JP2014168358A - 無線電力伝送装置、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 - Google Patents

無線電力伝送装置、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】新たな機器を追加せずに、無線電力伝送装置に設けられたコイル間における結合係数を調整することにより、負荷変動応答性を調整し、もって、供給される電力量を制御することができる無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法等を提供する。
【解決手段】給電モジュール2から、被給電機器(安定回路7、充電回路8、リチウムイオン二次電池9)が接続された受電モジュール3に対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性(被給電機器の負荷インピーダンスZの単位変化量に対する当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量)を調整するために、給電コイル21と給電共振器22との間における結合係数k12又は受電共振器32と受電コイル31との間における結合係数k34の値をそれぞれ調整する。
【選択図】図12

Description

本発明は、無線電力伝送装置、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法に関する。
近年、ノート型PC、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、携帯ゲーム機、イヤホン型音楽プレイヤー、無線式ヘッドセット、補聴器、レコーダーなど人が携帯しながら使用できる携帯型の電子機器が急速に普及してきている。そして、これらの携帯型の電子機器の多くには充電池が搭載されており、定期的な充電が必要とされる。この電子機器の充電池への充電作業を簡易にするために、給電装置と電子機器に搭載された受電装置との間で無線による電力伝送を利用した給電技術(磁界を変化させて電力伝送を行う無線電力伝送技術)により、充電池を充電する機器が増えつつある。
例えば、無線電力伝送技術としては、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う技術や(例えば、特許文献1参照)、給電装置及び受電装置が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う技術が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
また、充電池(例えば、リチウムイオン二次電池など)を充電する方式に関しては、定電流定電圧充電方式が知られている。そして、上記無線による電力伝送を行う無線電力伝送装置によって、リチウムイオン二次電池を定電流定電圧充電方式によって充電する場合、定電流充電から定電圧充電に移行したときに、供給される電流値が減衰し、充電池を含めた被給電機器(充電池、安定回路、充電回路などが含まれる)の負荷インピーダンスの値が上がることになる。
そうすると、被給電機器を含めた無線電力伝送装置全体の入力インピーダンスも上がることになるが、この被給電機器の負荷インピーダンスの値の上昇に応じた入力インピーダンスの変化量を大きくすることができれば、充電の際に消費される電力量を低減することができる。即ち、充電の際に消費される電力量を低減するために、被給電機器の負荷インピーダンスの単位変化量に対する無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量である負荷変動応答性を調整可能とすることが求められる。
そして、負荷変動応答性を調整可能とするために、別個にインピーダンス整合器を設けることが考えられる。
特許第4624768号公報 特開2010−239769号公報
しかしながら、別個にインピーダンス整合器を設けることは、携帯性・コンパクト化・低コスト化が求められる携帯電子機器においては、部品点数が多くなってしまい不都合である。
換言すれば、無線電力伝送装置(給電装置及び受電装置)に新たな機器を追加せずに、負荷変動応答性を調整することが望ましい。
そこで、本発明の目的は、新たな機器を追加せずに、無線電力伝送装置における給電装置及び受電装置に設けられたコイル間における結合係数を調整することにより、負荷変動応答性を調整し、もって、供給される電力量を制御することができる無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法等を提供することにある。
上記課題を解決するための発明の一つは、給電モジュールから、電力を消費する被給電機器が接続された受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記給電モジュール、及び、受電モジュールはそれぞれ少なくとも1つのコイルを有し、隣接する前記コイル間における結合係数の値をそれぞれ調整することにより、前記被給電機器の負荷インピーダンスの単位変化量に対する当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量である負荷変動応答性を調整することを特徴としている。
上記方法によれば、無線電力伝送装置により電力が供給されている被給電機器における負荷インピーダンスが変化した場合、被給電機器の負荷インピーダンスの単位変化量に対する無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量である負荷変動応答性を、給電モジュール、及び、受電モジュールが備えるコイル間における結合係数の値を変えることにより調整することができる。これにより、例えば、上記コイル間における結合係数の値を変えることにより、負荷変動応答性を小さくすれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に対する、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量を小さくすることができる。逆に、上記コイル間における結合係数の値を変えることにより、負荷変動応答性を高くすれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に対する、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量を大きくすることができる。
そして、負荷変動応答性を高くすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に追随して無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を変えることができ、その際に供給される電力を低減することができる。一方、負荷変動応答性を小さくすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスが変化したとしても、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を維持することができ、その際に供給される電力を維持することができる。
更に、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整を、新たな機器を設けずに実現することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を調整することが可能となる。
上記課題を解決するための発明の一つは、少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、電力を消費する被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記給電コイルと前記給電共振器との間における結合係数k12、前記給電共振器と前記受電共振器との間における結合係数k23、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間における結合係数k34の値の少なくとも1つを調整することにより、前記負荷変動応答性を調整することを特徴としている。
上記方法によれば、給電モジュールから、受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置に関して、給電コイルと給電共振器との間における結合係数k12、給電共振器と受電共振器との間における結合係数k23、及び、受電共振器と受電コイルとの間における結合係数k34の値を調整することによって、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を調整することができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記各結合係数k12、23、34の値は、それぞれ前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離の少なくとも1つを変化させることにより調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、給電コイルと給電共振器との間の距離を変化させることにより、結合係数k12の値を変化させることができ、給電共振器と受電共振器との間の距離を変化させることにより、結合係数k23の値を変化させることができ、受電共振器と受電コイルとの間の距離を変化させることにより、結合係数k34の値を変化させることができる。これによれば、給電コイルと給電共振器との間の距離、給電共振器と受電共振器との間の距離、及び、受電共振器と受電コイルとの間の距離を物理的に変化させるという簡易な作業により、それぞれのコイル間の結合係数の値を変えることができる。即ち、給電コイルと給電共振器との間の距離、給電共振器と受電共振器との間の距離、及び、受電共振器と受電コイルとの間の距離を物理的に変化させるという簡易な作業によって、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を調整することができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離を固定した場合、前記負荷変動応答性は、前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離を短くするにつれて、前記給電コイルと前記給電共振器との間における前記結合係数k12の値が大きくなり、前記結合係数k12の値が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性が高くなる特性に基づいて調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、給電共振器と受電共振器との間の距離、及び、受電共振器と受電コイルとの間の距離を固定した場合、給電コイルと給電共振器との間の距離を短くすることにより、給電コイルと給電共振器との間における結合係数k12の値を大きくし、結合係数k12の値を大きくすることにより、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を高くすることができる。逆に、給電コイルと給電共振器との間の距離を長くすることにより、給電コイルと給電共振器との間における結合係数k12の値を小さくし、結合係数k12の値を小さくすることにより、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を小さくすることができる。
そして、負荷変動応答性を高くすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に対する、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量を大きくすることができるため、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に追随して無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を大きく変えることができ、その際に供給される電力を低減することができる。一方、負荷変動応答性を小さくすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に対する、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量を小さくすることができるため、被給電機器における負荷インピーダンスが変化したとしても、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を維持することができ、その際に供給される電力を維持することができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離、及び、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離を固定した場合、前記負荷変動応答性は、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離を短くするにつれて、前記受電共振器と前記受電コイルとの間における前記結合係数k34の値が大きくなり、前記結合係数k34の値が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性が高くなる特性に基づいて調整されることを特徴としている。
上記方法によれば、給電コイルと給電共振器との間の距離、及び、給電共振器と受電共振器との間の距離を固定した場合、受電共振器と受電コイルとの間の距離を短くすることにより、受電共振器と受電コイルとの間における結合係数k34の値を大きくし、結合係数k34の値を大きくすることにより、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を高くすることができる。逆に、受電共振器と受電コイルとの間の距離を長くすることにより、受電共振器と受電コイルとの間における結合係数k34の値を小さくし、結合係数k34の値を小さくすることにより、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を小さくすることができる。
そして、負荷変動応答性を高くすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に対する、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量を大きくすることができるため、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に追随して無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を大きく変えることができ、その際に供給される電力を低減することができる。一方、負荷変動応答性を小さくすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスの変化に対する、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量を小さくすることができるため、被給電機器における負荷インピーダンスが変化したとしても、無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値を維持することができ、その際に供給される電力を維持することができる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数は、前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域であることを特徴としている。
上記方法によれば、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定した場合に、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域の周波数に設定することにより、比較的高い伝送特性を確保することができる。
また、給電モジュールの外周側に発生する磁界と受電モジュールの外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電モジュール及び受電モジュールの外周側に、磁界による影響が低減されて、給電モジュール及び受電モジュールの外周側以外の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。これにより、形成した磁界空間に、磁界の影響を受けたくない回路等を格納することで、スペースの有効活用ができ、無線電力伝送装置自体の小型化を図ることが可能になる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定し、前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数は、前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域であることを特徴としている。
上記方法によれば、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定した場合に、給電モジュールに供給する電力の駆動周波数を、共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域の周波数に設定することにより、比較的高い伝送特性を確保することができる。
また、給電モジュールの内周側に発生する磁界と受電モジュールの内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電モジュール及び受電モジュールの内周側に、磁界による影響が低減されて、給電モジュール及び受電モジュールの内周側以外の磁界強度よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。これにより、形成した磁界空間に、磁界の影響を受けたくない回路等を格納することで、スペースの有効活用ができ、無線電力伝送装置自体の小型化を図ることが可能になる。
上記課題を解決するための発明の一つは、上記記載の入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置である。
上記構成によれば、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整を、新たな機器を設けずに実現することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を調整することが可能となる。
上記課題を解決するための発明の一つは、給電モジュールから、電力を消費する被給電機器が接続された受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、前記給電モジュール、及び、受電モジュールにそれぞれ少なくとも1つのコイルを設け、隣接する前記コイル間における結合係数の値をそれぞれ調整することにより、前記被給電機器の負荷インピーダンスの単位変化量に対する当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量である負荷変動応答性を調整する工程を含むことを特徴としている。
上記方法によれば、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整を、新たな機器を設けずにできる無線電力伝送装置を製造することができる。即ち、無線電力伝送装置の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性を調整することが可能な無線電力伝送装置を製造することができる。
無線電力伝送装置における給電装置及び受電装置に設けられたコイル間における結合係数を調整することにより、負荷変動応答性を調整し、もって、供給される電力量を制御することができる無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法等を提供することができる。
無線電力伝送装置の概略説明図である。 無線電力伝送装置の等価回路の説明図である。 リチウムイオン二次電池の充電特性、及び、被給電機器の負荷インピーダンスの負荷変動特性を示すグラフである。 駆動周波数に対する伝送特性『S21』の関係を示した説明図である。 測定実験1に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験2に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験3に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験4に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験5に係る測定結果を示すグラフである。 測定実験6に係る測定結果を示すグラフである。 無線電力伝送における、コイル間距離と結合係数との関係を示すグラフである。 無線電力伝送装置の製造方法を説明する説明図である。 無線電力伝送装置を含む無線式ヘッドセット及び充電器の設計方法を説明したフローチャートである。
(実施形態)
以下に本発明に係る無線電力伝送装置、無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法、及び、無線電力伝送装置の製造方法の実施形態について説明する。まず、本実施形態で使用する無線電力伝送装置1について説明する。
(無線電力伝送装置1の構成)
無線電力伝送装置1は、図1に示すように、給電コイル21及び給電共振器22を備える給電モジュール2と、受電コイル31及び受電共振器32を備える受電モジュール3とを備えている。そして、給電モジュール2の給電コイル21に、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を所定の値に設定した発振回路を備えた交流電源6を接続し、受電モジュール3の受電コイル31に、受電された交流電力を整流化する安定回路7及び過充電を防止する充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9を接続している。なお、本実施形態では、安定回路7、充電回路8、及び、リチウムイオン二次電池9は、被給電機器に相当する。
給電コイル21は、交流電源6から得られた電力を電磁誘導によって給電共振器22に供給する役割を果たす。この給電コイル21は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。また、給電コイル21を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電コイル21を構成する抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。
受電コイル31は、給電共振器22から受電共振器32に磁界エネルギーとして伝送された電力を電磁誘導によって受電し、安定回路7及び充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9に供給する役割を果たす。この受電コイル31は、給電コイル21同様に、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。なお、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径96mmφに設定している。また、受電コイル31を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電コイル31を構成する抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、図2では、受電コイル31に接続された安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9の負荷インピーダンスをZとし、当該負荷インピーダンスZ測定時に便宜的に抵抗器Rlに置き換えている。
給電共振器22は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。また、受電共振器32は、図2に示すように、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成している。そして、給電共振器22及び受電共振器32は、それぞれ共振回路となり、磁界共鳴状態を創出する役割を果たす。ここで、磁界共鳴状態(共振現象)とは、2つ以上のコイルが共振周波数において同調することをいう。また、給電共振器22を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、給電共振器22を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。また、受電共振器32を構成する回路素子が有する合計のインピーダンスをZとし、本実施形態では、受電共振器32を構成する、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路(回路素子)が有する合計のインピーダンスをZとしている。
また、給電共振器22及び受電共振器32における共振回路としてのRLC回路では、インダクタンスをL、コンデンサ容量をCとすると、(式1)によって定まるfが共振周波数となる。そして、本実施形態における給電コイル21、給電共振器22、受電コイル31、及び、受電共振器32の共振周波数は、12.8MHzとしている。
また、給電共振器22及び受電共振器32は、銅線材(絶縁被膜付)を4回巻にした、コイル径96mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は一致させている。なお、給電共振器22及び受電共振器32は、コイルを使用した共振器であれば、スパイラル型やソレノイド型などのコイルであってもよい。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離をd12とし、給電共振器22と受電共振器32との間の距離をd23とし、受電共振器32と受電コイル31との間の距離をd34としている(図1参照)。
また、図2に示すように、給電コイル21のコイルLと給電共振器22のコイルLとの間の相互インダクタンスをM12、給電共振器22のコイルLと受電共振器32のコイルLとの間の相互インダクタンスをM23、受電共振器32のコイルLと受電コイル31のコイルLとの間の相互インダクタンスをM34としている。また、無線電力伝送装置1において、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk12と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk23と表記し、コイルLとコイルLとの間の結合係数をk34と表記する。
なお、給電コイル21のRLC回路のR、L、C、給電共振器22のRLC回路のR、L、C、受電共振器32のRLC回路のR、L、C、受電コイル31のRLC回路のR、L、Cにおける抵抗値、インダクタンス、コンデンサ容量、及び、結合係数k12、k23、k34は、設計・製造段階等で変更可能なパラメータとして、後述する(式3)の関係式を満たすように設定されていることが望ましい。
また、上記構成による無線電力伝送装置1(安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9含む)の回路図を示すと図1の下図のようになる。これは、無線電力伝送装置1全体を一つの入力インピーダンスZinに置き換えて示したものである。
そして、この電流Iinを電圧Vin及び入力インピーダンスZinを踏まえた関係式で表すと(式2)のように示せる。
また、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinをより詳細に表すために、無線電力伝送装置1の構成を等価回路によって表すと図2に示すようになる。そして、図2の等価回路より、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinは、(式3)のように表記することができる。
・・・(式3)
そして、本実施形態における無線電力伝送装置1の給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31におけるインピーダンスZ、Z、Z、Z4、は、それぞれ(式4)のように表記することができる。

・・・(式4)
次に、(式3)に(式4)を導入すると、(式5)のようになる。
・・・(式5)
上記無線電力伝送装置1によれば、給電共振器22の共振周波数と受電共振器32の共振周波数とを一致させた場合、給電共振器22と受電共振器32との間に磁界共鳴状態を創出することができる。給電共振器22及び受電共振器32が共振した状態で磁界共鳴状態が創出されると、給電共振器22から受電共振器32に電力を磁界エネルギーとして伝送することができる。そして、受電共振器32で受電された電力が受電コイル31、安定回路7及び充電回路8を介してリチウムイオン二次電池9に給電されて充電される。
(負荷変動応答性の調整方法)
上記無線電力伝送装置1の構成を踏まえて、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性の調整方法について説明する。
(負荷変動応答性について)
まず、上記無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性、及び、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を調整することができることの有用性について説明する。
本実施形態では、電力が給電される被給電機器の一つとしてリチウムイオン二次電池9を使用している。そして、一般的に、リチウムイオン二次電池9を充電するには、定電流定電圧充電方式が使用されている。この定電流定電圧充電方式によるリチウムイオン二次電池9の充電では、図3(A)のリチウムイオン二次電池の充電特性に示すように、充電を開始してからしばらくの間は定電流による充電が行われる(CC:コンスタントカレント)。そして、定電流による充電が行われている間に電圧(Vch)が、所定の上限電圧(本実施形態では、4.2V)まで上昇する。電圧が上限電圧まで上昇すると、その上限電圧に保持されたまま定電圧による充電が行われる(CV:コンスタントボルテージ)。定電圧による充電が行われると、電流値(Ich)が減衰していき、所定の電流値、又は、所定時間経過後に充電完了となる。
そして、無線電力伝送装置1によって、リチウムイオン二次電池9を上記定電流定電圧充電方式によって充電する場合、定電流による充電(CC)から定電圧による充電(CV)に移行したときに、図3(B)の被給電機器を構成する充電回路8及びリチウムイオン二次電池9に係る負荷インピーダンスZ89の負荷変動特性に示すように、被給電機器を構成する充電回路8及びリチウムイオン二次電池9に供給される電流値(Iin)が減衰することによって、定電圧充電においては、負荷インピーダンスZ89の値は上がることになる。即ち、本実施形態における被給電機器(安定回路7、充電回路8、リチウムイオン二次電池9)全体としての負荷インピーダンスZの値は上がることになる。
そして、被給電機器の負荷インピーダンスZの値の上昇に伴い、被給電機器を含めた無線電力伝送装置1全体の入力インピーダンスZinも上がることになる。ここで、被給電機器の負荷インピーダンスZの値の上昇に応じた入力インピーダンスZinの変化量を大きく調整することができれば、充電の際(特にコンスタントボルテージに移行後)に消費される電力量を低減することができる。なお、被給電機器の負荷インピーダンスZの単位変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量のことを負荷変動応答性と定義する。
即ち、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を高める調整をすることができれば、リチウムイオン二次電池等の充電の際に消費される電力量を低減することができる。
なお、被給電機器に関して、充電時に定電力充電が必要とされる二次電池を採用した場合には、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を小さく調整することができれば、例え被給電機器における負荷インピーダンスZが変化したとしても、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を維持することができるため(入力インピーダンスZinがあまり変化しない状態)、充電の際に供給される電力を維持することが可能となる。
また、被給電機器に直接電力を消費しながら可動する機器を採用した場合(例えば、二次電池等を介さずに、供給電力で機器を直接駆動させるもの)、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を小さく調整することができれば、無線電力伝送における給電の際に、例え被給電機器における負荷インピーダンスZが変化したとしても、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を維持することができる。このため、被給電機器に電力を安定して給電することが可能となり、被給電機器の動作を安定(動作が不安定にならない)させることができる。
(結合係数による負荷変動応答性の調整)
上記のような無線電力伝送装置1では、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2が備える給電コイル21・給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電コイル31・受電共振器32が有する共振周波数と一致させることにより、無線電力伝送における電力伝送効率を最大にすることができることが一般的に知られており、電力伝送効率の最大化を求めて駆動周波数を共振周波数に設定にするのが一般的である。ここで、電力伝送効率とは、給電モジュール2に供給される電力に対する、受電モジュール3が受電する電力の比率のことをいう。
そうすると、無線電力伝送装置1において、電力伝送効率を最大化するには、駆動周波数と、給電モジュール2及び受電モジュール3の各RLC回路のそれぞれが有する共振周波数とが一致するようなコンデンサやコイルなどの容量条件・共振条件(ωL=1/ωC)を満たすことが求められる。
具体的に、無線電力伝送装置1において、電力伝送効率を最大にするために共振条件(ωL=1/ωC)を満たした場合における無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinを、(式5)に当てはめてみると、(ωL−1/ωC=0)、(ωL−1/ωC=0)、(ωL−1/ωC=0)、(ωL−1/ωC=0)となり、(式6)の関係式になる。
・・・(式6)
上記関係式(式6)によれば、無線電力伝送装置1において調整可能な主なパラメータとしては、給電コイル21のRLC回路のR、給電共振器22のRLC回路のR、受電共振器32のRLC回路のR、受電コイル31のRLC回路のRなどの抵抗値、及び、結合係数k12、k23、k34が残ることが分かる。
上記のように、無線電力伝送装置1における電力伝送効率を最大化するために、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を共振周波数に一致させた場合、無線電力伝送装置1において調整可能なパラメータとして、結合係数k12、k23、k34を使用することができる。
また、給電モジュール2に供給する電力の駆動周波数を、給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合にも(ωL≠1/ωC)、無線電力伝送装置1において調整可能なパラメータとして、結合係数k12、k23、k34を使用することができる。
(結合係数の変化による入力インピーダンスZinの変化)
次に、結合係数k12、k34を変化させた場合に、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinがどのような変化をするかを、条件を変えた測定実験1〜6により説明する。
測定実験1〜6では、図2に示した無線電力伝送装置1をネットワークアナライザ110(本実施形態では、アジレント・テクノロジー株式会社製のE5061Bを使用)に接続して、結合係数に対する入力インピーダンスZinの値を測定した。なお、測定実験1〜6では、安定回路7、充電回路8、及び、リチウムイオン二次電池9の代わりに可変抵抗器11(R)を接続して測定した。
また、本測定実験においては、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』が、双峰性の性質を有するもので測定している。
ここで、伝送特性『S21』とは、ネットワークアナライザ110に無線電力伝送装置1を接続して計測される信号を表しており、デシベル表示され、数値が大きいほど電力伝送効率が高いことを意味する。そして、無線電力伝送装置1に供給する電力の駆動周波数に対する無線電力伝送装置1の伝送特性『S21』は、給電モジュール2及び受電モジュール3の間の磁界による結びつき度合い(磁界結合)の強度により、単峰性の性質を有するものと双峰性の性質を有するものに分かれる。そして、単峰性とは、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一つで、そのピークが共振周波数帯域(fo)において現れるものをいう(図4の破線51参照)。一方、双峰性とは、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが二つあり、その二つのピークが共振周波数よりも低い駆動周波数帯域(fL)と共振周波数よりも高い駆動周波数帯域(fH)において現れるものをいう(図4の実線52参照)。更に詳細に双峰性を定義すると、上記ネットワークアナライザ110に無線電力伝送装置を接続して計測される反射特性『S11』が二つのピークを有する状態をいう。従って、駆動周波数に対する伝送特性『S21』のピークが一見して一つに見えたとしても、計測されている反射特性『S11』が二つのピークを有する場合には、双峰性の性質を有するものとする。
上記単峰性の性質を有する無線電力伝送装置1においては、図4の破線51に示すように、駆動周波数が共振周波数fで伝送特性『S21』が最大化する(電力伝送効率が最大化する)。
一方、双峰性の性質を有する無線電力伝送装置1では、図4の実線52に示すように、伝送特性『S21』は、共振周波数foよりも低い駆動周波数帯域(fL)と共振周波数foよりも高い駆動周波数帯域(fH)において最大化する。
なお、一般的に、給電共振器と受電共振器との間の距離が同じであれば、双峰性における伝送特性『S21』の最大値(fL又はfHでの伝送特性『S21』の値)は、単峰性における伝送特性『S21』の最大値(fでの伝送特性『S21』の値)よりも低い値になる(図4のグラフ参照)。
具体的には、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が同位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが同じ向きになる。その結果、図4のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、駆動周波数を給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる。ここで、給電モジュール2におけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュール3におけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが同じ向きとなる共振状態を同相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記同相共振モードでは、給電共振器22の外周側に発生する磁界と受電共振器32の外周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の外周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の外周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の内周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8やリチウムイオン二次電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8やリチウムイオン二次電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。
一方、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード)、給電共振器22及び受電共振器32が逆位相で共振状態となり、給電共振器22に流れる電流の向きと受電共振器32に流れる電流の向きとが逆向きになる。その結果、図4のグラフに示すように、電力伝送効率の最大化を目的にした一般的な無線電力伝送装置における伝送特性『S21』(破線51)には及ばないが、駆動周波数を給電モジュール2が備える給電共振器22及び受電モジュール3が備える受電共振器32が有する共振周波数と一致させない場合でも、伝送特性『S21』の値を比較的高い値にすることができる。ここで、給電モジュール2におけるコイル(給電共振器22)に流れる電流の向きと受電モジュール3におけるコイル(受電共振器32)に流れる電流の向きとが逆向きとなる共振状態を逆相共振モードと呼ぶことにする。
また、上記逆相共振モードでは、給電共振器22の内周側に発生する磁界と受電共振器32の内周側に発生する磁界とが打ち消し合うことにより、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に、磁界による影響が低減されて、給電共振器22及び受電共振器32の内周側以外の磁界強度(例えば、給電共振器22及び受電共振器32の外周側の磁界強度)よりも小さな磁界強度を有する磁界空間を形成することができる。そして、この磁界空間に磁界の影響を低減させたい安定回路7や充電回路8やリチウムイオン二次電池9などを収納した場合、安定回路7や充電回路8やリチウムイオン二次電池9などに対して、磁界に起因する渦電流の発生を低減・防止して、発熱による悪影響を抑制することが可能となる。また、この逆相共振モードにより形成される磁界空間は、給電共振器22及び受電共振器32の内周側に形成されるので、この空間に安定回路7や充電回路8やリチウムイオン二次電池9などの電子部品を組み込むことにより無線電力伝送装置1自体のコンパクト化・設計自由度の向上が実現される。
(測定実験1:結合係数k12の値を変えた場合のZinの負荷変動応答性)
測定実験1に使用する無線電力伝送装置1では、給電コイル21は、抵抗器R、コイルLを要素とするRL回路を構成しており(共振なし)、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。同様に、受電コイル31は、抵抗器R、コイルLを要素とするRL回路を構成しており(共振なし)、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。また、給電共振器22は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を4回巻にした、コイル径96mmφのソレノイド型のコイルを使用している。また、受電共振器32は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を4回巻にした、コイル径96mmφのソレノイド型のコイルを使用している。そして、測定実験1に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、0.05Ω、0.5Ω、0.5Ω、0.05Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、0.3μH、4μH、4μH、0.3μHに設定した。また、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は12.8MHzである。
測定実験1では、結合係数k23を0.10、結合係数k34を0.35にそれぞれ固定したうえで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えた場合の無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を、結合係数k12の値を0.11、0.15、0.22、0.35の4つの値に設定して測定した(結合係数の調整方法についての詳細は後述する)。そして、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:12.2MHz)の測定値を図5(A)に示す。また、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:13.4MHz)の測定値を図5(B)に示す。ここで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えて測定することによって、上述した図3(B)の負荷インピーダンスZの負荷変動特性に示すように、供給される電流値が減衰することによって、定電圧充電において、被給電機器(安定回路7、充電回路8、リチウムイオン二次電池9)の負荷インピーダンスZの値が上昇する現象を疑似的に再現している。
図5(A)の同相共振モードの測定結果より、結合係数k12の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、31.4Ω、→ 33.1Ω、→ 37.8Ω、→ 40.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、40.9−31.4=9.5Ωである。
また、結合係数k12の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、35.9Ω、→ 39.0Ω、→ 48.2Ω、→ 54.5Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、54.5−35.9=18.6Ωである。
また、結合係数k12の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、47.5Ω、→ 54.8Ω、→ 76.0Ω、→ 90.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、90.1−47.5=42.6Ωである。
また、結合係数k12の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、79.0Ω、→ 97.1Ω、→ 148.5Ω、→ 183.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、183.1−79.0=104.1Ωである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k12の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k12の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
また、図5(B)の逆相共振モードの測定結果においても同様に、結合係数k12の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、27.5Ω、→ 28.7Ω、→ 30.7Ω、→ 31.8Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、31.8−27.5=4.3Ωである。
また、結合係数k12の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、28.1Ω、→ 29.4Ω、→ 33.5Ω、→ 35.8Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、35.8−28.1=7.7Ωである。
また、結合係数k12の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、30.2Ω、→ 32.6Ω、→ 43.0Ω、→ 49.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、49.1−30.2=18.9Ωである。
また、結合係数k12の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、33.3Ω、→ 50.3Ω、→ 80.6Ω、→ 96.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、96.7−33.3=63.4Ωである。
上記のように、逆相共振モードにおいて、結合係数k12の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k12の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
(測定実験2:結合係数k12の値を変えた場合のZinの負荷変動応答性)
測定実験2に使用する無線電力伝送装置1では、測定実験1と異なり、給電コイル21は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。同様に、受電コイル31も、抵抗器R、コイルL4、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。なお、その他の構成は、測定実験1と同様である。そして、測定実験2に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、0.05Ω、0.5Ω、0.5Ω、0.05Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、0.3μH、4μH、4μH、0.3μHに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は12.8MHzである。
測定実験2では、結合係数k23を0.10、結合係数k34を0.35にそれぞれ固定したうえで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えた場合の無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を、結合係数k12の値を0.11、0.15、0.22、0.35の4つの値に設定して測定した(結合係数の調整方法についての詳細は後述する)。そして、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:12.2MHz)の測定値を図6(A)に示す。また、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:13.4MHz)の測定値を図6(B)に示す。
図6(A)の同相共振モードの測定結果より、結合係数k12の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、6.5Ω、→ 10.0Ω、→ 17.3Ω、→ 21.8Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、21.8−6.5=15.3Ωである。
また、結合係数k12の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、11.5Ω、→ 18.1Ω、→ 31.8Ω、→ 40.3Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、40.3−11.5=28.8Ωである。
また、結合係数k12の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、22.4Ω、→ 35.4Ω、→ 62.2Ω、→ 79.0Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、79.0−22.4=56.6Ωである。
また、結合係数k12の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、48.8Ω、→ 77.6Ω、→ 136.5Ω、→ 173.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、173.1−48.8=124.3Ωである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k12の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k12の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
また、図6(B)の逆相共振モードの測定結果においても同様に、結合係数k12の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、5.5Ω、→ 6.9Ω、→ 9.3Ω、→ 10.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、10.7−5.5=5.2Ωである。
また、結合係数k12の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、6.8Ω、→ 9.5Ω、→ 14.9Ω、→ 18.0Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、18.0−6.8=11.2Ωである。
また、結合係数k12の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、13.6Ω、→ 19.3Ω、→ 31.2Ω、→ 38.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、38.1−13.6=24.5Ωである。
また、結合係数k12の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、35.9Ω、→ 49.8Ω、→ 79.0Ω、→ 95.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、95.9−35.9=60.0Ωである。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k12の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k12の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
(測定実験3:結合係数k12の値を変えた場合のZinの負荷変動応答性)
測定実験3に使用する無線電力伝送装置1では、測定実験1、2と異なり、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、受電コイル31のコイル部分に、平面上にコイルを巻き回して作成したパターンコイルを使用している。具体的には、給電コイル21は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。同様に、受電コイル31は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。また、給電共振器22は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。また、受電共振器32は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。そして、測定実験3に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、1.8Ω、1.8Ω、1.8Ω、1.8Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、2.5μH、2.5μH、2.5μH、2.5μHに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は8.0MHzである。
測定実験3では、結合係数k23を0.05、結合係数k34を0.08にそれぞれ固定したうえで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えた場合の無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を、結合係数k12の値を0.05、0.06、0.07、0.08の4つの値に設定して測定した(結合係数の調整方法についての詳細は後述する)。そして、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:7.9MHz)の測定値を図7(A)に示す。また、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:8.2MHz)の測定値を図7(B)に示す。
図7(A)の同相共振モードの測定結果より、結合係数k12の値を0.05に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、9.1Ω、→ 10.5Ω、→ 12.3Ω、→ 12.8Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、12.8−9.1=3.7Ωである。
また、結合係数k12の値を0.06に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、18.0Ω、→ 20.7Ω、→ 24.0Ω、→ 25.4Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、25.4−18.0=7.4Ωである。
また、結合係数k12の値を0.07に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、29.5Ω、→ 34.1Ω、→ 39.8Ω、→ 41.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、41.9−29.5=12.4Ωである。
また、結合係数k12の値を0.08に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、35.9Ω、→ 42.3Ω、→ 49.9Ω、→ 51.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、51.9−35.9=16.0Ωである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k12の値を0.05、→ 0.06、→ 0.07、→ 0.08と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k12の値を0.08、→ 0.07、→ 0.06、→ 0.05と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
また、図7(B)の逆相共振モードの測定結果においても同様に、結合係数k12の値を0.05に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、8.7Ω、→ 9.5Ω、→ 10.5Ω、→ 10.8Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、10.8−8.7=2.1Ωである。
また、結合係数k12の値を0.06に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、14.9Ω、→ 15.8Ω、→ 17.3Ω、→ 18.0Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、18.0−14.9=3.1Ωである。
また、結合係数k12の値を0.07に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、25.0Ω、→ 26.6Ω、→ 29.4Ω、→ 30.5Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、30.5−25.0=5.5Ωである。
また、結合係数k12の値を0.08に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、32.1Ω、→ 34.2Ω、→ 37.8Ω、→ 38.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、38.7−32.1=6.6Ωである。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k12の値を0.05、→ 0.06、→ 0.07、→ 0.08と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k12の値を0.08、→ 0.07、→ 0.06、→ 0.05と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
(測定実験4:結合係数k34の値を変えた場合のZinの負荷変動応答性)
測定実験4に使用する無線電力伝送装置1では、測定実験1と同様に、給電コイル21は、抵抗器R、コイルLを要素とするRL回路を構成しており(共振なし)、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。同様に、受電コイル31は、抵抗器R、コイルLを要素とするRL回路を構成しており(共振なし)、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。なお、その他の構成も、測定実験1と同様である。また、測定実験4に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、0.05Ω、0.5Ω、0.5Ω、0.05Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、0.3μH、4μH、4μH、0.3μHに設定した(測定実験1と同じ)。また、給電共振器22及び受電共振器32における共振周波数は12.8MHzである。
測定実験4では、結合係数k12を0.35、結合係数k23を0.10にそれぞれ固定したうえで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えた場合の無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を、結合係数k34の値を0.11、0.15、0.22、0.35の4つの値に設定して測定した(結合係数の調整方法についての詳細は後述する)。そして、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:12.2MHz)の測定値を図8(A)に示す。また、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:13.4MHz)の測定値を図8(B)に示す。
図8(A)の同相共振モードの測定結果より、結合係数k34の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、202.5Ω、→ 228.2Ω、→ 259.1Ω、→ 269.2Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、269.2−202.5=66.7Ωである。
また、結合係数k34の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、165.8Ω、→ 197.7Ω、→ 242.0Ω、→ 259.3Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、259.3−165.8=93.5Ωである。
また、結合係数k34の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、127.4Ω、→ 152.8Ω、→ 209.7Ω、→ 230.2Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、230.2−127.4=102.8Ωである。
また、結合係数k34の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、79.0Ω、→ 97.1Ω、→ 148.5Ω、→ 183.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、183.1−79.0=104.1Ωである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k34の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k34の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
また、図8(B)の逆相共振モードの測定結果においても同様に、結合係数k34の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、117.1Ω、→ 127.4Ω、→ 138.0Ω、→ 141.3Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、141.3−117.1=24.2Ωである。
また、結合係数k34の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、96.1Ω、→ 112.8Ω、→ 131.1Ω、→ 137.6Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、137.6−96.1=41.5Ωである。
また、結合係数k34の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、66.1Ω、→ 86.8Ω、→ 115.0Ω、→ 126.5Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、126.5−66.1=60.4Ωである。
また、結合係数k34の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、33.3Ω、→ 50.3Ω、→ 80.6Ω、→ 96.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、96.7−33.3=63.4Ωである。
上記のように、逆相共振モードにおいて、結合係数k34の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k34の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
(測定実験5:結合係数k34の値を変えた場合のZinの負荷変動応答性)
測定実験5に使用する無線電力伝送装置1では、測定実験4と異なり、給電コイル21は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。同様に、受電コイル31も、抵抗器R、コイルL4、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅線材(絶縁被膜付)を1回巻にして、コイル径を96mmφに設定している。なお、その他の構成は、測定実験4と同様である。そして、測定実験5に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、0.05Ω、0.5Ω、0.5Ω、0.05Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、0.3μH、4μH、4μH、0.3μHに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は12.8MHzである。
測定実験5では、結合係数k12を0.35、結合係数k23を0.10にそれぞれ固定したうえで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えた場合の無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を、結合係数k34の値を0.11、0.15、0.22、0.35の4つの値に設定して測定した(結合係数の調整方法についての詳細は後述する)。そして、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:12.2MHz)の測定値を図9(A)に示す。また、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:13.4MHz)の測定値を図9(B)に示す。
図9(A)の同相共振モードの測定結果より、結合係数k34の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、170.5Ω、→ 204.9Ω、→ 238.0Ω、→ 246.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、246.7−170.5=76.2Ωである。
また、結合係数k34の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、134.9Ω、→ 176.5Ω、→ 222.8Ω、→ 239.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、239.7−134.9=104.8Ωである。
また、結合係数k34の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、94.2Ω、→ 133.4Ω、→ 193.8Ω、→ 216.2Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、216.2−94.2=122.0Ωである。
また、結合係数k34の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、48.8Ω、→ 77.6Ω、→ 136.5Ω、→ 173.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、173.1−48.8=124.3Ωである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k34の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k34の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
また、図9(B)の逆相共振モードの測定結果においても同様に、結合係数k34の値を0.11に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、105.5Ω、→ 119.3Ω、→ 130.6Ω、→ 133.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、133.9−105.5=28.4Ωである。
また、結合係数k34の値を0.15に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、86.6Ω、→ 105.2Ω、→ 123.4Ω、→ 129.3Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、129.3−86.6=42.7Ωである。
また、結合係数k34の値を0.22に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、63.0Ω、→ 83.3Ω、→ 110.9Ω、→ 122.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、122.1−63.0=59.1Ωである。
また、結合係数k34の値を0.35に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、35.9Ω、→ 49.8Ω、→ 79.0Ω、→ 95.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、95.9−35.9=60.0Ωである。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k34の値を0.11、→ 0.15、→ 0.22、→ 0.35と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k34の値を0.35、→ 0.22、→ 0.15、→ 0.11と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
(測定実験6:結合係数k34の値を変えた場合のZinの負荷変動応答性)
測定実験6に使用する無線電力伝送装置1では、測定実験4、5と異なり、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、受電コイル31のコイル部分に、平面上にコイルを巻き回して作成したパターンコイルを使用している。具体的には、給電コイル21は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており(共振あり)、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。同様に、受電コイル31は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。また、給電共振器22は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。また、受電共振器32は、抵抗器R、コイルL、及び、コンデンサCを要素とするRLC回路を構成しており、コイルL部分は、銅箔のエッチングにより形成した12回巻き、コイル径35mmφのパターンコイルを使用している。そして、測定実験6に使用する無線電力伝送装置1におけるR、R、R、Rの値をそれぞれ、1.8Ω、1.8Ω、1.8Ω、1.8Ωに設定した。また、L、L、L、Lの値をそれぞれ、2.5μH、2.5μH、2.5μH、2.5μHに設定した。また、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31における共振周波数は8.0MHzである。
測定実験6では、結合係数k12を0.08、結合係数k23を0.05にそれぞれ固定したうえで、可変抵抗器11(R)の値を51Ω、100Ω、270Ω、500Ωの4つの値に変えた場合の無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を、結合係数k34の値を0.05、0.06、0.07、0.08の4つの値に設定して測定した(結合係数の調整方法についての詳細は後述する)。そして、双峰性における低周波側のピーク付近の周波数fLに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(同相共振モード:7.9MHz)の測定値を図10(A)に示す。また、双峰性における高周波側のピーク付近の周波数fHに、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を設定した場合(逆相共振モード:8.2MHz)の測定値を図10(B)に示す。
図10(A)の同相共振モードの測定結果より、結合係数k34の値を0.05に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、55.8Ω、→ 59.7Ω、→ 62.6Ω、→ 63.5Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、63.5−55.8=7.7Ωである。
また、結合係数k34の値を0.06に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、50.2Ω、→ 56.1Ω、→ 60.6Ω、→ 62.0Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、62.0−50.2=11.8Ωである。
また、結合係数k34の値を0.07に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、45.3Ω、→ 51.4Ω、→ 58.6Ω、→ 61.0Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、61.0−45.3=15.7Ωである。
また、結合係数k34の値を0.08に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、35.9Ω、→ 42.3Ω、→ 49.9Ω、→ 51.9Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、51.9−35.9=16.0Ωである。
上記のように、同相共振モードにおいて、結合係数k34の値を0.05、→ 0.06、→ 0.07、→ 0.08と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k34の値を0.08、→ 0.07、→ 0.06、→ 0.05と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
また、図10(B)の逆相共振モードの測定結果においても同様に、結合係数k34の値を0.05に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、43.9Ω、→ 45.6Ω、→ 46.8Ω、→ 47.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、47.1−43.9=3.2Ωである。
また、結合係数k34の値を0.06に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、41.0Ω、→ 43.7Ω、→ 45.7Ω、→ 46.2Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、46.2−41.0=5.2Ωである。
また、結合係数k34の値を0.07に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、39.4Ω、→ 41.2Ω、→ 44.6Ω、→ 45.1Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、45.1−39.4=5.7Ωである。
また、結合係数k34の値を0.08に設定した場合、可変抵抗器11(R)の値を51Ω→ 100Ω、→ 270Ω、→ 500Ωの順に大きくしていくと、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値は、32.1Ω、→ 34.2Ω、→ 37.8Ω、→ 38.7Ωという具合に上昇した。この場合、可変抵抗器11(R)の値が51Ωから500Ωに上昇した場合の入力インピーダンスZinの変化量は、38.7−32.1=6.6Ωである。
上記のように、逆相共振モードにおいても、結合係数k34の値を0.05、→ 0.06、→ 0.07、→ 0.08と大きくすることにより、可変抵抗器11(R)(被給電機器の負荷インピーダンス)の変化量に対する無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量である負荷変動応答性は高くなる傾向にあることが分かる。また、逆に、結合係数k34の値を0.08、→ 0.07、→ 0.06、→ 0.05と小さくすることにより、負荷変動応答性は小さくなる傾向にあることが分かる。
上記測定実験1〜6によれば、給電コイル21、給電共振器22、受電共振器32、及び、受電コイル31を備えた無線電力伝送装置1において、隣接するコイル間における結合係数、例えば、結合係数k12の値、または、結合係数k34の値を大きくすることにより負荷変動応答性を高くすることができ、結合係数k12の値、または、結合係数k34の値を小さくすることにより負荷変動応答性を小さくすることができることが分かる。
(結合係数の調整方法)
次に、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を調整するためのパラメータである結合係数k12、及び、k34の調整方法について説明する。
一般的に、図11に示すように、無線電力伝送において、コイルとコイルとの間の距離と結合係数kとの関係は、コイルとコイルとの間の距離を縮める(短くする)と結合係数kの値が高くなる傾向がある。これを本実施形態に係る無線電力伝送装置1に当てはめると、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34をそれぞれ縮めることによって、給電コイル21(コイルL)と給電共振器22(コイルL)との間の結合係数k12、給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23、受電共振器32(コイルL)と受電コイル31(コイルL)との間の結合係数k34を高めることができる。逆に、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34をそれぞれ伸ばすことによって、給電コイル21(コイルL)と給電共振器22(コイルL)との間の結合係数k12、給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23、受電共振器32(コイルL)と受電コイル31(コイルL)との間の結合係数k34を低めることができる。
上記結合係数の調整方法、及び、結合係数の変化による入力インピーダンスZinの変化の測定実験より、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を固定した場合、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を短くすることにより、給電コイル21と給電共振器22との間における結合係数k12の値を大きくし、結合係数k12の値を大きくすることにより、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を高くすることができる。逆に、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を長くすることにより、給電コイル21と給電共振器22との間における結合係数k12の値を小さくし、結合係数k12の値を小さくすることにより、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を小さくすることができる。
また、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23を固定した場合、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を短くすることにより、受電共振器32と受電コイル31との間における結合係数k34の値を大きくし、結合係数k34の値を大きくすることにより、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を高くすることができる。逆に、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を長くすることにより、受電共振器32と受電コイル31との間における結合係数k34の値を小さくし、結合係数k34の値を小さくすることにより、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を小さくすることができる。
そして、負荷変動応答性を高くすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスZの変化に対する、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量を大きくすることができるため、例えば、被給電機器における負荷インピーダンスZが上昇した際には、被給電機器における負荷インピーダンスZの上昇に追随して無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を大きく上げることができ、その際に供給される電力を低減することができる(消費電力量を低減することができる)。一方、負荷変動応答性を小さくすることができれば、被給電機器における負荷インピーダンスZの変化に対する、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値の変化量を小さくすることができるため、被給電機器における負荷インピーダンスZが変化したとしても、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの値を維持することができ、その際に供給される電力を維持することができる。
また、上記では、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を物理的に変化させるという簡易な作業により、それぞれのコイル間の結合係数の値を変えることができる。即ち、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、又は、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を物理的に変化させるという簡易な作業によって、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を調整することが可能となる。
更に、上記方法によれば、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性の調整を、インピーダンス調整器などの新たな機器を設けずに実現することができる。即ち、無線電力伝送装置1の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を調整することが可能となる。
なお、上記では、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を調整する結合係数k12、k34の調整方法として、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34をそれぞれ変化させる方法を例示して説明した。しかし、結合係数k12、k34の調整方法としては、これに限らず、給電共振器22の中心軸と受電共振器32の中心軸をずらす方法や、給電共振器22のコイル面と受電共振器32のコイル面に角度をつける方法や、給電コイル21・給電共振器22や受電共振器32・受電コイル31などの各素子(抵抗、コンデンサ、コイル)の容量を変化させる方法や、給電モジュール2に供給する交流電力の駆動周波数を変える方法などが挙げられる。
(製造方法)
次に、無線電力伝送装置1を製造する一工程である、設計方法(設計工程)について、図12及び図13を参照して説明する。本説明では、無線電力伝送装置1を搭載する携帯機器としてイヤホンスピーカ部200aを備えた無線式ヘッドセット200、及び、充電器201を例にして説明する(図12参照)。
本設計方法で設計される無線電力伝送装置1は、図12に示す無線式ヘッドセット200及び充電器201に、それぞれ受電モジュール3(受電コイル31・受電共振器32)及び給電モジュール2(給電コイル21・給電共振器22)として搭載されている。また、図12では、説明の都合上、安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9を受電モジュール3の外に記載しているが、実際は、ソレノイド状の受電コイル31及び受電共振器32のコイル内周側に配置されている。即ち、無線式ヘッドセット200には、受電モジュール3、安定回路7、充電回路8及びリチウムイオン二次電池9が搭載されており、充電器201には、給電モジュール2が搭載されており、給電モジュール2の給電コイル21に交流電源6が接続された状態で使用される。
(設計方法)
まず、図13に示すように、リチウムイオン二次電池9の容量、及び、リチウムイオン二次電池9の充電に必要とされる充電電流から、受電モジュール3が受電する受電電力量が決まる(S1)。
次に、給電モジュール2と受電モジュール3との間の距離を決定する(S2)。これは、受電モジュール3を内蔵した無線式ヘッドセット200を、給電モジュール2を内蔵した充電器201に載置した際の給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23であり、使用形態としては充電中の状態である。より詳細には、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23は、無線式ヘッドセット200と充電器201の形状・構造を考慮して決定される。
また、無線式ヘッドセット200の大きさ・形状・構造を踏まえて、受電モジュール3における受電コイル31及び受電共振器32のコイル径が決定される(S3)。
また、充電器201の大きさ・形状・構造を踏まえて、給電モジュール2における給電コイル21及び給電共振器22のコイル径が決定される(S4)。
上記S2〜S4の手順を経ることにより、無線電力伝送装置1の給電共振器22(コイルL)と受電共振器32(コイルL)との間の結合係数k23と、電力伝送効率が決まることになる。
上記S1で決定した受電モジュール3が受電する受電電力量、及び、S2〜S4の手順を経て決定された電力伝送効率より、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量が決定される(S5)。
そして、上記受電モジュール3が受電する受電電力量、電力伝送効率、及び、給電モジュール2に給電する必要最低限の給電電力量を踏まえて、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの設計値が決まる(S6)。
そして、S6で決定された入力インピーダンスZin及び入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を有するように、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34が決められる(S7)。具体的には、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を固定した場合、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12を短くすることにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの負荷変動応答性が高くなる特性に基づき調整をしたり、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、給電共振器22と受電共振器32との間の距離d23を固定した場合、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34を短くすることにより、無線電力伝送装置1の入力インピーダンスZinの負荷変動応答性が高くなる特性に基づき調整をしたりすることにより、S6で決定された入力インピーダンスZin及び入力インピーダンスZinの負荷変動応答性になるような、給電コイル21と給電共振器22との間の距離d12、及び、受電共振器32と受電コイル31との間の距離d34が決定される。
上記設計方法を含む無線電力伝送装置1の製造方法、及び、上記設計工程を経て製造された無線電力伝送装置1によれば、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性の調整を、新たな機器を設けずにできる無線電力伝送装置1を製造することができる。即ち、無線電力伝送装置1の部品点数を増やさずに、無線電力伝送装置1における入力インピーダンスZinの負荷変動応答性を調整することが可能となる。
(その他の実施形態)
上記製造方法の説明では、無線式ヘッドセット200を例示して説明したが、充電池を備えた機器であれば、タブレット型PC、デジタルカメラ、携帯電話、イヤホン型音楽プレイヤー、補聴器、集音器などにも使用することができる。
また、上記説明では、給電モジュール2及び受電モジュール3が備える共振器(コイル)間の共振現象(磁界共鳴状態)を利用して磁場を結合させることにより電力伝送を行う無線電力伝送装置1を例示して説明したが、コイル間の電磁誘導を利用して電力伝送を行う無線電力伝送装置1においても適用可能である。
また、上記説明では、無線電力伝送装置1を携帯型の電子機器に搭載した場合を想定して説明したが、用途はこれら小型なものに限らず、必要電力量に合わせて仕様を変更することにより、例えば、比較的大型な電気自動車(EV)における無線充電システムや、より小型な医療用の無線式胃カメラなどにも搭載することができる。
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態・実施例に限定されず、その他の実施形態・実施例にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
1 無線電力伝送装置
2 給電モジュール
3 受電モジュール
6 交流電源
7 安定回路
8 充電回路
9 リチウムイオン二次電池
21 給電コイル
22 給電共振器
31 受電コイル
32 受電共振器
200 無線式ヘッドセット
201 充電器

Claims (9)

  1. 給電モジュールから、電力を消費する被給電機器が接続された受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、
    前記給電モジュール、及び、受電モジュールはそれぞれ少なくとも1つのコイルを有し、
    隣接する前記コイル間における結合係数の値をそれぞれ調整することにより、前記被給電機器の負荷インピーダンスの単位変化量に対する当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量である負荷変動応答性を調整することを特徴とする無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  2. 少なくとも給電コイル及び給電共振器を備えた給電モジュールから、少なくとも受電共振器及び受電コイルを備え、電力を消費する被給電機器が接続された受電モジュールに対して共振現象によって電力を供給する無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法であって、
    前記給電コイルと前記給電共振器との間における結合係数k12、前記給電共振器と前記受電共振器との間における結合係数k23、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間における結合係数k34の値の少なくとも1つを調整することにより、前記負荷変動応答性を調整することを特徴とする請求項1に記載の無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  3. 前記各結合係数k12、23、34の値は、それぞれ前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離の少なくとも1つを変化させることにより調整されることを特徴とする請求項2に記載の無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  4. 前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離、及び、前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離を固定した場合、
    前記負荷変動応答性は、
    前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離を短くするにつれて、前記給電コイルと前記給電共振器との間における前記結合係数k12の値が大きくなり、前記結合係数k12の値が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性が高くなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  5. 前記給電コイルと前記給電共振器との間の距離、及び、前記給電共振器と前記受電共振器との間の距離を固定した場合、
    前記負荷変動応答性は、
    前記受電共振器と前記受電コイルとの間の距離を短くするにつれて、前記受電共振器と前記受電コイルとの間における前記結合係数k34の値が大きくなり、前記結合係数k34の値が大きくなるにつれて、当該無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性が高くなる特性に基づいて調整されることを特徴とする請求項3に記載の無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  6. 前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定し、
    前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数は、前記共振周波数よりも低い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  7. 前記給電モジュールに供給する電力の駆動周波数に対する伝送特性の値が、前記給電モジュール及び受電モジュールにおける共振周波数よりも低い駆動周波数帯域及び前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域にそれぞれピークを有するように設定し、
    前記給電モジュールに供給する電力の前記駆動周波数は、前記共振周波数よりも高い駆動周波数帯域に現れる伝送特性のピーク値に対応する帯域であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の無線電力伝送装置における入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の入力インピーダンスの負荷変動応答性の調整方法により調整されたことを特徴とする無線電力伝送装置。
  9. 給電モジュールから、電力を消費する被給電機器が接続された受電モジュールに対して磁界を変化させて電力を供給する無線電力伝送装置の製造方法であって、
    前記給電モジュール、及び、受電モジュールにそれぞれ少なくとも1つのコイルを設け、
    隣接する前記コイル間における結合係数の値をそれぞれ調整することにより、前記被給電機器の負荷インピーダンスの単位変化量に対する当該無線電力伝送装置の入力インピーダンスの値の変化量である負荷変動応答性を調整する工程を含むことを特徴とする無線電力伝送装置の製造方法。
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