JP2014170886A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】SiCを用いた、低オン抵抗で、かつ、高温で安定した耐圧を実現する半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の半導体装置は、SiC基板2と、SiC基板上に配されるSiCドリフト層4と、SiCドリフト層4の一部表面に形成されるSiCウェル領域5と、SiCドリフト層4の一部表面に形成され、SiCウェル領域5よりも不純物濃度が高く、SiCウェル領域5とSiCドリフト層4との間に配される第1のSiC高濃度ウェル領域5aと、SiCウェル領域5の一部表面に形成されるSiCソース領域6と、第1のSiC高濃度ウェル領域5aと電気的に接続されるように、SiCソース領域6、SiCウェル領域5及び第1のSiC高濃度ウェル領域5aに隣接して配されるSiCベース領域8と、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10と、層間絶縁膜20と、第1の電極21と、第2の電極22と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、低損失かつ高耐圧の半導体装置及びその製造方法に関し、より具体的には、絶縁ゲートバイポーラトランジスタやMOS電界効果トランジスタに関する。
近年、次世代半導体材料として、ワイドギャップ材料として知られる炭化珪素(以下、SiCとも記述する)が脚光を浴びている。SiCは、珪素(Si)と比較してバンドギャップが3倍、破壊電界強度が10倍、熱伝導率が3倍、と優れた材料物性を有する。この特性を活用することで、超低損失かつ高温動作が可能なパワー半導体デバイスを実現することが可能となる。
このような、SiCの特性を利用した高耐圧の半導体装置の一つとして、ウェルとソース領域をイオン注入法により形成する、バイポーラ動作の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insurated Gate Bipolar Transistor, IGBT)や、ユニポーラ動作のDouble Implantation MOS電界効果トランジスタ(DIMOSFET,縦型のMOS電界効果トランジスタ)が知られている。
図5は、従来の半導体装置に係るp型IGBT300の構成を示す断面図である。このIGBT300は、第1と第2の主面を有するSiC基板302と、SiC基板302の第1の主面上に配されるSiCバッファー層303(p層)と、SiCバッファー層303上に配される第1導電型のSiCドリフト層304(p層)と、SiCドリフト層304の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域305(n領域)と、SiCウェル領域305の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域306(p領域)と、SiCウェル領域305及びSiCソース領域306に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域308(n層)と、SiCドリフト層304、SiCウェル領域305及びSiCソース領域306の表面上に配されるゲート絶縁膜309と、ゲート絶縁膜309上に配されるゲート電極310と、ゲート電極310を被覆する層間絶縁膜320と、SiCソース領域306及びSiCベース領域308と電気的に接続される第1の電極321と、SiC基板302の第2の主面上に配される第2の電極322と、層間絶縁膜20及び第1の電極21を被覆するように配されるパッド電極323とで構成される。ここに示すIGBTやDIMOSFETは、イオン注入法により精度良くチャネル形成できるプレーナプロセスを用いるため製造が容易である。また、ゲート駆動が電圧制御であるためドライブ回路の電力を小さくでき、並列動作にも適した優れた素子である。
しかしながら、SiCを用いた素子では、SiO/SiC界面の界面準位によりチャネル移動度が低下するため、MOSFETのチャネル抵抗(オン抵抗)がSiに比較して非常に高いという問題がある。
この問題を解決するため、Siデバイスと同様にチャネル長を1μm以下に短チャネル化してチャネルの低抵抗化(低オン抵抗化)する方法が用いられている(非特許文献1参照)。
しかしながら、チャネル長を短くした場合、高温、特に250℃以上の高温になるとソース・ドレイン間のリーク電流が増大し、素子の耐圧が維持できない。そのため、高温動作とチャネルの低抵抗化(低オン抵抗化)の両立が困難となる問題がある。
こうしたことから、チャネル領域の一部に高濃度のチャネルバッファー領域を導入してリーク電流の増大を抑制する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この方法によっても、チャネル長を短くして低抵抗化した場合に、高温でのオフ時に高濃度チャネル領域におけるリーク電流の抑制が不十分であり、依然として、安定した高温動作とチャネルの低抵抗化(低オン抵抗化)の両立が困難であった。
また、この方法では、斜めイオン注入という煩雑な工程を用いることから、チャネル領域の一部のみに高濃度チャネル領域を形成することが困難であった。
特開2012− 59744号公報
K.Yamashita,K.Egashira, K.Hashimoto,K.Takahashi,O.Kusumoto,K.Utsunomiya,M.Hayashi,M.Uchida,C.Kudo,M.Kitabatake and S.Hashimoto "Normally−off 4H−SiC Power MOSFET with Submicron Gate" Mater.Sci.Forum Vols.600−603(2009),p.1115−1118
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、SiCを用いた、低オン抵抗で、かつ、高温で安定した耐圧を実現する半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 第1と第2の主面を有するSiC基板と、前記SiC基板の前記第1の主面上に配される第1導電型のSiCドリフト層と、前記SiCドリフト層の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域と、前記SiCドリフト層の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCウェル領域と前記SiCドリフト層との間に配される第2導電型の第1のSiC高濃度ウェル領域と、前記SiCウェル領域の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域と、前記第1のSiC高濃度ウェル領域と電気的に接続されるように、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域及び前記第1のSiC高濃度ウェル領域に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域と、前記SiCドリフト層、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域及び前記第1のSiC高濃度ウェル領域の表面上に配されるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に配されるゲート電極と、前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、前記SiCソース領域及び前記SiCベース領域と電気的に接続される第1の電極と、前記SiC基板の前記第2の主面上に配される第2の電極と、を有することを特徴とする半導体装置。
<2> 第1と第2の主面を有するSiC基板と、前記SiC基板の前記第1の主面上に配される第1導電型のSiCドリフト層と、前記SiCドリフト層の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域と、前記SiCウェル領域の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域と、前記SiCウェル領域の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCソース領域と前記SiCウェル領域との間に配される第2導電型の第2のSiC高濃度ウェル領域と、前記第2のSiC高濃度ウェル領域と電気的に接続されるように、前記SiCソース領域、前記第2のSiC高濃度ウェル領域及び前記SiCウェル領域に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域と、前記SiCドリフト層、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域の表面上に配されるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に配されるゲート電極と、前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、前記SiCソース領域及び前記SiCベース領域と電気的に接続される第1の電極と、前記SiC基板の前記第2の主面上に配される第2の電極と、を有することを特徴とする半導体装置。
<3> 第1と第2の主面を有するSiC基板と、前記SiC基板の前記第1の主面上に配される第1導電型のSiCドリフト層と、前記SiCドリフト層の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域と、前記SiCドリフト層の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCウェル領域と前記SiCドリフト層との間に配される第2導電型の第1のSiC高濃度ウェル領域と、前記SiCウェル領域の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域と、前記SiCウェル領域の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCソース領域と前記SiCウェル領域との間に配される第2導電型の第2のSiC高濃度ウェル領域と、前記第1のSiC高濃度ウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域と電気的に接続されるように、前記SiCソース領域、前記第1のSiC高濃度ウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域と、前記SiCドリフト層、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域、前記第1のSiC高濃度ウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域の表面上に配されるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に配されるゲート電極と、前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、前記SiCソース領域及び前記SiCベース領域と電気的に接続される第1の電極と、前記SiC基板の前記第2の主面上に配される第2の電極と、を有することを特徴とする半導体装置。
<4> SiC基板が第2導電型であり、絶縁ゲートバイポーラトランジスタを構成する前記<1>から<3>のいずれかに記載の半導体装置。
<5> SiC基板が第1導電型であり、縦型のMOS電界効果トランジスタを構成する前記<1>から<3>のいずれかに記載の半導体装置。
<6> 前記<1>に記載の半導体装置の製造方法であって、第1のSiC高濃度ウェル領域をイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜した形状のマスク材を用いたイオン注入法によりレトログレードウェルで形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
<7> 前記<2>に記載の半導体装置の製造方法であって、第2のSiC高濃度ウェル領域をイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜した形状のマスク材を用いたイオン注入法によりレトログレードで形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
<8> 前記<3>に記載の半導体装置の製造方法であって、第1のSiC高濃度ウェル領域及び第2のSiC高濃度ウェル領域をイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜した形状のマスク材を用いたイオン注入法によりレトログレードで形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
<9> マスク材側面の傾斜角度が79°〜87°である前記<6>から<8>のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
本発明によれば、従来技術における前記諸問題を解決することができ、SiCを用いた、低オン抵抗で、かつ、高温で安定した耐圧を実現する半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るp型IGBTの構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(1)である。 第1の実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(2)である。 第1の実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(3)である。 第1の実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(4)である。 第1の実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(5)である。 第1の実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(6)である。 本発明の第2の実施形態に係るp型IGBTの構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るp型IGBTの構成を示す断面図である。 従来の半導体装置であるIGBTの構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を複数例示して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
先ず、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置としてのp型IGBTの構成を示す断面図である。
このIGBT1は、第1と第2の主面を有するSiC(炭化珪素)基板2を備えている。図1において、第1の主面とは図の上側の面であり、第2の主面とは図の下側の面である。このSiC基板2は、不純物濃度1×1018〜3×1018cm−3程度の、例えば、N(窒素)をn型不純物として含むオフ角4°の4H−SiC基板(n基板)である。なお、4Hの「H」は、六方晶を表し、「4」は原子積層が4層周期となる結晶構造を表している。
このSiC基板2の第1の主面上には、p型不純物の不純物濃度1×1017程度のp型のSiCバッファー層(p層)3が厚み1μmから2μm程度で形成され、このSiCバッファー層3は、デバイス動作時にパンチスルー防止のためのフィールドストップ層となる。なお、このSiCバッファー層3は、必要に応じて配される。
このSiCバッファー層3上には、p型不純物の不純物濃度1×1014〜1×1015cm−3程度のp型のSiCドリフト層(p層)4が、例えば、厚み140μm程度で形成される。
SiCドリフト層4の表面の一部には、n型不純物の不純物濃度1×1016cm−3程度のn型のSiCウェル領域5(n層)及びn型不純物の不純物濃度1×1019cm−3程度のn型の第1のSiC高濃度ウェル領域5a(n層)が、SiOをマスクとして用いたレトログレードのNイオン注入により、それぞれ区画形成されており、イオン注入前のSiCドリフト層4表面からのイオン注入深さは、それぞれ0.4μm及び0.6μm程度である。
SiCウェル領域5の一部表面には、p型不純物の不純物濃度1×1020程度のp型のSiCソース領域6(p層)が形成されている。SiCソース領域6におけるイオン注入前のSiCドリフト層4表面からのイオン注入深さは、n型のSiCウェル領域5の前記深さよりも浅く、例えば、0.3μm程度である。
SiCウェル領域5の一部表面には、p型のSiCソース領域6の側方に、n型不純物の不純物濃度1×1020〜1×1021cm−3程度のn型のSiCベース領域8(n層)が形成され、SiCベース領域8は、第1のSiC高濃度ウェル領域5aと電気的に接続されるように、SiCソース領域8、SiCウェル領域5及び第1のSiC高濃度ウェル領域5aに隣接して配される。このSiCベース領域8におけるイオン注入前のSiCドリフト層4表面からのイオン注入深さは、SiCウェル領域5の前記深さと同程度若しくは浅く、例えば、0.5μm程度である。
SiCドリフト層4、SiCウェル領域5、第1のSiC高濃度ウェル領域5a及びSiCソース領域6の表面には、これらの領域及び層を跨ぐように連続的に形成されたゲート絶縁膜9が形成される。このゲート絶縁膜9としては、例えば、Si酸化膜(SiO)やHfSiONなどのhigh−k絶縁膜が適用可能である。
ゲート絶縁膜9上には、ゲート電極10が形成される。このゲート電極10としては、例えば、n型不純物またはp型不純物をドープしたポリシリコン等が適用可能である。
ゲート電極10上には、例えば、シリコン酸化膜で形成される層間絶縁膜20が形成される。
ゲート電極10下のSiCソース領域6とSiCドリフト層4とで挟まれるSiCウェル領域5及び第1の高濃度ウェル領域5aがチャネル領域となる。
そして、SiCソース領域6と、SiCベース領域8と電気的に接続される第1の電極(ソース・ベース共通電極)21が配される。第1の電極(ソース・ベース共通電極)21は、例えば、NiとAlで形成され、また、SiC基板2の第2の主面上には、第2の電極(コレクタ電極)22が配される。第2の電極(コレクタ電極)は、例えば、Niで形成される。また、層間絶縁膜20及び第1の電極21を被覆するようにパッド電極23が配される。パッド電極23は、例えば、TiとAlで形成される。
本実施形態に係るIGBT1では、SiCソース領域6の下部(SiC基板2側)において第1のSiC高濃度ウェル領域5aが形成されているため、オフ動作時に縦方向のパンチスルーが防止される。更に、本実施形態に係るIGBT1では、チャネル領域側においても、第1のSiC高濃度ウェル領域5aがSiCベース領域8から電気的に接続されて形成され、この第1のSiC高濃度ウェル領域5aにより電位が固定される。このため、例えば、IGBT1のMOS部分のチャネル長Lch1(図1参照)が1.0μm以下と小さくなっても、高温でのオフ時のリーク電流が抑制される。したがって、低オン抵抗で、かつ、高温で安定した耐圧を実現することが可能となる。
なお、本実施形態では、SiCウェル領域5の不純物濃度が5×1015cm−3以上1×1017cm−3以下であり、第1のSiC高濃度ウェル領域5aの不純物濃度が1×1018cm−3以上1×1019cm−3以下であることが好ましい。
SiCウェル領域5の不純物濃度が上記範囲を逸脱すると適切なMOSFET部分のしきい値電圧の設定が困難になることがある。また、第1のSiC高濃度ウェル領域5aの不純物濃度が上記範囲を逸脱して低くなると、動作時にパンチスルーを引き起こすことやチャネル長Lch1が1.0μm以下と小さくなってきた場合に高温にてオフ時のリーク電流が抑制されないことがあり、不純物濃度が上記範囲を逸脱して上回ると、しきい値電圧の設定が困難になることがある。
なお、チャネル長Lch1は、断面視において、ゲート絶縁膜9直下におけるSiCドリフト層4と第1のSiC高濃度ウェル領域5aの境界と、SiCソース領域6と第1のSiC高濃度ウェル領域5aとの境界との距離を示す(図1参照)。
低オン抵抗と、高温での高耐圧を実現させる観点からは、第1の高濃度ウェル領域5aの不純物濃度が、SiC領域ウェル領域5の不純物濃度より二桁以上高いことが好ましい。
チャネル長Lch1の長さとしては、第1のSiC高濃度ウェル領域5aの長さLがLch1の10%から20%程度であることが好ましい。
第1のSiC高濃度ウェル領域5aの表面層における長さLが上記範囲を下回ると、高温でのオフ時のリーク電流が抑制できないことがあり、また、上記範囲を上回ると、しきい値電圧の上昇やオン抵抗が高くなることがある。
なお、長さLは、断面視において、ゲート絶縁膜9直下におけるゲート絶縁膜9堆積面の面内方向での第1のSiC高濃度ウェル領域5aの厚みを示し、SiCウェル領域5よりも不純物濃度が一桁以上高い領域として決定される領域の厚みとする(図1参照)。
ここで、チャネル長Lch1や第1のSiC高濃度ウェル領域5aの長さLは、例えば、走査型キャパシタンス顕微鏡(SCM)分析等で得られる半定量性のキャリア濃度分布や、二次イオン質量分析法(SIMS)による不純物濃度分布により決定される。
本実施形態に係るIGBT1おいては、チャネル長Lch1は、オン抵抗の低減が期待される0.5μm未満であることが好ましい。
従来の半導体装置では、チャネル長が0.5μm未満になるとオフ時のリーク電流が増大し、オフせずIGBTのMOS領域が動作しない。また、チャネル長が0.3μm以下となると、オフ時のリーク電流が極端に増大する。
しかしながら、本実施形態に係るIGBT1おいては、チャネル長Lch1=0.2μmの場合においても、第1のSiC高濃度ウェル領域5aを設けることにより、250℃の高温においてもオフ時のリーク電流が低減される。第1のSiC高濃度ウェル領域5aの長さLを0.1×Lch1に相当する0.02μm以上とすると耐圧が向上し、0.15×Lch1に相当する0.03μm以上とすると、250℃の高温においても13,000V以上の耐圧を確保でき、0.03μm以上では、耐圧を一定に確保できる。また、0.2×Lch1に相当する0.04μmでは、250℃の高温において20mΩcm−2以下の低いオン抵抗が実現できる。
次に、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図2(a)〜(f)は、本発明の第1の本実施形態に係るp型IGBTの製造工程を説明する断面図(1)〜(6)である。
先ず、例として、n型不純物としてP(リン)またはN(窒素)を不純物濃度2×1018cm−3程度含み、比抵抗0.02Ωcm程度で、厚さ350μmのn型4H−SiC基板2を準備する。次いで、SiC基板2の第1の主面(図2(a)〜(f)中、上側の面)上、例えば、4°オフの(0001)面上に、シラン(SiH)及びプロパン(C)を主な材料ガスとして用いたエピタキシャル成長法により、p型不純物として、Alを不純物濃度1×1017cm―3程度含み、厚さが1μm程度のSiCバッファー層3を成長させる。次いで、同様に、p型不純物として、Alを不純物濃度3×1014cm―3程度含み、厚さが140μm程度の高抵抗のSiCドリフト層4を成長させる(図2(a)参照)。
その後、SiCドリフト層4の表面に、マスク材となるシリコン酸化膜(SiO)の堆積と、通常のフォトリソグラフィーと、各種領域部分の表面のマスク材のエッチング除去と、イオン注入を繰り返して、SiCウェル領域5、第1のSiC高濃度ウェル領域5a、SiCソース領域6、SiCベース領域8を順次形成する。イオン注入は、全て基板温度600℃で行う。
具体的には、先ず、プラズマCVD法によりマスク材となるSiO膜を2.0μm堆積し、通常のフォトリソグラフィーとCFガスやCHFガスなど用いたICP(誘導性結合プラズマ)ドライエッチングによるパターニングにより、SiCドリフト層4上にイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜したSiOの第1のマスク材31を形成する。エッチングによる除去による第1のマスク材31側面の傾斜角度θは、82°である。この第1のマスク材31の傾斜角度θは、マスクフォトリソグラフィーの条件、エッチングのガス種やバイアス条件の設定により、再現よく決定できる。次いで、第1のマスク材31をイオン注入マスクとして用いて、n型不純物であるNをSiCドリフト層4の表面に加速エネルギー400keV、ドーズ量1×1014cm−2のレトログレード(表面のイオン注入濃度を低く、内部のイオン注入濃度を高くするイオン注入方法)でイオン注入する。この一度のイオン注入により、n型のSiCウェル領域5及びn型の第1のSiC高濃度ウェル領域5aを形成する。なお、傾斜角度θは、断面視において、SiO膜の堆積面(底面)と側面とのなす角を示し、電子顕微鏡により確認できる(図2(b)参照)。
ここで、第1のマスク材31の側面が傾斜しているために、一部のイオンは、SiOマスク材31を通したスルー注入となり、本来であれば、SiCドリフト層4の表面からの深さ0.5μm付近のみで濃度が最大1×1019cm−3になるところが、SiCウェル領域5とSiCドリフト領域4の間においても高濃度となった第1のSiC高濃度ウェル領域5aが形成できる。
したがって、ウェル領域を形成する際に斜めイオン注入等の複雑な工程を経ることなく、SiCウェル領域5と、不純物濃度が高い第1のSiC高濃度ウェル領域5aを同時に形成することができる。
なお、最終的なSiCウェル領域5の表面濃度を調整するために、p型不純物であるAlを追加してイオン注入してもよい。
第1のマスク材31の傾斜角度としては、SiCウェル領域5と第1のSiC高濃度ウェル領域5a形成のイオン注入条件にもよるが、79°から87°の範囲であることが好ましい。79°よりも小さいと、第1の高濃度ウェル領域5aの長さL(チャネル領域部分)が長くなりすぎるため、しきい値電圧大きくなり、オン抵抗が増大してしまうことがある。また、87°よりも大きいと第1のSiC高濃度ウェル領域5aのチャネル領域部分が短かくなりすぎるため、高温時のリーク低減効果が不十分となることがある。この範囲にすることで、第1のSiC高濃度ウェル領域5aの長さLが0.02μmから0.04μm程度に制御でき、好ましい。
次いで、第1のマスク材31を除去し、フォトリソグラフィーとエッチングによるパターニングによりSiOの第2のマスク材32を形成する。この第2のマスク材32をイオン注入マスクとして用いて、p型不純物であるAlをSiCウェル領域5に最大加速エネルギー200keV、総ドーズ量5×1015cm−2でボックスプロファイルとなるようにイオン注入し、SiCソース領域6を形成する(図2(c)参照)。
次いで、第2のマスク材32を除去し、フォトリソグラフィーとエッチングによるパターニングによりSiOの第3のマスク材33を形成する。この第3のマスク材33をイオン注入マスクとして用いて、第1の高濃度SiCウェル領域5aまで届くように、n型不純物であるNをSiCウェル領域5にイオン注入し、SiCベース領域8を形成する(図2(d)参照)。
なお、これら第1及び第2のマスク材32、33における側面は、イオン注入方向に対して垂直形状である。
次いで、同様にマスク材となるシリコン酸化膜(SiO)の堆積と、通常のフォトリソグラフィーと、各種領域部分の表面のマスク材のエッチング除去と、イオン注入により、デバイス外周部における電界強度を緩和するためのJTE(Junction Termination Extension)構造をSiCドリフト層4の表面にNのイオン注入で形成する(図示しない)。
次いで、SiCドリフト層4及び各種SiC領域5、5a、6、8及びJTE構造部分のそれぞれの表面を覆うようにグラファイトをスパッタ法で堆積させ、1,650℃の温度で1分間の活性化アニールを行う。
次いで、公知の半導体プロセスにより、ゲート絶縁膜9、ゲート電極10、層間絶縁膜20を形成する(図2(e)参照)。
次いで、第1の電極(ソース・ベース共通電極)21、第2の電極(コレクタ電極)22を形成する。また、パッド電極23を形成する(図2(f)参照)。
第1の電極(ソース・ベース共通電極)21は、例えば、NiとAlで構成され、また、SiC基板2の第2の主面(図2(a)〜(f)中、下側の面)上における第2の電極(コレクタ電極)22は、例えばNiで形成されている。これらの電極を形成した後、850℃の温度で1分間の急速加熱アニール(RTA)をすることで、第1の電極(ソース・ベース共通電極)21及び第2の電極(コレクタ電極)22にて、低い接触抵抗が得られる。
なお、本実施形態において、SiCのn型不純物は、例えば、N(窒素)やP(リン)が好ましいが、As(ヒ素)等を適用することも可能である。また、p型不純物は、例えば、Al(アルミニウム)が好ましいが、B(ボロン)等を適用することも可能である。
以上の工程により、図1に示すIGBT1が製造される。
(第2の実施形態)
次いで、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置について説明する。図3は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置としてのp型IGBT100の構成を示す断面図である。
このIGBT100は、第1と第2の主面を有するSiC基板102と、SiC基板102の第1の主面上に配される第1導電型のSiCバッファー層103と、SiCバッファー層103上に配される第1導電型のSiCドリフト層104と、SiCドリフト層104の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域105と、SiCウェル領域105の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域106と、SiCウェル領域105の一部表面に形成され、SiCウェル領域105よりも不純物濃度が高く、SiCソース領域106とSiCウェル領域105との間に配される第2導電型の第2のSiC高濃度ウェル領域107と、第2のSiC高濃度ウェル領域107と電気的に接続されるように、SiCソース領域106、第2のSiC高濃度ウェル領域105及びSiCウェル領域107に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域108と、SiCドリフト層104、SiCソース領域106、SiCウェル領域105及び第2のSiC高濃度ウェル領域107の表面上に配されるゲート絶縁膜109と、ゲート絶縁膜109上に配されるゲート電極110と、ゲート電極110を被覆する層間絶縁膜120と、SiCソース領域106及びSiCベース領域108と電気的に接続される第1の電極121と、SiC基板102の第2の主面上に配される第2の電極122と、層間絶縁膜120及び第1の電極121を被覆するように配されるパッド電極123で構成される。
本実施形態に係るIGBT100では、第1の実施形態に係るIGBT1において、第1の高濃度SiCウェル領域5aが配されるのに対し、SiCソース領域106及び第2のSiC高濃度ウェル領域107を側面が傾斜したマスクを用いたレトログレードでのイオン注入において、不純物をマスク材の傾斜側面を通してスルー注入することにより、不純物濃度を高濃度とした第2のSiC高濃度ウェル領域107を形成する点で第1の実施形態に係るIGBT1と異なる。これ以外は、第1の実施形態に係るIGBT1と同様であり、重複する説明を省略する。
このSiCウェル領域105、SiCソース領域106及び第2のSiC高濃度ウェル領域107の形成方法について説明する。
先ず、フォトリソグラフィーとエッチングによるパターニングにより、SiOの第1のマスク材を形成する際、第1の実施形態のマスク材32のように側面を垂直に形成する。この第1のマスク材をイオン注入マスクとして用いて、n型不純物であるNをSiCドリフト層104に最大加速エネルギー400keVで表面濃度を1×1016cm−3〜1×1017cm−3とするプロファイルとなるようにイオン注入し、SiCウェル領域105を形成する。
次に、第1の実施形態と同様にSiOの第2のマスク材をイオン注入マスクとしてSiCソース領域106及び第2のSiC高濃度ウェル領域107を形成する。この第2のマスク材を形成する際、側面を第1の実施形態の第1のマスク材31のように傾斜させて形成する。この第2のマスク材をイオン注入マスクとして用いて、p型不純物であるAlをSiCウェル領域105に最大加速エネルギー200keV、総ドーズ量5×1015cm−2でボックスプロファイルとなるようにイオン注入し、SiCソース領域106を形成する。更に、そのまま第2のマスク材をイオン注入マスクとしてn型不純物であるNを加速エネルギー400keV、ドーズ量1×1014cm−2のレトログレードでイオン注入する。マスク材の側面が傾斜しているため、一部のイオンは、SiOを通したスルー注入となり、本来であれば、SiCドリフト層104の表面からの深さ0.5μm付近のみで濃度が最大1×1019cm−3になるところが、SiCウェル領域105とSiCソース領域106の間の表面部分においても高濃度となった第2のSiC高濃度ウェル領域107を形成できる。即ち、側面が斜めに傾斜したマスク材を用いてSiCソース領域106を形成後、同じマスク材を用いてより高いエネルギーにてレトログレードでイオン注入することにより、チャネル領域の一部に不純物を高濃度に含む第2のSiC高濃度ウェル領域を形成することができる。
なお、第2のSiC高濃度ウェル領域107は、総ドーズ量を多くしたボックスプロファイルで形成しても同様の形状を作製できるが、その場合、反転層が形成される領域の濃度も高くなり、しきい値電圧が高くなるため望ましくない。また、p型のSiCソース領域106と第1の電極121のコンタクト抵抗が高くなり易く、望ましくない。
本実施形態に係るIGBT100においても、第1の実施形態に係るIGBT1と同様に、図3におけるチャネル長Lch2が1.0μm以下と小さくなっても、オン電圧が上昇することなく、低オン抵抗で、高温にて安定した耐圧を実現することができる。
(第3の実施形態)
次いで、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置について説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置としてのp型IGBT200の構成を示す断面図である。
このIGBT200は、第1と第2の主面を有するSiC基板202と、SiC基板202の第1の主面上に配されるSiCバッファー層203と、SiCバッファー層203の表面上に配される第1導電型のSiCドリフト層204と、SiCドリフト層204の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域205と、SiCドリフト層204の一部表面に形成され、SiCウェル領域205よりも不純物濃度が高く、SiCウェル領域205とSiCドリフト層204との間に配される第2導電型の第1のSiC高濃度ウェル領域205aと、SiCウェル領域205の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域206と、SiCウェル領域205の一部表面に形成され、SiCウェル領域205よりも不純物濃度が高く、SiCソース領域206とSiCウェル領域205との間に配される第2導電型の第2のSiC高濃度ウェル領域207と、第1のSiC高濃度ウェル領域205a及び第2のSiC高濃度ウェル領域207と電気的に接続されるように、SiCソース領域206、第1のSiC高濃度ウェル領域205a及び第2のSiC高濃度ウェル領域207に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域208と、SiCドリフト層204、SiCソース領域206、SiCウェル領域205、第1のSiC高濃度ウェル領域205a及び第2のSiC高濃度ウェル領域207の表面上に配されるゲート絶縁膜209と、ゲート絶縁膜209上に配されるゲート電極210と、ゲート電極210を被覆する層間絶縁膜220と、SiCソース領域206及びSiCベース領域208と電気的に接続される第1の電極221と、SiC基板202の第2の主面上に配される第2の電極222と、層間絶縁膜220及び第1の電極221を被覆するように配されるパッド電極223で構成される。
本実施形態に係るIGBT200は、第1の実施形態に係るIGBT1における第1のSiC高濃度ウェル領域5aと、第2の実施形態に係るIGBT100における第2の高濃度SiCウェル領域107を、それぞれ側面が斜めにエッチングされたマスクを用いてレトログレードでイオン注入することにより、表面の一部を高濃度とした第1のSiC高濃度ウェル領域205a及び第2のSiC高濃度ウェル領域207として形成する点で第1の実施形態に係るIGBT1及び第2の実施形態に係るIGBT100と異なり、それぞれの形成方法は、第1の実施形態に係るIGBT1及び第2の実施形態に係るIGBT100における形成方法に準じる。これ以外は、第1の実施形態に係るIGBT1及び第2の実施形態に係るIGBT100と同様であり、重複した説明を省略する。
本実施形態に係るIGBT200においても、第1の実施形態に係るIGBT1及び第2の実施形態に係るIGBT100と同様に、図4におけるチャネル長Lch3が1.0μm以下と小さくなっても、オン電圧が上昇することなく、低オン抵抗で、高温にて安定した耐圧を実現することができる。
なお、本実施形態に係るIGBT200では、第1の実施形態に係るIGBT1及び第2の実施形態に係るIGBT100と同じ条件で製造すると、オン電圧が上がりやすくなるため、第1及び第2のマスク材のエッチング形成条件やイオン注入条件を適宜調整し、長さLと長さLの合計長さを、チャネル長Lch3の10%から20%とすることが好ましい。
以上、具体例を参照しつつ、本発明に係る前記各実施形態について説明したが、これらは、本発明の実施形態を例示したものであり、本発明の技術的思想を限定するものではない。また、前記各実施形態の説明においては、半導体装置、半導体装置の製造方法等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる半導体装置、半導体装置の製造方法等に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
例えば、前記各実施形態において、n型不純物としてNを不純物濃度1×1018cm―3程度含み、厚み8μm程度のn型SiCバッファー層をSiC基板(例えば、図1中のSiC基板2)とSiCバッファー層(例えば、図1中のSiCバッファー層3)の間に成長させてもよい。この層により、SiC特有の順方向特性劣化につながる基底面転移(BPD)を、特性劣化に影響のない貫通刃状転移(TED)に転換することができる。
また、前記各実施形態において、ゲート絶縁膜直下のSiCドリフト層(例えば、図1中のSiCドリフト層4)の表面部分のJFET領域の抵抗を低減するため、及び裏面からの少数キャリアとなる電子を蓄積するためのキャリア蓄積層(CSL層)をSiCドリフト層(例えば、図1中のSiCドリフト層4)上に不純物としてのAlを1×1016cm−3の濃度で厚み2μm程度のエピタキシャル成長層として形成させた半導体装置を作製してもよい。
また、前記実施形態においては、ホール(正孔)をキャリアとするp型のSiC−IGBTについて説明したが、本発明は、同じくホールをキャリアとするp型のSiC−DIMOSFETにも可能であり、また、電子をキャリアとするn型のSiC−DIMOSFET、n型SiC−IGBTにも適用可能である。
即ち、p型のSiC−DIMOSFETの場合、p型SiC基板を用い、SiCの各SiC層や各SiC領域を、前記各実施形態における導電性と同じ導電性を持つように形成すればよい。また、n型のSiC−DIMOSFETの場合、n型SiC基板を用い、n型IGBTの場合、薄層化したp型SiC基板を用いたうえで、SiCの各SiC層や各SiC領域を、前記各実施形態における導電性と反対の導電性を持つように形成すればよい。
1,100,200,300 IGBT
2,102,202,302 SiC基板(n炭化珪素基板)
3,103,203,303 SiCバッファー層(p層)
4,104,204,304 SiCドリフト層(p層)
5,105,205,305 SiCウェル領域(n領域)
5a,205a 第1のSiC高濃度ウェル領域(n領域)
6,106,206,306 SiCソース領域(p領域)
8,108,208,308 SiCベース領域(n領域)
9,109,209,309 ゲート絶縁膜
10,110,210,310 ゲート電極
20,120,220,320 層間絶縁膜
21,121,221,321 第1の電極(ソース・ベース共通電極)
22,122,222,322 第2の電極(コレクタ電極)
23,123,223,323 パッド電極
31 第1のマスク材
32 第2のマスク材
33 第3のマスク材
107,207 第2のSiC高濃度ウェル領域(n領域)
ch1,Lch2,Lch3 チャネル長
,L 長さ
θ マスク材の傾斜角度

Claims (9)

  1. 第1と第2の主面を有するSiC基板と、
    前記SiC基板の前記第1の主面上に配される第1導電型のSiCドリフト層と、
    前記SiCドリフト層の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域と、
    前記SiCドリフト層の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCウェル領域と前記SiCドリフト層との間に配される第2導電型の第1のSiC高濃度ウェル領域と、
    前記SiCウェル領域の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域と、
    前記第1のSiC高濃度ウェル領域と電気的に接続されるように、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域及び前記第1のSiC高濃度ウェル領域に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域と、
    前記SiCドリフト層、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域及び前記第1のSiC高濃度ウェル領域の表面上に配されるゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に配されるゲート電極と、
    前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、
    前記SiCソース領域及び前記SiCベース領域と電気的に接続される第1の電極と、
    前記SiC基板の前記第2の主面上に配される第2の電極と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 第1と第2の主面を有するSiC基板と、
    前記SiC基板の前記第1の主面上に配される第1導電型のSiCドリフト層と、
    前記SiCドリフト層の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域と、
    前記SiCウェル領域の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域と、
    前記SiCウェル領域の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCソース領域と前記SiCウェル領域との間に配される第2導電型の第2のSiC高濃度ウェル領域と、
    前記第2のSiC高濃度ウェル領域と電気的に接続されるように、前記SiCソース領域、前記第2のSiC高濃度ウェル領域及び前記SiCウェル領域に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域と、
    前記SiCドリフト層、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域の表面上に配されるゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に配されるゲート電極と、
    前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、
    前記SiCソース領域及び前記SiCベース領域と電気的に接続される第1の電極と、
    前記SiC基板の前記第2の主面上に配される第2の電極と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 第1と第2の主面を有するSiC基板と、
    前記SiC基板の前記第1の主面上に配される第1導電型のSiCドリフト層と、
    前記SiCドリフト層の一部表面に形成される第2導電型のSiCウェル領域と、
    前記SiCドリフト層の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCウェル領域と前記SiCドリフト層との間に配される第2導電型の第1のSiC高濃度ウェル領域と、
    前記SiCウェル領域の一部表面に形成される第1導電型のSiCソース領域と、
    前記SiCウェル領域の一部表面に形成され、前記SiCウェル領域よりも不純物濃度が高く、前記SiCソース領域と前記SiCウェル領域との間に配される第2導電型の第2のSiC高濃度ウェル領域と、
    前記第1のSiC高濃度ウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域と電気的に接続されるように、前記SiCソース領域、前記第1のSiC高濃度ウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域に隣接して配される第2導電型のSiCベース領域と、
    前記SiCドリフト層、前記SiCソース領域、前記SiCウェル領域、前記第1のSiC高濃度ウェル領域及び前記第2のSiC高濃度ウェル領域の表面上に配されるゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に配されるゲート電極と、
    前記ゲート電極を被覆する層間絶縁膜と、
    前記SiCソース領域及び前記SiCベース領域と電気的に接続される第1の電極と、
    前記SiC基板の前記第2の主面上に配される第2の電極と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  4. SiC基板が第2導電型であり、絶縁ゲートバイポーラトランジスタを構成する請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. SiC基板が第1導電型であり、縦型のMOS電界効果トランジスタを構成する請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 請求項1に記載の半導体装置の製造方法であって、第1のSiC高濃度ウェル領域をイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜した形状のマスク材を用いたイオン注入法によりレトログレードウェルで形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 請求項2に記載の半導体装置の製造方法であって、第2のSiC高濃度ウェル領域をイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜した形状のマスク材を用いたイオン注入法によりレトログレードで形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項3に記載の半導体装置の製造方法であって、第1のSiC高濃度ウェル領域及び第2のSiC高濃度ウェル領域をイオン注入方向に対して側面が斜めに傾斜した形状のマスク材を用いたイオン注入法によりレトログレードで形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. マスク材側面の傾斜角度が79°〜87°である請求項6から8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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