JP2014164882A - 信頼性・加工性に優れた積層体およびフィルムセンサ並びに積層体製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積層体10は、基材フィルム12と、基材フィルム12の一方の側に設けられ、導電性酸化物から構成される透明導電層18と、を備えている。積層体10の透明導電層18を燐硝酢酸溶液に10分間浸漬させた前後での、透明導電層18の抵抗値の変化率は、−10〜+10%の範囲内となっている。また積層体10の透明導電層18を塩化第二鉄溶液に浸漬させた場合に、透明導電層18がエッチングされる速度は、2〜15nm/minの範囲内となっている。
【選択図】図8
Description
図8は、積層体10を示す断面図である。図8に示すように、積層体10は、基材フィルム12と、基材フィルム12の一方の側に設けられた中間層14と、中間層14の一方の側に設けられた透明導電層18と、を含んでいる。以下、基材フィルム12、中間層14および透明導電層18についてそれぞれ説明する。
基材フィルム12としては、十分な透光性を有するフィルムが用いられる。基材フィルム12を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン・コポリマー(COC)、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、(ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが挙げられる。基材フィルム12の厚みは、例えば25〜200μmの範囲内となっている。なおシクロオレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン・コポリマー(COC)、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、(ポリメチルメタクリレート(PMMA)などは、高い透光性を有する一方で、耐熱性が低く、このため高い熱負荷をかけることができないフィルムとして知られている。
中間層14は、積層体10の光学特性を調整するために設けられる層である。中間層14は、例えば図8に示すように、基材フィルム12側から順に設けられた高屈折率層15および低屈折率層16を含んでいる。このうち高屈折率層15は、基材フィルム12よりも高い屈折率を有する層であり、一方、低屈折率層16は、基材フィルム12よりも低い屈折率を有する層である。このような高屈折率層15および低屈折率層16を基材フィルム12と透明導電層18との間に設けることにより、積層体10における光の透過率や反射率を調整することができる。例えば、高屈折率層15および低屈折率層16は、積層体10の透明導電層18がパターニングされて後述するタッチパネルセンサの透明導電パターンとなる場合に、透明導電パターンが設けられている領域と設けられていない領域との間の光の透過率および反射率の差を小さくするためのインデックスマッチング層として機能することができる。屈折率の算出方法は特には限定されないが、例えば分光エリプソメーターを用いた測定から、光波長380〜780nmの可視光域における各層の屈折率を算出することができる。または、特定波長の光を生成する光源、例えば波長633nmの光を生成するHe−Neレーザーを用いて、特定波長における光屈折率を算出することもできる。屈折率の大小関係は、例えば、光波長380〜780nmの可視光域において測定された屈折率の平均値に基づいて、若しくは、特定波長において、例えば光波長550nmにおいて測定された屈折率に基づいて規定され得る。
透明導電層18を構成する材料としては、導電性を有しながら透光性を示す材料が用いられ、具体的には、インジウム錫酸化物(ITO)が用いられる。ここでITOとは、89〜99重量%のインジウムと、1〜11重量%の錫と、0.5重量%以下のその他の添加元素または不可避の不純物と、を含む金属酸化物を意味している。ITOからなる透明導電層18の厚みは、透明電極または透明導電パターンにおける電気抵抗の仕様などに応じて適宜設定されるが、例えば18〜50nmの範囲内となっている。
図1に示すように、積層体製造装置1は、中間積層体11を巻き出す巻出装置20と、中間積層体11上に透明導電層18などの膜を設ける成膜装置30と、中間積層体11上に設けられた透明導電層18を加熱してアニール処理を実施するアニール装置40と、透明導電層18が設けられた中間積層体11を巻き取る巻取装置50と、を備えている。以下、各装置20,30,40,50について、図2乃至図7を参照してそれぞれ説明する。
図2は、巻出装置20を示す図である。図2に示すように、巻出装置20は、回転自在に設けられ、中間積層体11が巻き付けられたシャフト21と、シャフト21から巻き出された中間積層体11を成膜装置30に向けて案内するガイドローラー29と、中間積層体11に沿って設けられ、中間積層体11を加熱する加熱機構22と、を備えている。巻出装置20においては、シャフト21から巻き出された中間積層体11を加熱機構22によって加熱することにより、中間積層体11に付着している水分や油分などの不純物を蒸発または昇華させ、これによって不純物を中間積層体11から取り除くことができる。すなわち、いわゆる脱ガス処理を実施することができる。
次に、巻出装置20の下流側に設けられた成膜装置30について説明する。成膜装置30による成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリングやイオンプレーティングなど様々な物理的気相成長法が採用され得るが、ここでは、成膜方法としてスパッタリングが用いられる例について図3を参照して説明する。
次に図4を参照して、成膜装置30の下流側に設けられたアニール装置40について説明する。図4に示すように、アニール装置40は、アニール処理が実施されるアニール室41と、搬送される中間積層体11を案内するガイドローラー49と、アニール室41の内部の気体を外部に排出するアニール用排気機構42と、アニール室41の内部の水蒸気分圧を所定範囲内に調整する水蒸気調整機構44と、アニール室41の内部に設けられ、所定のアニール温度で透明導電層18を加熱する加熱機構45と、を備えている。図示はしないが、アニール処理中にアルゴンなどの不活性ガスをアニール室41内に導入する不活性ガス供給装置がアニール装置40に設けられていてもよい。なおアニール装置40および上述の成膜装置30は、中間積層体11が成膜装置30の成膜室31からアニール装置40のアニール室41に至るまでの間、中間積層体11の周囲の雰囲気が真空状態に保たれるよう構成されている。このため、真空状態の中で上述の成膜処理および後述するアニール処理を連続して実施することができる。
次に図5を参照して、巻取装置50について説明する。巻取装置50は、透明導電層18などの層が形成された中間積層体11からなる積層体10を巻き取るシャフト51と、シャフト51に向けて搬送される積層体10を案内するガイドローラー59と、を備えている。また図5に示すように、巻取装置50の内部を真空状態に保つための排気手段52が設けられていてもよい。
はじめに基材フィルム12を準備する。次に、アクリル樹脂を含む塗布液を、コーターを用いて基材フィルム12の両側にコーティングする。これによって、基材フィルム12の両側にハードコート層13が形成される。次に、有機樹脂および有機樹脂内に分散された高屈折率材料の粒子、例えばジルコニウムの粒子を含む塗布液を、コーターを用いてハードコート層13の一方の側にコーティングする。これによって、ハードコート層13の一方の側に高屈折率層15が形成される。その後、有機樹脂および有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子、例えば酸化珪素の粒子を含む塗布液を、コーターを用いて高屈折率層15の一方の側にコーティングする。これによって、高屈折率層15の一方の側に低屈折率層16が形成される。このようにして、図9に示す中間積層体11を得ることができる。
次に、積層体製造装置1を用いて中間積層体11の一方の側に酸化珪素層17および透明導電層18を形成し、これによって図8に示す積層体10を得る方法について説明する。
はじめに、巻出装置20において、中間積層体11が巻回されたシャフト21を準備し、次に、成膜装置30に向けて中間積層体11を巻き出す。このとき、加熱機構22によって中間積層体11を50〜170℃で加熱するとともに、排気手段24によって巻出装置20内の気体を外部に排出する。これによって、中間積層体11に付着している水分や油分などの不純物が取り除かれる。
次に、成膜装置30によって、中間積層体11上に所望の膜を設ける成膜処理を実施する。成膜処理においては、はじめに、第1領域31において、酸素ガスによる反応性スパッタリング法により、第1ターゲット31aを構成する珪素に基づいて酸化珪素(SiOx)を生成させ、これを中間積層体11上に付着させる。これによって、酸化珪素からなる酸化珪素層17が中間積層体11上に形成される。なお、スパッタリングの際の放電電力や放電時間、不活性ガスの分圧などの条件は、所望の厚みや成膜用搬送ドラム38の回転速度などに応じて適宜設定される。
次に、アニール装置40によって、中間積層体11上に設けられた透明導電層18を加熱してアニール処理を実施する。アニール処理においては、はじめに、アニール用真空排気機構42によってアニール室41の内部の気体を外部に排出する(排気工程)。例えば、アニール室41の内部に存在する気体のうち水蒸気以外の気体による圧力が1×10−3Pa以下となるよう、アニール用真空排気機構42を駆動させる。その後、水蒸気調整機構44によって、アニール室41の内部の水蒸気分圧を1×10−4Pa〜40×10−4Paの範囲内に調整する(水蒸気調整工程)。水蒸気調整工程において、測定部44aは、アニール室41の内部の水蒸気分圧を測定する(測定工程)。また水蒸気捕捉部44cは、測定部44aによる測定結果(測定工程における測定結果)に基づいて、アニール室41の内部の水蒸気の捕捉量を調整する(水蒸気捕捉工程)。次に、アルゴンガスなどの不活性ガスを、全圧が1Pa以下となる範囲内でアニール室41に導入する。
その後、巻取装置50において、中間積層体11と、中間積層体11上に形成された層17,18と、を含む積層体10が、シャフト51によって巻き取られる。これによって、積層体10の巻回体が得られる。
次に、積層体10の透明導電層18の結晶性を評価する評価工程を実施する。ここでは、酸性の溶液に対する透明導電層18の耐性に基づいて、透明導電層18の結晶性を評価する工程(耐酸性評価工程)、および、透明導電層18用のエッチング液に対する透明導電層18の溶解性に基づいて、透明導電層18の結晶性を評価する工程(エッチング特性評価工程)について説明する。
はじめに耐酸性評価工程について説明する。ここでは、積層体10の透明導電層18を酸性の溶液に浸漬させた前後での、透明導電層18の抵抗値の変化率を評価する。酸性の溶液としては、金属を溶解することができる様々な溶液が用いられ得る。例えば、35〜75重量%の燐酸と、1〜5重量%の硝酸と、10〜35重量%の酢酸と、を含む燐硝酢酸溶液を用いることができる。より具体的には、以下に説明する耐酸性評価工程においては、71.5重量%の燐酸と、1.2重量%の硝酸と、13.8重量%の酢酸と、残りの水とを含む燐硝酢酸溶液を用いている。なお耐酸性評価工程は、積層体10の表面に金属層がさらに設けられる場合であって、この金属層がエッチングによってパターニングされる場合に、透明導電層18が金属層用のエッチング液に耐えることができるかどうか、という点を評価することを想定したものである。上記の燐硝酢酸溶液によってエッチングされ得る金属層としては、例えば、APC合金などの銀合金からなる層が挙げられる。
次にエッチング特性評価工程について説明する。ここでは、積層体10の透明導電層18を透明導電層18用のエッチング液に浸漬させた場合の透明導電層18のエッチング速度(溶解速度)を評価する。透明導電層18用のエッチング液としては、例えば、塩化第二鉄(FeCl3)を45〜55重量%の重量比率で含むとともに、塩酸を0.5〜1.5重量%の重量比率で含む塩化第二鉄溶液を用いることができる。より具体的には、以下に説明するエッチング特性評価工程においては、塩化第二鉄(FeCl3)を50重量%の重量比率で含むとともに、塩酸を1重量%の重量比率で含み、かつ残りの水を含む塩化第二鉄溶液を用いている。なお積層体10を塩化第二鉄溶液に浸漬させている間、塩化第二鉄溶液は静止状態にある。
なお上述の各評価工程においては、透明導電層18を評価する工程についてのみ説明したが、これに限られることはない。積層体10に含まれる各層のうち、透明導電層18以外の層を評価する工程をさらに実施してもよい。例えば、基材フィルム12と透明導電層18との間に設けられる高屈折率層15や低屈折率層16の特性を評価する工程をさらに実施してもよい。上述のように、高屈折率層15および低屈折率層16は、有機樹脂を含む塗布液をコーティングすることによって形成され得る層である。このような層15,16に対しては、アルカリ性の溶液を用いてその耐性を評価することが好ましい。これによって、高屈折率層15や低屈折率層16が溶解によって損傷する可能性が高いかどうかを評価することができ、このことにより、高屈折率層15や低屈折率層16が、透明導電層18を保持するための下地層として適切に機能するかどうかを確認することができる。高屈折率層15および低屈折率層16を評価するために用いられるアルカリ性の溶液としては、例えば、20〜60℃の範囲内に温度調整され、10〜17g/Lの濃度で添加された水酸化ナトリウムの溶液や、20〜35℃の範囲内に温度調整され、10〜200g/Lの濃度で添加された水酸化カリウムの溶液などを用いることができる。水酸化ナトリウムの溶液や水酸化カリウムの溶液を用いた評価における評価基準が特に限られることはない。例えば25℃の範囲内に温度調整された水酸化カリウムの溶液に積層体10を10分間浸漬させた前後での、透明導電層18の抵抗値の変化率が、−5〜+5%の範囲内であるかどうかを確認することにより、高屈折率層15および低屈折率層16によって透明導電層18を適切に支持することができるかどうかを判定することができる。なお後述するように、酸化珪素からなる酸化珪素層17は、アルカリ性の溶液によって溶解される。一方、低屈折率材料の粒子を含む低屈折率層16は、低屈折率材料の粒子が有機樹脂によって被覆されているため、アルカリ性の溶液に対する耐性を有している。
次に、積層体10の用途の一例として、積層体10をパターニングすることにより得られるタッチパネルセンサ(フィルムセンサ)について説明する。タッチパネルセンサ60は、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどの表示パネルの観察者側に設けられ、人体などの被検出体の接触位置を検出するための透明導電パターンなどを含むセンサである。タッチパネルセンサ60としては、被検出体からの圧力に基づいてタッチ箇所を検出する抵抗膜方式のタッチパネルセンサや、人体などの被検出体からの静電気に基づいてタッチ箇所を検出する静電容量方式のタッチパネルセンサなど様々なタイプのものが知られているが、ここでは、積層体10をパターニングすることによって静電容量方式のタッチパネルセンサ60を形成する例について、図10および図11を参照して説明する。図10は、タッチパネルセンサ60を示す平面図であり、図11は、図10に示すタッチパネルセンサ60の線XI−XIに沿った断面図である。なお図10および図11においては、2つの積層体10をそれぞれ別個にパターニングすることにより、第1方向に延びる透明導電パターンを含むタッチパネルセンサと、第1方向に直交する第2方向に延びる透明導電パターンを含むタッチパネルセンサとをそれぞれ形成し、その後、2つのタッチパネルセンサを貼り合わせることにより、第1方向および第2方向に延びる透明導電パターンを含むタッチパネルセンサが得られる例について説明する。
例えば、はじめに、基材フィルム12の両側に高屈折率層15および低屈折率層16が形成された中間積層体11を準備する。次に、中間積層体11を巻出装置20から成膜装置30およびアニール装置40を介して巻取装置50に搬送する間に、基材フィルム12の一方の側に成膜処理およびアニール処理を施し、これによって、基材フィルム12の一方の側に酸化珪素層17および透明導電層18を形成する。次に、一方の側に酸化珪素層17および透明導電層18が形成された中間積層体11を、巻出装置20に搬入する。その後、再び中間積層体11を巻出装置20から成膜装置30およびアニール装置40を介して巻取装置50に搬送する間に、中間積層体11の他方の側に成膜処理およびアニール処理を施し、これによって、中間積層体11の他方の側に酸化珪素層17および透明導電層18を形成する。このようにして、図13に示す積層体10が得られる。
若しくは、はじめに、基材フィルム12の両側に高屈折率層15および低屈折率層16が形成された中間積層体11を準備する。次に、中間積層体11の一方の側に成膜処理を施し、これによって、中間積層体11の一方の側に、酸化珪素層17および透明導電層18を形成する。次に、中間積層体11の他方の側に成膜処理を施し、これによって、中間積層体11の他方の側に、酸化珪素層17および透明導電層18を形成する。その後、一方の側および他方の側のそれぞれに酸化珪素層17および透明導電層18が形成された中間積層体11に対して、アニール処理を実施する。このようにして、図13に示す積層体10が得られる。
10 積層体
11 中間積層体
12 基材フィルム
13 ハードコート層
14 中間層
15 高屈折率層
16 低屈折率層
17 酸化珪素層
18 透明導電層
20 巻出装置
30 成膜装置
40 アニール装置
50 巻取装置
60 タッチパネルセンサ
62 透明導電パターン
Claims (9)
- 基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の側に設けられ、ITOから構成される透明導電層と、を備えた積層体であって、
前記積層体の前記透明導電層を23℃の燐硝酢酸溶液に10分間浸漬させた前後での、前記透明導電層の抵抗値の変化率が−10〜+10%の範囲内であり、前記燐硝酢酸溶液は、71.5重量%の燐酸と、1.2重量%の硝酸と、13.8重量%の酢酸と、水と、を含むものであり、
前記積層体の前記透明導電層を40℃の塩化第二鉄溶液に浸漬させた場合に、前記透明導電層がエッチングされる速度が、2〜15nm/minの範囲内であり、前記塩化第二鉄溶液は、1重量%の塩酸と、50重量%の塩化第二鉄と、水と、を含むものである、積層体。 - 前記基材フィルムと前記透明導電層との間に配置され、積層体の光学特性を調整する中間層をさらに備え、
前記中間層は、前記基材フィルムよりも小さい屈折率を有する低屈折率層と、前記低屈折率層と前記透明導電層との間に配置されるとともに酸化珪素から構成され、前記基材フィルムよりも小さい屈折率を有する酸化珪素層と、を備え、
前記低屈折率層の屈折率と、前記酸化珪素層の屈折率との間の差が、−0.05〜+0.05の範囲内である、請求項1に記載の積層体。 - 前記低屈折率層は、有機樹脂と、有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子と、を含む、請求項2に記載の積層体。
- 基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の側に設けられ、ITOから構成される透明導電層と、を備えた積層体を製造する方法であって、
前記基材フィルムの一方の側に、成膜装置を用いて前記透明導電層を形成する成膜工程と、
アニール装置を用いて前記透明導電層をアニール処理するアニール工程と、を備え、
前記基材フィルムが前記成膜装置から前記アニール装置に至るまでの間、前記基材フィルムの周囲の雰囲気が真空状態に保たれており、
前記積層体の前記透明導電層を23℃の燐硝酢酸溶液に10分間浸漬させた前後での、前記透明導電層の抵抗値の変化率が−10〜+10%の範囲内であり、前記燐硝酢酸溶液は、71.5重量%の燐酸と、1.2重量%の硝酸と、13.8重量%の酢酸と、水と、を含むものであり、
前記積層体の前記透明導電層を40℃の塩化第二鉄溶液に浸漬させた場合に、前記透明導電層がエッチングされる速度が、2〜15nm/minの範囲内であり、前記塩化第二鉄溶液は、1重量%の塩酸と、50重量%の塩化第二鉄と、水と、を含むものである、積層体製造方法。 - 前記成膜工程の前に、前記基材フィルムの少なくとも一方の側に、積層体の光学特性を調整する中間層を形成する工程をさらに備え、
前記中間層を形成する工程は、基材フィルムの一方の側に、低屈折率材料を含む塗布液を塗布することによって、前記基材フィルムよりも小さい屈折率を有する低屈折率層を形成する工程と、酸化珪素から構成され、前記基材フィルムよりも小さい屈折率を有する酸化珪素層を、物理的気相成長法によって前記低屈折率層上に形成する工程と、を備え、
前記低屈折率層の屈折率と、前記酸化珪素層の屈折率との間の差が、−0.05〜+0.05の範囲内である、請求項4に記載の積層体製造方法。 - 前記低屈折率層は、基材フィルムの一方の側に、有機樹脂および有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子を含む塗布液を塗布することによって形成される、請求項5に記載の積層体製造方法。
- 基材フィルムと、
前記基材フィルムに所定のパターンで設けられ、透光性および導電性を有するITOから構成された透明導電パターンと、を備え、
前記透明導電パターンは、請求項1に記載の積層体の透明導電層をパターニングすることにより得られたものである、フィルムセンサ。 - 基材フィルムと、
前記基材フィルムの少なくとも一方の側に設けられた中間層と、
前記中間層の一方の側に所定のパターンで設けられ、透光性および導電性を有する透明導電パターンと、を備え、
前記中間層は、有機樹脂および有機樹脂内に分散された低屈折率材料の粒子を含み、前記基材フィルムよりも小さい屈折率を有する低屈折率層と、前記低屈折率層と前記透明導電パターンとの間に配置されるとともに酸化珪素から構成され、前記基材フィルムよりも小さい屈折率を有する酸化珪素層と、を備え、
前記低屈折率層の屈折率と、前記酸化珪素層の屈折率との間の差が、−0.05〜+0.05の範囲内である、フィルムセンサ。 - 前記低屈折率層は、前記透明導電パターンが設けられている領域および前記透明導電パターンが設けられていない領域のいずれとも重なるよう設けられており、
前記酸化珪素層は、前記透明導電パターンに対応したパターンで設けられている、請求項8に記載のフィルムセンサ。
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