JP2014175509A - 半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラム - Google Patents

半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 レジストパターンが予め形成された基板上に薄膜を形成する際に、レジストパターンの酸化を抑制したり、レジストパターンの変形や倒壊を抑制したりする。
【解決手段】 処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、処理室内の基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、基板上に、所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、処理室内の基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、第1の層上に、所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、を行うことで、基板上に、所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、基板上に薄膜を形成する工程を含む半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラムに関するものである。
DRAM等の半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、微細なレジストパターンが予め形成された基板上に、例えばシリコン酸化膜(以下、SiO膜ともいう)等の薄膜を形成する基板処理工程が行われることがある。SiO膜は、例えば、処理室内の基板に対してシリコンを含む原料ガスを供給する工程と、処理室内の基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことにより形成することができる。
しかしながら、SiO膜を形成すると、基板上に形成されていたレジストパターンが酸化されて揮発等してしまうことがあった。また、レジストパターン上に形成されたSiO膜が有する膜ストレスにより、レジストパターンが応力を受け、変形したり倒壊したりしてしまうことがあった。
本発明の目的は、レジストパターンが予め形成された基板上に薄膜を形成する際に、レジストパターンの酸化を抑制したり、レジストパターンの変形や倒壊を抑制したりすることの可能な半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラムを提供することにある。
本発明の一態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
基板処理方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に所定元素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
前記処理室内に窒化ガスを供給する窒化ガス供給系と、
前記処理室内に酸化ガスを供給する酸化ガス供給系と、を有し、
前記処理室内の基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記窒化ガスを供給する処理と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する処理と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記酸化ガスを供給する処理と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する処理と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成するように、前記所定元素を含む原料ガス供給系、前記所定元素を含む原料ガス供給系、前記窒化ガス供給系および前記酸化ガス供給系を制御する制御部を有する
基板処理装置が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
基板処理装置の処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する手順と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させる
プログラムが提供される。
本発明によれば、レジストパターンが予め形成された基板上に薄膜を形成する際に、レジストパターンの酸化を抑制したり、レジストパターンの変形や倒壊を抑制したりすることの可能な半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラムを提供できる。
本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を縦断面図で示す図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉部分を図1のA−A線断面図で示す図である。 本発明の実施形態で好適に用いられる基板処理装置のコントローラの概略構成図である。 本発明の第1実施形態における成膜フローを示す図である。 本発明の第1実施形態の成膜シーケンスにおけるガス供給のタイミングを示す図である。 本発明の第2実施形態における成膜フローを示す図である。 本発明の第2実施形態の成膜シーケンスにおけるガス供給のタイミングを示す図である。 本発明の第2実施形態における成膜フローの変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態の成膜シーケンスにおけるガス供給のタイミングの変形例を示す図である。
<本発明の第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
(1)基板処理装置の構成
図1は、本実施形態で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉202部分を縦断面図で示している。図2は、本実施形態で好適に用いられる縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉202部分を図1のA−A線断面図で示している。図3は、本実施形態で好適に用いられる基板処理装置のコントローラ280の概略構成図である。
(反応管)
図1、図2に示されているように、処理炉202には、ウエハ200を加熱する加熱装置(加熱手段)としてのヒータ207が設けられている。ヒータ207は、上方が閉塞された円筒形状の断熱部材と複数本のヒータ素線とを備えており、断熱部材に対しヒータ素線が設けられたユニット構成を有している。ヒータ207には、加熱用の電力を供給する加熱用電源250が接続される。ヒータ207の内側には、ウエハ200を処理する石英(SiO)製の反応管203が、ヒータ207と同心円状に設けられている。
反応管203の下方には、反応管203の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、反応管203の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ219は、例えばステンレス等の金属からなり、円盤状に形成されている。反応管203の下部開口端部に設けられた環状のフランジとシールキャップ219の上面との間には、気密部材としてのOリング220が配置されており、両者の間は気密にシール可能なように構成されている。少なくとも、反応管203およびシールキャップ219により処理室201が形成されている。
シールキャップ219上には、ボート217を支持するボート支持台218が設けられている。ボート支持台218は、例えば石英や炭化珪素(SiC)等の耐熱性材料で構成され断熱部として機能すると共に、ボート217を支持する支持体として機能する。ボート217は、ボート支持台218上に立設されている。ボート217は、ボート支持台218に固定された底板210とその上方に配置された天板211とを有しており、底板210と天板211との間に複数本の支柱212が架設された構成を有している。ボート217の支柱212には、複数枚のウエハ200が、互いに一定の間隔をあけながら、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で、反応管203の管軸方向に多段に積載される。ボート217の底板210、天板211および支柱212は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料で構成されている。
シールキャップ219の処理室201と反対側には、ボート217を回転させる回転機構267が設けられている。回転機構267の回転軸265は、シールキャップ219を貫通してボート支持台218に接続されている。回転機構267は、回転機構267を回転させることで、ボート支持台218を介してボート217及びウエハ200を回転させるように構成されている。
シールキャップ219は、反応管203の外部に設けられた昇降機構としてのボートエレベータ115によって垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート217を処理室201内外に対し搬入および搬出することが可能となっている。すなわち、ボートエレベータ115は、ボート217すなわちウエハ200を、処理室201内外に搬送する搬送装置(搬送機構)として構成されている。
以上の処理炉202では、バッチ処理される複数枚のウエハ200がボート217に対し多段に積層された状態において、ボート217がボート支持台218で支持されながら処理室201内に搬入され、ヒータ207が処理室201内に搬入されたウエハ200を所定の温度に加熱することができるように構成されている。
(ガス供給系)
処理室201内には、ノズル410,420,430が反応管203の下部を貫通するように設けられている。ノズル410,420,430には、ガスを供給するガス供給管310,320,330がそれぞれ接続されている。このように、反応管203には3本のノズル410,420,430と、3本のガス供給管310,320,330とが設けられており、処理室201内へ複数種類、ここでは少なくとも3種類のガスを供給することができるように構成されている。なお、反応管203の下方に、反応管203を支持する金属製のマニホールドを設け、各ノズルを、この金属製のマニホールドの側壁を貫通するように設けるようにしてもよい。この場合、この金属製のマニホールドに、さらに後述する排気管231を設けるようにしてもよい。なお、この場合であっても、排気管231を金属製のマニホールドではなく、反応管203の下部に設けるようにしてもよい。このように、処理炉202の炉口部を金属製とし、この金属製の炉口部にノズル等を取り付けるようにしてもよい。
(原料ガス供給系)
ガス供給管310には、上流側から順に、流量制御装置(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)312、開閉弁であるバルブ314、ガス溜り(ガス溜め部)315および開閉弁であるバルブ313が設けられている。ガス供給管310のマスフローコントローラ312とバルブ314との間には、ガスをバイパスして排気するベントガス管610の上流端が接続されている。ベントガス管610の下流端は、後述する排気管231のAPCバルブ243の下流側に接続されている。ベントガス管610にはバルブ612が設けられている。ガス供給管310のバルブ313の下流側には、キャリアガスやパージガスとしての不活性ガスを供給する不活性ガス供給管510の下流端が接続されている。不活性ガス供給管510には、上流側から順に、マスフローコントローラ512およびバルブ513が設けられている。
ガス供給管310の下流端は、ノズル410の上流端に接続されている。ノズル410は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル410はL字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル410の側面にはガスを供給する多数のガス供給孔411が設けられている。ガス供給孔411は、反応管203の中心を向くように開口している。ガス供給孔411は、下部から上部にわたって同一または、大きさに傾斜をつけた開口面積を有し、同じピッチで設けられている。
ガス溜り315は、例えば通常の配管よりもガス容量の大きなガスタンク又は螺旋配管等として構成されている。ガス溜り315の上流側のバルブ314および下流側のバルブ313を開閉することにより、ガス供給管310から供給されるガスをガス溜り315内に充填したり、ガス溜り315内に充填したガスを処理室201内に供給したりすることができるように構成されている。ガス溜り315と処理室201との間のコンダクタンスは、例えば1.5×10−3/s以上になるように構成することが好ましい。また、反応管203の容積とガス溜り315の容積との比として考えると、反応管203の容積が100L(リットル)の場合においては、ガス溜り315の容積は例えば100〜300ccであることが好ましく、反応管203の容積の例えば1/1000〜3/1000倍とすることが好ましい。
バルブ313,バルブ612を閉じ、バルブ314を開くことにより、マスフローコントローラ312で流量調整されたガスを、ガス溜り315内に充填することができる。ガス溜り315内に所定量のガスが充填され、ガス溜まり315内の圧力が所定の圧力に到達したら、バルブ314を閉じ、バルブ313を開くことにより、ガス溜まり315内に充填された高圧のガスを、ガス供給管310およびノズル410を介して処理室201内に一気に(短時間で)供給することができる。このとき、バルブ513を開くことにより、マスフローコントローラ512で流量調整されたキャリアガス(希釈ガス、拡散ガス)としての不活性ガスを、ガス供給管310およびノズル410を介して処理室201内に供給することができる。また、バルブ314を閉じ、バルブ612を開くことにより、マスフローコントローラ312で流量調整されたガスを、処理室201内に供給することなくバイパスし、ベントガス管610を介して排気管231へ排気することができる。また、バルブ313を閉じ、バルブ513を開くことにより、マスフローコントローラ512で流量調整されたパージガスとしての不活性ガスを、ガス供給管310およびノズル410を介して処理室201内に供給し、処理室201内をパージすることができる。
ガス供給管310からは、所定元素を含む原料ガスとして、例えば、シリコン(Si)を含む原料ガスが、マスフローコントローラ312、バルブ314、ガス溜り315、バルブ313およびノズル410を介して処理室201内に供給される。
Siを含む原料ガスとしては、例えば、テトラキスジメチルアミノシラン(Si[N(CH、略称:4DMAS)、トリスジメチルアミノシラン(Si[N(CHH、略称:3DMAS)、ビスジエチルアミノシラン(Si[N(C、略称:2DEAS)、トリスジメチルアミノシラン(Si[N(CHH、略称:TDMAS)、ビスターシャルブチルアミノシラン(Si[NH(C)]、略称:BTBAS)、ビスジエチルアミノシラン(Si[N(C、略称:BDEAS)、ビスジエチルメチルアミノシラン(Si[N(CH、略称:BDEMAS)等のアミノシラン系原料を気化させたガス用いることができる。なお、アミノシラン系原料とは、アミノ基を有するシラン系原料(メチル基やエチル基をも含有するシラン系原料でもある)のことであり、少なくともシリコン(Si)、炭素(C)および窒素(N)を含む原料のことである。
また、Siを含む原料ガスとしては、例えば、ジクロロシラン(SiHCl、略称:DCS)、モノクロロシラン(SiHCl、略称:MCS)、ヘキサクロロジシラン(SiCl、略称:HCDS)、テトラクロロシラン、すなわちシリコンテトラクロライド(SiCl、略称:STC)、トリクロロシラン(SiHCl、略称:TCS)等のクロロシラン系原料を気化させたガスを用いることもできる。なお、クロロシラン系原料とは、ハロゲン基としてのクロロ基を有するシラン系原料のことであり、少なくともシリコン(Si)及び塩素(Cl)を含む原料のことである。
また、Siを含む原料ガスとしては、例えば、テトラフルオロシランすなわちシリコンテトラフルオライド(SiF)ガス、ヘキサフルオロジシラン(Si)ガス等のフルオロシラン系原料を気化させたガスを用いることもできる。ここで、フルオロシラン系原料とは、ハロゲン基としてのフルオロ基を有するシラン系原料のことであり、少なくともシリコン(Si)元素及びフッ素(F)元素を含む原料のことである。
また、Siを含む原料ガスとしては、例えば、トリシラン(Si、略称:TS)、ジシラン(Si、略称:DS)、モノシラン(SiH、略称:MS)等の無機原料を気化させたガスを用いることもできる。
なお、例えばBTBASやDCSのように常温常圧下で液体状態である液体原料を用いる場合は、液体原料を気化器やバブラ等の気化システムにより気化して、原料ガス(BTBASガス、DCSガス)として供給することとなる。
不活性ガス供給管510からは、例えば窒素(N)ガスや、Ar、He、Ne、Xe等の希ガスが、それぞれマスフローコントローラ512、バルブ513、ガス供給管310、ノズル410を介して処理室201内に供給される。
主に、ガス供給管310、マスフローコントローラ312、バルブ314、ガス溜り315、バルブ313およびノズル410により、原料ガス供給系301が構成されている。なお、ベントガス管610およびバルブ612を原料ガス供給系301に含めて考えてもよい。また、主に、不活性ガス供給管510、マスフローコントローラ512およびバルブ513により、第1不活性ガス供給系(キャリア及びパージガス供給系)501が構成されている。なお、ガス供給管310およびノズル410を第1不活性ガス供給系501に含めて考えてもよい。
(窒化ガス供給系)
ガス供給管320には、上流側から順に、流量制御装置(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)322および開閉弁であるバルブ323が設けられている。ガス供給管320のマスフローコントローラ322とバルブ323との間には、ガスをバイパスして排気するベントガス管620の上流端が接続されている。ベントガス管620の下流端は、後述する排気管231のAPCバルブ243の下流側に接続されている。ベントガス管620にはバルブ622が設けられている。ガス供給管320のバルブ323の下流側には、キャリアガスやパージガスとしての不活性ガスを供給する不活性ガス供給管520の下流端が接続されている。不活性ガス供給管520には、上流側から順に、マスフローコントローラ522およびバルブ523が設けられている。
ガス供給管320の下流端は、ノズル420の上流端に接続されている。ノズル420は、ガス分散空間(放電室、放電空間)であるバッファ室423内に設けられている。バッファ室423内には、さらに後述する電極保護管451,452が設けられている。バッファ室423内には、ノズル420、電極保護管451および電極保護管452が反応管203の内壁に沿うようにこの順序に配置されている。
バッファ室423は、反応管203の内壁とバッファ室壁424とにより形成されている。バッファ室壁424は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203内壁の下部より上部にわたる部分に、ウエハ200の積載方向に沿って設けられている。バッファ室壁424のウエハ200と隣接する壁には、ガスを供給するガス供給孔425が設けられている。ガス供給孔425は、電極保護管451と電極保護管452との間に設けられている。ガス供給孔425は、反応管203の中心を向くように開口している。ガス供給孔425は、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれが同一の開口面積を有し、さらに同じピッチで設けられている。
ノズル420は、バッファ室423の一端側に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル420は、L字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル420の側面にはガスを供給するガス供給孔421が設けられている。ガス供給孔421はバッファ室423の中心を向くように開口している。ガス供給孔421は、バッファ室423のガス供給孔425と同様に、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。複数のガス供給孔421のそれぞれの開口面積は、バッファ室423内とノズル420内の差圧が小さい場合には、上流側(下部)から下流側(上部)まで、同一の開口面積で同一のピッチとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって、順次開口面積を大きくするか、ピッチを小さくするとよい。
本実施形態においては、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれの開口面積や開口ピッチを、上流側から下流側にかけて上述のように調節することで、まず、ガス供給孔421のそれぞれから、流速の差はあるもの、流量がほぼ同量であるガスを噴出させる。そしてガス供給孔421のそれぞれから噴出するガスを、一旦、バッファ室423内に導入し、バッファ室423内においてガスの流速差の均一化を行うこととしている。すなわち、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれよりバッファ室423内に噴出したガスはバッファ室423内で各ガスの粒子速度が緩和された後、バッファ室423のガス供給孔425より処理室201内に噴出する。これにより、ノズル420のガス供給孔421のそれぞれよりバッファ室423内に噴出したガスは、バッファ室423のガス供給孔425のそれぞれより処理室201内に噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとなる。
バルブ323を開くことにより、マスフローコントローラ322で流量調整されたガスを、ガス供給管320、ノズル420およびバッファ室423を介して処理室201内に供給することができる。このとき、バルブ523を開くことにより、マスフローコントローラ522で流量調整されたキャリアガス(希釈ガス、拡散ガス)としての不活性ガスを、ガス供給管320、ノズル420およびバッファ室423を介して処理室201内に供給することができる。また、バルブ323を閉じ、バルブ622を開くことにより、マスフローコントローラ322で流量調整されたガスを、処理室201内に供給することなくバイパスし、ベントガス管620を介して排気管231へ排気することができる。また、バルブ323を閉じ、バルブ523を開くことにより、マスフローコントローラ522で流量調整されたパージガスとしての不活性ガスを、ガス供給管320、ノズル420およびバッファ室423を介して処理室201内に供給し、処理室201内をパージすることができる。
ガス供給管320からは、窒化ガス(窒化剤)として、窒素(N)元素を含有するガスが、マスフローコントローラ322、バルブ323、ノズル420およびバッファ室423を介して処理室201内に供給される。窒化ガスとしては、例えばアンモニア(NH)ガス、ジアジン(N)ガス、ヒドラジン(N)ガス、Nガス、これらの化合物を含むガスを用いることができる。
不活性ガス供給管520からは、例えば窒素(N)ガスやAr、He、Ne、Xe等の希ガスが、それぞれマスフローコントローラ522、バルブ523、ガス供給管320、ノズル420、バッファ室423を介して処理室201内に供給される。
主に、ガス供給管320、マスフローコントローラ322、バルブ323、ノズル420およびバッファ室423により窒化ガス供給系302が構成されている。なお、ベントガス管620およびバルブ622を窒化ガス供給系302に含めて考えてもよい。また、主に、不活性ガス供給管520、マスフローコントローラ522およびバルブ523により、第2不活性ガス供給系(キャリア及びパージガス供給系)502が構成されている。なお、ガス供給管320、ノズル420およびバッファ室423を第2不活性ガス供給系502に含めて考えてもよい。
(酸化ガス供給系)
ガス供給管330には、上流側から順に、流量制御装置(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)332および開閉弁であるバルブ333が設けられている。ガス供給管330のマスフローコントローラ332とバルブ333との間には、ガスをバイパスして排気するベントガス管630の上流端が接続されている。ベントガス管630の下流端は、後述する排気管231のAPCバルブ243の下流側に接続されている。ベントガス管630にはバルブ632が設けられている。ガス供給管330のバルブ333の下流側には、キャリアガスやパージガスとしての不活性ガスを供給する不活性ガス供給管530の下流端が接続されている。不活性ガス供給管530には、上流側から順に、マスフローコントローラ532およびバルブ533が設けられている。
ガス供給管330の下流端は、ノズル430の上流端に接続されている。ノズル430は、ガス分散空間(放電室、放電空間)であるバッファ室433内に設けられている。バッファ室433内には、さらに後述する電極保護管461,462が設けられている。バッファ室433内には、ノズル430、電極保護管461および電極保護管462が反応管203の内壁に沿うようにこの順序に配置されている。
バッファ室433は、反応管203の内壁とバッファ室壁434とにより形成されている。バッファ室壁434は、反応管203の内壁とウエハ200との間における円弧状の空間に、反応管203内壁の下部より上部にわたる部分に、ウエハ200の積載方向に沿って設けられている。バッファ室壁434のウエハ200と隣接する壁には、ガスを供給するガス供給孔435が設けられている。ガス供給孔435は、電極保護管461と電極保護管462との間に設けられている。ガス供給孔435は、反応管203の中心を向くように開口している。ガス供給孔435は、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられ、それぞれが同一の開口面積を有し、さらに同じピッチで設けられている。
ノズル430は、バッファ室433の一端側に、反応管203の内壁の下部より上部に沿って、ウエハ200の積載方向上方に向かって立ち上がるように設けられている。ノズル430は、L字型のロングのノズルとして構成されている。ノズル430の側面にはガスを供給するガス供給孔431が設けられている。ガス供給孔431はバッファ室433の中心を向くように開口している。ガス供給孔431は、バッファ室433のガス供給孔435と同様に、反応管203の下部から上部にわたって複数設けられている。複数のガス供給孔431のそれぞれの開口面積は、バッファ室433内とノズル430内の差圧が小さい場合には、上流側(下部)から下流側(上部)まで、同一の開口面積で同一のピッチとするとよいが、差圧が大きい場合には上流側から下流側に向かって、順次開口面積を大きくするか、ピッチを小さくするとよい。
本実施形態においては、ノズル430のガス供給孔431のそれぞれの開口面積や開口ピッチを、上流側から下流側にかけて上述のように調節することで、まず、ガス供給孔431のそれぞれから、流速の差はあるもの、流量がほぼ同量であるガスを噴出させる。そしてガス供給孔431のそれぞれから噴出するガスを、一旦、バッファ室433内に導入し、バッファ室433内においてガスの流速差の均一化を行うこととしている。すなわち、ノズル430のガス供給孔431のそれぞれよりバッファ室433内に噴出したガスはバッファ室433内で各ガスの粒子速度が緩和された後、バッファ室433のガス供給孔435より処理室201内に噴出する。これにより、ノズル430のガス供給孔431のそれぞれよりバッファ室433内に噴出したガスは、バッファ室433のガス供給孔435のそれぞれより処理室201内に噴出する際には、均一な流量と流速とを有するガスとなる。
バルブ333を開くことにより、マスフローコントローラ332で流量調整されたガスを、ガス供給管330、ノズル430およびバッファ室433を介して処理室201内に供給することができる。このとき、バルブ533を開くことにより、マスフローコントローラ532で流量調整されたキャリアガス(希釈ガス、拡散ガス)としての不活性ガスを、ガス供給管330、ノズル430およびバッファ室433を介して処理室201内に供給することができる。また、バルブ333を閉じ、バルブ632を開くことにより、マスフローコントローラ332で流量調整されたガスを、処理室201内に供給することなくバイパスし、ベントガス管630を介して排気管231へ排気することができる。また、バルブ333を閉じ、バルブ533を開くことにより、マスフローコントローラ532で流量調整されたパージガスとしての不活性ガスを、ガス供給管330、ノズル430およびバッファ室433を介して処理室201内に供給し、処理室201内をパージすることができる。
ガス供給管330からは、酸化ガス(酸化剤)として、酸素(O)元素を含有するガスが、マスフローコントローラ332、バルブ333、ノズル430およびバッファ室433を介して処理室201内に供給される。酸化ガスとしては、例えば酸素(O)ガス、酸素ガスと水素ガスとの混合ガス(O+H)、二酸化窒素(NO)ガス、一酸化窒素(NO)ガス、オゾン(O)ガス、水蒸気(HO)、過酸化水素(H)ガス等を用いることができる。
不活性ガス供給管530からは、例えば窒素(N)ガスやAr、He、Ne、Xe等の希ガスが、それぞれマスフローコントローラ532、バルブ533、ガス供給管330、ノズル430、バッファ室433を介して処理室201内に供給される。
主に、ガス供給管330、マスフローコントローラ332、バルブ333、ノズル430およびバッファ室433により酸化ガス供給系303が構成されている。なお、ベントガス管630およびバルブ632を酸化ガス供給系303に含めて考えてもよい。また、主に、不活性ガス供給管530、マスフローコントローラ532およびバルブ533により、第3不活性ガス供給系(キャリア及びパージガス供給系)503が構成されている。なお、ガス供給管330、ノズル430およびバッファ室433を第3不活性ガス供給系503に含めて考えてもよい。
(第1及び第2のプラズマ源)
バッファ室423内には、図2に示すように、細長い構造を有する棒状電極471および棒状電極472が、反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積層方向に沿って配設されている。棒状電極471および棒状電極472は、それぞれ、ノズル420と平行に設けられている。棒状電極471および棒状電極472は、それぞれ、上部より下部にわたって電極を保護する保護管である電極保護管451,452により覆われることで保護されている。棒状電極471は、整合器271を介して高周波(RF:Radio Frequency)電源270に接続され、棒状電極472は基準電位であるアース272に接続されている。整合器271を介して高周波電源270から棒状電極471および棒状電極472間に高周波電力を印加することで、棒状電極471および棒状電極472間のプラズマ生成領域にプラズマが生成される。主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451、電極保護管452、バッファ室423により第1のプラズマ発生構造429が構成される。また、主に、棒状電極471、棒状電極472、電極保護管451および電極保護管452により、プラズマ発生器(プラズマ発生部)としての第1のプラズマ源が構成される。なお、整合器271、高周波電源270を第1のプラズマ源に含めて考えてもよい。第1のプラズマ源は、ガスをプラズマで活性化させる活性化機構として機能する。バッファ室423はプラズマ発生室として機能する。
バッファ室433内には、バッファ室423内と同様に、細長い構造を有する棒状電極481および棒状電極482が、反応管203の下部より上部にわたりウエハ200の積層方向に沿って配設されている。棒状電極481および棒状電極482は、それぞれ、ノズル430と平行に設けられている。棒状電極481および棒状電極482は、それぞれ、上部より下部にわたって電極を保護する保護管である電極保護管461,462により覆われることで保護されている。棒状電極481は、整合器271を介して高周波電源270に接続され、棒状電極482は基準電位であるアース272に接続されている。整合器271を介して高周波電源270から棒状電極481および棒状電極482間に高周波電力を印加することで、棒状電極481および棒状電極482間のプラズマ生成領域にプラズマが生成される。主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462およびバッファ室433により第2のプラズマ発生構造439が構成される。また、主に、棒状電極481、棒状電極482、電極保護管461、電極保護管462により、プラズマ発生器(プラズマ発生部)としての第2のプラズマ源が構成される。なお、整合器271、高周波電源270を第2のプラズマ源に含めて考えてもよい。第2のプラズマ源は、ガスをプラズマで活性化させる活性化機構として機能する。バッファ室433はプラズマ発生室として機能する。
電極保護管451,452,461,462は、ボート支持台218の下部付近の高さの位置で、反応管203に設けた貫通孔(図示せず)を介して、バッファ室423,433内にそれぞれ挿入されている。電極保護管451,452,461,462は、棒状電極471,472,481,482をバッファ室423,433の雰囲気とそれぞれ隔離した状態でバッファ室423,433内に挿入できる構造となっている。ここで、電極保護管451,452,461,462の内部が外気(大気)の酸素濃度と同程度であると、電極保護管451,452,461,462内に挿入された棒状電極471,472,481,482は、ヒータ207による熱で酸化されてしまう。そこで、電極保護管451,452,461,462の内部を窒素ガスなどの不活性ガスで充填しておくか、電極保護管451,452,461,462の内部を不活性ガスパージ機構を用いて窒素ガスなどの不活性ガスでパージすることで、電極保護管451,452,461,462の内部の酸素濃度を低減させ、棒状電極471,472,481,482の酸化を防止することができるように構成されている。
なお、本実施形態により発生したプラズマをリモートプラズマと呼ぶ。リモートプラズマとは、電極間で生成したプラズマをガスの流れ等により被処理物表面に輸送してプラズマ処理を行うものである。本実施形態では、バッファ室423内に2本の棒状電極471および472が収容され、バッファ室433内に2本の棒状電極481および482が収容されているため、ウエハ200にダメージを与えるイオンがバッファ室423,433の外の処理室201内に漏れにくい構造となっている。また、2本の棒状電極471および472を取り囲むように(つまり、2本の棒状電極471および472がそれぞれ収容される電極保護管451および452を取り囲むように)電場が発生し、プラズマが生成され、2本の棒状電極481および482を取り囲むように(つまり、2本の棒状電極481および482がそれぞれ収容される電極保護管461および462を取り囲むように)電場が発生し、プラズマが生成される。プラズマに含まれる活性種は、バッファ室423のガス供給孔425およびバッファ室433のガス供給孔435を介してウエハ200の外周からウエハ200の中心方向に供給される。また、本実施形態のようにウエハ200を複数枚、主面を水平面に平行にしてスタック状に積み上げる縦型のバッチ装置であれば、反応管203の内壁面、つまり処理すべきウエハ200に近い位置にバッファ室423,433が配置されている結果、発生した活性種が失活せずにウエハ200の表面に到達しやすいという効果がある。
(排気系)
反応管203の下部には、排気口230が設けられている。排気口230には、処理室201内の雰囲気を排気する排気管231が接続されている。排気管231には、上流側から順に、処理室201内の圧力を検出する圧力検出器(圧力検出部)としての圧力センサ245、圧力調整器(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ243および真空排気装置としての真空ポンプ246が設けられている。真空ポンプ246の下流側の排気管231は、廃ガス処理装置(図示せず)等に接続されている。なお、APCバルブ243は、真空ポンプ246を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室201内の真空排気および真空排気停止を行うことができ、更に、真空ポンプ246を作動させた状態で弁開度を調節することで、処理室201内の圧力を調整することができるように構成されているバルブである。主に、排気管231、APCバルブ243、圧力センサ245により排気系が構成される。なお、真空ポンプ246を排気系に含めて考えてもよい。排気系は、真空ポンプ246を作動させつつ、圧力センサ245により検出された圧力情報に基づいてAPCバルブ243の弁の開度を調節することにより、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう真空排気し得るように構成されている。
なお、排気口230は、ウエハ200を挟んで上述のノズル410のガス供給孔411と対向する位置(180度反対側)に設けられている。これにより、ガス供給孔411より供給されるガスが、処理室201内に搬入されたウエハ200の主面上を排気管231の方向に向かって横切るように流れ、ウエハ200の全面により効率的、かつ、より均一にガスが供給されるようになり、ウエハ200に対する処理の効率を向上させ、かつ、面内均一性を向上させることができるようになる。また、上述の第1のプラズマ発生構造429のガス供給孔425および第2のプラズマ発生構造439のガス供給孔435は、処理室201内に搬入されたウエハ200の中心(反応管203の中心)と排気口230とを結ぶ直線上に対し、互いに線対称の位置にそれぞれ設けられている。これにより、ガス供給孔425,435より供給されるガス(プラズマにより活性化されたガス)が、処理室201内に搬入されたウエハ200の全面に対してより均一に供給されるようになり、ウエハ200に対する処理の面内均一性をより向上させることができるようになる。また、ノズル410のガス供給孔411とバッファ室423のガス供給孔425との距離、ノズル410のガス供給孔411とバッファ室433のガス供給孔435との距離、バッファ室423のガス供給孔425とバッファ室433のガス供給孔435との距離は、互いに等しくなるように構成されている。このようにすれば、ウエハ200に対する処理の面内均一性をさらに向上させることができるようになる。
(温度センサ)
反応管203内には温度検出器としての温度センサ263が設置されている。温度センサ263は、ノズル410,420,430と同様にL字型に構成されており、反応管203の内壁に沿って設けられている。温度センサ263により検出された温度情報に基づき、加熱用電源250からのヒータ207に対する供給電力を調整することで、処理室201内の温度が所望の温度分布となるように構成されている。
(コントローラ)
図3に示すように、制御部(制御手段)であるコントローラ280は、CPU(Central Processing Unit)280a、RAM(Random Access Memory)280b、記憶装置280c、I/Oポート280dを備えたコンピュータとして構成されている。RAM280b、記憶装置280c、I/Oポート280dは、内部バス280eを介して、CPU280aとデータ交換可能なように構成されている。コントローラ280には、例えばタッチパネル等として構成された入出力装置122が接続されている。
記憶装置280cは、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置280c内には、基板処理装置の動作を制御する制御プログラムや、後述する基板処理の手順や条件などが記載されたプロセスレシピ等が、読み出し可能に格納されている。なお、プロセスレシピは、後述する基板処理工程における各手順をコントローラ280に実行させ、所定の結果を得ることが出来るように組み合わされたものであり、プログラムとして機能する。以下、このプロセスレシピや制御プログラム等を総称して、単にプログラムともいう。なお、本明細書においてプログラムという言葉を用いた場合は、プロセスレシピ単体のみを含む場合、制御プログラム単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。また、RAM280bは、CPU280aによって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
I/Oポート280dは、上述のマスフローコントローラ312,322,332,512,522,532、バルブ313,314,323,333,513,523,533,612,622,632、圧力センサ245、APCバルブ243、真空ポンプ246、ヒータ207、加熱用電源250、温度センサ263、高周波電源270、整合器271、回転機構267、ボートエレベータ115等に接続されている。
CPU280aは、記憶装置280cから制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置282からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置280cからプロセスレシピを読み出すように構成されている。そして、CPU280aは、読み出したプロセスレシピの内容に沿うように、マスフローコントローラ312,322,332,512,522,532による各種ガスの流量調整動作、バルブ313,314,323,333,513,523,533,612,622,632の開閉動作、APCバルブ243の開閉動作及び圧力センサ245に基づくAPCバルブ243による圧力調整動作、真空ポンプ246の起動および停止、温度センサ263に基づくヒータ207の温度調整(加熱用電源250の出力調整)動作、高周波電源270の電力供給、整合器271によるインピーダンス調整動作、回転機構267によるボート217の回転および回転速度調節動作、ボートエレベータ115によるボート217の昇降動作等を制御するように構成されている。
なお、コントローラ280は、専用のコンピュータとして構成されている場合に限らず、汎用のコンピュータとして構成されていてもよい。例えば、上述のプログラムを格納した外部記憶装置(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CDやDVD等の光ディスク、MO等の光磁気ディスク、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ)281を用意し、係る外部記憶装置281を用いて汎用のコンピュータにプログラムをインストールすること等により、本実施形態に係るコントローラ280を構成することができる。なお、コンピュータにプログラムを供給するための手段は、外部記憶装置281を介して供給する場合に限らない。例えば、インターネットや専用回線等の通信手段を用い、外部記憶装置281を介さずにプログラムを供給するようにしてもよい。なお、記憶装置280cや外部記憶装置281は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体として構成される。以下、これらを総称して、単に記録媒体ともいう。なお、本明細書において記録媒体という言葉を用いた場合は、記憶装置280c単体のみを含む場合、外部記憶装置281単体のみを含む場合、または、その両方を含む場合がある。
(2)基板処理工程
次に、上述の基板処理装置の処理炉202を用いて、半導体装置(デバイス)の製造工程の一工程として、処理室201内のウエハ200上に薄膜を形成する方法の例について説明する。尚、以下の説明において、基板処理装置を構成する各部の動作はコントローラ280により制御される。
本実施形態では、処理室201内のウエハ200に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、ウエハ200上に、所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、処理室201内のウエハ200に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、第1の層上に、所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、を行うことで、ウエハ200上に、所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する。
なお、第1の層を形成する工程では、所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、窒化ガスを供給する工程と、を交互に所定回数行う。また、第2の層を形成する工程では、所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、酸化ガスを供給する工程と、を交互に所定回数行う。なお、ここで所定回数行うとは、1回もしくは複数回行うこと、すなわち、1回以上行うことを意味する。
以下、本実施形態の成膜シーケンスを、図4、図5を用いて具体的に説明する。図4は、本実施形態における成膜フローを示す図である。図5は、本実施形態の成膜シーケンスにおけるガス供給のタイミングを示す図である。なお、ここでは、処理室201内のウエハ200に対して原料ガスとしてクロロシラン系原料ガスであるDCSガスを供給する工程と、窒化ガスとしてアンモニア(NH)ガスを供給する工程と、を交互に所定回数(m回)行うことで、ウエハ200上にシリコンおよび窒素を含む第1の層(SiN層)を形成する工程と、処理室201内のウエハ200に対してアミノシラン原料ガスであるBTBASガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して酸化ガスとして酸素(O)ガスを供給する工程と、を行うことで、第1の層上に、シリコンおよび酸素を含む第2の層(SiO層)を形成する工程と、を行うことで、ウエハ200上に、シリコン、窒素および酸素を含むシリコン酸窒化膜(SiON膜)を形成する例について説明する。
(ウエハチャージ及びボートロード)
複数枚のウエハ200がボート217に装填(ウエハチャージ)されると、反応管203の下端開口が開放される。図1に示されているように、複数枚のウエハ200を支持したボート217は、ボートエレベータ115によって持ち上げられて処理室201内に搬入(ボートロード)される。この状態で、シールキャップ219はOリング220を介して反応管203の下端をシールした状態となる。なお、ウエハ200上の少なくとも一部には、レジスト膜をフォトリソグラフィ加工してなるレジストパターンが予め形成されている。レジストパターンは、SiON膜を形成する際の下地膜の一部となる。
(圧力調整及び温度調整)
処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように真空ポンプ246によって真空排気される。この際、処理室201内の圧力は圧力センサ245で測定され、この測定された圧力情報に基づきAPCバルブ243がフィードバック制御される(圧力調整)。なお、真空ポンプ246は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は常時作動させた状態を維持する。また、処理室201内が所望の温度となるようにヒータ207によって加熱される。この際、処理室201内が所望の温度分布となるように、温度センサ263が検出した温度情報に基づきヒータ207への通電具合がフィードバック制御される(温度調整)。なお、ヒータ207による処理室201内の加熱は、少なくともウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。続いて、回転機構267によりボート217及びウエハ200の回転を開始する。なお、回転機構267によるボート217及びウエハ200の回転は、少なくとも、ウエハ200に対する処理が完了するまでの間は継続して行われる。
〔SiON膜形成工程〕
その後、後述するSiN層形成工程とSiO層形成工程とを順に実行することにより、ウエハ200上にSiON膜を形成する。
[SiN層形成工程]
SiN層形成工程では、以下に示すステップ1a及びステップ2aを交互に所定回数(m回)行う。すなわち、ステップ1a及びステップ2aを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数(m回)行う。
(ステップ1a)
ガス供給管310のバルブ313、ベントガス管610のバルブ612を閉じた状態で、ガス供給管310のバルブ314を開くことにより、マスフローコントローラ312で流量調整されたDCSガスを、ガス溜り315内に充填する。ガス溜り315内には、ガス溜り315内の圧力が例えば20000Pa以上になるように、DCSガスを充填する。ガス溜り315内に充填するDCSガス量は、例えば100〜1000ccとする。ガス溜り315内に所定圧、所定量のDCSガスが充填されたら、上流側のバルブ314を閉じ、ベントガス管610のバルブ612を開くことで、ガス供給管310内へのDCSガスの供給を継続するようにしてもよい。
ガス溜り315内にDCSガスを充填する間、真空ポンプ246により、処理室201内の圧力が20Pa以下の圧力となるように処理室201内を排気しておく。ガス溜り315内へのDCSガスの充填及び処理室201内の排気が完了したら、APCバルブ243を閉じて処理室201内の排気を停止し、その後、ガス供給管310のバルブ313を開く。これにより、ガス溜り315内に溜められた高圧のDCSガスが処理室201内へ一気に(パルス的に)供給される。このとき、排気管231のAPCバルブ243が閉じられているので、処理室201内の圧力は急激に上昇し、例えば931Pa(7Torr)まで昇圧される。その後、処理室201内の昇圧状態を所定時間(例えば1〜10秒)維持し、高圧のDCSガス雰囲気中にウエハ200を晒す(DCS供給)。
このとき同時にバルブ513を開き、不活性ガス供給管510内にキャリアガスとしてのNガスを流すようにしてもよい。この場合、NガスはNHガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。また、このとき、ノズル420,430、バッファ室423,433内へのDCSガスの侵入を防止するため、バルブ523,533を開き、不活性ガス供給管520,530内にNガスを流すようにしてもよい。この場合、Nガスは、ガス供給管320,330、ノズル420,430、バッファ室423,433を介して処理室201内に供給される。
このように、ガス溜り315を用いてDCSガスを一気に供給すると、ガス溜り315内と処理室201内との圧力差により、ノズル410から処理室201内に噴出されるDCSガスは例えば音速(340m/sec)程度にまで加速され、ウエハ200上のDCSガスの速度も数十m/sec程度と速くなる。その結果、DCSガスがウエハ200の中央部まで効率的に供給されるようになる。以下、この供給方法をフラッシュフローとも称する。
DCSガスの供給により、ウエハ200(表面の下地膜)上に、シリコン含有層が形成される。
なお、ヒータ207の温度は、ウエハ200の温度が、常温〜200℃の範囲内の温度であって、例えば200℃となるような温度に設定することが好ましい。ウエハ200の温度が200℃を超えると、ウエハ200上に予め形成されているレジストパターンが、後述するステップ2b(Oガス供給)を行った際等に酸化され、揮発してしまうことがある。また、ウエハ200の温度が低すぎると、ウエハ200上に原料ガス(DCS)のガス分子層が形成され難くなり、実用的な成膜速度が得られなくなることがある。よって、ウエハ200の温度は、常温〜200℃の範囲内の温度であって、例えば200℃とするのが好ましい。
シリコン含有層が形成された後、ガス供給管310のバルブ313を閉じ、DCSガスの供給を停止する。そして、排気管231のAPCバルブ243を開き、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはシリコン含有層形成に寄与した後のDCSガスを処理室201内から排除する(残留ガス除去)。なお、このとき、バルブ513,523,533を開き、不活性ガスとしてのNガスを処理室201内へ供給する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内に残留する未反応もしくはシリコン含有層形成に寄与した後のDCSガスを処理室201内から排除する効果を高めることができる。なお、このとき、処理室201内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室201内を完全にパージしなくてもよい。処理室201内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップ2aにおいて悪影響が生じることはない。このとき処理室201内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管203(処理室201)の容積と同程度の量を供給することで、ステップ2aにおいて悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室201内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
(ステップ2a)
ステップ1aが終了し処理室201内の残留ガスを除去した後、ガス供給管320のバルブ323を開き、ガス供給管320内にNHガスを流す。ガス供給管320内を流れたNHガスは、マスフローコントローラ322により流量調整される。流量調整されたNHガスは、ノズル420のガス供給孔421からバッファ室423内に供給される。このとき、棒状電極471,472間に高周波電源270から整合器271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室423内に供給されたNHガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔425から処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このときウエハ200に対して、プラズマで活性化されたNHガスが供給されることとなる(NH 供給)。
このとき同時にバルブ523を開き、不活性ガス供給管520内にNガスを流す。NガスはNHガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。また、このとき、ノズル410,430、バッファ室433内へのNHガスの侵入を防止するため、バルブ513,533を開き、不活性ガス供給管510,530内にNガスを流す。Nガスは、ガス供給管310,330、ノズル410,430、バッファ室433を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
NHガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、APCバルブ243を適正に調整して、処理室201内の圧力を、例えば10〜100Paの範囲内の圧力とする。プラズマを用いることで、処理室201内の圧力をこのような比較的低い圧力帯としても、NHガスを活性化させることが可能となる。処理室201内におけるNHガスの分圧は、例えば6〜100Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ322で制御するNHガスの供給流量は、例えば100〜10000sccmの範囲内の流量とする。マスフローコントローラ512,522,532で制御するNガスの供給流量は、それぞれ例えば100〜10000sccmの範囲内の流量とする。NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種をウエハ200に対して供給する時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば1〜120秒、好ましくは1〜60秒の範囲内の時間とする。このときのヒータ207の温度は、ステップ1aと同様、ウエハ200の温度が、常温〜200℃の範囲内の温度であって、例えば200℃となるような温度に設定する。高周波電源270から棒状電極471,472間に印加する高周波電力は、例えば50〜1000Wの範囲内の電力となるように設定する。
このとき処理室201内に流しているガスは、NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種であり、処理室201内にはDCSガスを流していない。したがって、NHガスは気相反応を起こすことはなく、活性種となったNHガスは、ステップ1aでウエハ200上に形成されたシリコン含有層の少なくとも一部と反応する。これによりシリコン含有層は窒化されて、Si、Nを含む第1の層、すなわち、シリコン窒化層(SiN層)へと改質される。
このように、NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種を処理室201内に流すことで、シリコン含有層をプラズマ窒化してSiN層へと改質(変化)させることができる。
SiN層が形成された後、ガス供給管320のバルブ323を閉じ、NHガスの供給を停止する。このとき、ベントガス管620のバルブ622を開くことで、ガス供給管320内へのNHガスの供給を継続するようにしてもよい。またこのとき、排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはSiN層形成に寄与した後のNHガスや反応副生成物を処理室201内から排除する(残留ガス除去)。なお、このとき、バルブ513,523,533を開き、不活性ガスとしてのNガスを処理室201内へ供給する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内に残留する未反応もしくはSiN層形成に寄与した後のNHガスを処理室201内から排除する効果を高めることができる。なお、このとき、処理室201内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室201内を完全にパージしなくてもよい。処理室201内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップ1aにおいて悪影響が生じることはない。このとき処理室201内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管203(処理室201)の容積と同程度の量を供給することで、ステップ1aにおいて悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室201内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
上述したステップ1a及びステップ2aを交互に所定回数(m回)行うことにより、すなわち、ステップ1aとステップ2aとを1サイクルとして、このサイクルを所定回数(m回)行うことにより、ウエハ200上に予め形成されているレジストパターンを含む下地膜上に、第1の層として、所定組成及び所定厚さのSiN層を成膜することができる。なお、上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。すなわち、1サイクルあたりに形成するSiN層の厚さを所望の膜厚よりも小さくして、上述のサイクルを所望の膜厚になるまで複数回繰り返すのが好ましい。第1の層としてのSiN層の厚さは、例えば0.5nm以上5.0nm以下の厚さとすることが好ましい。
[SiO層形成工程]
ウエハ200上に所定組成及び所定厚さのSiN層が形成されたら、SiO層形成工程を行う。SiO層形成工程では、後述するステップ1b及びステップ2bを交互に所定回数(n回)行う。すなわち、ステップ1b及びステップ2bを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数(n回行う)。以下、これらのステップを順に説明する。
(ステップ1b)
ステップ1bでは、処理室201内のウエハ200に対してBTBASガスを上述のフラッシュフローにより供給し、ウエハ200上(SiN層上)にシリコン含有層を形成する。なお、フラッシュフローを行わずにBTBASガスを処理室201内のウエハ200に対して供給してもよい。その後、処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはシリコン含有層形成に寄与した後のBTBASガスを処理室201内から排除する。ステップ1bは、上述のステップ1aと同様の手順および同様の条件で行うことができる。なお、ステップ1bでは、Siを含む原料ガスとして、ステップ1aで用いた原料ガス、すなわちDCSガスを用いることもできる。
(ステップ2b)
ステップ1bが終了し処理室201内の残留ガスを除去した後、ガス供給管330のバルブ333を開き、ガス供給管330内にOガスを流す。ガス供給管330内を流れたOガスは、マスフローコントローラ332により流量調整される。流量調整されたOガスは、ノズル430のガス供給孔431からバッファ室433内に供給される。このとき、棒状電極481,482間に高周波電源270から整合器271を介して高周波電力を印加することで、バッファ室433内に供給されたOガスはプラズマ励起され、活性種としてガス供給孔435から処理室201内に供給され、排気管231から排気される。このときウエハ200に対して、プラズマで活性化されたOガスが供給されることとなる(O 供給)。
このとき同時にバルブ533を開き、不活性ガス供給管530内にNガスを流す。NガスはNHガスと一緒に処理室201内に供給され、排気管231から排気される。また、このとき、ノズル410,420、バッファ室423内へのOガスの侵入を防止するため、バルブ513,523を開き、不活性ガス供給管510,520内にNガスを流す。Nガスは、ガス供給管310,320、ノズル410,420、バッファ室423を介して処理室201内に供給され、排気管231から排気される。
ガスをプラズマ励起することにより活性種として流すときは、APCバルブ243を適正に調整して、処理室201内の圧力を、例えば10〜100Paの範囲内の圧力とする。プラズマを用いることで、処理室201内の圧力をこのような比較的低い圧力帯としても、Oガスを活性化させることが可能となる。処理室201内におけるOガスの分圧は、例えば6〜100Paの範囲内の圧力とする。マスフローコントローラ322で制御するOガスの供給流量は、例えば100〜10000sccmの範囲内の流量とする。マスフローコントローラ512,522,532で制御するNガスの供給流量は、それぞれ例えば100〜10000sccmの範囲内の流量とする。Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種をウエハ200に対して供給する時間、すなわちガス供給時間(照射時間)は、例えば1〜120秒、好ましくは1〜60秒の範囲内の時間とする。このときのヒータ207の温度は、ステップ1bと同様、ウエハ200の温度が、常温〜200℃の範囲内の温度であって、例えば200℃となるような温度に設定する。高周波電源270から棒状電極481,482間に印加する高周波電力は、例えば50〜1000Wの範囲内の電力となるように設定する。
このとき処理室201内に流しているガスは、Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種であり、処理室201内にはBTBASガスを流していない。したがって、Oガスは気相反応を起こすことはなく、活性種となったOガスは、ステップ1bでウエハ200上に形成されたシリコン含有層の少なくとも一部と反応する。これによりシリコン含有層は酸化されて、Si、Oを含む第2の層、すなわち、シリコン酸化層(SiO層)へと改質される。
このように、Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種を処理室201内に流すことで、シリコン含有層をプラズマ酸化してSiO層へと改質(変化)させることができる。このとき、シリコン含有層におけるO成分の割合を増加させつつ、活性種のエネルギーによりシリコン含有層におけるC成分を脱離させることで、シリコン含有層をSiO層へと改質させることができる。なおこのとき、Oガスによるプラズマ酸化の作用により、SiO層におけるSi−O結合が増加する一方、Si−C結合およびSi−Si結合は減少し、SiO層におけるC成分の割合およびSi成分の割合は減少することとなる。特にC成分は、その大部分が脱離することで不純物レベルにまで減少するか、実質的に消滅することとなる。すなわち、酸素濃度を増加させる方向に、また、炭素濃度およびシリコン濃度を減少させる方向に、組成比を変化させつつシリコン含有層をSiO層へと改質させることができる。さらに、このとき処理室201内の圧力やガス供給時間等の処理条件を制御することで、SiO層におけるO成分の割合、すなわち、酸素濃度を微調整することができ、SiO層の組成比をより厳密に制御することができる。
SiO層が形成された後、ガス供給管330のバルブ333を閉じ、Oガスの供給を停止する。このとき、ベントガス管630のバルブ632を開くことで、ガス供給管330内へのOガスの供給を継続するようにしてもよい。またこのとき、排気管231のAPCバルブ243は開いたままとして、真空ポンプ246により処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはSiO層形成に寄与した後のOガスや反応副生成物を処理室201内から排除する(残留ガス除去)。なお、このとき、バルブ513,523,533を開き、不活性ガスとしてのNガスを処理室201内へ供給する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内に残留する未反応もしくはSiO層形成に寄与した後のOガスを処理室201内から排除する効果を高めることができる。なお、このとき、処理室201内に残留するガスを完全に排除しなくてもよく、処理室201内を完全にパージしなくてもよい。処理室201内に残留するガスが微量であれば、その後に行われるステップ1bにおいて悪影響が生じることはない。このとき処理室201内に供給するNガスの流量も大流量とする必要はなく、例えば、反応管203(処理室201)の容積と同程度の量を供給することで、ステップ1bにおいて悪影響が生じない程度のパージを行うことができる。このように、処理室201内を完全にパージしないことで、パージ時間を短縮し、スループットを向上させることができる。また、Nガスの消費も必要最小限に抑えることが可能となる。
上述したステップ1b及びステップ2bを交互に所定回数(n回)行うことにより、すなわち、ステップ1bとステップ2bとを1サイクルとして、このサイクルを所定回数(n回)行うことにより、ウエハ200上に形成したSiN層上に、第2の層として、所定組成及び所定厚さのSiO層を積層することができる。そして、Si、NおよびOを含む薄膜であるSiON膜を成膜することができる。なお、上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。すなわち、1サイクルあたりに形成するSiO層の厚さを所望の膜厚よりも小さくして、上述のサイクルを所望の膜厚になるまで複数回繰り返すのが好ましい。
(パージ及び大気圧復帰)
ウエハ200上へのSiON膜の成膜が完了したら、バルブ513,523,533を開き、不活性ガス供給管510,520,530のそれぞれから不活性ガスとしてのNガスを処理室201内に供給し排気管231から排気する。Nガスはパージガスとして作用し、これにより、処理室201内が不活性ガスでパージされ、処理室201内に残留するガスや反応副生成物が処理室201内から除去される(パージ)。その後、処理室201内の雰囲気が不活性ガスに置換され(不活性ガス置換)、処理室201内の圧力が常圧に復帰される(大気圧復帰)。
(ボートアンロード及びウエハディスチャージ)
その後、ボートエレベータ115によりシールキャップ219が下降されて、反応管203の下端が開口されるとともに、処理済のウエハ200がボート217に支持された状態で反応管203の下端から反応管203の外部に搬出(ボートアンロード)される。その後、処理済のウエハ200はボート217より取出される(ウエハディスチャージ)。
(3)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、ウエハ200上に第1の層としてのSiN層を形成した後、第2の層としてのSiO層を形成することで、SiON膜を形成するようにしている。つまり、SiON膜の形成を2段階で行うようにしている。これにより、ウエハ200上に予め形成されているレジストパターン(下地膜の一部)の酸化や揮発等を抑制できるようになる。これは、SiO層を形成する前に形成されたSiN層が、レジストパターンに対する酸化ガス(O ガス)の供給を抑制する(ブロックする)ように作用するからである。なお、ウエハ200上に形成するSiN層の厚さを例えば0.5nm以上の厚さとすることにより、レジストパターンへの酸化ガスの供給をより確実に回避することができ、レジストパターンの酸化をより確実に抑制できるようになる。
(b)本実施形態によれば、NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(NH )を用いることで、ウエハ200の温度を例えば常温〜200℃の範囲内の低温とした場合であっても、シリコン含有層をSiN層へと改質させることができる。このような低温領域でSiN層を形成することにより、ウエハ200上に形成されているレジストパターンの酸化や揮発等を抑制できるようになる。
(c)本実施形態によれば、Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(O )を用いることで、ウエハ200の温度を例えば常温〜200℃の範囲内の低温とした場合であっても、シリコン含有層をSiO層へと改質させることができる。このような低温領域でSiO層を形成することにより、ウエハ200上に形成されているレジストパターンの酸化や揮発等を抑制できるようになる。
(d)本実施形態によれば、SiN層の厚さとSiO層の厚さとの比を調整することにより、SiON膜の組成を所望の組成とすることができる。すなわち、SiON膜中に含まれるN成分とO成分との比率を所望の比率とすることができる。例えば、SiN層の厚さを例えば5nm以下の厚さとし、その後は、SiON膜が所望の厚さに到達する迄SiO層を形成することで、SiON膜中のO成分の量を所定量以上とすることができ、SiON膜の物性を所望の物性とすることができるようになる。
(e)本実施形態によれば、SiN層を形成する際、処理室201内のウエハ200に対してDCSガスを供給する工程(ステップ1a)と、処理室201内のウエハ200に対してNHガスを供給する工程(ステップ2a)と、を交互に行うようにしている。また、SiO層を形成する際、処理室201内のウエハ200に対してBTBASガスを供給する工程(ステップ1b)と、処理室201内のウエハ200に対してOガスを供給する工程(ステップ2b)と、を交互に行うようにしている。このようにガスの交互供給による成膜処理を行うことで、SiON膜の膜厚調整を容易に行うことができる。また、SiON膜の段差被覆性、ウエハ200面内の膜厚均一性及びウエハ200間の膜厚均一性をそれぞれ向上させることができるようになる。
(f)本実施形態によれば、NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(NH )を用いてSiN層を形成することにより、SiN層中の不純物(特にC成分)の濃度を低減させることが可能となる。また、Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(O )を用いてSiO層を形成することにより、SiN層中の不純物(特にC成分)の濃度を低減させることが可能となる。これにより、SiON膜の膜質を向上させることが可能となる。
(e)本実施形態によれば、ステップ1a,1bでDCSガス、BTBASガスをフラッシュフローにより供給しているので、DCSガス、BTBASガスをウエハ200の中央部まで効率的に供給できるようになる。その結果、ウエハ200上に形成されるSiON膜のウエハ200面内の膜厚均一性や膜質均一性を向上させることができるようになる。
<第2の実施形態>
上述したように、ウエハ200上にシリコン酸化膜を形成すると、シリコン酸化膜が有する膜ストレスによって、レジストパターンが応力を受け、変形したり倒壊したりしてしまうことがあった。そこで本実施形態では、ウエハ200上に形成する薄膜の膜ストレスを低減させることによって、係る課題を解決するようにしている。
具体的には、処理室201内のウエハ200に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して窒化ガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、ウエハ200上に、所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成することで、係る課題を解決するようにしている。なお、ここで所定回数行うとは、1回もしくは複数回行うこと、すなわち、1回以上行うことを意味する。
以下、本実施形態の成膜シーケンスを、図6、図7を用いて具体的に説明する。図6は、本実施形態における成膜フローを示す図である。図7は、本実施形態の成膜シーケンスにおけるガス供給のタイミングを示す図である。なお、ここでは、処理室201内のウエハ200に対して原料ガスとしてアミノシラン系原料ガスであるBTBASガスを供給する工程と、窒化ガスとしてアンモニア(NH)ガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して酸化ガスとして酸素(O)ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数(N回)行うことで、ウエハ200上に、シリコン、窒素および酸素を含むシリコン酸窒化膜(SiON膜)を形成する例について説明する。
(ウエハチャージ〜圧力及び温度調整)
ウエハチャージ、ボートロード、圧力調整及び温度調整については、上述の第1実施形態と同様の手順で行う。
〔SiON膜形成工程〕
その後、後述するステップ1c〜3cを含むサイクルを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数(N回)行うことにより、ウエハ200上にSiON膜を形成する。
(ステップ1c)
処理室201内のウエハ200に対してBTBASガスを上述のフラッシュフローにより供給し、ウエハ200上(レジストパターンを含む下地膜上)にシリコン含有層を形成する。その後、処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはシリコン含有層形成に寄与した後のBTBASガスを処理室201内から排除する。ステップ1cは、上述の第1実施形態のステップ1aと同様の手順および同様の条件で行うことができる。
(ステップ2c)
次に、処理室201内のウエハ200に対してプラズマで活性化させたNHガスを供給し、ウエハ200上に形成されたシリコン含有層を窒化して、Si、Nを含むシリコン窒化層(SiN層)へと改質させる。その後、処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはSiN層形成に寄与した後のNHガスを処理室201内から排除する。ステップ2cは、上述の第1実施形態のステップ2aと同様の手順および同様の条件で行うことができる。
(ステップ3c)
次に、処理室201内のウエハ200に対してプラズマで活性化させたOガスを供給し、ウエハ200上に形成されたSiN層を酸化して、Si、NおよびOを含むシリコン酸窒化層(SiON層)へと改質させる。その後、処理室201内を真空排気し、処理室201内に残留する未反応もしくはSiON層形成に寄与した後のOガスを処理室201内から排除する。ステップ3cは、上述の第1実施形態のステップ2bと同様の手順および同様の条件で行うことができる。
上述したステップ1c〜3cを含むサイクルを所定回数(N回)行うことにより、ウエハ200上に、Si、NおよびOを含む薄膜であるSiON膜を成膜することができる。なお、上述のサイクルは、複数回繰り返すのが好ましい。すなわち、1サイクルあたりに形成するSiON層の厚さを所望の膜厚よりも小さくして、上述のサイクルを所望の膜厚になるまで複数回繰り返すのが好ましい。
なお、ステップ1c〜3cを含むサイクルを複数回繰り返す際、ステップ2cやステップ3cを所定の頻度で間引くようにしても良い。例えば、SiON膜の形成初期においては、ステップ3cを所定の頻度で間引くことにより、O成分の含有量の比較的少ないSiON層(或いはO成分を含まないSiN層)を形成するようにしてもよい。また、SiON膜の形成中期〜後期においては、ステップ2cを所定の頻度で間引くことにより、N成分の含有量の少ないSiON層(或いはN成分を含まないSiO層)を形成するようにしてもよい。
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、ウエハ200上にSiO膜を形成するのではなく、SiO膜中にN成分が添加されたSiON膜を形成することで、ウエハ200上に予め形成されているレジストパターン(下地膜の一部)の変形や倒壊等を抑制できるようになる。これは、N成分が添加されたSiON膜は、SiO膜に比べて膜ストレスが少なく、レジストパターンに加わる応力が小さくなるためである。
(b)本実施形態によれば、ステップ1c〜3cを含むサイクルを複数回繰り返す際、ステップ2cやステップ3cを所定の頻度で間引くことにより、SiON膜の組成をその厚さ方向に渡り緻密に制御することが可能となる。例えば、SiON膜の形成初期においては、ステップ3cを所定の頻度で間引くことにより、SiON膜の下層を、O成分の含有量の少ないSiON層(或いはSiN層)とすることができる。また、SiON膜の形成中期〜後期においては、ステップ2cを所定の頻度で間引くことにより、SiON膜の中層〜上層を、N成分の含有量の少ないSiON層(或いはSiO層)とすることができる。このように、SiON膜のうちレジストパターンに近接する層(下層)中のN成分を増やした場合、レジストパターンに加わる応力を一層低減させることができ、レジストパターンの変形や倒壊等をさらに抑制できるようになる。また、SiON膜の形成初期においてステップ3cを所定の頻度で間引くことにより、レジストパターンに対する酸化ガス(O ガス)の供給量を低減させることができ、レジストパターンの酸化や揮発等をさらに抑制できるようになる。
(c)本実施形態によれば、NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(NH )を用いることで、ウエハ200の温度を例えば常温〜200℃の範囲内の低温とした場合であっても、シリコン含有層をSiN層へと改質させることができる。このような低温領域でSiN層を形成することにより、ウエハ200上に形成されているレジストパターンの酸化や揮発等を抑制できるようになる。
(d)本実施形態によれば、Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(O )を用いることで、ウエハ200の温度を例えば常温〜200℃の範囲内の低温とした場合であっても、シリコン含有層をSiO層へと改質させることができる。このような低温領域でSiO層を形成することにより、ウエハ200上に形成されているレジストパターンの酸化や揮発等を抑制できるようになる。
(e)本実施形態によれば、ステップ1c〜3cを含むサイクルを所定回数行うようにしている。このようなガス供給シーケンスによる成膜処理を行うことで、SiON膜の段差被覆性、ウエハ200面内の膜厚均一性及びウエハ200間の膜厚均一性をそれぞれ向上させることができるようになる。
(f)本実施形態によれば、NHガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(NH )を用いてSiN層を形成することにより、SiN層中の不純物(特にC成分)の濃度を低減させることが可能となる。また、Oガスをプラズマ励起することにより得られた活性種(O )を用いてSiON層を形成することにより、SiON層中の不純物(特にC成分)濃度を低減させることが可能となる。これにより、SiON膜の膜質を向上させることが可能となる。
(e)本実施形態によれば、ステップ1cでBTBASガスをフラッシュフローにより供給しているので、BTBASガスをウエハ200の中央部まで効率的に供給できるようになる。その結果、ウエハ200上に形成されるSiON膜のウエハ200面内の膜厚均一性や膜質均一性を向上させることができるようになる。
(変形例)
なお、本実施形態は、例えば図8、図9に示すように変形することが可能である。
図8は、本実施形態における成膜フローの変形例を示す図である。図9は、本実施形態の成膜シーケンスにおけるガス供給のタイミングの変形例を示す図である。ここでは、処理室201内のウエハ200に対して原料ガスとしてアミノシラン系原料ガスであるBTBASガスを供給する工程と、窒化ガスとしてアンモニア(NH)ガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して原料ガスとしBTBASガスを供給する工程と、処理室201内のウエハ200に対して酸化ガスとして酸素(O)ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数(N回)行うことで、ウエハ200上に、シリコン、窒素および酸素を含むシリコン酸窒化膜(SiON膜)を形成する例について示している。
本変形例では、ステップ1d〜ステップ4dを含むサイクルを1サイクルとしてこのサイクルを所定回数(N回)行うことで、ウエハ200上に、Si、NおよびOを含むSiON膜を形成する。ステップ1d及びステップ3dは、上述の第1実施形態のステップ1aと同様の手順および同様の条件で行うことができる。ステップ2dは、上述の第1実施形態のステップ2aと同様の手順および同様の条件で行うことができる。ステップ4dは、上述の第1実施形態のステップ2bと同様の手順および同様の条件で行うことができる。
本変形例でも、サイクルを複数回繰り返す際、ステップ2dやステップ4dを所定の頻度で間引くようにしても良い。例えば、SiON膜の形成初期においては、ステップ3d及びステップ4dを所定の頻度で間引くことにより、O成分の含有量の少ないSiON層(或いはSiN層)を形成するようにしてもよい。また、SiON膜の形成中期〜後期においては、ステップ1d及びステップ2dを所定の頻度で間引くことにより、N成分の含有量の少ないSiON層(或いはSiO層)を形成するようにしてもよい。
本変形例においても、図6、図7に示す成膜シーケンスと同様の効果を奏する。
<本発明の第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態では、上述した第1実施形態と第2実施形態との組み合わせによりSiON膜を形成する。すなわち、第1実施形態の成膜フローによりウエハ200上に第1の層としてのSiN層を形成した後、第2実施形態の成膜フローによりSiN層上に第2の層としてのSiON層を形成する。具体的には、第1実施形態のステップ1a及びステップ2aを交互に所定回数(m回)行うことでウエハ200上にSiN層を形成した後、第2実施形態のステップ1c〜3c(或いはステップ1d〜4d)を含むサイクルを所定回数(n回)行うことでSiN層上にSiON層を形成する。これにより、ウエハ200上にSi、NおよびOを含む薄膜であるSiON膜を成膜する。なお、本実施形態においても、サイクルを複数回繰り返してSiON層を形成する際、ステップ2cやステップ3c(或いはステップ2dやステップ4d)を所定の頻度で間引くようにしてもよい。
本変形例によれば、上述の第1実施形態の効果及び第2実施形態の効果を同時に奏する。すなわち、SiO層を形成する前に形成されたSiN層が、レジストパターンに対する酸化ガス(O ガス)の供給を抑制する(ブロックする)ことで、レジストパターンの酸化や揮発を抑制できるようになる。また、SiN層上に、膜ストレスの少ないSiON層を形成することで、レジストパターンに加わる応力を小さくすることができ、レジストパターンの変形や倒壊等を抑制できるようになる。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施の形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の第1実施形態では、SiN層形成工程とSiO層形成工程とで異なる種類の原料ガス(DCSガス、BTBASガス)を用いる例について説明したが、本発明は係る形態に限定されず、同じ種類の原料ガスを用いるようにしてもよい。また、例えば、SiN層形成工程では原料ガスとしてBTBASガスを用い、他方の工程では、原料ガスとして、BTBASガス以外のアミノシラン系原料ガスや、クロロシラン系原料ガスやフルオロシラン系原料ガス等のハロゲン系のリガンドを持つシラン系原料ガスや、無機原料を気化させたシラン系ガス等を用いてもよい。原料ガスの種類は、窒化や酸化の処理条件に合わせて、適切なものを適宜選択すればよい。第2実施形態でも同様に、ステップ1c〜3c(或いはステップ1d〜4d)を含むサイクルを繰り返す途中で、原料ガスの種類を切り替えるようにしてもよい。第3実施形態でも同様に、SiN層形成工程とSiON層形成工程とで異なる原料ガスを用いるようにしてもよい。
上述の各実施形態や各変形例の手法により形成したシリコン絶縁膜を、サイドウォールスペーサとして使用することにより、リーク電流が少なく、加工性に優れたデバイス形成技術を提供することが可能となる。
また、上述の各実施形態や各変形例の手法により形成したシリコン絶縁膜を、エッチストッパーとして使用することにより、加工性に優れたデバイス形成技術を提供することが可能となる。
また、上述の実施形態では、酸窒化膜として、半導体元素であるシリコンを含むシリコン系絶縁膜(SiON膜)を形成する例について説明したが、本発明は、例えばチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)等の金属元素を含む金属系薄膜を形成する場合にも適用することができる。すなわち、本発明は、例えば、チタン酸窒化膜(TiON膜)、ジルコニウム酸窒化膜(ZrON膜)、ハフニウム酸窒化膜(HfON膜)、タンタル酸窒化膜(TaON膜)、アルミニウム酸窒化膜(AlON膜)、モリブデン酸窒化膜(MoON膜)等の金属酸窒化膜を形成する場合にも好適に適用することができる。
この場合、上述の実施形態におけるシラン系原料ガスの代わりに、金属元素を含む原料ガスを用い、上述の実施形態と同様なシーケンスにより成膜を行うことができる。
例えば、Tiを含む金属系薄膜(TiON膜)を形成する場合は、原料ガスとして、テトラキスジメチルアミノチタン(Ti[N(CH、略称:TDMAT)等のTiおよびアミノ基を含むガスや、チタニウムテトラクロライド(TiCl)等のTiおよびクロロ基を含むガスや、チタニウムテトラフルオライド(TiF)等のTiおよびフルオロ基を含むガスを用いることができる。窒化ガス、酸化ガスとしては、上述の実施形態と同様なガスを用いることができる。なお、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
また例えば、Zrを含む金属系薄膜(ZrON膜)を形成する場合は、原料ガスとして、テトラキスジメチルアミノジルコニウム(Zr[N(CH、略称:TDMAZ)、テトラキスエチルメチルアミノジルコニウム(Zr[N(CH)CHCH、略称:TEMAZ)等のZrおよびアミノ基を含むガスや、ジルコニウムテトラクロライド(ZrCl)等のZrおよびクロロ基を含むガスや、ジルコニウムテトラフルオライド(ZrF)等のZrおよびフルオロ基を含むガスを用いることができる。窒化ガス、酸化ガスとしては、上述の実施形態と同様なガスを用いることができる。なお、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
また例えば、Hfを含む金属系薄膜(HfON膜)を形成する場合は、原料ガスとして、テトラキスジメチルアミノハフニウム(Hf[N(CH、略称:TDMAHf)、テトラキスエチルメチルアミノハフニウム(Hf[N(CH)CHCH、略称:TEMAHf)等のHfおよびアミノ基を含むガスや、ハフニウムテトラクロライド(HfCl)等のHfおよびクロロ基を含むガスや、ハフニウムテトラフルオライド(HfF)等のHfおよびフルオロ基を含むガスを用いることができる。窒化ガス、酸化ガスとしては、上述の実施形態と同様なガスを用いることができる。なお、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
また例えば、Taを含む金属系薄膜(TaON膜)を形成する場合は、原料ガスとして、トリスジエチルアミノターシャリーブチルイミノタンタル(Ta[N(C[=NC(CH]、略称:TBTDET)、トリスエチルメチルアミノターシャリーブチルイミノタンタル(Ta[NC(CH][N(C)CH)、略称TBTEMT)等のTaおよびアミノ基を含むガスや、タンタルペンタクロライド(TaCl)等のTaおよびクロロ基を含むガスや、タンタルペンタフルオライド(TaF)等のTaおよびフルオロ基を含むガスを用いることができる。窒化ガス、酸化ガスとしては、上述の実施形態と同様なガスを用いることができる。なお、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
また例えば、Alを含む金属系薄膜(AlON膜)を形成する場合は、原料ガスとして、トリメチルアルミニウム(Al(CH、略称:TMA)等のAlおよびアミノ基を含むガスや、アルミニウムトリクロライド(AlCl)等のAlおよびクロロ基を含むガスや、アルミニウムトリフルオライド(AlF)等のAlおよびフルオロ基を含むガスを用いることができる。窒化ガス、酸化ガスとしては、上述の実施形態と同様なガスを用いることができる。なお、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
また例えば、Moを含む金属系薄膜(MoON膜)を形成する場合は、原料ガスとして、モリブデンペンタクロライド(MoCl)等のMoおよびクロロ基を含むガスや、モリブデンペンタフルオライド(MoF)等のMoおよびフルオロ基を含むガスを用いることができる。窒化ガス、酸化ガスとしては、上述の実施形態と同様なガスを用いることができる。なお、このときの処理条件は、例えば上述の実施形態と同様な処理条件とすることができる。
また、上述の実施形態では、一度に複数枚の基板を処理するバッチ式の基板処理装置を用いて薄膜を成膜する例について説明したが、本発明はこれに限定されず、一度に1枚または数枚の基板を処理する枚葉式の基板処理装置を用いて薄膜を成膜する場合にも、好適に適用できる。
また、上述の各実施形態や各変形例や各応用例等は、適宜組み合わせて用いることができる。
また、本発明は、例えば、既存の基板処理装置のプロセスレシピを変更することでも実現できる。プロセスレシピを変更する場合は、本発明に係るプロセスレシピを電気通信回線や当該プロセスレシピを記録した記録媒体を介して既存の基板処理装置にインストールしたり、また、既存の基板処理装置の入出力装置を操作し、そのプロセスレシピ自体を本発明に係るプロセスレシピに変更することも可能である。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
(付記1)
本発明の一態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
半導体装置の製造方法が提供される。
(付記2)
付記1の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記第1の層を形成する工程では、
前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記窒化ガスを供給する工程と、を交互に所定回数(m回)行う。
(付記3)
付記1又は2の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記第2の層を形成する工程では、
前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記酸化ガスを供給する工程と、を交互に所定回数(n回)行う。
(付記4)
付記1又は2の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記第2の層を形成する工程では、
前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記窒化ガスを供給する工程と、前記酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数(n回)行う。
(付記5)
付記1又は2の半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記第2の層を形成する工程では、
前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記窒化ガスを供給する工程と、前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数(n回)行う。
(付記6)
付記1乃至5のいずれかの半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記第1の層の厚さを、0.5nm以上5.0nm以下の厚さとする。
(付記7)
本発明の他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
半導体装置の製造方法が提供される。
(付記8)
本発明のさらに他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
半導体装置の製造方法が提供される。
(付記9)
付記1乃至8のいずれかの半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記薄膜を形成する際の前記基板の温度を200℃以下の温度とする。
(付記10)
付記1乃至9のいずれかの半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記窒化ガスを供給する工程では、プラズマにより活性化した前記窒化ガスを前記基板に対して供給する。
(付記11)
付記1乃至10のいずれかの半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記酸化ガスを供給する工程では、プラズマにより活性化した前記酸化ガスを前記基板に対して供給する。
(付記12)
付記1乃至11のいずれかの半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記所定元素は、半導体元素または金属元素を含む。
(付記13)
付記1乃至11のいずれかの半導体装置の製造方法であって、好ましくは、
前記所定元素は、シリコン元素を含む。
(付記14)
本発明のさらに他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
基板処理方法が提供される。
(付記15)
本発明のさらに他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
基板処理装置が提供される。
(付記16)
本発明のさらに他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
基板処理装置が提供される。
(付記17)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に所定元素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
前記処理室内に窒化ガスを供給する窒化ガス供給系と、
前記処理室内に酸化ガスを供給する酸化ガス供給系と、を有し、
前記処理室内の基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記窒化ガスを供給する処理と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する処理と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記酸化ガスを供給する処理と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する処理と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成するように、前記原料ガス供給系、前記窒化ガス供給系および前記酸化ガス供給系を制御する制御部を有する
基板処理装置が提供される。
(付記18)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に所定元素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
前記処理室内に窒化ガスを供給する窒化ガス供給系と、
前記処理室内に酸化ガスを供給する酸化ガス供給系と、を有し、
前記処理室内の基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する処理と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成するように、前記原料ガス供給系、前記窒化ガス供給系および前記酸化ガス供給系を制御する制御部を有する
基板処理装置が提供される。
(付記19)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板を処理する処理室と、
前記処理室内に所定元素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
前記処理室内に窒化ガスを供給する窒化ガス供給系と、
前記処理室内に酸化ガスを供給する酸化ガス供給系と、を有し、
前記処理室内の基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する処理と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成するように、前記原料ガス供給系、前記窒化ガス供給系および前記酸化ガス供給系を制御する制御部を有する
基板処理装置が提供される。
(付記20)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板処理装置の処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する手順と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
(付記21)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板処理装置の処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する手順と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
(付記22)
本発明のさらに他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
(付記23)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板処理装置の処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する手順と、
を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
(付記24)
本発明のさらに他の態様によれば、
基板処理装置の処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する手順と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
(付記25)
本発明のさらに他の態様によれば、
処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、
前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を含むサイクルを所定回数行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
200 ウエハ(基板)
201 処理室
280 コントローラ(制御部)
301 原料ガス供給系
302 窒化ガス供給系
303 酸化ガス供給系
501 第1不活性ガス供給系
502 第2不活性ガス供給系
503 第3不活性ガス供給系

Claims (4)

  1. 処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、
    前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、
    を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する工程と、
    前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する工程と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する工程と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する工程と、
    を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する
    ことを特徴とする基板処理方法。
  3. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室内に所定元素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給系と、
    前記処理室内に窒化ガスを供給する窒化ガス供給系と、
    前記処理室内に酸化ガスを供給する酸化ガス供給系と、を有し、
    前記処理室内の基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記窒化ガスを供給する処理と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する処理と、
    前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する処理と、前記処理室内の前記基板に対して前記酸化ガスを供給する処理と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する処理と、
    を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成するように、前記原料ガス供給系、前記窒化ガス供給系および前記酸化ガス供給系を制御する制御部を有する
    ことを特徴とする基板処理装置。
  4. 基板処理装置の処理室内の基板に対して所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して窒化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記基板上に、前記所定元素および窒素を含む第1の層を形成する手順と、
    前記処理室内の前記基板に対して前記所定元素を含む原料ガスを供給する手順と、前記処理室内の前記基板に対して酸化ガスを供給する手順と、を行うことで、前記第1の層上に、前記所定元素および酸素を含む第2の層を形成する手順と、
    を行うことで、前記基板上に、前記所定元素、窒素および酸素を含む薄膜を形成する手順をコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
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