JP2014169577A - 杭と上部構造物との接合構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】杭と上部構造物との接合構造に円筒管30を採用することにより、心出し棒16を天板4のセンター孔4c内に下から挿入する作業が行い易くなるような任意の大きさに、センター孔4cを設定させておくことができる。そして、この円筒管30は、心出し棒16のストレート部16dとセンター孔4cの壁面4dとの間を埋めて、心出し棒16のストレート部16dに対する天板4のガタ付きを極めて少なくするために利用することもできる。特に、杭頭1Aの周囲を囲むような形状をした筒状の鞘管7が天板4に固定されていると、杭頭プレートのセンター孔を下から覗き込むような作業ができなくなるので、効果的である。
【選択図】図9
Description
地盤から露出させられる杭の杭頭の周囲に配置されると共に、天板が上端に固定された鞘管と、
鞘管と杭との間で満たされたモルタルまたはコンクリートからなる充填材と、
天板に固定される上部構造物と、を有し、
杭頭の上端には、鉛直方向に延在する心出し棒が固定され、天板の中央には心出し棒が下から挿入されるセンター孔が形成され、心出し棒とセンター孔を形成する壁面との間に円筒管が挿入されていることを特徴とする。
このような構成を採用すると、円筒管を天板に容易に固定させることができる。しかも、天板に対する円筒管の突出量を容易に調整することができ、円筒管の上端に上部構造物の一部(例えば鉄骨柱のベースプレート)を載せることで、円筒管をスペーサとして機能させて、上部構造物の一部(例えば鉄骨柱のベースプレート)と天板との間に所要の隙間を確実に作り出すことができ、天板と上部構造物の一部(例えば鉄骨柱のベースプレート)との間に確実にモルタルまたはコンクリートを充填させることができる。
このような構成を採用すると、天板に対する円筒管の突出量を確実に維持させることができる。
このような構成を採用すると、心出し棒延長ボルトとナットとの協働により、鞘管と杭との間で満たされた充填材(モルタルまたはコンクリート)が硬化するまで、天板の水平面内の回転止め及び鉛直方向の浮き防止を適切に行うことができる。
このような構成を採用すると、円筒管を心出し棒に容易に固定させることができる。しかも、天板に対する円筒管の突出量を容易に調整することができ、円筒管の上端に上部構造物の一部(例えば鉄骨柱のベースプレート)を載せることで、円筒管をスペーサとして機能させて、上部構造物の一部(例えば鉄骨柱のベースプレート)と天板との間に隙間を確実に作り出すことができ、天板と上部構造物の一部(例えば鉄骨柱のベースプレート)との間に確実にモルタルまたはコンクリートを充填させることができる。
このような構成を採用すると、ナットが天板の上面に当接させられるので、天板に対する円筒管の突出量を確実に維持させることができる。
このような構成にあっては、鉛直方向に延在する心出し棒を備える杭頭キャップ具にはリングプレートが採用されているので、水平出しされたリングプレートを基準にして、心出し棒水平位置調整手段で心出し棒を心出しのために水平方向にのみ移動させるだけで良い。従って、心出し棒の心出し精度を高め易く、しかも、心出し棒の位置調整作業が極めて容易になる。更に、リングプレートを採用することで、心出し棒水平位置調整手段に様々な構成のものを採用させ易くなり、心出し棒を水平方向に移動させるための心出し棒水平位置調整手段の適用可能性の幅を広げることができる。
このような構成を採用すると、リングプレート内で円板を水平面内で回動させる円板回動と、円板の長穴内で心出し棒を移動させる心出し棒直線移動とで、心出し棒を、鉛直方向に維持させたまま、水平面内で所望の位置まで容易且つ確実に移動させることができる。
このような構成を採用すれば、天板と円盤の間のモルタル又はコンクリートを介して円板に伝えられた鉛直荷重を、支持プレートを介して杭頭に確実に伝えることができ、従って、杭頭キャップ具の変形を適切に防止することができる。
このような構成を採用すると、ナットの締め込み作業により、心出し棒を所望の位置で容易かつ確実に固定させることができる。
このような構成を採用すると、心出し棒を鉛直方向に維持させたまま、リングプレートの内側開口部内で心出し棒を水平面内で所望の位置まで容易に移動させることができる。
このような構成を採用すると、ナットを緩めることで、スライド部を水平面内で任意の方向に容易かつ確実に摺動させることができ、ナットの締め込み作業により、心出し棒を所望の位置で容易かつ確実に固定させることができる。
このように、モルタルまたはコンクリートを杭頭内に確実に充填させるための塞ぎ板を、リングプレートを利用して構成させることができる。
このような構成を採用すると、高さ調整ボルトの上端に、天板を載せるたけで、天板の高さ調整を容易に行うことができる。そして、リングプレートに高さ調整ボルトが固定されているので、天板が大型の場合に効果的である。
このような構成を採用すると、高さ調整ボルトの上端に、天板を載せるだけで、天板の高さ調整を容易に行うことができる。そして、円板に高さ調整ボルトが固定されているので、天板が小型の場合に効果的である。
杭頭の上端に外周端が載置されるリング状の支持プレートと、
支持プレートの内側開口部を塞ぐように支持プレートの上面に配置された円板と、
支持プレートの上面から突出して円板の外周縁の水平方向の移動を規制する係止片と、
円板を有すると共に、心出し棒を水平方向に移動自在にする心出し棒水平位置調整手段と、を備えている。
このような構成を採用すれば、天板と円盤の間のモルタル又はコンクリートを介して円板に伝えられた鉛直荷重を、支持プレートを介して杭頭に確実に伝えることができ、従って、杭頭キャップ具の変形を適切に防止することができる。
このように、モルタルまたはコンクリートを杭頭内に確実に充填させるための塞ぎ板を、支持プレートを利用して構成させることができる。
このような構成を採用すると、高さ調整ボルトの上端に、天板を載せるたけで、天板の高さ調整を容易に行うことができる。そして、支持プレートに高さ調整ボルトが固定されているので、天板が大型の場合に効果的である。
図11に示されるように、他の心出し棒36は、鉛直方向に延在する軸部36bと、軸部36bの下端に形成されたヘッド部36aと、軸部36bの全長に渡って形成されて、ナット18を螺着させるための雄ネジ部36cと、からなる。円筒管30Aの内周面には、心出し棒36の雄ネジ部36cに螺着される雌ネジ部30Abが形成され、天板4Aのセンター孔4Acを形成する壁面4Adは、凹凸の無い面として形成されている。円筒管30Aの外周面には、雄ネジ部30Aaが形成され、天板4Aの上面に当接させるナット31が、円筒管30Aの雄ネジ部30Aaに螺着されている。
図12〜図14に示されるように、他の杭頭キャップ具47における心出し棒水平位置調整手段40は、水平状態をなすリングプレート41の内側開口部41a内に心出し棒16が挿入され、リングプレート41を上下で挟み込むスライド部42に心出し棒16が固定されている。スライド部42は、リングプレート41の下面に当接すると共に、心出し棒16の軸部16bが貫通する下スライドプレート43と、リングプレート41の上面に当接すると共に、心出し棒16の軸部16bが貫通する上スライドプレート44と、下スライドプレート43の下面に当接する心出し棒16のヘッド部16aと、上スライドプレート44の上面に当接すると共に、心出し棒16の軸部16bの雄ネジ部16cに螺着されるナット18と、で構成されている。
図28に示されるように、心出し棒37は、鉛直方向に延在する軸部37bと、軸部37bの下端に形成されたヘッド部16aと、軸部37bの下端に形成されてナット18を螺着させるための雄ネジ部16cと、軸部37b上で雄ネジ部16cより上方に形成されたストレート部37dと、軸部37bの上端で突起するように形成された雄ネジ部37eと、からなる。
なお、高さ調整ボルト27やボルト22を、リングプレート11に設けた雌ネジにではなく、支持プレート101に設けた雌ネジに螺着させてもよい。また、吊り下げ棒23を、リングプレート11にではなく、支持プレート101に固定してもよい。
Claims (18)
- 地盤に立設された中空の杭と、
前記地盤から露出させられる前記杭の杭頭の周囲に配置されると共に、天板が上端に固定された鞘管と、
前記鞘管と前記杭との間で満たされたモルタルまたはコンクリートからなる充填材と、
前記天板に固定される上部構造物と、を有し、
前記杭頭の上端には、鉛直方向に延在する心出し棒が固定され、前記天板の中央には前記心出し棒が下から挿入されるセンター孔が形成され、前記心出し棒と前記センター孔を形成する壁面との間に円筒管が挿入されている特徴とする杭と上部構造物との接合構造。 - 前記センター孔を形成する前記壁面には、雌ネジ部が形成され、前記円筒管の外周面には、前記壁面の前記雌ネジ部に螺着される雄ネジ部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記天板の上面に当接させるナットが、前記円筒管の前記雄ネジ部に螺着されていることを特徴とする請求項2記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 円筒管の中央で鉛直方向に延在する挿入孔内には、前記心出し棒と、前記心出し棒の上端に下端が螺着される心出し棒延長ボルトと、が挿入され、前記心出し棒延長ボルトの雄ネジ部は、前記円筒管から上方へ突出し、前記心出し棒延長ボルトの前記雄ネジ部には、前記円筒管の上面に押し付けられるナットが螺着されている特徴とする請求項3記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記心出し棒の外面には、雄ネジ部が形成され、前記円筒管の内周面には、前記心出し棒の前記雄ネジ部に螺着される雌ネジ部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記円筒管の外周面には、雄ネジ部が形成され、前記天板の上面に当接させるナットが、前記円筒管の前記雄ネジ部に螺着されていることを特徴とする請求項5記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記心出し棒が備えられた杭頭キャップ具は、
前記杭頭の上端を塞ぐように前記杭頭に水平に固定されるリングプレートと、
リングプレートに形成された内側開口部内で前記リングプレートの水平を基準にして前記心出し棒を水平方向に移動自在にする心出し棒水平位置調整手段と、を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。 - 前記心出し棒水平位置調整手段は、
前記リングプレートにより水平支持されて円形の前記内側開口部に嵌め込まれる円板と、
前記円板の径方向に延在すると共に、前記心出し棒が貫通する長穴と、
前記円板を上下で挟み込むように前記心出し棒に取り付けられたスライド部と、を有することを特徴とする請求項7記載の杭と上部構造物との接合構造。 - 前記リングプレートと前記杭頭の上端との間には、リング状の支持プレートが配置され、前記支持プレートの外周端は、前記杭頭の上端に配置され、前記支持プレートの内周端は、前記リングプレートの内側開口部から内方に向けて突出して前記円板を下から支持することを特徴とする請求項8記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記スライド部は、前記円板の下面に当接する前記心出し棒のヘッド部と、前記円板の上面に当接すると共に、前記心出し棒の軸部に螺着されるナットと、を備えていることを特徴とする請求項8又は9記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記心出し棒水平位置調整手段は、
前記リングプレートの前記内側開口部内に前記心出し棒が挿入され、前記リングプレートを上下で挟み込むスライド部に前記心出し棒が取り付けられていることを特徴とする請求項7記載の杭と上部構造物との接合構造。 - 前記スライド部は、
前記リングプレートの下面に当接すると共に、前記心出し棒の軸部が貫通する下スライドプレートと、
前記リングプレートの上面に当接すると共に、前記心出し棒の前記軸部が貫通する上スライドプレートと、
前記下スライドプレートの下面に当接する前記心出し棒のヘッド部と、
前記上スライドプレートの上面に当接すると共に、前記心出し棒の前記軸部に螺着されるナットと、で構成されていることを特徴とする請求項11記載の杭と上部構造物との接合構造。 - 前記リングプレートには、鉛直方向に延在する吊り下げ棒の上端が固定され、前記吊り下げ棒の下端には、前記杭内に配置される塞ぎ板が固定されていることを特徴とする請求項7〜12の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記リングプレートには、上方に突出する高さ調整ボルトが装着されていることを特徴とする請求項7〜13の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記円板には、上方に突出する高さ調整ボルトが装着されていることを特徴とする請求項8〜10の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記心出し棒が備えられた杭頭キャップ具は、
前記杭頭の上端に外周端が載置されるリング状の支持プレートと、
前記支持プレートの内側開口部を塞ぐように前記支持プレートの上面に配置された円板と、
前記支持プレートの上面から突出して前記円板の外周縁の水平方向の移動を規制する係止片と、
前記円板を有すると共に、前記心出し棒を水平方向に移動自在にする心出し棒水平位置調整手段と、を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。 - 前記支持プレートには、鉛直方向に延在する吊り下げ棒の上端が固定され、前記吊り下げ棒の下端には、前記杭内に配置される塞ぎ板が固定されていることを特徴とする請求項9、10、16の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。
- 前記支持プレートには、上方に突出する高さ調整ボルトが装着されていることを特徴とする請求項9、10、16、17の何れか一項に記載の杭と上部構造物との接合構造。
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