JP2014173146A - 出銑口開孔ビット - Google Patents

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Abstract

【課題】製鉄用高炉や、各種廃棄物等の溶融炉・灰溶融炉などの出銑口から、炉内の溶融した銑鉄等を取り出すための開孔ビットにおいて、開孔時に発生するマッド粉粒を迅速かつ均一に排出することにより出銑口開孔作業を効率化するとともに、ビット先端面や、工具ビットを効果的に冷却する。
【解決手段】叩打面6には、マッドを点接触で叩打する複数の工具チップ7と、開孔装置から供給されたブロー用流体を噴出する流体噴出口9と、叩打によって生じたマッド粉粒を誘導するマッド粉粒誘導溝8と、が設けられており、側周面には、開孔の内壁と当接し、正規の開孔位置に叩打面6をガイドするガイド面5b、マッド粉粒誘導溝8と連続し、マッド粉粒誘導溝8によって誘導されたマッド粉粒を出銑口開孔ビット1の後方に排出する粉粒排出切欠部5aとが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、製鉄用高炉や、各種廃棄物等の溶融炉・灰溶融炉などの出銑口から、炉内の溶融した銑鉄等を取り出すための開孔ビットに関する。
製鉄用高炉や各種廃棄物等の溶融炉・灰溶融炉などから炉内の銑鉄等を出銑するには、出銑するたびに銑鉄等を取り出す開孔を形成する開孔作業を必要とする。この開孔作業について製鉄用高炉の場合を例にして図4から図7を参照しながら説明する。
図4(a)は、開孔作業前の炉壁耐火煉瓦の断面図、図4(b)は、開孔作業を示す模式図、図5(a)は、特許文献1に開示された出銑口開孔ビットの平面図、図5(b)は、図5(a)のB−B断面図、図6は、特許文献2に開示された出湯口開孔用ドリルの斜視図、図7(a)は、特許文献3に開示された出銑口開孔ビットの平面図、図7(b)は、図7(a)のC−C断面図である。
図4(a)及び図4(b)中の紙面左側を溶融した銑鉄(図示せず)が充満する炉内とし、紙面右側を炉外とする。炉内と炉外を隔てる炉壁耐火煉瓦13には、出銑口17が設けられている。出銑口17はマッド(耐火物粘土)14が充填され、炉内の銑鉄が漏れるのを防止している。なお、マッド14は炉内の銑鉄により高温(鉄の融点は1400℃以上)に曝されているため、「瀬戸物」のように焼き固まった状態となっている。このマッド14に開孔17aを開ける作業が開孔作業である。
前述のように、マッド14は「瀬戸物」のような状態であるので、開孔作業は、アイスピック尖端で氷を叩いて砕くのと同様の要領で行われる(図4(b)参照)。すなわち、マッド14を叩打する工具チップ70(超硬合金等のチップ)を有する出銑口開孔ビット100と、先端に前記出銑口開孔ビット100がねじ結合或いは溶接等によって取り付けられた中空ロッド2aと、前記中空ロッド2aをマッド叩打動作させるドリフタ2bと、を備えた開孔装置2によって、開孔17aを形成する開孔作業が行われる。
出銑口開孔ビット100は、特許文献1に開示されているように、先端面に流体噴出口90aが1か所設けられており、側面に穿孔粉粒排出溝50が4カ所設けられるとともに、側面の穿孔粉粒排出溝50それぞれに、側面口90bが設けられ、流体噴出口90a及び側面口90bからは中空ロッド2aから供給されたブロー用流体が噴出される構成が開示されている(図5(a)及び図5(b)参照)。
開孔装置2のドリフタ2bは、中空ロッド2aを長手方向に高速で押し出す動作及び後退動作をする往復動作機能と、中空ロッド2aを間欠的に回転させる間欠旋回機能を有しすとともに、中空ロッド2aを介して出銑口開孔ビット100にブロー用流体を供給するものである。
かかる構成の下で、まず、ドリフタ2bの往復動作機能によって、中空ロッド2a及び出銑口開孔ビット100を高速で押し出す動作をさせ、工具チップ70でマッド14を叩打して粉砕する。その後、ドリフタ2bによる後退動作により、中空ロッド2a及び出銑口開孔ビット100を後退させ、開孔17aの穴底と出銑口開孔ビット100先端面の間に空隙を作る。これにより、粉砕されたマッド粉粒14aが、出銑口開孔ビット100先端面の押し付け力による拘束から解放された状態となる。これとともに、前記空隙に流体噴出口90a及び90bからブロー用流体を供給することでマッド粉粒14aを吹き飛ばし、穿孔粉粒排出溝50を通ってブロー用流体とともに開孔17aの外にブローアウトする。つまり、マッド粉粒14aは、中空ロッド2a外面と開孔17aの内壁の間を通って、図4(b)の矢符に示すとおり開孔17aの外にブローアウトする。
このマッド粉粒14aのブローアウトによって、開孔17aの穴底には未叩打表面が現れるので、この面を再び叩打粉砕する。ここで、単に往復動作のみで叩打を繰り返しても工具チップ70が同じ位置のマッド14ばかりを粉砕するだけで、工具チップ70が当たらない場所は粉砕されにくい。よって、出銑口開孔ビット100が後退している間にドリフタ2bの間欠旋回機能により中空ロッド2a及び出銑口開孔ビット100を少しずつ旋回させ、工具チップ70の当たる位置をずらす動作を行う。
すなわち、ドリフタ2bによって、「押し出しによる叩打・マッド粉砕」→「後退及びマッド粉粒のブロー用流体による排出」→「旋回」→「押し出しによる叩打・マッド粉砕」・・・・という動作を切れ目なく繰り返すことで開孔作業が行われる。上述したような開孔作業及び開孔作業に用いられる出銑口開孔ビット100が従来から知られている。
また、上述した出銑口開孔ビット100の他にも、特許文献2には、先端に向けて徐々に拡大するヘッド部60の周囲三方に側部切欠き51〜53が形成され、ヘッド部60の先端部分には、ヘッド部60の先端に開口する送気孔91からの空気を側部切欠き51〜53に向けてそれぞれ流す3つの通気溝92、93、94が放射状に形成され、更に、3つの通気溝92、93、94の間に形成される先端面61、62、63には、側周部64、65、66まで延長される削り刃71が肉盛り溶接された出湯用開孔ドリル110が開示されている(図6参照)。
また、特許文献3には、マッドを叩打する複数の工具チップ70を有し、先端面には、流体噴出口90aが1か所設けられるとともに、流体噴出口90aから先端面の周端に向けてビット先端面粉粒溝80が1つだけ設けられており、側面には、穿孔粉粒排出溝50が3カ所設けられるとともに、側面の円錐状最外周面に側面口90bが設けられており、流体噴出口90a及び側面口90bからは中空ロッド2aから供給されたブロー用流体が噴出される出銑口開孔ビット120が開示されている(図7(a)及び図7(b)参照)。
特開2006−307258号公報 特開2007−119868号公報 実開平5−14140号公報
開孔作業において出銑口開孔ビットに求められる要件は以下のとおりである。
第一に、出銑口開孔ビットによってマッドを叩打したときに発生したマッドが、開孔の穴底と出銑口開孔ビットの叩打面との間に残存していると、次の叩打・粉砕が阻害されるため、最初の叩打から次回の叩打の間に迅速かつ効率的に開孔の穴底全面に亘って均一にマッド粉粒がブローアウトされることを必要とする。万が一、開孔の穴底の円周方向に、不均一にマッド粉粒が残存していると、次回の叩打時に出銑口開孔ビットに無理な曲げ衝撃力が加わり、出銑口開孔ビットや中空ロッドの破損に繋がりかねないからである。
第二に、マッドは極めて固く焼き固まっているので、工具チップによる叩打時に開孔の穴底に強い衝撃力を与えることができる形状を必要とする。そのため、工具チップは「線接触」するような形状ではなく、「点接触」するような形状のほうが有利である。
第三に、出銑口開孔ビットには、叩打により強い衝撃力がかかるので、叩打するのに十分な強度を必要とし、応力集中による強度低下のない形状を必要とする。
第四に、高炉のような高温炉から出銑する場合、出銑口開孔ビット本体や工具チップには耐熱性を必要とする。これとともに、炉内は鉄が溶ける程の高温(1400℃以上)であるので、マッド粉粒除去のためのブロー用流体を用いて、効率的に出銑口開孔ビット本体や工具チップを冷却させることを必要とする。一般的に、出銑口開孔ビットに工具チップを取り付ける際には、ろう付けが行われている。しかし、ろう付け材料は、銅や真鍮等といった融点が1000℃程度以下のものが主流であるため、ろう付けが溶けることによって工具チップが脱落する虞がある。この工具チップ脱落防止の観点からも、ブロー用流体による効果的な冷却を必要とする。
第五に、高炉を例に取れば、中空ロッドは直径がΦ30〜50mm程度であるのに対して、その長さは5〜6メートル程度である。つまり、中空ロッド2aは曲げ剛性が極めて低く、剛性によって開孔作業の直進性を確保することが困難である。よって、開孔作業時に開孔17aが蛇行しないような構成(つまり、出銑口開孔ビットによる叩打時に、横ずれしない構成)であることを必要とする。
上記観点から特許文献1乃至3に開示された先行技術に対する課題について説明する。
特許文献1の出銑口開孔ビット100には、側面口90bが設けられているため、ブロー用流体の大部分は側面口90bから噴出し、穿孔粉粒排出溝50に沿ってブロー用流体が開孔17aの外に逃げてしまう。つまり、ブロー用流体は、流体噴出口90aから噴出されずに、ブロー用流体が流れやすい側面口90bにしか流れない。
より詳細に説明すると、流体噴出口90a及び側面口90bは、概ね同程度の直径である(図5(a)参照)。側面口90bは4か所に設けられているので、側面口90bの流路の総断面積は、流体噴出口90aの流路の断面積の4倍となる。流路の曲がりによる圧損を無視して論ずると、出銑口開孔ビット100を備えた中空ロッド2aの周りに障害物が無い状態でも、流体噴出口90aに流れるブロー用流体の流量は、ブロー用流体の総流量の5分の1だけであり、残りの5分の4は側面口90bに流れることになる。実際の開孔作業中の状況を考えれば、流体噴出口90aより先は開孔17aの穴底で行き止まりになっていることに加えて、開孔17aの穴底と出銑口開孔ビット100先端面の間には叩打によって発生したマッド粉粒14aが多数存在するので、極めてブロー用流体が流れにくい状態である。これに対して、側面口90bが形成された位置には、マッド粉粒14aが排出されやすいように穿孔粉粒排出溝50が設けられており、開孔17aの内壁との間に十分な空隙がある。従って、ブロー用流体がスムーズに流れやすい。また、側面口90bから出たブロー用流体は、開孔17aの穴底方向に向かうことはほとんどなく、中空ロッド2aの外周に沿ってそのまま開孔17aの外(炉外)に抜けてしまうこととなる。
以上、説明したとおり、特許文献1に開示された出銑口開孔ビット100は、開孔17aの穴底と出銑口開孔ビット100先端面との間に発生したマッド粉粒14aをブローアウトして排出する効果がほとんどなく、マッド粉粒14aが残存する問題がある。すなわち、本来、マッド粉粒14aの炉外への排出を第一義的目的として供給されるブロー用流体が、肝心の出銑口開孔ビット100先端面の流体噴出口90aには殆ど流れず、マッド粉粒14aを排出する効果は極めて低くなる問題が生じている。
また、出銑口開孔ビット100本体や先端面に設けられた工具チップ70などに対して、ブロー用流体が供給されにくいので冷却効果が殆ど得られず、出銑口開孔ビット100本体や工具チップ70の劣化、工具チップ70のろう付け剤の溶融による工具チップ70の脱落などのトラブルが生じやすい問題が生じている。
特許文献2の出湯用開孔ドリル110は、開孔17aの穴底を叩打する際に、削り刃71は線接触するため、工具チップを点接触させるタイプに比べて、開孔17aの穴底に与える衝撃接触応力が小さく、粉砕能力が低くなる。
また、ヘッド部60の側周部64、65、66よりも外側まで削り刃71がせり出しているため、開孔済みの開孔17aの内壁と接触してヘッド部60の中心がずれないようにガイドする部分が全くない。つまり、出銑口17に充填されたマッド14の硬さがアンバランスであったり、3本の各削り刃71の切れ味にアンバランスがあると、ヘッド部60の中心がずれやすく、開孔17aの直線性が崩れやすい。また、一般的な高炉用の開孔装置2の場合、中空ロッド2aは直径がΦ30〜50mm程度であるのに対して、長さは5〜6メートルもあるため、中空ロッド2aの曲げ剛性が極めて低く、開孔17aの直線性を中空ロッド2aの剛性によって確保することは殆ど無理である(図4(b)参照)。
また、特許文献2のヘッド部60の周囲三方の側部切欠き51〜53は、平面状の切欠きであり、開孔17aの内壁と当該側部切欠き51〜53の隙間が小さいことに加え、当該隙間は開孔17aの外に向って小さくなるため、マッド粉粒14aの粒径の大きいものは排出されにくいという問題点もある。
また、特許文献3に開示された出銑口開孔ビット120の場合は先端面にビット先端面粉粒溝80が1本のみ設けられた構成が開示されており、先端面に設けられた流体噴出口90aに十分な流量のブロー用流体が供給されたとしても、ビット先端面粉粒溝80が1本のみ形成された方向にのみブロー用流体が流れやすく、それ以外の穿孔粉粒排出溝50にはブロー用流体が流れにくいという流れの不均一が生じる問題がある。特に、出銑口開孔ビット120がマッドの穴底に叩打された瞬間から、出銑口開孔ビット120が後退し始めるまでの間は、不規則な形状に粉砕されたマッド粉粒が開孔17aの穴底と出銑口開孔ビット120先端面の間に挟まれて拘束されているために、マッド粉粒が非常に排出されにくい状況にある。しかし、ビット先端面粉粒溝80が1本だけ設けられている部分は、マッド粉粒があまり拘束されていないため、ビット先端面粉粒溝80の位置の近傍のマッド粉粒のみが出銑口開孔ビット120の後退動作のごく初期から排出されるので、その部分だけブロー用流体の流路が広がり、さらにブロー用流体の流れの不均一が助長される。
このため、マッド粉粒の排出に不均一が生じやすくなる問題が生じることとなる。つまり、次の出銑口開孔ビット120の叩打動作までにマッド粉粒が出銑口開孔ビット120の中心から偏った位置に残留していると、次の叩打動作で当該残留しているマッド粉粒を挟み込んで、出銑口開孔ビット120や出銑口開孔ビット120を支持する中空ロッドに衝撃的な曲げモーメントが発生し、折損トラブルを誘発しやすくなる。加えて、ビット先端面粉粒溝80が1本しか設けられていないことによる、ブロー用流体の不均一が発生すると、先端面や工具チップ70の冷却の不均一による不具合も生じやすい問題が生じていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、開孔の穴底にあるマッド粉粒を効率よく均一に排出するとともに、出銑口開孔ビット本体や工具チップを効率よく均一に冷却・保護し、叩打時の衝撃力による無理な応力集中が生じない形状とし、開孔の直進性を確保しやすい出銑口開孔ビットを実現しようとするものである。
上記目的を達するために、本発明は次のとおりの構成としている。
本発明に係る出銑口開孔ビットは、出銑口に充填されたマッドを叩打して該マッドに開孔を形成する開孔装置の先端に装着される出銑口開孔ビットであって、前記マッドを叩打する叩打面と、この叩打面の周端に連なる側周面とを備え、前記叩打面には、前記マッドを点接触で叩打する複数の工具チップと、前記開孔装置から供給されたブロー用流体を前記マッドに向けて噴出する流体噴出口と、前記叩打によって生じたマッド粉粒を、前記流体噴出口から前記叩打面の周端に向けて誘導するマッド粉粒誘導溝と、が設けられており、 前記側周面の最外周部は形成されつつある開孔の内壁と当接し、正規の開孔位置に前記叩打面をガイドするガイド面とされ、前記側周面には、前記各マッド粉粒誘導溝と連続し、前記マッド粉粒誘導溝によって誘導された前記マッド粉粒を当該出銑口開孔ビットの後方に排出する粉粒排出切欠部が設けられたことを特徴とする。
このような特定事項により、叩打面の流体噴出口から開孔の穴底にあるマッド粉粒をマッド粉粒誘導溝及び粉粒排出切欠部によって効率よく均一に出銑口開孔ビットの後方に排出できるとともに、出銑口開孔ビット本体や工具チップを効率よく均一に冷却・保護することができ、また、ガイド面を備えるため出銑口開孔ビットの横ずれが生じにくく、開孔の直進性を確保しやすい出銑口開孔ビットを実現できる。
上記の出銑口開孔ビットであって、前記マッド粉粒誘導溝の溝底は、円弧形状であることとする。
このような特定事項により、マッド粉粒誘導溝は、応力集中が生じにくい形状(つまり、溝底が円弧状の断面形状)であるため、出銑口開孔ビットの叩打により強い衝撃が叩打面にかかっても、過大な応力が生じることがない。これにより、出銑口開孔ビット自体を徒に高強度材料で作る必要がないので、材料費を低く抑えることができる。これとともに、出銑口開孔ビットの製造において、切削加工もしやすいため、加工費等も含めた製造コストも低く抑えることができる。
上記の出銑口開孔ビットであって、前記各工具チップは、前記叩打面の中心からの距離がそれぞれ異なる位置に配置されていることとする。
このような特定事項により、各工具チップは、叩打面の中心からの距離がそれぞれ異なる位置に配置されているため、出銑口開孔ビットを間欠的に旋回しながら叩打動作を繰り返しても、開孔の穴底の特定の位置ばかりを叩打するのではなく、開孔の穴底全体を効率的に叩打粉砕することができる。
本発明によれば、開孔の穴底にあるマッド粉粒を効率よく均一に排出するとともに、ビット先端面や工具チップを効率よく均一に冷却・保護し、叩打時の衝撃力による無理な応力集中が生じない形状であり、かつ開孔の直進性を確保しやすい出銑口開孔ビットを実現できる。
図1は、本発明に係る出銑口開孔ビットの一実施形態の平面図である。 図2(a)は、図1の正面図、図2(b)は、他の実施形態の正面図である。 図3は、図2(a)の実施形態の場合の断面図であって、図1のA−A断面図である。 図4(a)は、開孔作業前の炉壁耐火煉瓦の断面図、図4(b)は、開孔作業示す模式図である。 図5(a)は、特許文献1に開示された出銑口開孔ビットの平面図、図5(b)は、図5(a)のB−B断面図である。 図6は、特許文献2に開示された出湯口開孔用ドリルの斜視図である。 図7(a)は、特許文献3に開示された出銑口開孔ビットの平面図、図7(b)は、図7(a)のC−C断面図である。
[出銑口開孔ビットの構成]
以下、本発明の実施の形態について図1から図3を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る出銑口開孔ビットの一実施形態の平面図、図2(a)は、図1の正面図、図2(b)は、他の実施形態の正面図、図3は、図2(a)の実施形態の場合の断面図であって、図1のA−A断面図である。
本実施形態に係る出銑口開孔ビット1は、出銑口17に充填されたマッド14を叩打して開孔17aを形成する開孔装置2の先端に備えられた出銑口開孔ビット1である。
開孔装置2は、出銑口開孔ビット1を先端にねじ結合或いは溶接等によって取り付け、後述するブロー用流体を出銑口開孔ビット1に供給する中空ロッド2aと、中空ロッド2aを取り付けるドリフタ2bとから構成されている(図4(b)参照)。
ドリフタ2bは、中空ロッド2aを長手方向に高速で押し出す動作及び後退動作をする往復動作機能と、中空ロッド2aを間欠的に回転させる間欠旋回機能を有すとともに、中空ロッド2aに後述するブロー用流体を供給することができるものである。
出銑口開孔ビット1は、マッド14を叩打する叩打面6と、曲面形状の側周面と、中空ロッド2aを取り付ける取付部3を備える取付面4とから構成される。
出銑口開孔ビット1の叩打面6は、略水平な水平面6aと外周近傍から外周に向って傾斜された傾斜面6bとから構成されており、マッド14を点接触で叩打する複数の工具チップ7と、流体噴出口9と、マッド粉粒誘導溝8と、が設けられている。
工具チップ7は、先端を球面状の超硬合金等とし、傾斜面6bに均等に4つ配置されるとともに、水平面6aの中心からの距離がそれぞれ異なる位置に4つ配置されている。傾斜面6bに配置された工具チップ7は、傾斜の角度に伴って、後述するガイド面5bからはみ出さない程度に傾いて配置されている。各工具チップ7は、叩打面6に設けられた円筒穴7aに嵌設されているが(図3参照)、必要に応じて工具チップ7と叩打面6とがろう付け又は溶接されていても構わない。
流体噴出口9は、叩打面6に配置されており、開孔装置2から供給されたブロー用流体をマッド14に向けて噴出するものである。ブロー用流体には、叩打面6及び工具チップ7を冷却するため、空気又は水などの流体が用いられる。
マッド粉粒誘導溝8は、流体噴出口9から叩打面6の周端を経て各粉粒排出切欠部5aに向けて均等に4つ形成され、叩打によって生じたマッド粉粒14aを叩打面6の周端を経て各粉粒排出切欠部5aに誘導するものである。このマッド粉粒誘導溝8の溝底は、叩打による衝撃力発生時に応力集中を生じにくくするように円弧状の断面形状としている。
出銑口開孔ビット1の側周面の最外周部は、開孔17aの内壁と当接し、正規の開孔17a位置に叩打面6をガイドする略円筒形状のガイド面5bとされている。
ガイド面5bには、各マッド粉粒誘導溝8と連続し、マッド粉粒誘導溝8によって誘導されたマッド粉粒14aを出銑口開孔ビット1の後方に排出する粉粒排出切欠部5aが4つ設けられている。また、ガイド面5bは、開孔装置2の先端の位置を越えて延設されていてもよい。つまり、取付面4よりも開孔装置2側に延設されていてもよい。これにより、叩打面6の中心が開孔17aの中心からずれることがなく、開孔17aの直進性が確保される(図2(b)参照)。さらに、ガイド面5bと叩打面6の水平面6aとのなす角度を略90°とすることにより、開孔17aの直進性がさらに確保される。
粉粒排出切欠部5aは、円弧形状の凹面とすることで、開孔17aの内壁と粉粒排出切欠部5aとの間に十分な隙間が確保でき、比較的大きなマッド粉粒14aも出銑口開孔ビット1の後方に排出することができる。
[出銑口開孔ビットを用いた開孔作業]
次に、本発明に係る出銑口開孔ビットを用いた開孔作業について説明する。
前述した出銑口開孔ビット1を中空ロッド2aの先端にねじ結合・溶接等により装着する。当該装着後、ドリフタ2bの往復動作機能と、間欠旋回機能によって、出銑口開孔ビット1に叩打〜後退〜間欠的な旋回という動作を繰り返し与えて、マッド14の開孔位置を叩打する。これにより、マッド14の開孔位置を工具チップ7により粉砕して開孔17aを形成する。このとき、出銑口開孔ビット1のガイド面5bが、当該開孔17aの内壁と当接して叩打面6を開孔位置にガイドするため、出銑口開孔ビット1の中心が開孔17aの中心からずれることがない。これにより、開孔17aの直進性が確保される。
上記マッド14の粉砕とともに、流体噴出口9からブロー用流体(圧縮空気、水など)を噴出する。粉砕により開孔17aの穴底に発生したマッド粉粒14aは、ブロー用流体により、マッド粉粒誘導溝8に沿って叩打面6の周端を経て各粉粒排出切欠部5aに誘導される。誘導されたマッド粉粒14aは、粉粒排出切欠部5aを通って、ブロー用流体の流れに乗り、図4(b)中の矢符に示すように出銑口開孔ビット1の後方に排出される。
[本発明の効果]
以上、説明したとおり、本発明に係る出銑口開孔ビット1には、叩打面6の周端を経て各粉粒排出切欠部5aに向かってマッド粉粒誘導溝8が備えられているため、出銑口開孔ビット1が叩打された瞬間から出銑口開孔ビット1の後退動作初期段階でも、ブロー用流体によってマッド粉粒14aをマッド粉粒誘導溝8に誘導して、マッド粉粒14aを叩打面6の周端に早い段階で排除できる。よって、開孔作業が、迅速かつ効率的になる。これとともに、マッド粉粒14aが開孔17aの穴底に残存しにくくなるため、マッド粉粒14aが残存した状態で次の叩打動作を行ったために出銑口開孔ビット1先端に衝撃的な曲げ応力がかかって出銑口開孔ビット1や中空ロッド2aの損傷トラブルが生じる可能性を低減することができる。
さらに、叩打面6全面にブロー用流体が行き亘りやすくなるので、叩打面6や工具チップ7の冷却効果が高くなる。加えて、マッド粉粒誘導溝8には、当該溝の容積分だけ保持するブロー用流体の体積が大きくなるため、冷却即ち「抜熱」のためのブロー用流体の熱容量が大きくなるという効果もある。特に冷却効果を高めるために水などの液体を用いた場合、ブロー用流体の体積が小さすぎると、当該液体が沸騰して気化し冷却効果が大幅に落ちてしまうため、ある程度の体積のブロー用流体を保持することで流体が全て気化してしまうのを防ぐ効果もある。これとともに、マッド粉粒14aが迅速かつ均一に除去されるため、叩打面6や工具チップ7が高温のマッド粉粒14aに接する時間が短くなるという意味でも、冷却効果が高くなる。
さらに、従来の出銑口開孔ビット100とは異なり、本発明に係る出銑口開孔ビット1の側面には、流体噴出口9を設けずに叩打面6にのみ流体噴出口9を設けることにより、叩打面6に供給されるブロー用流体の流量を著しく増大させることができ、開孔17aの穴底と叩打面6との間のマッド粉粒14aの排出効果が高まる。また、叩打面6に供給されるブロー用流体の流量が著しく増大するため、叩打面6や工具チップ7に対する冷却効果も高くなる。
さらに、マッド粉粒誘導溝8は、応力集中が生じにくい形状(つまり、溝底が円弧状の断面形状)であるため、出銑口開孔ビット1の叩打により強い衝撃が叩打面6にかかっても、過大な応力が生じることがない。これにより、出銑口開孔ビット1自体を徒に高強度材料で作る必要がないので、材料費を低く抑えることができる。これとともに、出銑口開孔ビット1本体の製造において、切削加工もしやすいため、加工費等も含めた製造コストも低く抑えることができる。
また、本発明に係る出銑口開孔ビット1の側面には、粉粒排出切欠部5aが備えられており、当該粉粒排出切欠部5aを円弧状の凹面とすることで、開孔17aの内壁と粉粒排出切欠部5aとの間に十分な隙間が確保できる。これにより、比較的大きなマッド粉粒14aも出銑口開孔ビット1の後方に排出できる。
また、本発明に係る出銑口開孔ビット1の工具チップ7は、点接触でマッドを叩打するため、極めて固く焼き固まったマッド14を叩打しても、線接触の工具チップに比べて強い衝撃力を与えることができ、マッド14の粉砕効果を高くすることができる。
さらに、各工具チップ7は、叩打面6の中心からの距離がそれぞれ異なる位置に配置されているため、出銑口開孔ビット1を間欠的に旋回しながら叩打動作を繰り返しても、開孔17aの穴底の特定の位置ばかりを叩打するのではなく、開孔17aの穴底全体を効率的に叩打粉砕することができる。
また、本発明に係る出銑口開孔ビット1には、ガイド面5bを有しているため、直径がΦ30〜50mm程度、長さ5〜6メートルの中空ロッドを用いても、ガイド面5bが開孔17aの内壁にガイドされながら叩打〜後退〜旋回という一連の動作が行われるので、出銑口開孔ビット1の中心が開孔17aの中心からずれることがなく、開孔17aの直進性が確保できる。
なお、上記に示した本発明の実施形態はいずれも本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
1 出銑口開孔ビット
2 開孔装置
2a 中空ロッド
2b ドリフタ
3 取付部
4 取付面
5a 粉粒排出切欠部
5b ガイド面
6 叩打面
7 工具チップ
7a 円筒穴
8 マッド粉粒誘導溝
9 流体噴出口
13 炉壁耐火煉瓦
14 マッド
14a マッド粉粒
17 出銑口
17a 開孔

Claims (3)

  1. 出銑口に充填されたマッドを叩打して該マッドに開孔を形成する開孔装置の先端に装着される出銑口開孔ビットであって、
    前記マッドを叩打する叩打面と、この叩打面の周端に連なる側周面とを備え、
    前記叩打面には、
    前記マッドを点接触で叩打する複数の工具チップと、
    前記開孔装置から供給されたブロー用流体を前記マッドに向けて噴出する流体噴出口と、
    前記叩打によって生じたマッド粉粒を、前記流体噴出口から前記叩打面の周端に向けて誘導するマッド粉粒誘導溝と、
    が設けられており、
    前記側周面の最外周部は形成されつつある開孔の内壁と当接し、正規の開孔位置に前記叩打面をガイドするガイド面とされ、
    前記側周面には、前記各マッド粉粒誘導溝と連続し、前記マッド粉粒誘導溝によって誘導された前記マッド粉粒を当該出銑口開孔ビットの後方に排出する粉粒排出切欠部が設けられたこと
    を特徴とする出銑口開孔ビット。
  2. 請求項1に記載の出銑口開孔ビットであって、
    前記マッド粉粒誘導溝の溝底は、円弧形状であることを特徴とする出銑口開孔ビット。
  3. 請求項1又は2に記載の出銑口開孔ビットであって、
    前記各工具チップは、前記叩打面の中心からの距離がそれぞれ異なる位置に配置されていることを特徴とする出銑口開孔ビット。
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