの回転を停止する。一方、多相交流モータ20の停止指令がないときは、ステップS106に戻って、モータの制御を続行する。
(ステップS116) 多相交流モータ20の回転子24の位置が推定できないときは、PWM波形補正部48において、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−をインバータ30に供給するタイミングの調整を行う。
(ステップS118) 多相交流モータ20の停止指令があるか否かを判断する。もし、多相交流モータ20の停止指令があったときは、PWM補正パルスの供給を中止してモータの回転を停止する。一方、多相交流モータ20の停止指令がないときは、ステップS102に戻って、モータの制御を続行する。
以上、説明したように、実施例1に係るモータ制御装置10によれば、PWM波形生成部46が、電流検出部42が検出した電流値に基づいて、多相交流モータ20の各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となるような目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調した複数のPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−を生成して、PWM波形補正部48が、こうして生成された複数のPWM波形のパルス幅が所定時間以上になるように補正してPWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’とし、直流電源60が接続されたインバータ30を制御して多相交流モータ20を駆動するため、PWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−のパルス幅が長く補正されることによって、直流電源60とインバータ30の間に流れるシャント電流iを正確に検出することができ、これによって、多相交流モータ20の回転を高い精度で制御することができる。
また、実施例1に係るモータ制御装置10によれば、PWM波形補正部48が、PWM波形生成部46によって生成された複数のPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−がインバータ30を導通させる時間を、電流検出部42によって、インバータ30と直流電源60との間に流れるシャント電流iを検出するのに要する最小時間Tminよりも長くなるように補正するため、直流電源60とインバータ30の間に流れるシャント電流iを確実に検出することができ、これによって、多相交流モータ20の回転を高い精度で制御することができる。
また、実施例1に係るモータ制御装置10によれば、PWM波形補正部48が、PWM波形生成部46によって生成された複数のPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−がインバータ30を導通させる時間を、多相交流モータ20に印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、インバータ30のうち、高圧側のインバータと低圧側のインバータが同時に導通しないようにするために設定するデットタイムをDTとしたとき、全ての相について、tmを2DT+Tminよりも長くなるように補正して、PWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’とするため、直流電源60とインバータ30の間に流れるシャント電流iを確実に検出することができるようになり、これによって、多相交流モータ20の回転を高い精度で制御することができる。
また、実施例1に係るモータ制御装置10によれば、PWM波形補正部48が、インバータ30から多相交流モータ20に供給される複数のPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−の相順が変化する時刻において、PWM波形生成部46によって生成された複数のPWM波形U+,U−,V+,V−,W+,W−を補正してPWM補正波形U+’,U−’,V+’,V−’,W+’,W−’とするため、複数のPWM波形の相順が変化する時刻において、複数のPWM波形の形状が一致したときであっても、PWM波形がPWM波形補正部48によって補正されるため、PWM波形のパルス幅が長く補正されることによって、直流電源60とインバータ30の間に流れるシャント電流iを確実に検出することができるようになり、これによって、多相交流モータ20の回転を高い精度で制御することができる。
また、実施例1に係るモータ制御装置10によれば、電流検出部42が、インバータ30と直流電源60の間に直列に挿入されたシャント抵抗70を流れるシャント電流iを検出するため、シャント電流iを簡単に検出することができる。
また、実施例1に係るモータ制御装置10によれば、目標電圧波形補正部45が、多相交流モータ20の各相に印加する3相交流電圧波形E,E,Eに、各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を補正電圧波形E’,E’,E’とするため、異なる相間の線間電圧を変えずに、印加電圧の基本波成分の最大値をより大きくすることができる。すなわち、小さな電圧波形で従来と同等の線間電圧を得ることができるため、電圧の制御範囲を拡大することができる。
また、実施例1で説明したモータ制御方法によって多相交流モータ20を制御することにより、先に実施例1に係るモータ制御装置10の効果として説明したように、直流電源60とインバータ30の間に流れるシャント電流iを正確に検出することができ、これによって、多相交流モータ20の回転を高い精度で制御することができる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
10 モータ制御装置
20 多相交流モータ
22 固定子
22U,22V,22W 巻線
22N 中性点
24 回転子
30 インバータ
32U,32V,32W,34U,34V,34W スイッチング素子
32D,32D,32D,34D,34D,34D ダイオード
40 駆動パルス生成部
42 電流検出部
44 目標電圧波形生成部
45 目標電圧波形補正部
46 PWM波形生成部
48 PWM波形補正部
50 ドライブ回路
60 直流電源
70 シャント抵抗

Claims (12)

  1. 多相交流モータと、
    前記多相交流モータを駆動する複数のスイッチング素子からなるインバータと、
    前記インバータに直流電圧を供給する直流電源と、
    前記インバータと前記直流電源の間に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部によって検出された電流値に基づいて、前記インバータの導通、および非導通を制御する複数の駆動パルスを、前記多相交流モータの各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となるような目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調することによって生成するPWM波形生成部と、
    前記PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形のパルス幅を、前記インバータを導通させる時間が所定値以上になるように補正するPWM波形補正部と、を有することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記PWM波形補正部は、前記PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形が前記インバータを導通させる時間を、前記電流検出部によって、前記インバータと前記直流電源との間に流れる電流を検出するのに要する最小時間Tminよりも長くなるように補正することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記PWM波形補正部は、前記PWM波形生成部によって生成された複数のPWM波形が前記インバータを導通させる時間を、前記多相交流モータに印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、前記インバータのうち、高圧側のインバータと低圧側のインバータが同時に導通しないようにするために設定するデットタイムをDTとしたとき、全ての相について、前記tmを2DT+Tminよりも長くなるように補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記PWM波形補正部は、前記インバータから前記多相交流モータに供給される複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において、前記PWM波形生成部によって生成されたPWM波形を補正することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記電流検出部は、前記インバータと前記直流電源の間に直列に挿入された抵抗を流れる電流を検出するものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記多相交流モータの各相に印加する前記目標電圧波形に、前記目標電圧波形の各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を新たな目標電圧波形とする目標電圧波形補正部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  7. 複数のスイッチング素子からなるインバータによって多相交流モータを駆動するモータ制御方法であって、
    前記インバータと前記インバータに直流電圧を供給する直流電源との間に流れる電流を検出して、
    検出された電流値に基づいて、前記インバータの導通、および非導通を制御する複数の駆動パルスを、前記多相交流モータの各相に印加される瞬時電圧値の総和が0となる目標電圧波形をそれぞれパルス幅変調することによって生成して、
    こうして生成された複数のPWM波形のパルス幅を、前記インバータを導通させる時間が所定値以上になるように補正して前記インバータを制御することによって前記多相交流モータを駆動することを特徴とするモータ制御方法。
  8. 前記複数のPWM波形のパルス幅は、前記複数のPWM波形が前記インバータを導通させる時間が、前記インバータと前記直流電源との間に流れる電流を検出できる最小時間Tminよりも長くなるように補正されることを特徴とする請求項7に記載のモータ制御方法。
  9. 前記PWM波形が前記インバータを導通させる時間は、前記多相交流モータに印加されるある相の高圧側のPWM波形のOFF時間をtm、前記インバータのうち、高圧側のインバータと低圧側のインバータが同時に導通しないようにするために設定するデットタイムをDTとしたとき、全ての相について、前記tmが2DT+Tminよりも長くなるように補正されることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のモータ制御方法。
  10. 前記複数のPWM波形のパルス幅は、前記インバータから前記多相交流モータに供給される複数のPWM波形の相順が変化する前後の時刻において補正されることを特徴とする請求項7から請求項9のうちいずれか1項に記載のモータ制御方法。
  11. 前記インバータと前記直流電源との間に流れる電流は、前記インバータと前記直流電源の間に直列に挿入された抵抗を流れる電流として検出することを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載のモータ制御方法。
  12. 前記多相交流モータの各相に印加する前記目標電圧波形に、前記目標電圧波形の各相の瞬時電圧値の中央値の半分の値を加えた波形を新たな目標電圧波形とすることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか1項に記載のモータ制御方法。
JP2013043409A 2013-03-05 2013-03-05 モータ制御装置およびモータ制御方法 Pending JP2014176100A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013043409A JP2014176100A (ja) 2013-03-05 2013-03-05 モータ制御装置およびモータ制御方法
PCT/JP2014/051284 WO2014136485A1 (ja) 2013-03-05 2014-01-22 モータ制御装置およびモータ制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013043409A JP2014176100A (ja) 2013-03-05 2013-03-05 モータ制御装置およびモータ制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014176100A true JP2014176100A (ja) 2014-09-22

Family

ID=51491012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013043409A Pending JP2014176100A (ja) 2013-03-05 2013-03-05 モータ制御装置およびモータ制御方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2014176100A (ja)
WO (1) WO2014136485A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107819417B (zh) * 2016-08-29 2020-01-14 湖南中车时代电动汽车股份有限公司 多电机集成控制器用支撑电容容量计算方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0681514B2 (ja) * 1989-09-20 1994-10-12 株式会社日立製作所 電力変換装置とその制御方法
JPH06153521A (ja) * 1992-10-29 1994-05-31 Meidensha Corp インバータのpwm制御方法およびpwm制御回路
JP3931079B2 (ja) * 2001-12-14 2007-06-13 松下電器産業株式会社 電動機駆動装置及びそれを用いた冷凍装置
JP4497149B2 (ja) * 2005-12-16 2010-07-07 パナソニック株式会社 インバータ装置
JP4788416B2 (ja) * 2006-03-15 2011-10-05 パナソニック株式会社 モータ駆動用インバータ制御装置及び冷凍装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014136485A1 (ja) 2014-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8217602B2 (en) Motor driving apparatus and control method thereof
JP5047582B2 (ja) インバータ装置
TWI687037B (zh) 馬達驅動電路及方法
KR20150031828A (ko) 이중 인버터 시스템 및 그 제어 방법
JP2010011540A (ja) モータ制御装置
JP2009303338A (ja) モータ駆動装置と制御方法
WO2018029888A1 (ja) モータ制御装置
JP2008220117A (ja) 交流電動機の制御装置
WO2019225373A1 (ja) モータ駆動装置
WO2020059814A1 (ja) モータ制御装置、モータシステム及びインバータ制御方法
WO2014136485A1 (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP6203418B2 (ja) 電力変換装置およびその制御方法、電動パワーステアリングの制御装置
JP6053448B2 (ja) モータ制御装置
KR102238456B1 (ko) 스위치드 릴럭턴스 모터를 구동하는 구동 회로
JP2007116817A (ja) インバータ制御回路
JP2011211832A (ja) ブラシレスdcモータの駆動装置および駆動方法
JP2011142752A (ja) ゲートドライブ回路
JP2017034767A (ja) 3相ブラシレスモータのセンサレス駆動方法
US9935575B2 (en) Power conversion device and control method for same, and electric power steering control device
JP2020031469A (ja) モータ駆動制御装置
JP6590457B2 (ja) 車両駆動制御装置及び車両駆動制御方法
WO2022130480A1 (ja) 電力変換装置
WO2023095705A1 (ja) モータ装置
CN110326210B (zh) 空调机
JP2016214038A (ja) 駆動装置