JP2014170049A - 光干渉器 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度チューニング性と、出力の温度補償とを両立した干渉器を提供する。
【解決手段】2個の光カプラ16及び18と、2個の光カプラ16及び18の間に並列に設けられ、2個の光カプラ16及び18を接続する第1及び第2アーム光導波路20a及び20bと、一方の光カプラ16に備えられた第1ポートPと、他方の光カプラ18に備えられた第2及び第3ポートP及びPとを備え、第1及び第2アーム光導波路20a及び20bの何れか一方又は双方に、合計K個(Kは2以上の整数)の位相調整領域22〜22K又は22a〜22Kが設けられる。
【選択図】図1

Description

この発明は、波長が多重化された双方向通信の終端装置に用いられ、発光素子から出力される光と、受光素子へと入力される光との合分波を行う光干渉器に関する。
加入者側から局側への光伝送(上り通信)と、局側から加入者側への光伝送(下り通信)とを1本の光ファイバで行う光加入者系通信システム(以下、加入者系システムとも称する。)においては、上り通信及び下り通信に異なる波長の光を用いることがある。この場合、局側及び加入者側の双方で、波長の異なる光を合分波する光素子(以下、光合分波素子とも称する。)が必要となる。
光合分波素子は、発光素子及び受光素子と空間光学的に光軸合わせされて、GE−PON(Gigabit Ethernet(登録商標)−Passive Optical Network)システム等の加入者系システムの加入者側終端装置(ONU:Optical Network Unit)や、局側終端装置(OLT:Optical Line Terminal)に用いられる。
この光軸合わせの手間を軽減するために、光導波路により構成された光合分波素子が開発されている(例えば、特許文献1〜5参照)。この光合分波素子では、光の伝搬経路を、予め作りこまれた光導波路内に限定するので、光合分波素子にレンズやミラー等が不要となる。さらに、光軸合わせの際、予め光合分波素子に作成された基準マークをもとにして、発光素子及び受光素子を、光導波路の入出射端に位置合わせすればよい。そのため、光軸合わせの手間が大幅に省かれる。
近年、シリコン(Si)を材料とするコアと、Siとの屈折率差が大きな酸化シリコン(SiO)を材料とするクラッドとで光導波路(以下、Si光導波路とも称する。)を構成した光合分波素子が報告されている(例えば、非特許文献1〜3参照)。
Si光導波路は、コアの屈折率がクラッドの屈折率よりも非常に大きいので、光の閉じ込めが強い。このため、光を1μm程度の小さい曲率半径で曲げる曲線状光導波路を実現することができる。また、Si電子デバイスの加工技術を利用して製造できるために、きわめて微細なサブミクロンの断面構造を実現できる。これらのことから、Si光導波路を用いることで光合分波素子を小型化することができる。
Si光導波路は、このようなメリットを有する反面、以下の2つの課題を有していた。
(課題1):Si光導波路は、屈折率が高いために、コアの寸法誤差等の僅かな外乱で、光導波路の等価屈折率に大きな誤差が生じる。これにより、光合分波素子の波長選択特性が設計波長からずれてしまい、所望の光合分波能力が得られない場合がある。
(課題2):SiOの約18倍の熱光学係数を持つSiは、温度変化に敏感なため、素子の温度変化で等価屈折率が変化して、光合分波素子の波長選択特性が不所望に変動してしまう。ここで、「熱光学係数」とは、単位温度変化当たりの材料の屈折率変化量である。
課題2として挙げたように,Siは大きな熱光学係数を有する。従って、光導波路の温度変化により、等価屈折率を変化させ、その結果、波長選択特性を変えることができる。そこで、課題1の解決のために、ヒータ等で光導波路の温度調整を行い、それにより波長選択特性を設計波長に調整する技術(以下、技術1又は温度チューニングとも称する。)がある。
課題2に関して、光ファイバ等に用いられる石英(SiO)系光導波路については、屈折率の温度依存性を補償する技術(以下、単に、「温度補償」とも称する。)が、種々提案されている(例えば、特許文献6〜24参照)。しかし、極めて温度依存性が高いSi光導波路に、石英系光導波路の技術を単純に応用することは難しかった。
近年、石英系光導波路の応用とは別に、Si光導波路の温度補償を行う技術が幾つか提案されている。その1つが、ポリマー製のクラッドを用いる技術である(例えば、非特許文献4参照)。しかし、ポリマーは無機材料に比べると劣化し易いために、光合分波素子の信頼性を損なう虞がある。他の例として、Si光導波路製のマッハツェンダ干渉計において、アーム部に温度補償領域を設ける技術(以下、技術2とも称する。)がある(例えば、非特許文献5参照)。
Photonics Technology Letters vol.18,No.22,p.2392,2006年11月 Photonics Technology Letters vol.20,No.23,p.1968,2008年12月 Optics Express vol.18,No.23,p.23891,2010年11月 Optics Express vol.17,No.17,pp.14627−14633,August 17,2009 Optics Letters vol.34,No.5,pp.599−601,March 1,2009
米国特許4860294号明細書 米国特許5764826号明細書 米国特許5960135号明細書 米国特許7072541号明細書 特開平8−163028号公報 特開2000−206348号公報 特開2007−316335号公報 特開2009−237205号公報 特開2000−035523号公報 特開2001−350038号公報 特開2003−149478号公報 特開2005−148585号公報 特開2009−186688号公報 特開2001−083339号公報 特開2001−272554号公報 特開2001−337233号公報 特開2001−356225号公報 特開2002−031729号公報 特開2002−341163号公報 特開2003−114358号公報 特開2006−284632号公報 特開2007−065562号公報 特開2000−352633号公報 特開2001−066446号公報
上述した技術1により課題1を解決でき、技術2により課題2を解決できる。しかし、今まで、課題1及び2を同時に解決する技術は存在しなかった。それは、Siの屈折率の高い温度依存性を積極的に利用する技術1と、温度補償領域を設けることにより温度チューニング(技術1)に必要な温度依存性を打ち消す技術2とは両立不可能と考えられたためである。
本発明はこのような技術的背景でなされた。従って、本発明の目的は、上述の課題1及び2を同時に解決する光干渉器を得ることにある。
発明者は、鋭意検討の結果、光干渉器を構成するアーム光導波路に、温度依存性が異なる2個以上の位相調整領域と、温度を調整するヒータとを設けることにより、上述の目的を達成できることに想到した。
従って、この発明の光干渉器は、2個の光カプラと、2個の光カプラの間に並列に設けられ、2個の光カプラを接続する第1及び第2アーム光導波路と、第1及び第2アーム光導波路の何れか一方又は双方に設けられた温度制御手段と、一方の光カプラに備えられた第1ポートと、他方の光カプラに備えられた第2及び第3ポートとを備える。
そして、第1及び第2アーム光導波路の一方又は双方に、合計K個(Kは2以上の整数)の位相調整領域が設けられる。
また、この発明の別の光干渉器は、2個の光カプラと、2個の光カプラの間に並列に設けられ、2個の光カプラを接続する第1〜第U光導波路(Uは3以上の整数)と、一方の前記光カプラに備えられた第1ポートと、他方の光カプラに備えられた第2〜第Sポート(Sは、U+1≧Sの整数)とを備える。
そして、第1〜第U光導波路は互いに異なる光路長を備え、第1〜第U光導波路に、それぞれK個の位相調整領域(Kは2以上の整数)を備える。ここで、第1ポートに波長の異なる複数の成分光を含む入力光が入力されたときに、温度補償されて第2〜第Sポートから出力される成分光である温度補償光の数がV個(Vは1≦V≦K−1の整数)であり、また、第1ポートに入力された光の内、独立に干渉次数を選択可能な成分光である次数選択光の数がW個(Wは1≦W≦K−1の整数)であるとともに、V+W≦Kが成り立つ。
この発明の光干渉器は、K個の位相調整領域と、ヒータとを備えているので、これらの設定に応じて、不所望な設計波長からのズレを温度チューニングしつつ、光導波路の温度変動による波長分離特性の劣化を抑えることができる。すなわち、この光干渉器は、上述の課題1及び2を同時に解決できる。
(A)は、光干渉器の構造の一例を示す模式図であり、(B)は、別の光干渉器の構造を示す模式図である。 実施形態1の光干渉器の構造を概略的に示す平面図である。 (A)〜(C)は、それぞれ図2を、A−A線、B−B線及びC−C線に沿って切断した切断端面図である。 実施形態2の光干渉器の構造を概略的に示す平面図である。 実施形態3の光干渉器の構造を概略的に示す平面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。なお、各図では構成要素の形状、大きさ及び配置関係を、この発明が理解できる程度に概略的に示している。また、以下の各実施形態は、この発明の好適構成の一例であり、各構成要素の材質や数値的条件なども、好適な場合の例示に過ぎない。従って、この発明は、以下の各実施形態に何ら限定されない。また、各図において、共通する構成要素には同符号を付し、その説明を省略することもある。
[発明の概要]
図1を参照して、この発明の概要を説明する。図1(A)は、本発明の光干渉器の構造の一例を示す模式図である。図1(B)は、別の光干渉器の構造を示す模式図である。なお、図1(A)及び(B)では、発明の理解に資するために、光干渉器を簡略的に描いている。つまり、基板及びクラッドの図示を省略するとともに、コアを単なる曲線で、及び各構成要素を矩形のボックスで、それぞれ描いている。
まず、図1(A)を参照して、以下の説明で用いる光干渉器10の方向及び寸法を定義する。図1(A)に示したような右手系の直交座標系を考え、X方向を図が描かれた紙面の左から右に向かう方向とし、長さ方向とも称する。また、Z方向を図が描かれた紙面の裏面から表面に向かう方向とし、高さ方向又は厚み方向とも称する。また、Y方向を図が描かれた紙面の下方から上方に向かう方向とし、幅方向とも称する。そして、X方向に沿って測った幾何学的長さを「長さ」とも称し、Y方向に沿って測った幾何学的長さを「幅」とも称し、Z方向に沿って測った幾何学的長さを「高さ」又は「厚さ」とも称する。ここでは、入力光INの光伝搬方向をX方向とする。また、所定の構造体の光伝搬方向に垂直な断面のことを「横断面」と称する。また、この例では、不図示の基板の主面は、XY平面(紙面)に平行に延在する。
(構造)
続いて、光干渉器10の構造を簡単に説明する。光干渉器10は、2個の光カプラ16及び18と、第1及び第2アーム光導波路20a及び20bと、温度制御手段28とを備える。
第1及び第2アーム光導波路20a及び20bはチャネル型光導波路である。第1及び第2アーム光導波路20a及び20bは2個の光カプラ16及び18の間に並列に設けられ、2個の光カプラ16及び18を接続している。以降、第1及び第2アーム光導波路20a及び20bの両者を示す場合には、「アーム部20」とも称する。
第1及び第2アーム光導波路20a及び20bの一方又は双方には、この例では、合計2個の位相調整領域22及び22が設けられている。詳細には、第1アーム光導波路20aに位相調整領域22が設けられ、第2アーム光導波路20bに位相調整領域22が設けられる。これらの位相調整領域22及び22を含む第1及び第2アーム光導波路20a及び20bの光路長は互いに異なっている。これは、入力光INに所定の位相差を与えて波長分離を行うためである。以降、これらの位相調整領域22及び22を、それぞれ第1位相調整領域22及び第2位相調整領域22とも称する。そして、第1及び第2位相調整領域22及び22の長さをそれぞれL及びLとする。両位相調整領域22及び22は、この例では、互いに幅が異なるチャネル型光導波路として構成されている。
ここで、「光路長」とは、一般に、光導波路の幾何学的な長さPを、ある波長の光に関する光導波路の等価屈折率Qで補正した光学的な長さである。光路長をRとすると、RはP×Qで与えられる。以降、「光路長」と記載しない長さ(幅、厚み、高さ等)は、単に、幾何学的な長さを示す。
第1及び第2位相調整領域22及び22は、波長λの光に関して、それぞれ、異なる等価屈折率n11及びn12を有する。これらの等価屈折率n11及びn12は、温度Tの関数であり、それぞれ異なる温度依存性を有する。つまり、(dn11/dT)≠(dn12/dT)である。
一方の光カプラ16には光入出力用の第1ポートPが備えられ、他方の光カプラ18には光入出力用の第2及び第3ポートP及びPが備えられる。この例では、光カプラ16の第1ポートPから入力光INが入力され、光カプラ18の第2及び第3ポートP及びPから、後述する干渉次数に応じた分配比で出力光OUT1及びOUT2が出力される。ここで、「分配比」とは、ある波長の入力光INが第2及び第3ポートP及びPに分配されて出力される際の、出力光OUT1及びOUT2の強度比のことである。
光入力側の光カプラ16としては、任意の1入力2出力、又は2入力2出力のカプラを用いることができる。光カプラ16用の1入力2出力のカプラとしては、例えば、Y分岐導波路等を用いることができる。光出力側の光カプラ18には、任意の2入力2出力のカプラを用いることができる。2入力2出力のカプラとしては、例えば、多モード干渉(MMI:Multi Mode Interference)カプラや、方向性結合器を用いることができる。
温度制御手段28は、この例では、電気式ヒータとして構成されており、第1位相調整領域22の温度を制御する。この例では、温度制御手段28は、第1アーム光導波路20aの全領域を覆っている。温度制御手段28は、第1位相調整領域22の温度を変更して、光干渉器10の温度チューニングを行う。
また、この例では、コアの幅を変えて等価屈折率を調整したチャネル型光導波路を第1及び第2位相調整領域22及び22とした例を示した。しかし、コアの周囲のクラッドの屈折率を変えることで等価屈折率を調整した光導波路の部分領域を、第1及び第2位相調整領域22及び22としても良い。具体的には、クラッドの材料を変更した光導波路の部分領域を第1及び第2位相調整領域22及び22としても良い。
(温度補償の原理)
次に、光干渉器10による温度補償の原理について説明する。光干渉器10は、等価屈折率の温度依存性が異なる第1及び第2位相調整領域22及び22により、入力光INに生じる温度変化由来の不所望な位相差を相殺する。以下、この点を詳述する。理解を容易にするために、入力光INが、波長λの第1成分光Cのみを含む場合を考える。
光干渉器10で第1成分光Cを温度補償するためには、温度補償条件だけでなく、光干渉器10からの出力態様を決定する干渉条件を満足する必要がある。以下、それぞれの条件について説明する。
(干渉条件)
第1成分光Cを光干渉器10の所望のポートから出力させるためには、下記式(1)の干渉条件が成り立つ必要があることが知られている。
11+n12=mλ・・・(1)
ここで、mは、第1成分光Cに関する干渉次数(正の実数)であり、第1成分光Cが両アーム光導波路20a及び20bを伝搬する過程で生じる位相差に関する。より詳細には、この位相差は、干渉次数mに2πを乗じた値である。
つまり、干渉次数mが、「1/2×奇数」の場合には、第1成分光Cに与えられる位相差は「πの奇数倍」となる。この場合、第1成分光Cは、第2ポートPから、出力光OUT1として出力される。また、干渉次数mが「1/2×偶数」の場合には、位相差は「πの偶数倍」となる。この場合、第1成分光Cは、第3ポートPから、出力光OUT2として出力される。
なお、干渉次数mは設計に応じて所望の値を選択でき、これにより第1成分光Cの分配比を任意に変化させることができる。つまり、「Int」を0以上の整数、xを0〜1の実数とするとき、干渉次数mを「Int+x」とすれば、第2及び第3ポートから任意の強度比で第1成分光Cを出力させることができる。例えば、x=0.5とすれば、位相差は「πの半整数倍」となり、光干渉器10は、第1成分光Cを第2及び第3ポートP及びPに等分配する3dBカプラとして機能する。
また、式(1)において、等価屈折率n11及びn12は既知である。すなわち、n11及びn12は、波長λと、第1及び第2位相調整領域22及び22の寸法及び材質と、クラッドの材質等からシミュレーション等の手法で求めることできる。
(温度補償条件)
温度補償を行い、第1成分光Cの分配比を温度変動によらず一定に保つためには、下記式(2)の第1成分光Cに関する温度補償条件式が成り立つ必要がある。詳細には、第1成分光Cの出力特性を温度無依存とするには、式(1)を温度Tで微分した式において、(dm/dT)=0、且つ(dλ/dT)=0とする必要がある。この条件より、温度補償条件である下記式(2)が求められる。
(dn11/dT)L+(dn12/dT)L=0・・・(2)
式(2)を変形すると、下記式(2)’となる。
/L=−((dn11/dT)/(dn12/dT))・・・(2)’
この式(2)’を式(1)に代入すると、下記式(3)となる。
(n11−n12((dn11/dT)/(dn12/dT)))L=mλ・・・(3)
ところで、(dn11/dT)及び(dn12/dT)は、シミュレーション等の別手法で求めることができる既知の量であるので、式(3)よりLを求めることができる。そして、このLを、式(2)に代入することによりLを求めることができる。
このように、第1及び第2位相調整領域22及び22の長さを、L及びLとすることで、光干渉器10は、第1成分光Cを素子の温度変動に依らず一定の分配比で第2及び第3ポートP及びPから出力できる。
このように、第1成分光Cの温度補償のために、2個の位相調整領域22及び22を要するのは、式(2)の温度補償条件と、式(1)の干渉条件とを同時に満足する必要があるからである。つまり、これら2本の連立方程式を一意に解くためには2個の変数L及びLが必要であり、これらを与えるために2個の位相調整領域22及び22を必要とする。
(温度補償と温度チューニングの両立)
次に、光干渉器10では、上述した2個の位相調整領域22及び22による第1成分光Cの温度補償と、光干渉器10の温度チューニングとが両立する点について説明する。
光干渉器10において、温度調整手段28により第1位相調整領域22の温度を変化させることで、等価屈折率がn11+Δn11に変化し、光干渉器10の設計時の選択波長(設計波長)がλ+Δλに変化したとする。
このとき、第1成分光Cの出力時の温度補償を担保する式(3)は、下記式(4)へと変形できる。
(Δn11+Δλ(dn11/dλ)+Δλ(dn12/dλ)((dn11/dT)/(dn12/dT)))L=mΔλ・・・(4)
式(4)は、下記式(5)となる。
Δn11=Δλ(m−L(dn11/dλ)−L(dn12/dλ)((dn11/dT)/(dn12/dT)))=LΔλ(ng11−ng12((dn11/dT)/(dn12/dT)))/λ・・・(5)
ここで、ng11及びng12は、それぞれ、第1及び第2位相調整領域22及び22の群屈折率を表し、ng11=n11−λ(dn11/dλ)であり、ng12=n12−λ(dn12/dλ)で与えられる。
式(5)より、最終的な結果である下記式(6)が得られる。
Δλ/λ=Δn11/(ng11−ng12((dn11/dT)/(dn12/dT)))・・・(6)
式(6)において、左辺のΔλ/λは、温度調整手段28により生じる第1位相調整領域22の温度変化当たりの、設計波長λの変化率であり、温度チューニングの容易さを表す。以下、Δλ/λを「チューニング指標」とも称する。チューニング指標が大きいほど、第1位相調整領域22の温度変化が小さくとも、Δλが大きくなり、広い波長範囲で温度チューニングを行える。
ところで、式(6)の分母は、2個の位相調整領域22及び22の群屈折率ng11及びng12の「差」である。それに対し、位相調整領域を持たない光導波路で構成された光干渉器(以下、「従来型干渉器」とも称する。)では、式(6)の分母は、「差」では無く、単独の光導波路の群屈折率である。
よって、光干渉器10は、分母が「差」である分だけ、式(6)の分母を従来型干渉器より小さくできる。つまり、2個の位相調整領域22及び22を設けることにより、光干渉器10は、チューニング指標を従来型干渉器より大きくできる。
例えば、第1成分光Cの波長λを1.55μmとし、第1及び第2位相調整領域22及び22のコアの幅をそれぞれ200nm及び500nmとした場合に、ng11及びng12は、それぞれ4.19及び2.25である。また、L/Lは0.19である。
これらの値を用いると、光干渉器10では、式(6)の分母は約1.45となる。それに対し、従来型干渉器における式(6)の分母は約4である。つまり、光干渉器10は、従来型干渉器よりも約2.75倍(=4/1.45)大きなチューニング指標を有する。つまり、光干渉器10は、従来型干渉器に比較して、第1位相調整領域22の単位温度変化当たりの設計波長λの変化率が2.75倍大きく、従来型干渉器に比べて効率良く温度チューニングできる。
このように、第1及び第2位相調整領域22及び22と、温度制御手段28とを備える光干渉器10は、分配比の温度補償と、設計波長の容易な温度チューニングとを両立することができる。
この例では、入力光INが第1成分光Cのみで構成される場合について説明した。しかし、入力光INが2以上の成分光で構成される場合も、温度補償を行いながら各成分光を出力しつつ、光干渉器20の温度チューニングを容易に行うことができる。
(位相調整領域数と温度補償できる波長数との関係)
次に、主に、図1(B)を参照して、位相調整領域の数と、温度補償できる波長数との関係について説明する。
まず以下の説明で用いる変数を定義する。入力光INが、互いに波長の異なるJ(Jは1以上の整数)の成分光で構成されているとする。ここで、Jの成分光の中で、任意の1の成分光を第b成分光C(bは1〜Jの整数)と称し、その波長をλとし、その干渉次数をmとする。
また、互いにコアの幅を異ならせた位相調整領域の個数をK(Kは2以上の整数)とし、その中の任意の1個の位相調整領域を第a位相調整領域22(aは1〜Kの整数)と称する。また、第a位相調整領域22の長さをLとする。そして、第b成分光Cに関する第a位相調整領域22aの等価屈折率をnbaとする。
また、入力光INに含まれる第1〜第J成分光の中で、温度補償されて第2及び第3ポートP及びPから出力される成分光を温度補償光とも称し、その数をVとする。また、入力光INに含まれる第1〜第J成分光の中で、独立に干渉次数mを選択可能な成分光を次数選択光とも称し、その数をWとする。ここで、独立に干渉次数mを選択できるとは、第b成分光Cが第2及び第3ポートから出力される際の分配比を、mに応じて自由に設定できることを意味する。
この場合に、K,V及びWの間には、下記式(7)〜(9)の関係が成り立つ。
1≦V≦K−1・・・(7)
1≦W≦K−1・・・(8)
V+W≦K ・・・(9)
まず、式(9)について説明する。この式は、温度補償光と次数選択光の個数の和(V+W)が位相調整領域の数K以下であることを示している。この式の意味を、まず、V+W=Kの場合について説明し、次いで、V+W<Kの場合について説明する。
(V+W=Kの場合について)
温度補償光の数がVのとき、各温度補償光が温度補償条件(式(2)に対応)を満たす必要があるため、合計V本の温度補償条件式が必要となる。同様に、次数選択光の数がWのとき、各次数選択光が干渉条件(式(1)に対応)を満たす必要があるため、合計W本の干渉条件式が必要となる。つまり、Vの成分光で温度補償を行い、且つWの成分光で干渉次数の選択を行うためには、合計(V+W)本の連立方程式を解く必要がある。
これらの式を一意に解くには、(V+W)個の変数を要する。従って、位相調整領域22〜22の数Kを(V+W)とすれば、各々の領域22〜22の長さL〜Lを変数として、この連立方程式を解くことができる。これにより、入力光INに含まれるVの成分光を温度補償し、Wの成分光で干渉次数を独立に選択できる光干渉器20が得られる。
式(7)の「1≦V」との条件は、技術的な要請ではなく、「1以上の成分光の温度補償を行う」という発明の目的を勘案した条件である。式(7)の「V≦K−1」との条件は、技術的な要請である。すなわち、光干渉器20に(V+W)の成分光を伝搬させるためには、少なくとも1の成分光については、独立に干渉条件が満たされる必要がある。つまり、(V+W)の成分光は、1以上(W≧1)の次数選択光を含む必要がある。このことより、式(7)の「V≦K−1」との条件が導かれる。
式(8)の「1≦W」との条件は、上述の(V+W)の成分光が1以上の次数選択光を含む必要があるとの技術的要請から導かれる。式(8)の「W≦K−1」との条件は、上述の(V+W)の成分光が1以上の温度補償光を含む必要がある(1≦V)との条件から導かれる。
以下、式(7)〜(9)について、温度補償条件式及び干渉条件式を用いてさらに詳細に説明する。
まず、干渉条件について説明する。W個の次数選択光として選択された成分光に対応するbに対しては、下記式(A)が成り立つ必要がある。
Figure 2014170049
式(A)を展開した下記式(A−1)〜(A−J)を用いて、より詳細に説明すると、第b成分光Cで干渉次数mを選択する場合、式(A−b)を満足させる必要がある。同様に、次数選択光の数がWの場合には、式(A−1)〜(A−J)の中から、対応するWの成分光のそれぞれについて、W本の式を満足させる必要がある。また、全ての成分光C〜Cで干渉次数の選択を行う場合には式(A−1)〜(A−J)の全てが成り立つ必要がある。
n11L1+n12L2+・・・+ n1aLa+・・・+n1(K-1)L(K-1)+n1KLK=m1λ1・・・(A-1)
n21L1+n22L2+・・・+ n2aLa+・・・+n2(K-1)L(K-1)+n2KLK=m2λ2・・・(A-2)
・ ・
・ ・
nb1L1+nb2L2+・・・+ nbaLa+・・・+nb(K-1)L(K-1)+nbKLK=mbλb・・・(A-b)
・ ・
・ ・
nJ1L1+nJ2L2+・・・+ nJaLa+・・・+nJ(K-1)L(K-1)+nJKLK=mJλJ・・・(A-J)
なお、各式の左辺は、位相調整領域の数であるK個の項の和で表される。
次に、温度補償条件について説明する。V個の温度補償光として選択された成分光に対応するbに対しては、下記式(B)が成り立つ必要がある。
Figure 2014170049
式(B)を展開した下記式(B−1)〜(B−J)で表されるJ本の式は、第1〜第J成分光C〜Cを温度補償する場合の温度補償条件式を示している。つまり、任意の第b成分光Cを温度補償するためには、第b成分光Cに関する温度補償式(B−b)を満足する必要がある。同様に、温度補償光の数がVの場合には、式(B−1)〜(B−J)の中から、温度補償すべきVの成分光のそれぞれについて、V本の式を満足する必要がある。また、V=Jの場合、つまり、全ての成分光C〜Cで温度補償を行う場合には式(B−1)〜(B−J)の全てが成り立つ必要がある。
(dn11/dT)L1+(dn12/dT)L2+・・・+(dn1a/dT)La+・・・+(dn1(K-1)/dT)L(K-1)+(dn1K/dT)LK=0・・・(B-1)
(dn21/dT)L1+(dn22/dT)L2+・・・+(dn2a/dT)La+・・・+(dn2(K-1)/dT)L(K-1)+(dn2K/dT)LK=0・・・(B-2)
・ ・
・ ・
(dnb1/dT)L1+(dnb2/dT)L2+・・・+(dnba/dT)La+・・・+(dnb(K-1)/dT)L(K-1)+(dnbK/dT)LK=0・・・(B-b)
・ ・
・ ・
(dnJ1/dT)L1+(dnJ2/dT)L2+・・・+(dnJa/dT)La+・・・+(dnJ(K-1)/dT)L(K-1)+(dnJK/dT)LK=0・・・(B-J)
なお、各式の左辺は、位相調整領域の数であるK個の項の和で表される。
つまり、Vの成分光を温度補償し、且つWの成分光で干渉次数を選択するには、式(B−1)〜(B−J)からV本、且つ式(A−1)〜(A−J)からW本の合計(V+W)本の式を解く必要がある。この(V+W)本の連立方程式を一意に解くためには、(V+W)の変数を要し、そのためには、変数L〜Lを与えるK個(=V+W)の位相調整領域22〜22が必要となる。例えば、入力光INに含まれるJの成分光の全てについて、温度補償と、干渉次数の選択を行うためには、上述の(A−1)〜(B−J)の合計2J個の式を満たす必要がある。
また、上述の式(7)〜(9)が成立する限り、Vの温度補償光と、Wの次数選択光の選択にはなんら制限はなく、第1〜第J成分光C〜Cから、それぞれ独立して選択可能である。つまり、同じ第b成分光Cを同時に温度補償光と次数選択光としても良い。この場合は、式(A−b)と式(B−b)とを成り立たせればよい。また、温度補償と、干渉次数の選択のどちらか一方を行っても良い。また、温度補償と、干渉次数の選択の両者を行わない成分光が存在しても良い。
なお、入力光INの成分光数Jが温度補償光数Vより多い場合(J>V)には、温度補償光ではない(J−V)の成分光は、温度補償されずに、各々の干渉条件に従って、第2及び第3ポートP及びPから出力される。
また、Wの次数選択光は、独立して自由に選択された干渉次数mに応じた分配比で第2及び第3ポートP及びPから出力される。しかし、次数選択光ではない(J−W)の成分光(以下、従属選択光とも称する。)が、光干渉器20を伝搬するためには、何らかの形で干渉条件を満たす必要がある。以下、従属選択光が、次数選択光に従属する形で干渉条件を満たすことについて説明する。
ここで、従属選択光に対応する成分光を第e成分光C(eは、次数選択光に対応する成分光のbを除く、1〜Jの整数)とし、その波長と干渉次数とをそれぞれλ及びmとする。以降、第e成分光Cを、従属選択光Cとも称する。
同様に、所定の次数選択光に対応する成分光を第f成分光C(fは、次数選択光に対応する成分光のb)とし、その波長と干渉次数とをそれぞれλ及びmとする。以降、第f成分光Cを、次数選択光Cとも称する。
この場合、上述のように、次数選択光Cは、下記式(A−f)の干渉条件を満足する。
同様に、従属選択光Cも、下記式(A−e)の干渉条件を満足する必要がある。
Σ(Cf)=nf1L1+nf2L2+・・・+ nfaLa+・・・+nf(K-1)L(K-1)+nfKLK=mfλf・・・(A-f)
Σ(Ce)=ne1L1+ne2L2+・・・+ neaLa+・・・+ne(K-1)L(K-1)+neKLK=meλe・・・(A-e)
ここで、従属選択光Cのmが、次数選択光Cのmを用いて、下記式(10)と表されるとする。
me=(mf+Int)・・・(10)
この場合、従属選択光Cの干渉条件式(A-e)は、下記式(A-e-2)となる。
Σ(Ce)=(mf+Int)λe・・・(A-e-2)
さらに、式(A-e-2)は、式(A-f)を用いて、下記式(A-e-3)となる。
Σ(Ce)=(Σ(Cf)/λf+ Int)λe・・・(A-e-3)
さらに、式(A-e-3)は、式(A-e-4)となる。
λe=Σ(Ce)/ (Σ(Cf)/λf+ Int) ・・・(A-e-4)
つまり、式(10)が成り立つときに、従属選択光Cが式(A−e−4)に従う波長λであれば、次数選択光Cの干渉条件式(A-f)に従属する形で、従属選択光Cでも干渉条件が満足される。
(V+W<Kの場合について)
次に、式(9)において「V+W<K」の場合、つまり、位相調整領域の数Kよりも、温度補償光の数Vと次数選択光の数Wの和が小さい場合について説明する。理解の容易さを考えて、まず具体例で説明し、次いで一般化する。
ここで、第1〜第5位相調整領域22〜22により、第1〜第4成分光C〜Cを含む入力光INで、温度補償光と次数選択光とを以下の(1)〜(3)のように設定したとする。
(1)温度補償光:第1及び第2成分光C及びC
(2)温度補償光+次数選択光:第3成分光C
(3)次数選択光:第4成分光C
この場合、位相調整領域数K=5、温度補償光数V=3、及び次数選択光数W=2である。これは、第1〜第5位相調整領域22〜22が、第1〜第3成分光C〜Cに関する温度補償条件式(B−1)〜(B−3)と、第3及び第4成分光C及びCに関する干渉条件式(A−3)及び(A−4)を満たすことを意味する。
このように4成分光C〜C用に設定された光干渉器20に、仮に第2及び第3成分光C及びCのみが入力された場合を考える。これは、V+W<Kの場合に対応する。
この場合には、光干渉器20は、上記(1)〜(3)のように設計されているので、入力光INの成分光数が減少したとしても、第2成分光Cでは温度補償がなされ、第3成分光Cでは温度補償と次数の選択がなされる。このように、V+W<Kの場合であっても、予め設定された成分光が入力される場合には、光干渉器20は設計通りに動作する。
次に、この具体例をより一般化して説明する。式(9)で「V+W<K」の場合とは、左辺がK個の項の和である合計2J個の上記式(A−1)〜(B−J)の中から、K個未満の式を選択することに相当する。
位相調整領域が5個(K=5)であり、入力光INが第2及び第3成分光C及びCである上の例で言えば、温度補償条件式として下記式(B−2)及び(B−3)が成り立ち、干渉条件式として下記式(A−3)が成り立つことを意味する。
(dn21/dT)L1+(dn22/dT)L2+(dn23/dT)L3+(dn24/dT)L4+(dn25/dT)L5=0・・・(B-2)
(dn31/dT)L1+(dn32/dT)L2+(dn33/dT)L3+(dn34/dT)L4+(dn35/dT)L5=0・・・(B-3)
n31L1+n32L2+n33L3+n34L4+n35L5=m3λ3・・・(A-3)
これらの3式は、K(=5)個の未知数L〜Lに対して、式数(V+W=3)が少ない。このような場合には、連立方程式の解L〜Lは一意には定まらず、不定解となる。つまり、L〜Lの値の様々な組み合わせに関して連立方程式が満たされる。
つまり、V+W<Kでも、位相調整領域20〜20を適当に設計することにより、Vの温度補償光で温度補償を行い、Wの次数選択光で干渉次数の選択を行うことができる。
(変形例)
なお、この例では、図1(B)に示すように、第1アーム光導波路20aに位相調整領域22〜22(a−1)を設け、第2アーム光導波路20bに位相調整領域22〜22を設けた場合について説明した。しかし、位相調整領域22〜22の配置態様には特に制限はない。設計に応じて好適な個数を、第1及び第2アーム光導波路20a及び20bに配置すればよい。例えば、第1及び第2アーム光導波路20a及び20bの何れか一方のみに、全ての位相調整領域22〜22を設けても良い。
また、この実施形態では、横断面構造が互いに等しく構成された第1及び第2アーム光導波路20a及び20b中に、K個の位相調整領域22〜22を設ける場合について説明した。しかし、構造が互いに異なる第1及び第2アーム光導波路20a及び20bを用いることで、両アーム光導波路20a及び20b自体を位相調整領域22としても良い。すなわち、位相調整領域22を、両アーム光導波路20a及び20bから位相調整領域22〜22K−1を除いた部分領域としてもよい。なお、両アーム光導波路20a及び20bの部分領域を位相調整領域22とする場合には、両アーム光導波路20a及び20bの光路長は共に0(ゼロ)と考える。
[実施形態1]
以下、図2及び図3を参照して、実施形態1の光干渉器について説明する。この光干渉器は、上述の光干渉器10の具体例である。つまり、この光干渉器は、GE−PONで用いられる波長λが1.55μmの第1成分光Cを温度補償光及び次数選択光とする場合に対応する。なお、この第1成分光Cは、映像信号を加入者側に送信する際の下り信号に用いられる。
図2は、光干渉器の構造を概略的に示す平面図である。図3(A)は、図2のA−A線に沿って切断した切断端面図であり、図3(B)は、図2のB−B線に沿って切断した切断端面図であり、図3(C)は、図2のC−C線に沿って切断した切断端面図である。なお、図2においては、コア13は、クラッド12に覆われているため直接目視できないが、強調するために実線で描いている。また、図2及び図3において、図1と同様の構成要素には同符号を付して、重複する説明を省略する場合もある。
(構造)
図2及び図3を参照すると、光干渉器30は、基板8に設けられたクラッド12と、コア13とで構成された光導波路14を有している。この例では、光導波路14はSi光導波路である。すなわち、コア13を屈折率が約3.47のSiとし、クラッド12を屈折率が約1.45のSiOとする。なお、基板8,コア13及びクラッド12については後述する。
光干渉器30は、光導波路14で構成され、上述の光干渉器10であるマッハツェンダ干渉計MZと、任意的な構成として入力部24及び出力部26を備えている。
マッハツェンダ干渉計MZは、光カプラ16として第1方向性結合器と、光カプラ18として第2方向性結合器と、第1及び第2方向性結合器を接続するアーム部20と、温度制御手段28とを備える。以下、この実施の形態においては、「光カプラ16」を「第1方向性結合器16」と、「光カプラ18」を「第2方向性結合器18」ともそれぞれ称する。
アーム部20は、第1及び第2アーム光導波路20a及び20bを備える。第1及び第2アーム光導波路20a及び20bは、互いに光路長が異なり、この例では、第1アーム光導波路20aの方が第2アーム光導波路20bよりも光路長が長い。
第1アーム光導波路20aは、第1位相調整領域22及び非調整領域21aを備えている。同様に、第2アーム光導波路20bは、第2位相調整領域22及び非調整領域21bを備える。
ここで、非調整領域21aとは、第1アーム光導波路20aから、第1位相調整領域22を除いた部分領域を示す。同様に、非調整領域21bとは、第2アーム光導波路20bから、第2位相調整領域22を除いた部分領域を示す。両非調整領域21a及び21bは、横断面形状及び光路長が等しく形成されたチャネル型光導波路である。
より詳細には、図3(B)を参照すると、これらの非調整領域21a及び21bの横断面形状は幅Wが約290nmで、高さHが約300nmの矩形状である。この横断面形状は、寸法も含めて、入力部24及び出力部26を構成する光導波路24a,24b,26a及び26bでも同様である。
光導波路24aと24bの光路長、光導波路26aと26bの光路長、及び、非調整領域21aと21bの光路長をそれぞれ等しくすることにより、これらの領域を伝搬する過程で、第1成分光Cに位相差は生じない。
第1位相調整領域22は第1アーム光導波路20aに設けられ、2個のサブ領域22L及び22Rに分割されている。両サブ領域22L及び22Rは、互いに等しい形状の直線状のチャネル型光導波路である。具体的には、両サブ領域22L及び22Rとも、光伝搬方向に沿った長さがL/2であり、図3(A)に示すように幅はWであり、厚みはHである。この例では、サブ領域22L及び22Rの長さL/2は、それぞれ約2μmである。よって、第1位相調整領域22の全長Lは約4μmである。また、両サブ領域22L及び22Rの幅Wは約200nmであり、高さHは約300nmである。第1位相調整領域22の等価屈折率の温度依存性(dn11/dT)は約0.37×10−4である。
第2位相調整領域22は第2アーム光導波路20bに設けられ、2個のサブ領域22L及び22Rに分割されている。両サブ領域22L及び22Rは、互いに等しい形状の直線状のチャネル型光導波路である。具体的には、両サブ領域22L及び22Rとも、光伝搬方向に沿った長さがL/2であり、図3(C)に示すように幅はWであり、高さはHである。この例では、サブ領域22L及び22Rの長さL/2は、それぞれ約0.38μmである。よって、第2位相調整領域22の全長Lは約0.76μmである。この全長Lは、上述したL/L=0.19に従っている。また、両サブ領域22L及び22Rの幅Wは約500nmであり、高さHは約300nmである。第2位相調整領域22の等価屈折率の温度依存性(dn12/dT)は約1.94×10−4である。
両位相調整領域22及び22の全長L及びLをこの値とすることで、干渉次数mは、「1/2×奇数倍」となり、第1ポートPから入力された第1成分光Cは、第2ポートPから出力される。
このように、2個の位相調整領域22及び22と、非調整領域21a及び21bと、入力部24及び出力部26を構成するコア13の高さ及び幅は約200〜500nmの範囲に収まっている。コア13の高さ及び幅をこの範囲の値にすることで、光導波路14を高さ方向及び幅方向の両方向に関してシングルモード光導波路とすることができる。
なお、この例では、サブ領域22Lと22R、及び22Lと22R同士の長さが等しい場合について説明したが、全長L及びLが変化しなければ、サブ領域同士の長さは等しくなくとも良い。
また、各位相調整領域22及び22を構成するサブ領域の個数も、2個には限定されず、設計に応じて3個以上としてもよい。
また、この例では、各位相調整領域22及び22を直線状のチャネル型光導波路とする場合について説明したが、位相調整領域は、湾曲したチャネル型光導波路でもよい。ただ、この場合、湾曲部での等価屈折率は直線状のチャネル型光導波路と異なるので、横断面形状と全長も湾曲形状に応じて定める必要がある。
また、この例では、クラッド12をSiOとした場合を例示した。しかし、クラッド12を構成する材料は、SiOに限定されず、コア13の屈折率の71.4%以下の材料を用いることができる。この条件の屈折率の材料をクラッド12に用いることで、コア13とクラッド12との屈折率差を大きくでき、光導波路14内に光を強く閉じ込めることができる。その結果、例えば、曲率半径が1μm程度の湾曲光導波路を形成できる等、光干渉器10を小型化することができる。また、クラッド12の材料としては、SiO(ただし、p及びqは、2≧p≧0かつ4/3≧q≧0)を用いても良い。
たとえば、クラッド12として屈折率が約2の材料を用い、第1位相調整領域22の幅Wを300nmとし、第2位相調整領域22の幅Wを500nmとした場合を考える。この場合、式(2)及び(3)から、L/L=0.72である。また、この例では、第1位相調整領域22の群屈折率ng11は3.88であり、第2位相調整領域22の群屈折率ng12は2.49となる。その結果、式(6)の分母は約1.39となり、従来型干渉器よりも約2.9倍(=4/1.39)効率良く温度チューニングを行える。
第1方向性結合器16は、第1光導波路16aと第2光導波路16bとを備えている。第1及び第2光導波路16a及び16bは、立体形状が等しい直線状に形成されている。第1及び第2光導波路16a及び16bは、光結合可能な距離を隔てて互いに平行に配置されている。第1光導波路16aの一端は第1ポートPであり、入力部24の光導波路24aに接続されている。第1光導波路16aの他端は第1アーム光導波路20aに接続されている。第2光導波路16bの一端は第4ポートPであり、入力部24の光導波路24bに接続されている。第2光導波路16bの他端は第2アーム光導波路20bに接続されている。この第4ポートPは光が入出力されないポート、言わばダミーポートであり、この実施形態では光干渉器30の動作に何ら関係しない。
第2方向性結合器18は第1方向性結合器16と等しく構成されている。すなわち、第2方向性結合器18は、第3光導波路18aと第4光導波路18bとを備えている。第3及び第4光導波路18a及び18bは、第1及び第2光導波路16a及び16bとそれぞれ立体形状が等しい。また、第3及び第4光導波路18a及び18bは、第1及び第2光導波路16a及び16b間の距離と等しい距離を隔てて互いに平行に配置されている。第3光導波路18aの一端は第2ポートPであり、出力部26の光導波路26aに接続されている。第3光導波路18aの他端は第1アーム光導波路20aに接続されている。第4光導波路18bの一端は第3ポートPであり、出力部26の光導波路26bに接続されている。第4光導波路18bの他端は第2アーム光導波路20bに接続されている。
コア13は、基板8の主面8a側に設けられたクラッド12中に設けられている。クラッド12は、主面8a上に一様な厚みで延在する層状体である。より詳細には、クラッド12は、コア13の上面と下面及び両側面とを覆っている。
また、基板8の主面8aから測ったクラッド12の厚みは、例えば、約3μmとする。光導波路14を伝搬する光の基板8への不所望な結合を防ぐためには、コア13と基板8との間に1μm以上の厚みのクラッド12を介在させることが好ましい。この例では、主面8aとコア13の下面との間に、約1.5μmのクラッド12を介在させている。基板8は、例えば、Siを材料とする。
このように、光干渉器30によれば、第1成分光Cを温度補償して、温度に依存しない一定の分配比で出力するとともに、光干渉器30の温度チューニングを効率良く行うことができる。
なお、この実施形態では、光干渉器30が波長λ=1.55μmの第1成分光Cのみを扱う場合を例示した。しかし、光干渉器30は、GE−PONシステムで用いられる波長1.49μm光や、波長1.33μm光の温度補償を行うこともできる。また、光干渉器30は、下り波長として1.577μm光を用い、上り波長として1.27μm光を用いる次世代の10G(10 Gbit/s)−PONシステムにも応用できる。
続いて、光干渉器30の製造方法について簡単に説明する。光干渉器30は、Si基板上にSiO層とSi層とがこの順序で積層されたSOI(Si On Insulator)基板を利用して作成される。すなわち、最上層のSi層を利用してコア13を形成し、BOX(Buried−OXide)層であるSiO層をクラッド12の下層に利用する。より詳細には、最上層のSi層を従来公知のドライエッチング法等でパターニングしてコア13を作成する。そして、このコア13を埋め込むように、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等で、クラッド12の上層に対応するSiO層を形成する。これにより、光導波路14を備える光干渉器30を得る。
[実施形態2]
続いて、図4を参照して、実施形態2の光干渉器について説明する。図4は、実施形態2の光干渉器40の構造を概略的に示す平面図である。
図4を参照すると、光干渉器40は、3個の位相調整領域22〜22を備え、2の成分光の温度補償を行うことができる点を除き、図2に示した光干渉器30と同様に構成されている。よって、以下、この相違点を中心に説明する。
第1及び第3位相調整領域22及び22は、第1アーム光導波路20aに設けられており、それぞれ等しい形状の2個のサブ領域22L及び22Rと、22L及び22Rに分割されている。ここで、第1位相調整領域22の幅Wは約450nmであり、長さLは、約31μmとする。また、第3位相調整領域22の幅Wは約300nmであり、長さLは、約5.4μmとする。第2位相調整領域22は、第2アーム光導波路20bに設けられており、2個のサブ領域22L及び22Rに分割されている。ここで、第2位相調整領域22の幅Wは約190nmであり、長さLは、約1μmとする。また、第1〜第3位相調整領域22〜22を含むコア13全体の厚みHは約250μmである。
このような寸法の第1〜第3位相調整領域22〜22を有する光干渉器40は、波長λ及びλが、1.55μm及び1.56μmの第1及び第2成分光C及びCの温度補償を行う。
2の成分光C及びCを温度補償する光干渉器40では、チューニング指標を与える式(6)の分母は、下記式(11)となる。
g11+ng12((dn11/dT)/(dn12/dT)))−ng13((dn11/dT)/(dn13/dT)))・・・(11)
上述の数値から、式(11)は、約1.5となる。これは、1の成分光Cの温度補償を行う場合(1.39)と同等の値である。このことより、光干渉器40は、第1及び第2成分光C及びCの温度補償を行いつつ、効率良い温度チューニングが可能である。
[実施形態3]
続いて、図5を参照して、実施形態3の光干渉器について説明する。図5は、実施形態3の光干渉器50の構造を概略的に示す平面図である。
光干渉器50は、アレイ導波路回折格子(AWG:Array Waveguide Gratings)に本発明を応用した例である。
光干渉器50は、2個の光カプラ50a及び50bと、これらの光カプラ50a及び50bの間に並列に設けられ、これらの光カプラ50a及び50bを接続する第1〜第U光導波路20−1〜20−U(Uは3以上の整数)を備えるアレイ導波路23と、一方の光カプラ50aに備えられた光入出力用の第1ポートPと、他方の光カプラ50bに備えられた光入出力用の第2〜第SポートP〜P(Sは、S≦U+1の整数)と、アレイ導波路23の一部を被覆する温度調整手段28を備えている。
アレイ導波路23を構成する第1〜第U光導波路20−1〜20−Uのそれぞれには、等価屈折率がそれぞれ異なる第1〜第K位相調整領域22−1〜22−U,・・・,及び22−1〜22−Uが設けられる(Kは2以上の整数)。この例では、Uは6であり、Sは4であり、Kは6である。
そして、入力光に所望の位相差を付与するために、第1〜第6位相調整領域を含めた第1〜第6光導波路20−1〜20−6の光路長を互いに異ならせている。
この光干渉器50には、それぞれ波長が異なる第1〜第3成分光C〜Cを含む入力光INが第1ポートPに入力される。そして、第1〜第3成分光C〜Cの全てが温度補償されて第2〜第4ポートP〜Pから出力される。つまり、温度補償光の数V(Vは1≦V≦K−1の整数)は3である。
また、第1〜第3成分光C〜Cの全てで独立に干渉次数を選択可能である。つまり、次数選択光の数W(Wは1≦W≦K−1の整数)は3である。よって、この例では、V+W≦Kが成り立っている。
このように、光干渉器50に入力された第1〜第3成分光C〜Cは、第1〜第6位相調整領域により温度補償を受け、任意に選ばれた干渉次数に応じた分配比で、第2〜第4ポートP〜Pから出力される。つまり、1成分光当たり2個の位相調整領域を有する光干渉器50は、各成分光を、温度補償光且つ次数選択光とすることができる。
さらに、アレイ導波路23の一部に温度調整手段28を設けているので、素子全体の温度チューニングの効率を高めることができる。
この実施形態では、成分光数が3であり、アレイ導波路23を構成する光導波路数Uが6の場合について説明した。しかし、成分光数とUとの関係はこれには限定されず、Uは成分光数以上であれば良い。ただ、実用上十分な消光比で波長分離を行うためには、Uは、成分光数の2倍以上であることが好ましく、成分光数の4倍以上であればより一層好ましい。
8 基板
8a 主面
12 クラッド
13 コア
14,24a,24b,26a,26b 光導波路
10,20,30,40,50 光干渉器
16 光カプラ(第1方向性結合器)
16a 第1光導波路
16b 第2光導波路
18 光カプラ(第2方向性結合器)
18a 第3光導波路
18b 第4光導波路
20 アーム部
20a 第1アーム光導波路
20b 第2アーム光導波路
20−1〜20−6 第1〜第6光導波路
21a,21b 非調整領域
22〜22 位相調整領域(第1〜第K位相調整領域)
22−1〜22−6 第1位相調整領域
22−1〜22−6 第2位相調整領域
22−1〜22−6 第3位相調整領域
22−1〜22−6 第4位相調整領域
22−1〜22−6 第5位相調整領域
22−1〜22−6 第6位相調整領域
22L,22R,22L,22R,22L,22R サブ領域
23 アレイ導波路
24 入力部
26 出力部
28 温度制御手段

Claims (14)

  1. 基板の主面側に設けられたクラッドとコアとで構成された光導波路を有し、該光導波路が、
    2個の光カプラと、
    2個の該光カプラの間に並列に設けられ、2個の該光カプラを接続する第1及び第2アーム光導波路と、
    該第1及び第2アーム光導波路の何れか一方又は双方に設けられた温度制御手段と、
    一方の前記光カプラに備えられた第1ポートと、
    他方の前記光カプラに備えられた第2及び第3ポートとを備え、
    前記第1及び第2アーム光導波路の何れか一方又は双方に、合計K個(Kは2以上の整数)の位相調整領域が設けられることを特徴とする光干渉器。
  2. 前記第1ポートに1以上の波長の成分光を含む入力光が入力されたときに、
    前記成分光の内、温度補償されて前記第2及び第3ポートから出力される光である温度補償光の数をV(Vは1≦V≦K−1の整数)とし、及び、独立に干渉次数を選択可能な光である次数選択光の数をW(Wは1≦W≦K−1の整数)とするとき、V+W≦Kが成り立つことを特徴とする請求項1に記載の光干渉器。
  3. 前記K個の位相調整領域を、第a位相調整領域(aは1〜Kの整数)と称し、その光伝搬方向に沿った幾何学的長さLaとし、
    前記成分光の内で所望の成分光を、第b成分光(bは1〜K−1の整数)と称し、
    該第b成分光の波長をλbとし、前記第b成分光に関する前記第a位相調整領域の等価屈折率をnbaとし、前記第b成分光に関する干渉次数をmbとし、及び、温度をTとするとき、
    下記式(A)が、W個の前記次数選択光として選択された成分光に対応するbに対して成立し、
    Figure 2014170049
    下記式(B)が、V個の前記温度補償光として選択された成分光に対応するbに対して成立する
    Figure 2014170049
    ことを特徴とする請求項2に記載の光干渉器。
  4. 前記第K位相調整領域が、前記第1〜第(K−1)位相調整領域を除いた、前記第1及び第2アーム光導波路の部分領域であることを特徴とする請求項3に記載の光干渉器。
  5. 前記第1〜第K位相調整領域を除いた、前記第1及び第2アーム光導波路の光路長が互いに等しいことを特徴とする請求項3又は4に記載に光干渉器。
  6. 前記K個の位相調整領域の少なくとも1領域では、屈折率が前記クラッドと異なる位相調整用クラッドが前記コアの周囲に設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の光干渉器。
  7. 前記K個の位相調整領域の、光伝搬方向に直交し、前記主面に平行な長さである幅が、互いに異なっていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の光干渉器。
  8. 前記クラッドの材料として、前記コアの屈折率の71.4%以下の材料を用いることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の光干渉器。
  9. 前記コアの材料としてSiを用い、前記クラッドの材料として、SiO(ただし、p及びqは、2≧p≧0かつ4/3≧q≧0)を用いることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の光干渉器。
  10. 前記一方及び他方の光カプラが、それぞれ方向性結合器であることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の光干渉器。
  11. 前記一方及び他方の光カプラが、それぞれ多モード干渉光導波路であることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の光干渉器。
  12. 前記K個の位相調整領域の少なくとも1領域が、複数のサブ領域を備えることを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の光干渉器。
  13. 光伝搬方向に直交し、前記主面に垂直な長さである前記コアの厚みが、200〜500nmの範囲の値であることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の光干渉器。
  14. 2個の光カプラと、2個の該光カプラの間に並列に設けられ、2個の該光カプラを接続する第1〜第U光導波路(Uは3以上の整数)と、一方の前記光カプラに備えられた第1ポートと、他方の前記光カプラに備えられた第2〜第Sポート(Sは、U+1≧Sの整数)とを備え、
    前記第1〜第U光導波路は互いに異なる光路長を備え、
    前記第1〜第U光導波路に、それぞれK個の位相調整領域(Kは2以上の整数)を備え、
    前記第1ポートに波長の異なる複数の成分光を含む入力光が入力されたときに、
    温度補償されて前記第2〜第Sポートから出力される前記成分光である温度補償光の数がV個(Vは1≦V≦K−1の整数)であり、前記第1ポートに入力された光の内、独立に干渉次数を選択可能な前記成分光である次数選択光の数がW個(Wは1≦W≦K−1の整数)であるとともに、
    V+W≦Kが成り立つことを特徴とする光干渉器。
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JP2017181776A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社豊田中央研究所 光フィルタ、及び狭線幅波長光源
JP2017223738A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社 光デバイス、波長可変光源、及びこれを用いた光送信器
WO2021117358A1 (ja) * 2019-12-12 2021-06-17 Tdk株式会社 光変調器

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