JP2007116817A - インバータ制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】無駄な電力消費を抑制しながら負荷を正確に制御可能とすること。
【解決手段】本インバータ制御回路16は、インバータ14内のスイッチ素子Q1-Q6のインバータ制御に対応した位相が異なる複数の擬似正弦波形信号を発生する擬似正弦波発生部20-24と、これら擬似正弦波形信号それぞれを三角波形信号に基づいてパルス幅変調して上記トリガ信号を生成するトリガ信号生成回路26-30と、ブリッジ回路内のスイッチ素子に流れる瞬時電流を検出し該検出にかかる検出信号を出力する瞬時電流検出部34と、瞬時電流の検出信号から擬似正弦波形信号の所定の信号周期内における有効電流と、無効電流と、有効電流の自乗値と無効電流の自乗との平方和と、力率とのうちの少なくとも1つを演算する演算部44-56と、この演算部の演算出力に基づいて擬似正弦波発生部に対して擬似正弦波形信号の電圧および周波数のうちの少なくとも一方を制御する制御部58とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数のスイッチ素子をフルブリッジ接続してなるブリッジ回路に対してそれらスイッチ素子にトリガ信号を印加してスイッチ素子をオンオフ(ターンオン、ターンオフ)制御して当該ブリッジ回路をインバータ制御するインバータ制御回路に関するものである。
特許文献1には複数のスイッチ素子をブリッジ接続してなるブリッジ回路に対して各ローサイド側スイッチ素子それぞれに電流検出抵抗を接続しこの電流検出抵抗の電圧降下から瞬時電流の値を検出し、この値に基づいてスイッチ素子のオンオフを制御するインバータ制御回路が開示されている。
特許文献2には、負側直流母線に1個の電流検出抵抗を接続し、この電流検出抵抗の両端電圧で各相の瞬時電流を検出し、その検出に係る信号を用いてインバータ制御を行うインバータ制御回路が開示されている。
これら特許文献に開示されているインバータ制御回路では、ブリッジ回路のスイッチ素子にトリガ信号が印加することによりオンオフ制御してブリッジ回路をインバータとして直流電力を交流電力に変換することができるようにしている。
このインバータ制御回路は電流検出抵抗の検出信号に基づいてインバータ内のスイッチ素子をトリガ信号によりオンオフするタイミングや周期等を制御して負荷をフィードバック制御することができる。
しかしながら、このようなモータ等の負荷の制御に際しては無駄な電力消費の抑制やその他の制御を行うに際して電流検出抵抗の検出信号をマイクロコンピュータに入力し、マイクロコンピュータにおいてはその検出信号を処理して例えば負荷の大小を判断するプロセスが複雑である上にコストがかかり、かつ、正確な制御を行うことはできなかった。
また、電流検出抵抗による場合、負荷の力行電流と回生電流との両方を検出する必要があったために、電流検出抵抗を複数準備することが必要となっていて高価であったという問題がある。
電流検出抵抗に代えてモータ電流を変流器で直接検出する場合、変流器が高価であること、変流器の周波数特性の影響で電流検出精度に誤差が生じやすいという欠点がある。
特開2003−274667号公報 特開2005−20816号公報
本発明により解決する課題は、無駄な電力消費を抑制しながら負荷を正確に制御可能とすることである。
(1)本発明にかかるインバータ制御回路は、 複数のスイッチ素子をブリッジ接続してなるブリッジ回路に対してそれらスイッチ素子にトリガ信号を印加してスイッチ素子をオンオフ制御して当該ブリッジ回路をインバータ制御するインバータ制御回路において、上記ブリッジ回路内のスイッチ素子のインバータ制御に対応した位相が異なる複数の擬似正弦波形信号を発生する擬似正弦波発生部と、これら擬似正弦波形信号それぞれを三角波形信号に基づいてパルス幅変調して上記トリガ信号を生成するトリガ信号生成回路と、ブリッジ回路内のスイッチ素子に流れる瞬時電流を検出し該検出にかかる検出信号を出力する瞬時電流検出部と、上記瞬時電流の検出信号から擬似正弦波形信号の所定の信号周期内における有効電流と、無効電流と、皮相電流と、力率とのうちの少なくとも1つを演算する演算部と、この演算部の演算出力に基づいて擬似正弦波発生部に対して擬似正弦波形信号の電圧および周波数のうちの少なくとも一方を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明におけるインバータ制御とは入力する直流を交流に変換して出力する制御をいう。
本発明におけるインバータ制御回路は、インバータを含め、また、必要に応じて論理回路等や保護回路等を含めたIPM(インテリジェントパワーモジュール)に組み込んで構成する場合にも及ぶ。
ブリッジ回路は、4個のスイッチ素子でも6個のスイッチ素子で構成してもよく、その個数に限定されない。もちろん、それ以上のスイッチ素子で構成することもできる。
例えば、4個のスイッチ素子でブリッジ回路を構成する場合、ハイサイド側スイッチ素子とローサイド側スイッチ素子とを直列に接続しかつこの接続ノードが負荷の一端側に接続した第1のアームと、さらにハイサイド側スイッチ素子とローサイド側スイッチ素子とを直列に接続しかつこの接続ノードが負荷の他端側に接続した第2のアームとを備えて構成することができる。
スイッチ素子はトリガ信号の入力に応答して電気的にオンオフ制御することができる素子であり、例えばIGBT等のトランジスタ、サイリスタ、トライアック等を例示することができる。
擬似正弦波形信号は、完全な正弦波形をもつ信号に限定されるものではなく、周期的かつ連続的に信号レベルが曲線的または直線的に漸次増加し次いで漸次減少するというごとく正弦波形もしくはこれに類似する波形を有する信号であればよい。
三角波形信号は、完全な三角波形をもつ信号に限定されるものではなくほぼ直線的に増加し次いで折り返し直線的に減少に転じというごとく三角波形またはこれに類似する波形を有する信号であればよい。
擬似正弦波形信号の所定の信号周期とは周期が0〜2π(rad)の範囲で、2πを超えると0から信号周期が開始するものであり、0〜2π(rad)の範囲内において、定められた範囲を繰り返す周期のことである。
瞬時電流、有効電流、無効電流、皮相電流、力率は一般の電気理論の定義に基づいて定めることができる名称である。
本発明のインバータ制御回路は、マイクロコンピュータの分野でソフトウエアプログラムに組み込むとともに、このマイクロコンピュータの出力をトリガ信号としてブリッジ回路に入力することによりインバータ制御することも含むことができる。もちろん、インバータ制御回路の一部もしくは全体をディスクリート部品で構成した場合も含むことができる。
本発明においては、例えば、力率を負荷の大小に応じて制御することができる。そのため、例えば、負荷を誘導電動機とした場合、制御部は、上記演算部からの力率が小さいとの演算結果に対しては擬似正弦波形信号の電圧振幅を減少して誘導電動機の印加電圧を減少させて電力消費を抑制するモードで制御し、上記演算部からの力率が大きいとの演算結果に対しては擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加して誘導電動機のトルクを増大させて回転精度を出すモードに制御することができる。
(2)本発明の好適な態様は、上記演算部が、擬似正弦波形信号の所定周期を複数の区間にわけ、各区間ごとの検出信号を積算平均し、この積算平均の値を用いて演算することである。この演算により高精度かつ高速にトリガ信号を制御することができる。
(3)本発明の好適な態様は、上記(2)において、上記積算平均する区間が、0〜π/2(rad)の第1の区間と、π/2〜π(rad)の第2の区間と、π〜3π/2(rad)の第3の区間であり、第1と第2の区間の積算平均の値を加算した第1の加算値を有効電流、第2と第3の区間の積算平均の値を加算した第2の加算値を無効電流とするである。これによると、有効電流、無効電流を高精度に高速に演算することができる。
(4)本発明の好適な態様は、上記(3)において、第1の加算値を、当該第1の加算値を自乗した第1の値と第2の加算値を自乗した第2の値との平方和で、除算した値を上記力率とすることである。これによると、力率を高精度に高速に演算することができる。
(5)本発明の好適な態様は、上記(3)または(4)において、上記制御部は、上記演算部から入力する第1の加算値(有効電流の大きさ)が大きくなると、擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加させることである。有効電流により負荷が大きいことがわかり、負荷が例えば誘導電動機であれば擬似正弦波信号の振幅を増大させることでトルクを増大させ、すべりを減少させて、回転精度を出すことができる。
(6)本発明の好適な態様は、上記(3)または(4)のいずれかにおいて、上記制御部は、上記演算部から入力する第2の加算値(無効電流の大きさ)が小さくなると、擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加させることである。無効電流により負荷が大きいことがわかり、負荷が例えば誘導電動機であれば擬似正弦波信号の振幅を増大させることでトルクを増大させ、すべりを減少させて、回転精度を出すことができる。
(7)本発明の好適な態様は、上記(3)または(4)において、上記制御部は、上記演算部から入力する力率の大小に応じて擬似正弦波形信号の電圧振幅を増減させることである。力率が小さいときは負荷が小さいことが、また、力率が大きいときは負荷が大きいことがわかり、それに従い擬似正弦波形信号の電圧振幅を増減して、負荷を制御することができる。
(8)本発明の好適な態様は、上記(2)において、上記積算平均する区間が、0〜π/2(rad)の第1の区間と、π/2〜π(rad)の第2の区間であり、第1と第2の区間の積算平均の値を加算した第3の加算値を有効電流、第1と第2の区間の積算平均の値を減算した減算値、例えば[(第2の区間の積算平均の値)−(第1の区間の積算平均の値)]を無効電流とすることである。上記(3)と同様の作用効果を得ることができる。
特に、インバータ制御回路の擬似正弦波形信号の電圧振幅が増加し、結果的に、擬似正弦波形信号の正弦波形が台形波あるいは矩形波となり、また、負荷が誘導負荷で遅れ力率を持っていて、その影響で擬似正弦波形信号がπ〜3π/2(rad)の範囲でローサイド側スイッチ素子にトリガ信号が入力されず電流が流れないことがあっても、正確に瞬時電流検出部で検出動作を行うことができる。
(9)本発明の好適な態様は、上記(8)において、上記第3の加算値を、当該第3の加算値を自乗した値と上記減算値を自乗した値との平方和で、除算した値を上記力率とするである。これによると、力率を高精度に高速に演算することができる。
(10)本発明の好適な態様は、上記(8)または(9)において、上記制御部は、上記演算部から入力する減算値が小さくなると、擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加させることである。
(11)本発明の好適な態様は、上記(8)または(9)のいずれかにおいて、上記制御部は、上記演算部から入力する力率の大小に応じて擬似正弦波形信号の電圧振幅を増減させることである。力率が小さいときは負荷が小さいことが、また、力率が大きいときは負荷が大きいことがわかり、それに従い擬似正弦波形信号の電圧振幅を増減して、負荷を制御することができる。
(12)本発明の好適な態様は、上記(1)ないし(11)のいずれかにおいて、上記瞬時電流検出部は、ブリッジ回路内の任意の1つのスイッチ素子に接続された抵抗により構成されていることである。
1つの抵抗でインバータと負荷との間の出力線電流の大きさと力率を正確に求めることができる。特に、ブリッジ回路を構成する複数のスイッチ素子のうち、ローサイド側スイッチ素子の電流を検出することで、電流検出部の基準電位がインバータの接地レベルに対しほぼ一定であるため電気的な絶縁が不要で回路が簡単にできる。
(13)本発明の好適な態様は、上記(1)ないし(12)のいずれかにおいて、上記ブリッジ回路に接続される負荷が誘導電動機であり、上記制御部は、上記演算部からの力率が小さいとの演算結果に対しては擬似正弦波形信号の電圧振幅を減少して誘導電動機の印加電圧を減少させて電力消費を抑制するモードで制御し、上記演算部からの力率が大きいとの演算結果に対しては擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加して誘導電動機のトルクを増大させて回転精度を出すモードに制御することである。
本発明によると、無駄な電力消費を抑制しながら負荷を正確に制御することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態に係るインバータ制御回路を詳細に説明する。
図1に、実施の形態1および実施の形態2に共通の電力変換装置を示す。この電力変換装置は、入力交流電源である三相電源10と、三相電源10の出力を整流、平滑し直流電源を生成するコンバータ12と、この直流電源を任意の相数および周波数の交流電源に変換する三相方式のインバータ14と、インバータ14を制御する三相PWM制御方式のインバータ制御回路16とを備える。
この電力変換装置の負荷は、一例として三相誘導電動機(モータ)18である。
なお、コンバータ12とインバータ14とで電力変換装置と称することができるし、これにインバータ制御回路16を含めて電力変換装置と称することができる。
インバータ14は、6個のIGBT等からなるスイッチ素子Q1−Q6をフルブリッジに構成したブリッジ回路により構成されている。
インバータ14は、インバータ制御回路16の制御により直流電力を交流電力に変換してモータ18を駆動することができる。
スイッチ素子Q1−Q6は、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)とフライホイールダイオードとからなる。スイッチ素子Q1〜Q6はハイサイド側スイッチ素子Q1−Q3とローサイド側スイッチ素子Q4−Q6とにわける。
U相のハイサイド側スイッチ素子Q1とローサイド側スイッチ素子Q4とでU相アーム、V相のハイサイド側スイッチ素子Q2とローサイド側スイッチ素子Q5とでV相アーム、W相のハイサイド側スイッチ素子Q3とローサイド側スイッチ素子Q6とでW相のアームを構成する。
U相、V相、W相の各アームの接続ノードP1−P3は、各出力線を通じて、モータ18が備える図示略の三相接続端子に個別に接続されている。
インバータ14はインバータ制御回路16に接続部U1,U2、V1,V2、W1,W2、D1,D2により接続されている。接続部U1,V1,W1にハイサイド側スイッチ素子Q1−Q3それぞれのゲートが、接続部U2,V2,W2にローサイド側スイッチ素子Q4−Q6それぞれのゲートが、接続部D1にローサイド側スイッチ素子Q4,Q5それぞれのエミッタが、接続部D2ローサイド側スイッチ素子Q6のエミッタが,接続されている。
もちろん、インバータ14とインバータ制御回路16とを一体化することができるし、コネクタを用いて別体化することもできる。
(実施の形態1)
実施の形態1のインバータ制御回路16を説明する。
図2に実施の形態1のインバータ制御回路16の詳細を示す。インバータ制御回路16は、ブリッジ回路であるインバータ14内の各スイッチ素子Q1−Q6それぞれにトリガ信号S1−S6を印加してスイッチ素子Q1−Q6をオンオフ制御してブリッジ回路をインバータ制御するようになっている。
インバータ制御回路16を詳細に説明する。
U相、V相、W相の擬似正弦波発生部20,22,24は、周波数および振幅が各相それぞれ等しく、位相がそれぞれ120度ずつずれた擬似正弦波形信号S7,S8,S9を生成する。
U相、V相、W相のPWMパルス発生部26,28,30それぞれの入力部は、U相、V相、W相の擬似正弦波発生部20,22,24それぞれの出力部に対応して接続されている。U相、V相、W相のPWMパルス発生部26,28,30それぞれは、一定周期の三角波形信号S10,S11,S12と、入力された擬似正弦波形信号S7,S8,S9との大小を比較し、擬似正弦波形信号S7,S8,S9の方が大きければハイサイド側スイッチ素子Q1,Q2,Q3をオンにするトリガ信号S1,S2,S3を出力し、三角波形信号S10,S11,S12の方が大きければローサイド側スイッチ素子Q4,Q5,Q6をオンにするトリガ信号S4,S5,S6を出力する。これらトリガ信号S1−S6により上記各スイッチ素子Q1−Q6は擬似正弦波形信号S7,S8,S9の周波数および振幅に応じた交流を出力する。
すなわち、U相、V相、W相のPWMパルス発生部26,28,30は、それぞれ、U相、V相、W相の擬似正弦波発生部20,22,24それぞれからの擬似正弦波形信号S7,S8,S9を三角波形信号S10,S11,S12に基づいてパルス幅変調(PWM)して順次に位相が異なるU相、V相およびW相トリガ信号S1,S2,S3と、それらと反対位相のU相、V相およびW相トリガ信号S4,S5,S6とを生成する。
これらU相、V相、W相トリガ信号S1−S6はドライバ32を介して、ハイサイド側、ローサイド側のスイッチ素子Q1−Q6れぞれのゲートに印加される。ドライバ32はハイサイド側スイッチ素子Q1−Q3のトリガ信号S1−S3の電位と、ローサイド側スイッチ素子Q4−Q6のトリガ信号S4−S6の電位とが直流電圧分異なるために必要である。
以上のU相、V相、W相のPWMパルス発生部26,28,30は、トリガ信号S1−S6を生成するトリガ信号生成回路を構成する。
電流検出器34は抵抗から構成され、W相ローサイド側スイッチ素子Q6のエミッタに直列に接続されてW相ローサイド側スイッチ素子Q6に流れる瞬時電流Iを検出し該検出にかかる検出信号を出力する。
電流検出器34は、インバータ制御回路16側ではなく、インバータ14側に設けることができる。
0(rad)、π/2(rad)、π(rad)、3π/2(rad)の各位相検出部36−42は、それぞれ、W相擬似正弦波発生部24のW相擬似正弦波形信号S9の0(rad)、π/2(rad)、π(rad)、3π/2(rad)の位相を検出する。
0〜π/2(rad)、π/2〜π(rad)、π〜3π/2(rad)積算平均部44−48は、それぞれ、0〜π/2(rad)を第1の区間、π/2〜π(rad)を第2の区間、π〜3π/2(rad)を第3の区間として、それぞれの区間の瞬時電流値を積算平均する。
ここで、電流検出器34により検出された瞬時電流Iの最大振幅をImとし、瞬時電流Iと瞬時電圧Vとの位相差をφとすると、瞬時電流はI=Imsin(θ―φ)で表すことができる。
したがって、0〜π/2(rad)、π/2〜π(rad)、π〜3π/2(rad)積算平均部44−48それぞれの積算平均値を数1、数2、数3に示す。
Figure 2007116817
Figure 2007116817
Figure 2007116817
第1の加算器50は、0〜π/2(rad)積算平均部44とπ/2〜π(rad)積算平均部46それぞれの積算平均値(数1と数2)を加算する。この加算値(第1の加算値)は有効電流の値となる。この有効電流は、2Imcosφである。有効電流の式を数4に示す。
Figure 2007116817
第2の加算器52は、π/2〜π(rad)積算平均部46とπ〜3π/2(rad)積算平均部48それぞれの積算平均値を加算する。この加算値(第2の加算値)は無効電流の値となる。この無効電流は、2Imsinφである。無効電流の式を数5に示す。
Figure 2007116817
自乗平方和演算器54は、第1の加算値である有効電流の自乗値と、第2の加算値である無効電流の自乗値とを平方和する。この平方和は皮相電流であって2Imである。平方和の式を数6に示す。
Figure 2007116817
力率演算器56は、第1の加算器50からの有効電流の値を自乗平方和演算器54からの上記平方和で除算し、その除算した値を力率として出力する。この力率は、2Imcosφ/2Im=cosφである。この力率演算の式を数7に示す。
Figure 2007116817
制御部58は、インバータ14の出力である正弦波交流電圧の電圧および周波数を指示するものであり、第1の加算器50、第2の加算器52、自乗平方和演算器54、力率演算器56それぞれの演算結果(第1の加算器50は2Imcosφ(有効電流)、第2の加算器52は2Imsinφ(無効電流)、自乗平方和演算器54は2Im(平方和)、力率演算器56はcosφ(力率))に従い、U相、V相、W相の各擬似正弦波発生部20,22,24に対してそれぞれの擬似正弦波形信号S7,S8,S9の電圧を制御する。
以上のように制御部58は、上記した演算結果が力率が小さいとする演算結果である場合、擬似正弦波形信号S7,S8,S9の電圧振幅を減少して誘導電動機18の印加電圧を減少させて電力消費を抑制するモードで制御し、力率が大きいとの演算結果である場合、擬似正弦波形信号S7,S8,S9の電圧振幅を増加して誘導電動機18のトルクを増大させて回転精度を出すモードに制御することができる。
また、制御部58は、擬似正弦波形信号S7,S8,S9の周波数を上記演算とは別に外部からの指示に応じて制御し、例えば誘導電動機18の回転速度を制御することができる。
図3を参照してW相を説明すると、図3(a)はW相の擬似正弦波形信号S9と三角波形信号S12、図3(b)はハイサイド側スイッチ素子Q3のトリガ信号S3、図3(c)はローサイド側スイッチ素子Q6のトリガ信号S6を示す。
図3で示すように擬似正弦波形信号S9>三角波形信号S12においてハイサイド側スイッチ素子Q3のトリガ信号S3はハイレベル、ローサイド側スイッチ素子Q6のトリガ信号S6はローレベルであり、擬似正弦波形信号S9<三角波形信号S12においてハイサイド側スイッチ素子Q3のトリガ信号S3はローレベル、ローサイド側スイッチ素子Q6のトリガ信号S6はハイレベルであり、ハイサイド側スイッチ素子Q3とローサイド側スイッチ素子Q6それぞれのトリガ信号S3,S6は反対位相である。
図4は各区間の電流のイメージを示す図であり、0〜π/2(rad)は積算平均部44による第1の区間(0〜π/2)の、π/2〜π(rad)は積算平均部46による第2の区間(π/2〜π)の、π〜3π/2(rad)は積算平均部48による第3の区間(π〜3π/2)の瞬時電流を示している。
図5はW相ローサイド側スイッチ素子Q6に流れる電流の検出波形の例を示し、図5(a)はW相擬似正弦波発生部24で生成された擬似正弦波形信号の電圧波形(S9)、図5(b)は積算平均部の第1の区間(0〜π/2)、第2の区間(π/2〜π)、第3の区間(π〜3π/2)、図5(c)は電流検出器34における電流波形であり、図5(d)は電流の積算平均区間、図5(e)は電流の積算平均結果をそれぞれ示す。図5(a)と図5(b)とを比較して図5(a)の電圧の位相と図5(b)の各区間の位相とが一致している。図5(c)の電流検出器34の電流の位相は図5(a)の電圧の位相より遅れている。そのため、図5(d)で示すように、電流の積算平均は、第1の区間では電流が負側から正側にまたがり、第2の区間では電流は正側にあり、第3の区間で電流が正側から負側にまたがる。これに伴い、電流の積算平均の結果も図5(e)で示すようになる。
以上の構成を備えたインバータ制御回路16においては、インバータ14の負荷が誘導電動機18の場合、誘導電動機18の負荷トルクが増加して電流または力率が増加すると、誘導電動機18のすべりを小さくして回転安定性を増加させるいわゆるトルクブースト機能がある。
インバータでモータを運転する場合、回転子は同期速度(Ns=120f/P:ただし、Nsは同期速度、fは電源周波数、Pはモータの極数)よりわずかにすべった回転速度で誘導作用を受けながら回転トルクを発生する。
汎用インバータの場合、V/f比を一定にして可変速度運転を行う際に、一次回路インピーダンスの影響で電圧降下が発生し、低速域でトルクが減少する。
そこで、一次回路インピーダンスの影響を補償するため、端子電圧Vを制御しV/fを大きくすることで磁束を一定に保ち、大きなトルクが得られるようにしている。
すなわち、トルクブーストとはインバータで標準モータを運転した場合、出力周波数の変化に比例して電圧が変化するので、特に電圧が低い低周波数領域で電圧降下の影響が大きく、モータの発生トルクが商用電源時と比較して非常に小さくなる。そのため、低周波数領域では電圧降下に見合うように電圧を高くしてモータ出力トルクの減少を抑制する。この電圧を補償することをトルクブーストという。
本実施の形態では、負荷の電流、有効電流、無効電流および力率を容易に求めることができるため、これらの物理量を用いてトルクブーストを行うことができる。この方法には以下の方法がある。
(方法1)負荷電流が増大(モータ負荷が大きい)すると、擬似正弦波形信号の振幅を増加させる。(方法2)有効電流が増大すると、擬似正弦波形信号の振幅を増加させる。(方法3)無効電流が減少すると、擬似正弦波形信号の振幅を増加させる。(方法4)力率が増大すると、擬似正弦波形信号の振幅を増加させる。そして、負荷が誘導電動機18の場合、一般に負荷トルクが増大するとすべりが増加し、1次トルク電流が増加することで電流、有効電流、および力率が増加し、無効電流は減少する。よって上記(方法1)から(方法4)を行うことで誘導電動機18のすべりを小さくする機能を実現できる。
(実施の形態2)
図6は実施の形態2に係るインバータ制御回路16を示す。図6において、図2と対応する部分に同一の符号を付している。実施の形態2では、実施の形態1の3π/2位相検出部42とπ〜3π/2積算平均部48とが無く、また、実施の形態1の第2の加算器52に代えて0〜π/2積算平均部44とπ/2〜π積算平均部46との積算平均値を減算する減算器60が設けられている。それ以外の構成は実施の形態1と同様である。
実施の形態1と同様に、0〜π/2(rad)、π/2〜π(rad)積算平均部44,46それぞれの積算平均値を数8、数9に示す。
Figure 2007116817
Figure 2007116817
加算器50は、0〜π/2(rad)積算平均部44とπ/2〜π(rad)積算平均部46それぞれの積算平均値(数8と数9)を加算する。この加算値は有効電流の値となる。この有効電流は、2Imcosφである。有効電流の式を数10に示す。
Figure 2007116817
減算器60は、0〜π/2(rad)積算平均部44の積算平均値とπ/2〜π(rad)積算平均部46の積算平均値とを減算する。この減算値は無効電流の値となる。この無効電流は、2Imsinφである。無効電流の式を数11に示す。
Figure 2007116817
自乗平方和演算器54は、数10の有効電流の自乗値と、数11の無効電流の自乗値とを平方和する。この平方和(皮相電流)は、2Imである。平方和の式は数6と同様であるので略する。
力率演算器56は、第1の加算器50からの有効電流の値を自乗平方和演算器54からの上記平方和で除算し、その除算した値を力率として出力する。この力率は、2Imcosφ/2Im=cosφである。この力率演算の式は数7と同様であるので略する。
制御部58は、インバータ14の出力である正弦波交流電圧の電圧および周波数を指示するものであり、加算器50、減算器60、自乗平方和演算器54、力率演算器56それぞれの演算結果(加算器50は2Imcosφ(有効電流)、減算器60は2Imsinφ(無効電流)、自乗平方和演算器54は2Im(平方和)、力率演算器56はcosφ(力率))に従い、U相、V相、W相の各擬似正弦波発生部20,22,24に対してそれぞれの擬似正弦波形信号S7,S8,S9の電圧を制御する。周波数については実施の形態1と同様である。
図7は図3に対応する図であり、図7(a)はW相の擬似正弦波形信号S9と三角波形信号S12、図7(b)はハイサイド側スイッチ素子Q3のトリガ信号S3、図7(c)はローサイド側スイッチ素子Q6のトリガ信号S6を示す。
図7(a)で示すようにW相擬似正弦波形信号S3の瞬時値の絶対値が大きくなり、三角波形信号S6の振幅と等しいかまたはこれ以上となったとき、またはインバータ14の出力を増加させ、インバータ14のスイッチ素子Q1−Q6のスイッチング損失を小さくするためにW相擬似正弦波形信号S9を例えば台形波などにするためにW相擬似正弦波形信号S9の瞬時値が三角波形信号S12と等しいかこれ以上となったとき、あるいはW相擬似正弦波形信号S9の瞬時値が三角波形信号S12と等しいかこれ以下となったとき、ハイサイド側スイッチ素子Q3またはローサイド側スイッチ素子Q6のいずれかのみにトリガ信号S3,S6をかけることになる。
このときはスイッチ素子Q3にトリガ信号S3が入力されているときはスイッチ素子Q3にのみ電流が流れ、スイッチ素子Q6にトリガ信号S6が入力されているときはスイッチ素子Q6にのみ電流が流れることになり、反対のスイッチ素子Q6(またはスイッチ素子Q3)には電流が流れない。
図8にW相ローサイド側スイッチ素子Q6に流れる電流の波形例を示す。図8ではW相擬似正弦波形信号S9の位相(電圧位相)の40°〜140°の区間ではW相ローサイド側スイッチ素子Q6のみに電流が流れハイサイド側スイッチ素子Q3には流れない。また220°〜320°の区間ではW相ハイサイド側スイッチ素子Q3のみに電流が流れローサイド側スイッチ素子Q6には流れない。
しかしながら、このときにもインバータ14の負荷であるモータ18には電流が流れており、この電流を推定するために、電流検出器(例ではW相ローサイド側スイッチ素子の電流を検出)34に必ず電流が流れる区間である擬似正弦波形信号S9の0°〜180°の区間の電流を検出し、また擬似正弦波形信号S9の信号波形が対称であることを利用して(0〜π/2区間とπ〜3π/2区間の電流の積算値の平均は、絶対値が等しく符号が反対である)、π/2〜π積算平均部46の積算平均値から、0〜π/2積算平均部44の積算平均値を減算することで、インバータ14の負荷電流を演算で求めることができる。
なお、インバータ14の負荷が誘導性(遅れ力率)の負荷を想定したため、π/2〜π積算平均部46の積算平均値から、0〜π/2積算平均部44の積算平均値を減算することとしたが、インバータ14の負荷が容量性(進み力率)の場合は無効電流がマイナスの値となるのを防ぐため0〜π/2積算平均部44の積算平均値から、π/2〜π積算平均部46の積算平均値を減算するとよい。
なお、図9および図10を参照してW相のハイサイド側スイッチ素子Q3とローサイド側スイッチ素子Q6とに流れる電流の方向を説明する。
ハイサイド側スイッチ素子Q3は第1トランジスタTr1と第1ダイオードD1とで構成され、ローサイド側スイッチ素子Q6は第2トランジスタTr2と第2ダイオードD2とで構成される。
(A)はモータ18への電流の吐き出し方向、(B)はモータ18からの電流の吸い込み方向を示す。
図9で示すように第1、第2トランジスタTr1,Tr2には(a)(b)の向き、第1、第2ダイオードD1,D2には(b)´、(a)´の向きに、ハイサイド側スイッチ素子Q3とローサイド側スイッチ素子Q6との接続ノードP3とモータ18との間の出力線には(A)では第1トランジスタTr1と第2ダイオードD2からモータ18に向けて(a)(a)´、(B)ではモータ18から第2トランジスタTr2と第1ダイオードD1に向けて電流が流れる。
ところで電流検出器34で電流を検出するスイッチ素子Q6のトリガー信号56の状態(スイッチ素子Q6のオン/オフ状態)と、上記(a)、(b)、(a)´、(b)´の関係を表1に示す。電流検出器34に流れる電流は、(a)´または(b)であるため、このとき表1に示すように、トリガー信号56がオンのとき(スイッチ素子Q6がオンのとき)のみである。
Figure 2007116817
図10は、電流検出器34で電流を検出するスイッチ素子Q6のトリガ信号を決定する擬似正弦波電圧、トリガ信号および、電流検出器34に流れる電流と、上記(a)、(b)、(a)´、(b)´の関係を示す。
上記のように、電流検出器34で電流を検出するスイッチ素子のトリガ信号が入力されない限り電流が検出できないのであるので、擬似正弦波が台形となりトリガー信号が入力されないときは電流が検出できない。しかし区間0〜π/2およびπ/2〜πの区間は擬似正弦波信号の極性が正の区間であり、この区間ではトリガ信号が必ずかかるため電流を検出することができる。
図1は電力変換装置のブロック図である。 図2は本発明の実施の形態1に係るインバータ制御回路の回路図である。 図3(a)はインバータ制御回路の動作説明に供する擬似正弦波形信号、三角波形信号の波形を示す図、図3(b)はトリガ信号S3の波形を示す図、図3(c)はトリガ信号S6の波形を示す図である。 図4は積算平均部による積算平均を行う区間での積算平均状態を示す図である。 図5(a)は電流検出器にトリガする擬似正弦波形電圧、図5(b)は積算平均部の積算平均を行う区間、図5(c)は電流検出器に流れる電流、図5(d)は電流の積算平均区間、図5(e)は電流の積算平均結果を示す図である。 図6は本発明の実施の形態2に係るインバータ制御回路の回路図である。 図7(a)は擬似正弦波形信号と三角波形信号の波形図、図7(b)はトリガ信号S3の波形図、図7(c)はトリガ信号S6の波形図である。 図8はW相のローサイド側スイッチ素子とハイサイド側スイッチ素子それぞれに電流が流れない区間を示す図である。 図9はW相ローサイド側スイッチ素子を構成するトランジスタとダイオードとに流れる電流の向きを説明するための図である。 図10は図9に対応し電流検出器の擬似正弦波電圧、トリガ信号、電流検出器に流れる電流、それぞれの波形を示す図である。
符号の説明
14 インバータ
16 インバータ制御回路
18 三相誘導電動機(モータ)
20,22,24 擬似正弦波発生部
26,28,30 PWMパルス発生部
32 ドライバ
34 電流検出器
36,38,40,42 位相検出部
44,46,48 積算平均部
50,52 加算器
54 自乗平方和演算器
56 力率演算器
58 制御部
60 減算器

Claims (13)

  1. 複数のスイッチ素子をブリッジ接続してなるブリッジ回路に対してそれらスイッチ素子にトリガ信号を印加してスイッチ素子をオンオフ制御して当該ブリッジ回路をインバータ制御するインバータ制御回路において、
    上記ブリッジ回路内のスイッチ素子のインバータ制御に対応した位相が異なる複数の擬似正弦波形信号を発生する擬似正弦波発生部と、
    これら擬似正弦波形信号それぞれを三角波形信号に基づいてパルス幅変調して上記トリガ信号を生成するトリガ信号生成回路と、
    ブリッジ回路内のスイッチ素子に流れる瞬時電流を検出し該検出にかかる検出信号を出力する瞬時電流検出部と、
    上記瞬時電流の検出信号から擬似正弦波形信号の所定の信号周期内における有効電流と、無効電流と、皮相電流と、力率とのうちの少なくとも1つを演算する演算部と、
    この演算部の演算出力に基づいて擬似正弦波発生部に対して擬似正弦波形信号の電圧および周波数のうちの少なくとも一方を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするインバータ制御回路。
  2. 上記演算部が、擬似正弦波形信号の所定周期を複数の区間にわけ、各区間ごとの検出信号を積算平均し、この積算平均の値を用いて演算する、ことを特徴とする請求項1に記載のインバータ制御回路。
  3. 上記積算平均する区間が、0〜π/2(rad)の第1の区間と、π/2〜π(rad)の第2の区間と、π〜3π/2(rad)の第3の区間であり、第1と第2の区間の積算平均の値を加算した第1の加算値を有効電流、第2と第3の区間の積算平均の値を加算した第2の加算値を無効電流とする、ことを特徴とする請求項2に記載のインバータ制御回路。
  4. 第1の加算値を、当該第1の加算値を自乗した第1の値と第2の加算値を自乗した第2の値との平方和で、除算した値を上記力率とする、ことを特徴とする請求項3に記載のインバータ制御回路。
  5. 上記制御部は、上記演算部から入力する第1の加算値(有効電流の大きさ)が大きくなると、擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加させる、ことを特徴とする請求項3または4に記載のインバータ制御回路。
  6. 上記制御部は、上記演算部から入力する第2の加算値(無効電流の大きさ)が小さくなると、擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加させる、ことを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載のインバータ制御回路。
  7. 上記制御部は、上記演算部から入力する力率の大小に応じて擬似正弦波形信号の電圧振幅を増減させる、ことを特徴とする請求項3または4に記載のインバータ制御回路。
  8. 上記積算平均する区間が、0〜π/2(rad)の第1の区間と、π/2〜π(rad)の第2の区間であり、第1と第2の区間の積算平均の値を加算した第3の加算値を有効電流、第1と第2の区間の積算平均の値を減算した減算値を無効電流とする、ことを特徴とする請求項2に記載のインバータ制御回路。
  9. 上記第3の加算値を、当該第3の加算値を自乗した値と上記減算値を自乗した値との平方和で、除算した値を上記力率とする、ことを特徴とする請求項8に記載のインバータ制御回路。
  10. 上記制御部は、上記演算部から入力する減算値が小さくなると、擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加させる、ことを特徴とする請求項8または9に記載のインバータ制御回路。
  11. 上記制御部は、上記演算部から入力する力率の大小に応じて擬似正弦波形信号の電圧振幅を増減させる、ことを特徴とする請求項8または9のいずれかに記載のインバータ制御回路。
  12. 上記瞬時電流検出部は、ブリッジ回路内の任意の1つのスイッチ素子に接続された抵抗により構成されている、ことを特徴とする請求項1ないし11のうちのいずれかに記載のインバータ制御回路。
  13. 上記ブリッジ回路に接続される負荷が誘導電動機であり、
    上記制御部は、
    上記演算部からの力率が小さいとの演算結果に対しては擬似正弦波形信号の電圧振幅を減少して誘導電動機の印加電圧を減少させて電力消費を抑制するモードで制御し、
    上記演算部からの力率が大きいとの演算結果に対しては擬似正弦波形信号の電圧振幅を増加して誘導電動機のトルクを増大させて回転精度を出すモードに制御する、
    ことを特徴とする、請求項1ないし12のうちのいずれかに記載のインバータ制御回路。
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