JP2014163965A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 沈胴可能なレンズ鏡筒において、繰り出した状態で鏡筒の傾きやズレの姿勢精度を確保し、光学性能を高い状態に保つ。
【解決手段】 固定筒1と、固定筒に対して回転可能に支持され、第1のカム領域、第2のカム領域を備えるカム部21を有するカム環2と、第2のカム領域において、カム環の回転により、固定筒に対して光軸方向に進退する直進筒3と、固定筒に設置され、直進筒の光軸方向の進退を案内する直進ガイド部11と、直進筒に設置され、カム部と係合するカムフォロア部31と、直進筒に設置され、直進ガイドと係合する直進キー部と、第1のカム領域において、固定筒と直進筒とをロックする付勢力を発生し、第2のカム領域において、固定筒と直進筒とをロックしない付勢手段25とを有する。
【選択図】 図6
【解決手段】 固定筒1と、固定筒に対して回転可能に支持され、第1のカム領域、第2のカム領域を備えるカム部21を有するカム環2と、第2のカム領域において、カム環の回転により、固定筒に対して光軸方向に進退する直進筒3と、固定筒に設置され、直進筒の光軸方向の進退を案内する直進ガイド部11と、直進筒に設置され、カム部と係合するカムフォロア部31と、直進筒に設置され、直進ガイドと係合する直進キー部と、第1のカム領域において、固定筒と直進筒とをロックする付勢力を発生し、第2のカム領域において、固定筒と直進筒とをロックしない付勢手段25とを有する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、デジタルカメラ等に使用する、沈胴構造をもつレンズ鏡筒および撮像装置に関するものである。
沈胴可能なレンズ鏡筒を有するデジタルカメラにおいて、撮影時は光軸方向の全長を長い状態で、所望の光学性能を確保し、非撮影時には、携帯性を高めるために沈胴させて全長を短くするということが行われている。特許文献1では、沈胴状態から撮影可能な鏡筒を繰り出した状態で、外力等によって繰り出した鏡筒が繰り込まれてしまうことを防止するためにロックする機構を設けている。
特許文献1で開示されているロックの構成では、ロックされた状態で、外から押圧力を受けても光軸方向に移動することがない。しかし、このロックされた状態においても、繰り出した鏡筒と固定部材の間にガタを有し、レンズを保持している1群レンズ枠等が傾く可能性がある。そのため、レンズの倒れや偏芯に敏感な光学系においては、光学性能の低下が懸念される。
(発明の目的)
本発明の目的は、繰り出した状態で鏡筒の傾きやズレの姿勢精度を確保し、光学性能を高い状態に保つことができる沈胴可能なレンズ鏡筒および撮像装置を提供することである。
本発明の目的は、繰り出した状態で鏡筒の傾きやズレの姿勢精度を確保し、光学性能を高い状態に保つことができる沈胴可能なレンズ鏡筒および撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のレンズ鏡筒は、固定筒と、前記固定筒に対して回転可能に支持され、第1のカム領域、第2のカム領域を備えるカム部を有するカム環と、前記第2のカム領域において、前記カム環の回転により、前記固定筒に対して光軸方向に進退する直進筒と、前記固定筒に設置され、前記直進筒の光軸方向の進退を案内する直進ガイド部と、前記直進筒に設置され、前記カム部と係合するカムフォロア部と、前記直進筒に設置され、前記直進ガイドと係合する直進キー部と、前記第1のカム領域において、前記固定筒と前記直進筒とをロックする付勢力を発生し、前記第2のカム領域において、前記固定筒と前記直進筒とをロックしない付勢手段とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、沈胴可能なレンズ鏡筒において、繰り出した状態で鏡筒の傾きやズレの姿勢精度を確保し、光学性能を高い状態に保つことができる。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例1ないし3に記載される通りである。
図1ないし図10を参照して、本発明の実施例1であるレンズ鏡筒について説明をする。このレンズ鏡筒は、撮像装置としてのデジタルカメラに着脱可能なものでもよいし、一体型のものでよい。
<構成>
図1は、実施例1における使用状態のレンズ鏡筒の光軸を含む断面図である。紙面上で左側が被写体側、右側が像面側になる。1はレンズ鏡筒の固定筒である。固定筒1に対して、カム環2が光軸中心周りに回転可能に取りつけられている。カム環2は、繰込み側ストッパ211(図2)と繰出し側ストッパ212(図2)の間を回転可能である。111は、回転ストッパで、カム環2を挿入後に固定筒1に不図示のビス留め等により設置される。カム環2は、不図示のモータ等の駆動源により回転させられる。例えば駆動源としてステッピングモータ等を使用すると、パルスカウントによりカム環2の回転量を制御することが可能である。カム環2は、非撮影時、撮影時を含めて、製品に組み込まれた状態では、図4に示すように固定筒1のバヨネット爪13(図3)により光軸方向に移動することが規制されている。固定筒1には、直進ガイド部を構成する直進ガイド11(図2、図3)が設置されている。直進ガイド11は、光軸に沿った溝であり、直進キー部を構成する直進キーを兼ねたカムフォロア31が光軸周りに回転することを規制している。円周方向に3カ所設置することで、光軸以外の方向の移動を全て規制することができる。本実施例1においては、カムフォロア31が直進キーを兼用しているが、カムフォロアと直進キーを別の箇所に構成することも可能である。カムフォロア部を構成するカムフォロア31は、直進筒3に設置され、直進ガイド11に対応して3カ所設置されている。直進ガイド11に沿ってカムフォロア31は、カム部を構成するカム溝21とも当接(係合)して、カム環2の回転と共にカム溝21に沿って直進筒3を光軸方向へ進退させる。
図1は、実施例1における使用状態のレンズ鏡筒の光軸を含む断面図である。紙面上で左側が被写体側、右側が像面側になる。1はレンズ鏡筒の固定筒である。固定筒1に対して、カム環2が光軸中心周りに回転可能に取りつけられている。カム環2は、繰込み側ストッパ211(図2)と繰出し側ストッパ212(図2)の間を回転可能である。111は、回転ストッパで、カム環2を挿入後に固定筒1に不図示のビス留め等により設置される。カム環2は、不図示のモータ等の駆動源により回転させられる。例えば駆動源としてステッピングモータ等を使用すると、パルスカウントによりカム環2の回転量を制御することが可能である。カム環2は、非撮影時、撮影時を含めて、製品に組み込まれた状態では、図4に示すように固定筒1のバヨネット爪13(図3)により光軸方向に移動することが規制されている。固定筒1には、直進ガイド部を構成する直進ガイド11(図2、図3)が設置されている。直進ガイド11は、光軸に沿った溝であり、直進キー部を構成する直進キーを兼ねたカムフォロア31が光軸周りに回転することを規制している。円周方向に3カ所設置することで、光軸以外の方向の移動を全て規制することができる。本実施例1においては、カムフォロア31が直進キーを兼用しているが、カムフォロアと直進キーを別の箇所に構成することも可能である。カムフォロア部を構成するカムフォロア31は、直進筒3に設置され、直進ガイド11に対応して3カ所設置されている。直進ガイド11に沿ってカムフォロア31は、カム部を構成するカム溝21とも当接(係合)して、カム環2の回転と共にカム溝21に沿って直進筒3を光軸方向へ進退させる。
第2の案内部を構成するメインガイドバー6aは、ステンレス等から成る円柱形状をしており、直進筒3に取り付けられ、光軸と平行な方向に延出するように保持されている。第1の案内部であるメインガイドバー6bと案内部であるサブガイドバー6cは、固定筒1に取り付けられ、光軸と平行な方向に延出するように保持されている。メインガイドバー6a、メインガイドバー6b、サブガイドバー6cの配置を図2を用いて説明する。メインガイドバー6aとメインガイドバー6bは、図2においては、円周上の異なる位相に配置されている。固定される部品が異なるために、光軸中心からの配置距離も異なっている。なぜなら2本のメインガイドバー6a、6bは、沈胴可能な構造とするために、正面図上で重なった配置とすることが難しいからである。メインガイドバー6a、メインガイドバー6bに対して、サブガイドバー6cは、出来るだけ離れた位置に設置することで、光軸周りの回転ガタを小さくすることができる。9aは、光学部材の一部であるレンズ枠4が光軸方向に進退可能となるように、円形状で光軸と直交する平面内の移動を規制し、メインガイドバー6aと嵌合している嵌合部である。同様に9bは、レンズ枠4が光軸方向に進退可能となるように、円形状で光軸と直交する平面内の移動を規制するようにメインガイドバー6bと嵌合している嵌合部である。嵌合部9a、および嵌合部9bを、光軸と直交する平面内でみた図が、図4(a)である。嵌合部9a、嵌合部9bが、メインガイドバー6a、メインガイドバー6bにより光軸に直交する平面内での移動が規制され、光軸方向にガイドされる構造となっている。また、図1で示すように、嵌合部9aと嵌合部9bは、光軸方向に離れた位置に設置されている。離間距離L(図1)が長ければ長いほど、レンズ枠4に設置された光学部材の一部であるレンズ5はメインガイドバー6a、メインガイドバー6bに対して倒れにくくなる。9cは、レンズ枠4が光軸方向に進退可能となるように、サブガイドバー6cと微小な隙間を持って嵌合している嵌合部である。嵌合部9cは、嵌合部9a及び嵌合部9bと多重嵌合を避けるために光軸周りにレンズ枠4が回転する方向のみを規制するような嵌合状態とすることが多い。具体的には、嵌合部9cは、図4(b)に示すように、光軸と直交する平面内の回転を規制する方向にのみガイドされる構造となっている。これにより、光軸と直交する面内での偏芯が抑制される。以上のように3本のガイドバーを使用することで、レンズ枠4に設置されたレンズ5は、光軸方向に対して偏芯、倒れを発生しにくい構造となり、光軸保持精度を維持したまま光軸方向のみに進退することが可能となる。
次にレンズ枠4を光軸方向に進退させる機構部品について説明する。41は、レンズ枠4に設置されたラックである。図5を使ってラック41の周囲の構造を詳細に説明する。ラック41は、回転軸41aを支点にして光軸周りに回転可能な状態となっている。光軸方向には、レンズ枠4とラック41は一体で動作可能な状態で設置されている。42はトーションバネであり、ラック41を紙面上において時計回りに回転付勢している。ラック41と送りねじ7との当接部には、図5(b)に示すようにネジ部41cが形成されている。ネジ部41cは送りねじ7のねじピッチと同設定になっており、ラック41と送りねじ7を螺合している。送りねじ7はモータ8(図1)の回転軸上に設置されており、モータ8の回転と共に送りねじ7を回転することになる。以上の構造により、ラック41は、レンズ枠4を光軸と直交する面内方向には規制せずに、光軸方向にのみ進退することが可能となる。つまり、ガイドバー6a〜6cとの嵌合による規制と干渉することはなく、レンズ枠4を光軸方向に進退させることが可能である。本実施例1においては、モータ8はステッピングモータを使用して、パルス数をカウントすることで、光軸方向に動いた相対量を把握することができる。15(図1)はフォトインタラプタなどの位置検出手段であり、遮光壁45(図1)が位置検出手段15と光軸方向の位置が重なる位置を検出することができる。位置検出手段15と遮光壁45を使用することで、レンズ枠4の光軸方向の絶対位置を把握することができる。以上より、レンズ枠4の光軸方向の絶対位置を把握後にモータ8のパルス数をカウントすることで、光軸方向の位置を常に把握することが可能となる。
<ロック構造>
次に、直進筒3を繰り出した状態で、メインガイドバー6aとメインガイドバー6bの相対位置精度を安定させるために、直進筒3をロックする構造を有している。以下にロックする構造について詳細を説明する。図6(a)は、撮影状態における直進筒3がロックされた状態の光軸方向に沿った断面図である。25は付勢手段としてのロックバネであり、SUS等のバネ部材から成り、カム環2のカム溝21に不図示のビス留めや接着により取り付けられている。ロックバネ25が挿入しやすいように、カム環2には貫通穴22が設置されている。図6(b)は、図6(a)のT方向、つまり紙面上面からみた上面図である。図6(b)に図示しているように、ロックバネ25はU字形状をしており、鏡筒がロックされた状態では、U字が開く方向に付勢力が働くことになる。付勢力のつり合いを図6(a)を用いて説明する。ロックバネ25はU字が開く方向にF01、F02の力を発生する。F01はカムフォロア31に作用し、当接部を構成する当接面12で当接し、固定筒1から反力F03を受ける。一方F02は、カム環2に作用し、その力がバヨネット爪13で固定筒1から反力F04を受ける。反力F03と反力F04は、共に固定筒1に反対向きに作用することでつり合う。
次に、直進筒3を繰り出した状態で、メインガイドバー6aとメインガイドバー6bの相対位置精度を安定させるために、直進筒3をロックする構造を有している。以下にロックする構造について詳細を説明する。図6(a)は、撮影状態における直進筒3がロックされた状態の光軸方向に沿った断面図である。25は付勢手段としてのロックバネであり、SUS等のバネ部材から成り、カム環2のカム溝21に不図示のビス留めや接着により取り付けられている。ロックバネ25が挿入しやすいように、カム環2には貫通穴22が設置されている。図6(b)は、図6(a)のT方向、つまり紙面上面からみた上面図である。図6(b)に図示しているように、ロックバネ25はU字形状をしており、鏡筒がロックされた状態では、U字が開く方向に付勢力が働くことになる。付勢力のつり合いを図6(a)を用いて説明する。ロックバネ25はU字が開く方向にF01、F02の力を発生する。F01はカムフォロア31に作用し、当接部を構成する当接面12で当接し、固定筒1から反力F03を受ける。一方F02は、カム環2に作用し、その力がバヨネット爪13で固定筒1から反力F04を受ける。反力F03と反力F04は、共に固定筒1に反対向きに作用することでつり合う。
カムフォロア31は図6(b)に示すように、単純な円筒形状ではなく、当接面12と当接する面が平面になっている。当接面12は、直進筒3、固定筒1共に事前に相対精度が確保された状態で加工されており、カムフォロア31が当接面12に押圧された状態では、メインガイドバー6a、メインガイドバー6bの相対精度が確保できることになる。本実施例1においては、カムフォロア31が円周方向に3カ所設置されており、ロックバネ25も同位相に3カ所設定される。当接面12の3面に対して、カムフォロア31がそれぞれ押し付けられることで、固定筒1と直進筒3のスラスト方向位置が確実に決まることになる。これにより固定筒1と直進筒3の相対的な倒れは変動が抑制できる。以上より、撮影状態において、メインガイドバー6aとメインガイドバー6bの傾きやズレの姿勢精度が確保され、レンズ枠4が精度よく光軸方向に進退することが可能となる。
<繰出し&ロック動作>
次に、図7(a)のフローチャートに沿って、非撮影状態から、直進筒3が繰り出して、ロックバネ25によりロックされ、撮影可能な状態になるまでの流れを説明する。ステップS111では、カム環2を、被写体と反対側から見て反時計回りに、第2のカム領域(図10の202)全域を回転させる。直進筒3は、カム環2の回転により繰り出され、図8(a)のような状態になる。この状態では、直進筒3はロックされておらず、固定筒1に対してガタを有している。ステップS112では、カム環2を、さらに回転させて、第1のカム領域(図10の201)全域を回転させる。第1のカム領域では、直進筒3は進退しない。カムフォロア31とロックバネ25は接触していない状態から、カム環2の回転によりロックバネ25が同時に回転して、カムフォロア31に接触する。さらに第2のカム領域全域を回転させ終わると、ロックバネ25を所定量チャージすることで、図6(a)に示すようなF01、F02を発生し、固定筒1と直進筒3の相対位置がロックされた状態となる。以上までのシーケンスにより、レンズ枠4が光軸方向に進退可能な保持状態となった。ステップS113は、レンズ鏡筒のズームやフォーカス等の状態によりモータ8を駆動して、レンズ枠4を所望の位置に進退させることが可能であるというシーケンスを示している。以上より、撮影時には全長を長くしてロックすることで、レンズの倒れなどの保持精度を向上し、光学性能を高い状態に保つことが可能である。また、非撮影時には、沈胴により小型化し、携帯性が向上する。本実施例1においては、保持精度を維持したいレンズ枠4は、メインガイドバー6a、メインガイドバー6bにより支持されているが、直進筒3とレンズ枠4が一体で形成されていても、同様の効果が得られる。
次に、図7(a)のフローチャートに沿って、非撮影状態から、直進筒3が繰り出して、ロックバネ25によりロックされ、撮影可能な状態になるまでの流れを説明する。ステップS111では、カム環2を、被写体と反対側から見て反時計回りに、第2のカム領域(図10の202)全域を回転させる。直進筒3は、カム環2の回転により繰り出され、図8(a)のような状態になる。この状態では、直進筒3はロックされておらず、固定筒1に対してガタを有している。ステップS112では、カム環2を、さらに回転させて、第1のカム領域(図10の201)全域を回転させる。第1のカム領域では、直進筒3は進退しない。カムフォロア31とロックバネ25は接触していない状態から、カム環2の回転によりロックバネ25が同時に回転して、カムフォロア31に接触する。さらに第2のカム領域全域を回転させ終わると、ロックバネ25を所定量チャージすることで、図6(a)に示すようなF01、F02を発生し、固定筒1と直進筒3の相対位置がロックされた状態となる。以上までのシーケンスにより、レンズ枠4が光軸方向に進退可能な保持状態となった。ステップS113は、レンズ鏡筒のズームやフォーカス等の状態によりモータ8を駆動して、レンズ枠4を所望の位置に進退させることが可能であるというシーケンスを示している。以上より、撮影時には全長を長くしてロックすることで、レンズの倒れなどの保持精度を向上し、光学性能を高い状態に保つことが可能である。また、非撮影時には、沈胴により小型化し、携帯性が向上する。本実施例1においては、保持精度を維持したいレンズ枠4は、メインガイドバー6a、メインガイドバー6bにより支持されているが、直進筒3とレンズ枠4が一体で形成されていても、同様の効果が得られる。
<ロック解除&沈胴動作>
次に、図7(b)のフローチャートに沿って、沈胴動作を説明する。シーケンスの開始の時点では、レンズ鏡筒は撮影可能な状態となっている。そして非撮影状態になるまでの沈胴動作のシーケンスを説明する。ステップS101は、モータ8を動作させて、レンズ枠4を動かし、最も像面側へ移動させる。レンズ鏡筒の断面図としては、図8(a)、図9(a)のような状態になる。レンズ枠4の位置はモータ8のパルスカウントにより把握しているため、移動に必要なパルスカウントに従ってモータ8を動作させることができる。また、本実施例1においては、位置検出手段15が像面に近い側に配置されており、もし何らかの事情によりモータ8のパルスカウント情報にずれが発生したとしても、レンズ枠4が像面側に近づいた時点で光軸方向の絶対位置を再認識することで、パルスカウントと絶対位置の関係を補正することが可能である。
次に、図7(b)のフローチャートに沿って、沈胴動作を説明する。シーケンスの開始の時点では、レンズ鏡筒は撮影可能な状態となっている。そして非撮影状態になるまでの沈胴動作のシーケンスを説明する。ステップS101は、モータ8を動作させて、レンズ枠4を動かし、最も像面側へ移動させる。レンズ鏡筒の断面図としては、図8(a)、図9(a)のような状態になる。レンズ枠4の位置はモータ8のパルスカウントにより把握しているため、移動に必要なパルスカウントに従ってモータ8を動作させることができる。また、本実施例1においては、位置検出手段15が像面に近い側に配置されており、もし何らかの事情によりモータ8のパルスカウント情報にずれが発生したとしても、レンズ枠4が像面側に近づいた時点で光軸方向の絶対位置を再認識することで、パルスカウントと絶対位置の関係を補正することが可能である。
次に図7(b)のステップS102は、カム環2を回転させて、ロックを解除する動作である。図10を用いて、ロックを解除する動作を説明する。撮影状態では、図10(a)にあるようにカムフォロア31がロックバネ25により付勢され、ロックされた状態になっている。この状態からカム環2を被写体と反対側から見て反時計まわりに回転させると、図10(b)の状態に移る。カムフォロア31は、ロックバネ25から離れ、付勢力を受けない状態になる。この第1のカム領域201においては、カム溝21は、光軸方向に対して直交しており、カムフォロア31は光軸方向には、ほぼ進退しない。この第1のカム領域201においては、直進筒を進退させるためのトルクは必要とせず、ロックバネ25の付勢による摩擦力に抗するトルクのみが必要となる。
次に図7(b)のステップS103では、カム環2を回転させて、直進筒3を退避する動作である。図10(b)の状態からカム環2をさらに回転させ、カムフォロア31を光軸に沿って被写体とは反対側へ移動し、図10(c)の状態になるまでカム環2を回転させる。つまり第2のカム領域202の区間で、直進筒3が退避することになる。この領域では、ロックバネ25は作用していないため、直進筒3を進退させるトルクのみが必要となる。
以上で沈胴動作が完了しし、図8(b)、図9(b)のような状態となる。以上のような動作とすることで、直進筒3をロックし、レンズ枠4の傾きやズレの姿勢精度を向上させる機能と直進筒3を沈胴させるために光軸方向へ進退させる機能をカム環2の回転のみで実現することが可能となる。直進筒3と固定筒1を他の部材を介在せずに直接押し付けることで、より高精度な位置を確保できる。また事前にレンズ枠4を退避しておくことで、直進筒3とレンズ枠4の干渉を回避でき、ラック41と送りねじ7のネジ山を乗り越えるなどの事故も防止できる。
次に、図11を用いて、本発明の実施例2を説明する。
実施例1と共通する構成については説明を割愛し、本実施例2で特有の項目のみを説明する。図11は、使用状態のレンズ鏡筒のロック部の詳細説明図である。ロックバネ25は、カム環2とバヨネット爪13の間に位置し、カム環2側に取り付けられている。また、実施例1で説明した貫通穴22は存在せず、ロック時のカムフォロア31付近は、より簡素な構造となっている。これにより、カムフォロア31付近の空間で部品が密とならず、ロックバネ25の設計自由度を確保できる。ロックバネ25は、カム環2と固定筒1に設置されたバヨネット爪13の間で付勢力を発生し、F31とF32のように作用する。F31は、カムフォロア31からF34の反力を受けて、カム環2の中で吊り合う。一方F32は、カムフォロア31からF33の反力を受けて、固定筒1の中で吊り合う。沈胴するシーケンスは、実施例1と同様に図7(b)で表される。異なる点のみを図12を用いて説明する。図12(a)は、使用状態であり、カム環2が第1のカム領域201にあり、ロックバネ25とバヨネット爪13がロックされた状態である。図12(b)は、カム環2が少し回転し、ロックが解除された状態である。さらにカム環2が回転すると、図12(c)に示されるようにロックは解除されたまま、カムフォロア31が沈胴位置まで移動し、沈胴動作が完了する。
以上により、撮影時に繰り出した直進筒3の傾きやズレの姿勢精度を向上させ、光学性能を高い状態に保つことができる。また非撮影時には、小型化により携帯性が向上する。
次に、図13、図14を用いて、本発明の実施例3について説明する。
実施例1と共通する構成については説明を割愛し、本実施例3の特有の項目のみを説明する。図14(a)は、図6(a)のT方向から見た上面図である。ロックバネ26は、実施例1のような単純な「つ」の字形状とは異なり、先端がすぼまった形状となっている。カムフォロア32は、第1の当接部を構成する当接面12aと、当接方向が異なる第2の当接部を構成する当接面12bの2箇所で両方に当接できるように、図13(a)でみて、2つの平面部を有する。ロックバネ26は、紙面の左下方向に付勢力が発生し、当接面12a、12bの2箇所共がカムフォロア32と当接している。力のつり合いに関しては後述する。ロックバネ26は、カムフォロア32の設置数と同じ3カ所にあるため、これにより直進筒3は、光軸方向に固定されるのみならず、光軸と直交する平面内でも固定される。つまり直進筒3は、固定筒1に対して光軸に対する偏芯方向も位置精度が確保できる。図14(b)ないし図14(d)は、カム環2の回転によってロックバネ26が変形する様子をしめしている。図14(b)は、直進筒3がロックされた状態である。次に図14(c)は、カム環が少し回転し、ロックバネ26が変形して、カムフォロア32を乗り越える途中である。その後、図14(d)のようにロックバネ26はカムフォロア32を乗り越え、変形が解除され、自由状態の形状となる。次に直進筒3がロックされた状態における力のつり合いについて説明する。図13(a)は、ロックされた状態で発生する力をしめしている。ロックバネ26からは、F20の方向に力が発生している。これを分力として分解したものが、F01とF11である。F01とF11は、当接面12aと当接面12bの当接方向の双方に生じた分力である。F01のように光軸方向の力のつり合いに関しては、実施例1と同じであり、説明を割愛する。F11のように光軸と直交する方向の力のつり合いを説明する。ロックバネ26はカム環2に固定されており、F11、F12の力を発生する。F11はカムフォロア32に作用し、当接面12bと当接し、固定筒1から反力F13を受ける。一方F12は、カム環2に作用し、その力が図13(b)に示すように、繰出し側ストッパ212で固定筒1に設置された回転ストッパ111から反力F14を受ける。反力F13と反力F14は、共に固定筒1に反対向きに作用することでつり合う。
以上により、撮影時には繰り出した直進筒3の全方向の傾きやズレの姿勢精度を向上させ、光学性能を高い状態に保つことができる。また非撮影時には、小型化により携帯性が向上する。
1 固定筒
2 カム環
3 直進筒
11 直進ガイド
21 ガイド溝
25、26 ロックバネ
31、32 カムフォロア(直進キー)
201 第1のカム領域
202 第2のカム領域
2 カム環
3 直進筒
11 直進ガイド
21 ガイド溝
25、26 ロックバネ
31、32 カムフォロア(直進キー)
201 第1のカム領域
202 第2のカム領域
Claims (9)
- 固定筒と、
前記固定筒に対して回転可能に支持され、第1のカム領域、第2のカム領域を備えるカム部を有するカム環と、
前記第2のカム領域において、前記カム環の回転により、前記固定筒に対して光軸方向に進退する直進筒と、
前記固定筒に設置され、前記直進筒の光軸方向の進退を案内する直進ガイド部と、
前記直進筒に設置され、前記カム部と係合するカムフォロア部と、
前記直進筒に設置され、前記直進ガイドと係合する直進キー部と、
前記第1のカム領域において、前記固定筒と前記直進筒とをロックする付勢力を発生し、前記第2のカム領域において、前記固定筒と前記直進筒とをロックしない付勢手段とを有することを特徴とするレンズ鏡筒。 - 前記付勢手段は、前記カム環を介して前記固定筒と前記直進筒との間に付勢力を発生することを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
- 前記付勢手段は、前記カム環に設置され、前記カム環と前記直進筒の前記カムフォロア部との間で付勢力を発生することを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
- 前記付勢手段は、前記カム環に設置され、前記カム環と前記固定筒のバヨネット爪との間で付勢力を発生することを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
- 前記付勢手段は、バネ部材を含んで構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記カムフォロア部は、前記直進キー部を兼用することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
- 前記固定筒に設置された第1の案内部と、
前記直進筒に設置された第2の案内部と、
光学部材を保持し、前記第1の案内部および前記第2の案内部の各々と嵌合して案内されるレンズ枠とを有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 前記カムフォロア部は、前記カム環のカム部に設置される第1の当接部、および該第1の当接部とは当接方向が異なる第2の当接部の両方に当接する平面部を有し、
前記付勢手段は、前記第1の当接部の当接方向および前記第2の当接部の当接方向の双方に分力を生じることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。 - 請求項1ないし8にいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を具備した撮像装置。
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