JP2014174374A - 感光性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化物によるパターン等の形状精度に優れるとともに、低誘電特性を発揮することができる感光性樹脂組成物及びその硬化物を提供する。
【解決手段】感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性の感光性共重合樹脂(A)と、アルカリ可溶性の樹脂(B)と、脂環式エポキシ基を含む化合物(C)とを必須成分として含有する。感光性共重合樹脂(A)は、側鎖にマレイミド構造を有する(メタ)アクリレート構成単位を含んでいる。樹脂(B)は、特定のシランカップリング剤及びポリジメチルシロキサンの少なくとも一方から誘導される構成単位を含んでいる。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化物が電気絶縁性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性等に優れ、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等として好適に利用することができる感光性樹脂組成物及びその硬化物に関する。
近年、電子材料分野においては、半導体デバイスの高集積化、高速化、高性能化が進むに伴って、半導体集積回路の配線間抵抗の増大や電気容量の増大による遅延時間が大きな問題となってきている。この遅延時間を短縮し、半導体デバイスをより高速化させるためには、低誘電率の電気絶縁膜を回路に用いることが必要である。
半導体用の層間絶縁膜としては、CVD法(化学蒸着法)等で作製した酸化膜(SiOx膜)が主に使用されている。しかし、酸化膜等の無機絶縁膜は誘電率が高いため、半導体の高速化、高性能化に対応するのが困難である。そこで、低誘電率を示す層間絶縁膜の材料として、感光性樹脂等の有機材料の適用が検討されている。
この種の感光性樹脂組成物が特許文献1に開示されている。当該感光性樹脂組成物は、カルボキシル基を有する構成単位及び水酸基を有する構成単位が(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート化合物と反応して形成された共重合樹脂と、多官能光重合性アクリレートと、エポキシ樹脂と、開始剤とから構成されている。この感光性樹脂組成物によれば、硬化性、アルカリ可溶性及び塗膜性に優れている。
また、感光性パターン形成用硬化性樹脂組成物が特許文献2に開示されている。その感光性パターン形成用硬化性樹脂組成物は、(a)環状イミド基を備えた構成単位と、酸性官能基を備えた構成単位と、エチレン性不飽和結合を備えた構成単位とが結合されたイミド基含有共重合体、及び(b)メルカプト基を2個以上有する化合物を必須成分として含有するものである。この感光性パターン形成用硬化性樹脂組成物によれば、アルカリ可溶性と硬化性とを自由に調節できるとともに、少ない露光量で速やかに硬化させることができる。
特開2000−105456号公報 特開2003−302759号公報
前記特許文献1に記載の感光性樹脂組成物は、その実施例において、感光性基は主骨格に存在する2−ヒドロキシエチルメタクリレート由来の水酸基と、2−メタクリロイルエチルイソシアネート由来のイソシアネート基とを反応させることにより得られている。しかしながら、このようにして得られた感光性組成物の構造では極性が高くなり、その結果誘電率が高くなるという問題があった。
一方、特許文献2に記載の感光性樹脂組成物では、感光性基として構造上低誘電率となる3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドを用いているが、その実施例によるとクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を使用しているため、誘電率が高くなるものと考えられる。さらに、三員環エーテル構造のエポキシ樹脂は反応性が乏しいので、未硬化のエポキシ樹脂成分がパターン形成に悪影響を及ぼすことが考えられる。その上、実施例2に示されているように、エポキシ樹脂を硬化させるためにイミダゾールのような塩基性触媒を用いると、極性が上がってしまい、誘電率がさらに高くなるものと考えられる。
そこで本発明の目的とするところは、硬化物によるパターン等の形状精度に優れるとともに、低誘電特性を発揮することができる感光性樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の感光性樹脂組成物は、下記の式(1)で表される構成単位を含むアルカリ可溶性の感光性樹脂(A)と、下記の式(2)で表されるシランカップリング剤及び式(3)で表されるポリジメチルシロキサンの少なくとも一方から誘導される構成単位を含むアルカリ可溶性の樹脂(B)と、脂環式エポキシ基を含む化合物(C)とを必須成分として含有することを特徴とする。
但し、式(1)中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数1〜4のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数1〜4のアルキル基であるか、又はそれらが一つとなって炭素環を形成する基である。
但し、式(2)中、Xはビニル基、スチリル基又は(メタ)アクリロイル基であり、R5はメチル基又はエチル基、aは0〜3の整数、bは1〜3の整数である。
但し、式(3)中、R6は水素原子又はメチル基、cは5〜600の整数である。
請求項2に記載の発明の感光性樹脂組成物は、請求項1に係る発明において、前記式(1)において、R3及びR4は、それらが一つとなって炭素環を形成する基であり、その炭素環の炭素数は2〜8であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明の感光性樹脂組成物は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記式(1)において、R2は炭素数1〜3のアルキレン基であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明の感光性樹脂組成物は、請求項1から請求項3のいずれか1項に係る発明において、前記式(2)において、bは2又は3であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明の感光性樹脂組成物は、請求項1から請求項4のいずれか1項に係る発明において、さらに架橋剤を含有するものである。
請求項6に記載の発明の感光性樹脂組成物の硬化物は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を活性エネルギー線により硬化させてなることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性の感光性樹脂(A)と、アルカリ可溶性の樹脂(B)と、脂環式エポキシ基を含む化合物(C)とを必須成分として含有する。感光性樹脂(A)は、前記式(1)で表される構成単位を含み、樹脂(B)は、前記式(2)で表されるシランカップリング剤及び式(3)で表されるポリジメチルシロキサンの少なくとも一方から誘導される構成単位を含んでいる。
このため、感光性樹脂(A)中には環状イミド基で表される感光性基を有し、紫外線等の照射により感光性樹脂組成物を速やかに硬化に導くことができ、所望形状のパターンを形成することができる。また、樹脂(B)中にシランカップリング剤が含まれることにより感光性樹脂組成物の硬化物の耐熱性等を向上させることができ、ポリジメチルシロキサンが含まれることにより、硬化物の耐水性等を向上させることができる。加えて、感光性樹脂組成物には、重合性の良い脂環式エポキシ基を含む化合物(C)が含まれていることから、その化合物(C)が自己重合して重合物が形成される。
また、感光性樹脂(A)中の式(1)で表される構成単位は環状イミド基を有すると同時に、化合物(C)は脂環式エポキシ基を有していることから、低誘電性を発現することができる。
従って、本発明の感光性樹脂組成物によれば、硬化物によるパターン等の形状精度に優れるとともに、低誘電特性を発揮することができるという効果を奏する。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性の感光性樹脂(A)と、アルカリ可溶性の樹脂(B)と、脂環式エポキシ基を含む化合物(C)とを必須成分として含有する。感光性樹脂(A)は、下記式(1)で表される構成単位(重合単位)を含有している。樹脂(B)は、下記式(2)で表されるシランカップリング剤及び式(3)で表されるポリジメチルシロキサンから誘導される構成単位(重合単位)を含有している。
但し、式(1)中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数1〜4のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数1〜4のアルキル基であるか、又はそれらが一つとなって炭素環を形成する基である。
但し、式(2)中、Xはビニル基、スチリル基又は(メタ)アクリロイル基であり、R5はメチル基又はエチル基、aは0〜3の整数、bは1〜3の整数である。
但し、式(3)中、R6は水素原子又はメチル基、cは5〜600の整数である。
この感光性樹脂組成物は、紫外線等の活性エネルギー線により硬化して硬化物となり、その硬化物には例えば半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜等におけるホールパターン、レリーフパターン等のパターンが形成される。
次に、前記感光性樹脂組成物を構成する各成分について順に説明する。
<アルカリ可溶性の感光性樹脂(A)>
この感光性樹脂(A)は、前記式(1)で表される構成単位を形成するモノマー、酸モノマー及びその他のモノマーが共重合されて形成される。この共重合は、通常ランダム共重合である。
〔式(1)で表される構成単位〕
前記式(1)で表される構成単位は、環状イミド基で表される感光性基を有し、紫外線等の活性エネルギー線照射により感光性樹脂組成物を迅速に硬化させ、例えばパターンの形成を良好に行う機能を発現する。この式(1)で表される構成単位を形成する化合物としては、式(1)を形成できれば特に制限されない。
前記R1は水素原子又はメチル基である。R2は炭素数1〜6のアルキレン基である。このR2が炭素数6を超えるアルキレン基の場合には、式(1)の構成単位を形成するモノマーの共重合性が低下し、感光性や低誘電特性が悪化する。このR2は、式(1)の構成単位を形成するモノマーの共重合性と、環状イミド基に基づく感光性及び低誘電特性とをバランス良く発現するために、炭素数1〜3のアルキレン基であることが好ましい。
3及びR4は、それぞれ独立した炭素数1〜4のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数1〜4のアルキル基であるか、或いはそれぞれが一つとなって炭素環を形成する基である。R3及びR4のどちらか一方が水素原子である場合、感光性樹脂(A)を合成する際にマレイミドのC=C部位がラジカル重合しやすくなり、感光性が低下するおそれがある。このような化合物としては、例えばN-アクリロイルキシエチル3,4,5,6テトラヒト゛ロフタルイミト゛、N-メタクリロイルキシエチル3,4,5,6テトラヒト゛ロフタルイミト゛、N-アクリロイルキシエチルシ゛メチルマレイミト゛、N-メタクリロイルキシエチルシ゛メチルマレイミト゛等が挙げられる。
さらに、R3とR4はそれぞれが一つの環となって形成される基であり、2≦R3+R4≦8である。環構造を形成することにより、さらに熱に対するC=C部位の安定性が向上する。また、2≦R3+R4≦8の範囲であることにより、他のモノマーとの共重合性が保たれる。このような化合物としては、例えばN-アクリロイルキシエチル3,4,5,6テトラヒト゛ロフタルイミト゛、N-メタクリロイルキシエチル3,4,5,6テトラヒト゛ロフタルイミト゛等が挙げられる。
感光性樹脂(A)中の式(1)で表される構成単位の含有量は、5〜55質量%が好ましく、10〜50質量%がさらに好ましい。この含有量が5質量%未満の場合には、光硬化性能が不十分となり、アルカリ現像時に溶けやすくなってしまい、パターンを綺麗に描けなくなる。その一方、55質量%を超える場合には、逆に光硬化性が良すぎてアルカリ現像時に溶け難くなってしまい、やはりパターンを綺麗に描けなくなる。
〔感光性樹脂(A)をアルカリ可溶性にする酸モノマーから誘導される構成単位〕
感光性樹脂(A)には、アルカリ可溶性を付与するための酸モノマーから誘導される構成単位が導入される。この酸モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒト゛ロフタル酸、ω-カルホ゛キシホ゜リカフ゜ロラクトンモノ(メタ)アクリレート等のカルボン酸を含んだモノマー、ヒト゛ロキシスチレン等のフェノールを含んだモノマー、4-スチレンスルホン酸等のスルホン酸を含んだモノマー、2-(メタ)アクリロイロキシエチルアシット゛ホスフェート等のリン酸を含んだモノマー等が挙げられる。これらの中でも、カルボン酸を含んだモノマーを用いると綺麗なパターン形状が得られるため好ましい。さらに、(メタ)アクリル酸は共重合性が良いため特に好ましい。
感光性樹脂(A)中の酸モノマーから誘導される構成単位の含有量は、1〜15質量%が好ましい。この含有量が1質量%未満では、得られる硬化物に十分なアルカリ可溶性を付与することができず、綺麗なパターン形状が得られなくなる。一方、15質量%を超えると、アルカリ溶液に対する硬化物の溶解性が大きくなり過ぎて、パターン形状が悪くなる。
〔その他のモノマーから誘導される構成単位〕
感光性樹脂(A)には、その他のモノマーから誘導される構成単位が導入される。その他のモノマーは特に制限されず、例えばスチレン、α-メチルスチレン、tert-フ゛チルスチレン、o-ヒ゛ニルトルエン、m-ヒ゛ニルトルエン、p-ヒ゛ニルトルエン、p-クロロスチレン、o-メトキシスチレン、m-メトキシスチレン、p-メトキシスチレン、o-ヒ゛ニルヘ゛ンシ゛ルメチルエーテル、m-ヒ゛ニルヘ゛ンシ゛ルメチルエーテル、p-ヒ゛ニルヘ゛ンシ゛ルメチルエーテル、o-ヒ゛ニルヘ゛ンシ゛ルク゛リシシ゛ルエーテル、m-ヒ゛ニルヘ゛ンシ゛ルク゛リシシ゛ルエーテル、及びp-ヒ゛ニルヘ゛ンシ゛ルク゛リシシ゛ルエーテル等の芳香族ビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-フ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、i-フ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、n-フ゛チル(メタ)アクリレート、i-フ゛チル(メタ)アクリレート、sec-フ゛チル(メタ)アクリレート、t-フ゛チル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、i-ノニル(メタ)アクリレート、n-テ゛シル(メタ)アクリレート、i-テ゛シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリテ゛シル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、n-ステアリル(メタ)アクリレート、i-ステアリル(メタ)アクリレート、ヘ゛ヘニル(メタ)アクリレート、2-ヒト゛ロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、3-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、 2-ヒト゛ロキシフ゛チル(メタ)アクリレート、3-ヒト゛ロキシフ゛チル(メタ)アクリレート、4-ヒト゛ロキシフ゛チル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、テトラヒト゛ロフリフリル(メタ)アクリレート、イソホ゛ルニル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アタ゛マンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アタ゛マンチル(メタ)アクリレート及び2-イソフ゜ロヒ゜ル-2-アタ゛マンチル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シ゛エチレンク゛リコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレンク゛リコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、シ゛フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、イソホ゛ルニル(メタ)アクリレート、2-ヒト゛ロキシ-3-フェノキシフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、ク゛リセロール(メタ)アクリレート、2-アミノエチル(メタ)アクリレート、2-シ゛メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2-アミノフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、2-シ゛メチルアミノフ゜ロヒ゜ルアクリレート、3-アミノフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、3-シ゛メチ ルアミノフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、ク゛リシシ゛ル(メタ)アクリレート、2,2,2-トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3-テトラフロロフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3-ヘ゜ンタフロロフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4-ヘキサフロロフ゛チル(メタ)アクリレート、2-(ハ゜ーフロロフ゛チル)エチル(メタ)アクリレート、3-ハ゜ーフロロフ゛チル-2-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、2-(ハ゜ーフロロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、3-ハ゜ーフロロヘキシル-2-ヒト゛ロキシフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H-テトラフロロフ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H-オクタフロロヘ゜ンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H-ト゛テ゛カフロロヘフ゜チル(メタ)アクリレート、ハ゜ーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル等が挙げられる。
これらの中でも、スチレン、α-メチルスチレン、tert-フ゛チルスチレン、o-ヒ゛ニルトルエン、m-ヒ゛ニルトルエン、p-ヒ゛ニルトルエン等の芳香族炭化水素ビニル化合物、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-フ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、i-フ゜ロヒ゜ル(メタ)アクリレート、n-フ゛チル(メタ)アクリレート、i-フ゛チル(メタ)アクリレート、sec-フ゛チル(メタ)アクリレート、t-フ゛チル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、i-ノニル(メタ)アクリレート、n-テ゛シル(メタ)アクリレート、i-テ゛シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリテ゛シル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、n-ステアリル(メタ)アクリレート、i-ステアリル(メタ)アクリレート、ヘ゛ヘニル(メタ)アクリレート等の脂肪族炭化水素(メタ)アクリレート化合物、ヘ゛ンシ゛ル(メタ)アクリレート等の芳香族炭化水素(メタ)アクリレート化合物、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソホ゛ルニル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アタ゛マンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アタ゛マンチル(メタ)アクリレート及び2-イソフ゜ロヒ゜ル-2-アタ゛マンチル(メタ)アクリレート等の脂環族炭化水素(メタ)アクリレート化合物が好ましい。このような、ラジカル重合性の不飽和二重結合以外にヘテロ原子を持たないものは、一般的に極性が小さくなりやすく、硬化物の誘電率を低下させるものと考えられる。
その他のモノマーは1種であっても、複数種の組合せであっても良く、その他のモノマーから誘導される構成単位の含有量(質量%)は、以下の式より導かれる量であることが好ましい。
100−〔式(1)の構成単位の含有量+酸モノマーから誘導される構成単位の含有量〕
〔溶剤〕
溶剤は、感光性樹脂(A)の取扱い性を良好にし、粘度や保存安定性を調節するために適宜使用される。この溶剤として具体的には、後述する各溶剤が選択して用いられる。
<アルカリ可溶性の樹脂(B)>
樹脂(B)は、前記式(2)で表されるモノマー及び式(3)で表されるモノマーの少なくとも一方のモノマー、酸モノマー及びその他のモノマーが共重合されて形成される。この共重合は、通常ランダム共重合である。
〔式(2)で表されるシランカップリング剤から誘導される構成単位〕
樹脂(B)中の式(2)で表されるシランカップリング剤から誘導される構成単位は、得られる硬化物の物性として特に耐熱性を高める機能を発揮する。この式(2)で表されるシランカップリング剤としては、式(2)を形成できれば特に制限されないが、式(2)中のaは0〜3の整数であり、bは1〜3の整数である。aが3を超える場合には、他のモノマーとの相溶性が低下し、共重合性が悪くなる。また、bは2又は3であることが好ましい。bが1の場合、得られる硬化物の架橋密度が低くなり、十分な耐熱性が得られない。
前記シランカップリング剤としては、例えば3-(メタ)アクリロキシフ゜ロヒ゜ルメチルシ゛メトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシフ゜ロヒ゜ルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシフ゜ロヒ゜ルメチルシ゛エトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシフ゜ロヒ゜ルトリエトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン、ヒ゛ニルトリメトキシシラン、ヒ゛ニルトリエトキシシラン、ヒ゛ニルトリアセトキシシラン、アクリルトリメトキシシラン等、又はこれらをオリゴマー化或いはポリマー化した化合物が挙げられる。
樹脂(B)中の式(2)で表されるシランカップリング剤から誘導される構成単位の含有量は、1〜15質量%が好ましい。この含有量が1質量%未満では硬化物が十分な耐熱性を発揮できず、15質量%を超えると得られるパターンの形状が悪化する。
〔式(3)で表されるポリジメチルシロキサンから誘導される構成単位〕
樹脂(B)中の式(3)で表されるポリジメチルシロキサンから誘導される構成単位は、前記硬化物の物性として特に耐水性を向上させる機能を発揮する。この式(3)で表されるポリジメチルシロキサンとしては、式(3)を形成できれば特に制限されないが、式(3)中のcは5≦c≦600の範囲内である。このcが5未満の場合、シリコーン鎖が短すぎることから、硬化物は十分な耐水性を発現できない。一方、cが600を超える場合、前記ポリジメチルシロキサンと他のモノマーとの溶解性が悪くなり、要求性能を満たす共重合物が得られ難くなる。
このようなポリジメチルシロキサンとしては、例えばJNC(株)製のサイラフ゜レーンFM-0711、サイラフ゜レーンFM-0721、サイラフ゜レーンFM-0725、東亞合成(株)製のAK-5、AK-30、AK-32等が挙げられる。
樹脂(B)中の式(3)で表されるポリジメチルシロキサンから誘導される構成単位の含有量は、1〜15質量%が好ましい。この含有量が1質量%未満では硬化物が十分な耐水性を発揮できず、15質量%を超えると硬化物によるパターンの形状が悪化する傾向を示す。
前記酸モノマー、その他のモノマー及び溶剤は、感光性樹脂(A)の欄で述べたものと同様である。
なお、その他のモノマーから誘導される構成単位の含有量(質量%)は、以下の式より導かれる量であることが好ましい。
100−〔式(2)の化合物から誘導される構成単位の含有量+式(3)の化合物から誘導される構成単位の含有量+酸モノマーから誘導される構成単位の含有量〕
<脂環式エポキシ基を含む化合物(C)>
脂環式エポキシ基を含む化合物(脂環式エポキシ化合物ともいう)(C)は、紫外線等の活性エネルギー線の照射によりカチオン重合し、感光性樹脂組成物の硬化物によるパターン形成を良好にするとともに、硬化物を低誘電率化するものである。この脂環式エポキシ化合物の具体例としては、1,2-エホ゜キシ-4-ヒ゛ニルシクロヘキサン、3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート、2-(3,4-エホ゜キシシクロヘキシル-5,5-スヒ゜ロ-3,4-エホ゜キシ)シクロヘキサン-メタ-シ゛オキサン、ヒ゛ス (3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル)アシ゛ヘ゜ート、ヒ゛ス(3,4-エホ゜キシ-6-メチルシクロヘキシルメチル)アシ゛ヘ゜ート、3,4-エホ゜キシ-6-メ チルシクロヘキシル-3’,4’-エホ゜キシ-6’-メチルシクロヘキサンカルホ゛キシレート、ε-カフ゜ロラクトン変性3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル -3’,4’-エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート、トリメチルカフ゜ロラクトン変性3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エホ゜キシシク ロヘキサンカルホ゛キシレート、β-メチル-δ-ハ゛レロラクトン変性3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシ レート、メチレンヒ゛ス(3,4-エホ゜キシシクロヘキサン)、エチレンク゛リコールのシ゛(3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンヒ゛ス (3,4-エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート)、エホ゜キシシクロへキサヒト゛ロフタル酸シ゛オクチル、エホ゜キシシクロヘキサヒト゛ロフタル酸シ゛-2-エチ ルヘキシル、2,2-ヒ゛ス(ヒト゛ロキシメチル)-1-フ゛タノールの1,2-エホ゜キシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物、フ゛タンテトラカルホ゛ン酸 テトラ(3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル) 修飾ε-カフ゜ロラクトン、 1,2-エホ゜キシ-4-(2-メチルオキシラニル)-1-メチルシクロヘキサン、3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチルメタアクリレート又はオリゴマー化或いはポリマー化した化合物等が挙げられる。
これらの脂環式エポキシ化合物のうち、エポキシ当量(g/eq)が84〜215の範囲に含まれる化合物が好ましい。エポキシ当量が84を下回る場合には、感光性樹脂組成物のプリベーク時に脂環式エポキシ化合物が揮発する懸念がある。その一方、エポキシ当量が215を上回る場合には、硬化物の架橋密度が小さくなることから耐熱性等の物性が低下する。
エポキシ当量が84〜215の範囲内で特に好ましい脂環式エポキシ化合物は、1,2-エホ゜キシ-4-ヒ゛ニルシクロヘキサン、3,4-エホ゜キシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エホ゜キ シシクロヘキサンカルホ゛キシレート、ε-カフ゜ロラクトン変性 3',4'-エホ゜キシシクロヘキシルメチル 3,4-エホ゜キシシクロヘキサンカルホ゛キシレート、1,2-エホ゜キシ-4-(2-メチルオキシラニル)-1-メチルシクロヘキサン、及び2,2-ヒ゛ス(ヒト゛ロキシメチル)-1-フ゛タノールの1,2-エホ゜キシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物の含有量は、感光性樹脂(A)と樹脂(B)の合計量を100質量部とした場合、10〜150質量部が好ましく、30〜100質量部がさらに好ましい。この含有量が10質量部を下回る場合、硬化物は十分な低誘電特性を発揮できなくなる。一方、150質量部を上回る場合、相対的に感光性樹脂量が少なくなり過ぎるのでアルカリ現像時に溶け難くなってしまい、パターンが綺麗に描けなくなる。
<感光性樹脂組成物を構成する他の成分>
(架橋剤)
架橋剤は、光反応性を有する多官能モノマー又は多官能オリゴマーを意味する。この架橋剤は、感光性樹脂組成物の硬化物に架橋構造を形成し、耐熱性、耐水性等の物性を向上させる機能を発揮する。架橋剤の具体例としては、エチレンク゛リコールシ゛(メタ)アクリレート、シ゛シクロヘ゜ンテニルシ゛(メタ)アクリレート、トリエチレンク゛リコールシ゛アクリレート、テトラエチレンク゛リコールシ゛(メタ)アクリレート、トリシクロテ゛カンシ゛イルシ゛メチレンシ゛(メタ)アクリレート、トリス (2-ヒト゛ロキシエチル)イソシアヌレートシ゛(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒト゛ロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カフ゜ロラクトン変性トリス(2-ヒト゛ロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールフ゜ロハ゜ントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシト゛(以下、「EO」という)変性トリメチロールフ゜ロハ゜ントリ(メタ)アクリレート、フ゜ロヒ゜レンオキシト゛(以下、「PO」という)変性トリメチロールフ゜ロハ゜ントリ(メタ)アクリレート、トリフ゜ロヒ゜レンク゛リコールシ゛(メタ)アクリレート、ネオヘ゜ンチルク゛リコールシ゛(メタ)アクリレート、ヒ゛スフェノールAシ゛ク゛リシシ゛ルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加物、1,4-フ゛タンシ゛オールシ゛(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンシ゛オールシ゛(メタ)アクリレート、ヘ゜ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ヘ゜ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ホ゜リエステルシ゛(メタ)アクリレート、ホ゜リエチレンク゛リコールシ゛(メタ)アクリレート、シ゛ヘ゜ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、シ゛ヘ゜ンタエリスリトールヘ゜ンタ(メタ)アクリレート、シ゛ヘ゜ンタエリス リトールテトラ(メタ)アクリレート、カフ゜ロラクトン変性シ゛ヘ゜ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カフ゜ロラクトン変性シ゛ヘ゜ンタエリスリトール ヘ゜ンタ(メタ)アクリレート、シ゛トリメチロールフ゜ロハ゜ンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ヒ゛スフェノールAシ゛(メタ)アクリレート、PO変性ヒ゛スフェ ノールAシ゛(メタ)アクリレート、EO変性水添ヒ゛スフェノールAシ゛(メタ)アクリレート、PO変性水添ヒ゛スフェノールAシ゛(メタ)アクリレート、EO変性 ヒ゛スフェノールFシ゛(メタ)アクリレート、フェノールノホ゛ラックホ゜リク゛リシシ゛ルエーテルの(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの中で、3官能以上の多官能ラジカル重合性化合物に該当するトリ(メタ)アクリレート化合物、テトラ(メタ)アクリレート化合物、ヘ゜ンタ(メタ)アクリレート化合物、ヘキサ(メタ)アクリレート化合物等が好ましい。
架橋剤の含有量は、感光性樹脂(A)及び樹脂(B)の合計量を100質量部とした場合、10〜100質量部が好ましく、20〜50質量部がさらに好ましい。この含有量が10質量部未満では硬化物の架橋密度が小さくなることから耐熱性等の物性が低下することが考えられ、100質量部を超えると感光性樹脂量が相対的に少なくなり過ぎるためアルカリ現像性が低下し、パターンが綺麗に描けなくなる。
(その他のモノマー)
感光性樹脂組成物には、前述した感光性樹脂(A)を形成するために使用するその他のモノマーを配合することも可能である。その他のモノマーにより、感光性樹脂組成物の光重合の速度を調整したり、硬化物の架橋度を調節したりすることができる。
(光カチオン重合開始剤)
光カチオン重合開始剤としての光酸発生剤は、光照射により酸が発生し、カチオン重合を開始させることが可能な化合物であり、その種類は特に制限されない。光酸発生剤として代表的には、ヨート゛ニウム,(4-メチルフェニル[4-(2-メチルフ゜ロヒ゜ル)フェニル]-ヘキサフルオロフォスフェート(1-)、トリフェニルスルホニウム,トリフルオロメタンスルホネート、シ゛フェニル-4-メチルフェニルスルホニウム,トリフルオロメタンスルホネート、シ゛フェニル-2,4,6-トリメチルフェニルスルホニウム,p-トルエンスルホネート、4-(4-ヘ゛ンソ゛イル-フェニルチオ)フェニル-シ゛-(4-フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4-(4-ヘ゛ンソ゛イルフェニルチオ)フェニル-シ゛-(4-(β-ヒト゛ロキシエトキシ)フェニル)スルホニウ ムヘキサフルオロアンチモネート、(トリルクミル)ヨート゛ニウムテトラキス(ヘ゜ンタフルオロフェニル)等が挙げられる。
光酸発生剤の含有量は、感光性樹脂(A)及び樹脂(B)の合計量を100質量部とした場合、1〜10質量部が好ましい。この含有量が1質量部未満では十分なカチオン重合性が得られず、10質量部を超えると感光性樹脂組成物の保管安定性が低下する。
(光ラジカル重合開始剤)
光ラジカル重合開始剤は、光照射によりラジカルが発生し、ラジカル重合を開始させることが可能な化合物であり、その種類は特に制限されない。光ラジカル重合開始剤の代表的には、ヒ゛ス(2,4,6-トリメチルヘ゛ンソ゛イル)-フェニルフォスフィンオキサイト゛、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノフ゜ロハ゜ン-1-オン、2-シ゛メチルアミノ-2-(4-メチルヘ゛ンシ゛ ル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-フ゛タン-1-オン、2-ヘ゛ンシ゛ル-2-シ゛メチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-フ゛タノン-1、ヒ゛ス(2,4,6-トリメチルヘ゛ンソ゛イル)-フェニルフォスフィンオキサイト゛、2,4,6-トリメチルヘ゛ンソ゛イルフェニルホスフィンオキサイト゛、1,2-オクタンシ゛オン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ヘ゛ンソ゛イルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルヘ゛ンソ゛イル)-9H-カルハ゛ソ゛ール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、ヒ゛ス(η5-2,4-シクロヘ゜ンタシ゛エン-1-イル)-ヒ゛ス(2,6-シ゛フルオロ-3-(1H-ヒ゜ロール-1-イル)-フェニル)チタニウム等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の含有量は、感光性樹脂(A)及び樹脂(B)の合計量を100質量部とした場合、1〜20質量部が好ましい。この含有量が1質量部未満では十分なラジカル重合性が得られず、20質量部を超えると感光性樹脂組成物の保管安定性が悪化する。
(増感剤)
増感剤は感光性を高め、感光性樹脂組成物の重合反応を促進するためのもので、例えば2,4-シ゛エチルチオキサンテン-9-オン、1-メトキシナフタレン、1,4-ヒ゛ス(2-ヒト゛ロキシフ゛トキシ)ナフタレン等のナフタレン誘導体、9,10-シ゛メトキシアントラセン、2-エチル-9,10-シ゛メトキシアントラセン等のアントラセン誘導体、1,4-シ゛メトキシクリセン、1,4-シ゛エトキシクリセン等のクリセン誘導体、9-ヒト゛ロキシフェナントレン、9-メトキシフェナントレン等のフェナントレン誘導体、キサントン、チオキサントン、2,4-シ゛エチルチオキサンテン-9-オン等の(チオ)キサントン誘導体、カルハ゛ソ゛ール、N-ヒ゛ニルカルハ゛ソ゛ール等のカルバゾール誘導体等が用いられる。
増感剤の含有量は、感光性樹脂(A)及び樹脂(B)の合計量を100質量部とした場合、1〜20質量部が好ましい。増感剤の含有量が1質量部未満では十分な重合反応性が得られず、20質量部を超えると感光性樹脂組成物の保管安定性が低下する。
(溶剤)
溶剤は、感光性樹脂組成物の取扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節したりするために配合される。溶剤の種類は特に制限されるものではなく、例えばメタノール、エタノール、i-フ゜ロハ゜ノール、n-フ゛タノール等のアルコール類、エチレンク゛リコールモノメチルエーテルアセテート、エチレンク゛リコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレンク゛リコールモノアルキルエーテルアセテート類、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノメチルエーテル、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノエチルエーテル等のフ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノアルキルエーテル類、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールシ゛メチルエーテル、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールシ゛エチルエーテル等のフ゜ロヒ゜レンク゛リコールシ゛アルキルエーテル類、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノメチルエーテルアセテート、フ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノエチルエーテルアセテート等のフ゜ロヒ゜レンク゛リコールモノアルキルエーテルアセテート類、エチルセロソルフ゛、フ゛チルセロソルフ゛等のセロソルフ゛類、フ゛チルカルヒ゛トール等のカルヒ゛トール類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n-フ゜ロヒ゜ル、乳酸イソフ゜ロヒ゜ル等の乳酸エステル類、酢酸エチル、酢酸n-フ゜ロヒ゜ル、酢酸イソフ゜ロヒ゜ル、酢酸n-フ゛チル、酢酸イソフ゛チル、酢酸n-アミル、酢酸イソアミル、フ゜ロヒ゜オン酸イソフ゜ロヒ゜ル、フ゜ロヒ゜オン酸n-フ゛チル、フ゜ロヒ゜オン酸イソフ゛チル等の脂肪族カルホ゛ン酸エステル類、3-メトキシフ゜ロヒ゜オン酸メチル、3-メトキシフ゜ロヒ゜オン酸エチル、3-エトキシフ゜ロヒ゜オン酸メチル、3-エトキシフ゜ロヒ゜オン酸エチル、ヒ゜ルヒ゛ン酸メチル、ヒ゜ルヒ゛ン酸エチル等の他のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、2-ヘフ゜タノン、3-ヘフ゜タノン、4-ヘフ゜タノン、シクロヘキサノン等のケトン類、N-シ゛メチルホルムアミト゛、N-メチルアセトアミト゛、N,N-シ゛メチルアセトアミト゛、N-メチルヒ゜ロリト゛ン等のアミト゛類、γ-フ゛チロラクン等のラクトン類等が挙げられる。
<感光性樹脂組成物の硬化物>
前述した感光性樹脂組成物を硬化してなる硬化物は、電気絶縁性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性等の物性に優れている。従って、感光性樹脂組成物は、特に半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等の材料として好適に使用することができる。この硬化物(硬化膜)は、例えば以下のようにして作製することができる。
上述した感光性樹脂組成物を、例えば電極付きガラス基板やシリコンウエハ等の支持体に塗工し、加熱(プリベーク)により乾燥して溶剤等を揮発させる。その後、所望のマスクパターンを介して露光し、アルカリ性現像液により現像して、未露光部を溶解、除去することにより所望のパターンを得ることができる。その後、高温で加熱処理を行うことにより、強固な硬化物が形成できる。
感光性樹脂組成物を支持体に塗工する方法としては、例えばディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法等の塗布方法が採用される。また、塗布の厚さは、塗工方法、感光性樹脂組成物の固形分濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
塗工後の加熱条件は特に制限されないが、感光性樹脂組成物に含まれる溶剤の沸点前後が好ましい。加熱設備としては、ホットプレート、オーブン、赤外線炉等を使用することができる。
露光に用いられる活性エネルギー線としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパー等の紫外線や電子線、レーザ光線等が挙げられる。露光量は、使用する光源や硬化膜の膜厚等によって適宜設定されるが、例えば超高圧水銀ランプからの紫外線照射の場合、硬化膜の膜厚が1〜10μmであれば、10〜500mJ/cm2程度である。
アルカリ性現像液による現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法等が挙げられ、現像条件は通常20〜40℃で1〜10分程度である。
上記アルカリ性現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ性化合物を水に溶解し、濃度が0.1〜10質量%程度になるように調製したアルカリ性水溶液が挙げられる。該アルカリ性水溶液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性の有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ性現像液で現像した後、パターニングした塗膜を水で洗浄し、乾燥させる。
露光後の加熱処理条件は特に制限されないが、感光性樹脂組成物の組成や塗布厚等によって異なるが、通常150〜300℃、好ましくは200〜250℃で、1〜120分程度である。加熱設備として、ホットプレート、オーブン、赤外線炉等を使用することができる。
次に、前述した本実施形態の感光性樹脂組成物について作用を説明する。
さて、感光性樹脂組成物を調製する場合には、まず前記式(1)の構成単位を形成するモノマー及び酸モノマーを含むモノマー混合物を重合して感光性樹脂(A)を作製する。同様にして、式(2)のモノマー及び式(3)のモノマーの少なくとも一方及び酸モノマーを含むモノマー混合物を重合して樹脂(B)を作製する。次いで、これらの感光性樹脂(A)及び樹脂(B)に脂環式エポキシ化合物(C)のほか、架橋剤、光重合開始剤等を配合することにより、感光性樹脂組成物を調製することができる。
そして、得られた感光性樹脂組成物に例えば紫外線を照射することにより、感光性樹脂組成物が光重合して硬化膜が形成されるとともに、その硬化膜に例えばホールパターンが形成される。
このとき、感光性樹脂(A)中には環状イミド基で表される感光性基が含まれていることから、紫外線の照射により感光性樹脂組成物を速やかに硬化に導くことができ、ホールパターンを良好に形成することができる。また、樹脂(B)には、式(2)で表されるシランカップリング剤が導入されることによって硬化膜の耐熱性が高められるとともに、式(3)で表されるポリジメチルシロキサンが導入されることによって硬化膜の耐水性が高められる。さらに、感光性樹脂組成物に含まれる脂環式エポキシ化合物が自己重合し、ホールパターンを精度良く形成することができる。
その上、感光性樹脂(A)中の式(1)で表される構成単位は環状イミド基を有するとともに、脂環式エポキシ化合物(C)は脂環式エポキシ基を有していることから、硬化膜の誘電率を抑えることができる。従って、感光性樹脂組成物により、ホールパターンを所望形状に形成できると同時に、硬化膜の低誘電率化を果たすことができる。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
(1)本実施形態の感光性樹脂組成物は、感光性樹脂(A)と、樹脂(B)と、脂環式エポキシ化合物(C)とを必須成分として含有する。感光性樹脂(A)は式(1)で表される構成単位を含み、樹脂(B)は式(2)で表されるシランカップリング剤及び式(3)で表されるポリジメチルシロキサンの少なくとも一方から誘導される構成単位を含む。
このため、感光性樹脂(A)に基づいて、活性エネルギー線により感光性樹脂組成物を速やかに硬化に導くことができ、所望形状のパターンを円滑に形成することができる。加えて、脂環式エポキシ化合物(C)が容易に自己重合し、硬化物を形成することができる。また、感光性樹脂(A)の環状イミド基と脂環式エポキシ化合物(C)の脂環式エポキシ基により、硬化物の低誘電率化を図ることができる。
従って、本実施形態の感光性樹脂組成物によれば、硬化物によるパターン等の形状精度に優れるとともに、低誘電特性を発揮することができるという効果を奏する。
(2)前記式(1)のR3及びR4は、それらが一つとなって炭素環を形成する基であり、その炭素環の炭素数は2〜8である。このため、感光性樹脂組成物が感光性を十分に発揮できるとともに、マレイミド基における二重結合(C=C)の熱に対する安定性を高めることができる上に、式(1)の構成単位を形成するモノマーの共重合性を向上させることができる。
(3)前記式(1)のR2は炭素数1〜3のアルキレン基である。そのため、式(1)の構成単位を形成するモノマーの共重合性と、環状イミド基に基づく感光性及び低誘電特性とをバランス良く発揮することができる。
(4)前記式(2)のbは2又は3である。従って、式(2)の化合物に基づいて感光性樹脂組成物の架橋反応を行わせることができ、得られる硬化物の架橋密度を高めて耐熱性等の物性を向上させることができる。
(5)前記感光性樹脂組成物は、さらに架橋剤を含有する。そのため、得られる硬化物の架橋密度を一層高いものにして耐熱性等の物性をさらに向上させることができるとともに、低誘電特性の向上に寄与することができる。
(6)前記硬化物は、感光性樹脂組成物を活性エネルギー線により硬化させてなるものである。このため、感光性樹脂組成物の硬化物を容易かつ迅速に作製することができるとともに、硬化物によるパターン等の形状精度に優れ、かつ低誘電特性を発揮することができる。
以下に、合成例、比較合成例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。なお、各例において、特に断りのない限り、部は質量部、%は質量%を意味する。
〔合成例1、感光性樹脂(A)−1〕
攪拌機、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた500ml容のフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を仕込み、80℃まで昇温した。別に、メタクリル酸メチル20部、スチレン34部、N−アクリロイロキシエチル3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド35部、アクリル酸11部及びアゾビス−2−メチルブチロニトリル6部を混合し、この混合モノマーを上記プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに3時間かけて滴下した。その後、6時間反応させて感光性樹脂(A)−1を得た。得られた感光性樹脂(A)−1は、固形分40%であった。
〔合成例2、3及び比較合成例1、感光性樹脂(A)−2、及び(A)−3〕
前記合成例1において、各成分を表1に示すように変更した以外は、合成例1と同様にして感光性樹脂(A)−2、及び(A)−3及びを調製した。
〔合成例4、樹脂(B)−1〕
攪拌機、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた500ml容のフラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を仕込み、80℃まで昇温した。別に、メタクリル酸メチル5部、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル10部、スチレン69部、アクリル酸11部及び片末端メタクリル変性ポリジメチルシロキサン(d≒74、分子量≒5000)5部及びアゾビス−2−メチルブチロニトリル6部を混合し、この混合モノマーを上記プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに3時間かけて滴下した。その後、6時間反応させて樹脂(B)−1を得た。得られた樹脂(B)−1は、固形分40%であった。
〔合成例5〜8及び比較合成例2、樹脂(B)−2〜(B)−4及び(B)−5〕
合成例4において、各成分を表2に示すように変更した以外は、合成例4と同様にして樹脂(B)−2〜(B)−4及び(B)−5を調製した。
(表1〜表3の略号)
1−1:N−アクリロイロキシエチル3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド
1−2:N−メタクリロイロキシエチル3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド
2−1:メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル
2−2:メタクリル酸3−(トリエトキシシリル)プロピル
3−1:片末端メタクリロキシ基含有ポリシロキサン化合物(d≒74、分子量≒5000)
3−2:片末端メタクリロキシ基含有ポリシロキサン化合物(d≒464、分子量≒30000)
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
BMA:メタクリル酸ブチル
St:スチレン
C1:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
C2:ε−カプロラクトン変性3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート
C3:1,2−エポキシ−4−(2−メチルオキシラニル)−1−メチルシクロヘキサン
C4:2,2−ビス(ヒドロキシルメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物
C5:1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン
(実施例1)
前記感光性樹脂(A)−1と、樹脂(B)−1と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したジペンタエリスリトールヘキサアクリレートと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したペンタエリスリトールトリアクリレートとを3.5:3.5:2:1で混合した混合樹脂7部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈した3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート3部に、光ラジカル重合開始剤であるビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.6部、酸発生剤であるヨードニウム,(4−メチルフェニル[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)0.2部、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン0.4部より感光性樹脂組成物を得た。この感光性樹脂組成物を表3に示した。なお、表3においては、感光性樹脂(A)と樹脂(B)の合計量が100部となるように、各成分の含有量を算出した。
得られた感光性樹脂組成物について、下記に示すパターン評価及び比誘電率評価を行った。それらの結果を表4に示した。
(比較例1)
感光性樹脂(A)−1と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したジペンタエリスリトールヘキサアクリレートと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したペンタエリスリトールトリアクリレートとを7:2:1で混合した混合樹脂7部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂3部に、光ラジカル重合開始剤であるビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.6部、酸発生剤であるヨードニウム,(4−メチルフェニル[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)0.2部、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン0.4部より感光性樹脂組成物を得た。該感光性樹脂組成物を表3に示した。
得られた感光性樹脂組成物について、下記に示すパターン評価及び比誘電率評価を行った。それらの結果を表4に示した。
(パターン評価)
各感光性樹脂組成物を、スピンコート法により3μmの厚さになるようにガラス基板上に塗布し、105℃のホットプレート上で130秒プリベークした。次いで、8μmのスクエアホールパターンの描写されたマスクを介して紫外線露光装置〔(株)三永電気製作所製、UVE-251S〕により、波長380nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して紫外線を照射した。(以降記載される紫外線照射は全てカットフィルターを介した紫外線照射を意味する。)
次に、現像液として0.4%TMAH水溶液(温度:25℃)を用いて60秒間浸漬させた後水洗を行うことで、所定のパターンを形成した。積算照射量は、100mJ/cm、150mJ/cm、200mJ/cm(波長405nm換算)の条件で最もパターン描写の優れたものを選び、下記の評価基準に基づいて評価した。
〇:スクエアホールパターンが形成でき、裾引きがない。
□:スクエアホールパターンは形成できたが、裾引きが発生。
△:ホールパターンは形成できるが、形状がスクエアではない。
×:ホールパターンが形成できない。
(比誘電率評価)
研磨した銅製基板上に、各感光性樹脂組成物をスピンコート法により3μmの厚さになるように塗布し、105℃のホットプレート上で130秒プリベークした。次いで、紫外線露光装置により積算照射量150mJ/cmの紫外線を照射した後、クリーンオーブン内にて220℃で1時間加熱することにより、基板上に硬化膜を形成した。この硬化膜上に、縦2cm、横2cmの正方形状に導電性ペーストを塗布し、150℃で30分加熱することにより電極パターンを形成し、比誘電率測定用サンプルを得た。得られたサンプルを、横河ヒューレットパッカード(株)製、4191Aにより、1KHzにおける容量値(硬化膜部分、測定温度25℃)を測定することにより、硬化樹脂の比誘電率を算出し、下記の評価基準に基づいて評価した。
〇:3.3未満、△:3.4未満、×:3.4以上
(実施例2)
感光性樹脂(A)−1と、樹脂(B)−3と、樹脂(B)−4と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したジペンタエリスリトールヘキサアクリレートと、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈したペンタエリスリトールトリアクリレートとを3.5:1.75:1.75:2:1で混合した混合樹脂7部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで固形分40%に希釈した3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート3部に、光ラジカル重合開始剤であるビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.6部、酸発生剤であるヨードニウム,(4−メチルフェニル[4−(2−メチルプロピル)フェニル]−ヘキサフルオロフォスフェート(1−)0.2部、2,4−ジエチルチオキサンテン−9−オン0.4部より感光性樹脂組成物を得た。
(実施例3〜13)
前記実施例1において、感光性樹脂組成物の各成分を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を得た。得られた感光性樹脂組成物について、パターン評価及び比誘電率評価を行った。それらの結果を表4に示した。
(比較例2及び3)
前記比較例1において、感光性樹脂組成物の各成分を表3に示すように変更した以外は、比較例1と同様にして感光性樹脂組成物を得た。得られた感光性樹脂組成物について、パターン評価及び比誘電率評価を行った。それらの結果を表4に示した。
表4に示したように、実施例1〜13では、いずれもスクエアホールパターン又はホールパターンを良好に形成することができるとともに、比誘電率が3.22以下であり、低誘電特性が良好であった。その一方、比較例1及び2では、ホールパターンを形成することができず、しかも比誘電率が3.45以上で低誘電特性は得られなかった。また、比較例3では、低誘電特性は得られるが、ホールパターンを形成することができなかった。
次に、実施例1、3及び4の感光性樹脂組成物について、耐熱性を評価した。すなわち、耐熱性は、下記に示す作製方法で得られた硬化膜を240℃で3時間加熱し、その前後の全光線透過率の変化率(%)をヘイズメータ〔(株)東京電色製、HAZE METER MODEL TC-H3DPK〕で算出することにより評価した。その結果を表5に示した。なお、全光線透過率の変化率が小さい程、耐熱性は良好であることを示す。
表5に示したように、実施例1及び3では、全光線透過率の変化率は0.9%であり、耐熱性は良好である結果が得られた。これは、実施例1及び3の樹脂(B)が式(2)で表される化合物から誘導される構成単位を含むためと推測される。一方、実施例4では、式(2)で表される化合物から誘導される構成単位を含まないため、全光線透過率の変化率は1.6%と大きくなった。
次いで、実施例1、3及び4の感光性樹脂組成物について耐水性を評価した。すなわち、耐水性は、下記に示す作製方法で得られた硬化膜を純水に20時間浸漬し、その前後の硬化膜の質量変化率(%)を算出することにより評価した。その結果を表6に示した。なお、質量変化率が小さい程、耐水性は良好であることを表す。
表6に示したように、実施例1及び4では、質量変化率が0.53%以下であり、耐水性は良好であることが確認された。これは、実施例1及び4の樹脂(B)が式(3)で表される化合物から誘導される構成単位を含むためと推測される。一方、実施例3では、式(3)で表される化合物から誘導される構成単位を含まないため、質量変化率は1.40%と大きくなった。
(耐熱性及び耐水性の評価に用いた硬化膜の作製方法)
ガラス基板上に各感光性樹脂組成物をスピンコート法により3μmの厚さになるように塗布し、105℃のホットプレート上で130秒間プリベークした。次いで、紫外線露光装置により積算照射量150mJ/cmの紫外線を照射した後、クリーンオーブン内にて220℃で1時間加熱することにより、ガラス基板上に硬化膜を形成した。
なお、前記実施形態を、次のように変更して実施することも可能である。
・ 前記感光性樹脂(A)を調製する場合には、前記式(1)で表される構成単位を形成するモノマーを複数使用してもよい。
・ 前記感光性樹脂(A)又は樹脂(B)を調製する場合には、(メタ)アクリレート、スチレン等のその他のモノマーを省略して構成してもよい。
・ 前記樹脂(B)を調製する場合、式(2)の化合物を複数使用したり、式(3)の化合物を複数使用したりしてもよい。

Claims (6)

  1. 下記の式(1)で表される構成単位を含むアルカリ可溶性の感光性樹脂(A)と、下記の式(2)で表されるシランカップリング剤及び式(3)で表されるポリジメチルシロキサンの少なくとも一方から誘導される構成単位を含むアルカリ可溶性の樹脂(B)と、脂環式エポキシ基を含む化合物(C)とを必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
    但し、式(1)中、R1は水素原子又はメチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR4は、それぞれ独立した炭素数1〜4のアルキル基であるか、どちらか一方が水素原子で他方が炭素数1〜4のアルキル基であるか、又はそれらが一つとなって炭素環を形成する基である。
    但し、式(2)中、Xはビニル基、スチリル基又は(メタ)アクリロイル基であり、R5はメチル基又はエチル基、aは0〜3の整数、bは1〜3の整数である。
    但し、式(3)中、R6は水素原子又はメチル基、cは5〜600の整数である。
  2. 前記式(1)において、R3及びR4は、それらが一つとなって炭素環を形成する基であり、その炭素環の炭素数は2〜8であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記式(1)において、R2は炭素数1〜3のアルキレン基であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記式(2)において、bは2又は3であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. さらに、架橋剤を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を活性エネルギー線により硬化させてなる硬化物。
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